JPH10255347A - 光磁気記録再生装置 - Google Patents

光磁気記録再生装置

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JPH10255347A
JPH10255347A JP5785997A JP5785997A JPH10255347A JP H10255347 A JPH10255347 A JP H10255347A JP 5785997 A JP5785997 A JP 5785997A JP 5785997 A JP5785997 A JP 5785997A JP H10255347 A JPH10255347 A JP H10255347A
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magneto
optical recording
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optical
recording medium
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JP5785997A
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Inventor
Tsugio Ide
次男 井出
Takanobu Katsuyama
高信 戞山
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ランドとグルーブの両方に情報を記録し、良好
な再生信号(高い信号強度と低いクロストーク)が得ら
れる光磁気記録再生装置を提供する。 【解決手段】光磁気記録媒体5からの反射光に加わるP
偏光成分とS偏光成分との位相差に対する再生信号の振
幅検出手段(再生回路13)と、振幅検出手段の出力に
基づいて情報記録時のレーザ光の出力を制御する手段
(コントローラ16)を備えることにより,信号強度が
十分高くクロストークが十分抑圧された良好な再生信号
を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気光学効果を利
用して情報を再生する光磁気記録再生装置に関する。特
に、案内溝(以下、グルーブと記す)および案内溝間
(以下、ランドと記す)に情報を記録することでトラッ
ク密度を高めて記録密度を向上させる光磁気記録再生装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光磁気記録再生装置においては、
光磁気記録媒体の記録密度を向上する目的として、トラ
ックピッチを狭くする方法が検討されている。その中
で、グルーブとランドの幅をほぼ等しくして、その両方
に情報を記録することで、グルーブピッチが同じままで
記録密度がほぼ2倍になる技術が提案されている。この
ような高トラック密度の光磁気記録媒体を再生する場
合、隣接するグルーブあるいはランドからのクロストー
クが問題となる。クロストークを抑圧するために例えば
国際公開番号WO95/29483号公報に示されてい
るように、グルーブの光学的深さをλ/8〜λ/4にす
る方法がある(λは再生レーザの波長)。また、特開平
8−221820号公報では、光磁気記録媒体からの反
射光に加わるP偏光成分とS偏光成分との位相差(以
下、位相差と記す)によって、クロストークの抑圧効果
が変化することが示されている。さらに同公報では再生
レーザスポットのグルーブ上とランド上の光量がほぼ等
しく、グルーブの光学的深さがλ/13〜λ/8の場合
において、グルーブとランドに記録された情報を再生す
る時にそれぞれ符号の異なる位相差を与えることによっ
て、クロストークを抑圧する方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の光
磁気記録再生装置にあっては、クロストークを抑圧する
ことのみを考慮してグルーブ深さや位相差を設定してい
るため、再生したい情報記録マーク(記録磁区)からの
データ信号振幅が小さくなるという課題を有する。
【0004】また、クロストークを抑圧するグルーブや
位相差の条件は、グルーブあるいはランドに記録された
磁区の幅つまりトラックを横切る方向の寸法によって大
きく異なるという問題がある。
【0005】以上の課題について計算を用いて説明す
る。
【0006】再生信号解析についての計算においては、
