JPH10275543A - ガス遮断器 - Google Patents

ガス遮断器

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JPH10275543A
JPH10275543A JP7809697A JP7809697A JPH10275543A JP H10275543 A JPH10275543 A JP H10275543A JP 7809697 A JP7809697 A JP 7809697A JP 7809697 A JP7809697 A JP 7809697A JP H10275543 A JPH10275543 A JP H10275543A
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JP
Japan
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exhaust
exhaust pipe
circuit breaker
gas circuit
axial direction
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Application number
JP7809697A
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English (en)
Inventor
Yoshimitsu Niwa
芳充 丹羽
Yasushi Hayashi
靖 林
Masayuki Ishikawa
石川  雅之
Katsumi Suzuki
克巳 鈴木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H33/00High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
    • H01H33/70Switches with separate means for directing, obtaining, or increasing flow of arc-extinguishing fluid
    • H01H33/88Switches with separate means for directing, obtaining, or increasing flow of arc-extinguishing fluid the flow of arc-extinguishing fluid being produced or increased by movement of pistons or other pressure-producing parts
    • H01H2033/888Deflection of hot gasses and arcing products

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  • Circuit Breakers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁性能を最大限度に向上させることがで
き、コンパクトなガス遮断器を提供する。 【解決手段】 絶縁性ガスを充墳した圧力容器1内に、
固定部3及び固定部3と接離可能な可動部2を対向配置
する。可動部2を絶縁操作ロッド11を介して操作機構
により駆動可能な構造とする。固定部3における排気筒
9を金属支持物10に取付け、その端部に固定側通電接
触子6を接続する。排気筒9の他端にシールド8を取り
付ける。固定側アーク電極7を排気筒9の軸上に位置す
るように金属支持物10に支持固定する。複数枚の板材
である排気ガイド13を、全体として筒状となるように
連ねて接続することによって排気筒9を構成する。排気
ガイド13は、互いに方位角方向に一定の間隔をおいて
配置され、それぞれが排気筒9の軸を中心とする伸開線
に沿って傾斜している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大容量化が進んだ
電力系統に用いられるガス遮断器に係り、特に、遮断直
後にアークにより加熱された高温熱ガスを排出・冷却す
るための排気筒を有するガス遮断器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】通常の電力用のガス遮断器は、SF6 ガ
ス等の絶縁性・消弧性ガスを充填した容器内に、固定側
接触子とこれに接離する可動側接触子とによって構成さ
れる遮断部が収容されている。そして、電流遮断時に
は、接触子間に発生するアークに対して消弧性ガスの吹
き付けが行われる。このため、電流遮断時にはアークに
加熱された熱ガスが生じるが、この熱ガスを冷却・排出
するために、通常、遮断部の固定側には、遮断部と同軸
の排気筒が設けられている。このようなガス遮断器にお
いては、遮断時にアーク吹き付けによって生じる熱ガス
が、この排気筒の中を通過し、冷ガスとの混合により冷
却されて、排気筒端部の端部排気孔から容器内に排出さ
れる。
【0003】このような排気筒を備えたガス遮断器の一
例を、図15と図16に従って以下に説明する。すなわ
ち、絶縁性ガスを充填した圧力容器61内に、固定部6
3と、これに接離可能な可動部62とがほぼ同軸に対向
配置されている。固定部63においては、圧力容器61
内に絶縁支持された金属支持物70に、圧力容器61と
同軸の固定側アーク接触子67が設けられている。そし
て、金属支持物70には、固定側アーク接触子67と同
軸に且つこれを覆う位置に、金属製の排気筒69が設け
られている。可動部42側の排気筒33の端部には、固
定側通電接触子66が設けられ、他端にはシールド68
が設けられている。なお、図16に示すように、排気筒
69には、熱ガスがその中を通過する際、圧力の上昇を
低減させるための排気口73が形成されている場合もあ
る。
【0004】一方、可動部62には、固定側アーク接触
子67と同軸に且つ対向する位置に、可動側アーク接触
子64が設けられている。この可動側アーク接触子64
の周囲には絶縁性ガス吹き付け用の絶縁ノズル65が設
けられている。そして、可動部62には、固定側通電接
触子66に対応する可動側通電接触子72が設けられて
いる。このような可動部62は、絶縁操作ロッド71を
介して駆動装置(図示せず)に連結され、圧力容器61
の軸方向に移動可能に設けられている。
【0005】また、アーク吹き付け用の消弧性ガスを圧
