JP3239773U - 排気冷却が改善された回路遮断器 - Google Patents
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Abstract
少なくとも1つの急冷チャンバを含む回路遮断器を記載する。急冷チャンバは、絶縁ガスで満たされるように構成されており、長手方向軸に沿って延在するとともにアーキング区域および排出区域を含む。排出区域は、高温絶縁ガスをアーキング区域から排出タンク内に放散させるように構成される。少なくとも1つの偏向容積は、偏向ハウジングによって囲まれており、排出区域の内部容積内に配置される。少なくとも1つの偏向容積は、偏向ハウジング内の複数の開口部を通じてアーキング区域を排出タンクに流体接続するように構成される。
Description
技術分野
本開示の実施形態は、回路遮断器、回路遮断器を動作させる方法、および、回路遮断器内の排出流体を冷却するための方法に関する。
本開示の実施形態は、回路遮断器、回路遮断器を動作させる方法、および、回路遮断器内の排出流体を冷却するための方法に関する。
背景
高電圧回路遮断器は、短絡から生じる過剰電流によって引起こされる破損から電気回路を保護するとともに負荷電流を切替えるように設計された、自動または手動で操作される電気スイッチである。高電圧回路遮断器の基本的な機能は、たとえば、故障の検出後に電流の流れを遮断することである。一旦作動すると交換されなければならないヒューズとは異なり、高電圧回路遮断器は、通常動作を再開させるために(手動または自動で)リセットすることができる。
高電圧回路遮断器は、短絡から生じる過剰電流によって引起こされる破損から電気回路を保護するとともに負荷電流を切替えるように設計された、自動または手動で操作される電気スイッチである。高電圧回路遮断器の基本的な機能は、たとえば、故障の検出後に電流の流れを遮断することである。一旦作動すると交換されなければならないヒューズとは異なり、高電圧回路遮断器は、通常動作を再開させるために(手動または自動で)リセットすることができる。
高電圧回路遮断器においては、電流遮断プロセスは、回路遮断器内において、より具体的には高電圧回路遮断器のアーキング区域において、電流を流す電気回路の端子間の電気接点の機械的な分離を引起こす。この分離が起こると、高電圧回路遮断器のアーキング区域における電極間にアーク放電がもたらされる。この場合、アークの性質および特性は、高電圧回路遮断器の開放端子間に存在する流体、すなわちガス状媒体に依存している。回路遮断器において通常用いられるガス状媒体の例として、空気、六フッ化硫黄(sulphur hexafluoride:SF6)、および最近では二酸化炭素(carbon dioxide:CO2)がある。
回路遮断器内のアーク放電がもたらされた後、回路遮断器のアーキング区域内のアークは、電圧がアークに再び当たるほど充分に増大する前に可能な限り急速に消弧させなければならない。アークを消弧させる1つの選択肢は、アーク抵抗を通過する電流のオーム加熱によって生じる熱をアークおよびアーキング区域から迅速に除去することによるものである。ここで、アーキング区域内の(より特定的にはアークの周囲の)ガス状媒体の熱容量により、主として、アークおよびアーキング区域から熱を除去するのに必要な時間が決定される。
アークおよびアーキング区域から熱を除去するプロセスでは、高電圧回路遮断器のアーキング区域にガス状媒体が投入される。ガス状媒体は、(たとえば、低電流が遮断される場合には)低温であり得るが、1000K~2000Kの範囲の高温に達し得る。いわゆるパッファ回路遮断器では、電流遮断に用いられるガス状媒体は、いわゆるパッファ容積内で機械的に圧縮される。パッファ容積はアーク区域に直接接続されているので、アーク区域からの高温ガスもパッファ容積に入り込んで低温ガスと混じり合う。結果として生じる「温かい」ガスは、依然として、アーキング区域内に存在する高温ガスおよびプラズマ/「イオン化ガス」よりもはるかに低温であり、アークを有効に冷却するために用いることができる。セルフブラスト回路遮断器では、「パッファ容積」内の機械的に圧縮された低温ガスは、アーク区域から中間弁を介して「加熱容積」内に投入された高温ガスから分離される。加熱容積内の特定の閾アークエネルギ/圧力増大分を上回ると中間弁は閉じる。「パッファ容積」(パッファ回路遮断器)または「加熱容積」(セルフブラスト回路遮断器)におけるアーキング区域からの高温ガスと、機械的に圧縮された低温ガスとの混合は、電流の1つのAC半波または2つ以上のAC半波の間に起こる。この混合が(アーク区域からパッファ/セルフブラスト容積に流入するガスを通じて)起こるのと同時に、アークからの高温ガスの大部分は、実際には、アーキング区域から回路遮断器の排出部へと排出され、さらに進んで周囲のタンクへと排出される。排出部に入ったガスは、アーク冷却のために再使用されることはない。
排出部およびタンクの設計の重要な局面は、(高電圧である)排出部と(接地されている)周囲のタンクとの間の絶縁破壊を回避することである。
高温ガス状媒体が排出タンクに流れている間、高温ガス状媒体は、高電圧回路遮断器に沿って延びる軸に対して軸方向に放散される(たとえば、移動する)。
アークおよびアーキング区域からの熱が十分に除去された高電圧回路遮断器を得るために、克服すべきいくつかの課題が残っている。特に、近年、より環境に優しいガス状媒体(CO2など)が高電圧回路遮断器に導入されているが、CO2の消弧性能は最もよく用いられているガス状媒体SF6の消弧性能よりも低いので、高電圧回路遮断器におけるアークの消弧(たとえば、急冷)を改善するための解決策(すなわち、革新的な設計)の探索を動機付けるものとなった。このことに関して、高電圧回路遮断器のアークから高温ガス状媒体を急速に取込むためにより大型のタンクを設置するという代替案では費用が膨大となってしまう。
