JPH10274509A - 部品の寸法計測システム - Google Patents

部品の寸法計測システム

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JPH10274509A
JPH10274509A JP9081379A JP8137997A JPH10274509A JP H10274509 A JPH10274509 A JP H10274509A JP 9081379 A JP9081379 A JP 9081379A JP 8137997 A JP8137997 A JP 8137997A JP H10274509 A JPH10274509 A JP H10274509A
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JP9081379A
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Keiji Taniguchi
谷口  慶治
Hiroshi Yamamoto
博 山本
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Sysmex Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮像光学系の信頼性向上と画像処理の高速化
を図り、特に、高質の原画像を得ることができる部品の
寸法計測システムを提供する。 【解決手段】 部品の寸法計測システム10は、貫通孔
110及び貫通孔110の開口部分Aに設けられた皿状
部130を備えた部品Sを複数個並べて載置可能な部品
載置部1と、部品Sの貫通孔110の直径よりも小さい
外径dを有し、部品載置部1に載置された所望の1つの
部品Sの開口外縁部111aを含めてその内側を照射す
る光照射部4と、出射口42a越しに貫通孔110及び
皿状部130を所定の倍率で撮像する撮像部3と、部品
載置部1と光照射部4及び撮像部3とを相対移動させる
移動テーブル2と、撮像部3により撮像された画像を原
画像として入力し、この原画像に画像処理を施して貫通
孔110、120及び皿状部130の寸法を計測する計
測部5と、計測部5での計測結果を出力するディスプレ
イ52とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、部品の寸法計測
システムに関し、より詳細には、部品の微小径の貫通孔
及びその開口部分に形成された皿状部の寸法を計測する
部品の寸法計測システムに関する。
【0002】
【従来の技術】セラミック、エンジニアリングプラスチ
ックスなどを材料とする部品の形状・寸法を検査又は計
測する際、計測機械や計器と接触させて計測すると部品
に傷を付ける恐れがあり、特に部品が小型で微細な精密
加工が施されている場合には部品自体が変形する恐れも
ある。そのため、光学系を用いて観察による検査が一般
に行われる。このような検査には、部品の画像を取り込
み、この原画像に画像処理を施して検査するシステムが
用いられる。
【0003】例えば、特開平6−207809号公報で
は部品に形成された微小孔の寸法を計測するシステムが
開示され、具体的には測定テーブル上に部品を載置し下
方から光照射して部品の光透過拡大像を上方に配置され
た顕微鏡を通してCCDカメラで撮像し、得られた原画
像に画像処理を施して貫通孔の寸法を計測する。画像処
理は原画像に対して部品の貫通孔を光が通過して形成さ
れる明部と、その周りの暗部との境界を強調すべく施さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した検査
又は計測システムでは、貫通孔の内径がミクロンメータ
のオーダーである場合、特に部品に貫通孔が形成され、
かつその貫通孔の一方の開口部分に皿状部が形成された
ものでは、貫通孔を通過する光は皿状部で回折して適正
な画質が得難い。
【0005】この発明の主要な目的の一つは、部品の貫
通孔及び皿状部の寸法計測に際し、撮像光学系の信頼性
向上と画像処理の高速化を図り、特に、高質の原画像を
得ることができ、それによって高精度の寸法計測を可能
