JPH10277141A - 創傷被覆材 - Google Patents
創傷被覆材Info
- Publication number
- JPH10277141A JPH10277141A JP9084953A JP8495397A JPH10277141A JP H10277141 A JPH10277141 A JP H10277141A JP 9084953 A JP9084953 A JP 9084953A JP 8495397 A JP8495397 A JP 8495397A JP H10277141 A JPH10277141 A JP H10277141A
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- wound dressing
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 創傷治療のために、適度の柔軟性と強度とを
有し、濕潤性に優れ、抗菌持続性を備えており、生体適
合性が良好で生分解を受けない取扱い簡便なフィルム状
の被覆材を提供する。また、一旦被覆した後は、創傷の
治癒状況を確認するために、これを剥がすことなく外部
から視認できるようにして、治癒の進行を妨げないよう
にする。 【解決手段】 2−ヒドロキシエチルメタアクリレート
モノマー対多価アルコールの混合比を75:25〜3
5:65の割合の範囲で混合し、その100部に対し、
銀系抗菌剤0.1〜20部を添加し、これら混合物を重
合させて単層フィルム状にする。
有し、濕潤性に優れ、抗菌持続性を備えており、生体適
合性が良好で生分解を受けない取扱い簡便なフィルム状
の被覆材を提供する。また、一旦被覆した後は、創傷の
治癒状況を確認するために、これを剥がすことなく外部
から視認できるようにして、治癒の進行を妨げないよう
にする。 【解決手段】 2−ヒドロキシエチルメタアクリレート
モノマー対多価アルコールの混合比を75:25〜3
5:65の割合の範囲で混合し、その100部に対し、
銀系抗菌剤0.1〜20部を添加し、これら混合物を重
合させて単層フィルム状にする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火傷、創傷等の損
傷した皮膚に対する創傷被覆材に関するものである。
傷した皮膚に対する創傷被覆材に関するものである。
【0002】より詳しくは、透明な単層のフィルム状重
合体から成る創傷被覆材であって、それ自体が、柔軟性
をもち、強度があり、湿潤性に優れ、抗菌性を備えてお
り、生体適合性が良好で、生分解を受けない創傷被覆材
に関するものである。
合体から成る創傷被覆材であって、それ自体が、柔軟性
をもち、強度があり、湿潤性に優れ、抗菌性を備えてお
り、生体適合性が良好で、生分解を受けない創傷被覆材
に関するものである。
【0003】
【従来の技術】従来、火傷や創傷等の皮膚損傷部位の治
療に対して、創傷被覆材等が用いられてきた。これまで
の創傷被覆材のための材料としては、シリコンゴム,ポ
リビニルアルコール,ポリウレタン,ポリアミノ酸,コ
ラーゲン,キチン,キトサン,フィブリン膜,豚皮等が
試みられてきた。然しながら、これらの材料からなる創
傷被覆材は、各々に問題が多く、例えば、免疫上の拒絶
反応や、生分解、吸収等により長期の使用には適さない
等といった欠点があった。
療に対して、創傷被覆材等が用いられてきた。これまで
の創傷被覆材のための材料としては、シリコンゴム,ポ
リビニルアルコール,ポリウレタン,ポリアミノ酸,コ
ラーゲン,キチン,キトサン,フィブリン膜,豚皮等が
試みられてきた。然しながら、これらの材料からなる創
傷被覆材は、各々に問題が多く、例えば、免疫上の拒絶
反応や、生分解、吸収等により長期の使用には適さない
等といった欠点があった。
【0004】一般に、創傷被覆材を大別すると、創傷部
を乾燥状態に保ち、外部からの感染と体液流出を防止
し、痂皮形成によって治癒を行なう所謂ドライドレッシ
ィングタイプと、適度の湿潤状態を作り、速やかに表皮
細胞の遊走を行なわせ、痂皮を形成することなく治癒を
行なう所謂ウエットドレッシングタイプとがある。一般
的には、後者の方が治癒が速やかであり、創傷表面の乾
燥による細胞の壊死が少なく、創傷部位の過度の細胞増
殖を抑えて、形跡を残し難いことから有効であることが
知られている。
を乾燥状態に保ち、外部からの感染と体液流出を防止
し、痂皮形成によって治癒を行なう所謂ドライドレッシ
ィングタイプと、適度の湿潤状態を作り、速やかに表皮
細胞の遊走を行なわせ、痂皮を形成することなく治癒を
行なう所謂ウエットドレッシングタイプとがある。一般
的には、後者の方が治癒が速やかであり、創傷表面の乾
燥による細胞の壊死が少なく、創傷部位の過度の細胞増
