JPH10251748A - 耐久性に優れた弁ばねの製造方法 - Google Patents

耐久性に優れた弁ばねの製造方法

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JPH10251748A
JPH10251748A JP9057336A JP5733697A JPH10251748A JP H10251748 A JPH10251748 A JP H10251748A JP 9057336 A JP9057336 A JP 9057336A JP 5733697 A JP5733697 A JP 5733697A JP H10251748 A JPH10251748 A JP H10251748A
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diameter
wire
cut wire
shot peening
valve spring
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JP9057336A
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Masaaki Mikura
正明 見倉
Taisuke Nishimura
泰輔 西村
Taku Otowa
卓 音羽
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Honda Motor Co Ltd
Chuo Hatsujo KK
Chuo Spring Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Chuo Hatsujo KK
Chuo Spring Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D7/00Modifying the physical properties of iron or steel by deformation
    • C21D7/02Modifying the physical properties of iron or steel by deformation by cold working
    • C21D7/04Modifying the physical properties of iron or steel by deformation by cold working of the surface
    • C21D7/06Modifying the physical properties of iron or steel by deformation by cold working of the surface by shot-peening or the like
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • C21D9/02Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for springs
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C8/00Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C8/80After-treatment
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49609Spring making

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高強度のコイルばねの耐久性と生産性を同時
に向上させる。 【解決手段】 素線としてオイルテンパー線を用い、コ
イリングし、窒化処理を施した弁ばねに、ローラ自転式
連続ショット機によりHv650〜850を有する直径
1.0〜0.6mmのカットワイヤを投射し、ついでタ
ンブラショット機により前記硬さを有する直径0.4〜
0.2mmのカットワイヤを投射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高強度で、耐久性
に優れた、すなわち高疲労強度の弁ばねの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】弁ばねの耐久性、すなわち疲労強度に対
しては、弁ばね表面付近における圧縮残留応力の値が深
い関係があるので、弁ばねの耐久性を高めるために、近
年弁ばねの表面及び表面から深さ0.1〜0.2mmの
内部に対して高い圧縮残留応力を付与する手法が開発さ
れている。この手法としては、各種直径のカットワイヤ
を組み合わせたり、硬さの異なったカットワイヤを組み
合わせたり、高温窒化後に高硬度のカットワイヤを複数
段投射する方法などが開発されてきた。特開平5−33
1535号公報には、オイルテンパー線をコイリングし
た弁ばねに、低温浸炭窒化したのち、Hv(ビッカース
硬さ)650〜850のハードショットを投射するショ
ットピーニング法が開示されている。
【0003】なお、高強度のばね素材としては、重量%
にて、C:0.45〜0.8%、Si:1.2〜2.5
%、Mn:0.5〜1.5%、Cr:0.5〜2.0%
と、Mo:0.1〜0.7%、V:0.05〜0.6