対物レンズの出射瞳における光ディスクからの反射光の
振幅分布を求める方法として、スカラ波のフラウンホー
ファ回折を用いた。この方法は光ディスクの再生光学系
の比較的良い近似として多く用いられており、文献(光
学,第20巻第4号,210−215頁,1991
年.)に詳しく解説されている。また、光磁気信号であ
る光の偏光状態の変化はジョーンズマトリックスを用い
た偏光解析を用いて計算した。ジョーンズマトリックス
を用いた光磁気信号の解析に関する論文は、APPLIED OP
TICS, vol. 26, No.18, 3974-3980(1987). などに示さ
れている。
【0007】最初に、光ディスクを位相回折格子と考え
たときの対物レンズ出射瞳における回折光の電界強度を
求める。光ディスクの反射率を考慮するにあたり、ラン
ド部とグルーブ部を分けて考える。ランド部、グルーブ
部にそれぞれ記録磁区、消去磁区が存在するため、全部
で4つの領域に分けられる。それぞれの領域内のみに一
定の反射率を与え、それ以外の領域を0とした複素反射
率を加えたものが全体の反射率となる。さらに、それぞ
れの領域が周期構造をとっていると仮定すると、対物レ
ンズ出射瞳上の振幅分布は上で分けられた4つの領域か
らのそれぞれの回折光の重ね合わせで表すことができ
る。
【0008】次に、検出される光磁気信号を計算する。
光磁気ディスクで反射された偏光は対物レンズの出射瞳
を通過し、位相遅延素子を経由した後で、45度差動検出
光学系によって光磁気信号となる。位相遅延素子は光磁
気信号の位相差依存性を調べるために設置した。対物レ
ンズの出射瞳における強度ならびに偏光状態は、記録磁
区、消去磁区の磁気光学効果に対応するジョーンズマト
リックスに上述した4つの領域からのすべての回折光の
振幅を乗じた形で表される。さらに、光学系のそれぞれ
の偏光操作を表すマトリックスを演算し、2つの検出器
上の光の振幅分布を計算する。振幅分布から出力電流分
布が得られ、これを対物レンズ開口内で積分すると検出
器全体の出力電流となり、これが光磁気信号に相当す
る。
【0009】実際計算を行うに当たっては計算を簡単に
するため、グルーブ断面形状を矩形とし、記録マークを
長方形とした。記録マークはグルーブあるいはランド上
のみに同一形状・一定周期で形成した。再生スポットが
一つのトラック(例えばランド)上を走査したとき、ラ
ンド部に記録された記録マークの光磁気信号振幅をデー
タ信号と定義し、隣接トラック(グルーブ)に記録され
た記録マークの光磁気信号振幅をクロストーク信号と定
義する。
【0010】図6にデータ信号とクロストーク信号の位
相差依存性の一例を示す。計算に用いた光磁気ディスク
はグルーブピッチ1.0μm、ランド幅0.5μm、カ
ー回転1度、カー楕円0度、基板の屈折率1.58であ
る。グループの深さは33nmで、光学的深さは約λ/
10となる。また光学ヘッドはレーザ波長532nm、
ビーム強度はガウス分布、対物レンズの開口径と強度が
1/eとなるビーム径の比(D/W)は0.9、対物
レンズの開口数(NA)0.55のものを用いた。記録
マークはピッチ1.0μm、長さ0.5μm、幅0.5
μmでランド上に形成されている。図において61がデ
ータ信号、62がクロストーク信号である。データ信号
が最大になる位相差が0度からずれている。従来より用
いられている光学ヘッドの位相差は、ほぼ0度に設定さ
れているため、その様なヘッドで再生するとデータ信号
振幅が小さくなってしまう。また、クロストーク信号が
最小になるように光学ヘッドの位相差を補償した場合
(位相差約50度)にもデータ信号が十分確保できない
(最大よりも約2dB振幅が減少する)。
【0011】図7は記録マークの幅が変化した場合のデ
ータ信号が最大になる位相差とクロストーク信号が最小
になる位相差を示すものである。使用した光学ヘッドは
上に示したもの、光磁気ディスクはグルーブ深さが50
nm(約λ/6.7)で、他の条件は同じとした。図に
おいて71がデータ信号最大の位相差、72がクロスト
ーク信号最小の位相差である。記録マークの幅によっ
て、光磁気信号の位相差依存性が大きく変化するため
に、十分な信号強度とクロストークの抑圧が実現できる
条件を満たすことが困難となる。また、記録マークの幅
がランド部からはみ出る点において、データ信号最大の
位相差ならびにクロストーク信号最小の位相差が不連続
に変化することがわかる。
【0012】そこで本発明は、ランドとグルーブの両方
に情報を記録し、良好な再生信号(高い信号強度と低い
