JPH10260143A - Epmaにおけるマッピングデータの処理方法 - Google Patents
Epmaにおけるマッピングデータの処理方法Info
- Publication number
- JPH10260143A JPH10260143A JP9067747A JP6774797A JPH10260143A JP H10260143 A JPH10260143 A JP H10260143A JP 9067747 A JP9067747 A JP 9067747A JP 6774797 A JP6774797 A JP 6774797A JP H10260143 A JPH10260143 A JP H10260143A
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- JP
- Japan
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- oxide
- epma
- matrix
- mapping data
- dimensional
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- Pending
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- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 マトリックスが局所的に大きく変化する場合
にも二次元的な定量値の画像を精度よく簡便に求めるこ
とができるEPMAにおけるマッピングデータの処理方法を
提供する。 【解決手段】 EPMAで酸化物試料を分析する場合に、マ
トリックス補正係数をマッピングデータに対応した行列
で計算するとともに、好ましくはC 蒸着による減衰率を
補正したOKα強度で酸素を定量することにより、迅速に
精度よく定量値画像を得る。
にも二次元的な定量値の画像を精度よく簡便に求めるこ
とができるEPMAにおけるマッピングデータの処理方法を
提供する。 【解決手段】 EPMAで酸化物試料を分析する場合に、マ
トリックス補正係数をマッピングデータに対応した行列
で計算するとともに、好ましくはC 蒸着による減衰率を
補正したOKα強度で酸素を定量することにより、迅速に
精度よく定量値画像を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の酸化物から
構成される試料のEPMAにおけるマッピングデータの処理
方法に関するものである。
構成される試料のEPMAにおけるマッピングデータの処理
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子線を試料に照射して試料より発生す
る特性X 線を検出して局所的な元素分布を分析するEPMA
は金属やセラミックスなど広い分野で活用されている。
これは各種材料がミクロンオーダーでの組成の変化でそ
の特性が大きく左右するためであり、その組成の変化を
正確に分析することが材料開発においても重要な課題と
なっている。
る特性X 線を検出して局所的な元素分布を分析するEPMA
は金属やセラミックスなど広い分野で活用されている。
これは各種材料がミクロンオーダーでの組成の変化でそ
の特性が大きく左右するためであり、その組成の変化を
正確に分析することが材料開発においても重要な課題と
なっている。
【0003】このようなEPMAにおいて局所的な元素含有
率を算出する方法として現在用いられているのは、次の
2手法である。1つは検量線法で、同じマトリックスで
目的元素の含有率を変化させた標準試料を測定して検量
線を作成し、同一条件で測定した分析点のX線強度から
目的元素の含有率を算出というものである。またもう1
つはZAF 法といわれる方法で、EPMAのX 線強度に影響を
与える電子線の後方散乱の影響、発生したX線による二
次励起の影響、そして発生した目的元素が試料内で吸収
される影響を、それぞれ原子番号補正、蛍光励起補正、
吸収補正としてそれぞれの補正係数を理論的に算出して
補正する方法である。
率を算出する方法として現在用いられているのは、次の
2手法である。1つは検量線法で、同じマトリックスで
目的元素の含有率を変化させた標準試料を測定して検量
線を作成し、同一条件で測定した分析点のX線強度から
目的元素の含有率を算出というものである。またもう1
つはZAF 法といわれる方法で、EPMAのX 線強度に影響を
与える電子線の後方散乱の影響、発生したX線による二
次励起の影響、そして発生した目的元素が試料内で吸収
される影響を、それぞれ原子番号補正、蛍光励起補正、
吸収補正としてそれぞれの補正係数を理論的に算出して
補正する方法である。
【0004】前者は簡易な計算で処理できること、また
微量元素に対してもそれに応じた条件、例えば大電流で
測定すればよいので微量元素にも適用が可能なことが特
徴であるが、マトリックスが大きくことなる場合には使
えないという欠点がある。一方、後者は検量線法が使え
ないようなマトリックスが局所的に異なる試料において
も、純物質を基準として理論計算で定量値を算出できる
ため、適用範囲が広いという利点がある。但しZAF 法の