したがって、より環境に優しいガス状媒体を含むとともに消弧能力が改善された高電圧回路遮断器と、高電圧回路遮断器を動作させる方法と、高電圧回路遮断器内の排出流体を冷却するための方法とを提供することが引続き求められている。
概要
上記に鑑みて、独立請求項に従った回路遮断器、回路遮断器を動作させる方法、および回路遮断器内の排出流体を冷却するための方法が提供される。本開示は、回路遮断器のアーキング区域を出て行くガスの冷却を改善することを目的とする。特に、本開示は、排出流体がアーキング区域から排出区域を通って排出タンク内へと流れ込んでいる間に回路遮断器における排出流体から偏向ハウジングへの熱伝達を高めることを目的とする。さらに、本開示は、排出タンク内の排出流体の温度を低下させることを目的とする。さらに、本開示は、設備を追加する必要なしに高電圧回路遮断器におけるアークを消弧することを目的とする。
上記に鑑みて、独立請求項に従った回路遮断器、回路遮断器を動作させる方法、および回路遮断器内の排出流体を冷却するための方法が提供される。本開示は、回路遮断器のアーキング区域を出て行くガスの冷却を改善することを目的とする。特に、本開示は、排出流体がアーキング区域から排出区域を通って排出タンク内へと流れ込んでいる間に回路遮断器における排出流体から偏向ハウジングへの熱伝達を高めることを目的とする。さらに、本開示は、排出タンク内の排出流体の温度を低下させることを目的とする。さらに、本開示は、設備を追加する必要なしに高電圧回路遮断器におけるアークを消弧することを目的とする。
さらなる局面、利点、および特徴が従属請求項、以下の説明および添付の図面から明らかとなる。
本開示の一局面に従うと、少なくとも1つの急冷チャンバを含む回路遮断器が提供される。当該急冷チャンバは、絶縁ガスで満たされるように構成されており、長手方向軸に沿って延在するとともに、アーキング区域および排出区域を含む。当該排出区域は、高温絶縁ガスをアーキング区域からタンク内に放散させる(たとえば、除去する)ように構成される。少なくとも1つの偏向容積は、偏向ハウジングによって囲まれており、排出区域の内部容積内に配置されている。少なくとも1つの偏向容積は、偏向ハウジング内の複数の開口部を通じてアーキング区域を排出タンクに流体接続するように構成される。
本開示の別の局面に従うと、本開示に従った回路遮断器を動作させる方法が提供される。回路遮断器を動作させる方法は、回路遮断器によって電流を遮断するステップを含む。
本開示の別の局面に従うと、回路遮断器内の絶縁ガスを冷却するための方法が提供される。回路遮断器は、絶縁ガスで満たされた少なくとも1つの急冷チャンバを含む。当該方法は、少なくとも1つの偏向容積内に絶縁ガスを通すステップを含む。少なくとも1つの偏向容積は、排出区域内に配置された偏向ハウジングによって囲まれている。排出区域は、アーキング区域を排出タンクと流体接続するように構成される。
図面の簡単な説明
本開示の上述の特徴が詳細に理解され得るように、実施形態を参照することによって、上述で簡潔に要約された本開示がより具体的に説明され得る。添付の図面は本開示の実施形態に関連するものであって、以下で説明される。
本開示の上述の特徴が詳細に理解され得るように、実施形態を参照することによって、上述で簡潔に要約された本開示がより具体的に説明され得る。添付の図面は本開示の実施形態に関連するものであって、以下で説明される。
実施形態の詳細な説明
ここで、本開示のさまざまな実施形態を詳細に参照するが、その1つ以上の例が図に示されている。添付の図面についての以下の説明において、同じ参照番号は同じ構成要素を指している。個々の実施形態に関する相違点のみを説明する。各例は、本開示の説明として提供されるものであって、本開示の限定を意味するものではない。さらに、一実施形態の一部として例示または説明される特徴を他の実施形態上で用いるかまたは他の実施形態と併せて用いることで、さらなる実施形態を得ることができる。この説明はそのような変更例および変形例を含むよう意図されている。
ここで、本開示のさまざまな実施形態を詳細に参照するが、その1つ以上の例が図に示されている。添付の図面についての以下の説明において、同じ参照番号は同じ構成要素を指している。個々の実施形態に関する相違点のみを説明する。各例は、本開示の説明として提供されるものであって、本開示の限定を意味するものではない。さらに、一実施形態の一部として例示または説明される特徴を他の実施形態上で用いるかまたは他の実施形態と併せて用いることで、さらなる実施形態を得ることができる。この説明はそのような変更例および変形例を含むよう意図されている。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、少なくとも1つの急冷チャンバを有する回路遮断器が提供される。本開示では、回路遮断器は回転対称であってもよい。
