JPH10268944A - 圧力制御弁 - Google Patents

圧力制御弁

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Publication number
JPH10268944A
JPH10268944A JP7685397A JP7685397A JPH10268944A JP H10268944 A JPH10268944 A JP H10268944A JP 7685397 A JP7685397 A JP 7685397A JP 7685397 A JP7685397 A JP 7685397A JP H10268944 A JPH10268944 A JP H10268944A
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JP
Japan
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pressure
piston
valve
valve body
pressure control
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Application number
JP7685397A
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English (en)
Inventor
Takashi Furumiya
貴 古宮
Yasuo Ozawa
泰夫 小澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Tokico Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Tokico Ltd
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Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd, Tokico Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は圧力制御弁のピストンが摺動するシ
リンダ内壁が傷つくことを課題とするものである。 【解決手段】 圧力制御弁1は、弁本体2内の弁座4に
対し弁体5を弁開、弁閉方向に動作させることにより下
流側の2次圧力を目標圧力に制御する。弁体5は、圧力
制御部52により調整された作動圧力により駆動される
ピストン12を有し、作動圧力の変化により弁開又は弁
閉方向に摺動する。ピストン12は、後述するように上
部ピストン24と下部ピストン25とが組み合わされた
構成であり、弁体5を弁座4に嵌合させた状態のまま上
部ピストン24のみを弁本体2の上部開口2eから上方
に取り出すことができる。そのため、点検や交換作業な
どのメンテナンスが容易に行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧力制御弁に係り、
特に弁体を駆動させるピストンの点検作業を容易に行え
るよう構成された圧力制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、都市ガス等を給送する管路に
は、下流側の2次圧力が予め設定された目標圧力となる
ように圧力を制御する圧力制御装置が設けられている。
一般に、圧力制御装置は、下流側の圧力変動に応じて弁
駆動部に供給される作動圧力(ジャケット圧力とも言
う)を調整するパイロット弁と、弁駆動部に供給された
作動圧力に基づいて弁開度を可変して下流側の2次圧力
を目標圧力に制御する圧力制御弁とを有する。
【0003】そして、圧力制御弁には、弁体に対し作動
圧力が閉弁方向に作用する「アンローディング形」と、
弁体に対し作動圧力が開弁方向に作用する「ローディン
グ形」とがある。上記アンローディング形の圧力制御弁
では、弁駆動部に供給された作動圧力と弁体に作用する
1次圧力との圧力差により弁体を開又は閉方向に駆動さ
せて弁開度を可変させて2次圧力が所定の目標圧力とな
るように圧力制御を行う。
【0004】また、上記のように作動圧力と弁体に作用
する1次圧力との圧力差により弁体を駆動する弁駆動部
としては、ゴム等の可撓性を有するダイヤフラムを使用
するダイヤフラム方式と、弁体と一体に設けられたピス
トンを弁本体の圧力室内に摺動自在に嵌合させたピスト
ン方式とがある。特に、1次圧力と2次圧力との圧力差
が大きい場所の設置される圧力制御弁の場合には、耐圧
強度に優れたピストン方式が弁駆動部として採用されて