縮するためのパッファ室の一例を、図17に従って以下
に説明する。すなわち、絶縁ノズル65及び可動側アー
ク接触子64が一体的に固着にされたパッファシリンダ
74の内部に、パッファピストン75が相対的に摺動可
能に設けられたパッファ室76が構成されている。この
パッファ室76には、絶縁ノズル65内部における可動
側アーク接触子64の周囲に連通した通気口76aが設
けられている。
【0006】このようなパッファ室76による消弧性ガ
スの吹き付けは、以下のように行われる。すなわち、電
流を遮断するために、可動側アーク接触子64が固定ア
ーク接触子67から開離する方向にパッファシリンダ7
4を駆動させると、可動側アーク接触子64及び固定側
アーク接触子67との間にアークが発生する。このと
き、パッファ室76内の消弧性ガスはパッファシリンダ
1とパッファピストン2によって圧縮され、通気口76
aからアークに吹き付けられることにより、消弧作業が
行われる。吹き付けられた消弧性ガスは、アークにより
加熱され高温の熱ガスとなり、絶縁ノズル65から排気
される。絶縁ノズル65から排気された熱ガスは、金属
支持物70の間を経て、排気筒69の端部の端部排気孔
69aから排気される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、都市の過密
化に伴い、遮断器の遮断能力の向上と本体のコンパクト
化が要求され、絶縁設計の裕度が益々厳しくなってい
る。このため、設計段階において、熱ガスによる絶縁性
能の低下を正確に考慮する必要がある。
【0008】ここで、Y.Hayashiらが、The
Eleventh International C
onference on Gas Discharg
eand Their Applications(1
995)へ提出した論文(I−390)”Diffus
ion Process of Hot GasFlo
w During the Short Circui
t Current Interruption of
SF6 Gas Circuit Breaker”
に記載しているように、熱ガスの拡散に関する測定と解
析により以下のような結果が得られた。
【0009】これによると、大電流遮断の初期、遮断部
から排出される熱ガスは、図18に示すように、ほとん
ど拡散せずに排気筒69の中を直進する。このため、排
気筒69中にある冷ガスは排気筒69の筒壁へ圧縮さ
れ、図19に示すように、筒壁部に圧力上昇領域が形成
される。そして、吹き付けが進むにつれて、この圧力上
昇領域が膨脹し、排気筒69の端部排気孔69aにおい
て熱ガスの排出が妨げられることになる。このため、絶
縁ノズル65の吹き出し口部に、大量の熱ガスが溜ま
り、固定側通電接触子66付近において半径方向に広く
拡散し、極間の絶縁回復が相対的に低下する可能性があ
る。
【0010】そして、最近行われた熱ガス観測・測定試
験結果により、排気筒69内の熱ガスは、浮力が作用す
るため、図7に示すように、斜め方向に進行する結果が
観測されている。このように斜め進行する熱ガスは、直
進するときと比べて、排気筒69内の圧力上昇を増加さ
せる傾向があるため、電流遮断に悪影響を及ぼす可能性
がある。
【0011】これに対処するため、図16に示すよう
に、排気筒69に大きな排気口73を開けて、電流遮断
時における排気筒69内の圧力上昇を緩和し、排気進路
の修正を行って、遮断容量の向上を図ることが行われて
いる。しかし、かかる排気口73は、排気筒69の全周
に開けることはできないため、図20に示すように、排
気口が開いていない部分で圧力上昇領域が生じ、排気口
が開いている部分では生じないため、熱ガスが非軸対称
な力を受けて排気口から流出し、対地絶縁に悪影響を与
える可能性がある。更に、通常、熱ガスの進路を修正す
るために必要な開口面積と圧力上昇を緩和させるために
必要な開口面積とは異なるため、両方の要求が同時に満
たされないこともしばしばある。
【0012】また、特に、ガス遮断器の大容量化、小形
化を図った場合、上記のような構成のガス遮断器におい
ては、大電流遮断時の熱ガスが排気筒69の端部の端部
排気孔69aのみから排出されるため、固定側アーク接
触子67の周辺空間からの熱ガスの排気能力が不足し、
極間の絶縁耐圧が低下して絶縁破壊を生じる可能性があ
る。さらに、排気筒69の端部排気孔69aの周辺空間
に熱ガスが集中することにより、対地間の絶縁耐圧が低
下し地絡する可能性がある。
【0013】本発明は以上のような従来技術の問題点を
解決するために提案されたものであり、その目的は、排
気筒中の圧力上昇を低減させ、且つ筒壁の排気口からの
熱ガス流出を防ぎ、熱ガスをスムーズに排気筒出口から
排出させることによって、遮断器の絶縁性能を最大限度
に向上させ、コンパクトなガス遮断器を提供することに
ある。
【0014】本発明の他の目的は、接触子間に発生した
アークにより加熱された高温の消弧性ガスを接触子の周
辺空間より迅速に排出し、冷却する能力を備えたガス遮
断器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、絶縁性媒体を封入した容器内に、少な
くとも一対の接触子から成る遮断部が収容され、少なく
とも一方の接触子を、他方の接触子と接離可能となるよ
うに駆動する操作機構が設けられたガス遮断器におい
て、以下のような技術的特徴を有する。
【0016】すなわち、請求項1記載の発明では、前記
容器内に、前記遮断部の一部又は全長を覆う排気筒が設
けられ、前記排気筒壁における少なくとも一方の接触子
側に、前記排気筒の軸方向に細長い排気ガイドが、方位
角方向に間隔をおいて複数配列して設けられていること
を特徴する。
【0017】以上のような請求項1記載の発明では、排
気筒の筒壁を構成する排気ガイド間の隙間により。熱ガ
スが排出される際の排気筒内の圧力上昇が緩和され、熱
ガスをスムーズに排出されるので、通電接触子間の絶縁
性能が向上し、遮断性能が向上する。
【0018】請求項2記載の発明は、請求項1記載のガ
ス遮断器において、前記排気ガイドが、前記排気筒の軸
線を中心とする伸開線方向に配置されていることを特徴
とする。
【0019】以上のような請求項2記載の発明では、排
気ガイドが排気筒の軸線を中心とする伸開線方向に配置
されているため、熱ガスにより排除される冷ガスは軸線
に対して一定方向に回転するように排出する。このた
め、作用反作用(ジェット効果)により熱ガスは反対方
向に回転する力を受ける。この力により熱ガスの進路の
安定化が図られるとともに、冷ガスとの混合効果が向上