殖を抑えて、形跡を残し難いことから有効であることが
知られている。
【0005】然し、ウエットドレッシングタイプの創傷
被覆材の欠点として、創傷部位からの滲出液により創傷
部位が過度の湿潤状態となり、細菌感染が極めて高くな
る惧れがある。この為に、抗生物質を含有させるなどの
対策がなされている(特開昭63−220876公報,
特開平7−188000公報の各出願発明に開示の技
術)が、充分満足できるものは得られていない。
被覆材の欠点として、創傷部位からの滲出液により創傷
部位が過度の湿潤状態となり、細菌感染が極めて高くな
る惧れがある。この為に、抗生物質を含有させるなどの
対策がなされている(特開昭63−220876公報,
特開平7−188000公報の各出願発明に開示の技
術)が、充分満足できるものは得られていない。
【0006】また、従来の創傷被覆材は不透明であった
ため、創傷部位の治癒状況を確認するためには、被覆材
を剥がして確認する必要があり、治癒が不完全な場合に
は、上皮化した組織を損傷することがあり、そのために
治癒が遅れることがあった。生産性についても、従来の
ものは、不織布等の基材にゲル状成分を展延すること
で、創傷被覆材としていたもの(特開昭63−2031
62公報参照)や、基材部と薬用被覆部の二層構造の創
傷被覆材(特開平7−188000公報参照)等があっ
たが、本発明は単層であるために、非常に生産性がよ
い。
ため、創傷部位の治癒状況を確認するためには、被覆材
を剥がして確認する必要があり、治癒が不完全な場合に
は、上皮化した組織を損傷することがあり、そのために
治癒が遅れることがあった。生産性についても、従来の
ものは、不織布等の基材にゲル状成分を展延すること
で、創傷被覆材としていたもの(特開昭63−2031
62公報参照)や、基材部と薬用被覆部の二層構造の創
傷被覆材(特開平7−188000公報参照)等があっ
たが、本発明は単層であるために、非常に生産性がよ
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、創傷被覆材
として必要な、柔軟性,生分解の防止,良好な生体適合
性,上皮化に対し、適切な湿潤状態の長期保持,抗菌
性,創傷部治癒状態の目視が可能な透明性といった総て
の要請を兼ね備えた単層フィルム状創傷被覆材を提供す
ることを目的としている。
として必要な、柔軟性,生分解の防止,良好な生体適合
性,上皮化に対し、適切な湿潤状態の長期保持,抗菌
性,創傷部治癒状態の目視が可能な透明性といった総て
の要請を兼ね備えた単層フィルム状創傷被覆材を提供す
ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、生体適合性が
良好で生分解を受けない2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート(以下、この明細書では、これをHEMAとも略
称する)に多価アルコールを一定の割合で混合したもの
に、銀系抗菌剤を添加したものを単層フィルム状に重合
形成した創傷被覆材であり、この単層フィルム状創傷被
覆材は、紫外線や熱で重合形成出来るために、非常に生
産効率がよい。
良好で生分解を受けない2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート(以下、この明細書では、これをHEMAとも略
称する)に多価アルコールを一定の割合で混合したもの
に、銀系抗菌剤を添加したものを単層フィルム状に重合
形成した創傷被覆材であり、この単層フィルム状創傷被
覆材は、紫外線や熱で重合形成出来るために、非常に生
産効率がよい。
【0009】本発明において、多価アルコールを使用す
る理由は、多価アルコール自身が、重合に関与しないの
で、多価アルコール自体が有する特性が、フィルム状の
重合形成物の中に現れるためである。即ち、フィルム自
体が、柔軟性,湿潤性,透明性を保有することができる
のである。従って、多価アルコールを使用しない場合に
は、これらの諸特性は得られない。本発明で使用する多
価アルコールの具体例としては、グリセリン,エチレン
グリコール,プロピレングリコール,ジエチレングリコ
ール,トリエチレングリコール,ポリエチレングリコー
ル,ポリプロピレングリコール,1,3−ブチレングリ
コール,1,4−ブチレングリコール等が挙げられる。
この中でも、特にグリセリンが推奨される。グリセリン
は、透明で粘度が高い為、柔軟性,湿潤性,透明性が非
常に良好な創傷被覆材が得られるからである。これら多
価アルコールは、単独または2種類以上の組み合わせで
用いることもできる。
る理由は、多価アルコール自身が、重合に関与しないの
で、多価アルコール自体が有する特性が、フィルム状の