%、Ni:0.2〜2.0%、Nb:0.01〜0.2
%の中から選ばれた少なくとも一元素とを含み、残部が
Fe及び不純物元素からなるというようなオイルテンパ
ー線が代表の一つとして知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば高強度
のSWOCN−V材は、500℃前後の高温浸炭窒化処
理によって、表面近傍がHv900以上、内部がHv5
70となる。このような弁ばねに、2段又は3段といっ
た複数段のハードショットピーニングを施すと、疲労強
度が大幅に向上するが、高い耐久性を得るためにはタン
ブラショット機の複数段で1.5〜2.5時間もの長時
間の処理を必要とした。また、硬い投射材で強いショッ
トを施すために、タンブラショット機のゴムベルトの摩
耗が著しく、生産性を阻害するという欠点があった。ま
た、投射時間を短くすると、製品ばねごとの疲労強度の
ばらつきが生じるため、処理個数を減らして確実にショ
ットを当てることが必要となって、量産性を損ねる。さ
らに、設備の損傷を軽減するために投射速度を低下させ
ると、残留応力の浸透深さが減って、ばねの内部方向の
強度が低下するという問題があった。また、長時間にわ
たり複数段のハードショットピーニングを施す場合に
は、ばね端末の接触部の摩耗による折損を防ぐために、
端末にR仕上げを施す必要が生じ、量産を阻害するとい
う欠点があった。上記のように、強力なショットとなる
ほど設備損傷等生産性を阻害する問題が発生するので、
耐久性、生産性の双方において優れた高強度合金線材用
のショットピーニング法が求められている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、複数段のショットピーニングのなかで強いショット
ピーニングをいかに短時間で有効に行うかに着目して第
1の発明を完成した。すなわち、本発明による弁ばねの
製造方法は、素線としてオイルテンパー線を用い、コイ
リングし、窒化処理を施した弁ばねを、該弁ばねのコイ
ル中心軸の周りに回動可能に支持した状態にて、Hv6
50〜850を有する直径1.0〜0.6mmのカット
ワイヤを投射して1段目のショットピーニングを実施
し、ついで前記硬さを有する直径0.4〜0.2mmの
カットワイヤをタンブラショット機内にて投射して2段
目のショットピーニングを実施することを特徴とする。
【0006】前記1段目のショットピーニングは、処理
すべきばねを、同一方向に回転する並列ローラの間の間
隙を跨いで該ローラと軸方向が同一になるように載置
し、又は周回移動するそれぞれの平行軸をそれぞれのば
ねに遊挿すること等によって、該ばねをそのコイル中心
軸の周りに回動可能に支持した状態で、カットワイヤを
投射することによって実施することができる。この1段
目のショットピーニングはできるだけ短時間で終わらせ
る。これに対して、2段目のショットピーニングは、慣
用のタンブラショット機内で行い、通常は少なくとも1
5分の投射を必要とする。
【0007】本発明の実施に当たっては、前記Hv65
0〜850を有する直径1.0〜0.6mmのカットワ
イヤの投射速度を70〜90m/秒とし、また前記硬さ
を有する直径0.4〜0.2mmのカットワイヤの投射
速度を50〜70m/秒とすることが好ましい。
【0008】また、前記オイルテンパー線の素材として
は、重量%にて、C:0.45〜0.8%、Si:1.
2〜2.5%、Mn:0.5〜1.5%、Cr:0.5
〜2.0%と、Mo:0.1〜0.7%、V:0.05
〜0.6%、Ni:0.2〜2.0%、Nb:0.01
〜0.2%の中から選ばれた少なくとも一元素とを含
み、残部がFe及び不純物元素からなる材料を使用する
ことができる。
【0009】第2の発明による弁ばねの製造方法は、素
線としてオイルテンパー線を用い、コイリングし、窒化
処理を施した弁ばねに、Hv500〜650を有する直
径1.0〜0.6mmのカットワイヤを投射することに
よって1段目のショットピーニングを実施し、ついでH
v650〜850を有する直径0.4〜0.2mmのカ
ットワイヤを投射することによって2段目のショットピ
ーニングを実施し、かつ各段をタンブラショット機内で
行うことを特徴とする。各段とも通常はそれぞれ少なく
とも15分の投射を必要とする。
【0010】本発明に使用する前記オイルテンパー線の
素材としては、重量%にて、C:0.45〜0.8%、
Si:1.2〜2.5%、Mn:0.5〜1.5%、C
r:0.5〜2.0%と、Mo:0.1〜0.7%、
V:0.05〜0.6%、Ni:0.2〜2.0%、N
b:0.01〜0.2%の中から選ばれた少なくとも一
元素とを含み、残部がFe及び不純物元素からなる材料
を使用することができる。
【0011】上記第1及び第2の発明において、3段目
として、Hv500〜650を有する直径0.3〜0.
1mmのカットワイヤ又はビーズによるショットピーニ
ングを追加することもでき、これによってばね表面の強
度はさらに向上するが、設備及びばね端末の損傷には影
響しない。
【0012】
【発明の効果】前記第1の発明においては、比較的高硬
度のカットワイヤを用い、1段目のショットピーニング
では、直径が比較的大きなカットワイヤを使用して、ま
た特に投射速度を速くすれば、短時間の強い投射でコイ
ルばね内部の深い位置まで圧縮残留応力が付与される反
面、設備の損傷が少なく、ばねの端末の摩耗が回避され
