JPH10261084A - はんだ付部の検査方法及びその装置 - Google Patents

はんだ付部の検査方法及びその装置

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JPH10261084A
JPH10261084A JP9064802A JP6480297A JPH10261084A JP H10261084 A JPH10261084 A JP H10261084A JP 9064802 A JP9064802 A JP 9064802A JP 6480297 A JP6480297 A JP 6480297A JP H10261084 A JPH10261084 A JP H10261084A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画像データの処理を簡略化して且つ、高精度に
はんだ付部の外観を検査することのできるはんだ付部の
検査方法及びその装置を提供する。 【解決手段】多段照明L1〜L5により検査対象となる
基板9のはんだフィレット11に順次光照射を行いつ
つ、同はんだフィレット11を撮像デバイス3にて撮像
し、画像処理デバイス4にてこれを画像データとして所
要に処理する。コンピュータ5では、この画像データに
基づいてはんだフィレット11の上記各照射段に対応し
た反射光分布を求め、この求めた各反射光分布に基づい
てはんだフィレット11の外観形状に対応した稜線を推
定し、この推定される稜線に沿った点を含むよう画像デ
ータに検査線を設定し、同画像データのうち該設定され
る検査線に対応したデータに基づいてはんだフィレット
11の外観を評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、はんだ付部の検査
方法及びその装置に係り、特に多段照明による撮像画像
を利用してはんだ付部の検査を行う上で好適な検査方法
及び検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子部品が実装された基板の
はんだ付部の検査に、多段照明による撮像画像を利用す
る方法が、種々提案されている。これらの方法は、検査
対象物であるはんだ付部分に照明を当ててその画像をC
CDカメラ等の撮像装置に取り込み、その取り込んだ画
像に基づいて同はんだ付部の外観をコンピュータにて判
定するものである。例えば、特開平5−303627号
公報に記載された装置では、はんだ付部に対し環状多段
照明を順次切換え照射しつつその画像を撮像装置にて撮
像し、これを画像処理装置にて評価することにより、同
はんだ付部の品質検査を行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
装置にあっては、画像処理装置においてはんだ付部全体
の画像を処理してその評価を行うようにしている。その
ため、はんだ付部の外観検査にかかるデータ処理が複雑
化するとともに、検査に要する時間も無視できないもの
となっている。
【0004】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、画像データの処理を簡
略化して且つ、高精度にはんだ付部の外観を検査するこ
とのできるはんだ付部の検査方法及びその装置を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1記載の発明は、多段照明により検査対象と
なるはんだ付部に順次光照射を行いつつ、同はんだ付部
を撮像する工程と、この撮像した画像データに基づいて
前記はんだ付部の前記各照射段に対応した反射光分布を
求める工程と、この求めた各反射光分布に基づいて前記
はんだ付部の外観形状に対応した稜線を推定する工程
と、この推定される稜線に沿った点を含むよう前記画像
データに検査線を設定する工程と、前記撮像した画像デ
ータのうち、この設定される検査線に対応したデータに
基づいて前記はんだ付部の外観を評価する工程とを備え
ることをその要旨とする。
【0006】上記方法によれば、上記検査線の設定に基
づく基本的には一次元でのデータ処理が行われるととも
に、その検査線がはんだ付部の稜線に沿った点を含んで
設定されるため、撮像した画像データの処理が大幅に簡
略化されるにも拘わらず、極めて精度の高いはんだ付部
の外観検査が実現される。また、データ処理の簡略化に
伴い、その検査に要する時間も好適に短縮される。
【0007】請求項2の発明は、請求項1記載のはんだ
付部の検査方法において、前記はんだ付部の稜線の推定
を、前記求めた各反射光分布の重心の推移に基づいて行
うことをその要旨とする。
【0008】上記方法によれば、稜線の推定を的確に、
しかも効率よく行うことができ、ひいてははんだ付部の
外観を一次元データとして近似・規格化する上記検査線
の設定も、的確且つ高効率に行うことができる。
【0009】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
はんだ付部の検査方法において、前記はんだ付部の稜線
の推定に先立ち、前記撮像した画像データに仮の検査線
を設定して前記はんだ付部の特徴領域を分割する工程を
更に備え、前記はんだ付部の稜線の推定、並びに該推定
される稜線に基づく前記検査線の設定は、それら分割さ
れた領域毎に行われることをその要旨とする。
【0010】上記方法によれば、はんだ付部の外観が複
雑な形状を有する場合であれ、検査線に基づく同はんだ
付部の外観評価を適切に行うことができる。請求項4の
発明は、請求項1又は2又は3記載のはんだ付部の検査
方法において、前記はんだ付部の撮像は、前記多段照明
による順次の光照射の輝度分布が確率分布となるような
調光のもとに行われることをその要旨とする。
【0011】上記方法によれば、はんだ付部の表面の光
沢むらが軽減され、上記はんだ付部の撮像データとして
より精度の高い画像データが得られるようになる。請求
項5の発明は、検査対象となるはんだ付部に順次角度の
異なる光照射を行う多段照明光源と、この光照射される
はんだ付部を撮像する撮像手段と、この撮像される画像
データに基づき前記はんだ付部の前記各照射角度に対応
した反射光分布を求める反射光分布演算手段と、この求
められる各反射光分布に基づいて前記はんだ付部の外観
形状に対応した稜線を推定する稜線推定手段と、この推
定される稜線に沿った点を含むかたちで前記画像データ
に検査線を設定する検査線設定手段と、前記画像データ
のうち、この設定される検査線に対応したデータに基づ
いて前記はんだ付部の外観を評価する外観評価手段とを
備えることをその要旨とする。
【0012】上記構成によれば、上記検査線の設定に基
づく基本的には一次元でのデータ処理が行われるととも
に、その検査線がはんだ付部の稜線に沿った点を含んで
設定されるため、撮像した画像データの処理が大幅に簡
略化されるにも拘わらず、極めて精度の高いはんだ付部
の外観検査が実現される。また、データ処理の簡略化に
伴い、その検査に要する時間も好適に短縮される。
【0013】請求項6の発明は、請求項5記載のはんだ
付部の検査装置において、前記稜線推定手段は、前記求
められる各反射光分布の重心の推移に基づいて前記はん
だ付部の稜線を推定することをその要旨とする。
【0014】上記構成によれば、稜線の推定を的確に、
しかも効率よく行うことができ、ひいてははんだ付部の
外観を一次元データとして近似・規格化する上記検査線
の設定も、的確且つ高効率に行うことができる。
【0015】請求項7の発明は、請求項5又は6記載の
はんだ付部の検査装置において、前記画像データに仮の
検査線を設定して前記はんだ付部の特徴領域を分割する
領域分割手段を更に備え、前記稜線推定手段及び前記検
査線設定手段は、それら分割された領域毎に前記はんだ
付部の稜線の推定、及び該推定される稜線に基づく前記
検査線の設定を行うことをその要旨とする。
【0016】上記構成によれば、はんだ付部の外観が複
雑な形状を有する場合であれ、検査線に基づく同はんだ
付部の外観評価を適切に行うことができる。請求項8の
発明は、請求項5又は6又は7記載のはんだ付部の検査
装置において、前記順次角度の異なる光照射の輝度分布
が確率分布となるよう、前記多段照明光源を調光する調
光手段を更に備えることをその要旨とする。
【0017】上記構成によれば、はんだ付部の表面の光
沢むらが軽減され、上記はんだ付部の撮像データとして
より精度の高い画像データが得られるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図1〜図41に従って説明する。図1(a)は
本実施の形態のはんだ付部の検査装置1の全体概略構成
図である。同図において、はんだ付部の検査装置1は照
明装置2、撮像デバイス3、画像処理デバイス4、コン
ピュータ5、同コンピュータ5にて制御される確率分布
照明生成回路6とから構成されている。
【0019】照明装置2は、半球状をなすドーム7と、
同ドーム7の内周面に設けられた複数のLED8とから
構成されている。この実施の形態では複数のLED8は
上下5段となるように、第1段から第5段の各段におい
て等間隔に環状に配置されており、第1段環状照明光源
L1〜第5段環状照明光源L5とされている。すべての
光源からの光を等価に扱う点で等間隔が望ましいが、必
ずしも等間隔である必要はない。前記LED8は単なる
オン・オフ制御のみでなく、最小輝度Lmin から最大輝
度Lmax まで段階的に調節可能なものである。
【0020】ドーム7の上部中央には開口部が設けられ
ており、同開口部には撮像デバイス3が配置されてい
る。本実施の形態では、撮像デバイス3はCCDカメラ
から構成されている。撮像デバイス3は画像処理デバイ
ス4を介してコンピュータ5に接続されている。又、コ
ンピュータ5は、確率分布照明生成回路6を制御して前
