JPH10271594A - 超音波発射用送波器 - Google Patents

超音波発射用送波器

Info

Publication number
JPH10271594A
JPH10271594A JP10076197A JP10076197A JPH10271594A JP H10271594 A JPH10271594 A JP H10271594A JP 10076197 A JP10076197 A JP 10076197A JP 10076197 A JP10076197 A JP 10076197A JP H10271594 A JPH10271594 A JP H10271594A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
transmitter
seawater
ceramic
ultrasonic wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10076197A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyasu Ishida
樹靖 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP10076197A priority Critical patent/JPH10271594A/ja
Publication of JPH10271594A publication Critical patent/JPH10271594A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】水中で使用する超音波測深器あるいは魚群探知
器等に装備するセラミック振動子(圧電素子)を使用し
た送波装置で、出力を増大し、重量を軽くする。 【解決手段】2枚のセラミック振動子1a,1bを厚み
方向である超音波の進行方向に重ねて貼り合わせて固着
する。超音波の進行方向の振幅が重ね合わせたセラミッ
ク振動子1a,1bの枚数分だけ増大し、これにより超
音波の出力は増加する。また、セラミック振動子1a,
1bの超音波発射方向とは逆の面に張り合わせた背面物
体3の厚さを薄くし、外径を大きくする。背面物体3の
外周を水中に突出させて水による音響的抵抗を利用する
ことで、背面物体3の重量を軽くできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は海水中あるいは水
中で使用する超音波測深器あるいは魚群探知器等に装備
する送波装置に関するもので、詳しくは圧電素子と呼ば
れるセラミック振動子を使用する送波装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】周知の如く従来の此の種送波装置の構造
【図5】に示すごとくセラミック振動子(1)の前面に
ナイロン等からなる振動板(2)を設け反対の背面側に
は超音波の発射を吸収する発泡スチロール等のシート
(4)を直接セラミック振動子(1)の表面に設け更に
その背後には空気室(5)等を設て背面側に超音波の発
射されるのを防止するのが一般的あった。しかし此れで
は水中等に発射される超音波エネルギーを効率的面から
検討して見ると背面側の音響インピーダンスは極端に小
さく且つ重量も軽いため、殆どの超音波の発射エネルギ
ーは圧電素子(1)の背面側すなわち発泡スチロール
(4)側から発射され本来目的とする前面である振動板
(2)側からは殆ど発射されない。このことは前回出願
した平成8年12月9日付
【整理番号】MA−001
【出願番号】特願平8−357460で説明した通りで
ある。そこで出願者は先に平成8年12月09日付
【整理番号】MA−001発明の名称「超音波機器用送
波器」をもつて上に示した超音波の発射効率の悪い点を
改善した新たな超音波用送波装置を特許出願をした。し
かし此の出願が契機となつて更に強力な超音波出力を発
射する送波装置の要求がでてきた、そこで出願者は更に
大きく出力を増大すべく改良した新たな特許出願をする
ことゝした。ところが出力を増大すればするほど問題点
も多く性能の改善だけでなく新たに取扱い上の問題や不
具合対策等を解決する必要も発生した。そこで此れ等の
問題や要求を一緒に解決できる改良発明も出願すること
とした。但しこの改良発明は本装置だけでなく従来の送
波装置にもそのまま適用でき、また個々の改良発明は色
々の目的に合わせて組合わせて実施しても実用になるた