重合形成物の中に現れるためである。即ち、フィルム自
体が、柔軟性,湿潤性,透明性を保有することができる
のである。従って、多価アルコールを使用しない場合に
は、これらの諸特性は得られない。本発明で使用する多
価アルコールの具体例としては、グリセリン,エチレン
グリコール,プロピレングリコール,ジエチレングリコ
ール,トリエチレングリコール,ポリエチレングリコー
ル,ポリプロピレングリコール,1,3−ブチレングリ
コール,1,4−ブチレングリコール等が挙げられる。
この中でも、特にグリセリンが推奨される。グリセリン
は、透明で粘度が高い為、柔軟性,湿潤性,透明性が非
常に良好な創傷被覆材が得られるからである。これら多
価アルコールは、単独または2種類以上の組み合わせで
用いることもできる。
【0010】本発明で使用する多価アルコールの量は、
HEMAとの混合物100重量%に対し、25〜65重
量%の範囲で用いる。25重量%以下では、フィルムの
柔軟性,湿潤性の極端な低下が起こり、65重量%以上
になると、フィルム自体の強度と透明性が低下し、創傷
被覆材として好ましくない。より好ましくは、30〜5
0重量%が適当な範囲である。
HEMAとの混合物100重量%に対し、25〜65重
量%の範囲で用いる。25重量%以下では、フィルムの
柔軟性,湿潤性の極端な低下が起こり、65重量%以上
になると、フィルム自体の強度と透明性が低下し、創傷
被覆材として好ましくない。より好ましくは、30〜5
0重量%が適当な範囲である。
【0011】本発明において、創傷被覆材の強度や柔軟
性を調整するために、多官能性のジ(メタ)アクリレー
トを添加して、架橋を行なわせることもできる。具体的
には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート,ジ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート,トリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート,プロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。添加
に際しては、通常、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
トの100部に対して、0.5〜5.0部が使用され
る。
性を調整するために、多官能性のジ(メタ)アクリレー
トを添加して、架橋を行なわせることもできる。具体的
には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート,ジ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート,トリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート,プロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。添加
に際しては、通常、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
トの100部に対して、0.5〜5.0部が使用され
る。
【0012】本発明の創傷被覆材では、銀系抗菌剤を添
加するが、これは、本発明創傷被覆材が湿潤状態を長時
間保てることより、銀系抗菌剤の銀イオンが長期に亘っ
て徐放され、これによって創傷部の細菌感染を長時間防
ぐことが期待できるからである。添加する抗菌剤として
は、ゼオライト,シリカゲル,アパタイト等に担持させ
た銀系抗菌剤や、スルファジアジン銀,及び有機系ポリ
マー粒子に銀を担持させた有機系の銀系抗菌剤等がある
が、銀系の抗菌剤であれば、特にその種類について制限
はない。
加するが、これは、本発明創傷被覆材が湿潤状態を長時
間保てることより、銀系抗菌剤の銀イオンが長期に亘っ
て徐放され、これによって創傷部の細菌感染を長時間防
ぐことが期待できるからである。添加する抗菌剤として
は、ゼオライト,シリカゲル,アパタイト等に担持させ
た銀系抗菌剤や、スルファジアジン銀,及び有機系ポリ
マー粒子に銀を担持させた有機系の銀系抗菌剤等がある
が、銀系の抗菌剤であれば、特にその種類について制限
はない。
【0013】銀系抗菌剤の添加使用量は、銀含有量及び
必要な抗菌性能によって異なるので、一概には言えない
が、多価アルコールを含む被覆材100部に対し、0.
1〜20部の範囲が好適である。0.1部以下では、本
発明創傷被覆材の抗菌性が充分に機能せず、細菌感染を
惹き起こす可能性があり、20部以上では、フィルムの
透明性が低下する。
必要な抗菌性能によって異なるので、一概には言えない
が、多価アルコールを含む被覆材100部に対し、0.