本開示では、回路遮断器は、典型的には高電圧回路遮断器である。高電圧という語は、1kVを超える電圧に関連しており、典型的には72kV~550kVの範囲、たとえば、約145kV、約245kVまたは約420kVの公称電圧に関連するものである。高電圧回路遮断器の公称電流定格は、典型的には、3kA~5kAの範囲、たとえば、約3.15kAまたは約4kAである。高電圧回路遮断器がそのデューティを実行する異常状態中に流れる電流は、スイッチング電流、遮断電流、または短絡電流と同義であり得る。スイッチング電流は、31.5kA~80kAの範囲であってもよく、高短絡電流デューティと称される。低短絡電流デューティでは、スイッチング電流は、典型的には、公称電流よりも大きく、定格短絡電流の0.3倍よりも小さく、たとえば、最大でも24kAである。スイッチング動作/遮断動作中、スイッチング電圧/遮断電圧は非常に高くなる可能性があり、たとえば、110kV~1200kVの範囲であり得る。
いくつかの実施形態に従うと、回路遮断器は、典型的には、高電圧発生器の回路遮断器である。高電圧という語は、高電圧発生器の回路遮断器に関連付けて用いられる場合、典型的には、10kV~32kVの範囲の公称電圧、たとえば、約15kV、約25kV、または約31.5kVの公称電圧に関連している。高電圧発生器の回路遮断器の公称電流は、典型的には、4kA~35kAの範囲であり、たとえば、約4kAまたは約25kAである。高電圧発生器の回路遮断器がそのデューティを実行している異常状態中に流れる電流は、スイッチング電流、遮断電流、または短絡電流と同義であり得る。スイッチング電流は、50kA~300kAの範囲であり得る。
本開示では、高電圧回路遮断器は、セルフブラスト回路遮断器、発電機回路遮断器、パッファ回路遮断器、またはガス絶縁回路遮断器、たとえば、ガス絶縁中電圧回路遮断器およびガス絶縁高電圧回路遮断器などであり得る。典型的には、本開示の回路遮断器は、急冷チャンバ内の絶縁ガスとして、たとえば、CO2などのSF6代替ガスを用いるガス絶縁高電圧回路遮断器である。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、急冷チャンバは、少なくとも2つの電力接点片を含み得る。一局面に従うと、電力接点片は、ヘッド間接触システムの一部であってもよい。別の局面に従うと、電力接点片の少なくとも1つは、可動式または静止型の管状中空接点の形態であってもよい。管状中空接点はさらに、アーキング区域の側にチューリップ接点として設けられてもよい。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、回路遮断器の急冷チャンバは、長手方向軸に沿って延在するとともに、少なくとも1つのアーキング区域および少なくとも1つの排出区域を含む。アーキング区域は、典型的には、急冷チャンバのうち或る区域または或る容積であって、軸に沿って互いに対して相対的に移動可能な2つ以上の電力接点片が分離した時にアーク放電が生じる区域または容積である。当該軸は、急冷チャンバの対称軸、特に、n回の回転対称または連続回転対称の軸であってもよい。「回転対称」と省略した語は連続回転対称を意味している。n回の回転対称とは、360°/nの倍数に相当する角度分の回転に関する離散対称を意味する。この場合、nは1よりも大きい整数である。「軸(方向)」という語は、軸の方向の延在、距離などを示す。部品間の軸方向の分離とは、これらの部品が、軸の方向に見たときに、または軸の方向に測定されたときに、互いから分離されていることを意味する。「横向き」という語は、軸方向を基準として理解されるべきである。「径方向」という語は軸に対して垂直な方向の延在、距離などを示す。「断面」という語は軸に対して垂直な平面を意味し、「断面積」という語はこのような平面における面積を意味する。排出区域は、典型的には、急冷チャンバのうちの或る区域または或る容積であり、当該区域または容積を通って、アーキング区域からの高温絶縁ガスが排出タンクに導かれる。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、排出区域は、高温絶縁ガスをアーキング区域から排出タンク内に放散させるように構成される。特に、排出区域は、内部容積を有し得るとともに、アーキング区域から排出タンクまでの途中で高温絶縁ガスを冷却するのに寄与する特定の手段を介してアーキング区域を排出タンクと流体接続するように構成され得る。典型的には、排出区域は、急冷チャンバと同じ径方向延在部を有していてもよい。排出区域は、急冷チャンバの径方向延在部よりも小さい径方向延在部を有し得る。排出区域は急冷チャンバと壁を共有し得る。排出区域が有する外壁は、長手方向軸までの径方向距離が、急冷チャンバの壁よりも短くてもよい。急冷区域の外壁は排出区域の外壁であってもよく、すなわち、急冷チャンバの外壁の内面は排出区域の外面に相当し得る。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、排出区域は少なくとも1つの偏向容積を含み得る。本明細書に記載の偏向容積は、アーキング区域から排出タンクまでの途中で高温絶縁ガスの流れ方向を偏向させる容積を指し得る。原則的には、偏向は、高温ガス流が、偏向容積を囲んでいる偏向ハウジングの少なくとも1つの壁に接触すると起こる。ガス流がハウジング壁に接触することは「衝突事象」としても公知である。このような「衝突事象」は、高温ガスから壁への熱伝達をもたらし、結果として、高温ガスを最終的にある程度まで冷却する。排出タンク内のガス温度が高すぎると絶縁破壊を招くので、ガス流の冷却が必要である。このため、偏向容積は、ハウジング壁を有する偏向ハウジングによって囲まれていてもよい。アーキング区域から排出タンクガスへの高温絶縁ガスのガス流は中断されてはならないので、ガスが偏向チャンバを通過することができる少なくとも2つ(複数)の開口部を偏向ハウジングに設けることが必要である。