JPH10256637A - 光ビートを用いたyag・shgレーザの安定化装置 - Google Patents
光ビートを用いたyag・shgレーザの安定化装置Info
- Publication number
- JPH10256637A JPH10256637A JP9428297A JP9428297A JPH10256637A JP H10256637 A JPH10256637 A JP H10256637A JP 9428297 A JP9428297 A JP 9428297A JP 9428297 A JP9428297 A JP 9428297A JP H10256637 A JPH10256637 A JP H10256637A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- frequency
- laser
- phase difference
- yag
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】振動や光学素子の特性の変化の影響を受けない
YAG・SHGレーザ周波数安定化装置の提供を行な
う。 【構成】本装置は周波数可変YAG・SHGレーザと、
進行音波と共に反射音波を有する光音響素子及びよう素
セルを主構成要素とし、進行音波の回折光と反射音波の
回折光がよう素セルで受けるリターデションの差が一定
になるようにレーザ周波数を制御する。
YAG・SHGレーザ周波数安定化装置の提供を行な
う。 【構成】本装置は周波数可変YAG・SHGレーザと、
進行音波と共に反射音波を有する光音響素子及びよう素
セルを主構成要素とし、進行音波の回折光と反射音波の
回折光がよう素セルで受けるリターデションの差が一定
になるようにレーザ周波数を制御する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ビートを用いた周
波数安定化YAG・SHGレーザに関するものである。
波数安定化YAG・SHGレーザに関するものである。
【0002】
【従来の技術】YAG・SHGレーザの波長の付近には
よう素分子I2の吸収スペクトルの数は極めて多く、ド
ップラー拡がりを持つものも多いと共にその吸収スペク
トルの中には非常に多くの細いドップラーフリーのスペ
クトルが存在し、このドップラーフリースペクトルを用
いた高確度の安定化レーザは数多く報告されているが、
これらは高精度ではあるが工場向きではない。
よう素分子I2の吸収スペクトルの数は極めて多く、ド
ップラー拡がりを持つものも多いと共にその吸収スペク
トルの中には非常に多くの細いドップラーフリーのスペ
クトルが存在し、このドップラーフリースペクトルを用
いた高確度の安定化レーザは数多く報告されているが、
これらは高精度ではあるが工場向きではない。
【0003】またよう素のドップラー吸収をそのまゝ用
いるものや、分散を利用したコモンパスの干渉計の干渉
縞を利用する法も発表されている。このコモンパス干渉
計の法は動作の安定さですぐれていると考えられるが、
干渉縞の強度というアナログ量がそのまま用いられてい
るため光強度検出器の特性の変化や透過窓のよごれ等の
影響は避けられない。
いるものや、分散を利用したコモンパスの干渉計の干渉
縞を利用する法も発表されている。このコモンパス干渉
計の法は動作の安定さですぐれていると考えられるが、
干渉縞の強度というアナログ量がそのまま用いられてい
るため光強度検出器の特性の変化や透過窓のよごれ等の
影響は避けられない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は光検知器の特
性の変化や窓の汚れのため検知器が出力するアナログ信
号のレベルが変化しても、その影響を受けることのない
簡単なYAG・SHGレーザの周波数安定化を行なう装
置を提供することを課題とする。
性の変化や窓の汚れのため検知器が出力するアナログ信
号のレベルが変化しても、その影響を受けることのない
簡単なYAG・SHGレーザの周波数安定化を行なう装
置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】よう素のドップラー吸収
の存在するところには分散が存在する。特にスペクトル
の中央付近では分散は異常分散であり屈折率曲線は、該
中央を原点とした負の正弦関数で近似される(周波数を
横軸にとる)。従ってレーザ光を吸収セルに入射し周波
数を変化させるとこの光は屈折率曲線に従った位相変化
を受ける。しかし、直接この位相変化を測定することは
むつかしい。そこで、レーザ光を光音響素子で2つの周
波数の光に変え、該2つの周波数の光の位相変化の差を
求めるという手段を採ると測定は楽になる。
の存在するところには分散が存在する。特にスペクトル
の中央付近では分散は異常分散であり屈折率曲線は、該
中央を原点とした負の正弦関数で近似される(周波数を
横軸にとる)。従ってレーザ光を吸収セルに入射し周波
数を変化させるとこの光は屈折率曲線に従った位相変化
を受ける。しかし、直接この位相変化を測定することは
むつかしい。そこで、レーザ光を光音響素子で2つの周