クロストーク)が得られる光磁気記録再生装置を提供す
ることを目的としたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1記載の発明は、トラッキング
用案内溝および案内溝間に情報を記録する光磁気記録媒
体にレーザ光を集光して、情報を光磁気記録媒体上に磁
区として記録し、光磁気記録媒体からの反射光の偏光状
態の変化を再生信号として情報を再生する光磁気記録再
生装置において、反射光に加わるP偏光成分とS偏光成
分との位相差に対する再生信号の振幅検出手段と、振幅
検出手段の出力に基づいて情報記録時のレーザ光の出力
を制御する手段を有することを特徴とする。
【0014】上記構成によれば、ランドあるいはグルー
ブの幅に対する記録マークのおおよその幅を判断するこ
とができ、それに基づいて情報記録時のレーザ光出力を
調整し、信号強度が十分高く、クロストークが十分抑圧
された、良好な再生信号が得られるという効果を有す
る。
【0015】ここで、請求項2あるいは3記載の発明の
ように、レーザ光の波長をλとしたとき、トラッキング
用案内溝の光学的深さをλ/6以上λ/4.5以下ある
いはλ/3.5以上λ/2.8以下に選び、光磁気記録
媒体からの反射光に加わるP偏光成分とS偏光成分との
位相差が、光磁気記録媒体が有する位相差の補償量に加
えて±5から±30度とすることによって、データ信号
振幅を最大にしかつクロストーク信号を最小にすること
ができるため、さらに再生信号の品質が向上する。
【0016】また、請求項4記載の発明のように、光磁
気記録媒体に集光されるレーザ光の偏光方向を、トラッ
キング用案内溝の方向に対してほぼ垂直とすると、案内
溝の断面形状にあまり左右されずに高精度の再生信号が
得られるため、製造方法の異なる光磁気記録媒体に対し
ても良好な再生信号が得られるという効果を有する。
【0017】さらに、情報を光磁気記録媒体に記録する
ときに、請求項5記載の発明のように、印加する磁界の
向きを変調する磁界変調記録方式を用いたり、請求項6
記載の発明のように、レーザ光の出力強度を断続的に変
化させて一つの磁区を形成するパルストレイン記録方式
を用いることによって、個々の磁区の幅を均一に記録で
きるため、クロストークの変動が抑圧できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面に基づいて説明する。
【0019】(実施例1)図1は本発明に係る光磁気記
録再生装置の一実施例の概略図である。レーザ光源1か
ら出射しコリメートレンズ2によって平行ビームとなっ
たレーザ光を、対物レンズ4によって光磁気記録媒体5
上に集光する。対物レンズはフォーカシング方向および
トラッキング方向に図示しないアクチュエータによって
制御される。光磁気記録媒体からの反射光は偏光ビーム
スプリッタ3によって検出系に導かれる。検出系にはフ
ォーカス・トラックの各エラー検出系(図示せず)と光
磁気信号検出系がある。偏光ビームスプリッタ3で反射
されたレーザ光は、位相補償板6、1/2波長板7をと
おり、偏光ビームスプリッタ8でP偏光とS偏光の2つ
の成分に分離する。ここで、位相補償板6は位相差制御
手段14の出力信号に基づいて、任意の位相差を与える
ことができる。分離したレーザ光はそれぞれ結合レンズ
9、10でホトディテクタ11、12上に集光される。
2つのホトディテクタの出力信号を再生回路13で差を
とり光磁気信号を生成する。再生回路13では振幅検出
手段によって光磁気信号の振幅をモニタできる。
【0020】次に、データ信号とクロストーク信号の測
定について説明する。一定周期の記録マークをランドあ
るいはグルーブに形成する。ここではランドとする。ラ
ンド部にトラッキングし、データ信号振幅が最大になる
位相差を測定する。また、グルーブ部に同様の記録マー
クを書き込み、ランド部にトラッキングし、クロストー
ク信号振幅が最小になる位相差を測定する。この測定を
記録時のレーザ出力を変化させて行う。コントローラ1
6は再生信号を取り込み、記録時のレーザーパワーと位
相差を制御する。
【0021】図2に記録レーザパワーに対するデータ信
号振幅最大位相差とクロストーク信号振幅最小位相差の
依存性を示した。レーザ光源には波長が680nmの半
導体レーザを用い、対物レンズのNAは0.55であ
る。偏光の方向はトラック方向に対してほぼ平行とし
た。また、位相補償板にはバビネ・ソレイユ補償器を用
いた。使用した光磁気記録媒体は、円盤状の光磁気ディ