本明細書に記載の「偏向容積」はさらに、(径方向に)内面および外面を有する容積を指すこともある。本明細書に記載の「偏向容積」という語は、アーキング区域により近い表面と、アーキング区域から長手方向により遠い表面とを有する容積を指し得る。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、偏向容積は、排出区域の内部容積内に配置されてもよい。これは、偏向容積の表面において、急冷チャンバの長手方向軸からの径方向距離が、実質的に、排出区域の径方向延在部と同じであるかまたはそれよりも短いことを意味する。排出区域の内部容積内に偏向容積を配置することにより、急冷チャンバのサイズを径方向に大きくする必要なしに、ガス流の偏向と、その結果、排出タンクに向かう途中でのガスの冷却とが可能になるという利点が得られる。加えて、排出物中の電場を減少させるためにより大型の排出タンクを用いる必要性を回避することができる。より大型の排出タンクを用いることは理論的には可能であるが、そのコストを考慮すると実現可能な選択肢ではない。本考案者らは、排出区域の内部容積内に1つ以上の偏向容積を直列に配置することによって、高温絶縁ガスが効率的に冷却されるとともに省スペースが実現可能となり、このため、高温ガスから表面壁にエネルギを有意に伝達するための費用効率の良い解決策が得られ、これにより、排出タンク内のガス温度を低下させることを見出した。原則として、提案された流れの構成は、これらの偏向容積のいくつかを急冷チャンバの長手方向軸に沿って直列に配置することを可能にし、これにより、1つの偏向容積を用いることによって既に生じている前述の有益な効果を十分に向上させることができる。本考案者らは、特に、(高電圧での)排出物から(接地された)タンク壁に至る絶縁破壊を回避するために、アーキング区域から排出された高温ガスから熱を除去することに重点を置いた。このような絶縁破壊は、アークを消弧させて回路遮断器の両端の電圧が上昇した後に起こる可能性がある。
上述のように、偏向容積は、複数の開口部を有する偏向ハウジングによって囲まれ得る。代替的には、偏向ハウジングは1つの開口部を有していてもよい。これらの開口部は、高温絶縁ガスが偏向容積を通過することを可能にする。偏向ハウジングはさらに、少なくとも2つのハウジング壁を有していてもよい。たとえば、偏向ハウジングは、少なくとも2つの実質的に径方向の壁を含んでいてもよい。加えて、偏向ハウジングはさらに、少なくとも1つの実質的に軸方向の壁を有していてよい。これらのハウジング壁のうちのいくつかは開口部を有していてもよく、他のいくつかは開口部を有していなくてもよい。本明細書に記載の「実質的に径方向」とは、長手方向軸に対して垂直である(たとえば、垂直に延在する)方向に延びる方向を指し得るか、または、長手方向軸に対して垂直な方向に対して45°未満の角度、付加的もしくは代替的には15°未満の角度、付加的もしくは代替的には0.01°を超える角度を有する方向に延びる方向を指し得る。本明細書に記載の「実質的に軸方向」とは、長手方向軸に対して平行な方向を指し得るか、または、長手方向軸に対して平行な方向に対して45°未満、付加的もしくは代替的には15°未満、付加的もしくは代替的には0.01°を超える偏向を有する方向を指し得る。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、偏向ハウジングは、開口部を持たない少なくとも2つの実質的に径方向の壁を含み得る。この特定の場合、偏向ハウジングは、付加的には、少なくとも2つの開口部を有する少なくとも1つの実質的に軸方向の壁を含み得る。代替的には、偏向ハウジングは、少なくとも2つの実質的に径方向の壁を含み得る。この場合、実質的に径方向の壁のうち少なくとも1つは少なくとも1つの開口部を有する。たとえば、偏向ハウジングは、少なくとも1つの開口部を各々が有する2つの実質的に径方向の壁を含んでもよく、さらには、実質的に軸方向の壁を付加的に有さなくてもよい。代替的には、偏向ハウジングは、2つの実質的に径方向の壁を含み得る。この場合、実質的に径方向の壁のうち一方のみが少なくとも1つの開口部を有しており、他方の実質的に径方向の壁は開口部を有していない。この特定の場合において、偏向ハウジングは、少なくとも1つの開口部を有する1つの実質的に軸方向の壁を付加的に含んでもよく、または、少なくとも1つの開口部を各々が有する2つの実質的に軸方向の壁を含んでもよい。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、偏向容積は、排出タンクに入る前に絶縁ガスを軸方向および径方向の両方に偏向させるように構成され得る。言換えれば、偏向ハウジングのいくつかの壁は、絶縁ガスが排出タンクに入る前に軸方向および径方向の両方に偏向されるように、その複数の開口部と相互に作用し得る。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、偏向ハウジングの第1の実質的に径方向の壁および第2の実質的に径方向の壁は、15mm~60mm、典型的には20mm~45mm、より典型的には25mm~35mmの範囲内の最小距離を隔てて互いに対向して位置決めされてもよい。本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、偏向ハウジングの第1の実質的に径方向の壁および第2の実質的に径方向の壁は、200mm~300mm、典型的には220mm~280mm、より典型的には240mm~260mmの範囲内の最大距離を隔てて互いに対向して位置決めされてもよい。