JPH10270199A - 超電導加速器 - Google Patents

超電導加速器

Info

Publication number
JPH10270199A
JPH10270199A JP7406097A JP7406097A JPH10270199A JP H10270199 A JPH10270199 A JP H10270199A JP 7406097 A JP7406097 A JP 7406097A JP 7406097 A JP7406097 A JP 7406097A JP H10270199 A JPH10270199 A JP H10270199A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
superconducting
magnetic
electromagnet
gear
yoke
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7406097A
Other languages
English (en)
Inventor
Taigen Kin
太▲げん▼ 金
Shiro Nakamura
史朗 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP7406097A priority Critical patent/JPH10270199A/ja
Publication of JPH10270199A publication Critical patent/JPH10270199A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Particle Accelerators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、駆動機構及び貫通口から超電導電
磁石に熱負荷が加わるのを防止し、超電導電磁石の冷却
の負荷を軽減することを目的とするものである。 【解決手段】 超電導電磁石2が形成する円環の軸線方
向に沿って延びる貫通口11をヨーク4に設け、この貫
通口11を通して駆動機構12を配置することにより、
真空容器1に駆動機構12のための貫通口を設ける必要
がなくなった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば陽子線な
どの荷電粒子線を高エネルギに加速する超電導加速器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図15は例えば「14th Cyclotron and T
heir Application」第12頁に示された従来の超電導サ
イクロトロン装置の軌道平面における断面図である。図
において、1は真空容器、2は真空容器1内に収容され
荷電粒子を円形に加速するための磁界を発生する超電導
電磁石、3は超電導電磁石2の内側に設けられ、加速中
の荷電粒子を集束するための磁界を形成する相互作用手
段(ポールチップ)、4は真空容器1及び相互作用手段
3を覆うヨークであり、このヨーク4は、荷電粒子軌道
平面上の磁場強度の調整や装置外への磁場漏洩の抑制を
行う。
【0003】5は超電導電磁石2と相互作用手段3との
間に設けられている磁気チャネル、6は真空容器1及び
ヨーク4を貫通して超電導電磁石2の径方向へ延びる貫
通口、7は貫通口6を貫通して磁気チャネル5に接続さ
れており、超電導電磁石2の径方向への磁気チャネル5
の位置調整を装置外から行うための駆動機構、8は加速
された荷電粒子を装置外に取り出すための荷電粒子取出
口、9は装置外に取り出すための蹴り角を荷電粒子に与
える静電デフレクタである。
【0004】次に、動作について説明する。荷電粒子
は、超電導サイクロトロン装置のほぼ中心部に入射され
た後、所定のエネルギまで加速される。このとき、荷電
粒子は、超電導電磁石2の発生する磁場や相互作用手段
3及びヨーク4で調節された磁場によって、ほぼ円形の
軌道をとる。また、加速中のエネルギの増大に伴い、荷
電粒子の軌道半径は中心部から螺旋状に大きくなる。
【0005】所定のエネルギまで加速された荷電粒子
は、所定の軌道上に設置された静電デフレクタ9に入射
し、静電デフレクタ9が生じる電場の力を受けて加速軌
道から離脱する。加速軌道から離脱した荷電粒子は、次
に磁気チャネル5に入射し、磁気チャネル5の磁場で集
束力及び偏向力を受け、荷電粒子取出口8から装置外へ
取り出される。上記の過程において、荷電粒子を効率良
く取り出すため、駆動機構7によりビーム軌道上で磁気
チャネル5の位置が調整される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た従来の超電導サイクロトロン装置においては、駆動機