にする部品の寸法計測システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、少な
くとも1つの貫通孔及びこの貫通孔の一方の開口部分に
形成された皿状部をそれぞれ備えた部品を複数個並べて
載置可能な部品載置部と、前記部品の貫通孔の直径より
も小さい外径の照射口部を有し、前記部品載置部に載置
された所望の1つの部品の開口外縁部を含めてその内側
を照射する光照射部と、前記照射口部越しに貫通孔及び
皿状部を所定の倍率で撮像する撮像部と、前記部品載置
部と前記光照射部及び撮像部とを相対移動させる相対移
動手段と、この撮像部により撮像された画像を原画像と
して入力し、この原画像に画像処理を施して前記部品の
貫通孔及び皿状部の寸法を計測する計測部と、計測部で
の計測結果を出力する出力部とからなる部品の寸法計測
システムが提供される。すなわち、この発明は、撮像部
による撮像を、部品の貫通孔及び皿状部を照射する照射
口部越しに行うようにし、それによって貫通孔及び皿状
部の寸法を高精度に計測できると共にシステムをコンパ
クト化できるようにするものである。
【0007】この発明における部品の寸法計測システム
とは、部品載置部に載置された部品または配列された部
品群を個々について、加工部位である貫通孔及びこの貫
通孔の開口部分に設けられた皿状部の寸法、すなわち貫
通孔及び皿状部の形状や位置に関する寸法を計測するも
のを意味し、計測対象をその基準値と比較して良否のみ
を判定可能としたものも含まれる。形状に関する寸法と
は、例えば、貫通孔の内径、皿状部の開口外縁部の直径
などであり、位置に関する寸法とは、例えば、貫通孔、
皿状部開口外縁部の中心位置などを意味する。この計測
は、孔部の寸法を例えば、画素数を数えてメートル単位
系で実測するものであってもよいし、単に基準値との大
小比較で良否のみを判定するものであってもよい。
【0008】この発明における部品には、金属、ガラ
ス、プラスチックス、セラミックスを材料とするものが
具体例として挙げら、その用途としては医療機器、分析
機器で使用される精密加工部品が挙げられる。この発明
において部品に形成される孔部は、貫通孔及びこの貫通
孔の一方または両方の開口部分に形成された皿状部とか
らなり、貫通孔が1mm内外の微小径で形成され、流体
の制御用流路として使用されるものが挙げられる。一例
としては、自動血球計数装置において採取された血液試
料の一定量を計り取り、計数機構部に送出するサンプリ
ングバルブを構成するスライド円板に形成された貫通孔
が挙げられる。
【0009】部品載置部には同一種類の部品のみなら
ず、異種の部品が載置されてもよく、異種の部品を載置
する場合には、部品の種類を識別し、予め記憶されたそ
の部品の基準値を読み出し、計測部にこの基準値と比較
して良否を判定させる部品識別(検査)手段を備えるの
が、寸法の実測値を求めるものに比べ構成が簡単になる
ので好ましい。部品載置部は、部品の種類及び形状に合
わせてこれらの加工部位が撮像部の視野内で同一位置に
位置決めされるよう部品を保持する部品保持手段を備え
るのが好ましい。相対移動手段としては、部品載置部を
支持しX軸及びY軸方向に移動可能な水平移動テーブル
と、光照射部を撮像部と共に昇降可能なZ軸駆動部とか
らなるものが三次元の位置制御がシンプルになるので好
ましい。ここでZ軸駆動部としては駆動ネジ軸と係合ネ
ジ部材、ラックとピニオン、シリンダなどの機構を採用
できる。
【0010】この発明における光照射部の光源として
は、キセノンランプ、ハロゲンランプ、レーザ光が挙げ
られる。この発明における光照射部は、原光源を細い照
射部、例えば光ファイバーに導入し照射口部を点光源と
して加工部位に照射するのが好ましい。光ファイバーに
は、プラスチックのみで光伝送媒体を構成するプラスチ
ック光ファイバーが挙げられる。プラスチック光ファイ
バーは、微小な傷がついてもすぐ破断する無機ガラスで
構成された光ファイバーに比べ、加工や取扱が容易であ
り経済性も高い。照射口部の外径は、部品の貫通孔の内
径より、小さく設定される。
【0011】しかし、プラスチック光ファイバーは、図
12の損失波長特性のグラフで示すように、光の透過領
域は可視部(0.40〜0.75μm)が主であり、そ
の透過率も低い。可視部の赤色帯である0.65〜0.