する。
【0020】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載のガス遮断器において、前記排気ガイドの横断
面形状が、翼形、長方形及び扇形のいずれか1種若しく
はこれらの組み合わせであることを特徴とする以上のよ
うな請求項3記載の発明では、排気ガイドの断面形状が
翼形、長方形及び扇形の何れか一種又はこれらの組み合
わせであるため、排気ガイド間に流れ出る冷ガスが受け
る抵抗を最小にすることができる。また、適当な断面形
状を用いることにより、排気筒外週の形状を滑らかに
し、電界の緩和を図ることができる。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれか1項に記載のガス遮断器において、前記排気ガイ
ドが、前記排気筒の軸線に対して平行、斜め又は螺旋状
に配置されていることを特徴とする。
【0022】以上のような請求項4記載の発明では、排
気ガイドが排気筒装置の軸線に対して平行、斜めまたは
螺旋状に配置されているため、排気筒内の圧力分布が適
切に調整される。
【0023】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれか1項に記載のガス遮断器において、前記複数個の
排気ガイドの一部が通電用として導電性材料により、他
の一部は支持用としての強度を有する材料により、それ
ぞれ形成されていることを特徴とする。
【0024】以上のような請求項5記載の発明では、排
気ガイドの一部が通電用として、他の一部は支持用とし
て、それぞれ異なる材料のガイドを用いることにより、
固定部の通電性能向上、強度向上及び軽量化を同時に満
たすことができる。
【0025】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれか1項に記載のガス遮断器において、前記排気ガイ
ドにおける排気筒の軸線の方位角方向に対する角度が、
組立時に0度から90度まで調整可能に設けられている
ことを特徴とする。
【0026】以上のような請求項6記載の発明では、排
気ガイドの角度を組立時に調整可能であるため、遮断器
の仕様(横型、縦型等)に応じて、排気筒内の熱ガスの
進路の調整が可能である。
【0027】請求項7記載の発明は、請求項1〜6のい
ずれか1項に記載のガス遮断器において、前記排気ガイ
ド間の距離が、組立時に0.5ガイド幅から3ガイド幅
まで調整可能に設けられていることを特徴とする。
【0028】以上のような請求項7記載の発明では、排
気ガイド間の距離が組立時に調整可能であるため、遮断
器の仕様(横型、縦型等)に応じて、排気筒内の圧力分
布の調整が可能となる。特に、請求項6記載の発明との
組み合わせにより、圧力分布と熱ガス進路をそれぞれ独
立に調整することができる。
【0029】請求項8記載の発明は、前記容器内に、前
記遮断部の一部又は全長を覆う排気筒が設けられ、前記
排気筒に、少なくとも1つの開口部が形成され、前記開
口部に対して、前記排気筒の軸方向の端部が固着された
板が少なくとも1つ設けられ、前記板は、前記排気筒の
軸方向に垂直な断面において、前記固定側円筒部材の半
径方向に対し傾斜した方向に設けられていることを特徴
とする。
【0030】以上のような請求項8記載の発明では、ア
ークに加熱され絶縁ノズルから排気された熱ガスは、排
気筒の開口部から排気されるが、この熱ガスはガイド板
により流れの向きを変えられ、排気筒の外側の周辺空間
の広い範囲で冷ガスと混合され冷却される。
【0031】請求項9記載の発明は、請求項8記載のガ
ス遮断器において、前記板の傾斜角が、前記排気筒の半
径方向に対し50〜80度であることを特徴とする。
【0032】以上のような請求項9記載の発明では、排
気筒の開口部から排気される熱ガスはガイド板により流
れの向きを変えられ、周方向の速度成分が半径方向の速
度成分より大きくなり、排気筒外側の周辺空間の広い範
囲で冷ガスと混合され冷却される。
【0033】請求項10記載の発明は、請求項8又は請
求項9記載のガス遮断器において、前記排気筒の内側と
外側とを連通し、前記開口部と前記板により構成される
空間において、前記排気筒の周方向に隣合う前記板同士
の間隔が最短となる位置又は前記板と前記開口部端部と
の間隔が最短となる位置を含む軸方向に垂直な断面の面
積の総和が、前記排気筒の軸方向の開口端部の面積に対
して70〜200%であり、前記開口部の周方向の長さ
が、前記排気筒の全周長に対し70%以下であることを
特徴とする。
【0034】以上のような請求項10記載の発明では、
上記のような設定により、排気筒の開口部からの熱ガス
の排出量が適切に制御され、ガイド板により流れの向き
を変えられ、排気筒の外側の周辺空間の広い範囲で冷ガ
スと混合され冷却される。
【0035】請求項11記載の発明は、請求項8〜10
のいずれか1項に記載のガス遮断器において、前記開口
部の周方向の長さが、前記排気筒の軸方向の可動側から
固定側にかけて長く、前記板の周方向の長さが、前記排
気筒の軸方向の可動側から固定側にかけて長く、前記板
の周方向の長さと前記開口部の周方向の長さとの比が一
定であることを特徴とする。
【0036】以上のような請求項11記載の発明では、
軸方向の可動側から固定側になるに従い単位軸方向長さ
あたりの開口部の面積が大きくなるため、排気筒の開口
部から排気される熱ガスは、軸方向の排出量分布が適切
に制御され、ガイド板により流れの向きを変えられ、排
気筒の外側の周辺空間の広い範囲で冷ガスと混合され冷
却される。
【0037】請求項12記載の発明は、請求項8〜11
のいずれか1項に記載のガス遮断器において、前記開口
部が、前記排気筒の軸方向に異なる位置に、少なくとも
2つ設けられ、前記開口部のうち、前記排気筒の軸方向
の可動側に位置する開口部の周方向の長さが、前記開口
部のうち、前記排気筒の軸方向の固定側に位置する開口
部の周方向の長さよりも短いことを特徴とする。
【0038】以上のような請求項12記載の発明では、
軸方向における可動側の開口部ほど周方向長さが短いた
め、排気筒の開口部から排気される熱ガスは、軸方向の
熱ガス排出量分布が適切に制御され、ガイド板により流
れの向きを変えられ、排気筒の外側の周辺空間の広い範
囲で冷ガスと混合され冷却される。
【0039】請求項13記載の発明は、請求項8〜12
のいずれか1項に記載のガス遮断器において、前記排気
筒の軸方向に垂直な断面において、前記板が、前記排気
筒の半径方向外側に凸となるように、少なくとも1ケ所