場合には収束計算が伴うため、ポイントで分析するのが
通常である。
微量元素に対してもそれに応じた条件、例えば大電流で
測定すればよいので微量元素にも適用が可能なことが特
徴であるが、マトリックスが大きくことなる場合には使
えないという欠点がある。一方、後者は検量線法が使え
ないようなマトリックスが局所的に異なる試料において
も、純物質を基準として理論計算で定量値を算出できる
ため、適用範囲が広いという利点がある。但しZAF 法の
場合には収束計算が伴うため、ポイントで分析するのが
通常である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】材料内の局所的な元素
分布は従来装置においてもX線強度の分布ということで
定性的に論じることができた。しかし、より高度な材料
研究においては各種素材の中の組成を精度よく分析する
ことが重要となり、マッピング手法によって得られるX
線強度を定量値に変換する方法が要求される。これに対
しては従来よりマトリックスに局所的に大きな変化のな
い試料については検量線法で対応でき、鋼中のP の偏析
など多くのデータが報告されている。
分布は従来装置においてもX線強度の分布ということで
定性的に論じることができた。しかし、より高度な材料
研究においては各種素材の中の組成を精度よく分析する
ことが重要となり、マッピング手法によって得られるX
線強度を定量値に変換する方法が要求される。これに対
しては従来よりマトリックスに局所的に大きな変化のな
い試料については検量線法で対応でき、鋼中のP の偏析
など多くのデータが報告されている。
【0006】しかし、たとえば組成の大きく異なる金属
粉の焼結体における各元素の定量的な元素分布の評価や
スラグ等の複雑な酸化物や各種スケール等の中の元素の
定量的な評価については、マトリックスが局所的に異な
るために検量線法は適用ない。またZAF 法も26万画素
(例えば512 ×512 画素)について1点1点収束計算を
施すことは困難であることから、X線強度のデータしか
提供できないのが現状であった。
粉の焼結体における各元素の定量的な元素分布の評価や
スラグ等の複雑な酸化物や各種スケール等の中の元素の
定量的な評価については、マトリックスが局所的に異な
るために検量線法は適用ない。またZAF 法も26万画素
(例えば512 ×512 画素)について1点1点収束計算を
施すことは困難であることから、X線強度のデータしか
提供できないのが現状であった。
【0007】本発明の目的は上述した課題を解消して、
マトリックスが局所的に大きく変化する場合にも二次元
的な定量値の画像を精度よく簡便に求めることができる
EPMAにおけるマッピングデータの処理方法を提供しよう
とするものである。
マトリックスが局所的に大きく変化する場合にも二次元
的な定量値の画像を精度よく簡便に求めることができる
EPMAにおけるマッピングデータの処理方法を提供しよう
とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のEPMAにおけるマ
ッピングデータの処理方法は、複数の酸化物から構成さ
れる試料のEPMAにおけるマッピングデータの処理方法に
おいて、EPMAのマッピング手法により得られる二次元X
線強度分布を、局所的に異なるマトリックスの補正を行
なうことによって定量値化し、目的の元素の含有率分布
を求めることを特徴とするものである。
ッピングデータの処理方法は、複数の酸化物から構成さ
れる試料のEPMAにおけるマッピングデータの処理方法に
おいて、EPMAのマッピング手法により得られる二次元X
線強度分布を、局所的に異なるマトリックスの補正を行
なうことによって定量値化し、目的の元素の含有率分布
を求めることを特徴とするものである。
【0009】本発明では、EPMAのマッピング手法により
得られる二次元X線強度分布を、局所的に異なるマトリ
ックスの補正を行なうことによって定量値化し、目的の
元素の含有率分布を求めることで、複数の酸化物から構
成される試料中の目的の元素の含有率分布を二次元情報
として迅速に求めることができる。
得られる二次元X線強度分布を、局所的に異なるマトリ
ックスの補正を行なうことによって定量値化し、目的の
元素の含有率分布を求めることで、複数の酸化物から構
成される試料中の目的の元素の含有率分布を二次元情報
として迅速に求めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について説
明する。まず、ここでAO,BO,COという単純酸化物が混合
された系を想定する。X線強度として測定するのはA,B,
C の金属元素の特性X線であるが、そのAO,BO,COをそれ
ぞれ1つの元素とみなせば、A-B-O 系もAOとBOの2元系
となり、例えばAOについてその純物質との強度比を
kAO、濃度をCAOとし、その関係を結び付けるファクタ
ーをαとして (1-kAO AO,BO )/kAO AO,BO =αAO AO,BO ・( 1- CAO AO,BO )/CAO AO,BO ・・・(1) 式 とすると、CAO AO,BO → 0のとき αAO AO,BO =CAO AO,BO / kAO AO,BO となることから、実験的にもまた理論的にもAO-BO 系の