1〜20部の範囲が好適である。0.1部以下では、本
発明創傷被覆材の抗菌性が充分に機能せず、細菌感染を
惹き起こす可能性があり、20部以上では、フィルムの
透明性が低下する。
【0014】本発明において使用する抗菌剤は、抗生物
質と異なり、或る程度の大きさを保持しているものを使
用するため、材料調合時に混合してフィルム状に作製す
ることで、抗菌剤が創傷被覆材内部に取り込まれ、溶出
することがない。
質と異なり、或る程度の大きさを保持しているものを使
用するため、材料調合時に混合してフィルム状に作製す
ることで、抗菌剤が創傷被覆材内部に取り込まれ、溶出
することがない。
【0015】本発明では、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート,多価アルコール,架橋剤及び銀系抗菌剤の各
成分を目的に応じて混合し、単層フィルムを作成する。
作成方法は、調合した混合物に通常使用される熱重合開
始剤、または紫外線重合開始剤を添加し、ガラスまたは
プラスチック等の平面板上に流延し、熱や紫外線照射に
よるキャスト法により目的とするフィルムを作成するこ
とができる。
リレート,多価アルコール,架橋剤及び銀系抗菌剤の各
成分を目的に応じて混合し、単層フィルムを作成する。
作成方法は、調合した混合物に通常使用される熱重合開
始剤、または紫外線重合開始剤を添加し、ガラスまたは
プラスチック等の平面板上に流延し、熱や紫外線照射に
よるキャスト法により目的とするフィルムを作成するこ
とができる。
【0016】
【発明実施の形態】本発明では、固有の発明概念に従っ
て下記する幾つかの実例が提案される。
て下記する幾つかの実例が提案される。
【0017】
【実施例1】2−ヒドロキシエチルメタクリレート65
g、グリセリン35g、銀系抗菌剤を0.5g、これら
混合物に対し、更に紫外線重合開始剤(DAROCUR
1173 チバガイギー社製)を1200p.p.
m.添加し、充分に攪拌する。剥離性が向上するよう
に、撥水加工済みのガラス板上に、厚さ0.2mmのス
ペーサーを設置し、その上に、透明なポリエチレンテレ
フタレート板を被せる。スペーサーによってできた金属
平板と、ポリエチレンテレフタレート板との隙間に充分
に攪拌された被覆材材料を流し込み、均一に広がったこ
とを確認後、高圧水銀灯ランプを用いた紫外線を強度8
0Wで20分から40分照射し、重合体であるフィルム
状創傷被覆材(0.2mm)を得た。
g、グリセリン35g、銀系抗菌剤を0.5g、これら
混合物に対し、更に紫外線重合開始剤(DAROCUR
1173 チバガイギー社製)を1200p.p.
m.添加し、充分に攪拌する。剥離性が向上するよう
に、撥水加工済みのガラス板上に、厚さ0.2mmのス
ペーサーを設置し、その上に、透明なポリエチレンテレ
フタレート板を被せる。スペーサーによってできた金属
平板と、ポリエチレンテレフタレート板との隙間に充分
に攪拌された被覆材材料を流し込み、均一に広がったこ
とを確認後、高圧水銀灯ランプを用いた紫外線を強度8
0Wで20分から40分照射し、重合体であるフィルム
状創傷被覆材(0.2mm)を得た。
【0018】
【実施例2】以下
【実施例6】実施例2〜6及び比較例1〜4は、各成分
組成を変え同様の方法で行なった。
組成を変え同様の方法で行なった。
【0019】
【表1】
【0020】
【抗菌性評価】実施例1〜3及び比較例1より得られた
創傷被覆材の抗菌力をハロー試験を用いて評価した。評
価サンプルは、直径2cmの円形に成形し使用。結果を
以下に示す。
創傷被覆材の抗菌力をハロー試験を用いて評価した。評
価サンプルは、直径2cmの円形に成形し使用。結果を
以下に示す。
【0021】
【表2】
【0022】 〈評価〉 I :阻止帯(ハロー)有り II :阻止帯無し、サンプル上に被験細菌の増殖無し III :阻止帯無し、サンプル上に被験細菌の増殖1/2未満有り IV :阻止帯無し、サンプル上に被験細菌の増殖1/2以上有り V :サンプル全面に被験細菌の増殖有り 抗菌剤を0.5g,1.0g,2.0gを添加した実施
例1〜3は、良好な抗菌性を示した。これにより本発明
の創傷被覆材は、低濃度の抗菌剤含有でも充分な抗菌性
を有することが判る。
例1〜3は、良好な抗菌性を示した。これにより本発明
の創傷被覆材は、低濃度の抗菌剤含有でも充分な抗菌性
を有することが判る。
【0023】
【透明性評価】本発明の特徴である透明性について、目
視による評価を行なった。評価方法は、12ポイントサ
イズの印刷された文字上にサンプルを載せた後、文字を
読み取った。結果を以下に示す。
視による評価を行なった。評価方法は、12ポイントサ
イズの印刷された文字上にサンプルを載せた後、文字を
読み取った。結果を以下に示す。
【0024】
【表3】