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、偏向ハウジングは複数の開口部を有し得る。偏向ハウジング内の複数の開口部の各々の形状は、円形、多角形、または不規則な形状であってもよい。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、複数の開口部の最大幅は、1mm~100mm、典型的には3mm~80mm、より典型的には5mm~60mmの範囲であり得る。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、複数の開口部の最小幅は、1mm~10mm、典型的には2mm~8mm、より典型的には3mm~5mmの範囲であり得る。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、第1の開口部の総面積は1850mm2であり得、第2の開口部の総面積は3800mm2であり得、第3の開口部の総面積は4000mm2超であり得る。本明細書で言及される第1の開口部は、排出区域を第1の偏向容積と流体接続する開口部であり得る。本明細書で言及される第2の開口部は、第1の偏向容積を第2の偏向容積または排出タンクと流体接続する開口部であり得る。本明細書で言及される第3の開口部は、第2の偏向容積を第3の偏向容積または排出タンクと流体接続する開口部であり得る。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、複数の開口部は、偏向ハウジングに、典型的には偏向ハウジングの壁に、ランダムなパターンまたは規則的なパターンに従って位置決めされ得る。規則的なパターンは、たとえば、円周方向または長手方向などの一方向に規則的なパターンであってもよい。規則的なパターンは、たとえば、円周方向および長手方向などの2つの方向に規則的なパターンであってもよい。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、偏向ハウジングにおける複数の開口部は、総数で、2個を超える開口部、4個を超える開口部、8個を超える開口部、付加的または代替的には、100個未満の開口部、50個未満の開口部、または20個未満の開口部を含み得る。複数の開口部は、総数で、2個~100個の開口部、典型的には4個~60個の開口部、より典型的には6個~20個の開口部を含み得る。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、複数の開口部は、1mm~200mm、典型的には5mm~150mm、より典型的には10mm~100mmの範囲内の距離だけ離間され得る。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、複数の開口部は、互いに対してずらして配置され得る。たとえば、複数の開口部をずらして配置する場合、排出区域を第1の偏向ハウジング壁を介して偏向容積と流体接続する第1の開口部を基準としてもよく、上記第1の開口部は、偏向容積を第2の偏向ハウジング壁を介して排出区域と流体接続する第2の開口部からずらされている。その結果、絶縁ガスは、ハウジング壁に衝突することなく偏向容積を通って直接排出タンク内に流れ込むことができなくなる。これにより、壁への熱伝達をもたらすガス流の1つ以上の衝突効果が確実に得られることとなり、これにより、絶縁ガスの温度を低下させる。言換えれば、第1の開口部と第2の開口部とを互いに対してずらすことにより、ガスが偏向容積のハウジング壁上を流れるときに発生する衝突事象の回数を有益に増加させ得る。したがって、第1の開口部と第2の開口部とを互いに対してずらすことによって、高温絶縁ガスを冷却するための冷却効果を向上させ得る。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、少なくとも1つの偏向容積は、排出区域よりも径方向延在部が小さい少なくとも1つの軸方向延在容積に沿って放散されるように高温絶縁ガスを偏向させるように構成され得る。偏向容積は、当該偏向容積の内面と外面との間の距離が、当該偏向容積のうちアーキング区域に近い表面と、当該偏向容積のうち長手方向においてアーキング区域から遠い表面との間の距離よりも短くてもよい。上述の距離の間の関係は逆であってもよい。特に、偏向容積は、当該偏向容積の内面と外面との間の距離が、当該偏向容積のうちアーキング区域により近い表面と、当該偏向容積のうち長手方向においてアーキング区域からより遠い表面との間の距離よりも長くてもよい。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、2つ以上の偏向容積が、急冷チャンバの長手方向軸に沿って排出区域内に直列に配置され得る。典型的には、2個~10個の偏向容積、より典型的には2個~5個の偏向容積が、急冷チャンバの長手方向軸に沿って排出区域内に直列に配置され得る。急冷チャンバの長手方向軸に沿って直列に2つ以上の偏向容積を配置することにより、壁面によって吸収されるエネルギを著しく高めることができ、結果として、排出物中のガス温度を低下させることができる。本考案者らは、SF6無しの高電圧回路遮断器の進行中の開発では、アークからの高温プラズマを冷却するにはガスの混合が不充分であることを認識した。2個以上(最も典型的には2個~5個)の偏向容積を用いることにより、熱伝達係数が接線流と比べてほぼ1桁高くなることが判明した。