め此れ等の実施例も出願することとした。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前回出願した送波装置
はセラミック振動子の振動板側とは反対の面に重量が重
くかつ音響インピーダンスの大きい物体を貼り合わせて
音響発射の効率を上げ振動板側からより多くの超音波を
発射させるべくしたものであつた。従って従来のセラミ
ック振動子をそのまま使用してその最大エネルギーを利
用するので、機種によつては振動子そのものゝ出力に限
界を生じそれ以上の大きな出力を望むことが出来ない場
合も生じた、そこで出願者はそれ以上の出力の増大を望
むべくセラミック振動子を超音波の発射方向に複数枚重
ね振幅を増大させ此れにより出力を増大させることに成
功したので出願することにした。しかし本発明において
は送波装置の背面に設ける重量物体がセラミック振動子
の枚数を増加していけば行くほど重量が重くなり取扱い
が不便である、またセラミック振動子の出力を極端に上
げていくと振動板の単位面積当たりの発射効率がかなり
良くなるので振動板と海水との間でキャビテーションを
生ずる等の問題も生じた。そこで此れ等の問題をそれぞ
れ解決する必要が生じ個々に解決策を見いだした。
【0004】
【課題を解決するための手段】第一の課題は出力を増大
することであるが、前回
【整理番号】MA−001で出願した送波装置に対して
更に大きな出力を望むためには従来から使用している送
波装置の振動子の大きさを大きくしても良いが大きさに
は限界があるため別に強力な出力を発生させる新たな方
式として本装置を考えた。すなわち超音波は縦波を利用
するものであるから超音波の進行方向の振幅を増大して
やれば出力は増大する。そこでセラミック振動子を複数
個超音波の発射方向すなわち厚さ方向に重ねてその個数
分だけ振幅を増大させ出力の増大を図ったものである。
従来からかかる方法をとる考えは存在したがセラミック
振動子は音響的にその振動子の固有の共振点での共振を
利用するものであるから同一の共振特性をもつセラミッ
ク振動子がなかなか得られ難いこと等から実現しなかつ
た。しかしこの問題は無負荷に近い使用状態では確かに
音響インピーダンスが大きく異なりその音響インピーダ
ンスに左右されるが、負荷が次第にに大きくなり特に強
制振動による大負荷状態では音響インピーダンスには余
り差は見られず出力に大きく影響しないことが実験的に
確認できた、そこでセラミック振動子を複数個重ねて出
力を増大することにしたものである。
【0005】次ぎにセラミック振動子を複数個重ねて出
力を増大させたものを含めて超音波発射装置は出力の増
大を図るためセラミック振動子の背面に音響インピーダ
ンスの大きい重量物体を貼り付けたがセラミック振動子
を複数個にすると背面物体の重量もその分増加し極端な
場合は取扱にかなり不便である。そこで背面物体を設け
た一つの理由は慣性的効果によりセラミック振動子の背
面部分をできる限り音響的に固定したいためであつた、
従って背面に設ける重量物体の外周をその外枠である合
成ゴム外枠に固定させ此れにより音響的に固定しても良
いと考え実施したものである。ただかかる対策を従来か
ら行わなかつた理由は合成ゴム外枠に直接セラミック振
動子を固定すると、それによりセラミック振動子が周囲
の音響的雑音を拾う可能性が高いことからであつた。し
かし此れら周囲から拾う雑音は可聴周波なので近年よく
利用される電気的なバンドパスフィルター等を受信機側
に設ければ容易に除去することができる。また合成ゴム
外枠に設けるサポーターの周囲を音響的に遮蔽すること
により除去することもできる。
【0006】次に送波装置全体の重量が余りに重いため
取扱いが不便であることの他の対策は。前回の発明では
振動子の背面に重量物体を貼り合わせることによって超
音波を振動板側により多く発射させるようにして行なっ
たが、背面物体の形状を極力薄くかつ外径を大きくし結
果として重量は軽くなるように構成し、その作用はセラ
ミック振動子を背面物体に固定するのみの作用とし背面
物体が重量的に軽くなつたことによる慣性的効果すなわ
ち重量上の不足分はその背面物体の外周を海水中に突出
させて海水に対する音響抵抗を利用して慣性的に固定し
たと同じ効果を持たせようとするものである。ちなみに
背面物体を海水中にまで突出させてその抵抗による固定
効果を得ようとする原理は背面物体の海水中に突出して
いる部分の面積を振動板の面積より大きくとると単純に
考えただけでも超音波の発射エネルギーは振動板と背面
物体の海中突出部の両側から発射されしかもその大きさ
は等しいが、面積の小さい振動板はより多く振動し逆に
