JPH10281549A - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】空気調和機本体に、吊りボルト通し用長穴部及
び吊りボルト着脱用切り欠き部を有する吊り金具を設
け、吊りボルトに前記吊り金具を取り付けて設置する空
気調和機において、一人で容易に据付け作業を行える。 【解決手段】本発明の空気調和機１の外箱２には吊り金
具３が取り付けられている。この吊り金具３は自由に鉛
直方向へ上下する構造としている。据付けの際には、吊
り金具３は空気調和機１の底面近くまで下がっており、
一人で空気調和機１を支えた状態でも吊り金具３を目で
確認することができ、吊りボルトとの位置合わせが容易
に行える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機本体に
吊り金具を設け、吊りボルトに前記吊り金具を取り付け
て設置する空気調和機における、吊り下げ装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】以下に上記空気調和機（以下単に空気調
和機とする）の従来の吊り下げ装置について述べる。図
２に示すように、空気調和機本体１の外箱２には、Ｌ字
型の吊り金具３が取り付けられている。吊り金具３に
は、吊りボルト６を通すための吊りボルト用長穴４が形
成されており、前記吊りボルト用長穴４とつながり、吊
りボルト６の着脱用切り欠き５を設け、また、吊りボル
ト外れ防止用のフランジを設けている。これを図５に示
す。空気調和機の据付けの際には、天井に設けた空気調
和機設置用天井開口部に、吊りボルト６を設置し、前記
吊り金具３の吊りボルト用長穴４に切り欠き５より吊り
ボルト６を通し、ナット１１にて係合することで、空気
調和機本体１を据付ける。

【０００３】以上の作業は、通常、複数人にて行われる
が、一人作業を可能としたものに、特開平7−324804 号
公報がある。これは、空気調和機本体を据付ける前に据
付けガイドを取り付けることで、一人での据付けを可能
としている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術で
は、吊りボルト着脱用切り欠き部の開口寸法は吊りボル
トよりわずかに広い間隔で且つ切り欠き部全域にわたっ
て一定であった。そのため、空気調和機を設置する際
に、吊りボルトが吊り金具に設けられた吊りボルト着脱
用切り欠きとずれているときには、吊りボルトを曲げつ
つ空気調和機本体を支えねばならないため、一人で設置
するのは非常に困難であった。また、吊り金具に吊りボ
ルトを通し空気調和機本体を支えるので、吊りボルトの
先端は吊り金具よりも下側に突き出るが、空気調和機本
体の底面は天井面と等しくせねばならないため、吊り金
具は空気調和機本体の底面より上側に取り付けられてい
る。

【０００５】空気調和機を一人で設置する場合には、空
気調和機本体の中央付近を持ち、吊り金具に吊りボルト
を通すのだが、吊り金具は空気調和機本体の底面より上
側にあるため、吊り金具が空気調和機本体に隠れてしま
い見えなく、吊りボルトと吊り金具に設けられた吊りボ
ルト着脱用切り欠き部を合わせることが非常に困難であ
った。

【０００６】また、特開平7−324804 号公報のように据
付けガイドを用いると、コストが大幅に上がってしまう
という問題があった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、第一の発明は、前記空気調和機におい
て、吊りボルト着脱用切り欠き部の、吊り金具先端にお
ける開口寸法が、吊りボルト通し用長穴部近傍における
開口寸法よりも大きくなるような構造の空気調和機とし
た。

【０００８】第二の発明は、吊り金具が鉛直方向に上下
する空気調和機とした。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の空気調和機につい
ての実施例を図１を用いて説明する。本発明の空気調和
機本体１の外箱２には、長穴７が形成されている。この
長穴７を介し、吊り金具３は吊り金具押さえ８に固定さ
れている。この際、吊り金具３と外箱２、また吊り金具
押さえ８と外箱２が圧着するのを防ぐため、例えば段付
きねじ等を用いて固定する。こうして、吊り金具３が自
由に鉛直方向へ上下する構造としている。吊り金具３に
は吊りボルト６を通すための吊りボルト用長穴４が形成
されている。さらに、この吊り金具３には前記吊りボル
ト用長穴４とつながり、吊りボルト６の着脱用切り欠き
５が設けられている。この切り欠き５は、例えば図３の
ように、吊り金具３の先端でＶ字形に幅が広がってい
る。