構7のための貫通口6が真空容器1を貫通しているた
め、貫通口6及び駆動機構7からの輻射熱等の熱負荷が
超電導電磁石2の低温部に加わり、超電導電磁石2の冷
却に余分な負荷が必要となるという問題点があった。
【0007】この発明は、上記のような問題点を解決す
ることを課題としてなされたものであり、磁気チャネル
の駆動機構及び貫通口から超電導電磁石に熱負荷が加わ
るのを防止し、超電導電磁石の冷却の負荷を軽減するこ
とができる超電導加速器を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る超
電導加速器は、真空容器と、この真空容器内に収容さ
れ、荷電粒子を円形に加速するための磁界を発生する超
電導電磁石と、この超電導電磁石の内側に配置され、超
電導電磁石の磁場強度を変動させる相互作用手段と、超
電導電磁石が形成する円環の軸線方向に沿って延びる貫
通口を有し、真空容器及び相互作用手段を覆うヨーク
と、このヨーク内の超電導電磁石と相互作用手段との間
に設けられている磁気チャネルと、貫通口を貫通してお
り、超電導電磁石の径方向への磁気チャネルの位置を調
整するための駆動機構とを備えたものである。
【0009】請求項2の発明に係る超電導加速器は、真
空容器と、この真空容器内に収容され、荷電粒子を加速
するための磁界を発生する超電導電磁石と、加速された
荷電粒子を取り出す荷電粒子取出口と、加速された荷電
粒子を荷電粒子取出口へ導く磁気チャネルと、荷電粒子
取出口に設けられ、磁気チャネルの位置を調整するため
の駆動機構とを備えたものである。
【0010】請求項3の発明に係る超電導加速器は、歯
車が設けられており軸線を中心に回転させることにより
磁気チャネルを移動させる剛体軸を有する駆動機構を用
いたものである。
【0011】請求項4の発明に係る超電導加速器は、超
音波モータを有する駆動機構を用いたものである。
【0012】請求項5の発明に係る超電導加速器は、熱
磁気モータを有する駆動機構を用いたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による超
電導サイクロトロン装置の断面図である。図において、
1は真空容器、2は真空容器1内に収容され荷電粒子を
円形に加速するための磁界を発生する超電導電磁石、3
は超電導電磁石2が形成する円環の内側に設けられ、加
速中の荷電粒子を集束するための磁界を形成する相互作
用手段(ポールチップ)、4は真空容器1及び相互作用
手段3を覆うヨークであり、このヨーク4は、荷電粒子
軌道平面上の磁場強度の調整や装置外への磁場漏洩の抑
制を行う。
【0014】5は超電導電磁石2と相互作用手段3との
間に設けられている磁気チャネル、11はヨーク4を貫
通して超電導電磁石2が形成する円環の軸線方向に沿っ
て延びる貫通口、12は貫通口11を通してヨーク4の
内側へ挿入され、超電導電磁石2の径方向への磁気チャ
ネル5の位置調整を装置外から行うための駆動機構であ
る。他の構成は、図15とほぼ同様である。
【0015】図2は図1の要部を拡大して示す断面図、
図3は図2の要部平面図である。図において、13は相
互作用手段3に固定されているレール、14はレール1
3に案内されて超電導電磁石2の径方向へ往復動可能な
支持台であり、この支持台14には、磁気チャネル5を
構成する鉄バーが支持されている。15は軸16を中心
に回転可能に相互作用手段3に設けられ、回転により支
持台14を往復動させる歯車、17は貫通口11を通し
てヨーク4内に挿入されている剛体軸であり、この剛体
軸17には、歯車15と噛み合う歯車17aが設けられ
ている。また、この例における駆動機構12は、レール
13,支持台14,歯車15,軸16及び剛体軸17を
有している。
【0016】次に、動作について説明する。荷電粒子
は、超電導サイクロトロン装置のほぼ中心部に入射され
た後、所定のエネルギまで加速される。このとき、荷電
粒子は、超電導電磁石2の発生する磁場や相互作用手段
3及びヨーク4で調節された磁場によって、ほぼ円形の
軌道をとる。また、加速中のエネルギの増大に伴い、荷
電粒子の軌道半径は中心部から螺旋状に大きくなる。
【0017】所定のエネルギまで加速された荷電粒子
は、所定の軌道上に設置された静電デフレクタ9(図1
5)に入射し、静電デフレクタ9が生じる電場の力を受
けて加速軌道から離脱する。加速軌道から離脱した荷電
粒子は、次に磁気チャネル5に入射し、磁気チャネル5
の磁場で集束力及び偏向力を受け、荷電粒子取出口8
(図15)から装置外へ取り出される。上記の過程にお
いて、荷電粒子を効率良く取り出すため、駆動機構12
によりビーム軌道上で磁気チャネル5の位置が調整され
る。
【0018】次に、駆動機構12の動作について説明す