る。2段目のショットピーニングでは、直径が比較的小
さいカットワイヤを使用して、また特に投射速度を比較
的遅くし比較的長時間投射すれば、ばねの表面に付与さ
れる圧縮残留応力の値が増し、かつその均一化が図られ
る。この場合、カットワイヤが小径であるので、投射エ
ネルギが小さく、設備の損傷及びばね端末の摩耗が少な
く、かつ表面の耐久性が向上する。以上のように、この
方法によれば、比較的短時間のショットピーニングであ
るので、生産性が向上し、設備の摩耗も防ぐことがで
き、しかもコイルばねの疲労強度、耐久性を高めること
ができる。
【0013】前記第2の発明においては、1段目のカツ
トワイヤの硬さが低いために処理時間が長くなるが、設
備の摩耗は少なく、2段目のハードショットピーニング
によって耐久性は優れたものになる。また、硬いカット
ワイヤの使用が少ないので、製造費用を低下できるとい
う利点もある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を実験
に基づいて詳細に説明する。表1に本発明の実施の形態
としての実験に使用した供試線材1〜5の化学成分(重
量%)を示す。カットワイヤは、硬さによってHv50
0級(Hv500±50)、Hv600級(Hv600
±50)、Hv700級(Hv700±50)、Hv8
00級(Hv800±50)等に分けることができる。
第1の発明の実施品1、2及び比較品1〜4に対して
は、1、2段目ともにHv700級(0.6mm径でH
v682、0.3mm径でHv733)の硬さのものを
使用した。また、第2の発明の実施品3に対しては、1
段目にHv600級(Hv560)、2段目にHv70
0級(Hv733)の硬さのカットワイヤを使用した。
製品ばねの耐久性は、星型疲労試験機を用い平均応力7
0kgf/mm2の下で測定したが、試験回数は1×108回で打
ち切りとした。
【0015】
【表1】
【0016】表1の線材(直径3.4mm)を使用し、
表2に示す諸元に従ってコイリング加工した。ついで、
図1に示す工程に従って処理しコイルばねを製作した。
この工程中、一次の焼鈍は400℃、窒化処理にはアン
モニアガスを使用し500℃で行った。
【0017】
【表2】
【0018】図2に、表1の供試線材1を使用して製作
し、窒化処理を終えたコイルばねにそれぞれ図2下半の
表に示す条件でショットピーニング処理を施した実施品
1、3と比較品1〜4、及び表1の供試材線4を使用し
て製作し同様の処理を施した実施品2の疲労試験の結果
を示す。図2中の実斜線は、比較品1の10%折損確率
ラインである。図2表中の装置のロはローラ自転式連続
ショット機、タはタンブラショット機の略称である。ロ
ーラ自転式連続ショット機について説明すると、適当な
間隔を有し同一方向に回転する並列ローラからなる装置
であって、このローラ相互の間の間隙を跨いで該ローラ
と軸方向が同一になるように載置支持したばねを、該ロ
ーラと共に回転させながら、これにカットワイヤを投射
する。回転につれてばねは移送され連続的に処理され
る。この1段目のショットピーニングは、エンドレスベ
ルト状に周回移動するそれぞれの平行軸をそれぞれのば
ねに遊挿することによって該ばねを回動可能に支持した
状態で、カットワイヤを投射すること等によっても同様
に実施することができる。タンブラショット機は慣用の
タンブラショット機である。1、4以外の供試線材を使
用したコイルばねについてもほぼ同様な結果が得られた
ので記載は省略する。
【0019】図2の実施品1及び2は、第1の発明の方
法を実施した製品で、優れた成績が得られた。実施品
1、2とショットピーニング条件を比較すると、ショッ
ト機の種類は別として、比較品1、2とも0.3mm径
のカットワイヤでの投射時間が短い。比較品3は0.6
mm径での投射速度が遅く、このため図3に示すように
深さ方向の残留応力の値が低い。ただし、耐久性は比較
品2より良い。0.3mm径での投射時間は短い。比較
品4では0.6mm径での投射が無い。タンブラショッ
ト機内での0.3mm径を用いた長時間の処理によっ
て、実験上耐久性は良くなっているが、図3に示すよう
に深さ方向の残留応力の値は低く内部強度が低いため
に、実機では内部を起点として折損が起こりやすいこと
を考えると、その耐久性には問題がある。
【0020】上記の実験では、Hv700級のカットワ
イヤを用い、1段目では0.6mm径、投射速度80m
/秒、投射時間1分、2段目では0.3mm径、投射速
度60m/秒、投射時間30分の条件で実施したが、H
v700級のほか、Hv800級のカットワイヤを用
い、1段目では1.0〜0.6mm径、投射速度70〜
90m/秒、投射時間は合計数分以内の短時間、2段目
では0.4〜0.2mm径、投射速度50〜70m/
秒、投射時間は少なくとも15分の条件で実施すること
ができる。また、1、2段目とも、上記の径のカットワ
イヤのうち径の大きいものから小さいものに順次径を変
えて投射するなど、各段をさらに数段に分けて実施する
こともできる。
【0021】また、本発明の方法は、上記実験のよう
に、素線として、特に、重量%にて、C:0.45〜
0.8%、Si:1.2〜2.5%、Mn:0.5〜
1.5%、Cr:0.5〜2.0%と、Mo:0.1〜
0.7%、V:0.05〜0.6%、Ni:0.2〜
2.0%、Nb:0.01〜0.2%の中から選ばれた
少なくとも一元素とを含み、残部がFe及び不純物元素