記各段のLED8の輝度を調整して照明させる。
【0021】なお、図1(a)においてはドーム7は断
面で示され、又、基板9はその上面に電子部品の電極1
0とはんだ付部(以下、はんだフィレットという)11
とが接合された状態で図示されている。
【0022】ここで、撮像デバイス3が取り込む画像の
内、画像処理される基板9上の範囲と、画像処理される
画像データとの対応を図2に従って説明する。図2
(b)は図2(a)に示すはんだフィレット11断面の
平面図を示し、図2(b)の点線で示す所定の枠Dが画
像処理される基板9上の範囲を示すものである(以下、
単に「枠D」と記す)。なお、実際に撮像デバイス3が
取り込む基板9上の画像範囲は枠Dより広い。また、画
像図2(b)に示すように、枠Dには電子部品の電極1
0の一部も含まれる。
【0023】撮像デバイス3により取り込まれる画像の
うち枠D内の画像は、画像処理デバイス4により図2
(c)に示すような縦横m×n(1≦p≦m,1≦q≦
n)個のマトリックス状画像ドットデータに変換され、
画像処理デバイス4以下、画像はドットデータとして処
理される。因みに、図2(c)に示す(1,1)ドット
は、枠Dの左上隅Aに対応するドットデータである。
【0024】なお、図2(b)においてKは検査線を示
す。この検査線Kは、後に詳述するように、フィレット
11の稜線に沿った点を含むように設定されるものであ
り、同図2(b)の検査線Kに特定されるものではな
い。なおこの検査線Kは、マトリックス状の画像ドット
データ上に設定される1ドット幅のデータ線であり、基
板9上に設定されるものではない。
【0025】また、図2(b)において、Qは前記検査
線K上の所定幅を示す。またtは、枠Dの左端を原点と
した同右端方向への座標軸を示し、t1 は枠D内におけ
る電極10端面の位置座標である。なお、このtの座標
軸方向と、図2(c)に示すqの座標軸方向とは等し
い。
【0026】次に、前記確率分布照明生成回路6を図3
を参照して説明する。コンピュータ5の出力ポートであ
るI/Oポート13には、D/Aチャンネル0〜D/A
チャンネル8(以下、「CH0」〜「CH8」と記す)
が接続されており、各CH0〜CH8の出力は電圧フォ
ロア回路14の非反転入力端子に接続されている。各電
圧フォロア回路14の出力端子は、各々抵抗R1を介し
てトランジスタTRのベースに接続されている。各トラ
ンジスタTRのコレクタは、前記LED8の各々24個
ずつからなる直列回路を介して直流電源(48V)に接
続されている。なお、図3において、LED8には各チ
ャンネル別に2桁又は3桁の添字を付す。この2桁また
は3桁の添字のうち先頭の桁はチャンネルを表し、他の
桁はそのチャンネルにおけるLED8の個別番号を示し
ている。各トランジスタTRのエミッタは各々抵抗R2
を介して接地されている。それらエミッタと抵抗R2の
各接続点は前記各電圧フォロア回路14の反転入力端子
に接続されている。
【0027】確率分布照明生成回路6には各チャンネル
毎にD/Aコモン(COMMON)ポート15が設けら
れ、各D/Aコモンポート15は電圧フォロア回路14
に設けられた調整抵抗R4に接続されている。また、各
D/Aチャンネルと各D/Aコモンポート15との出力
端子間には抵抗R3が接続されるとともに各DAコモン
ポート15の出力端子は接地されている。そして、前記
調整抵抗R4により、各電圧フォロア回路14のオフセ
ットが予め調整されている。
【0028】図4は各段における、LED8の配列を示
している。すなわち、第1段(図において段数1)は、
CH0に対応するLED8(L01〜L024 )にて構成さ
れ、これらのLED8から第1段環状照明光源L1が構
成されている。第2段(図において段数2)は、CH1
及びCH2に対応するLED8(L11〜L124 、L21
224 )が交互に入り込んで配列され、これらのLED
8から第2段環状照明光源L2が構成されている。第3
段(図において段数3)は、CH3及びCH4に対応す
るLED8(L31〜L324 、L41〜L424 )が交互に入
り込んで配列され、これらのLED8から第3段環状照
明光源V3が構成されている。第4段(図において段数
4)は、CH5及びCH6に対応するLED8(L51
524 、L61〜L624 )が交互に入り込んで配列され、
これらのLED8から第4段環状照明光源L4が構成さ
れている。第5段(図において段数5)は、CH7及び
CH8に対応するLED8(L71〜L724 、L81〜L82
4 )が交互に入り込んで配列され、これらのLED8か
ら第5段環状照明光源L5が構成されている。
【0029】従って、例えば第1段環状照明光源L1を
所定の輝度に発光させる場合、コンピュータ5は、CH
0をアドレス指定してこれに所定のデジタル信号(所定
のアナログ電圧に対応したデジタル信号、以下同様)を
入力する。するとCH0は、このデジタル信号に対応す
る所定のアナログ電圧に変換してこれを対応する電圧フ
ォロア回路14の非反転入力端子に入力する。電圧フォ
ロア回路14は、入力されたアナログ電圧を正確にトラ
ンジスタTRのベースに印加する。すると、このトラン
ジスタTRにはベースに印加された電圧に対応した所定
のコレクタ電流が流れる。つまり、CH0に入力された
所定のデジタル信号に対応した所定の電流がLED8
(L01〜L024 )に流れ、その電流量に応じてこれらの
LED8が発光する。
【0030】又、例えば第2段環状照明光源L2を所定
の輝度に発光させる場合、コンピュータ5は、CH1及
びCH2をアドレス指定してこれらにデジタル信号を入
力する。この結果、対応する電圧フォロア回路14が対
応するトランジスタTRに所定のベース電圧を印加し、
該印加された所定のベース電圧に対応した電流がLED
8(L11〜L124 、L21〜L224 )に流れ、その電流量
に応じてこれらのLED8が発光することになる。他の
段においても同様に、各々対応するD/Aチャンネルに
所定のデジタル信号が入力されることにより、そのデジ
タル信号に対応した電流が各対応するLED8に流れ、
それら電流量に応じて各段のLED8が各々所定の輝度
に発光する。
【0031】ここで、コンピュータ5が前記各段のLE
D8を所定の輝度に発光するためにI/Oポート13か
ら確率分布照明生成回路6の各チャンネルに印加する電
圧値を算出するための計算方法等について説明する。な
お、実際このコンピュータ5のI/Oポート13から各
チャンネルに印加される電圧値はデジタル値であるが、
以下では便宜上、アナログ電圧値に換算した値として説
明する。
【0032】図5は、検査対象である基板9と、光源
(LED)と、撮像デバイス3の撮像中心軸Mとの関係
を示している。撮像中心軸Mを通る基板9の部位を基点
Oとし、同基点Oを通過する任意の光源P(すなわちL
ED8の任意のもの)からの光軸と基板9の平面とのな
す角度をθとする。ある光源Pの光軸に関してある角度
θTYP を与えると、各段におけるそれぞれのLED8の
輝度は角度θTYP を中心値とした確率分布としてのポア
ソン分布をなすようにこの実施の形態では与えられる。
なお、図中、θcはドーム7と撮像デバイス3とが干渉
しないための物理的限界値の角度であり、θ0 はθの初
期値、すなわち、検査対象である実装基板9に実装され
た電子部品により影を作らない角度である。
【0033】図6は、前記角度θTYP の光軸を有する光
源(LED)の輝度をピークとし、他の光源をポアソン
分布曲線に沿わせた場合の発光輝度分布を示している。
そしてコンピュータ5は、下記の式により、確率分布照
明生成回路6の各チャンネルに対する印加電圧(アナロ
グ換算値、以下同様)を計算する。
【0034】Vouti=Vconi×Ci ここで、Voutiはi段照明(i=1 ,2 ,3 ,4 ,5 )
用のコンピュータ5の出力電圧値(アナログ換算値であ
り、各I/Oポートへ出力電圧値の2倍に相当する)、
Vconiは同じくi段照明による輝度理論値から導き出さ
れる理論電圧値、Ciはその補正値である。
【0035】各段における理論電圧値Vconiは、ポアソ
ン分布に基づいて得た輝度理論値のテーブルから得られ
る。このテーブルの求め方は下記の通りである。図7は
縦軸を輝度、横軸を分布距離とした確率分布曲線として
のポアソン分布曲線を示している。同図においては、ピ
ーク値をLTABLE1とし、このピーク値を中心としたそれ
ぞれ等距離の位置に対応して、それぞれ同ポアソン分布
に従った輝度レベルLTABLE2,LTABLE3,LTABLE4,L
TABLE5を定めてしている。なお、この実施の形態では、
ピーク値を中心として他の輝度レベルLTABLE を分布距
離が等間隔となるようにしたが、これに限定されるもの
ではなく、要は実験によってはんだ検査の検出率が最大
となるように定めればよい。
【0036】そして、上記のように得られた輝度レベル
LTABLE1〜LTABLE5に対応させた電圧値、つまりレベル
LTABLE1〜LTABLE5の輝度でLEDが発光するためのコ
レクタ電流を得るための電圧値VTABLE1〜VTABLE5(理
論値)は、予めコンピュータ5の記憶手段としてのRO
M5aに格納されている。
【0037】ここで、例えば、第3段を最も明るくする
場合には、コンピュータ5は第3段環状照明光源L3の
理論電圧値Vcon3としてテーブル値VTABLE1を選択す
る。そして、第2段環状照明光源L2及び第4段環状照
明光源L4の理論電圧値Vcon2及びVcon4として、コン
ピュータ5はテーブル値VTABLE2を選択し、第1段環状
照明光源L1及び第5段の環状照明光源L5の理論電圧
値Vcon1及びVcon5として、テーブル値VTABLE3を選択
する。また、例えば第5段環状照明光源L5を最も明る
くする場合には、コンピュータ5は第5段環状照明光源
L5の理論電圧値Vcon5として、テーブル値VTABLE1を