75μmの波長領域で損失が最小の380dB/kmと
なる。このため、原光源には白色光でも色温度の低いも
の、例えば、ハロゲンランプ(色温度が3000〜32
00K)を使用することにより、可視部の赤色帯を主と
する光が得られる。ハロゲンランプを使用すると、撮像
された画像は全体的にR(レッド)要素の強い画像とな
るため、濃淡のコントラストが顕著なR画像を得ること
ができる。
【0012】この発明における計測部には、フレームメ
モリを有する画像入力ボードと、原画像に画像処理を施
すワークステーションと、CCDカメラに結像した像を
原画像としてフレームメモリに収納し、前記ワークステ
ーションで画像処理を施された像を計測又は検査用画像
としてフレームメモリに収納し、フレームメモリに収納
された画像を表示するモニターとからなり、CCDカメ
ラはRGBセパレート信号を出力し、画像入力ボードが
濃度階調RGB各8ビットでこの信号を入力するものが
挙げられる。上記したように、原光源にハロゲンランプ
を使用し、プラスチック光ファイバーに導入し照射口部
を点光源として加工部位を照射する場合には、原画像に
R(赤)画像を使用するのが好ましい。
【0013】この発明の部品の寸法計測システムの動作
を次に説明する。計測対象としての複数の部品が部品載
置部に載置された後、相対移動手段が駆動され、複数の
部品のうち所望の部品の貫通孔の開口部分が撮像位置に
位置決めされる。次に、光照射部がその照射口部から貫
通孔の開口部分、特に皿状部の開口外縁部を含めてその
内側に光を照射する。これにより、皿状部の開口外縁部
の外側に陰影を形成し皿状部に明部を形成して貫通孔の
開口部分の輪郭を強調することができる。
【0014】次に、撮像部により照射口部越しにその上
方から貫通孔及び皿状部を所定の倍率で撮像する。この
とき、照射口部の外径は、皿状部の開口外縁部の直径よ
りも小さいので、開口外縁部が照射口部に隠されること
なく撮像部により撮像される。計測部は、撮像された画
像を原画像として入力し、この原画像に画像処理を施し
て部品の貫通孔及び皿状部の寸法を計測する。照射口部
の画像を画像処理により消去することも可能である。画
像処理は、例えば、KNNメディアンフィルターによる
フィルタリング、2値化、ラベル付け、スムージングの
各工程により行われる。計測部での計測結果は出力部に
より出力され、例えば、ディスプレイ、プリンタに表示
される。
【0015】光照射部が光ファイバーを備え、照射口部
がこの光ファイバーの出射口であって皿状部の開口外縁
部付近に位置すれば、貫通孔の直径部分に陰影を形成す
ると共にその陰影部分が照射口部に隠れることがないの
で、皿状部の開口外縁部のみならず貫通孔の直径部分の
寸法もより正確に測定可能となる。光照射部の照射口部
が、皿状部の開口外縁部付近に貫通孔と略共軸に配置さ
れておれば、撮像部の光軸を貫通孔の中心軸と一致させ
て撮像する際、貫通孔の開口部分に均一な光の照射が可
能となる。また、皿状部の開口外縁部が円形または円弧
状であれば、照射面における光の輪も真円に近い円形を
形成できるので、貫通孔の開口部分の輪郭に沿った照射
面を得ることが可能となる。
【0016】撮像部がCCDカメラとCCDカメラの前
部に取り付けられた顕微鏡とを備え、光照射部がさら
に、光ファイバーの出射口をCCDカメラと共軸の状態
に保持しながら昇降可能な昇降手段を備えておれば、同
一種類の部品を連続して検査する際に、光ファイバーの
出射口とCCDカメラの距離を計測対象毎に調整するこ
とが不要となる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の実施の一形態
による部品の寸法計測システムの構成を示す。部品の寸
法計測システム10は、部品載置部1と、部品載置部1
を保持する移動テーブル2と、移動テーブル2の上方に
配置された撮像部3と、光照射部4と、画像入力ボード
51を有する計測部5と、制御部6とからなる。
【0018】部品載置部1は、台座11と、台座11に
取り付けられた有孔板12とからなり、有孔板12の各
孔部に後述する部品Sを水平に並べて載置して保持す
る。有孔板12の各孔部には、部品Sを着脱可能に保持
して部品Sの貫通孔を位置決め可能な治具が形成されて
いる。移動テーブル2は、部品載置部1をXY軸方向に