いる。
【0005】そして、作動圧力が1次圧力と等しいと
き、弁体及びピストンがバネに押圧力により弁閉方向に
変位して弁本体の弁座に当接する閉弁位置に保持され
る。そのため、下流側でのガス使用量が増大して2次圧
力が低下すると、パイロット弁が開弁して作動圧力が減
圧され、これにより弁体及びピストンが開弁動作し、下
流側管路への供給ガス量が増大する。さらに、作動圧力
が2次圧力に近い圧力まで低下すると、弁体及びピスト
ンが全開位置に変位し、下流側管路への供給ガス量がさ
らに増大する。
【0006】また、下流側でのガス使用量が減少して下
流側管路の2次圧力が目標圧力以上に増大すると、パイ
ロット弁の閉弁動作により作動圧力が高まり、これによ
り圧力制御弁の弁開度が絞られて下流側管路への供給ガ
ス量が減少する。よって、下流側管路の2次圧力が目標
圧力に保たれる。このように、2次圧力が変動すると、
パイロット弁の開閉動作により作動圧力が変化して圧力
制御弁の弁開度が調整され、その結果下流側管路の2次
圧力が目標圧力に制御される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の圧力制御弁で
は、圧力室に導入された作動圧力が漏れると正常な圧力
制御ができなくなるため、ピストンの外周にシール部材
としてのOリングが装着されており、このOリングによ
りピストンの外周と弁本体の圧力室との間をシールして
いた。
【0008】ところが、従来は、ピストンと弁体が一体
的に組み合わされているため、ピストンにも弁体と同様
な強度及び耐久性が要求されており、ピストンの材質が
圧力室のシリンダ内壁と同一の材質(炭素鋼鍛鋼品:S
F440)よりなるため、異なる表面処理を施しても表
面硬度が近似になる。そのため、ピストンに局部的な力
が作用してピストンが内壁とのクリアランス分傾いて摺
動すると、ピストンの外周とシリンダ内壁が互いに傷つ
いてしまうことがある。
【0009】このようにピストンの摺動によりシリンダ
内壁の傷が伸展した場合、ピストン外周に設けられたO
リングの摺動抵抗が増大してピストンの制御動作が妨げ
られると共に、シリンダ内壁とピストン外周のOリング
とのシール性が低下したり、Oリングが損傷することに
より圧力室の圧力が漏れてしまい2次圧力を正常に制御
することができなくなる。
【0010】そのため、上記のような構成とされた圧力
制御弁においては、定期的に点検作業を行っており、ピ
ストンに設けられたOリングも摩耗する前に交換する必
要がある。しかしながら、従来のピストンは、弁体と一
体的に組み付けられているので、点検作業時はピストン
と共に弁体も引き上げなければならなかった。従って、
従来は、点検及びOリングの交換時のメンテナンス作業
に多くの労力を要するばかりか、その分点検作業効率を
高めることができず、点検時間を短縮することが難しか
った。
【0011】そこで、本発明は上記問題を解決した圧力
制御弁を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は以下のような特徴を有する。上記請求項1
の発明は、流体が給送される上流側管路と下流側管路と
の間に設けられた弁本体と、該弁本体内の弁座に対して
近接又は離間方向に変位して弁開度を変更する弁体と、
前記弁本体内の圧力室に摺動自在に嵌合され、前記圧力
室に導入された作動圧力と前記弁本体より上流の1次圧
力との圧力差により前記弁体を弁閉方向又は弁開方向に
駆動するピストンと、を有する圧力制御弁において、前
記ピストンは、前記弁本体内のガイド部を摺動する上部
ピストンと、該上部ピストンと前記弁体との間に設けら
れた下部ピストンとからなり、前記上部ピストンの外周
に前記弁本体内のガイド部との間をシールするシール部
材を設けたことを特徴とするものである。
【0013】従って、請求項1の発明によれば、ピスト
ンが上部ピストンと下部ピストンとからなり、上部ピス
トンの外周にシール部材を設けたため、ピストンのシー
ル部材を点検、交換するときは、上部ピストンのみを外
してシール部材の点検、交換作業を容易に行うことがで
き、メンテナンス作業が簡単に行えるので、点検、交換
作業の作業効率を高めることができる。
【0014】また、請求項2の発明は、前記請求項1記
載の圧力制御弁であって、前記上部ピストンは、前記弁
本体の内壁より柔らかい材質で形成されたことを特徴と
するものである。従って、請求項2の発明によれば、上
部ピストンが弁本体の内壁より柔らかい材質で形成され
たため、上部ピストンが摺動する際に弁本体の内壁を傷
つけることがなく、ピストンに設けられたシール部材の