る。ヨーク3の外部から剛体軸17を回転させると、歯
車17aと噛み合う歯車15が軸16を中心として回転
する。この歯車15の回転により、支持台14がレール
13に沿って摺動する。従って、剛体軸17の回転方向
に応じて、磁気チャネル5が超電導電磁石2の径方向内
側及び外側へ移動される。
【0019】このような超電導サイクロトロン装置で
は、超電導電磁石2が形成する円環の軸線方向に沿って
貫通口11が設けられているため、真空容器1を貫通す
ることなく駆動機構12を配置することができ、従って
超電導電磁石2の低温部への熱侵入を低減して、超電導
電磁石2の冷却の負荷を軽減することができる。
【0020】実施の形態2.次に、図4はこの発明の実
施の形態2による超電導サイクロトロン装置の要部断面
図、図5は図4の要部平面図である。図において、21
は相互作用手段3に固定されている支持体、22は歯車
15の両面に対向するように支持体21及び相互作用手
段3に固定されている圧電素子、23は圧電素子22の
表面に固定されているとともに歯車15の両面に接して
いる弾性体、24は圧電素子22に接続されている導体
であり、この導体24は、貫通口11(図1)を通して
ヨーク4(図1)外へ引き出されている。25はレール
13,支持台14,歯車15,軸16,支持体21,圧
電素子22,弾性体23及び導体24を有する駆動機構
である。また、超音波モータは、圧電素子22,弾性体
23,導体24及び歯車15を有している。他の構成
は、実施の形態1と同様である。
【0021】次に、動作について説明する。導体24を
通して圧電素子22に高周波を加えると、圧電素子22
が振動し、この振動が弾性体23の表面に加えられる。
このような振動により発生した弾性波は、弾性体23の
表面を伝搬され、弾性体23と歯車15との間の摩擦に
より(いわゆる超音波モータの駆動原理により)歯車1
5が回転される。この歯車15の回転により、支持台1
4がレール13に沿って摺動し、磁気チャネル5が超電
導電磁石2の径方向へ移動される。
【0022】このような超電導サイクロトロン装置で
は、超電導電磁石2が形成する円環の軸線方向に沿って
貫通口11が設けられており、この貫通口11を通して
導体24がヨーク4内に導入されているため、真空容器
1を貫通することなく駆動機構25を配置することがで
き、従って超電導電磁石2の低温部への熱侵入を低減し
て、超電導電磁石2の冷却の負荷を軽減することができ
る。
【0023】実施の形態3.次に、図6はこの発明の実
施の形態3による超電導サイクロトロン装置の要部断面
図、図7は図6の要部平面図である。図において、26
は歯車15に円周方向に並べて固定されている感温性の
複数の磁性片であり、これらの磁性片26は、キュリー
温度以上に加熱されると磁性を失う性質を有している。
27a,27bは各歯車26に対してそれぞれ一対ずつ
対向して設けられ磁性片26を加熱するヒータであり、
これらのヒータ27a,27bは、例えば無誘導巻電磁
石からなっている。28はヒータ27a,27bにそれ
ぞれ接続されている複数の導体であり、これらの導体2
8は、貫通口11(図1)を通してヨーク4(図1)外
へ引き出されている。
【0024】29は相互作用手段3に固定されている支
持体、30は歯車15の側面に対向して支持体29に取
り付けられている永久磁石、31はレール13,支持台
14,歯車15,軸16,磁性片26,ヒータ27a,
27b,導体28,支持体29及び永久磁石30を有す
る駆動機構である。また、熱磁気モータは、磁性片2
6,ヒータ27a,27b,導体28及び永久磁石30
を有している。他の構成は、実施の形態1と同様であ
る。
【0025】次に、動作について説明する。導体28を
介して例えばヒータ27aに通電し、対向する磁性片2
6をキュリー温度以上に加熱すると、加熱された磁性片
26が磁性を失い、磁性を有する磁性片26が永久磁石
30により吸引される。これにより、歯車15が回転さ
れ、吸引された磁性片26が加熱されて磁性を失う。こ
のように、いわゆる熱磁気モータの駆動原理により、磁
性片26が連続して吸引され、歯車15が連続して回転
される。また、加熱領域を通過した磁性片26は、再加
熱に至るまでの過程で冷却されて磁性を回復する。
【0026】上記のような歯車15の回転により、支持
台14がレール13に沿って摺動し、磁気チャネル5が
超電導電磁石2の径方向へ移動される。また、歯車15
は、ヒータ27aに通電することにより図7の反時計方
向へ回転され、ヒータ27bに通電することにより図7
の時計方向へ回転される。
【0027】このような超電導サイクロトロン装置で
は、超電導電磁石2が形成する円環の軸線方向に沿って
貫通口11が設けられており、この貫通口11を通して