が屈折していることを特徴とする。
【0040】以上のような請求項13記載の発明では、
排気筒の開口部から排気される熱ガスは、ガイド板の屈
折によって段階的に流れの向きを変えられてスムーズに
流れ、排気筒の外側の周辺空間の広い範囲で冷ガスと混
合され冷却される。
【0041】請求項14記載の発明は、請求項8〜12
のいずれか1項に記載のガス遮断器において、前記排気
筒の軸方向に垂直な断面において、前記板に、前記排気
筒の半径方向の外側に凸となる曲面が形成されているこ
とを特徴とする。
【0042】以上のような請求項14記載の発明では、
排気筒の開口部から排気される熱ガスは、ガイド板の曲
面によって流れの向きを変えられてスムーズに流れ、排
気筒の外側の周辺空間の広い範囲で冷ガスと混合され冷
却される。
【0043】請求項15記載の発明は、請求項8〜12
のいずれか1項に記載のガス遮断器において、前記板に
おける前記排気筒の半径方向外側の端部が、曲線的に丸
められるとともに、当該端部の位置が前記排気筒の外側
側面より内側であることを特徴とする。
【0044】以上のような請求項15記載の発明では、
電流遮断後に印火される回復電圧によるガイド板の半径
方向外側端部の電界が、低く抑えられる。
【0045】請求項16記載の発明は、請求項8〜15
のいずれか1項に記載のガス遮断器において、前記排気
筒の軸方向に垂直な断面において、前記板の、前記排気
筒の半径方向に対する角度が、前記排気筒の軸方向の可
動側から固定側にかけて小さくなることを特徴とする。
【0046】以上のような請求項16記載の発明では、
排気筒の開口部から排気される熱ガスは、軸方向位置が
可動側から固定側になるに従いガイド板間の最短距離が
長くなりここでの流路断面積が長くなるため、軸方向の
排出量分布た適切に制御され、ガイド板により流れの向
きを変えられ、固定支え外側の周辺空間の広い範囲で冷
ガスと混合され冷却される。
【0047】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に従っ
て以下に説明する。
【0048】(1)第1の実施の形態 請求項1〜7記載の発明に対応する一つの実施の形態を
第1の実施の形態として、図1〜5に従って以下に説明
する。
【0049】(構成)まず、本実施の形態の構成を説明
する。すなわち、図1に示すように、SF6ガス等の絶
縁性ガスを充墳した圧力容器1内に、固定部3及び固定
部3と接離可能な可動部2がほぼ同軸に対向配置されて
いる。可動部2は、図15及び図16に示した従来技術
と同様の構成で、絶縁操作ロッド11を介して図示しな
い操作機構により駆動されるので、これにより開閉動作
を行える構造となっている。
【0050】一方、固定部3は、図2及び図3に示すよ
うに、排気筒9が金属支持物10に取付支持され、この
排気筒9の可動部2側の端部に、固定側通電接触子6が
ほぼ同軸に接続されている。排気筒9の他端には、電界
緩和用シールド8が排気筒9とほぼ同軸に取り付けてい
る。固定側アーク電極7は、排気筒9のほぼ中心軸上に
位置するように金属支持物10に支持固定されている。
【0051】そして、排気筒9は、複数枚の排気ガイド
13を、全体として筒状となるように連ねて接続するこ
とによって構成されている。個々の排気ガイド13は、
排気筒9の軸方向に長い複数枚の板材で、図2に示すよ
うに、当該軸に垂直な断面が翼形となっている。複数個
の排気ガイド13は、互いに方位角方向に一定の間隔を
おいて配置され、それぞれが排気筒9の軸を中心とする
伸開線に沿って傾斜している。
【0052】さらに、これらの排気ガイド13の一部
は、導電ガイドとして銀メッキされた銅材料が用いら
れ、他のガイドはチタン合金が用いられている。そし
て、排気筒9の軸線に対する排気ガイド13の角度は、
組立時に0度から90度までに調整可能に設けられ、各
排気ガイド13間の距離は、組立時に0.5ガイド幅か
ら3ガイド幅までに調整可能に設けられている。
【0053】(作用)以上のような構成を有する本実施
の形態の作用は以下の通りである。すなわち、図4及び
図5に示すように、遮断時には熱ガスが発生し、排気筒
9内に軸方向の流路が形成されるが、排気ガイド13間
の隙間によって、排気筒9内の圧力上昇が緩和され、熱
ガスがスムーズに排出される。
【0054】また、排気ガイド13は、ほぼ軸線を中心
とする伸開線に沿って配置されているため、熱ガスによ
り排除される冷ガスは、軸線に対して旋回して排出され
る。すると、ジェット効果により、熱ガスに反対方向に
旋回する圧力勾配(図中Fθ)が生じるので、熱ガスの
流路中にガイドを設けずに、旋回流を実現することがで
きる。
【0055】そして、排気筒9内の圧力上昇は、排気ガ
イド13間の開口率を調整することにより制御すること
ができる。また、熱ガスの進路は、排気ガイド13間の
方位角方向の配置の粗密を調整することにより制御する
ことができる。なお、排気筒9における排気ガイド13
間の開口率(排気筒9の筒壁の開口率)が一定であって
も、つまり圧力分布が一定であっても、排気ガイド13
間の距離を調整することにより熱ガスの進路の制御が可
能である。さらに、排気ガイド13の配置角度を調整す
ることによっても、圧力上昇と熱ガスの進路の制御が可
能である。
【0056】(効果)以上のような本実施の形態の効果
は以下の通りである。すなわち、排気ガイド13によっ
て構成される排気筒9を用いることにより、排気筒9内
の圧力上昇を緩和できるため、熱ガスをスムーズに排出
させることができ、遮断性能を向上させることができ
る。
【0057】また、熱ガスを旋回させながら排出するこ
とができるため、熱ガスの進路を安定に制御でき、且
つ、冷ガスとの混合効果が高められるため、熱ガスが存
在するときの耐電圧性能が向上できる。
【0058】そして、組立時において、排気ガイド13
間の開口率、粗密を調節することにより、排気筒9内の
圧力上昇と熱ガスの進路をそれぞれ独立に制御できるの
で、遮断器の仕様(横型、縦型等)に応じて最適な排気
筒9を構成でき、遮断性能を向上させることができる。
なお、排気ガイド13の配置角度を調整すれば、排気ガ
イド13間の開口率、粗密をともに調節することができ
るので、容易に圧力上昇、熱ガスの進路を制御できる。
【0059】さらに、排気ガイド13の一部が通電用と
して、他の一部は支持用として、それぞれ異なる材料が
用いられているので、固定部3の通電性能向上、強度向
上と軽量化を同時に満たすことができる。
【0060】(2)第2の実施の形態 請求項8記載の発明に対応する一つの実施の形態を第2