シール性が低下することを防止できる。
【0015】また、請求項3の発明は、前記請求項1記
載の圧力制御弁であって、前記弁本体は、前記圧力室の
上部に前記上部ピストンの取付け又は取外しを可能とす
る開口を有することを特徴とするものである。従って、
請求項3の発明によれば、弁本体が圧力室の上部に上部
ピストンの取付け又は取外しを可能とする開口を有する
ため、弁本体の開口から上部ピストンのみを外してシー
ル部材の点検、交換作業を容易に行うことができ、点
検、交換作業の作業効率を高めることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面と共に本発明の実施の形
態について説明する。尚、図1は本発明の第1実施例が
適用された圧力制御装置の概略構成図であり、図2は圧
力制御弁の内部を拡大して示す縦断面図である。圧力制
御装置は、圧力制御弁1と、後述する圧力制御部52と
より構成されている。圧力制御弁1はガス供給ラインに
設けられており、弁本体2内の流路3に設けられた弁座
4に対し弁体5を弁開、弁閉方向に動作させることによ
り下流側の2次圧力を所定の目標圧力に制御する。
【0017】弁体5は、圧力制御部52により調整され
た作動圧力により駆動されるピストン12を有し、作動
圧力の変化により弁開又は弁閉方向に摺動する。ピスト
ン12は、後述するように上部ピストン24と下部ピス
トン25とが組み合わされた構成であり、弁体5を弁座
4に嵌合させた状態のまま上部ピストン24のみを弁本
体2の上部開口2eから上方に取り出すことができる。
そのため、点検や交換作業などのメンテナンスが容易に
行える。
【0018】弁本体2は左側方に上流側管路6が接続さ
れる上流側フランジ2aを有し、下方には下流側管路7
が接続される下流側フランジ2bを有する。上流側フラ
ンジ2aの中央には流路3の一端に連通する流入口2c
が開口し、下流側フランジ2bの中央には流路3の他端
に連通する流出口2dが開口する。流路3は、弁本体2
の内部を横切るように形成された隔壁8により、流入口
2cに連通する上流側流路3aと、流出口2dに連通す
る下流側流路3bとに画成されている。
【0019】ここで、上流側流路3aの圧力は1次圧力
1 、下流側流路3bの圧力は2次圧力P2 と表す。本
実施例では、例えば1次圧力P1 =70kg/cm2 とかな
り高圧に設定されている。そして、上記弁座4はリング
状に形成され、隔壁8に穿設された中央孔9に嵌合して
おり、ボルト10の締め付けにより隔壁8に固定されて
いる。また、弁体5が弁閉動作により下降すると、ピス
トン12のシート部15が弁座4の上面に当接する。
【0020】弁座4の下方には、ケージガイド11が設
けられている。このケージガイド11は、円筒状に形成
されており、この円筒部分には内周と外周とを貫通する
複数の長孔11aが穿設されている。また、ケージガイ
ド11は、上端鍔部にボルト35aにより多孔板35が
固定される。ケージガイド11の全周には、複数の長孔
11aが一定間隔毎に設けられているので、絞りとして
も機能しており、弁体5が開弁動作した際、流体の流れ
を絞り流速を減速する。そのため、1次圧力P1 が高圧
に設定されていても、弁座4を通過する流速が減速され
て小流量域での圧力制御がしやすくなっている。
【0021】弁体5は、上部に弁座4の上方で上下方向
に摺動自在に設けられたピストン12が一体的に組み付
けられ、弁体5の下部には、弁体5の開閉動作をガイド
するためのケージ13がボルト14により一体的に設け
られている。また、弁体5は、閉弁動作時に弁座4に当
接し、弁開動作より弁座4から離間するシート部15を
有する。弁体5の下方に取り付けられたケージ13は、
前述したケージガイド11の内周に嵌合してピストン1
2の摺動動作をガイドするものである。
【0022】また、ケージ13の周面には、流体が通過
するための複数の開口13aが穿設されている。この開
口13aは台形状に形成されており、弁体5の弁開動作
の移動量に応じて開口面積が増加するようになってい
る。即ち、弁体5が開弁動作を開始したときは開口面積
が小さく、弁座4を通過する流量が絞られており、弁体
5の弁開度が大きくなるにつれて弁座4より上方に位置
する開口13aの開口面積が大きくなって流量が増大す
る。
【0023】そのため、弁体5が開弁動作を開始したと
きに急激に流量が増加せず、弁体5の開弁動作とともに
徐々に流量が増加することになり、小流量域での圧力制
御がしやすくなっている。上流側流路3aから弁座4を
通過した流体(本実施例ではガス)は、多孔板35の孔
を通過して下流側流路3bへ流出し、多孔板35の孔を
通過する過程で整流される。