αが求められる。
明する。まず、ここでAO,BO,COという単純酸化物が混合
された系を想定する。X線強度として測定するのはA,B,
C の金属元素の特性X線であるが、そのAO,BO,COをそれ
ぞれ1つの元素とみなせば、A-B-O 系もAOとBOの2元系
となり、例えばAOについてその純物質との強度比を
kAO、濃度をCAOとし、その関係を結び付けるファクタ
ーをαとして (1-kAO AO,BO )/kAO AO,BO =αAO AO,BO ・( 1- CAO AO,BO )/CAO AO,BO ・・・(1) 式 とすると、CAO AO,BO → 0のとき αAO AO,BO =CAO AO,BO / kAO AO,BO となることから、実験的にもまた理論的にもAO-BO 系の
αが求められる。
【0011】次に、AO-BO-COといった多元系に適用する
場合には、次のようなβファクターを導入する。 βAO AO,BO,BO=CAO AO,BO,BO / kAO AO,BO,BO ・・・(2) 式 このときβはαを用いて組成の重みを乗じて次のように
する。 βAO AO,BO,BO =(CAO AO,BO,BO・αAO AO,AO +CBO AO,BO,BO・αAO AO,BO +CCO AO,BO,BO・αAO AO,CO ) /(CAO AO,BO,BO+CBO AO,BO,BO+ CCO AO,BO,BO) ・・・(3) 式
場合には、次のようなβファクターを導入する。 βAO AO,BO,BO=CAO AO,BO,BO / kAO AO,BO,BO ・・・(2) 式 このときβはαを用いて組成の重みを乗じて次のように
する。 βAO AO,BO,BO =(CAO AO,BO,BO・αAO AO,AO +CBO AO,BO,BO・αAO AO,BO +CCO AO,BO,BO・αAO AO,CO ) /(CAO AO,BO,BO+CBO AO,BO,BO+ CCO AO,BO,BO) ・・・(3) 式
【0012】ただし、実際の計算においては、CAO
AO,BO,BO 等は未知であるため、近似値として強度比k
AO AO,BO,BOを用いて βAO AO,BO,BO= (kAO AO,BO,BO・αAO AO,AO +kBO AO,BO,BO・αAO AO,BO +kCO AO,BO,BO・αAO AO,CO ) /(kAO AO,BO,BO+kBO AO,BO,BO +kCO AO,BO,BO) ・・ (4) 式 とする。従って、濃度の計算結果は Ccal. AO AO,BO,CO=kAO AO,BO,BO・βAO AO,BO,BO ・・・(5) 式 であり、精度向上を図る場合には、Ccal. AO AO,BO,CO
を(3) 式のC AO AO,BO,BOに入れて再度Ccal. AO AO,BO,CO
を計算すればよい。
AO,BO,BO 等は未知であるため、近似値として強度比k
AO AO,BO,BOを用いて βAO AO,BO,BO= (kAO AO,BO,BO・αAO AO,AO +kBO AO,BO,BO・αAO AO,BO +kCO AO,BO,BO・αAO AO,CO ) /(kAO AO,BO,BO+kBO AO,BO,BO +kCO AO,BO,BO) ・・ (4) 式 とする。従って、濃度の計算結果は Ccal. AO AO,BO,CO=kAO AO,BO,BO・βAO AO,BO,BO ・・・(5) 式 であり、精度向上を図る場合には、Ccal. AO AO,BO,CO
を(3) 式のC AO AO,BO,BOに入れて再度Ccal. AO AO,BO,CO
を計算すればよい。
【0013】以上のような計算を用いれば、X線強度か
ら濃度への換算は単純な線形の式になるため、Cおよび
kやβが大きな行列であっても、計算は速やかに実行す
ることができる。また、これらの計算に用いるためのα
係数はA.L.Albee and l.Rayが報告した値が実用的であ
るが、ZAF の理論計算から新たに求めることも可能であ
る。
ら濃度への換算は単純な線形の式になるため、Cおよび
kやβが大きな行列であっても、計算は速やかに実行す
ることができる。また、これらの計算に用いるためのα
係数はA.L.Albee and l.Rayが報告した値が実用的であ
るが、ZAF の理論計算から新たに求めることも可能であ
る。
【0014】一方、この計算ではその流れから明らかな
ように0を定量していない。これは、計算上、酸化物を
特定の単純酸化物で代表させるためである。しかしなが
ら、実際の試料においてはFeO やFe2O3 などのように金
属元素と酸素が決まった比率でない酸化物が混在するこ
ともあるため、濃度の正確さを向上させるためには酸素
の定量値も必要になってくる。
ように0を定量していない。これは、計算上、酸化物を
特定の単純酸化物で代表させるためである。しかしなが
ら、実際の試料においてはFeO やFe2O3 などのように金
属元素と酸素が決まった比率でない酸化物が混在するこ
ともあるため、濃度の正確さを向上させるためには酸素
の定量値も必要になってくる。
【0015】この酸素の定量については従来より0が超
軽元素であるため分析精度が悪いことからこれを無視し
たかたちで計算するのが一般的であった。しかし次の手