導体28がヨーク4内に導入されているため、真空容器
1を貫通することなく駆動機構31を配置することがで
き、従って超電導電磁石2の低温部への熱侵入を低減し
て、超電導電磁石2の冷却の負荷を軽減することができ
る。また、ヒータ27a,27bを無誘導巻電磁石で構
成することにより、磁気チャネル5を安定して駆動する
ことができ、駆動機構31の信頼性を向上させることが
できる。
【0028】実施の形態4.次に、図8はこの発明の実
施の形態4による超電導サイクロトロン装置の軌道平面
における断面図である。図において、8は加速された荷
電粒子を装置外に取り出すための荷電粒子取出口、9は
装置外に取り出すための蹴り角を荷電粒子に与える静電
デフレクタ、32は荷電粒子取出口8を通してヨーク4
の内側へ挿入され、超電導電磁石2の径方向への磁気チ
ャネル5の位置調整を装置外から行うための駆動機構で
ある。
【0029】図9は図8の駆動機構32を示す構成図、
図10は図9の要部平面図である。図において、33は
荷電粒子取出口8内に固定されているレール、34はレ
ール33に案内されて超電導電磁石2の径方向へ往復動
可能な支持台であり、この支持台34には、磁気チャネ
ル5を構成する鉄バーが支持されている。35は荷電粒
子取出口8内に軸36を中心に回転可能に設けられ、回
転により支持台34を往復動させる歯車、37は荷電粒
子取出口8を通してヨーク4内に挿入されている剛体軸
であり、この剛体軸37には、歯車35と噛み合う歯車
37aが設けられている。また、この例における駆動機
構32は、レール33,支持台34,歯車35,軸36
及び剛体軸37を有している。
【0030】次に、動作について説明する。ヨーク3の
外部から剛体軸37を回転させると、歯車37aと噛み
合う歯車35が軸36を中心として回転する。この歯車
35の回転により、支持台34がレール33に沿って摺
動する。従って、剛体軸37の回転方向に応じて、磁気
チャネル5が超電導電磁石2の径方向内側及び外側へ移
動される。
【0031】このような超電導サイクロトロン装置で
は、荷電粒子取出口8を利用して駆動機構32をヨーク
4内に導入しているため、駆動機構32のための貫通口
を真空容器1に設けられる必要がなく、従って超電導電
磁石2の低温部への熱侵入を低減して、超電導電磁石2
の冷却の負荷を軽減することができる。また、荷電粒子
取出口8の径は、駆動機構32のためにやや大きくする
必要があるが、個別の貫通口を真空容器1に設ける場合
に比べれば、熱侵入量は低減する。
【0032】実施の形態5.次に、図11はこの発明の
実施の形態5による超電導サイクロトロン装置の要部を
示す構成図、図12は図11の要部平面図である。図に
おいて、41は荷電粒子取出口8内に固定されている支
持体、42は歯車35の両面に対向するように支持体4
1に固定されている圧電素子、43は圧電素子42の表
面に固定されているとともに歯車35の両面に接してい
る弾性体、44は圧電素子42に接続されている導体で
あり、この導体44は、荷電粒子取出口8を通してヨー
ク4外へ引き出されている。45はレール33,支持台
34,歯車35,軸36,支持体41,圧電素子42,
弾性体43及び導体44を有する駆動機構である。ま
た、超音波モータは、圧電素子42,弾性体43,導体
44及び歯車35を有している。
【0033】次に、動作について説明する。導体44を
通して圧電素子42に高周波を加えると、圧電素子42
が振動し、この振動が弾性体43の表面に加えられる。
このような振動により発生した弾性波は、弾性体43の
表面を伝搬され、弾性体43と歯車35との間の摩擦に
より(いわゆる超音波モータの駆動原理により)歯車3
5が回転される。この歯車35の回転により、支持台3
4がレール33に沿って摺動し、磁気チャネル5が超電
導電磁石2の径方向へ移動される。
【0034】このような超電導サイクロトロン装置で
は、荷電粒子取出口8を通して導体44がヨーク4内に
導入されているため、真空容器1を個別に貫通すること
なく駆動機構45を配置することができ、従って超電導
電磁石2の低温部への熱侵入を低減して、超電導電磁石
2の冷却の負荷を軽減することができる。
【0035】実施の形態6.次に、図13はこの発明の
実施の形態6による超電導サイクロトロン装置の要部を
示す構成図、図14は図13の要部平面図である。図に
おいて、46は歯車35に円周方向に並べて固定されて
いる感温性の複数の磁性片であり、これらの磁性片46
は、キュリー温度以上に加熱されると磁性を失う性質を
有している。47a,47bは各歯車26に対してそれ
ぞれ対向して設けられ磁性片46を加熱するヒータであ
り、これらのヒータ47a,47bは、例えば無誘導巻
電磁石からなっている。48はヒータ47a,47bに
それぞれ接続されている複数の導体であり、これらの導
