JPH10252409A - 単結晶からなるガスタービン翼の製造方法 - Google Patents

単結晶からなるガスタービン翼の製造方法

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JPH10252409A
JPH10252409A JP6077597A JP6077597A JPH10252409A JP H10252409 A JPH10252409 A JP H10252409A JP 6077597 A JP6077597 A JP 6077597A JP 6077597 A JP6077597 A JP 6077597A JP H10252409 A JPH10252409 A JP H10252409A
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JP
Japan
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gas turbine
blade
turbine blade
mold
shroud
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP6077597A
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English (en)
Inventor
Yukirou Shimobatake
幸郎 下畠
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 翼及びシュラウド面で強度低下の原因となる
多結晶化を防止し単結晶からなるガスタービン翼を提供
可能なガスタービン翼の製造方法を提供する。 【解決手段】 翼部6、上部シュラウド7、及び下部シ
ュラウド8をもつワックス模型1の表面にセラミック粒
子を付着させてセラミックシェルからなる鋳型11を構
築する。これをオートクレーブ中に入れ鋳型11中のワ
ックスを溶出し焼成する。得られた鋳型11をトレーリ
ングエッジ10が下、リーディングエッジ9が上になる
よう水冷板17の上に設置し溶解炉14で溶解した溶融
合金15を鋳型11内に注入する。これによって翼部及
び上下シュラウド7,8での多結晶化を防止し翼部6の
主応力方向の結晶方位を所望の方位とした単結晶からな
るガスタービン翼を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単結晶からなるガ
スタービン翼の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンの翼は、ガス温度の上昇に
対応するため、クリープ強度、疲労強度など高温特性の
向上が要求されている。このため、翼部の一方向凝固化
及び単結晶化が進められているが、その製造方法はブリ
ッジマン法を用い、翼の主応力方向(縦方向)に結晶を
成長させる方法が採用されている。
【0003】すなわち、図5に示すように上部シュラウ
ド30、下部シュラウド31及びそれらのシュラウド3
0,31の間に翼部32をもつガスタービン翼におい
て、図中に斜線で示した断面で結晶の成長過程について
説明する。
【0004】従来の製造方法では、図6に見るように、
単結晶の成長は、その成長界面を湾曲ラインで示したよ
うに下から上へと進行する。この際、下部シュラウド3
1は種結晶からの成長により比較的容易に単結晶化が行
われる。ただし、ガスタービン翼を加工する上で図6の
下端部に示される大きな切断部分が生ずる。
【0005】一方、上部シュラウド30では、断面形状
が翼部32から急激に広がった形となるため、上部シュ
ラウド30では横方向への単結晶の成長が必要となる。
しかし、ブリッジマン法では、横方向への単結晶の成長
を維持するように製造条件を制御することが困難であ
る。したがって、図6の斜線部分で別の結晶(異結晶)
の発生がおこり単結晶化が困難である。
【0006】この従来方法で単結晶化するには、図6に
示すように翼部に余肉等をつけて急激な肉厚変化を避け
るような対策が必要となる。このように余肉等をつけて
単結晶化し、そのあと余肉部分を除去するような製造方
法では翼のコストが嵩む結果となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、従来
のガスタービン翼の製造方法では、翼の上下にあるシュ
ラウド面での一方向凝固化の場合の結晶数の減少と粗大
化や、単結晶の場合の多結晶化を防止することが難し
く、これがガスタービン翼のシュラウド面での強度低下
の原因となっている。
【0008】本発明は、翼及びシュラウド面で強度低下
の原因となる多結晶化を防止し単結晶からなるガスター
ビン翼を提供可能なガスタービン翼の製造方法を提供す
ることを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、ガスタービン翼を製造する場合の結晶成長
の方向を翼の縦方向から横方向に変えて単結晶を得るよ
うにする。
【0010】すなわち、本発明は、単結晶からなるガス
タービン翼を製造するにあたり、種結晶を用い、かつ、
翼のトレーディングエッジからリーディングエッジ方向
もしくは、その逆の方向に結晶を成長させて製造するこ
とを特徴とする。
【0011】なお、この製造には、ヒーターから徐々に
セラミックシェル鋳型に鋳造した製品を引出し凝固させ
るブリッジマン法(高速引下げ法)を用いた精密鋳造法
を用いるのが一般的である。
【0012】本発明によるガスタービン翼の製造方法で
は、図4にそのやり方を例示するように、シュラウド
面、翼部とも急激な肉厚変化がなく、結晶の成長は下か
ら上へブリッジマン法で制御が容易な進行のみとなる。
このことから単結晶化が容易に達成され、また、切断部
分も少なくてすむのである。
【0013】このように本発明の製造方法によれば、従
来の方法では困難であった翼の上下にあるシュラウド面
の単結晶化が容易に達成されるので、これによってこの
面の強度等の低下を防ぐことが可能となる。
【0014】また、単結晶の場合には、結晶の方位によ
ってクリープ強度等の異なる異方性が存在するが、予め
結晶方位のわかった種結晶を用い、これを核として単結
晶を成長させることで3軸方向の結晶方位を制御するこ
とができ、特に、翼の主応力方向(縦方向)の結晶方位
を特定の方向(主に<100>)に制御して所望の強度
をもつガスタービン翼の製造が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるガスタービン
翼の製造方法を図1〜図3に示した実施の一形態に基づ
いて具体的に説明する。図1〜図3において、6は翼部
でその両側に上部シュラウド7と下部シュラウド8を有
している。2は翼部6内に入れたセラミック中子であ
る。9は翼部6のリーディングエッジ、10は翼のトレ
ーリングエッジを示している。
【0016】このように、上部シュラウド7、下部シュ
ラウド8を具えた翼部6を製造するため、まず、ワック
ス模型1を組立てた。すなわち、図2に示すように、ト
レーリングエッジ部10の下方に製品接続部5を介して
スタータ部3を、また、リーディングエッジ部9の上方
の上部シュラウド7に押湯4を付加した翼部6と同じ形
状をもつワックス模型1を射出成形して組立てた。押湯
4は溶湯(溶融金属)の補給を目的とした湯口を兼ねて
いる。
【0017】一方、セラミック粉末を骨材とし、コロイ
ダルシリカをバインダとしたスラリ中に図2に示したワ
ックス模型1を浸透し、その後直ちにセラミック粒子を
該スラリー表面に付着させ、乾燥後に同じ工程を10回
繰返した。すなわち、図3に示すようにワックス模型1
のまわりにセラミックシェルからなる鋳型11を構築し
た。
【0018】その後、このように構築したセラミックシ
ェル鋳型11を加熱及び加圧可能なオートクレーブ中に
入れ、鋳型11内のワックスを溶出し、ワックス溶出後
の該鋳型11を大気雰囲気中にて1,000℃で2時間
焼成して、室温程度まで冷却した。このセラミックシェ
ル鋳型11を図1に示すようにトレーリングエッジ10
が下、リーディングエッジ9が上になるように水冷板1
7の上に設置した。
【0019】また、このときスタータ部3中に種結晶2
2を水冷板17に接するように設置した。このあと、真
空チャンバ12中の加熱炉13で該鋳型11を約1,5
00℃に加熱した後、溶解炉14にて溶解したニッケル
基の溶融金属15を湯口カップ16を介して約1,55
0℃で鋳型11内に注入し、昇降軸18によって鋳物及
び鋳型11を毎時200〜100mmで引下げながら鋳物
を凝固させた。
【0020】この結果、翼部6の上下にあるシュラウド
7,8での多結晶化を防止し、かつ、翼部6の主応力方
向(縦方向)の結晶方位を所定の方位<100>方向に
制御した良好な単結晶からなるガスタービン翼を得るこ
とができた。また、本実施形態では、鋳型11の製作時
のバインダとしてコロイダルシリカを採用したが、エチ
ルシリケートを採用することも可能である。なお、図
中、19は仕切りバルブ、20は水冷コイル、21は放
熱防止板を示す。
【0021】以上、本発明を図示した実施形態に基づい
て具体的に説明したが、本発明がこれらの実施形態に限
定されず特許請求の範囲に示す本発明の範囲内で、その
具体的構造、構成に種々の変更を加えてよいことはいう
までもない。
【0022】例えば、上記実施形態では、トレーリング
エッジ10からリーディングエッジ9へ結晶を成長させ
てガスタービン翼を製造しているが、本実施形態とは逆
に、リーディングエッジ9からトレーリングエッジ10
へ結晶を成長させることでも本発明は可能である。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるガス
タービン翼の製造方法では、種結晶を用いトレーリング
エッジとリーディングエッジの間でその一方から他方の
方向に結晶を成長させてゆくもので、これによれば、シ
ュラウド及び翼部ともに急激な肉厚変化がなく翼部の上
下にあるシュラウド面の多結晶化を防ぎ、強度低下を防
止した単結晶からなるガスタービン翼を容易に製造する
ことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るガスタービン翼の
製造方法における鋳造・凝固工程を説明するための模式
図。
【図2】本発明の実施の一形態に係るガスタービン翼の
製造方法におけるワックス模型組立状況を説明するワッ
クス模型を示す図面で、(a)は側面図、(b)は正面
図。
【図3】本発明の実施の一形態に係るガスタービン翼の
製造方法における精密鋳造用のセラミックシェル鋳型を
示す図面で側断面図、正断面図。
【図4】本発明によるガスタービン翼の製造方法におけ
る単結晶の成長状況を模式的に示す説明図。
【図5】ガスタービン翼の形状を示す斜視図。
【図6】従来のガスタービン翼の製造方法における単結
晶の成長状況を模式的に示す説明図。
【符号の説明】
1 ワックス模型 2 セラミック中子 3 スタータ部 4 押湯 5 製品接続部 6 翼部 7 上部シュラウド 8 下部シュラウド 9 リーディングエッジ 10 トレーリングエッジ 11 セラミックシェル鋳型 12 真空チャンバ 13 加熱炉 14 溶解炉 15 溶融金属 16 湯口カップ 17 水冷板 18 昇降軸 19 仕切りバルブ 20 水冷コイル 21 放熱防止板 22 種結晶

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 種結晶を用いトレーリングエッジとリー
    ディングエッジの間でその一方から他方の方向に結晶を
    成長させることを特徴とする単結晶からなるガスタービ
    ン翼の製造方法。
JP6077597A 1997-03-14 1997-03-14 単結晶からなるガスタービン翼の製造方法 Withdrawn JPH10252409A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013533937A (ja) * 2010-04-14 2013-08-29 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ シュラウド付きのエーロフォイルの中の結晶粒界を低減するシステムおよび方法
CN105268916A (zh) * 2014-06-11 2016-01-27 中国科学院金属研究所 一种单晶涡轮导向叶片的制备工艺

Cited By (3)

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JP2013533937A (ja) * 2010-04-14 2013-08-29 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ シュラウド付きのエーロフォイルの中の結晶粒界を低減するシステムおよび方法
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Effective date: 20040601