【0024】次に本発明の要部となるピストン12の構
成について説明する。ピストン12は、上部ピストン2
4と下部ピストン25とがボルト26の締め付けにより
一体的に結合されており、下部ピストン25の下部には
前述したケージ13が結合されている。上部ピストン2
4は、下部ピストン25の上面に形成された凹部25a
に対応する中央孔24aが貫通してリング状に形成され
ている。また、上部ピストン24の下面には、下部ピス
トン25の上端が嵌合する凹部24bが設けられてお
り、上部ピストン24と下部ピストン25が組み合わせ
られるときの位置合わせが容易となっている。
【0025】また、下部ピストン25の上面には、上部
ピストン24と下部ピストン25との間をシールするO
リング27が設けられている。上部ピストン24の材質
は、例えば鍛造用黄銅(C3712又はC3771)あ
るいはりん青銅鋳物(PBC2)であり、表面硬度が約
Hv100程度の比較的柔らかい金属材料により形成さ
れている。
【0026】これに対し、下部ピストン25の材質は、
炭素鋼鍛鋼品(SF440)よりなり、タフトライド表
面処理(塩溶窒化)により表面硬度がHV 620〜64
0程度と上部ピストン24よりも硬度の高い金属材料に
より形成されている。そのため、下部ピストン25は、
上部ピストン24より強度があり、且つ耐久性を有して
いる。
【0027】また、シリンダ41は、下部ピストン25
と同一の材質である炭素鋼鍛鋼品(SF440)により
形成されている。さらに、シリンダ41の表面は、カニ
ゼンメッキ(ニッケル・リン合金メッキ)が施されてい
るため、表面硬度がHV 800〜1000程度とかなり
高い硬度を有している。従って、上部ピストン24は、
シリンダ41よりも表面硬度の柔らかい材質により形成
されているので、シリンダ41内を摺動してもシリンダ
41の内壁を傷つけることはない。
【0028】また、上部ピストン24は、外周に2本の
Oリング溝16,17が設けられている。このOリング
溝16,17には、ピストン12が圧力制御動作する際
にシリンダ41の内壁を摺動するOリング18,19が
装着されている。前述したように、上部ピストン24が
シリンダ41よりも表面硬度の柔らかい材質により形成
されていてシリンダ41の内壁が傷つかないため、Oリ
ング18,19がシリンダ41の内壁を摺動する際に摩
擦抵抗が増大したり、Oリング18,19のシール性が
低下することが防止される。
【0029】ピストン12とシリンダ41との間は、O
リング18,19により2重シール構造とされているた
め、下側のOリング19が破損しても上側のOリング1
8によりピストン12とシリンダ41との間をシールす
ることができるので、1次圧力P1 がピストン12とシ
リンダ41との間を通過してピストン12上部に流入す
ることが防止され、作動圧力PL を変動させて圧力制御
動作が不安定になることが防止される。よって、弁体5
は、作動圧力PL (ジャケット圧力とも言う)と1次圧
力P1 との圧力差によりスムーズに動作して圧力制御を
安定的に行うことができる。
【0030】さらに、ピストン12は、ボルト26を緩
めることにより上部ピストン24を下部ピストン25か
ら分離させることができるので、上部ピストン24やO
リング18,19の摩耗を点検したり、上部ピストン2
4やOリング18,19の交換を行う際のメンテナンス
作業が容易に行えるため、点検・交換のための作業時間
を短縮することができる。
【0031】また、ピストン12の中央には、垂直方向
に延在する位置検出ロッド36がボルト37により固定
されている。位置検出ロッド36は、上端36aが蓋3
8の上部に突出しており、上端36aの摺動高さ位置に
より弁体5の移動量、即ち弁開度が分かる。弁本体2の
上部開口2eを塞ぐ蓋38は、ボルト39により弁本体
2に固定される。弁体5と蓋38との間には圧力室40
が形成されており、蓋38の外周には圧力室40に圧力
を導入する圧力導入孔38aが穿設されている。
【0032】シリンダ41は、外周より半径方向に突出
し弁本体2の上部開口2eに嵌合して段部2fに当接す
る鍔部41aと、内周に形成されピストン12の外周が
摺動するシリンダ内壁41bとを有する。また、シリン
ダ41は、鍔部41aにボルト42が挿通される孔41
dが穿設されており、このボルト37が段部2fのねじ
孔に螺合して弁本体2に固定される。また、シリンダ4
1の外周の溝には、弁本体2及び蓋38との間をシール
するOリング41cが配設されている。
【0033】44はピストン12を弁座4に押圧するピ
ストン押圧用のコイルスプリング45,46のバネ押さ