体48は、荷電粒子取出口8を通してヨーク4外へ引き
出されている。
【0036】49は荷電粒子取出口8内に固定されてい
る支持体、50は歯車35の側面に対向して支持体49
に取り付けられている永久磁石、51はレール33,支
持台34,歯車35,軸36,磁性片46,ヒータ47
a,47b,導体48,支持体49及び永久磁石50を
有する駆動機構である。また、熱磁気モータは、磁性片
46,ヒータ47a,47b,導体48及び永久磁石5
0を有している。
【0037】次に、動作について説明する。導体48を
介して例えばヒータ47aに通電し、対向する磁性片4
6をキュリー温度以上に加熱すると、加熱された磁性片
46が磁性を失い、磁性を有する磁性片46が永久磁石
50により吸引される。これにより、歯車35が回転さ
れ、吸引された磁性片46が加熱されて磁性を失う。こ
のように、いわゆる熱磁気モータの駆動原理により、磁
性片46が連続して吸引され、歯車35が連続して回転
される。また、加熱領域を通過した磁性片46は、再加
熱に至るまでの過程で冷却されて磁性を回復する。
【0038】上記のような歯車35の回転により、支持
台34がレール33に沿って摺動し、磁気チャネル5が
超電導電磁石2の径方向へ移動される。また、ヒータ4
7a,47bに選択的に通電することにより、磁気チャ
ネル5の移動方向が切り替えられる。
【0039】このような超電導サイクロトロン装置で
は、荷電粒子取出口8を通して導体48がヨーク4内に
導入されているため、真空容器1を個別に貫通すること
なく駆動機構51を配置することができ、従って超電導
電磁石2の低温部への熱侵入を低減して、超電導電磁石
2の冷却の負荷を軽減することができる。また、ヒータ
47a,47bを無誘導巻電磁石で構成することによ
り、磁気チャネル5を安定して駆動することができ、駆
動機構51の信頼性を向上させることができる。
【0040】実施の形態7.なお、上記実施の形態3,
6では、磁性片26,46を永久磁石30,50で吸引
したが、駆動機構の配置を最適化することで、永久磁石
の発生する磁場をサイクロトロン自体の発生する磁場で
代用することができる。即ち、永久磁石は省略可能であ
る。
【0041】また、上記の例では超電導サイクロトロン
装置について示したが、他の超電導加速器にもこの発明
は適用できる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明の
超電導加速器は、超電導電磁石が形成する円環の軸線方
向に沿って延びる貫通口をヨークに設け、この貫通口を
通して駆動機構を配置したので、真空容器に駆動機構の
ための貫通口を設ける必要がなくなり、駆動機構及び貫
通口から超電導電磁石に熱負荷が加わるのを防止し、超
電導電磁石の冷却の負荷を軽減することができる。
【0043】請求項2の発明の超電導加速器は、荷電粒
子取出口に磁気チャネルの駆動機構を設けたので、真空
容器に駆動機構だけのための貫通口を設ける必要がなく
なり、駆動機構及び貫通口から超電導電磁石に熱負荷が
加わるのを防止し、超電導電磁石の冷却の負荷を軽減す
ることができる。
【0044】請求項3の発明の超電導加速器は、歯車が
設けられており軸線を中心に回転させることにより磁気
チャネルを移動させる剛体軸を有する駆動機構を用いた
ので、簡単な構造により、磁気チャネルの位置を容易に
調整することができる。
【0045】請求項4の発明の超電導加速器は、超音波
モータを有する駆動機構を用いたので、真空容器に専用
の貫通口を設けることなく、導体を配線することで低温
部への熱負荷の増加を防止することができる。
【0046】請求項5の発明の超電導加速器は、熱磁気
モータを有する駆動機構を用いたので、真空容器に専用
の貫通口を設けることなく、導体を配線することで低温
部への熱負荷の増加を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による超電導サイク
ロトロン装置の断面図である。
【図2】 図1の要部を拡大して示す断面図である。
【図3】 図2の要部平面図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による超電導サイク
ロトロン装置の要部断面図である。
【図5】 図4の要部平面図である。
【図6】 この発明の実施の形態3による超電導サイク
ロトロン装置の要部断面図である。
【図7】 図6の要部平面図である。
【図8】 この発明の実施の形態4による超電導サイク
ロトロン装置の軌道平面における断面図である。
【図9】 図8の駆動機構を示す構成図である。
【図10】 図9の要部平面図である。
【図11】 この発明の実施の形態5による超電導サイ
クロトロン装置の要部を示す構成図である。