法より、その定量精度は大きく向上することからマッピ
ング画像の定量値化も可能となった。
軽元素であるため分析精度が悪いことからこれを無視し
たかたちで計算するのが一般的であった。しかし次の手
法より、その定量精度は大きく向上することからマッピ
ング画像の定量値化も可能となった。
【0016】0の定量においては、まずC によるOKαの
吸収の補正を行なうことが重要である。このような酸化
物のEPMA分析では一般的に導電性確保のために試料表面
にCを蒸着する。このCはOKαを大きく吸収することか
ら、C蒸着量の変動による誤差が大きいことが定量化の
大きな問題であった。これについては図1に示すような
OKαの減衰率とCの強度の関係を明らかにし、この関係
から標準試料上と実試料上のC蒸着量の違いによるOKα
の減衰率を補正できるようにした。このとき、CKα強度
はグラファイトにおけるCKαの強度で規格化しておけ
ば、日間の強度変動の影響をうけることなく正確な補正
が可能である。
吸収の補正を行なうことが重要である。このような酸化
物のEPMA分析では一般的に導電性確保のために試料表面
にCを蒸着する。このCはOKαを大きく吸収することか
ら、C蒸着量の変動による誤差が大きいことが定量化の
大きな問題であった。これについては図1に示すような
OKαの減衰率とCの強度の関係を明らかにし、この関係
から標準試料上と実試料上のC蒸着量の違いによるOKα
の減衰率を補正できるようにした。このとき、CKα強度
はグラファイトにおけるCKαの強度で規格化しておけ
ば、日間の強度変動の影響をうけることなく正確な補正
が可能である。
【0017】またOKαは各酸化物により化学状態の違い
によるピーク形状の変化を受けやすいという問題、超軽
元素であるため強度が弱いという問題、さらに重元素か
らのエネルギーの高いX 線の高次線の影響を受ける可能
性があるとい問題がある。これらに対しては人工累積膜
による分光素子を利用することにより改善した。即ち、
人工累積膜による分光素子はX 線強度を飛躍的に大きく
するが、結晶に比べるとその規則性が劣ることから、分
解能は低く高次線も弱くなるという弱点がある。しかし
この0の定量においてはこの弱点はかえって長所とな
り、分析精度向上につながった。
によるピーク形状の変化を受けやすいという問題、超軽
元素であるため強度が弱いという問題、さらに重元素か
らのエネルギーの高いX 線の高次線の影響を受ける可能
性があるとい問題がある。これらに対しては人工累積膜
による分光素子を利用することにより改善した。即ち、
人工累積膜による分光素子はX 線強度を飛躍的に大きく
するが、結晶に比べるとその規則性が劣ることから、分
解能は低く高次線も弱くなるという弱点がある。しかし
この0の定量においてはこの弱点はかえって長所とな
り、分析精度向上につながった。
【0018】以上のようにまずαおよびβファクターに
よる補正計算で金属元素の濃度を算出し、0も定量する
方法による計算のフローを図2に示す。図2においてイ
タリックで書かれたものはマッピング画像の数値行列を
現している。定量化の計算において1回目のβ係数を算
出する場合に必要な共存酸化物の含有率は強度比 kを用
いる。そして2回目のβ係数を求める場合には1回目の
定量値C1を代入することにより定量値としての精度が向
上する。通常の場合2〜3回の繰り返し計算で定量値は
収束することから、本法の実施例では2回目の定量値C2
までを算出して良好な精度が得られている。以上述べて
きた方法により、酸化物混合系のマッピング画像の定量
化が可能になった。
よる補正計算で金属元素の濃度を算出し、0も定量する
方法による計算のフローを図2に示す。図2においてイ
タリックで書かれたものはマッピング画像の数値行列を
現している。定量化の計算において1回目のβ係数を算
出する場合に必要な共存酸化物の含有率は強度比 kを用
いる。そして2回目のβ係数を求める場合には1回目の
定量値C1を代入することにより定量値としての精度が向
上する。通常の場合2〜3回の繰り返し計算で定量値は
収束することから、本法の実施例では2回目の定量値C2
までを算出して良好な精度が得られている。以上述べて
きた方法により、酸化物混合系のマッピング画像の定量
化が可能になった。
【0019】
【実施例】本法によりAl-Ti-Mg系の酸化物の中の元素分
布を定量化した結果、0に対する吸収係数が大きく異な
るAlとTiの濃度が大きく変化する部分でもポイント分析
でZAF 法により定量した結果と相対誤差7%以内で一致
し、酸化物の中の二次元的な定量値としては良好な結果
が得られた。
布を定量化した結果、0に対する吸収係数が大きく異な
るAlとTiの濃度が大きく変化する部分でもポイント分析
でZAF 法により定量した結果と相対誤差7%以内で一致
し、酸化物の中の二次元的な定量値としては良好な結果
が得られた。
【0020】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、従来1点1点ZAF 法等による複雑な計算をし
て定量値を求めるしかなかった複合した酸化物の中の定
量を二次元情報として迅速に得られるようになった。こ
れにより、酸化物の中の反応の進行状態など材料研究に
おおいに役立つ情報が提供できる。
によれば、従来1点1点ZAF 法等による複雑な計算をし