選び出す。そしてコンピュータ5は、第4段環状照明光
源L4の理論電圧値Vcon4としてテーブル値VTABLE2を
選択し、第3段環状照明光源L3の理論電圧値Vcon3と
してテーブルVTABLE3を選択する。さらに、第2段環状
照明光源L2の理論電圧値Vcon2としてテーブル値VTA
BLE4を選択し、第1段環状照明光源L1の理論電圧値V
con1としてテーブル値VTABLE 5を選択する。
【0038】本実施の形態にあっては上記のように、コ
ンピュータ5は、所定の段において最も明るい理論電圧
値を選択すると、その所定の段から離間する段に対して
は順次輝度が低くなるようにポアソン分布に従った理論
電圧値を選択する。
【0039】次に補正値Ciの算出方法について説明す
る。この補正値Ciは予め試験により求められる。図8
は補正値Ciを算出するための試験法を説明するための
図を示している。ここでは第3段環状照明光源L3にお
ける補正値C3 を算出する場合を説明する。図8におい
て球形物体20を撮像デバイス3の撮像中心軸M上に載
置し、第3段環状照明光源L3のみを前記テーブル値V
TABLE3に基づいて発光させ、他の環状照明光源は消灯す
る。この状態で撮像デバイス3にて撮像し、画像処理デ
バイス4にて所定の画像処理を行ってからコンピュータ
5に画像データを入力する。なお、画像データは前述の
ように縦横m×n個からなるマトリックス状に配置され
た画素の集合からなる。
【0040】図9はコンピュータ5が入力した画像デー
タを視覚化して示しており、ハッチング部は暗部Aを、
非ハッチング部分はLEDにより反射した部分B(以
下、「反射光データ部B」と記す)を示している。同図
において、コンピュータ5は反射光データ部Bの反射率
の高い領域を区画し、その反射率が高い方から順に輝度
値x31,x32,x33,……x310 をサンプリングする。
そして、輝度値の総和X3を下式から求める。
【0041】
【数1】 同様にして、各段の環状照明光源のみをそれぞれテーブ
ル値VTABLE3に基づいて発光させ、他の環状照明光源は
消灯し、得た画像データを基にして、輝度値の総和X1
,X2 ,X4 ,X5 を求める。
【0042】そして、上記のように得たそれぞれの輝度
値の総和X1 〜X5 の中から、 XMAX =max (X1 ,X2 ,X3 ,X4 ,X5 ) とし、最大値XMAX を得る。
【0043】上記のように得られた最大値XMAX と、各
段の環状光源が発光したときの画像データにおける輝度
値の総和X1〜X5とを下式に代入することにより各段
における補正値Ciが算出されている。
【0044】 C1 =X1 /XMAX C2 =X2 /XMAX C3 =X3 /XMAX C4 =X4 /XMAX C5 =X5 /XMAX 次に、上記のように構成されたはんだ付部の検査装置1
による検査方法を図10〜図41を参照して説明する。
【0045】図10は、本実施の形態にかかるはんだ付
部の検査装置1にあって、コンピュータ5が実行する検
査処理ルーチンを示している。ステップ10において、
実装基板9をセットし、セット完了後ステップ20にお
いて、角度カウンタθをθ0 に設定する。ステップ30
においては、角度θ0に最も近接した最下段の環状光源
(この実施の形態では第5段環状光源L5)の輝度をピ
ークとするLED発光パターンをコンピュータ5のRO
M5aから呼び出し、その発光パターンに基づいて発光
する。
【0046】なお、ROM5aに格納されている発光パ
ターンはこの実施の形態では5種類あり、上記発光パタ
ーンを第5パターンとして、角度カウンタθがθ0 +θ
stepのときは第4パターン、θ0 +2θstepのときは第
3パターン、θ0 +3θstepのときは第2パターン、θ
0 +4θstepのときは第1パターンがそれぞれ読み出さ
れ、前記LED8は、このLED発光パターンに基づい
て発光する。なお、各段におけるLED8と撮像デバイ
ス3と基板9との配置状態は、図1(b)に示す通りで
ある。同図に示すように、θstepは、基板9上の基点O
に向かう各環状照明光源L1〜L5の光軸において、隣
接する光軸間とのなす角度を表すもので一定の角度幅で
ある。従って、各光軸間の角度は互いに等しく設定され
ている。そして、各パターンに基づいてコンピュータ5
が確率分布照明生成回路6に印加する電圧(アナログ換
算値)は下記の通りである。なお、下式中においてVou
t1〜Vout5は、それぞれ第1段〜第5段環状照明光源L
1〜L5に対応するものである。
【0047】第5段(最下段)環状照明光源L5が最も
明るい第5パターンの場合は、 Vout1=VTABLE5 × C1 Vout2=VTABLE4 × C2 Vout3=VTABLE3 × C3 Vout4=VTABLE2 × C4 Vout5=VTABLE1 × C5 第4段環状照明光源L4が最も明るい第4パターンの場
合は、 Vout1=VTABLE4 × C1 Vout2=VTABLE3 × C2 Vout3=VTABLE2 × C3 Vout4=VTABLE1 × C4 Vout5=VTABLE2 × C5 第3段環状照明光源L3が最も明るい第3パターンの場
合は、 Vout1=VTABLE3 × C1 Vout2=VTABLE2 × C2 Vout3=VTABLE1 × C3 Vout4=VTABLE2 × C4 Vout5=VTABLE3 × C5 第2段環状照明光源L2が最も明るい第2パターンの場
合は、 Vout1=VTABLE2 × C1 Vout2=VTABLE1 × C2 Vout3=VTABLE2 × C3 Vout4=VTABLE3 × C4 Vout5=VTABLE4 × C5 第1段(最上段)環状照明光源L1が最も明るい第1パ
ターンの場合は、 Vout1=VTABLE1 × C1 Vout2=VTABLE2 × C2 Vout3=VTABLE3 × C3 Vout4=VTABLE4 × C4 Vout5=VTABLE5 × C5となる。
【0048】最初にステップ30に入った時には、第5
パターンが読み出され、この第5パターンに基づいて、
各環状光源に対応するチャネルに対してコンピュータ5
が印加電圧を印加する。この結果、このパターンに基づ
いて各段の環状照明光源L1〜L5が発光する。すなわ
ち、照明装置2のうち最下段である第5段環状照明光源
L5が最も明るく発光し、他の段はポアソン分布に従っ
て発光する。
【0049】続くステップ40においては、この第5段
環状照明L5が最も明るく発光した状態で実装基板9の
はんだフィレット11を撮像した撮像デバイス3からの
画像を取り込む。取り込まれた画像のうち画像処理され
る領域は、前記枠D(図2)で示される領域である。
【0050】次にステップ50において、この撮像デー
タに対して各種の「フィルター処理」を行う。この「フ
ィルター処理」を図11を参照して説明する。図11の
ステップ51に入ると、平均値フィルター処理を行う。
この平均値フィルター処理は、取り込んだデータの平均
値以下のレベル部分を除去する処理である。ステップ5
2においては、平滑化カウンタ値jを0にリセットす
る。ステップ53では平滑化フィルター処理を行う。平
滑化フィルター処理は画像データの山の形を変えないよ
うに微量のスムージングをかける処理であり、 例えば、
図12(a)の波形が、平滑化処理を行うと、図12
(b)に示すようになる。この処理を終えると平滑化カ
ウンタ値jをインクリメントしてステップ54に移行す
る。
【0051】ステップ54においては、平滑化カウンタ
値jが規定回数J以下か否かを判定し、 規定回数J以下
であれば、 ステップ53に戻る。従って、規定回数の平
滑化処理が行われるまでステップ53及びステップ54
の処理が繰り返される。
【0052】ステップ54において、 平滑化カウンタ値
jが規定回数Jに達したときには、ステップ55に移行
し、輝度正規化を行う。この輝度正規化は、画素の明る
さ(輝度)の値を0〜255の範囲で正規化し、A/D
変換後のデータ処理での誤差を少なくするために行う処
理である。図13(a)は輝度正規化処理の前における
一定単位時間毎の撮像データを表しており、 輝度正規化
により、図13(a)の破線間の波形が図13(b)の
ようになる。この輝度正規化処理を終えるとこのフィル
ター処理を抜け出る。このフィルター処理を終えた画像
データを以下反射光分布データ[I]という。
【0053】再び、図10のフローチャートに戻って説
明する。前記フィルター処理50からステップ60に移
行すると、 「検査線処理」を行う。ここで、この「検査
線処理」の説明に入る前に、「領域分割」及び「重心計
算」について説明する。
【0054】「領域分割」とは、撮像した反射光分布デ
ータ[I]のうち、前記図2(b)において矢印で示す
検査線K上に並ぶ画素(1ドット幅の画素列)における
輝度データの曲線を求め、この輝度曲線をその極小値を
境界として分割することをいう。この領域分割は輝度の
極小値を境界として行われる。なお、この輝度は、はん
だフィレット11から反射した光の強度に比例するもの
である。すなわち、極小値の部分ははんだフィレット1
1部における曲面(平面も含む)のうち、形状変化が少
ない部分に対応する。
【0055】例えば、図14(a)は実装基板9に電子
部品の電極10がはんだ付けされた状態を示す側面図を
示しており、図14(b)は同実装基板9のはんだフィ
レット11を撮像した画像データのうち、検査線K上に
並ぶ画素における輝度曲線を示している。そして、図1
5は前記図14(b)における輝度曲線を領域分割した
状態を示し、同図の例では座標位置t2 ,t3 において
極小値が存在し、その座標位置において分割されてい
る。
【0056】なお、この領域分割される個数(以下、
「分割数」という)Nは、検査対象物の断面形状の変曲
点数に1プラスしたものに対応する。例えば、図17
(a)の例では、はんだフィレット11が単調な凹状を