移動させるXY駆動部21を備える。
【0019】撮像部3は、CCDカメラ32と、CCD
カメラ32に取り付けられた顕微鏡31と、CCDカメ
ラ32を昇降するZ軸駆動部33と、顕微鏡31のフォ
ーカシングを行うフォーカス部34とを有する。光照射
部4は、原光源としてのハロゲンランプ41と、ハロゲ
ンランプ41の光を入射する入射口(図示せず)及びこ
の光を出射する下部の照射口部(出射口)42aを有す
る光ファイバー42とからなる。
【0020】光ファイバー42は、プラスチックのみで
光伝達媒体を構成するプラスチック光ファイバーであ
り、ここでは外径0.25mmのものを使用する。光フ
ァイバー42は、光の透過領域は可視部が主であって約
650〜700μmの伝播波長域において最小の損失
(380db/km)となる波長特性を有する。そのた
め、白色光でも色温度の低い(3000k〜3200
k)ハロゲンランプ41を使用すると、光ファイバー4
2を通して得られる光はさらに赤みが強いものが得ら
れ、したがって後述する画像処理は、ディスプレイ52
上で最も濃度差が得やすいR(赤色)画像を用いる。光
照射部4はCCDカメラ32に固定されZ軸駆動部33
によりCCDカメラ32とともに昇降可能に構成されて
いる。出射口42aにおける光ファイバー42の光軸は
顕微鏡31及びCCDカメラ32の光軸と共軸に配置さ
れている。
【0021】計測部5は、入力手段としてのキーボード
50及び画像入力ボード51からなる。画像入力ボード
51はA/D変換器54、フレームメモリ55、D/A
変換器56を有する。計測部5には、出力部としてのデ
ィスプレイ52と、プリンタ53が接続されている。デ
ィスプレイ52は、CCDカメラ32により得られる原
画像と、この原画像を画像処理して得られる検査画像
と、計測部位の寸法データを表示可能なCRTである。
画像入力ボード51に画像が取り込まれる過程は、顕微
鏡を介してCCDに結像した像をNTSC規格(Nation
al Television System Committee)のRGBセパレート
信号の形でCCDカメラ32から出力し、A−D変換器
54によりディジタル化されフレームメモリ55に送ら
れる。フレームメモリ55はD−A変換器56を介して
ディスプレイ52に接続され、その内容は常時ディスプ
レイ52に表示可能である。なお、CCDカメラ32と
フレームメモリ55との間には図示しない同期信号調整
装置が介接されている。
【0022】画像入力ボード51は、一画面が512×
480画素、濃度階調RGB各8ビット(256階調)
で、拡大画像においてはサンプリング間隔を0.003
14mmとして、制御部6の拡張スロットに挿入して使用
され、1画素は1.6mm×1.5mmのものである。この
システム10は、CPU、ROM、RAM、タイマー、
カウンター等を有するマイクロコンピュータを含む制御
部6を有している。
【0023】このシステム10による部品検査の一例を
以下に説明する。図2は被測定物の一例としての部品S
の斜視図である。部品Sは、セラミックを材料として成
形された円板状の部材で、複数の貫通孔の開口部分Aを
主面に有し、複数個を摺動状態で相対回動可能に重ね合
わせ、重なり合った貫通孔内に血液試料を充填した後、
円板を回動させて貫通孔の容積に等しい量の試料を計り
採るためのサンプリングバルブとして用いられる。
【0024】図3及び図4は、部品Sの1つの貫通孔の
開口部分Aを拡大した平面図及び断面図である。開口部
分Aは、大径貫通孔110及び小径貫通孔120と、そ
れぞれの貫通孔110、120の開口部分に切削により
設けられた皿状部130とからなる。この皿状部130
は、貫通孔110、120の各開口部分を円弧状に取り
囲む曲率斜面111、121と、これらの傾斜面11
1、121を平坦面で結ぶ平坦斜面131とからなり、
貫通孔110、120の間には水平面132が形成され
ている。曲率斜面111、121の上部は開口外縁部1
11a、121aを形成し、これらは貫通孔110、1
20と略同心円上に配置されている。なお、開口外縁部
111a、121aの半径の基準値及び公差(mm)は、こ
こでは、0.45+0.10 、0.35+0.10 であり、貫通
孔110、120の直径の基準値及び公差(mm)は、0.