面積の大きい背面物体は面積が大きいので振動は小さく
抵抗体として作用する。此れが振動子を固定したと同様
の作用をしたことになる。更に背面には背面物体も存在
するのでその慣性的効果も考慮に入れゝばその抵抗体と
しての効果は更に拡大する。また背面物体が海水中に突
出しているために海水中から音響ノイズを拾うことが考
えられるが、此の問題は前に説明したバンドパスフィル
ターの使用により対応できる。
【0007】また背面に設ける背面物体はその材質によ
り厚さを自由としてしまうとそこで発生する定在波が基
本波である超音波の発射波形を乱す場合がある。かゝる
場合の対策としてそこで発生する定在波が基本波に影響
を与えない厚さにする必要がある。この場合の厚さとし
ては基本波の1/4×n波長の厚さを取るようにすれば
よい、かかる考えは背面物体が厚い場合にも適用でき
る。ちなみに背面物体の厚さを自由とすると背面物体と
発泡スチロールとの境界面で反射波の大きさがさまざま
となり定在波に乱れが生じこのどき発生する定在波の乱
れが本来発射されるべき超音波の波形を乱す結果とな
る。かゝる場合に基本波の1/4×n波長の厚さにする
と定在波が境界面でゼロまたは最大値をとるので基本波
には悪影響を与えないですむ。
【0008】次ぎにセラミック振動子を複数個重ねて出
力を増大させたものを含めて超音波の発射エネルギーの
効率が良過ぎるために超音波を発射する振動板の面と海
水等の境界面で軽いキャビテーションを発生してしまう
対策は、発射する音響エネルギーにたいして振動板等の
音響発射物体の海水等に対する接触面が少な過ぎるため
に発生するもので、振動板の面積を大きくしても良いが
更に有効に超音波発射物体が海水等と接触しキャビテー
ションを発生させないために、新たに海水中に突出して
振動板と一体で行動し超音波を発射させる専用の超音波
波発射片を超音波発射方向に設け此れにより超音波を発
射させるようにすればよい。ちなみに超音波発射片は海
中に突出してその発射片全体で超音波を発射させる構造
としているため海水に対しほぼ全面が海水と接触しキャ
ビテーションを発生し難い原因となつている。また超音
波発射片の形状は自由に設定できるため指向特性の改善
等にも役立つ特徴を有する。
【0009】
【発明の実施の形態】前にも説明した通り本発明は超音
波を強力に発射する装置として開発したために超音波を
強力に発射することには成功したが反面それに伴うさま
ざまなトラブルに対する対応策も必要となりその解決に
も迫られ開発することとなつた。従って超音波を強力に
発射する発明に伴って此れらの対応策も一緒に掲載する
ことゝなつた。しかし此れら対応策は今回の発明に実施
するだけでなく従来からある装置にもそのまま適応で
き、また幾つかの対策を色々に組合わせても実施できる
ため此れらの実施例も掲載することとした。しかし具体
的に考えられる実施例を総て掲載することは不可能なの
でそれを整理した代表例が記載されている、ちなみに
【図1】は従来装置に実施した例で
【図2】は平成8年12月09日付の改良発明に適用し
た例であり
【図3】と
【図4】は本発明を全面的に実施した例である。従って
これ等をまとめてみれば
【請求項1】は基本的事項なので総ての場合に適用でき
【請求項2】以下の内容は出力が強大過ぎて不具合が発
生したときの対応なので不具合の内容により選択的に適
用することが条件となる。
【0010】
【実施例】
【請求項1】に示す内容は本発明の基本的内容を示すも
のであつて、実施の態様としては従来からある超音波発
射装置の送波装置やその後の改良になる送波装置等全て
の送波装置に適用できるものである。具体的実施例を
【図1】により説明すれば(1a)(1b)はセラミッ
ク振動子で2枚のセラミック振動子を厚み方向である超
音波の進行方向に重ねて貼り合わせ固着したものである
る。従ってその他の構造は従来型の送波装置であらうと
今回の改良になる送波装置であらうと問題としない。そ
こで本実施例では従来型の送波装置を実施例とした。ま
たセラミック振動子(1a)(1b)どうしの固着方法
は特に規定しない従って振動子どうしが一体化できる方
法であれば従来から行われている方法で差し支えない。
ただし振動子(1a)(1b)間の間隙はその間の音響
的損失を避けるため出来るだけゼロに近づける必要があ
る。また振動子どうしの電気的接続は直列・並列を問は
ないが負荷の掛け易い接続方法を一般とする但し負荷イ
ンピーダンスのミスマッチングが問題となるときは小抵
抗等の挿入により電気的にマッチングさせれば対応でき
る。本実施例では振動子の枚数を2枚としたが3枚でも