【0025】〈評価〉 I :はっきりと字が読める(明瞭な透明性) II :字は読めるが、輪郭が明確でない III:字であること程度は判別できる IV :何であるか判別できない V :不透明である いずれの実施例も良好な透明性を示した。
【0026】
【柔軟性評価】HEMAとグリセリンとの組成の異なる
実施例2,5,6及び比較例1,4について、引っ張り
試験を行ない、柔軟性の指標とした。
実施例2,5,6及び比較例1,4について、引っ張り
試験を行ない、柔軟性の指標とした。
【0027】測定機器−(株)島津製作所製 AGS−
5Aを用いた。
5Aを用いた。
【0028】評価サンプルは、厚さ0.2mm、長さ1
cm、幅2mmの長方形に調整し使用した。
cm、幅2mmの長方形に調整し使用した。
【0029】
【表4】
【0030】何れの実施例も良好な柔軟性を示した。
【0031】
【発明の効果】本発明は、ウエットドレッシングタイプ
の創傷被覆材であって、多価アルコール,銀系抗菌剤を
含有した2−ヒドロキシエチルメタクリレート重合体よ
りなる単層フィルム状創傷被覆材であるので、(1)シ
ートの透明性に優れ、(2)創面を適切な湿潤状態に保
ち、(3)創傷部位に対し密着できる柔軟性を有し、
(4)生体親和性が良好で、(5)抗菌剤を含有するこ
とによって、創傷部位を雑菌から保護することが可能で
ある。
の創傷被覆材であって、多価アルコール,銀系抗菌剤を
含有した2−ヒドロキシエチルメタクリレート重合体よ
りなる単層フィルム状創傷被覆材であるので、(1)シ
ートの透明性に優れ、(2)創面を適切な湿潤状態に保
ち、(3)創傷部位に対し密着できる柔軟性を有し、
(4)生体親和性が良好で、(5)抗菌剤を含有するこ
とによって、創傷部位を雑菌から保護することが可能で
ある。
【0032】また、本発明の創傷被覆材は、優れた透明
性を有するので、治癒状態を観察するために、創傷被覆
材を患部から剥がす必要が無く、患者に対して必要以上
の苦痛及び煩わしさを与えずに済む。この様に優れた効
果を有する本発明の創傷被覆材は、火傷、創傷によって
破損した治癒は勿論のこと、褥創、縫合創、挫傷などの
使用に適するものである。
性を有するので、治癒状態を観察するために、創傷被覆
材を患部から剥がす必要が無く、患者に対して必要以上
の苦痛及び煩わしさを与えずに済む。この様に優れた効
果を有する本発明の創傷被覆材は、火傷、創傷によって
破損した治癒は勿論のこと、褥創、縫合創、挫傷などの
使用に適するものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 2−ヒドロキシエチルメタクリレートの
モノマー対多価アルコールの混合比率を75:25〜3
5:65の割合の範囲で混合し、その100部に対し、
銀系抗菌剤0.1〜20部を添加し、これら混合物を重
合させて得られる単層フィルム状の創傷被覆材。 - 【請求項2】 2−ヒドロキシエチルメタクリレートの
モノマー対グリセリンの混合比率を75:25〜35:
65の割合の範囲で混合し、その100部に対し、銀系
抗菌剤0.1〜20部を添加し、これら混合物を重合さ
せて得られる単層フィルム状の創傷被覆材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9084953A JPH10277141A (ja) | 1997-04-03 | 1997-04-03 | 創傷被覆材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9084953A JPH10277141A (ja) | 1997-04-03 | 1997-04-03 | 創傷被覆材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10277141A true JPH10277141A (ja) | 1998-10-20 |
Family
ID=13845009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9084953A Withdrawn JPH10277141A (ja) | 1997-04-03 | 1997-04-03 | 創傷被覆材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10277141A (ja) |
-
1997
- 1997-04-03 JP JP9084953A patent/JPH10277141A/ja not_active Withdrawn
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Date | Code | Title | Description |
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