波数の光に変え、該2つの周波数の光の位相変化の差を
求めるという手段を採ると測定は楽になる。
【0006】つまり、2つの周波数を持つ光を分割して
第1の光と第2の光をつくり、第1の光のみを吸収セル
に通し、吸収セルを通過した第1の光の2つの周波数の
間で生ずる光ビートの位相と、第2の光の光ビートの位
相を比較すれば光ビートの位相の差は光の位相の差を表
しているので、前記の分散による光の位相変化の様子を
容易に求めることができる。
第1の光と第2の光をつくり、第1の光のみを吸収セル
に通し、吸収セルを通過した第1の光の2つの周波数の
間で生ずる光ビートの位相と、第2の光の光ビートの位
相を比較すれば光ビートの位相の差は光の位相の差を表
しているので、前記の分散による光の位相変化の様子を
容易に求めることができる。
【0007】2つの周波数の異なる光を、光音響素子の
異なる次数の回折光を重ね合わせてつくることもできる
が、光を重ね合わせる光学系は干渉計を形づくることに
なり、振動の影響を受けるので好ましくない。
異なる次数の回折光を重ね合わせてつくることもできる
が、光を重ね合わせる光学系は干渉計を形づくることに
なり、振動の影響を受けるので好ましくない。
【0008】光を空間的に分割することなしに2つの周
波数の光を作る方法としては光音響素子で進行波と反射
波という波数ベクトルの大きさは同じで方向のみが逆の
2つの音波をつくり、この音波による同じ次数例えば1
次の回折光を取り出す方法が考えられる。この光は光音
響素子の励起周波数の2倍の周波数差を持った2つの光
になっている。この光はコモンパスで発生したもので振
動に対しても安定である。
波数の光を作る方法としては光音響素子で進行波と反射
波という波数ベクトルの大きさは同じで方向のみが逆の
2つの音波をつくり、この音波による同じ次数例えば1
次の回折光を取り出す方法が考えられる。この光は光音
響素子の励起周波数の2倍の周波数差を持った2つの光
になっている。この光はコモンパスで発生したもので振
動に対しても安定である。
【0009】
【発明の実施の形態】YAGの温度等を変化して発振周
波数を変化させるYAG・SHGレーザの光を定在波が
発生せずに反射波が存在するごとくつくられた光音響素
子に入射すると、0次以外の回折光は進行波と反射波で
回折され、周波数の異なる2つの光となるが、これは同
じ光路を通る。(図1)
波数を変化させるYAG・SHGレーザの光を定在波が
発生せずに反射波が存在するごとくつくられた光音響素
子に入射すると、0次以外の回折光は進行波と反射波で
回折され、周波数の異なる2つの光となるが、これは同
じ光路を通る。(図1)
【0010】この光をビーム分割器で分割し、一方の光
をよう素吸収セルを通した後に検知器で電気信号に変
え、他方の光を直接他の検知器で電気信号に変えると2
つの電気信号は周波数が同じで位相のみが異なった2つ
の交流電気信号となる。
をよう素吸収セルを通した後に検知器で電気信号に変
え、他方の光を直接他の検知器で電気信号に変えると2
つの電気信号は周波数が同じで位相のみが異なった2つ
の交流電気信号となる。
【0011】ここで、前記のYAGの温度等を変化して
レーザの周波数を変化させると、該周波数がよう素の異
常分散を持つ周波数を通過する時、前記2つの交流電気
信号の位相差に変化が生じる。位相差の変化量が最大の
所は本量が前記の負の正弦関数の微分に相当することか
ら前記吸収の中央となる。
レーザの周波数を変化させると、該周波数がよう素の異
常分散を持つ周波数を通過する時、前記2つの交流電気
信号の位相差に変化が生じる。位相差の変化量が最大の
所は本量が前記の負の正弦関数の微分に相当することか
ら前記吸収の中央となる。
【0012】極大点は吸収スペクトルのピークに対応し
ているのでこの点でレーザ発振周波数が一定になるよう
にしてもよいが、制御は極値の点を避けた方が楽である
ので極大点から少し離れた点でレーザ発振周波数を一定
にした方が得策である。しかし光音響素子の励起周波数
に変調を行って更に微分を行い、該極大点を選ぶことは
困難ではない。
ているのでこの点でレーザ発振周波数が一定になるよう
にしてもよいが、制御は極値の点を避けた方が楽である
ので極大点から少し離れた点でレーザ発振周波数を一定
にした方が得策である。しかし光音響素子の励起周波数
に変調を行って更に微分を行い、該極大点を選ぶことは
困難ではない。
【0013】
【実施例】図2に本発明の実施例を示す。YAG・SH
Gレーザ1から出た周波数がfoのレーザ光は進行音波
と反射音波を持つ光音響素子2に入射される。回折光例
えば1次回折光20は、fo+fsとfo−fsの2つ
の周波数を持つ。fsは光音響素子の音波の周波数であ
る。
Gレーザ1から出た周波数がfoのレーザ光は進行音波
と反射音波を持つ光音響素子2に入射される。回折光例
えば1次回折光20は、fo+fsとfo−fsの2つ
の周波数を持つ。fsは光音響素子の音波の周波数であ
る。
【0014】回折光20はビーム分割器3で分割され、
一方の光はよう素吸収セル4を通過して通過光21とな
りサンプル検知器5で検出される。他方の光は参照検知
器6で検出される。両検知器で検出された電気信号は共