なし、同図17(c)では単調な凸状をなし、共に変曲
点が0である。従って、分割数Nは1となる。また図1
7(b)の例では、凹凸が組み合わされたものとなって
おり、変曲点数は1、すなわち分割数Nは2となる。そ
して図17(d)の例では、凹凸凹が連続して組み合わ
された形状であり、変曲点数は2、すなわち、分割数は
3となる。
【0057】次に「重心計算」とは、上記「領域分割」
により分割された領域毎に輝度分布の重心座標値の計算
を行うことをいう。図16は、前記領域分割した図15
の領域1の拡大図を示しており、この図に基づいて重心
座標値Gの計算方法を説明する。
【0058】この重心座標値Gは、分割した領域の中で
それぞれ独立して、図16に示すようなTを中心とした
をモーメントの釣り合いを演算し、次式(数2)の計算
式の結果が最小となるTの座標値として得られる。すな
わち、Tを中心とした左右のモーメントの差Pを算出
し、その差が最小となる検査線K上の座標位置Tが重心
座標値Gである。なお、L(t)は輝度、t1 は電子部
品の電極10の端面座標である。
【0059】
【数2】 以下、図10のルーチンにおけるステップ60の「検査
線処理」を図18及び図20に示すフローチャートに基
づいて説明する。
【0060】まず、図18のステップ61において仮検
査線の設定を行う。仮検査線の設定とは、図19(b)
に示すように、仮の検査線K0 を設定することである。
なお図19(b)は、図19(a)に示すはんだフィレ
ット11の反射光分布データ[I]を図9と同様に視覚
化したものである。この仮検査線K0 の設定は、検査対
象はんだフィレット11の領域分割数Nの目途を付ける
ために行われ、枠Dのほぼ中央部に設定される。
【0061】次のステップ62においては、前記仮の検
査線K0 に基づいて領域分割を行う。この仮の検査線K
0 に基づく領域分割を「仮領域分割」という。図19
(c)においては、この「仮領域分割」によって、同図
19(a)に示す検査対象はんだフィレット11の領域
分割数Nは2と決定される。なお、ここで決定された領
域分割数Nは以後のステップで共通に使用されるもので
ある。
【0062】次にステップ63において領域番号カウン
タn=1として、ステップ64では「仮領域分割」によ
る領域1での「稜点検出処理」が行われる。この「稜点
検出処理」を図20に示すフローチャートに基づいて説
明する。
【0063】その前に、同処理についての理解を容易と
するために「グラデーション乗算」及び「射影処理」に
ついて説明する。まず、「グラデーション乗算」とは、
反射光分布データ[I]の所定領域をソースイメージ
[IS ]とすると、このソースイメージ[IS ]に一定
方向にのみ輝度勾配を持つ グラデーションイメージ
[IG ]を掛けて、ディスティネーションイメージ[I
D ]を求めることである。今ソースイメージ[IS ]を
図2(c)に示すような縦横m×n個のマトリックスと
し、グラデーションイメージ[IG ]をp方向一定でq
方向に輝度勾配を持つものとして「グラデーション乗
算」を式で表わすと下記に示す(数3)のようになる。
【0064】
【数3】 「射影処理」は、この「グラデーション乗算」で得られ
たディスティネーションイメージ[ID ]をp軸または
q軸方向に射影することである。
【0065】次に、この「グラデーション乗算」と「射
影処理」を、図21〜図24に基づき視覚的に説明す
る。ソースイメージ[IS ]には、図22及び図24に
示すように、反射光部Bが同図において上に凸状を成す
([IS 1 ])場合と、下に凸状を成す([IS 2])
場合との大別して2種類のイメージがある。
【0066】また、グラデーションイメージ[IG ]に
は、q軸方向の輝度勾配の種類により2種類ある。つま
り、q軸方向に向かって輝度が高くなる正方向グラデー
ションイメージ[ING]と、q軸方向に向かって輝度が
低くなる逆方向グラデーションイメージ[IRG]とがあ
る。
【0067】すなわち、図21及び図22においては、
正方向グラデーションイメージ[I NG]による「正方向
グラデーション乗算」を示し、図23及び図24におい
ては、逆方向グラデーションイメージ[IRG]による
「逆方向グラデーション乗算」を示す。また図21及び
図23は、それぞれの「グラデーション乗算」を模式的
に表わすものである。
【0068】図22において同図(a)のソースイメー
ジ[IS 1 ]及び[IS 2 ]に、同図(b)に示す正方
向グラデーションイメージ[ING]を掛けると、それぞ
れ同図(c)に示すディスティネーションイメージ[I
ND1 ]及び[IND2 ]の態様で反射データ光部Bに輝度
勾配が生じる。このディスティネーションイメージ[I
ND1 ]及び[IND2 ]のp軸方向への射影を取ると、同
図(d)に示すような反射光データ部Bの射影曲線が得
られる。この射影曲線は、ソースイメージ[I S 1 ]に
対しては下に凸状を成し、ソースイメージ[IS 2 ]に
対しては上に凸状を成す。この場合、そしてここでは、
上に凸状を成す射影曲線を採用する。
【0069】なお、以上は図24に示す逆方向グラデー
ションイメージ[IRG]の場合も同様であり、その説明
は省略する。以上説明したように、この「グラデーショ
ン乗算」及び「射影処理」によって、反射光分布データ
[I]中においての反射光データ部Bの凸部先端が選択
的に抽出される。
【0070】さて、ここで「稜点検出処理」を図20に
示すフローチャートにもどって説明する。まず、ステッ
プ641において所定ソースイメージ[IS ]の「正方
向グラデーション乗算」を行い、続いてステップ642
においてこの「正方向グラデーション乗算」の結果で得
られたディスティネーションイメージ[ID ]の「射影
処理」を行う。そして、上に凸状の射影曲線が得られた
かの判断をステップ643で行う。「YES」であれば
ステップ646にジャンプし、「NO」であればステッ
プ644で「逆方向グラデーション乗算」、続いて及び
ステップ645で「射影処理」を行いステップ646に
進む。このステップ646では「重心計算(1)」を行
う。
【0071】この「重心計算(1)」においては、ステ
ップ642又はステップ645の「射影処理」によって
得られる図25に示す上に凸状の射影曲線から、前記
「重心計算」に示した方法により、p軸上の重心座標値
p が求められる。なお、この場合の計算は、p軸上の
座標値で1〜mの範囲で行われる。この重心座標値Gp
は、反射光データ部Bの凸部先端のp座標に対応させる
ことができる。また、図26に示すように、図26
(a)に示す反射光データ部Bは同(b)に示すはんだ
フィレット11の等高線Tに対応させることができ、ま
た反射光データ部Bの凸部先端Pは同図(b)に示すは
んだフィレット11の等高線Tの稜点(稜線に沿った
点)Rに対応させることができる。そのため、反射光デ
ータ部Bの凸部先端のp座標は、はんだフィレット11
の稜点Rのp座標と等価である。すなわち、重心座標値
p を求めることは、稜点Rを検出することと等価であ
る。
【0072】この「重心計算(1)」の処理を終えると
図18に示すステップ64の「稜点検出処理」は終了
し、図18に示すステップ65の「検査線設定」に進
む。この「検査線設定」においては、前記「重心計算
(1)」により求められたp軸上の重心座標値Gp
ら、図26(a)に示す検査線Kp を設定する。上記し
たように重心座標値Gp は反射光データ部Bの凸部先端
のp座標に等しいため、この検査線Kp は反射光データ
部Bの凸部先端Pを通る。それはまた、同図(b)に示
すように、はんだフィレット11の稜点Rを通ることと
等価である。すなわち、重心座標値Gp をもとに検査線
Kを設定すると、図26(b)に示すように、はんだフ
ィレット11の稜点Rを通る検査線Kを設定したことに
なる。
【0073】なおここまでの処理は、ステップ62の
「仮領域分割」により得られた領域1に属するq座標値
を持つデータに対して行われるものである。この「検査
線設定」を終えると、ステップ66で領域番号カウンタ
nをインクリメントし、続くステップ67で領域番号カ
ウンタnが分割数Nに達したかどうか判断する。達して
いなければ、ステップ64〜66を繰り返し、達してい
れば図10に示すルーチンにおけるステップ60の「検
査線処理」終了し、ステップ70の「本領域決定処理」
に進む。なお、図28(a)及び(c)に、先の図19
(a)に例示したはんだフィレット11に対しこの「検
査線処理」によって設定された検査線K51及びK52を示
す。ここで検査線Kの先頭の添字「5」は「第5段環状
照明光源L5」を意味し、次の添字「1」は「検査線番
号1」を意味する。すなわち、検査線K51は、第5段環
状照明光源L5のもとで検査線番号1の検査線であるこ
とを示すものである。
【0074】次に、図10に示すルーチンにおけるステ
ップ70の「本領域決定処理」を図27に示すフローチ
ャートに基づいて説明する。まず、ステップ71におい
て領域番号カウンタn=1として、続くステップ72の
「本領域分割」においては、ステップ60の「検査線処
理」によって得られた検査線により「領域分割」が行わ
れる。先の、図19(a)に例示したはんだフィレット
11に関する領域分割態様を、図28(b)及び(d)
に示す。
【0075】続くステップ73の「本領域決定」では、
ステップ72の「本領域分割」によって分割された領域
のうち検査線番号に等しい領域を残し他の領域は捨て
る。例えば図28(b)及び(d)で説明すると、検査
線K51による領域分割では領域1のみ、検査線K52によ
る領域分割では領域2のみを本領域として決定する。な
お、図28(b)及び(d)点線で示す領域は捨てる領
域である。すなわち、本領域は、複数の検査線により領
域分割された領域の合成領域として決定される。
【0076】ステップ74で領域番号カウンタnをイン