スクで、基板がグルーブピッチ1.2μm、グルーブ深
さが77nm、ランドとグルーブの幅がほぼ等しいポリ
カーボネートである。基板の屈折率が1.58であるの
で、光学的なグルーブ深さはほぼλ/5である。ここ
で、グルーブの形状は原子間力顕微鏡(AFM)を用い
て測定した。グルーブの幅はグルーブの上部における幅
と底部における幅の平均とした。また、グルーブの深さ
はグルーブの底部より上部までの高さとした。この基板
上にAlSiN誘電体膜70nm、NdDyTbFeC
o磁性膜20nm、 AlSiN誘電体膜20nm、A
l反射膜60nmをスパッタ法によって積層し光磁気デ
ィスクとした。以上の光磁気ディスクの波長680nm
におけるカー回転は1.08度、カー楕円は0.06度
で光磁気ディスク自体では位相差がほとんど発生しな
い。記録はパルストレイン記録方式を用いた。パルスの
周期、幅、高さは一定とした。記録時には直流磁界が図
1における磁気ヘッド駆動回路17によって磁気ヘッド
18から印加される。図2の記録レーザパワーはパルス
トレイン記録におけるパルスの高さを示す。4mWから
4.6mWにおいてデータ信号振幅最大位相差21とク
ロストーク信号振幅最小位相差22が非常によく一致し
ている。そのクロストーク比(クロストーク信号とデー
タ信号の比)は−30dB以下であった。4.6mWよ
り強いレーザパワーでは、上述した計算結果からもわか
るように記録マークがランドからはみ出してしまいクロ
スライト状態となり使用できない。また、4mWより低
いレーザパワーではデータ信号振幅23自体が小さくな
ってしまう。以上のように、再生信号振幅の位相差依存
性を観察することによりクロストークの小さい良好な記
録条件を決定することができる。
【0022】図2ではランドにおける再生(ランド部に
記録しランド部でデータ信号再生、グルーブ部に記録し
てランド部でクロストーク信号再生)について示した
が、グルーブにおける再生の場合には、光磁気ディスク
自体の位相差がほとんどないため、位相差の符号が正負
反転するだけで現象は同じである。
【0023】ここで、比較として記録に一つの磁区を一
つのパルスで書き込む通常の光変調記録方式を用いる
と、記録マークの先端ではマーク幅が細く、後端で太い
涙型の磁区が記録される。このため、長さの異なる記録
マークを使って情報を記録する場合には、クロストーク
の抑圧が困難になる。また、比較的長いマークの場合に
は、一つのマークの中でさえクロストーク信号が異なっ
てしまう。一方、本実施例で用いたパルストレイン記録
ではマークの幅が一定となるため、クロストークを抑圧
する条件を決定しやすい。
【0024】図3にグルーブ深さに対するデータ信号振
幅最大位相差とクロストーク信号振幅最小位相差の依存
性を示した。31、32がデータ信号振幅最大位相差、
33、34がクロストーク信号振幅最小位相差である。
それぞれの黒塗り(31、33)がデータ信号振幅が十
分確保できる最小のレーザパワーで記録した場合で、白
抜き(32、34)がクロスライトが生じない最大のレ
ーザパワーで記録した場合である。データ信号はその振
幅が最大となる位相差から10度程度位相差がずれた場
合でも振幅は十分確保できる。したがって、図2よりグ
ルーブ深さが72nmから96nmの光磁気ディスクに
おいてクロストークが抑圧された良好な再生信号が得ら
れる。これは光学的深さに換算するとλ/6からλ/
4.5に相当する。また、再生時には光磁気ディスクの
グルーブ深さに応じて位相差を5から25度の間で調整
すればよいことがわかる。
【0025】(実施例2)図4にもう一つの実施例につ
いて、記録レーザパワーに対するデータ信号振幅最大位
相差とクロストーク信号振幅最小位相差の依存性を示し
た。レーザ光源には波長が532nmのSHG固体レー
ザを用い、対物レンズのNAは0.55である。偏光の
方向はトラック方向に対してほぼ垂直とした。また、位
相補償板にはポッケルスセルを用いた。使用した光磁気
記録媒体は円盤状の光磁気ディスクで、基板がグルーブ
ピッチ0.8μm、グルーブ深さが110nm、ランド
とグルーブの幅がほぼ等しいガラス2Pである。基板の
屈折率は1.58であるので、光学的なグルーブ深さは
ほぼλ/3である。この基板上にSiN誘電体膜60n
m、TbFeCo磁性膜20nm、 SiN誘電体膜2
5nm、Al反射膜60nmをスパッタ法によって積層
し光磁気ディスクとした。以上の光磁気ディスクの53
0nmにおけるカー回転は0.96度、カー楕円は0.