の実施の形態として、図6及び図7に従って以下に説明
する。なお、図6はガス遮断器の開極途中を、図2は図
6のガス遮断器のA−B位置での断面を示している。
【0061】(構成)まず、本実施の形態の構成を説明
する。本実施の形態は、図17で示した従来技術と基本
的には同様の構成である。すなわち、絶縁ノズル5及び
可動側アーク接触子4が固着されたパッファシリンダ1
4と、その内部に相対的に摺動可能に設けられたパッフ
ァピストン15とによってパッファ室16が構成され、
このパッファ室16に通気口16aが設けられている。
そして、固定側アーク電極7及び排気筒17が、同軸に
金属支持物7に支持固定されている。
【0062】但し、本実施の形態においては、図6に示
すように、排気筒17に側面排気孔18が形成され、こ
れにガイド板19が設けられている点が従来技術と異な
る。すなわち、側面排気孔18は、排気筒17の側面に
少なくとも1つ形成されている。ガイド板19は、排気
筒17の軸方向の端部(図6中における上下の端部)
が、側面排気孔18に対して少なくとも1つ固着されて
いる。そして、図7に示すように、ガイド板19は、排
気筒17の軸方向に垂直な断面において、排気筒17の
半径方向に対し平行とならないように傾斜して設けられ
ている。
【0063】(作用)以上のような構成を有する本実施
の形態の作用は以下の通りである。すなわち、投入状態
から開極動作を行うと、パッファシリンダ14とパッフ
ァピストン15により構成されるパッファ室16の消弧
性ガスが圧縮され、通気口16aから絶縁ノズル5部に
導かれるので、可動側アーク接触子4及び固定側アーク
接触子7間に生じるアークに吹き付けられ消弧される。
【0064】アークにより加熱され、絶縁ノズル5から
固定側アーク接触子7側に排気された熱ガスは、固定側
アーク接触子7の周辺空間から排気筒17の側面排気孔
18及び端部排気孔17aから排気される。側面排気孔
18から排気される熱ガスはガイド板19により流れの
向きを変えられ、排気筒17の外側の周辺空間の広い範
囲で冷ガスと混合され冷却される。
【0065】(効果)以上のような本実施の形態の効果
は以下の通りである。すなわち、熱ガスは端部排気孔1
7aだけでなく側面排気孔18からも排気されるととも
に、ガイド板11により流れの向きを制御されて外側の
広い範囲で冷ガスと混合・冷却されるため、固定側アー
ク接触子7の周辺空間の熱ガスが、迅速に排気、冷却さ
れる。従って、排気性能及び冷却性能が高まり、極間の
絶縁耐圧の低下と対地絶縁耐圧の低下を防ぐことが可能
となり、遮断性能が向上する。
【0066】(3)第3の実施の形態 請求項9記載の発明に対応する一つの実施の形態を第3
の実施の形態として、図6及び図7に従って以下に説明
する。
【0067】(構成)まず、本実施の形態の構成を説明
する。すなわち、本実施の形態は、第2の実施の形態に
おけるガイド板19が、排気筒17の軸方向に垂直な断
面において、排気筒17の半径方向に対し50〜80度
の角度となるように構成されている。その他の構成は、
第2の実施の形態と同様である。
【0068】(作用効果)以上のような構成を有する本
実施の形態の作用効果は以下の通りである。すなわち、
アークに加熱されて絶縁ノズル5から排気された熱ガス
は、固定側アーク接触子7の周辺空間より排気筒17の
側面排気孔18及び端部排気孔17aから排気される。
そして、側面排気孔18から排気される熱ガスは、ガイ
ド板19により流れの向きを変えられるが、本実施の形
態においては、ガイド板19が排気筒17の半径方向に
対して50〜80度の角度に設けられているので、周方
向の速度成分が半径方向の速度成分より大きくなり、排
気筒17の外側周辺の空間の広い範囲で、冷ガスと混合
され冷却される。
【0069】従って、固定側アーク接触子6の周辺空間
の熱ガスは、迅速に排気、冷却され、排気性能及び冷却
性能が高まり、極間の絶縁耐圧の低下と対地絶縁耐圧の
低下を防ぐことが可能となり遮断性能が向上する。
【0070】(4)第4の実施の形態 請求項10記載の発明に対応する一つの実施の形態を第
4の実施の形態として、図6及び図7に従って以下に説
明する。
【0071】(構成)まず、本実施の形態の構成を説明
する。本実施の形態においては、基本的には第2の実施
の形態と同様であるが、図6に示すように、排気筒17
の内側の空間と外側の周辺空間を連結し、排気筒17の
側面に設けられた側面排気孔18とガイド板19によっ
て構成される流路の、排気筒17の軸方向に垂直な断面
において、以下のように設定されていることに特徴を有
する。
【0072】すなわち、前記流路を介して排気筒17の
周方向に隣合うガイド板19の間隔が最短となる位置、
また、前記流路を介して排気筒17の周方向に隣合うガ
イド板19と側面排気孔18の端部との間隔が最短とな
る位置を含む流路断面積の総和、つまり、最小流路断面
積の総和が、排気筒17の端部排気孔18の面積に対し
て、70〜200%となるように設定されている。そし
て、側面排気孔18の周方向の長さが、排気筒17の全
周長に対し70%以下となるように設定されている。
【0073】(作用効果)以上のような構成を有する本
実施の形態の作用効果は以下の通りである。すなわち、
アークにより加熱され絶縁ノズル5から排気された熱ガ
スは、固定側アーク接触子7の周辺空間より排気筒17
の側面排気孔18及び端部排気孔17から排気される。
【0074】そして、側面排気孔18から排気される熱
ガスは、ガイド板19により流れの向きを変えられる
が、本実施の形態においては、側面排気孔18における
最小流路断面積の総和と周方向の長さが上記のように設
定されているので、側面排気孔18及び端部排気孔17
aからの熱ガスの排出量のバランスが適切に制御され、
排気筒17の外側周辺の空間の広い範囲で、冷ガスと混
合され冷却される。
【0075】従って、固定アーク接触子6の周辺空間の
熱ガスは迅速に排気、冷却され、排気性能及び冷却性能
が高まり、極間の絶縁耐圧の低下と対地絶縁耐圧の低下
を防ぐことが可能となり遮断性能が向上する。
【0076】(5)第5の実施の形態 請求項11記載の発明に対応する一つの実施の形態を第
5の実施の形態として、図8に従って以下に説明する。
なお、図8は、図6のガス遮断器の排気筒17をE方向
から見た外形を示している。
【0077】(構成)まず、本実施の形態の構成を説明
する。本実施の形態は、基本的には第2の実施の形態と
同様の構成であり、図8の排気筒17ののF−G位置で
の断面は、図2と同様であるが、以下のような特徴点を