このため、2つ以上の偏向容積を直列に配置することにより、排出物中のガス温度を低下させると同時に、可能な限り多くの衝突事象を引起こすのに必要な追加の空間を最小限にし、これにより冷却手順の総コストを下げるための効率的な方法が提供される。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、急冷チャンバの長手方向軸に沿って排出区域内に直列に配置された2つ以上の偏向容積は、10mm~500mm、典型的には20mm~350mm、より典型的には50mm~250mmの範囲内の距離だけ互いから離間している。本明細書で用いられる場合、2つの偏向容積間の距離は、第1の偏向容積の第1の径方向ハウジング壁と第2の偏向容積の第2の径方向の壁との間の距離として定義されており、これにより、第1の径方向の壁および第2の径方向の壁は、その間にいかなる偏向容積も伴うことなく、排出区域の外壁に沿って、または排出区域の長手方向軸に沿って、配置される。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、2つ以上の偏向容積は、基部面積A1および高さH1を有する円筒の形状を有し、A1は、300mm2~100000mm2、典型的には400mm2~70000mm2、より典型的には500mm2~30000mm2の範囲であり、H1は30mm~250mm、典型的には40mm~200mm、より典型的には50mm~150mmの範囲である。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、2つ以上の偏向容積は、円形リングの基部面積A2および高さH2を有する中空円筒の形状を有しており、A2は、300mm2~100000mm2、典型的には400mm2~70000mm2、より典型的には500mm2~30000mm2の範囲であり、H2は、30mm~250mm、典型的には40mm~200mm、より典型的には50mm~150mmの範囲である。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、2つ以上の偏向容積は、第1の偏向容積が円筒の形状を有し、第2の偏向容積が中空円筒の形状を有するように配置される。この場合、第1の偏向容積の外径は、第2の偏向容積の内径に実質的に対応する。さらに、円筒の形状をした第1の偏向容積の直径と、第2の偏向容積に対応する中空円筒の形状をした第2の偏向容積の直径との差は、5mm~60mm、典型的には8mm~30mm、より典型的には10mm~20mmである。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、第1の偏向容積および第2の偏向容積は、少なくとも部分的に重なり合っていてもよい。この部分的な重なり合いは、第1の偏向容積と第2の偏向容積との間の流体連通(流体接続)のための開口部を備え得る。2つ以上の偏向容積が、軸方向の偏向と径方向の偏向との組合わせによって高温絶縁ガスを放散させるように方向付けるように構成されてもよい。軸方向の偏向および径方向の偏向は、実質的には、排出区域の径方向延在部内において回路遮断器の長手方向軸に沿っていてもよい。たとえば、高温絶縁ガスは、第1の偏向容積内へと径方向に進入し得る。次いで、高温絶縁ガスは、偏向容積の外壁に衝突することで、偏向容積の長手方向延在部に沿ってアーキング区域から離れるように軸方向に偏向され得る。次いで、高温絶縁ガスは、開口部を通って長手方向軸に向かって径方向に偏向され得る。さらに、高温絶縁ガスは、第2の偏向容積または排出タンクのいずれかの壁に衝突することによって、アーキング区域から離れる方向に向かって軸方向に偏向され得る。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、一連の偏向容積は、急冷チャンバの排出区域の径方向延在部内に設けられ得る。このため、偏向容積は、急冷チャンバの径方向延在部内に設けられてもよい。一連の偏向容積は、急冷チャンバの外壁でもあり得る排出区域の外壁に沿って設けられてもよい。偏向容積は、排出区域と外壁を共有してもよく、または、排出区域の外壁に隣接する外壁を有していてもよい。一連の偏向容積は、第1の偏向容積が第2の偏向容積に隣接するように、または、第1の偏向容積および第2の偏向容積が排出区域の外壁に沿って、もしくは排出区域の長手方向軸に沿って離間されるように設けられてもよい。一連の偏向容積は交互のパターンで設けられてもよく、この場合、第1の偏向容積は排出区域の外壁上に設けられており、第2の偏向容積は排出区域の長手方向軸に沿って設けられている。交互のパターンでは、偏向容積は、部分的に重なり合っていてもよく、この部分的な重なり合いは、第1の偏向容積から第2の偏向容積内へとガス流を方向付けるための開口部を備えていてもよい。これら開口部は、偏向容積のハウジングの壁に衝突するような態様でガス流を方向付け得る。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、本明細書に記載の実施形態の回路遮断器によって電流を遮断するステップを含み得る、回路遮断器を動作させる方法が提供される。
本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、絶縁ガスで満たされた少なくとも1つの急冷チャンバを有する回路遮断器内の絶縁ガスを冷却するための方法が提供される。当該方法は、偏向ハウジングによって囲まれた少なくとも1つの偏向容積内に絶縁ガスを通すステップを含み得る。偏向ハウジングは、急冷チャンバの排出区域内に配置され得る。排出区域は、急冷チャンバのアーキング区域を排出タンクと流体接続するように構成され得る。したがって、アーキング区域と排出タンクとの間の流体接続は、急冷チャンバの排出区域に配置された少なくとも1つの偏向容積を通じて絶縁ガスを偏向させることを含み得る。