16度で光磁気ディスクの位相差が約10度となる。記
録の方法は磁界変調記録方式を用いた。記録時には消去
方向及び記録方向に対応した変調磁界が図1における磁
気ヘッド駆動回路17によって磁気ヘッド18から印加
される。ここではレーザパワーは一定としたが、磁界と
ともにレーザパワーも変調する光磁界変調記録方式でも
よい。測定した範囲においてデータ信号振幅最大位相差
41とクロストーク信号振幅最小位相差42のずれは許
容範囲に収まっている。そのクロストーク比は−30d
B以下であった。しかし、5.2mWより強いレーザパ
ワーでは、記録マークがランドからはみ出してしまいク
ロスライト状態となり使用できない。また、4mWより
低いレーザパワーではデータ信号振幅43自体が小さく
なってしまう。以上のように、再生信号の位相差依存性
を観察することによりクロストークの小さい良好な記録
条件を決定することができる。本実施例で用いた磁界変
調記録方式ではマークの幅が一定となるため、クロスト
ークを抑圧する条件を決定しやすい。
【0026】図5にグルーブ深さに対するデータ信号振
幅最大位相差とクロストーク信号振幅最小位相差の依存
性を示した。51、52がデータ信号振幅最大位相差、
53、54がクロストーク信号振幅最小位相差である。
それぞれの黒塗り(51、53)がデータ信号振幅が十
分確保できる最小のレーザパワーで記録した場合で、白
抜き(52、54)がクロスライトガ生じない最大のレ
ーザパワーで記録した場合である。グルーブ深さが98
nmから120nmの光磁気ディスクにおいてクロスト
ークが抑圧された良好な再生信号が得られる。これは光
学的深さに換算するとλ/3.5からλ/2.8に相当
する。また、再生時には光磁気ディスクのグルーブ深さ
に応じて位相差を5から−20度の間で調整すればよい
ことがわかる。これは光磁気ディスクの位相差補償量も
含んでおり、その分を除くと−5度から−30度であ
る。
【0027】図5ではランドにおける再生について示し
たが、グルーブにおける再生の場合には、光磁気ディス
クの位相差10度を補償し、それに加えて5度から30
度の位相差位相差を加えればよい。
【0028】本実施例では偏光の方向をトラックの方向
とほぼ垂直としたが、平行にした場合には偏光が溝に入
りにくいという現象があらわれる。このため、グルーブ
は見掛け上幅が狭く、深さが浅くなってしまい、データ
信号振幅が大きく、クロストークの抑圧された品質のよ
い光磁気信号を得るためには物理的な深さがより深いグ
ルーブが必要となる。しかしながら、より深いグループ
を形成するとノイズが上昇し、信号品質が落ちてしまっ
た。さらに、偏光の溝への入り方はグルーブの断面形状
に影響されるため、製造行程が異なる基板を用いるとク
ロストークの抑圧される溝深さが異なってしまった。
【0029】また、本実施例にように光学的な深さが深
いグルーブに関しては、ここで用いたような短波長レー
ザ光源ほどグルーブの光学的深さは深くなるため、物理
的深さは浅くてよく、ノイズが更に低くなるという利点
がある。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のうち請求項
1記載の発明は、位相差に対する再生信号基づいて情報
記録時のレーザ光の出力を制御するため、ランドあるい
はグルーブの幅に対する記録マークのおおよその幅を判
断しレーザ光出力を調整することにより、信号強度が十
分高く、クロストークが十分抑圧された、良好な再生信
号が得られる。
【0031】また、請求項2あるいは3記載の発明は、
グルーブの光学的深さをλ/6以上λ/4.5以下ある
いはλ/3.5以上λ/2.8以下に選び、反射光に加
わる位相差が、光磁気記録媒体が有する位相差の補償量
に加えて±5から±30度とすることによって、データ
信号振幅を最大にしかつクロストーク信号を最小にする
ことができる。
【0032】さらに、請求項4記載の発明は、光磁気記
録媒体に集光されるレーザ光の偏光方向を、トラックの
方向に対してほぼ垂直とすると、案内溝の断面形状にあ
まり左右されずに高精度の再生信号が得られるため、製
造方法の異なる光磁気記録媒体に対しても良好な再生信
号が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光磁気記録再生装置の一実施例の