【００１０】また、この切り欠き５には、フランジ９が
設けられている。このフランジ９は吊りボルト６に係合
されたナット１１と接することで、吊りボルト６が吊り
ボルト用長穴４より外れることを防止している。また、
図４のように切り欠き５先端において角を丸めたものも
考えられる。この場合には、図３の時に述べたようなフ
ランジを設けることは難しいので、同様の効果を得るた
めに切り欠き５の途中で段差を付けている。当然、図３
のようなＶ字形の切り欠き５を持ち、フランジ９の代わ
りに、図４のような段差を設けた組み合わせも考えられ
る。空気調和機の据付けの際には、天井に設けた空気調
和機設置用天井開口部に、吊りボルト６を設置し、前記
吊り金具３の吊りボルト用長穴４に切り欠き５より吊り
ボルト６を通す。

【００１１】この時、吊り金具３は図６に示すように、
空気調和機本体の底面近くまで下がっているので、一人
で空気調和機を支えた状態でも空気調和機本体に隠れる
ことなく、吊り金具３とこれに設けられた切り欠き５の
位置を直接目で確認でき、吊りボルト６と切り欠き５の
位置合わせが容易に行える。さらに、切り欠き５は吊り
金具３の先端において開口寸法が大きくなっているの
で、吊りボルト６が少々ずれていても、切り欠き５の吊
り金具３先端部における開口寸法以内であれば、空気調
和機本体１を吊りボルト６の方へ押すことにより、吊り
ボルト６を吊りボルト用長穴４へと導くことができる。
吊りボルト６が吊りボルト用長穴４に通ったら、図７に
示すように、吊り金具３が移動範囲の上端となるまで空
気調和機本体１を下ろし設置する。その後、化粧パネル
１０を取り付け、空気調和機設置用天井開口部を隠蔽す
る。

【００１２】

【発明の効果】以上のように本実施例によれば、吊り金
具が自由に鉛直方向し、空気調和機を据付ける際には、
吊り金具が空気調和機本体の底面付近まで下がっている
ため、吊り金具を直接目で確認することができ、吊りボ
ルトとの位置合わせが容易に行える。さらに、吊り金具
に設けられた吊りボルト着脱用切り欠き部の開口寸法が
吊り金具先端で広くなっており、吊りボルトの位置がず
れていても、空気調和機本体を吊りボルトの方へ押すこ
とで吊りボルト用長穴へと吊りボルトを導くことができ
る。こうして、空気調和機を一人でも容易に、また据付
けガイドを使用せずに据付けることが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例における空気調和機の吊り下げ
装置を示す斜視図。

【図２】従来の空気調和機の吊り下げ装置を示す斜視
図。

【図３】本発明における吊り下げ装置構造の例１を示す
斜視図。

【図４】本発明における吊り下げ装置構造の例２を示す
斜視図。

【図５】従来の吊り下げ装置構造の例を示す斜視図。

【図６】本発明における吊り下げ装置構造の据付け時の
断面図。

【図７】本発明における吊り下げ装置構造の据付け後の
断面図。

【符号の説明】

１…空気調和機本体、２…空気調和機外箱、３…吊り金
具、４…吊りボルト通し用長穴、５…吊りボルト着脱用
切り欠き部、６…吊りボルト、７…長穴、８…吊り金具
押さえ、９…フランジ、１０…化粧パネル、１１…ナッ
ト。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】空気調和機本体に、吊りボルト通し用長穴
   部４及び吊りボルト着脱用切り欠き部５を有する吊り金
   具３を設け、吊りボルト６に前記吊り金具３を取り付け
   て設置する空気調和機において、前記吊りボルト着脱用
   切り欠き部５の、吊り金具３先端における開口寸法が、
   吊りボルト通し用長穴部４近傍における開口寸法よりも
   大きくなるような構造としたことを特徴とした空気調和
   機。
2. 【請求項２】空気調和機本体に、吊りボルト通し用長穴
   部４及び吊りボルト着脱用切り欠き部５を有する吊り金
   具３を設け、吊りボルト６に前記吊り金具３を取り付け
   て設置する空気調和機において、前記吊り金具３が鉛直
   方向に上下することを特徴とした空気調和機。