えで、47はバネ押さえの凹部44aに挿入されコイル
スプリング45,46の上端部に当接するバネ受けであ
る。また、ピストン12の上面に設けられた凹部12a
には、コイルスプリング45,46の下端部に当接する
バネ受け48が軸受49により回動可能に支持されてい
る。
【0034】また、バネ押さえ44の内周には、位置検
出ロッド16を軸承する軸受50が嵌合している。51
は弁開度表示部材で、蓋38の上面にネジ止めされて上
記バネ押さえ44の上端鍔部を蓋38の上面に押圧す
る。弁開度表示部材51は弁開度を表示する目盛り51
aと、目盛り51aを見るための窓51bとを有する。
前述した位置検出ロッド36の上端36aは、弁開度表
示部材51の窓51bから視認することができる。従っ
て、上端36aの摺動位置に一致する目盛り51aを読
み取ることにより弁体5の弁開度が分かる。
【0035】52は圧力制御部で、1次圧力供給管路5
3,54と、ブリード圧力を下流側へ逃がすブリード管
路55と、パイロット弁56と、圧力室40に作動圧力
Lを導入する作動圧力導入管路57と、パイロット弁
56に下流側の検出圧力(2次圧力P2 )を供給する検
出管路58と、よりなる。また、1次圧力供給管路53
は、一端が上流側管路6の1次側接続口6aに接続さ
れ、他端が1次圧力供給管路53,54の分岐点59に
接続されている。そして、1次圧力供給管路53には、
上流側管路6からの1次圧力P1 の流量を制限する絞り
60と、が配設されている。
【0036】さらに、作動圧力導入管路57は、一端が
1次圧力供給管路53と1次圧力供給管路54との分岐
点59に接続され、他端が蓋38の圧力導入孔38aに
接続されている。従って、圧力室40には、上記絞り6
0により流量を制限された作動圧力PL が供給される。
1次圧力供給管路54は、一端が1次圧力供給管路53
及び作動圧力導入管路54との分岐点59に接続され、
他端がパイロット弁56のノズル56fに接続されてい
る。
【0037】パイロット弁56は一対のダイヤフラム5
6a,56bにより上室56c、中室56d、下室56
eに画成されている。中室56dには1次圧力供給管路
54に接続されたノズル56fが設けられ、下室56e
にはダイヤフラム56bを押圧するコイルバネ56gが
介在する。尚、コイルバネ56gは調整ネジ56hを回
わすことによりバネ力の大きさが変更され、パイロット
設定圧力P0 が調整される。
【0038】従って、パイロット設定圧力P0 を変更す
ることにより圧力制御弁1の下流の2次圧力P2 が所望
の目標圧力に設定される。また、一対のダイヤフラム5
6a,56bは互いに連結され同方向に変位する構成で
あり、ダイヤフラム56aは上室56cの圧力上昇によ
りノズル56fより流出する流量を絞り、上室56cの
圧力降下によりノズル56fより流出する流量を増大さ
せる。
【0039】ブリード管路55は、一端がパイロット弁
56の中室56dに接続され、他端が下流側管路7の2
次側接続口7aに接続されている。従って、中室56d
に供給されたガスは、ブリード管路55を通って下流側
管路7へ逃げる。上記検出管路58は、一端がパイロッ
ト弁56の上室56cに接続され、他端が下流側管路7
の2次側接続口7bに接続されている。そのため、パイ
ロット弁56の上室56cは、下流側の2次圧力P2
変化に応じた圧力となる。
【0040】従って、上記構成になる圧力制御弁1の圧
力室40に供給される作動圧力PLは、絞り60により
流量が制限されるとともに、絞り60から吐出された流
量と、パイロット弁56よりブリード管路55を介して
下流側管路7へ流出された流量との差により決まる。ま
た、圧力室40には、1次圧力P1 が絞り60を介して
供給されるため、1次圧力P1 の供給による作動圧力P
L が急激に昇圧することがなく、2次圧力P 2 の低下に
よりパイロット弁56がブリード管路55へのガス流出
量(ブリード量)を増したとき、1次圧力P1 と作動圧
力PL との圧力差が弁体5を開弁させるのに必要な圧力
差になるまでに作動圧力PL を低下させる時間を短縮で
きる。従って、常に2次圧力P2 が目標圧力を保つよう
に安定的に弁開度を制御できる。
【0041】ここで、上記構成になる圧力制御装置の圧
力制御動作につき説明する。上流側の1次圧力P1 は弁
座4より上流側の上流側流路3aに供給されるととも
に、1次圧力供給管路53に供給される。そして、1次
圧力P1 は1次圧力供給管路53に設けられた絞り60
により流量を絞られる。さらに、絞り60から吐出され
たガスは、作動圧力PL として作動圧力導入管路57を
介して圧力室40内に供給されるとともに、その一部が