概略図。
【図2】記録レーザパワーに対するデータ信号振幅最大
位相差とクロストーク信号振幅最小位相差の依存性を示
す図。
【図3】グルーブ深さに対するデータ信号振幅最大位相
差とクロストーク信号振幅最小位相差の依存性を示す
図。
【図4】他の実施例における記録レーザパワーに対する
データ信号振幅最大位相差とクロストーク信号振幅最小
位相差の依存性を示す図。
【図5】他の実施例におけるグルーブ深さに対するデー
タ信号振幅最大位相差とクロストーク信号振幅最小位相
差の依存性を示す図。
【図6】データ信号とクロストーク信号の位相差依存性
の計算結果の一例で従来技術の課題を説明する図。
【図7】記録マークの幅が変化した場合のデータ信号が
最大になる位相差とクロストーク信号が最小になる位相
差の計算結果の一例で従来技術の課題を説明する図。
【符号の説明】
1.レーザ光源 2.コリメートレンズ 3.偏光ビームスプリッタ 4.対物レンズ 5.光磁気記録媒体 6.位相補償板 7.1/2波長板 8.偏光ビームスプリッタ 9、10.集光レンズ 11、12.ホトディテクタ 13.再生回路 14.位相差制御手段 15.レーザ駆動回路 16.コントローラ 17.磁気ヘッド駆動回路 18.磁気ヘッド

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トラッキング用案内溝および案内溝間に情
    報を記録する光磁気記録媒体にレーザ光を集光して、情
    報を光磁気記録媒体上に磁区として記録し、光磁気記録
    媒体からの反射光の偏光状態の変化を再生信号として情
    報を再生する光磁気記録再生装置において、反射光に加
    わるP偏光成分とS偏光成分との位相差に対する再生信
    号の振幅検出手段と、振幅検出手段の出力に基づいて情
    報記録時のレーザ光の出力を制御する手段を有すること
    を特徴とする光磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】レーザ光の波長をλとしたとき、トラッキ
    ング用案内溝の光学的深さがλ/6以上λ/4.5以下
    で、光磁気記録媒体からの反射光に加わるP偏光成分と
    S偏光成分との位相差が、光磁気記録媒体が有する位相
    差に対して±5から±30度であることを特徴とする請
    求項1記載の光磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】レーザ光の波長をλとしたとき、トラッキ
    ング用案内溝の光学的深さがλ/3.5以上λ/2.8
    以下で、光磁気記録媒体からの反射光に加わるP偏光成
    分とS偏光成分との位相差が、光磁気記録媒体が有する
    位相差の補償量に加えて±5から±30度であることを
    特徴とする請求項1記載の光磁気記録再生装置。
  4. 【請求項4】光磁気記録媒体に集光されるレーザ光の偏
    光方向が、トラッキング用案内溝の方向に対してほぼ垂
    直であることを特徴とする請求項1または3記載の光磁
    気記録再生装置。
  5. 【請求項5】印加する磁界の向きを変調して情報を光磁
    気記録媒体上に磁区として記録することを特徴とする請
    求項1、2、3または4記載の光磁気記録再生装置。
  6. 【請求項6】レーザ光の出力強度を断続的に変化させ
    て、光磁気記録媒体上に一つの磁区を形成することを特
    徴とする請求項1、2、3または4記載の光磁気記録再
    生装置。
JP5785997A 1997-03-12 1997-03-12 光磁気記録再生装置 Withdrawn JPH10255347A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7012448B2 (en) 2001-04-07 2006-03-14 The University Court Of The University Of Dundee Integrated circuit and related improvements

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