クリメントし、続くステップ75で領域カウンタnが分
割数Nに達したかどうか判断する。達していなければ、
ステップ72〜74を繰り返し、達していれば図10に
示すルーチンにおけるステップ70の「本領域決定処
理」終了し、ステップ80の「重心計算(2)」に進
む。
【0077】このステップ80の「重心計算(2)」で
は、ステップ70の「本領域決定処理」で決定された合
成領域ごとの重心座標値Gが求められる。なおここで求
められる重心座標値Gはt軸(q軸)上の座標値であ
り、「重心計算(1)」で求めた検査線を設定するため
の重心座標値Gp とは座標軸が異なる。
【0078】図29に、図28に示す例の合成領域と重
心座標値G51及びG52を示す。ここで重心座標値Gの先
頭の添字「5」は「第5段環状照明光源L5」を意味
し、次の添字「1」は「合成領域1」を意味する。すな
わち、重心座標値G51は、第5段環状照明光源L5のも
とで合成領域1で得られた重心座標値を示すものであ
る。なお、図29のt2 〜t3 間に示すように、領域の
合成により領域が重複する場合がある。
【0079】このステップ80の「重心計算(2)」に
より合成領域の各領域における重心座標値Gの算出が終
了すると、この第5パターンで照明が行われた場合にお
いて得られた重心座標値G5nをコンピュータ5のRAM
5bに一旦格納し、次のステップ90において、角度カ
ウントθをインクリメントする。すなわち、前回の角度
カウント値θに対して新たにθstepを加算する。続くス
テップ100においては、角度カウント値θがθc 以下
か否かを判定する。角度カウント値θがθc 以下であれ
ば、この判定を「YES」としてステップ30に戻る。
【0080】従って、ステップ30においては、角度カ
ウント値θがインクリメントされてθ0 +θstepとなっ
ているため、コンピュータ5は、発光パターンとして前
記第4パターンを読み出し、この第4パターンに基づい
て各環状光源に対応するチャネルに対して所定電圧を印
加する。この結果、この発光パターンに基づいて各段の
環状照明光源L1〜L5が発光する。すなわち、照明装
置2のうち第4段環状照明光源L4が最も明るく発光
し、他の段はポアソン分布に従って発光する。
【0081】以下、次のステップ40〜90も同様に処
理して、第4パターンにおけるポアソン分布の照明状態
における各領域の重心座標値G4nを求め、RAM5bに
その重心座標値を格納する。続く、ステップ100では
「YES」と判定処理され、ステップ30に戻る。
【0082】以下同様に処理され、ステップ100にお
いて、角度カウント値θがθc を超えるまで、コンピュ
ータ5は同様の処理を行う。この間において、第3パタ
ーン、第2パターン、第1パターンの各発光パターンに
よる各領域の重心座標値G3n、G2n及びG1nがRAM5
bに格納される。
【0083】環状照明光源L1〜L5をL5からL1に
順次変化させた場合の検査線K及び稜点Rの動きを、図
30〜図32に示す。なおここでは簡単のため、はんだ
フィレット11断面は単純な凹状をなし、領域分割数N
=1としている。図30においては各光源の反射の様子
を示し、図31においては各光源による検査線K及び稜
点Rの動きを示す。さらに図32においては、図31に
おいて求められた各稜点Rをはんだフィレット11の等
高線T上にプロットしたものである。このプロットされ
た各稜点Rを結ぶと稜線RLが得られる。すなわち、本
実施の形態によって得られる重心座標値Gは稜点Rを含
んだ稜点R近傍の画素データ(検査線上の)に基づいて
算出されるものであるため、同座標値Gを、稜線RLを
検査線とした場合の重心座標値に近似させることができ
る。
【0084】続いて図10に示すルーチンのステップ1
00において、角度カウント値θがθc を超えて「N
O」と判定されステップ110に移行すると、同ステッ
プ110でははんだ付け検査を行った画像データに関し
て、検査線K上の画素に基づいた認識数列{Xk }の作
成を行う。
【0085】以下、認識数列{Xk }の作成について説
明する。ここでは、角度カウント値θが、角度θ0 〜θ
cの範囲でRAM5bに格納したz個の全重心座標値
を、角度θ0 〜θcに関係なく座標値の小さい順に並べ
る。
【0086】そうして得られた重心座標値をG1
2 ,…Gzとする(G1 <G2 <…<Gz)。次にG
1 ,G2 ,…Gzを求めたときの角度カウント値(以
下、照射角度という)θの値をθ1 、θ2 、…、θzと
して下記のように対比させる。
【0087】次に、 Xk =(θk −θ0 )/θstep (k=1,2,…z)と定義し、上記の照射角度に対応
して認識数列をつくると下記のようになる。
【0088】 重心座標値 G1 ,G2 ,G3 ,…,Gk …,Gz 照射角度 θ1 ,θ2 ,θ3 ,…,θk …,θz 認識数列 X1 ,X2 ,X3 ,…,Xk …,Xz 例えば、θstep=10°、θ0 =30°及び、θc=7
0°とし照明段数を5段とすると、照射角度θは、30
°,40°,50°,60°及び70°となる。このと
き、例えばθ1 =30°,θ2 =50°,θ3 =40
°,θ4 =30°,θ5 =60°,θ6 =70°,…と
すると、上記定義式に従って認識数列{Xk }は以下の
ようになる。
【0089】 重心座標値 G1 ,G2 ,G3 ,G4 ,G5 ,G6 ,…… 照射角度 30°,50°,40°,30°,60°,70°,…… 認識数列 0 ,2 ,1 ,0 ,3 ,4 ,…… 次に、この認識数列{Xk }の「グループ」について説
明する。例えば上記照明構成において認識数列{Xk
が{0, 1,2,3,4,4,3,2,1, 0}であっ
た場合について説明する。
【0090】この数列において全ての数字が昇順又は降
順に並んでいるところ、つまり(0, 1,2,3,4)
及び(4,3,2,1, 0)を「グループ」と定義す
る。そして、数列中に存在する「グループ」の数をこの
認識数列{Xk }のグループ数Sとする。この例では、
グループ数Sは2である。
【0091】また、この「グループ」には左から順にグ
ループ番号を付ける。この例では、「グループ」(0,
1,2,3,4)がグループ番号1であり、「グルー
プ」(4,3,2,1, 0)がグループ番号2である。
【0092】この「グループ」の意味するところを以下
に説明する。認識数列{Xk }の数字は、その定義に従
うと、環状照明光源L1〜L5に対応させることができ
る。すなわち、環状照明光源「L5」を認識数列の
「0」に、以下同様に「L4」を「1」、「L3」を
「2」に、「L2」を「3」に、「L1」を「4」に対
応させることができる。つまり、認識数列{Xk }の数
字が前記昇順又は降順に並ぶこと(「グループ」が存在
すること)は、環状照明光源L1〜L5の切り換え順に
重心座標の移動が起こることを意味する。すなわち、認
識数列{Xk }に「グループ」が存在することは、はん
だフィレット11の形状に規則性があることを意味す
る。例えば、「昇順グループ」(0, 1,2,3,4)
が存在すれば図17(a)に示す凹形状が、「降順グル
ープ」(4,3,2,1, 0)が存在すれば図17
(c)に示す凸形状が認識される。本実施の形態におい
ては、このような認識数列{Xk }の規則性に基づいて
はんだフィレット11の様々な形状を認識するようにし
ている。
【0093】さて、コンピュータ5は上記認識数列{X
k }を作成し、その作成した認識数列{Xk }と、同認
識数列{Xk }を構成している数値と関係する重心座標
値とをともにRAM5bに格納して、ステップ120に
移行する。ステップ120では、「マスターパターンと
の照合」ルーチンを実行し、その処理を終えると、この
はんだ付部の検査処理ルーチンを終了する。
【0094】次に、図33〜図36に示すフローチャー
トを参照して「マスターパターンとの照合」ルーチンを
詳細に説明する。このルーチンに入ると、ステップ20
0において、グループ番号sをカウントするグループ番
号カウンタを1にセットし、ステップ201においてグ
ループ番号がsのグループについてのデータ整理を行
う。すなわち、グループ番号sのグループにおける重心
座標値の内、最大値をGMAXsとし最小値をGMINsとする
と、この最大値GMAXsと最小値GMINsとの差GRANGEsを
算出する。
【0095】ステップ202において、差GRANGEsが、
真にはんだフィレット11の存在を示しているがどうか
を判定するための基準値Q以下か否かを判定する。前記
基準値Qは、検査線K上の所定幅であり、はんだ材料、
電子部品の型、形状等で決まる所定の値である。ステッ
プ202において、差GRANGEsが基準値Q以下であれば
「YES」と判定し、ステップ209に移行して、真性
判定フラグBsを1にセットし、ステップ208にジャ
ンプする。すなわち、はんだフィレット11部のデータ
に異物や酸化膜等のノイズデータ含まれていると判定す
るのである。ステップ202において、差GRANGEsが基
準値Qを超えていれば、「NO」と判定して、ステップ
203に移行して、真性判定フラグBsを0にリセット
してステップ204に移行する。すなわち、はんだフィ
レット11上が確実に存在していると判定するのであ
る。
【0096】ステップ204においては、最小重心座標
値GMINsが判定値t1 以下か否かを判定する。これは電
子部品の電極10上に最小重心座標値GMINsがあるか否
かを判定するのである。なお、判定値t1 は、図2
(b)に示したように枠Dの左端面を0としたとき、枠
D内における電子部品の電極10端面の位置座標を示す
ものである。
【0097】ステップ204において、最小重心座標値
GMINsが判定値t1 を超えていれば、「NO」と判定
し、ステップ210に移行して、重心有無属性フラグA
sを0にリセットし、ステップ206に移行する。少な
くとも最小重心座標値GMINsが、電極10上にないと判