1次圧力供給管路54を介してパイロット弁56のノズ
ル56fに供給される。従って、弁体5のピストン12
の下部には、上流側管路3aの1次圧力P1 が作用し、
ピストン12の上部には圧力室40の作動圧力PL が作
用する。
【0042】従って、圧力室40の作動圧力PL と1次
圧力P1 との圧力差が弁体5を開弁させうる圧力差に達
していないとき、弁体5は作動圧力PL とバネ45,4
6の押圧力とにより下方に押圧されてシート部15を弁
座4に着座させる。つまり、弁体5は弁閉状態となり流
路3を遮断する。ここで、下流側でのガス使用量が増加
すると、2次圧力P2 が目標圧力より低下する。
【0043】このように、2次圧力P2 が目標圧力より
低下することにより、パイロット弁56の上室56c内
の圧力が低下するため、ダイヤフラム56a,56bは
上方に変位する。その結果、パイロット弁56のダイヤ
フラム56aがノズル56fより離間する。これによ
り、1次圧力供給管路54を介して供給されたガスは、
ノズル56fより中室56dに吐出し、ブリード管路5
5へ流出する。1次圧力供給管路53には絞り60が設
けられているため、ノズル56fの弁開により圧力室4
0のガスは、作動圧力供給管路57及び1次圧力供給管
路54を通過してパイロット弁56の中室56dに流出
する。さらに、中室56d内のガスはブリード管路55
を介して下流側管路7に流出する。
【0044】そのため、作動圧力導入管路57及び圧力
室40のガスがブリード管路55へ流出して作動圧力P
L が低下する。その結果、図5に示すように、圧力室4
0の作動圧力PL とバネ45,46の押圧力との合力
が、上流側流路3aの1次圧力P1 による押圧力よりも
小さくなり、この圧力差によりピストン12がピストン
ガイド41のガイド面41bを上方に摺動して弁体5の
シート部15が弁座4より離座する。
【0045】このように、作動圧力PL は、絞り38に
より流量が制限されて圧力室40に供給されるため、ノ
ズル56fからブリード管路55へ流出するブリード量
を減少させることができる。従って、下流側管路7の2
次圧力P2 が目標圧力より低下してダイヤフラム56a
がノズル56fから離間して開弁状態にあるときに、さ
らに2次圧力P2 が低下してもダイヤフラム56aがノ
ズル56fから離間方向に変位することにより、ブリー
ド量を増大させて弁体5を開弁方向に駆動させることが
できる。
【0046】よって、圧力制御弁1は、2次圧力P2
変動に応じて上記パイロット弁56が開閉動作し、パイ
ロット弁56のダイヤフラム56aの変位に比例してブ
リード量を調整することができる。そのため、圧力制御
弁1は常に2次圧力P2 が目標圧力となるように動作し
ており、弁体5が作動圧力PL と1次圧力P1 との圧力
差に応じて上下動してシート部15と弁座4との離間位
置を調整して2次圧力P2 を目標圧力に制御する。
【0047】また、ケージ13には、前述したように台
形状の開口13aが穿設されているため、弁体5が弁座
4より離間しても急激に開口面積が増大せず、下流側へ
の流量は徐々に増えることになる。従って、弁体5が弁
開方向に変位して、弁座4より抜け出した開口13aの
総開口面積に応じた流量が下流側流路3bに供給される
ことになり、特に小流量域での制御が安定する。
【0048】次に、下流側管路7の2次圧力P2 が上昇
した場合の上記圧力制御弁1の動作について説明する。
下流側でのガス使用量が減少すると、2次圧力P2 が設
定圧力P0 より上昇し、その圧力は検出管路58を介し
てパイロット弁56の上室56cに供給される。そし
て、パイロット弁56は上室56cの圧力上昇によりダ
イヤフラム56aが下動して、ノズル56fからの流出
量を絞る。
【0049】下流側でのガス使用量が減少して下流側管
路7の2次圧力P2 が目標圧力よりも高い圧力に上昇し
たとき、パイロット弁56のダイヤフラム56aが下方
に変位してノズル56fが閉弁される。そのため、パイ
ロット弁56からブリード管路55へ流出するブリード
量がゼロとなり、その結果、1次圧力供給管路53から
の供給された圧力は、すべて作動圧力導入管路57を介
して圧力室40に供給される。
【0050】よって、圧力室40の作動圧力が上昇する
ため、ピストン12がピストンガイド41のガイド面4
1bを下方に摺動して弁閉方向駆動され、弁体5のシー
ト部15が弁座4に近接する方向に変位して下流側管路
7への流量を絞り2次圧力P 2 を目標圧力まで減圧させ
る。図4に本発明の第2実施例を示す。
【0051】図4において、上部ピストン24は、前述
した第1実施例のものよりも使用される材料が削減され