51+0.08 、0.50+0.08 である。
【0025】この開口部Aの孔径を計測する場合には、
まず部品Sを皿状部130を上向きに部品載置部1に並
べ、この載置部1を移動テーブル2にセットする。この
作業は手作業で行ってもよいし、部品Sを検査用サンプ
ルラックから載置部1に供給し、さらに載置部1から検
査済サンプルラックまで返送するオートフィーダとコン
ベアによる自動化工程としてもよい。
【0026】撮像工程 制御部6によりXY駆動部21、Z駆動部33、フォー
カス部34の初期設定がなされた後、Z駆動部33が駆
動されてCCDカメラ32が顕微鏡31とともに下降す
る。予め設定されたCCDカメラ32の撮像距離まで下
降すると、Z駆動部33は停止される。このとき、出射
口42aは、図5に示すように、部品Sの貫通孔110
の上方から下降して部品Sの主面Saから設定高さhの
距離まで接近する。
【0027】次にハロゲンランプ41を点燈すると、出
射口42aから出射した光は、略180°に近い範囲に
広がり貫通孔110の開口外縁部及び曲率斜面111の
内側を照射する。これにより、曲率斜面111の外側の
主面Saには陰影を形成するので、開口部分Aの輪郭を
強調することができる。次にフォーカス部34を駆動し
て顕微鏡31の像を結像させCCDカメラ32により倍
率20倍の像を原画像として撮像する。この原画像を前
述した過程を介して画像入力ボード51に取り込む。
【0028】画像処理工程 次に、図6で示すフローチャートにより画像処理部にお
ける画像処理について説明する。まず、入力された原画
像に対し2次微分フィルタ(KNNメディアンフィル
タ)により着目している画素及びその周辺の画素に濃度
に基づく重み付けを行い、中心の画素と濃度差がより小
さい周辺の画素のうちのK個を選び、選ばれた画素の濃
度の中央値で中心の画素の濃度値を置き換える操作を行
う。さらに、平滑フィルタを用いることにより前記操作
で得られたエッジを保存しながら雑音を除去する。
【0029】次に、得られた画像に対してモード法を用
いて閾値を設定する。ここでは画像の濃度ヒストグラム
を作り、その対象物領域のピークと背景領域のピークの
間の谷の底を閾値に選ぶ。一例として示した図7の濃度
ヒストグラムでは、濃度値80を境に山が変化している
ので、閾値を80として閾値以上の値を255、閾値未
満の値を0として2値化を行う。上記画像の明度値f
(m,n)とすると、2値化画像bim(m,n)は次
式で求まる。
【0030】
【数1】
【0031】次に2値化を行った画像に対し、明度値2
55の領域をラベル付けし、面積の最大のものを選び、
背景内の小領域を削除して貫通孔及び皿状部の抽出を行
う。次に貫通孔及び皿状部の抽出を行った画像を3画素
ずつ膨張させ、その後3画素ずつ、縮小させることによ
り所定の大きさの雑音を消去する。上記の膨張、縮小さ
せた結果を元の図形から引き、所定幅以内の突出してい
る部分を取り出すことにより貫通孔及び皿状部のエッジ
のスムージングが行われる。図8は貫通孔110及び皿
状部111の原画像を、図9は前記スムージングの処理
により得られた検査画像をそれぞれ示す。
【0032】判定 まず、部品Sは、開口部分Aの曲率斜面の開口外縁部1
11a、121aが予め設定された定位置にセットされ
た後、図10で示すように一定方向からラスタ走査を行
ない、図11で示すようにラスタ走査により得られた境
界上の3点A、B、Cを求める。次にこれら3点A、
B、Cより幾何学的に一方の開口外縁部の中心を求め
る。すなわち、中心は線分AB及びBCの各垂直二等分
線の交点から得られる。この操作を10回繰り返し行な
い、最大値と最小値を除く値で平均値をとりその値を半
径とする。他方の開口外縁部に対しても同様に中心及び
半径が求められる。これら半径及び中心を基準値の範囲
と比較し、これら結果に応じて開口部分Aの加工の良否
を判定する。
【0033】実験結果 開口部分Aにおける曲率斜面111の開口外縁部111
aの半径について2つの部品Sを任意に選出し、それぞ
れ5回ずつ画像をとり込み、実験をおこなった。表1に
結果を示す。
【0034】
【表1】