有している。すなわち、排気筒17の周方向における側
面排気孔18の長さが、排気筒17の軸方向において可
動側から固定側にかけて長くなるように形成されてい
る。
【0078】また、側面排気孔18に設けられるガイド
板19の周方向の長さも、排気筒17の軸方向において
可動側から固定側にかけて長くなるように形成されてい
る。そして、ガイド板19の周方向の長さと側面排気孔
18の周方向の長さの比は、一定となるように設定され
ている。
【0079】(作用効果)以上のような本実施の形態の
作用効果は以下の通りである。すなわち、アークにより
加熱され絶縁ノズル5から排気された熱ガスは、固定側
アーク接触子7の周辺空間より排気筒17の側面排気孔
18及び端部排気孔17aから排気される。そして、本
実施の形態においては、排気筒17の軸方向の可動側か
ら固定側になるに従って、単位軸方向長さあたりの側面
排気孔18の面積が大きくなっているため、側面排気孔
18から排気される熱ガスは、軸方向の排出量分布を制
御され、ガイド板19により流れの向きを変えられ、排
気筒17の外側の周辺空間の広い範囲で冷ガスと混合さ
れ冷却される。
【0080】以上のように側面排気口18及びガイド板
19の周方向長さが設定されている結果、側面排気孔1
8の極間に近い側では、熱ガスの排出量が少なくなり、
排気筒17の外側での極間の絶縁耐圧の低下を防ぐこと
が可能となる上、固定側アーク接触子7の周辺空間の熱
ガスは迅速に排気、冷却され、排気性能及び冷却性能が
高まり、極間の絶縁耐圧の低下と対地絶縁耐圧の低下を
防ぐことが可能となり遮断性能が向上する。
【0081】(6)第6の実施の形態 請求項12記載の発明に対応する一つの実施の形態を第
6の実施の形態として、図9に従って以下に説明する。
なお、図9は、図6のガス遮断器の排気筒17をE方向
から見た外形を示している。
【0082】(構成)まず、本実施の形態の構成を説明
する。本実施の形態は、基本的には第2の実施の形態と
同様の構成であり、図9の排気筒17のH−I位置、J
−K位置での断面は、図2と同様であるが、以下のよう
な特徴点を有している。すなわち、排気筒17の周方向
における側面に、軸方向に異なる位置に、2つの側面排
気孔18A及び側面排気孔18Bが設けられている。そ
して、可動側に位置する側面排気孔18Aの周方向長さ
が、固定側に位置する側面排気孔18Bの周方向長さよ
り短く設定されている。なお、側面排気孔18は3つ以
上設けることもできるが、その場合においても、可動側
の周方向長さが固定側よりも短くなるように設定する。
【0083】(作用効果)以上のような本実施の形態の
作用効果は以下の通りである。すなわち、アークにより
加熱され絶縁ノズル5から排気された熱ガスは、固定ア
ーク接触子7の周辺空間より側面排気孔18A、側面排
気孔18B及び端部排気孔17aより排気される。可動
側の側面排気孔18Aの方が、固定側の側面排気孔18
Bよりも周方向長さが短いため、側面排気孔A12及び
側面排気孔B14から排気される熱ガスは、軸方向の熱
ガス排出量分布を制御され、ガイド板A13及びガイド
板B15により流れの向きを変えられ、固定支え8外側
の周辺空間の広い範囲で冷ガスと混合され冷却される。
【0084】以上のように側面排気孔18A及び側面排
気孔18Bの周方向長さが設定されている結果、極間に
近い側面排気孔18Aでは熱ガスの排出量が側面排気孔
18Bよりも少なくなり、排気筒17の外側での極間の
絶縁耐圧の低下を防ぐことが可能となる上、固定側アー
ク接触子7の周辺空間の熱ガスは迅速に排気、冷却さ
れ、排気性能及び冷却性能が高まり、極間の絶縁耐圧の
低下と対地絶縁耐圧の低下を防ぐことが可能となり遮断
性能が向上する。
【0085】(7)第7の実施の形態 請求項13記載の発明に対応する一つの実施の形態を第
7の実施の形態として、図10に従って以下に説明す
る。なお、図5は、図6のガス遮断器のA−B位置での
断面を示している。
【0086】(構成)まず、本実施の形態の構成を説明
する。すなわち、本実施の形態は、第2の実施の形態に
おけるガイド板19が、排気筒17の軸方向に垂直な断
面において、排気筒17の半径方向に外側に凸となるよ
うに、少なくとも1ケ所で屈折している。その他の構成
は、第2の実施の形態と同様である。
【0087】(作用効果)以上のような構成を有する本
実施の形態の作用効果は以下の通りである。すなわち、
アークに加熱され絶縁ノズル5から排気された熱ガス
は、固定側アーク接触子7の周辺空間より排気筒17の
側面排気孔18及び端部排気孔17aから排気される。
そして、ガイド板19が上記のように屈折しているの
で、側面排気孔18から排気される熱ガスは段階的に流
れの向きを変えられて、ガイド板11の間をスムーズに
流れ、排気筒17外側の周辺空間の広い範囲で冷ガスと
混合され冷却される。
【0088】従って、固定アーク接触子6の周辺空間の
熱ガスは迅速に排気、冷却され、排気性能及び冷却性能
が高まり、極間の絶縁耐圧の低下と対地絶縁耐圧の低下
を防ぐことが可能となり遮断性能が向上する。
【0089】(8)第8の実施の形態 請求項14記載の発明に対応する一つの実施の形態を第
8の実施の形態として、図11に従って以下に説明す
る。なお、図11は、図6のガス遮断器のA−B位置で
の断面を示している。
【0090】(構成)まず、本実施の形態の構成を説明
する。すなわち、本実施の形態は、第2の実施の形態に
おけるガイド板19が、排気筒17の軸方向に垂直な断
面において、排気筒17の半径方向に外側に凸となるよ
うに、湾曲して形成されている。その他の構成は、第2
の実施の形態と同様である。
【0091】(作用効果)以上のような構成を有する本
実施の形態の作用効果は以下の通りである。すなわち、
アークに加熱され絶縁ノズル5から排気さらた熱ガス
は、固定側アーク接触子7の周辺空間より排気筒17の
側面排気孔18及び端部排気孔17aから排気される。
そして、ガイド板19は曲面であるため、側面排気孔1
8から排気される熱ガスは滑らかに流れの向きを変えら
れて、ガイド板19の間をスムーズに流れ、排気筒17
外側の周辺空間の広い範囲で冷ガスと混合され冷却され
る。
【0092】従って、固定アーク接触子6の周辺空間の
熱ガスは迅速に排気、冷却され、排気性能及び冷却性能
が高まり、極間の絶縁耐圧の低下と対地絶縁耐圧の低下
を防ぐことが可能となり遮断性能が向上する。
【0093】(9)第9の実施の形態 請求項15記載の発明に対応する一つの実施の形態を第