ており、中央部で貫通された中央孔24aが下部ピスト
ン25の凹部25aより大径となっている。また、下部
ピストン25の上部には、上部ピストン24の下面に設
けられた凹部24bが嵌合する鍔部25cが半径方向に
突出しており、上部ピストン24と下部ピストン25が
組み合わせられるときの位置合わせが容易となってい
る。
【0052】従って、上部ピストン24は、凹部24b
が第1実施例のものよりも大径となっているため、半径
方向の厚さが小さくなるように形成されている。その
分、上部ピストン24の材料費が安価となり、製造コス
トを下げることができる。そして、鍔部25cの外周に
は、上部ピストン24と下部ピストン25との間をシー
ルするOリング27が設けられている。
【0053】本実施例では、上記のように上部ピストン
24が細いリング状に形成されているので、その分軽量
化されており、ボルト26を緩めることにより上部ピス
トン24を下部ピストン25から容易に分離させること
が可能となり、点検・交換作業を能率良く行うことがで
きる。尚、上記各実施例では、ガスの圧力制御するもの
として説明したが、ガス以外の気体あるいは液体等の圧
力を制御するようにしても良い。
【0054】
【発明の効果】上述の如く、請求項1の発明によれば、
ピストンが上部ピストンと下部ピストンとからなり、上
部ピストンの外周にシール部材を設けたため、ピストン
のシール部材を点検、交換するときは、上部ピストンの
みを外して上部ピストン自体及びシール部材の点検、交
換作業を容易に行うことができる。さらに、メンテナン
ス作業が簡単に行えるので、点検、交換作業の作業効率
を高めることができると共に、点検・交換のための作業
時間を短縮することができる。
【0055】また、請求項2の発明によれば、上部ピス
トンが弁本体の内壁より柔らかい材質で形成されたた
め、上部ピストンが摺動する際に弁本体の内壁を傷つけ
ることがなく、ピストンに設けられたシール部材のシー
ル性が低下することを防止できる。また、請求項3の発
明によれば、弁本体が圧力室の上部に上部ピストンの取
付け又は取外しを可能とする開口を有するため、弁本体
の開口から上部ピストンのみを外してシール部材の点
検、交換作業を容易に行うことができ、点検、交換作業
の作業効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる圧力制御弁の第1実施例が適用さ
れた圧力制御装置の概略構成図である。
【図2】圧力制御弁の内部を拡大して示す縦断面図であ
る。
【図3】圧力制御弁の圧力制御動作を説明するための縦
断面図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す縦断面図である。
【符号の説明】 1 圧力制御弁 2 弁本体 4 弁座 5 弁体 12 ピストン 15 シート部 16,17 Oリング溝 18,19 Oリング 24 上部ピストン 25 下部ピストン 40 圧力室 41 シリンダ 52 圧力制御部 53,54 1次圧力供給管路 55 ブリード管路 56 パイロット弁 57 作動圧力導入管路 60 絞り

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体が給送される上流側管路と下流側管
    路との間に設けられた弁本体と、 該弁本体内の弁座に対して近接又は離間方向に変位して
    弁開度を変更する弁体と、 前記弁本体内の圧力室に摺動自在に嵌合され、前記圧力
    室に導入された作動圧力と前記弁本体より上流の1次圧
    力との圧力差により前記弁体を弁閉方向又は弁開方向に
    駆動するピストンと、 を有する圧力制御弁において、 前記ピストンは、前記弁本体内のガイド部を摺動する上
    部ピストンと、該上部ピストンと前記弁体との間に設け
    られた下部ピストンとからなり、 前記上部ピストンの外周に前記弁本体内のガイド部との
    間をシールするシール部材を設けたことを特徴とする圧
    力制御弁。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載の圧力制御弁であっ
    て、 前記上部ピストンは、前記弁本体の内壁より柔らかい材
    質で形成されたことを特徴とする圧力制御弁。
  3. 【請求項3】 前記請求項1記載の圧力制御弁であっ
    て、 前記弁本体は、前記圧力室の上部に前記上部ピストンの
    取付け又は取外しを可能とする開口を有することを特徴
    とする圧力制御弁。
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