に2fsという周波数を持つ電気信号であるが、レーザ
の周波数foが変化してよう素の吸収線の周波数を横切
ると該2つの交流電気信号の位相差は変化する。この位
相差を位相差計7で電圧等の形で位相差信号に変換し、
該位相差信号の値が一定になるようレーザの周波数fo
に変化を与える要素、例えばYAGの温度を温度制御素
子9で制御を行う。
一方の光はよう素吸収セル4を通過して通過光21とな
りサンプル検知器5で検出される。他方の光は参照検知
器6で検出される。両検知器で検出された電気信号は共
に2fsという周波数を持つ電気信号であるが、レーザ
の周波数foが変化してよう素の吸収線の周波数を横切
ると該2つの交流電気信号の位相差は変化する。この位
相差を位相差計7で電圧等の形で位相差信号に変換し、
該位相差信号の値が一定になるようレーザの周波数fo
に変化を与える要素、例えばYAGの温度を温度制御素
子9で制御を行う。
【0015】以上のシステムでは、検知器5、6の特性
が変化したり光学部品に汚れができても、前記の交流電
気信号の振幅が変化するだけで位相差には影響を与えな
い。
が変化したり光学部品に汚れができても、前記の交流電
気信号の振幅が変化するだけで位相差には影響を与えな
い。
【0016】
【発明の効果】本発明により、振動や素子の特性の変化
の影響を受けない、実用的なYAG・SHGレーザの周
波数安定化装置を得ることができる。
の影響を受けない、実用的なYAG・SHGレーザの周
波数安定化装置を得ることができる。
【0017】
【図1】本発明に用いる素子の説明図である。
【図2】本発明のに係る実施例である。
1. YAG・SHGレーザ 2. 反射を有する光音響素子 3. ビーム分割器 4. よう素吸収セル 5.6. 光検知器 7. 位相差計 8. 安定化制御装置 9. YAGの温度制御装置 20. 光音響素子の回折光 21. 吸収セル通過光 fo. レーザの周波数 fs. 光音響素子の励起周波数
Claims (1)
- 【請求項1】半導体レーザでNdを含む結晶(色々な結
晶があるが以下YAGと称す)を照射、Ndイオンの放
出する赤外レーザをSHG(セカンドハーモニク発生物
質)に照射して得られる可視レーザ光を進行音波と反射
音波の存在する光音響素子に入射し、該光音響素子の回
折光を第1の光と第2の光に分割し、該第1の光をよう
素(I2)を封入したセルを通過させた光と前記第2の
光を2つの検知器で検知して得られる2つの光ビート信
号の位相の差が一定となるごとく前記レーザの発振周波
数を制御することを特徴とするYAG・SHGレーザ装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9428297A JPH10256637A (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 光ビートを用いたyag・shgレーザの安定化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9428297A JPH10256637A (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 光ビートを用いたyag・shgレーザの安定化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10256637A true JPH10256637A (ja) | 1998-09-25 |
Family
ID=14105911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9428297A Pending JPH10256637A (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 光ビートを用いたyag・shgレーザの安定化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10256637A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104733996A (zh) * | 2015-03-31 | 2015-06-24 | 中国科学院上海光学精密机械研究所 | 基于碘分子滤波器的激光锁相稳频装置和方法 |
-
1997
- 1997-03-07 JP JP9428297A patent/JPH10256637A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104733996A (zh) * | 2015-03-31 | 2015-06-24 | 中国科学院上海光学精密机械研究所 | 基于碘分子滤波器的激光锁相稳频装置和方法 |
CN104733996B (zh) * | 2015-03-31 | 2018-10-02 | 中国科学院上海光学精密机械研究所 | 基于碘分子滤波器的激光锁相稳频装置和方法 |
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