図1は、本明細書に記載の実施形態に従った回路遮断器100の断面を示す。回路遮断器は、長手方向軸Aに沿って延在する少なくとも1つの急冷チャンバ102を有し得る。急冷チャンバ102はアーキング区域を含み得る。必須というわけではないが、急冷チャンバ102は、少なくとも2つの電力接点片(図示せず)を付加的に含んでもよい。電力接点片のうち少なくとも1つは移動可能であり得る。電力接点片のうちの1つは管状の中空接点として設けられてもよい。図1に示すように、排出区域120は径方向延在部r1を有する。矢印は、アーキング区域から排出タンク190に向かう高温絶縁ガスの例示的な流れ方向を示す。ガス流は、第1の開口部142、144、146、148および第2の開口部152、154、156、158を通過する。偏向容積130が例示的に示されており、当該偏向容積130は、偏向容積130のうちアーキング区域により近い側に外壁132、内壁138および径方向の壁134と、当該偏向容積のうち径方向の壁136よりもアーキング区域から遠い側に径方向の壁136とを備える。
図2は、本明細書に記載の実施形態に従った回路遮断器200の断面を例示的に示す。例示的な回路遮断器200は、アーキング区域の側に雄型接点を備える排出区域220の径方向延在部r2を有する。矢印は、高温絶縁ガスの例示的な流れを示す。これらのガスは、排出区域220を排出タンク290と接続する開口部を通って流れる。例示的な図では、ガスは、排出区域220の容積から開口部242、244、246、248を通って偏向容積230内へと方向付けられる。偏向容積230は、内壁238と、外壁232と、側壁234および236とを有し、これら側壁のうちの1つはアーキング区域により近接して配置される。
図3は、本明細書に記載の実施形態に従った回路遮断器300の断面を例示的に示す。回路遮断器300は、軸A、軸A*または軸A**(軸外のA*)に沿って回転対称であってもよい。排出区域320は、軸Aまたは軸A*に沿って回転対称であってもよい。矢印は、アーキング区域から排出タンク390に向かうガスの例示的な流れを示す。開口部342、344は、排出区域のうちアーキング区域側の容積を第1の偏向容積330に接続する。開口部346、348は第1の偏向容積330を第2の偏向容積340に接続する。開口部343は第2の偏向容積340を排出タンク390に接続する。開口部342および344は、開口部346および348からずらされている。開口部346および348は、開口部343からずらされている。これら開口部がずらされていることにより、ガスが偏向容積の壁に衝突するのに応じてガスの冷却を有利に向上させ得る。
図4は、本明細書に記載の実施形態に従った回路遮断器400の断面を例示的に示す。回路遮断器400は、軸A、軸A*または軸A**(軸外のA*)に沿って回転対称であってもよい。排出区域420は軸Aまたは軸A*に沿って回転対称であってもよい。矢印は、アーキング区域から(偏向容積を通って)排出タンク490に向かうガスの例示的な流れを示す。偏向容積430の径方向の壁における開口部442、444により、ガス流が誘導されて偏向容積430の第2の径方向の壁に衝突することとなる。偏向容積は、当該偏向容積の軸方向の壁に開口部446、448を有する。開口部446、448によりガスが誘導されて排出区域420の壁に衝突することとなる。
図5は、本明細書に記載の実施形態に従った回路遮断器100、200の断面を例示的に示す。偏向容積530を排出タンク590に接続する開口部552、556が示されている。矢印は、偏向容積530から排出タンク590に向かう高温絶縁ガスの流れを示す。偏向容積530内の前の偏向(偏向容積530に流入するガス)は破線矢印で示されている。本明細書に記載の他の実施形態と組合わせることができるいくつかの実施形態に従うと、開口部552、556は、長手方向軸を中心として回転対称にまたはランダムに、対向して位置していてもよい。
図6は、本明細書に記載の実施形態に従った回路遮断器600の断面を示す。回路遮断器600は、長手方向軸Aに沿って延在する少なくとも1つの急冷チャンバ602を有し得る。急冷チャンバ602はアーキング区域を含み得る。必須というわけではないが、急冷チャンバ602は少なくとも2つの電力接点片(図示せず)を付加的に含んでいてもよい。電力接点片の少なくとも1つは移動可能であり得る。電力接点片の一方は管状の中空接点として設けられてもよい。図6に示すように、回路遮断器600は排出区域620を有し得る。図6に示すように、矢印は、アーキング区域から排出タンク690に向かう高温絶縁ガスの例示的な流れ方向を示す。ガス流は、第1の開口部632および634、第2の開口部642および644、第3の開口部652および654、並びに第4の開口部662および664を通過する。第1の開口部632、634は、排出区域のうちアーキング区域側の容積を第1の偏向容積670に接続する。第2の開口部642、644は、第1の偏向容積670を第2の偏向容積680に接続する。第3の開口部652、654は、第2の偏向容積680を第3の偏向容積690に接続する。第4の開口部662、664は、第3の偏向容積690を排出タンク690に接続する。第1の開口部632、634は、それぞれ第2の開口部642および644からずらされている。これら開口部がずらされていることにより、ガスが偏向容積の壁に衝突するのに応じてガスの冷却を有利に向上させ得る。