よくその枚数は出力の要求する大きさにより決めればよ
い。作用および効果は音響的には振動子(1)を複数枚
重さねたことにより超音波の進行方向の振幅が重ね合わ
せた振動子の枚数分だけ増大し、これにより超音波の出
力は振動子の増加した枚数分だけ増加することになる。
【0011】第二実施例は
【請求項2】に示すものを具体化したもので、前回の平
成8年12月09日付
【出願番号】特願平8−357460で出願したものに
対して更に出力を増大すべくセラミック振動子(1)の
個数を2枚にしたものである。従ってれに伴ない背面に
設ける重量物体(3)の重量も重くなり、これにより装
置全体の取扱が不便になる。そこで此れ等を改良して少
しでも取扱がし易いようにしたのが本発明でセラミック
振動子(1b)の背面に設けた重量物体(3)の外周を
外枠である合成ゴム外枠(6)に接着剤等により固定
し、その固定による慣性的効果を利用して背面に設けた
重量物体(3)の重量を軽くし全体として取扱を容易に
したものである。具体的構造を
【図2】に基づいて示せばセラミック振動子(1a)
(1b)を複数枚超音波の発射方向に重ねて設け、その
超音波を発射させようとする(1a)側には従来と同様
プラスチック等からなる重量の軽い振動板(2)をもう
け、それとは反対の背面(1b)側には重量が重く、か
つ音響インピーダンスの大きいステンレス塊又はセラミ
ック塊等からなる厚い円盤状の塊(3)を設けるが、そ
の外周面を直接合成ゴム外枠(6)の内側に固着させた
ものである。固着構造は特に規定しないが音響的に一体
化できしかも合成ゴムに堅固に固着する構造がよい、そ
の他の部分の構造は平成8年12月09日付のものと変
わらない。本実施例の作用効果は背面に設けた音響イン
ピーダンスの大きい重量物体(3)の外周面を接着等に
より外枠である合成ゴム外枠(6)に固定せしめたこと
により背面に設けた重量物体(3)が軽量化できたこと
であり、これにより取扱面はかなり向上させることがで
きた。従って次の実施例に示す背面物体(3)の重量の
軽い場合もその効果は大きい。またセラミック振動子が
受信信号を受け入れる受波器として作用した場合、合成
ゴム外枠(6)が外部からのノイズを拾いこれが受信器
に入ることが懸念されるが此の問題はバンドパスフィル
ター等の使用により除去できる。
【0012】第三の実施例は
【請求項3】に示すもので基本的に出力の増大を望みセ
ラミック振動子(1)の個数を複数個(1a)(1b)
とすることは他と同じで、それによる背面物体(3)の
重量が増加するが此れを極力小さくし、極限まで小さく
した場合の実施例として示したものである。具体的構造
【図3】に示すごとく背面に設ける重量物体(3)の厚
さは極力薄くし其の外径はできるだけ大きく構成し、そ
の目的はセラミック振動子(1)と背面物体(3)を一
体的に固定することとし厚さの限度範囲は超音波の定在
波による悪影響を避ける意味から超音波発射波長の1/
4×n倍の厚さとし、重量的不足分はその背面物体
(3)の外周を海水中にまで突出させて海水による音響
的抵抗を利用して固定すると同様の効果を得ようとする
ものである。従って背面物体(3)の海水中に突出して
いる部分の面積は広ければ広い程その効果は大きい。そ
の理由は背面物体(3)を海水中に突出させて超音波を
発射させると超音波は振動板(2)と背面物体(3)の
両側から発射されるが振動子(1)から発射されるエネ
ルギーは両面同一であるから発射による振動の振幅はそ
の海水中に突出している面積に反比例して面積の小さい
振動板(2)側はより強く振動し反対に背面物体(3)
側のは小さく音響的には抵抗体として作用する。また重
量物体(3)の厚さを超音波発射波長の1/4波長の整
数倍とする理由は背面物体(3)の厚さがかかる関係に
あるときのみ定在波は境界面でゼロまたは最大となり、
境界面での超音波の反射による基本波の乱れは無視でき
るからである。更に1/4波長の整数倍としたのは背面
物体(3)の材質や強度により余り薄くすることが出来
ない場合を考慮したためである。
【0013】具体的内容を更に詳しく説明すれば
【図3】中(1a)(1b)(2)(4)(5)(7)
で示す部分の構造はセラミック振動子(1)の個数を除
いて第二実施例に示すものとほぼ同様である。従って異
なる部分についてのみ説明すればセラミック振動子(1
b)の背面に設ける音響インピーダンスの大きい背面物
体(3)の厚さを極力薄くかつ外径を大きく構成し、そ
の厚さの最小限度は超音波の伝達波長の1/4の厚さと
し外径の大きさはほぼ合成ゴム外枠(6)の直径の1.