9の実施の形態として、図12に従って以下に説明す
る。なお、図12は、図6のガス遮断器のA−B位置で
の断面を示している。
【0094】(構成)まず、本実施の形態の構成を説明
する。すなわち、本実施の形態は、第2の実施の形態に
おけるガイド板19が、排気筒17の軸方向に垂直な断
面において、その半径方向外側の端部が曲線的に丸めら
れており、当該端部の位置が、排気筒17の外側側面の
半径位置より内側となるように設けられている。その他
の構成は、第2の実施の形態と同様である。
【0095】(作用効果)以上のような構成を有する本
実施の形態の作用効果は以下の通りである。すなわち、
アークに加熱され絶縁ノズル5から排気された熱ガス
は、固定側アーク接触子7の周辺空間より排気筒17の
側面排気孔18及び端部排気孔17aから排気される。
側面排気孔18から排気される熱ガスは、ガイド板19
により流れの向きを変えられ、排気筒17の外側の周辺
空間の広い範囲で冷ガスと混合され冷却される。
【0096】そして、ガイド板19の半径方向の外側端
部が曲線的に丸められ、半径方向位置が排気筒17の外
側側面の半径位置より内側であるため、電流遮断後に印
火される回復電圧によるガイド板19の外側端部の電界
は低く抑えられる。従って、固定アーク接触子6の周辺
空間の熱ガスは迅速に排気、冷却され、排気性能及び冷
却性能が高まり、極間の絶縁耐圧の低下と対地絶縁耐圧
の低下を防ぐことが可能となり遮断性能が向上する。
【0097】(10)第10の実施の形態 請求項16記載の発明に対応する一つの実施の形態を第
10の実施の形態として、図13及び図14に従って以
下に説明する。なお、図13は図6のガス遮断器のC−
D位置での断面図、図14は図6のガス遮断器のA−B
位置での断面図を示している。
【0098】(構成)まず、本実施の形態の構成を説明
する。すなわち、本実施の形態は、第2の実施の形態に
おける排気筒17の軸方向に垂直な断面において、排気
筒17の半径方向に対するガイド板19の角度が、軸方
向における可動側(図13参照)から固定側(図14参
照)にかけて小さくなるように構成されている。その他
の構成は、第2の実施の形態と同様である。
【0099】(作用効果)以上のような構成を有する本
実施の形態の作用効果は以下の通りである。すなわち、
アークに加熱され絶縁ノズル5から排気された熱ガス
は、固定側アーク接触子7の周辺空間より排気筒17の
側面排気孔18及び端部排気孔17aから排気される。
側面排気孔18から排気される熱ガスは、ガイド板19
により流れの向きを変えられ、軸方向の排出量分布を制
御されて、排気筒17の外側の周辺空間の広い範囲で冷
ガスと混合され冷却される。
【0100】そして、ガイド板19の角度が上記のよう
に設定されているので、軸方向の可動側から固定側にな
るに従って、図14に示すように、ガイド板19間の最
短距離が長くなり、ここでの流路断面積が拡大する。従
って、側面排気孔18から排気される熱ガスは、側面排
気孔18の極間に近い側では熱ガスの排出量が少なくな
り、排気筒17の外側での極間の絶縁耐圧の低下を防ぐ
ことが可能となる上、固定側アーク接触子7の周辺空間
の熱ガスは迅速に排気、冷却され、排気性能及び冷却性
能が高まり、極間の絶縁耐圧の低下と対地絶縁耐圧の低
下を防ぐことが可能となり遮断性能が向上する。
【0101】(11)他の実施の形態 本発明は上記のような実施の形態に限定されるものでは
なく、各部材の形状、数等は適宜変更可能である。例え
ば、排気ガイド13やガイド板19の断面形状は、翼
形、長方形、扇形の何れか、またはこれらの組み合わせ
であってもよく、排気筒の軸線に対して平行、斜め又は
螺旋状に配置してもよい。また、その数も、設計の段階
で自由に増減変更可能である。
【0102】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、排気筒
中の圧力上昇を低減させ、且つ筒壁の排気口からの熱ガ
ス流出を防ぎ、熱ガスをスムーズに排気筒出口から排出
させることによって、遮断器の絶縁性能を最大限度に向
上させ、コンパクトなガス遮断器を提供することができ
る。
【0103】また、接触子間に発生したアークにより加
熱された高温の消弧性ガスを接触子の周辺空間より迅速
に排出し、冷却する能力を備えたガス遮断器を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるガス遮断器
を示す縦断面図である。
【図2】図1のガス遮断器における排気筒のA−A断面
図である。
【図3】図1のガス遮断器における遮断部の縦断面図で
ある。
【図4】図2の排気筒におけるガス流を示す断面図であ
る。
【図5】図3の遮断部におけるガス流を示す縦断面図で
ある。
【図6】本発明の第2の実施の形態のガス遮断器におけ
る開極途中を示す縦断面図である。
【図7】図6のガス遮断器における排気筒のA−A断面
図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態のガス遮断器におけ
る排気筒を、図6のE方向に対応する位置から見た側面
図である。
【図9】本発明の第6の実施の形態のガス遮断器におけ
る排気筒を、図6のE方向に対応する位置から見た側面
図である。
【図10】本発明の第7の実施の形態のガス遮断器にお
ける排気筒の図6のA−Bに対応する断面図である。
【図11】本発明の第8の実施の形態のガス遮断器にお
ける排気筒の図6のA−Bに対応する断面図である。
【図12】本発明の第9の実施の形態のガス遮断器にお
ける排気筒の図6のA−Bに対応する断面図である。
【図13】本発明の第10の実施の形態のガス遮断器に
おける排気筒の図1のC−Dに対応する断面図である。
【図14】本発明の第10の実施の形態のガス遮断器に
おける排気筒の図1のA−Bに対応する断面図である。
【図15】従来のガス遮断器の一例を示す縦断面図であ
る。
【図16】図16の従来例の排気筒に排気口を形成した
一例を示す縦断面図である。
【図17】従来のガス遮断器の他の一例を示す縦断面図
である。
【図18】図15の従来例における熱ガスの流路を示す
縦断面図である。
【図19】図15の従来例における熱ガス拡散の分布を
示す縦断面図である。
【図20】図17の従来例における熱ガス拡散の分布を
示す縦断面図である。
【符号の説明】