て定量値を求めるしかなかった複合した酸化物の中の定
量を二次元情報として迅速に得られるようになった。こ
れにより、酸化物の中の反応の進行状態など材料研究に
おおいに役立つ情報が提供できる。
【図1】OKαに対するC 蒸着量の影響を示すグラフであ
る。
る。
【図2】本発明による計算のフローの一例を示すフロー
チャートである。
チャートである。
Claims (4)
- 【請求項1】 複数の酸化物から構成される試料のEPMA
におけるマッピングデータの処理方法において、EPMAの
マッピング手法により得られる二次元X線強度分布を、
局所的に異なるマトリックスの補正を行なうことによっ
て定量値化し、目的の元素の含有率分布を求めることを
特徴とするEPMAにおけるマッピングデータの処理方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の処理方法において、存在
する全ての元素の酸化物について二元酸化物系でのマト
リックス補正係数を予め求めておき、複数の酸化物で構
成される分析試料においては、特定酸化物の含有率を求
める際に、特定酸化物に対する共存酸化物の二元酸化物
系でのマトリックス補正係数に共存酸化物の量で重みづ
けを行なって、特定酸化物に対するマトリックス補正係
数とする定量計算を行なうことを特徴とするEPMAにおけ
るマッピングデータの処理方法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の処理方法におい
て、各マトリックス補正係数をマッピングデータと同じ
大きさの行列で作成し、各画素単位でのマトリックス補
正を施した定量値データが得られるようにすることを特
徴とするEPMAにおけるマッピングデータの処理方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項記載の処理
方法において、CKαをLSA で測定し、グラファイトのCK
αで規格化したCKα強度により試料上のC蒸着量による
OKαの減衰量を補正したのち、共存する元素による影響
を補正して0の含有率に換算することを特徴とするEPMA
におけるマッピングデータの処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9067747A JPH10260143A (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | Epmaにおけるマッピングデータの処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9067747A JPH10260143A (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | Epmaにおけるマッピングデータの処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10260143A true JPH10260143A (ja) | 1998-09-29 |
Family
ID=13353857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9067747A Pending JPH10260143A (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | Epmaにおけるマッピングデータの処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10260143A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003090811A (ja) * | 2001-09-18 | 2003-03-28 | Murata Mfg Co Ltd | マッピングデータを用いた定量分析方法 |
CN111678937A (zh) * | 2020-05-21 | 2020-09-18 | 首钢集团有限公司 | 一种确定钢中微观偏析比取值范围的图像方法 |
-
1997
- 1997-03-21 JP JP9067747A patent/JPH10260143A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003090811A (ja) * | 2001-09-18 | 2003-03-28 | Murata Mfg Co Ltd | マッピングデータを用いた定量分析方法 |
JP4736288B2 (ja) * | 2001-09-18 | 2011-07-27 | 株式会社村田製作所 | マッピングデータを用いた定量分析方法 |
CN111678937A (zh) * | 2020-05-21 | 2020-09-18 | 首钢集团有限公司 | 一种确定钢中微观偏析比取值范围的图像方法 |
CN111678937B (zh) * | 2020-05-21 | 2023-05-09 | 首钢集团有限公司 | 一种确定钢中微观偏析比取值范围的图像方法 |
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