本明細書は、最良の形態を含む本開示を開示するために、また、任意の当業者が、任意の装置またはシステムを製造および使用すること、ならびに援用された任意の方法を実行することを含め、記載の主題を実践することを可能にするために、実施例を用いている。
さまざまな特定の実施形態が上記に開示されてきたが、上述の実施形態の相互に非排他的な特徴が互いに組合わされてもよい。特許可能な範囲は、添付の実用新案登録請求の範囲によって定義されるものであり、他の例は、実用新案登録請求の範囲の文言と異ならない構造要素を有する場合、または実用新案登録請求の範囲の文言との非実質的相違を有する同等の構造要素を含む場合、実用新案登録請求の範囲内に収まるように意図されている。
上記は実施形態を対象としているが、基本的な範囲から逸脱することなしに他の実施形態およびさらなる実施形態が考案され得るとともに、その範囲が添付の実用新案登録請求の範囲によって定められる。
Claims (15)
- 絶縁ガスで満たされるように構成された少なくとも1つの急冷チャンバを有する回路遮断器であって、前記急冷チャンバは長手方向軸に沿って延在しており、
(a)アーキング区域と、
(b)排出区域とを含み、
前記排出区域は、高温絶縁ガスを前記アーキング区域から排出タンク内に放散させるように構成され、
偏向ハウジングによって囲まれている少なくとも1つの偏向容積は、前記排出区域の内部容積内に配置されており、前記偏向ハウジング内の複数の開口部を通じて前記アーキング区域を前記排出タンクに流体接続するように構成される、回路遮断器。 - 前記偏向ハウジングは、前記排出タンクに入る前に前記絶縁ガスを軸方向および径方向の両方に偏向させるように構成される、請求項1に記載の回路遮断器。
- 前記偏向ハウジングは、少なくとも2つの実質的に径方向の壁を含むハウジング壁を含む、先行する請求項のいずれか1項に記載の回路遮断器。
- 第1の実質的に径方向の壁および第2の実質的に径方向の壁は、15mm~60mm、典型的には20mm~45mm、より典型的には25mm~35mmの範囲内の最小距離を隔てて互いに対向して位置決めされており、第1の実質的に径方向の壁および第2の実質的に径方向の壁は、典型的には、200mm~300mm、典型的には220mm~280mm、より典型的には240mm~260mmの範囲内の最大距離を隔てて互いに対向して位置決めされている、請求項3に記載の回路遮断器。
- 前記複数の開口部の各々の形状は、円形、多角形、または不規則な形状である、先行する請求項のいずれか1項に記載の回路遮断器。
- 前記複数の開口部の最大幅は、1mm~100mm、典型的には3mm~80mm、より典型的には5mm~60mmの範囲であり、前記複数の開口部の最小幅は、典型的には1mm~10mm、典型的には2mm~8mm、より典型的には3mm~5mmの範囲である、先行する請求項のいずれか1項に記載の回路遮断器。
- 前記複数の開口部は、ランダムなパターンまたは規則的なパターンに従って前記偏向ハウジング内に位置決めされる、先行する請求項のいずれか1項に記載の回路遮断器。
- 前記複数の開口部は、総数が2個~100個の開口部、典型的には4個~60個の開口部、より典型的には6個~20個の開口部を含む、先行する請求項のいずれか1項に記載の回路遮断器。
- 2つ以上の偏向容積が、前記急冷チャンバの前記長手方向軸に沿って管状中空接点内に直列に配置される、先行する請求項のいずれか1項に記載の回路遮断器。
- 前記急冷チャンバの前記長手方向軸に沿って前記管状中空接点内に直列に配置された前記2つ以上の偏向容積は、10mm~500mm、典型的には20mm~350mm、より典型的には50mm~250mmの範囲内の距離だけ互いから離間している、請求項9に記載の回路遮断器。
- 前記2つ以上の偏向容積は、基部面積A1および高さH1を有する円筒の形状を有し、A1は、300mm2~100000mm2、典型的には400mm2~70000mm2、より典型的には500mm2~30000mm2の範囲であり、H1は、30mm~250mm、典型的には40mm~200mm、より典型的には50mm~150mmの範囲である、請求項9または10に記載の回路遮断器。
- 前記2つ以上の偏向容積は、円形リングの基部面積A2および高さH2を有する中空円筒の形状を有し、A2は、300mm2~100000mm2、典型的には400mm2~70000mm2、より典型的には500mm2~30000mm2の範囲であり、H2は、30mm~250mm、典型的には40mm~200mm、より典型的には50mm~150mmの範囲である、請求項9または10に記載の回路遮断器。
- 前記2つ以上の偏向容積は、第1の偏向容積が円筒の形状を有するとともに、第2の偏向容積が中空円筒の形状を有するように配置されており、前記第1の偏向容積の外径は、前記第2の偏向容積の内径に実質的に対応する、請求項9または10に記載の回路遮断器。
- 高電圧回路遮断器を動作させる方法であって、請求項1から13のいずれか1項に記載の回路遮断器によって電流を遮断するステップを含む、方法。
- 絶縁ガスで満たされた少なくとも1つの急冷チャンバを有する回路遮断器内の絶縁ガスを冷却するための方法であって、
偏向ハウジングによって囲まれるとともに排出区域内に配置された少なくとも1つの偏向容積内に前記絶縁ガスを通すステップを含み、前記排出区域は、アーキング区域を排出タンクと流体接続するように構成されている、方法。
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