1,61…圧力容器 2,62…可動部 3,63…固定部 4,64…可動側アーク接触子 5,65…絶縁ノズル 6,66…固定側通電接触子 7,67…固定側アーク接触子 8,68…シールド 9,69…排気筒 9a,17a,69a…端部排気孔 10,70…金属支持物 11,71…絶縁操作ロッド 12,72…可動側通電接触子 13…排気ガイド 16a,76a…通気口 19…ガイド板 73…排気口 14,74…パッファシリンダ 15,75…パッファピストン 16,76…パッファ室 16,76a…通気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 克巳 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性媒体を封入した容器内に、少なく
    とも一対の接触子から成る遮断部が収容され、少なくと
    も一方の接触子を、他方の接触子と接離可能となるよう
    に駆動する操作機構が設けられたガス遮断器において、 前記容器内に、前記遮断部の一部又は全長を覆う排気筒
    が設けられ、 前記排気筒壁における少なくとも一方の接触子側に、前
    記排気筒の軸方向に細長い排気ガイドが、方位角方向に
    間隔をおいて複数配列して設けられていることを特徴と
    するガス遮断器。
  2. 【請求項2】 前記排気ガイドが、前記排気筒の軸線を
    中心とする伸開線方向に配置されていることを特徴とす
    る請求項1記載のガス遮断器。
  3. 【請求項3】 前記排気ガイドの横断面形状が、翼形、
    長方形及び扇形のいずれか1種若しくはこれらの組み合
    わせであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    のガス遮断器。
  4. 【請求項4】 前記排気ガイドが、前記排気筒の軸線に
    対して平行、斜め又は螺旋状に配置されていることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のガス遮断
    器。
  5. 【請求項5】 前記複数個の排気ガイドの一部が通電用
    として導電性材料により、他の一部は支持用としての強
    度を有する材料により、それぞれ形成されていることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガス遮
    断器。
  6. 【請求項6】 前記排気ガイドにおける排気筒の軸線の
    方位角方向に対する角度が、組立時に0度から90度ま
    で調整可能に設けられていることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれか1項に記載のガス遮断器。
  7. 【請求項7】 前記排気ガイド間の距離が、組立時に
    0.5ガイド幅から3ガイド幅まで調整可能に設けられ
    ていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に
    記載のガス遮断器。
  8. 【請求項8】 絶縁性媒体を封入した容器内に、少なく
    とも一対の接触子から成る遮断部が収容され、少なくと
    も一方の接触子を、他方の接触子と接離可能となるよう
    に駆動する操作機構が設けられたガス遮断器において、 前記容器内に、前記遮断部の一部又は全長を覆う排気筒
    が設けられ、 前記排気筒に、少なくとも1つの開口部が形成され、 前記開口部に対して、前記排気筒の軸方向の端部が固着
    された板が少なくとも1つ設けられ、 前記板は、前記排気筒の軸方向に垂直な断面において、
    前記固定側円筒部材の半径方向に対し傾斜した方向に設
    けられていることを特徴とするガス遮断器。
  9. 【請求項9】 前記板の傾斜角が、前記排気筒の半径方
    向に対し50〜80度であることを特徴とする請求項8
    記載のガス遮断器。
  10. 【請求項10】 前記排気筒の内側と外側とを連通し、
    前記開口部と前記板により構成される空間において、前
    記排気筒の周方向に隣合う前記板同士の間隔が最短とな
    る位置又は前記板と前記開口部端部との間隔が最短とな
    る位置を含む軸方向に垂直な断面の面積の総和が、前記
    排気筒の軸方向の開口端部の面積に対して70〜200
    %であり、 前記開口部の周方向の長さが、前記排気筒の全周長に対
    し70%以下であることを特徴とする請求項8又は請求
    項9記載のガス遮断器。
  11. 【請求項11】 前記開口部の周方向の長さが、前記排
    気筒の軸方向の可動側から固定側にかけて長く、 前記板の周方向の長さが、前記排気筒の軸方向の可動側
    から固定側にかけて長く、 前記板の周方向の長さと前記開口部の周方向の長さとの
    比が一定であることを特徴とする請求項8〜10のいず
    れか1項に記載のガス遮断器。
  12. 【請求項12】 前記開口部が、前記排気筒の軸方向に
    異なる位置に、少なくとも2つ設けられ、 前記開口部のうち、前記排気筒の軸方向の可動側に位置
    する開口部の周方向の長さが、前記開口部のうち、前記
    排気筒の軸方向の固定側に位置する開口部の周方向の長
    さよりも短いことを特徴とする請求項8〜11のいずれ
    か1項に記載のガス遮断器。
  13. 【請求項13】 前記排気筒の軸方向に垂直な断面にお
    いて、前記板が、前記排気筒の半径方向外側に凸となる
    ように、少なくとも1ケ所が屈折していることを特徴と
    する請求項8〜12のいずれか1項に記載のガス遮断
    器。
  14. 【請求項14】 前記排気筒の軸方向に垂直な断面にお
    いて、前記板に、前記排気筒の半径方向の外側に凸とな
    る曲面が形成されていることを特徴とする請求項8〜1
    2のいずれか1項に記載のガス遮断器。
  15. 【請求項15】 前記板における前記排気筒の半径方向
    外側の端部が、曲線的に丸められるとともに、当該端部
    の位置が前記排気筒の外側側面より内側であることを特
    徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載のガス遮
    断器。
  16. 【請求項16】 前記排気筒の軸方向に垂直な断面にお
    いて、前記板の、前記排気筒の半径方向に対する角度
    が、前記排気筒の軸方向の可動側から固定側にかけて小
    さくなることを特徴とする請求項8〜15のいずれか1
    項に記載のガス遮断器。
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