【図12】 図11の要部平面図である。
【図13】 この発明の実施の形態6による超電導サイ
クロトロン装置の要部を示す構成図である。
【図14】 図13の要部平面図である。
【図15】 従来の超電導サイクロトロン装置の一例の
軌道平面における断面図である。
【符号の説明】
1 真空容器、2 超電導電磁石、3 相互作用手段、
4 ヨーク、5 磁気チャネル、8 荷電粒子取出口、
11 貫通口、12,25,31,32,45,51
駆動機構、17,37 剛体軸。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器と、 この真空容器内に収容され、荷電粒子を円形に加速する
    ための磁界を発生する超電導電磁石と、 この超電導電磁石の内側に配置され、上記超電導電磁石
    の磁場強度を変動させる相互作用手段と、 上記超電導電磁石が形成する円環の軸線方向に沿って延
    びる貫通口を有し、上記真空容器及び上記相互作用手段
    を覆うヨークと、 このヨーク内の上記超電導電磁石と上記相互作用手段と
    の間に設けられている磁気チャネルと、 上記貫通口を貫通しており、上記超電導電磁石の径方向
    への上記磁気チャネルの位置を調整するための駆動機構
    とを備えていることを特徴とする超電導加速器。
  2. 【請求項2】 真空容器と、 この真空容器内に収容され、荷電粒子を加速するための
    磁界を発生する超電導電磁石と、 加速された荷電粒子を取り出す荷電粒子取出口と、 加速された荷電粒子を上記荷電粒子取出口へ導く磁気チ
    ャネルと、 上記荷電粒子取出口に設けられ、上記磁気チャネルの位
    置を調整するための駆動機構とを備えていることを特徴
    とする超電導加速器。
  3. 【請求項3】 駆動機構は、歯車が設けられており軸線
    を中心に回転させることにより磁気チャネルを移動させ
    る剛体軸を有していることを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の超電導加速器。
  4. 【請求項4】 駆動機構は、超音波モータを有している
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の超電導
    加速器。
  5. 【請求項5】 駆動機構は、熱磁気モータを有している
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の超電導
    加速器。
JP7406097A 1997-03-26 1997-03-26 超電導加速器 Pending JPH10270199A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7406097A JPH10270199A (ja) 1997-03-26 1997-03-26 超電導加速器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7406097A JPH10270199A (ja) 1997-03-26 1997-03-26 超電導加速器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10270199A true JPH10270199A (ja) 1998-10-09

Family

ID=13536286

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7406097A Pending JPH10270199A (ja) 1997-03-26 1997-03-26 超電導加速器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10270199A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012134146A (ja) * 2010-12-23 2012-07-12 General Electric Co <Ge> 電気機械的モータを有する粒子加速器並びにその動作及び製造方法
JP2014241217A (ja) * 2013-06-11 2014-12-25 住友重機械工業株式会社 サイクロトロン
KR101648972B1 (ko) * 2015-06-01 2016-08-19 한국원자력연구원 입자 가속기용 전자석 구동 장치
CN106102298A (zh) * 2016-07-29 2016-11-09 中国原子能科学研究院 一种用于紧凑型超导回旋加速器引出系统的中高压馈入管
CN106132062A (zh) * 2016-08-26 2016-11-16 中国原子能科学研究院 超导回旋加速器主真空室与低温恒温器合二为一的结构