【0035】この場合、開口外縁部111aの基準値は
0.45〜0.55mmであり、サンプル1及び2はと
もに良品であった。
【0036】この実施の形態では皿状部が円弧状部分を
直線で結んだ開口外縁部を有する部品の寸法計測例を示
したが、皿状部が1つの円形からなる開口外縁部を有す
る部品の寸法計測も上記実施の形態から明らかなように
同様の画像処理及び計測手順で可能となる。皿状部が円
形の場合の判定の手順を以下に説明する。スムージング
の処理により得られた検査画像が円であれば、その画像
の重心が円の中心となるため、ここでは重心を求める。
2値化した画像の対象物の画素の位置を(Xi,Yi
(i=0,1,……,n−1)とするとき、対象物の重
心の座標(Cx,Cy)は次式で求まる。
【0037】
【数2】
【0038】
【数3】
【0039】求められた重心の座標(Cx,Cy)とラ
スタ走査して得られた境界上の点の座標より、対象物の
半径を求める。次に、半径の平均値及び重心の座標を各
基準値の範囲と比較し、この結果に応じて皿状部の加工
の良否を判定する。ところで貫通孔の寸法を得るために
は、貫通孔部分を2値化により抽出することにより、同
様に寸法を計測することができる。
【0040】上記したように、部品の寸法計測システム
10では、光照射部4がその出射口42aから部品Sの
開口部分Aの開口外縁部111a、121aを含めてそ
の内側を照射するので、開口外縁部111a、121a
の外側に陰影を形成して開口部分Aの輪郭を強調するこ
とができる。光照射部4がプラスチック光ファイバー4
2を備えているので、加工や取扱が容易であり経済性も
高い。光ファイバー42は、その出射口42aが開口外
縁部111a、121aの直径よりも小さい外径で形成
され、CCDカメラ32はこの出射口42a越しに貫通
孔110、120及び皿状部130を撮像するので、開
口外縁部111a、121aが出射口42aに隠れるこ
となく撮像できる。
【0041】出射口42aは、開口部分Aの上方にあっ
て開口外縁部111a、121aの内側に形成された貫
通孔110、120の直径よりも小さい外径を有するの
で、貫通孔110、120の直径が出射口42aに隠さ
れることなく撮像部3により撮像される。出射口42a
が、開口部分Aの上方にあって貫通孔110、120と
略共軸に配置されておれば、CCDカメラ32の光軸を
貫通孔110、120の光軸と一致させて撮像する際、
貫通孔110、120の開口部分Aに均一な光の照射が
可能となる。また、皿状部130の開口部が円形であれ
ば、照射面における光の輪も真円に近い円形を形成でき
るので、貫通孔110、120の開口部分Aの輪郭に沿
った照射面を得ることが可能となる。
【0042】さらに、出射口42aは、CCDカメラ3
2と共軸の状態を保持してともにZ軸駆動部33により
昇降可能に構成されているので、撮像位置における出射
口42aと部品の開口部分Aとの距離は、同種の部品に
おいて略一定にセットできるので、開口部分Aに形成さ
れる照射面は検査対象部品が変わっても一様である。な
お、以上の実施の形態とは異なり、部品載置部として一
つの部品のみ載置できるものを用いても、その部品の寸
法計測又は検査を行うことができる。
【0043】
【発明の効果】この発明の部品の寸法計測システムで
は、光照射部が、部品載置部と光照射部とを相対移動さ
せ部品載置部に載置された1つの部品の開口外縁部を含
めてその内側を照射するので、開口外縁部の外側に陰影
を形成し貫通孔の開口部分の輪郭を強調することができ
る。光照射部は部品の貫通孔の直径よりも小さい外径の
照射口部を有し、撮像部はこの照射口部越しに貫通孔及
び皿状部を所定の倍率で撮像するので、皿状部の開口外
縁部が照射口部に隠れることなく撮像できる。
【0044】光照射部が光ファイバーを備え、照射口部
がこの光ファイバーの出射口であって皿状部の開口外縁
部付近に位置して貫通孔と略共軸に配置されておれば、
撮像部の光軸を貫通孔の中心軸と一致させて撮像する
際、貫通孔の開口部分に均一な光の照射が可能となる。
また、皿状部の開口外縁部が円形または円弧状であれ
ば、照射面における光の輪も真円に近い円形を形成でき