定するのである。
【0098】ステップ204において、最小重心座標値
GMINsが判定値t1 以下であれば、「YES」と判定
し、ステップ205に移行して、重心有無属性フラグA
sを1にセットし、ステップ206に移行する。すなわ
ち、最小重心座標値GMINsが電極10上にあり、はんだ
が電極10上にあると判定するのである。
【0099】前記ステップ205又はステップ210か
らステップ206に移行すると、ステップ206では、
グループ番号sのグループの認識数列が昇順の数列とな
っているか否かを判定する。
【0100】ここで認識数列{Xk }の昇順、降順とは
んだフィレットの形状との対応を説明する。例えば図3
7(a)に示すはんだフィレットの形状の認識数列は、
{Xk }={0, 1,2,3,4,4,3,2,1,
0}からなる。前半の(0, 1,2,3,4)の列がグ
ループ番号1のグループを構成し、後半の(4,3,
2,1,0)の列がグループ番号2のグループを構成し
ている。グループ番号1のグループでは、数列中、
「0」が最小座標値GMIN1、「4」が最大座標値GMAX1
のものである。又、グループ番号2のグループでは、数
列中、「4」が最小座標値GMIN2、「0」が最大座標値
GMAX2のものである。
【0101】従って、この例に従えば、グループ1は
「01234」の昇順と判定される。なお、グループ2
では「43210」の降順となる。図37(b)は、電
極10の平面を示しており、枠Dの中において、左向き
矢印は降順、右向き矢印は昇順を示しており、重心移動
がこのように昇順、又は降順の向き(図中、矢印方向)
に移動する。
【0102】又、他の例として、図38(a)に示され
ているはんだフィレット11の場合、{Xk }={0,
1,2,3,4,4,3,2,1,0, 0, 1,2,
3,4}となる。前半の(0, 1,2,3,4)の列が
グループ番号1のグループを構成し、中間の(4,3,
2,1,0)の列がグループ番号2のグループを構成
し、後半の(0, 1,2,3,4)の列がグループ番号
3のグループを構成している。 グループ1では、数列
中、「0」が最小座標値GMIN1、「4」が最大座標値G
MAX1のものである。又、グループ2では、数列中、
「4」が最小座標値GMIN2、「0」が最大座標値GMAX2
のものである。又、グループ3では、数列中、「0」が
最小座標値GMIN3、「4」が最大座標値GMAX3のもので
ある。図38(b)は、電極10の平面を示しており、
枠Dの中において、左向き矢印は降順、右向き矢印は昇
順を示し、重心座標値がこの向きに移動する。
【0103】前記のようにステップ206において、グ
ループ番号sのグループの数列が昇順か否かを判定し
て、昇順であると判定すると、ステップ207において
昇順属性フラグCsを1にセットし、ステップ208に
移行する。ステップ206において、グループ番号sの
グループの数列が昇順ではなく、降順である場合には、
昇順属性フラグCsを0にリセットし、ステップ208
に移行する。
【0104】前記ステップ207、ステップ211又は
ステップ209からステップ208に移行すると、グル
ープ番号sがグループ数S未満であるか、否かを判定す
る。なお、グループ番号sがグループ数S未満であれ
ば、まだ、他のグループの属性フラグのセット、或いは
リセットの処理がすんでいないものとしてステップ21
2に移行し、グループ番号カウンタを1つインクリメン
トして、ステップ201に移行する。
【0105】全てのグループについて重心有無属性フラ
グAs、真性判定フラグBs、昇順属性フラグCsのセ
ット、或いはリセットの処理が終了すると、ステップ2
08ではグループ番号sがグループ数Sと等しくなるた
め、このステップ208の判定を「NO」とし、ステッ
プ213(図34)に移行する。
【0106】ステップ213において、グルーブ番号カ
ウンタを1にセットし、ステップ214に移行して真性
判定フラグBsが「1」にセットされているいか否かを
判定する。真性判定フラグBsが0にリセットされてい
るときには、このステップ214を「NO」と判定し
て、ステップ217にジャンプする。ステップ214に
おいて、真性判定フラグBsが「1」にセットされてい
るときには、はんだフィレット11部のデータにノイズ
が含まれているとして、このステップ214を「YE
S」と判定し、ステップ215に移行する。
【0107】ステップ215では現在処理中のグループ
にはノイズが含まれていると判定したため、このノイズ
を含むデータを削除し、削除した後のグループに関する
番号を全てのグループに対して1つずつ減らして更新す
る。
【0108】例えば、図39(a)は、各グループ番号
s(この例では、sは1〜4である。)のグループにお
ける、重心有無属性フラグAs、真性判定フラグBs、
昇順属性フラグCsの行列である。このうち、グループ
2の真性判定フラグB2 は「1」となっているため、グ
ループ2にはノイズが含まれていると判定される。この
ため、このグループ2に関する列αを削除する。削除し
た後は、次の列のグループ(この例では、グループ3)
が新たにグループ2とされ、さらに次の列のグループ
(この例ではグループ4)が新たにグループ3とされる
(図39(b)参照)。
【0109】次のステップ216では、ステップ215
のノイズに関するグループが削除されているため、グル
ープ数S及びグループ番号sを1つ減らし、ステップ2
17に移行して、現在処理したグループ番号s(ステッ
プ215において、行われた更新後の番号)がグループ
数S以下か否かを判定する。ステップ217において、
グループ番号sがグループ数Sよりも小さければ、まだ
処理すべきグループが残っているとして、ステップ21
8に移行し、グループ番号カウンタをインクリメント
し、ステップ214に戻る。
【0110】従って、全グループについてこの処理が完
了するまで、ステップ214〜ステップ217の処理が
繰り返される。ステップ217において、全てのグルー
プに関してこれらの処理が終了し、グループ番号カウン
タがグループ数Sと同じとなったときには、ステップ2
17の判定を「NO」とし、ステップ219(図35)
に移行する。
【0111】このステップ213〜218の処理ルーチ
ンが設けられている理由は、次の通りである。例えば、
図17(b)において、はんだフィレット11部のデー
タにノイズが含まれない場合、このはんだフィレット1
1に関する認識数列は下記の通りになったとする。
【0112】{Xk }={0,1,2,3,4,4,
3,2,1,0} ところが、はんだフィレット11表面に、一点鎖線で示
すようにブローホール20あるいはゴミなどの異物、酸
化物等があると、このはんだフィレット11に関する認
識数列は例えば下記の通りとなってしまうことがある。
【0113】{Xk }={0,1,2,3,4,2,
1,0,4,3,2,1,0} このため、このブローホール20に関するノイズを除去
するために、上記ステップ213〜218の処理ルーチ
ンが設けられている。
【0114】次にステップ219以後の説明をする。ス
テップ219に移行すると、グループ番号カウンタを1
にセットし、ステップ220に移行する。ステップ22
0では、グループ番号sのグループとグループ番号(s
+1 )のグループの間にオイラー数が1となるものがあ
るか否かを判定する。すなわち、 両グループの間に孔と
なっている部分があるか否かを判定するのである。 な
お、 オイラー数の検出は、このはんだ付け検査処理ルー
チンとは別の図示しない処理ルーチンで行われる。この
オイラー数の検出については公知であるため、詳細な説
明は省略するが、画像データ全体において、同輝度の画
素が連結してリング状の連結成分を備えており、その連
結成分の中に輝度が低い部分、すなわち、孔となってい
る場合に、オイラー数が1とされるものである。
【0115】ステップ220において、オイラー数が1
でない場合には、ステップ220の判定を「NO」と
し、ステップ228において、オイラー数属性フラグE
sを0にリセットする。ステップ220において、オイ
ラー数が1の場合には、ステップ220の判定を「YE
S」とし、ステップ221において、オイラー数属性フ
ラグEsを1にセットする。ステップ222において
は、現在処理したグループ番号sがグループ数S以下か
否かを判定する。ステップ222においてグループ番号
sがグループ数Sよりも小さければ、まだ処理すべきグ
ループが残っているとして、ステップ229に移行し、
グループ番号カウンタをインクリメントし、ステップ2
20に戻る。
【0116】従って、全グループについてこの処理が完
了するまで、ステップ220、221、228、22
2、229の処理が繰り返される。ステップ222にお
いて、全てのグループに関してこれらの処理が終了し、
グルーブ番号カウンタがグループ数Sと同じとなったと
きには、ステップ222の判定を「NO」とし、ステッ
プ223に移行する。
【0117】このステップ219〜222、228及び
229の処理ルーチンが設けられている理由は、次の通
りである。図40に示すように領域Dの範囲(画像デー
タの範囲と対応する)で図に示すようにハッチング部分
がリング状(閉ループ)の反射光が検出された場合に
は、図38(a)のように山形状のはんだフィレット1
1が過はんだ状態となっている。このことから、上記の
ステップでは、オイラー数を別ルーチンで検出し、この
オイラー数が1である時に、リング状の部分が連結成分
となり、この連結成分の中に孔が存在することになる。
従って、前記ステップ220において、グループ番号s
のグループとグループ番号(s+1)のグループの間に
孔が存在すれば、これを過はんだ状態における外観形状
と判定できる。
【0118】次に、ステップ223においてはグループ
数Sが0か否かを判定する。グループ数が0である場合