JP2021034308A (ja) * 2019-08-28 2021-03-01 住友重機械工業株式会社 サイクロトロン

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012134146A (ja) * 2010-12-23 2012-07-12 General Electric Co <Ge> 電気機械的モータを有する粒子加速器並びにその動作及び製造方法
JP2014241217A (ja) * 2013-06-11 2014-12-25 住友重機械工業株式会社 サイクロトロン
KR101648972B1 (ko) * 2015-06-01 2016-08-19 한국원자력연구원 입자 가속기용 전자석 구동 장치
CN106102298A (zh) * 2016-07-29 2016-11-09 中国原子能科学研究院 一种用于紧凑型超导回旋加速器引出系统的中高压馈入管
CN106132062A (zh) * 2016-08-26 2016-11-16 中国原子能科学研究院 超导回旋加速器主真空室与低温恒温器合二为一的结构
CN106132062B (zh) * 2016-08-26 2019-04-19 中国原子能科学研究院 超导回旋加速器主真空室与低温恒温器合二为一的结构
JP2021034308A (ja) * 2019-08-28 2021-03-01 住友重機械工業株式会社 サイクロトロン
CN112449476A (zh) * 2019-08-28 2021-03-05 住友重机械工业株式会社 回旋加速器
CN112449476B (zh) * 2019-08-28 2024-03-08 住友重机械工业株式会社 回旋加速器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0187020B1 (en) High-intensity x-ray source
US2193602A (en) Device for accelerating electrons to very high velocities
KR970705920A (ko) 중(重)동위원소 생산용 초전도성 사이클로트론 및 타겟(superconducting cyclotron and target for use in the production of heavy isotopes)
KR920003019B1 (ko) 반응성 이온 비임 에칭 또는 플라즈마 부착장치를 위한 입자원
JP4716284B2 (ja) 荷電粒子線偏向装置および荷電粒子線照射装置
GB1575740A (en) Neutron irradiation therapy machine
JPH0711998B2 (ja) シンクロトロン放射源
US4134557A (en) Device for propelling grinding bodies in a grinding mill
EP0660372B1 (en) Plasma beam generating method and apparatus which can generate a high-power plasma beam
JPH10270199A (ja) 超電導加速器
JPS636973B2 (ja)
US5917261A (en) Motive power generating apparatus utilizing energy of permanent magnet
US5623148A (en) Device for the generation of electron beams
JP2019096404A (ja) 円形加速器および粒子線治療システム
KR100863253B1 (ko) 마그네트론과 전자렌지 및 고주파가열기
US6323575B1 (en) High-efficiency rotating coil torque motor
US2822500A (en) Traveling wave electron discharge devices
JP2018011500A (ja) 多自由度電磁機械のための入力振幅変調による制御
KR950018638A (ko) 스퍼터링 장치
JP2007151220A (ja) 多磁極発生機構及びクローポール型発電動機
US5334813A (en) Metal inert gas welding system for use in vacuum
JPH03257747A (ja) イオン源
JPH09294366A (ja) 永久磁石を用いた動力発生装置
JPS63244546A (ja) 永久磁石を用いた多重極レンズ
JPH01204399A (ja) 電子加速器