4倍である。また背面物体(3)はステンレス等の金属
材料で構成した場合はセラミック振動子(1)の表面と
背面物体(3)との接触面を電気的に絶縁する必要があ
るが、セラミック材または硬質の絶縁材料等で構成した
場合はかかる考慮は必要としない。作用効果は上にも説
明した通り送波装置全体の重量は出来るだけ大きくしな
いでしかも出力は大きい状態を維持しようとしたもので
ある。また本実施例はセラミック振動子(1)が一枚の
場合にも適用できる。
【0014】第四の実施例は
【請求項4】の内容を具体化したもので発射される超音
波の単位面積当たりのエネルギーが大きいと海水と振動
板の間でキャビテーションを起こし此れが効率よく超音
波を海水中に発射するのを妨げる原因となるそこで此れ
を防止しょうとするものである。具体的構造を
【図4】に基づいて説明すれば図中(1a)(1b)は
振動子で2枚重ねとしたが3枚重でもよい、また(3)
は背面に設ける重量物体で本実施例では取扱の容易さを
重視して
【実施例3】に示す構造のものを採用した。従って他の
構造のものでも一向に差支えない。要するにキャビテー
ションを生ずる総てのものが対象となる。また基本的構
造以外の部分の構造例えば発泡スチロールのシート
(4)や空気室(5)合成ゴム外枠(6)電線ケーブル
(7)等の構造は他のものと変わる所はない。本実施例
における重要な箇所は振動板(2a)とその先端に設け
る超音波発射片(2b)であって超音波発射片(2b)
は振動板(2a)に直結しかつ海中に突出して水中に直
接超音波を発射させる構造とする。具体的構造は振動板
(2a)側から海中に突出する複数本の支柱を立てその
先端に超音波発射片(2b)をネジ等を使用して止めれ
ばよい。本実施例では超音波発射片(2b)の形状を単
に平板としたが此の部分の形状は今後変更する可能性が
高い。また超音波発射片(2b)は単なる平板であつて
も外径が同じなら、従来の振動板(2)と比較して海水
に 対する接触面積は2倍となるのでキャビテーション
は発生し難くなる。但し振動板(2a)に直結して超音
波発射片(2b)を設けたぶん振動板(2a)側の重量
は重くなり音響インピーダンスも音響的慣性効果も増大
するのでセラミック振動子(1b)の背面に設ける重量
物体(3)の重量もそれに打勝つだけの重量物とするか
又は海中に突出する部分の面積を大きくしなければなら
ない。また超音波発射片(2b)の形状は本実施例では
単なる平面としたが自由に設定できるので単位面積当た
りの負担が大きいときは超音波発射片(2b)のピース
部分を二重・三重の構造にして負担を軽くすることもで
きる。また超音波の発射角度つまり指向性を問題とする
ときは大きさや音響発射面の角度や形状を自由に設定で
きるので指向性の改善にも大きく貢献できる。また超音
波発射片(2b)と振動板(2a)はプラスチックある
いはセラミックなど中でもできるだけ重量の軽い物体を
理想とするが金属片でも可能であり此の場合は背面物体
(3)と振動板(2a)・音響発射片(2b)との間の
共振現象を利用して超音波を発射させるようにしても良
い。但し振動子(1a)の表面電極と振動板(2a)の
間は電気的に絶縁することが必要である。作用効果の第
一はキャビテーションを無くすることであるが、その他
指向性改善の効果も大きい。
【0015】
【発明の効果】本出願になる超音波発射装置は従来にな
く強力な超音波を発射することに成功したので従来より
広範囲な魚群の探知を可能にしまた場合によっては単独
の魚の探知をも可能にするものである。また水中探査機
においてはより正確なヘドロの状態や海底堆積物の判定
まで正確にできるようにしたもので、従来にない効果を
期待できるものである。又本発明の中で振動子を複数枚
重ねて出力を増大させた構造は他の超音波を利用した装
置例えば超音波洗滌装置などにも充分適用きるものであ
るが今回は測深機や探知機等に適用した例を示したもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる超音波発射装置を従来の送波装置
に適用した例を示す中央断面図。
【図2】本発明になる超音波発射装置を平成8年12月
09日付を以て出願した改良発明に適用した例を示す中
央断面図。
【図3】平成8年12月09日出願になる発明に対して
重量や形状の大きくなるのを極力押さえた発明の例を示
す中央断面図
【図4】本発明になる超音波発射装置がキャビテーショ
ンを起こした場合の発生防止策を適用した例を示す中央
断面図。
【図5】従来からある超音波発射装置の基本的構造を示
す中央断面図。
【符号の説明】
(1)(1a)(1b)セラミック振動子 (2)
(2a)振 動 板 (2b)超音波発射片またはピース (3)背
面重量物体または反射板 (4)発泡スチロールのシート (5)空
気 室 (6)合成ゴム外枠 (7)電
線ケーブル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】海水中あるいは水中で使用される超音波発
    射機器のうちセラミック振動子を使用する送波装置にお
    いて超音波発射源であるセラミック振動子を複数個超音
    波の発射方向に重ねて音響的には出力が重畳して発射す
    るようにしたことを特徴とする超音波発射用送波器。
  2. 【請求項2】海水中あるいは水中で使用される超音波発
    射用送波器においてセラミック振動子の個数に応じて超
    音波発射方向とは逆の面に音響インピーダンスの大きい
    物体を張り合わせて構成するが此の重量物体の外周を外
    枠である合成ゴム外枠に接着等により固定させ此れによ
    り重量物体の重量を軽減させたことを特徴とする超音波
    発射用送波器。