にはステップ230に移行して、未はんだ判定を行い、
この処理ルーチンを抜け出る。なお、グループ数Sが0
ということは、環状照明光源L1〜L5の照明をポアソ
ン分布にて輝度がピークとなる環状照明光源を切換えて
も、重心位置が昇順、或いは降順に移動しなかったとい
うことを示しており、重心位置が移動しないことは、曲
面が存在しない、すなわち、平面であるということであ
る。従って、未はんだと判定するのである。
【0119】ステップ223において、グループ数Sが
0でない場合には、ステップ224に移行してグループ
数Sが1か否かを判定する。グループ数Sが1でない場
合には、検査対象のはんだフィレット11が単純な形状
ではないとして、ステップ233(図36)にジャンプ
する。
【0120】ステップ224において、グループ数Sが
1である場合には、検査対象のはんだフィレット11の
外観が単純な形状、すなわち、凹状か、凸状であると判
定し、ステップ225に移行する。
【0121】ステップ225においては、グループ番号
が1であるグループのオイラー数属性フラグE1 (=E
s)が1であるか否かを判定する。オイラー数属性フラ
グE 1 が1の場合には、ステップ231に移行して、エ
ラー判定を行い、この処理ルーチンを終了する。
【0122】この処理をエラー判定とするのは、下記の
理由による。すなわち、ステップ224において、グル
ープ数Sが1と判定されているが、一方、別の処理ルー
チンにおいては、オイラー数が1と検出されているた
め、ステップ221にてオイラー数属性フラグE1 が1
にセットされている。仮に、オイラー数が1とした検出
が正しければ、はんだフィレット11の形状は、山形状
をしており、少なくともグループ数は2となるはずであ
る。従って、オイラー数の検出結果とグループ数とが一
致していないため、これをエラーと判定するのである。
【0123】前記ステップ225において、グループ番
号が1であるグループのオイラー数属性フラグE1 (=
Es)が1でない、すなわち、0の場合には、ステップ
226に移行して、昇順属性フラグC1 (=Cs)が1
か否かの判定を行う。昇順属性フラグC1 が1である場
合には、ステップ232においてはんだフィレット11
の外観形状が先の図17(a)に示されるような凹状の
形状であると正常判定し、この処理ルーチンを終了す
る。一方、昇順属性フラグC1 が0である場合において
も、ステップ227において、はんだフィレット11の
外観形状が先の図17(c)に示されるような凸状の形
状であると正常判定し、この処理ルーチンを終了する。
【0124】次に、ステップ233(図36)にジャン
プした場合を説明する。ステップ233に移行すると、
まずグループ数Sが基準値未満か否かを判定する。この
基準値はグループ数Sの最大数を制限するためのもので
あり、それ以上のグループ数はあり得ない数値として実
験によって決定される。従って、基準値を超えている場
合には、ステップ237に移行して、エラー判定を行
い、この処理ルーチンを終了する。グループ数Sが基準
値未満であれば、ステップ234に移行する。
【0125】ステップ234では、グループ数Sが2以
上のグループに関してオイラー数属性フラグE1 が1で
あり、かつ、昇順属性フラグC1 が1であるか否かを判
定する。すなわち、この判定ステップは、はんだフィレ
ット11がリング状の反射光を有する山形状をなしてお
り、かつ、重心移動が昇順であるか否かを判定する。
【0126】このステップ234において、オイラー数
属性フラグE1 が1であり、かつ、昇順属性フラグC1
が1である場合には、ステップ235に移行して、重心
有無属性フラグA1 が0か否かを判定する。すなわち、
グループ番号1のグループが電子部品の電極10の上に
位置しているか、否かを判定するのである。重心有無属
性フラグA1 が0の場合には、ステップ235の判定を
「YES」とし、ステップ238に移行して、このグル
ープ番号1のグループが電極10の上面にはなく、か
つ、例えば図41(b)のはんだフィレット11に示す
ような山形形状をしているため、はんだのぬれ不良であ
ると判定し、この処理ルーチンを終了する。
【0127】前記ステップ235において、重心有無属
性フラグA1 が0でなく、1の場合には、ステップ23
5の判定を「NO」とし、ステップ236に移行して、
このグループ番号1のグループが電極10の上面にあ
り、かつ、例えば図38(a)のはんだフィレット11
に示すような山形形状をしているため、過はんだである
と判定し、この処理ルーチンを終了する。
【0128】前記ステップ234から移行してステップ
239においては、グループ番号1のグループに関して
オイラー数属性フラグE1 が1であり、かつ、昇順属性
フラグC1 が0であるか否かを判定する。すなわち、こ
の判定ステップは、はんだフィレット11がリング状の
反射光を有する山形状をなしており、かつ、重心移動が
降順であるか否かを判定するのである。
【0129】オイラー数属性フラグE1 が1であり、か
つ、昇順属性フラグC1 が0である場合には、ステップ
240に移行して、重心有無属性フラグA1 が0か否か
を判定する。すなわち、グループ番号1のグループが電
子部品の電極10の上に位置しているか、否かを判定す
るのである。
【0130】重心有無属性フラグA1 が0の場合には、
ステップ240の判定を「YES」とし、ステップ24
2に移行して、このグループ番号1のグループが電極1
0の上面にはなく、かつ、はんだフィレット11が山形
形状をしているため、過はんだであると判定し、この処
理ルーチンを終了する。
【0131】前記ステップ240において、重心有無属
性フラグA1 が0でなく、1の場合には、ステップ24
0の判定を「NO」とし、ステップ241に移行して、
このグループ番号1のグループが電極10の上面にあ
り、かつ、例えば図41(a)のはんだフィレット11
に示すような上方に延びたつらら山形形状をしているた
め、過はんだであると判定し、この処理ルーチンを終了
する。
【0132】前記ステップ239において、グループ番
号1のグループに関してオイラー数属性フラグE1 が1
であり、かつ、昇順属性フラグC1 が0の両条件を満足
していない場合には、ステップ243に移行する。ここ
では、はんだフィレット11が山形形状をなさず、例え
ば、図17(b)、図17(d)等のような外観形状が
S字形状を有しているとして正常判定を行い、この処理
ルーチンを終了する。
【0133】以上説明した実施の形態によって得られる
効果について、以下に記載する。 ・ 本実施の形態では、検査線Kの設定に基づく基本的
には一次元でのデータ処理が行われるとともに、その検
査線Kがはんだフィレット11の稜線に沿った点を含ん
で設定されるため、撮像した画像データの処理が大幅に
簡略化されるにも拘わらず、極めて精度の高いはんだフ
ィレット11の外観検査が実現される。また、データ処
理の簡略化に伴い、その検査に要する時間も好適に短縮
される。
【0134】・ 本実施の形態では、上記稜線の推定を
反射光分布の重心の推移に基づいて行うため、稜線の推
定を的確にしかも効率よく行うことができ、ひいてはは
んだフィレット11の外観を一次元データとして近似す
る上記検査線Kの設定も、的確且つ高効率に行うことが
できる。
【0135】・ 本実施の形態では、前記はんだフィレ
ット11の稜線の推定に先立ち、反射光分布データに基
づいて領域分割し、前記検査線の設定は、それら分割さ
れた領域毎に行われる。そのため、はんだ付部の外観が
複雑な形状を有する場合であれ、検査線に基づく同はん
だ付部の外観評価を適切に行うことができる。
【0136】・ 本実施の形態では、上記確率分布とし
てポアソン分布を採用し、環状照明光源L1〜L5のう
ち1つをピークの光度となるように照明し、そのピーク
点からあるポアソン分布関数に従って光度が低下するよ
うに他の段の環状照明光源を照明した。この結果、ポア
ソン分布形の照明強度の光を実装基板9に照射すると、
微妙な凹凸部分にも明暗が生ずることはなく、同微妙な
凹凸部分は、実際には強い光同士が干渉しあって一体化
して撮像される。そのため、本実施の形態では、環状照
明光源L1〜L5による照度むらやはんだフィレット1
1表面の光沢むらの影響が軽減され、上記はんだフィレ
ット11の撮像データとしてより精度の高い画像データ
が得られるようになる。
【0137】・ 本実施の形態では、認識数列の各グル
ープ毎に、重心有無属性フラグAs、真性判定フラグB
s、昇順属性フラグCs及びオイラー数判定フラグEs
を有しており、前記属性フラグ及び判定フラグの組み合
わせに基づいて、はんだフィレット11の形状を認識す
るようにした。そして、属性フラグをセット、リセット
する基準は、すべて重心座標値に関するデータに基づい
て決定されている。そして、重心座標値の移動軌跡があ
るグループ単位毎に分割し、そのグループ単位が昇順
か、降順の数列を判定することによって、外観形状が把
握できる。重心座標値の算出は簡単な計算によって行わ
れるため、簡易な手法にも拘わらず、外観形状の認識を
確実に行うことができる。
【0138】・ 本実施の形態では、図33〜36に示
したルーチンのステップ215において行われているよ
うに、前記グループデータにノイズが含まれている場
合、真性判定フラグに基づいてそのグループを除去し
て、残りのグループにて外観形状を認識するようにし
た。その結果、異物や酸化膜等のノイズデータに惑わさ
れることなく、はんだフィレット11の外観形状を正確
に認識することができる。
【0139】なお、本実施の形態は次のように構成を変
更して具体化することもできる。 ・ 本実施の形態においては、環状照明光源の段数をL
1〜L5の5段で構成したがこれに限定されるものでは
ない。例えば環状照明光源の段数を、4段、6段あるい
は8段で構成してもよい。また、1段の光源を構成する