るので、貫通孔の開口部分の輪郭に沿った照射面を得る
ことが可能となる。
【0045】相対移動手段が、部品載置部を支持しX軸
及びY軸方向に移動可能な水平移動テーブルと、光照射
部を撮像部と共に昇降可能なZ軸駆動部とからなれば、
複数の部品を連続的に計測できる。
【0046】以上、要するにこの発明によれば、光照射
部がその照射口部から部品の貫通孔の撮像光学系の信頼
性向上と画像処理の高速化を図り、特に、高質の原画像
を得ることができ、それによって高精度の寸法計測を可
能にする部品の寸法計測システムを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一つの実施の形態による部品の寸法
計測システムの概略構成図。
【図2】図1の部品の寸法計測システムにより検査され
る部品の一例を示すその斜視図。
【図3】図2の部品の貫通孔の開口部分を示す拡大平面
図。
【図4】図3のIV−IV線における断面図。
【図5】図4のV−V線における断面図。
【図6】部品の寸法計測システムの計測部の画像処理に
おけるフローチャート。
【図7】検査画像の一例としての濃度ヒストグラム。
【図8】図3の開口部分の一部を示す原画像のコピー。
【図9】図8の原画像をスムージングの処理を施して得
られた2値画像のコピー。
【図10】図8の画像に基づいて開口部分の半径を求め
る方法を説明する図。
【図11】図8の画像に基づいて開口部分の半径を求め
る方法を説明する、図10に連続する図。
【図12】図1の部品の寸法計測システムにおいて使用
されるプラスチック光ファイバーの損失波長特性のグラ
フ。
【符号の説明】
1 部品載置部 2 移動テーブル(相対移動手段) 3 撮像部 4 光照射部 5 計測部 10 部品寸法計測システム 32 CCDカメラ 41 ハロゲンランプ 42 光ファイバー 42a 照射口部(出射口) 52 ディスプレイ(出力部) 110、120 貫通孔 111a 開口外縁部 130 皿状部 S 部品 A 開口部分

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの貫通孔及びこの貫通孔
    の一方の開口部分に形成された皿状部をそれぞれ備えた
    部品を複数個並べて載置可能な部品載置部と、前記部品
    の貫通孔の直径よりも小さい外径の照射口部を有し、前
    記部品載置部に載置された所望の1つの部品の開口外縁
    部を含めてその内側を照射する光照射部と、前記照射口
    部越しに貫通孔及び皿状部を所定の倍率で撮像する撮像
    部と、前記部品載置部と前記光照射部及び撮像部とを相
    対移動させる相対移動手段と、この撮像部により撮像さ
    れた画像を原画像として入力し、この原画像に画像処理
    を施して前記部品の貫通孔及び皿状部の寸法を計測する
    計測部と、計測部での計測結果を出力する出力部とから
    なる部品の寸法計測システム。
  2. 【請求項2】 光照射部が光ファイバーを備え、照射口
    部がこの光ファイバーの出射口であって皿状部の開口外
    縁部付近に位置してなる請求項1に記載した部品の寸法
    計測システム。
  3. 【請求項3】 光照射部の照射口部が、皿状部の開口外
    縁部付近に貫通孔と略共軸に配置された請求項1または
    2に記載した部品の寸法計測システム。
  4. 【請求項4】 相対移動手段が、部品載置部を支持しX
    軸及びY軸方向に移動可能な水平移動テーブルと、光照
    射部を撮像部と共に昇降可能なZ軸駆動部とからなる請
    求項1に記載した部品の寸法計測システム。
JP9081379A 1997-03-31 1997-03-31 部品の寸法計測システム Pending JPH10274509A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105674886A (zh) * 2016-01-15 2016-06-15 重庆大学 一种核燃料芯块端面尺寸测量方法及其装置

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