  3. 【請求項3】海水中あるいは水中で使用される超音波発
    射用送波器においてセラミック振動子の個数に応じて超
    音波発射方向とは逆の面に音響インピーダンスの大きい
    物体を張り合わせて構成するが此の重量物体の形状を厚
    みは薄くかつその外径は海水中に突出するまで大きくし
    海水に接触させて慣性的固定効果を増大させたことを特
    徴とする超音波発射用送波器。
  4. 【請求項4】海水中あるいは水中で使用される超音波発
    射用送波器においてセラミック振動子の個数に応じて超
    音波発射方向とは逆の面に音響インピーダンスの大きい
    物体を張り合わせて構成するが同時に超音波を発射させ
    る振動板の側もにも振動板と一体となって振動する超音
    波発射片を海中に突出させて設けたことを特徴とする超
    音波発射用送波器。
JP10076197A 1997-03-13 1997-03-13 超音波発射用送波器 Pending JPH10271594A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10076197A JPH10271594A (ja) 1997-03-13 1997-03-13 超音波発射用送波器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10076197A JPH10271594A (ja) 1997-03-13 1997-03-13 超音波発射用送波器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10271594A true JPH10271594A (ja) 1998-10-09

Family

ID=14282503

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10076197A Pending JPH10271594A (ja) 1997-03-13 1997-03-13 超音波発射用送波器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10271594A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102016107471B3 (de) * 2016-04-22 2017-09-14 Krohne Ag Ultraschallwandler mit Abstrahlelement

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102016107471B3 (de) * 2016-04-22 2017-09-14 Krohne Ag Ultraschallwandler mit Abstrahlelement
US10495501B2 (en) 2016-04-22 2019-12-03 Krohne Ag Ultrasonic transducer with emitting element

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7218040B2 (en) Handheld device having ultrasonic transducer for axial transmission of acoustic signals
US9308554B2 (en) Ultrasonic/acoustic transducer
US4122725A (en) Length mode piezoelectric ultrasonic transducer for inspection of solid objects
US4333028A (en) Damped acoustic transducers with piezoelectric drivers
US7093343B2 (en) Method of manufacturing an acoustic transducer
JP3672565B2 (ja) 小断面脈管超音波像形成トランスジューサ
EP1452243A2 (en) Ultrasonic transmitting/receiving device and method of fabricating the same
JP2972741B1 (ja) 複合型振動子
JPH10271594A (ja) 超音波発射用送波器
EP0039986A1 (en) An acoustic transducer system
JP3528491B2 (ja) 超音波送受波器
JPS5924235Y2 (ja) 超音波探触子
JP3538817B2 (ja) 複数周波数発射可能な水中送受波装置
GB2212695A (en) Piezoelectric transducer element
JPS58193475A (ja) 超音波反射型検知装置
JPH05248935A (ja) 超音波センサ
JPH0453585Y2 (ja)
JP3040603B2 (ja) 受波装置
JPS6016155Y2 (ja) 水中用耐圧送受波器
WO1999038027A1 (fr) Dispositif emetteur pour emetteur d'ondes ultrasoniques
JP2004233064A (ja) 超音波送受波器
JP2000253494A (ja) 超音波センサ用圧電素子
JPH05146756A (ja) 超音波振動板
JP3652566B6 (ja) 超音波振動子
JP3652566B2 (ja) 超音波振動子