LEDの個数も24個と48個に限定されるものではな
い。
【0140】・ 本実施の形態においては、確率分布照
明をポアソン分布照明としたが、ピーク点をもち、ある
基準範囲内の裾野をもった確率分布関数に沿ったもので
あるならば、前記ポアソン分布照明に代えて使用するこ
とが可能である。また、基本的には多段照明により順次
光照射を行うものであればよく、必ずしも確率分布関数
に沿ったものである必要もない。
【0141】・ 本実施の形態においては、光源として
LEDを使用したが、その変わりにドーム7内周面に、
レーザ光線を導入するための、光ファイバーを挿入し、
その端面にから検査対象物に対して照射するようにして
もよい。
【0142】・ 本実施の形態においては、環状照明光
源L1〜L5の照射順をL5からL1、つまり最下段か
ら最上段としたが、逆に最上段から最下段の照射順とし
てもよい。
【0143】
【発明の効果】請求項1及び請求項5の発明では、検査
線の設定に基づく基本的には一次元でのデータ処理が行
われるとともに、その検査線がはんだ付部の稜線に沿っ
た点を含んで設定されるため、撮像した画像データの処
理が大幅に簡略化されるにも拘わらず、極めて精度の高
いはんだ付部の外観検査が実現される。また、データ処
理の簡略化に伴い、その検査に要する時間も好適に短縮
される。
【0144】請求項2及び請求項6の発明では、稜線の
推定を的確に、しかも効率よく行うことができ、ひいて
ははんだ付部の外観を一次元データとして近似する上記
検査線の設定も、的確且つ高効率に行うことができる。
【0145】請求項3及び請求項7の発明では、はんだ
付部の外観が複雑な形状を有する場合であれ、検査線に
基づく同はんだ付部の外観評価を適切に行うことができ
る。請求項4及び請求項8の発明では、はんだ付部表面
の光沢むらが軽減され、上記はんだ付部の撮像データと
してより精度の高い画像データが得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のはんだ付部検査装置の一実施の形態を
示す概略構成図。
【図2】実装基板のはんだ付部と処理される画像データ
との関係を示す略図。
【図3】確率分布照明生成回路の電気的構成を示すブロ
ック図。
【図4】照明装置のLED配列を示す略図。
【図5】検査対象である基板と、光源と、撮像デバイス
の撮像中心軸Mとの関係を示す略図。
【図6】同実施の形態による照明装置の発光態様を示す
グラフ。
【図7】ポアソン分布に従ったテーブル例を示すグラ
フ。
【図8】補正値Ci を算出するための試験法の略図。
【図9】補正値Ci を得るために撮像デバイスにより得
られた画像データ例を示す略図。
【図10】同実施の形態によるはんだ付部検査手順を示
すフローチャート。
【図11】同検査ルーチンにおけるフィルター処理手順
を示すフローチャート。
【図12】同フィルター処理での平均化処理態様を示す
グラフ。
【図13】同フィルター処理での正規化処理態様を示す
グラフ。
【図14】はんだフィレット側面と検査線に基づく1次
元輝度曲線との関係を示す略図。
【図15】同輝度曲線に基づく領域分割態様を示すグラ
フ。
【図16】同領域分割した領域1を拡大して示すグラ
フ。
【図17】各種はんだフィレット形状を示す断面(側
面)図。
【図18】検査ルーチンにおける検査線処理手順を示す
フローチャート。
【図19】仮検査線設定態様及び仮領域分割態様を示す
略図。
【図20】検査ルーチンにおける稜点検出処理手順を示
すフローチャート。
【図21】正方向グラデーション乗算態様を模式的に示
す略図。
【図22】正方向グラデーション乗算及び射影態様を模
式的に示す略図。
【図23】逆方向グラデーション乗算態様を模式的に示
す略図。
【図24】逆方向グラデーション乗算及び射影態様を模
式的に示す略図。
【図25】射影の重心位置を示すグラフ。
【図26】反射光分布とその重心位置に基づく検査線設
定態様を示す略図。
【図27】検査ルーチンにおける本領域決定処理手順を
示すフローチャート。
【図28】本領域分割態様を示す略図。
【図29】本領域分割された領域の重心位置算態様を示
すグラフ。
【図30】撮像デバイスに対する各光源からの反射光入
射態様を示す略図。
【図31】光源により移動する稜点と検査線との関係を
示す略図。
【図32】同実施の形態による稜線検出態様を示す略
図。
【図33】検査ルーチンにおけるマスターパターンとの
照合処理手順を示すフローチャート。
【図34】検査ルーチンにおけるマスターパターンとの
照合処理手順を示すフローチャート。
【図35】検査ルーチンにおけるマスターパターンとの
照合処理手順を示すフローチャート。
【図36】検査ルーチンにおけるマスターパターンとの
照合処理手順を示すフローチャート。
【図37】はんだフィレット形状とグループとの関係を
示す略図。
【図38】はんだフィレット形状とグループとの関係を
示す略図。
【図39】画像データグループからノイズ除去態様を示
す略図。
【図40】オイラー数が1となるはんだフィレット例を
示す略図。
【図41】各種はんだフィレット形状を示す断面(側
面)図。
【符号の説明】
1…はんだ付部検査装置、2…照明装置、3…撮像デバ
イス、4…画像処理デバイス、5…コンピュータ、6…
確率分布照明生成回路、7…ドーム、8…LED、9…
基板、10…電極、11…はんだフィレット、13…I
/Oポート、L1〜L5…環状照明光源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G06F 15/70 460D

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多段照明により検査対象となるはんだ付部
    に順次光照射を行いつつ、同はんだ付部を撮像する工程
    と、 この撮像した画像データに基づいて前記はんだ付部の前
    記各照射段に対応した反射光分布を求める工程と、 この求めた各反射光分布に基づいて前記はんだ付部の外
    観形状に対応した稜線を推定する工程と、 この推定される稜線に沿った点を含むよう前記画像デー
    タに検査線を設定する工程と、 前記撮像した画像データのうち、この設定される検査線
    に対応したデータに基づいて前記はんだ付部の外観を評
    価する工程と、 を備えることを特徴とするはんだ付部の検査方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のはんだ付部の検査方法にお
    いて、 前記はんだ付部の稜線の推定を、前記求めた各反射光分
    布の重心の推移に基づいて行うことを特徴とするはんだ
    付部の検査方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のはんだ付部の検査方
    法において、 前記はんだ付部の稜線の推定に先立ち、前記撮像した画
    像データに仮の検査線を設定して前記はんだ付部の特徴
    領域を分割する工程を更に備え、 前記はんだ付部の稜線の推定、並びに該推定される稜線
    に基づく前記検査線の設定は、それら分割された領域毎
    に行われることを特徴とするはんだ付部の検査方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は2又は3記載のはんだ付部の
    検査方法において、 前記はんだ付部の撮像は、前記多段照明による順次の光
    照射の輝度分布が確率分布となるような調光のもとに行
    われることを特徴とするはんだ付部の検査方法。
  5. 【請求項5】検査対象となるはんだ付部に順次角度の異
    なる光照射を行う多段照明光源と、 この光照射されるはんだ付部を撮像する撮像手段と、 この撮像される画像データに基づき前記はんだ付部の前
    記各照射角度に対応した反射光分布を求める反射光分布
    演算手段と、 この求められる各反射光分布に基づいて前記はんだ付部
    の外観形状に対応した稜線を推定する稜線推定手段と、 この推定される稜線に沿った点を含むかたちで前記画像
    データに検査線を設定する検査線設定手段と、 前記画像データのうち、この設定される検査線に対応し
    たデータに基づいて前記はんだ付部の外観を評価する外
    観評価手段と、 を備えることを特徴とするはんだ付部の検査装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載のはんだ付部の検査装置にお
    いて、 前記稜線推定手段は、前記求められる各反射光分布の重
    心の推移に基づいて前記はんだ付部の稜線を推定するこ
    とを特徴とするはんだ付部の検査装置。
  7. 【請求項7】請求項5又は6記載のはんだ付部の検査装
    置において、 前記画像データに仮の検査線を設定して前記はんだ付部
    の特徴領域を分割する領域分割手段を更に備え、 前記稜線推定手段及び前記検査線設定手段は、それら分
    割された領域毎に前記はんだ付部の稜線の推定、及び該
    推定される稜線に基づく前記検査線の設定を行うことを
    特徴とするはんだ付部の検査装置。
  8. 【請求項8】請求項5又は6又は7記載のはんだ付部の
    検査装置において、 前記順次角度の異なる光照射の輝度分布が確率分布とな
    るよう、前記多段照明光源を調光する調光手段を更に備
    えることを特徴とするはんだ付部の検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008276436A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Univ Of Miyazaki 画像処理による稜線・尾根線の判定方法とその装置
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