からなる高強度のオイルテンパー線に適用して効果的に
実施することができる。
【0022】本発明においては、比較的硬いショットワ
イヤを用い、1段目のショットピーニングでは、ばねを
そのコイル中心軸の周りに回動可能に支持した状態で、
直径が比較的大きなカットワイヤを使用し、特に投射速
度を速くすれば、短時間の強い投射でコイルばね内部の
深い位置まで圧縮残留応力が付与される。しかも、投射
時間が短いので設備の損傷が少なく、ばねの端末の摩耗
も回避される。また、2段目のショットピーニングで
は、タンブラショット機内で、直径が比較的小さいカッ
トワイヤを使用し、特に投射速度を比較的遅くし比較的
長時間投射すれば、ばねの表面に付与される圧縮残留応
力の値が増し、かつその均一化が図られる。この場合に
も設備の損傷は少なく、かつ2段目に小径のカットワイ
ヤを用い1段目と同様のショットピーニングを施した比
較品2より疲労強度が優れている。このように、本発明
の方法によれば、比較的短時間のショットピーニングに
よって、コイルばねの耐久性を高めることができるの
で、生産性が向上し、設備の摩耗も防ぐことができる。
カットワイヤの硬さ、各段におけるワイヤの直径、投射
速度等の前記範囲は、上記効果を達成するために適した
ものとして決定した。
【0023】第2の発明に対応する実施品3は、タンブ
ラショット機内でショットピーニングを施した。1段目
のカツトワイヤの硬さが低いために処理時間が長くなる
が、設備の摩耗は少なく、2段目のハードショットピー
ニングによって図2に示すように耐久性は優れたものに
なっている。
【0024】本発明は、2段目のショットピーニングに
Hv700級のほか、Hv800級の硬さのカットワイ
ヤを使用し、また1段目には1.0〜0.6mm径のカ
ットワイヤを、2段目には0.4〜0.2mm径のカッ
トワイヤを使用することができる。また、本発明の方法
は、上記実験のように、素線として、特に、重量%に
て、C:0.45〜0.8%、Si:1.2〜2.5
%、Mn:0.5〜1.5%、Cr:0.5〜2.0%
と、Mo:0.1〜0.7%、V:0.05〜0.6
%、Ni:0.2〜2.0%、Nb:0.01〜0.2
%の中から選ばれた少なくとも一元素とを含み、残部が
Fe及び不純物元素からなる高強度のオイルテンパー線
に適用して効果的に実施することができる。さらに、上
記の実験では、1、2段目とも投射時間30分の条件で
実施したが、一般的に各段とも少なくとも15分の投射
を必要とする。本発明の方法によれば、設備の摩耗や硬
いカットワイヤの使用が少ないので、製造費用を低下で
きるという利点もある。
【0025】上記第1及び第2の発明において、3段目
として、Hv500〜650を有する直径0.3〜0.
1mmのカットワイヤ又はビーズによるショットピーニ
ングを追加することもでき、これによってばね表面の強
度はさらに向上するが、設備及びばね端末の損傷には影
響しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コイルばねの製作工程を示すブロックダイヤ
グラムである。
【図2】 実施品及び比較品コイルばねの耐久試験の結
果で、応力振幅と耐久回数との関係を示すグラフであ
る。
【図3】 実施品及び比較品コイルばねの表面からの深
さと圧縮残留応力との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 音羽 卓 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素線としてオイルテンパー線を用い、コ
    イリングし、窒化処理を施した弁ばねを、該弁ばねのコ
    イル中心軸の周りに回動可能に支持した状態にて、Hv
    650〜850を有する直径1.0〜0.6mmのカッ
    トワイヤを投射し、ついでタンブラショット機内にて前
    記硬さを有する直径0.4〜0.2mmのカットワイヤ
    を投射することを特徴とする弁ばねの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記Hv650〜850を有する直径
    1.0〜0.6mmのカットワイヤの投射速度が70〜
    90m/秒であることを特徴とする請求項1に記載の弁
    ばねの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記Hv650〜850を有する直径
    0.4〜0.2mmのカットワイヤの投射速度が50〜
    70m/秒であることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の弁ばねの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記オイルテンパー線が、重量%にて、
    C:0.45〜0.8%、Si:1.2〜2.5%、M
    n:0.5〜1.5%、Cr:0.5〜2.0%と、M
    o:0.1〜0.7%、V:0.05〜0.6%、N
    i:0.2〜2.0%、Nb:0.01〜0.2%の中
    から選ばれた少なくとも一元素とを含み、残部がFe及
    び不純物元素からなることを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれかに記載の弁ばねの製造方法。
  5. 【請求項5】 素線としてオイルテンパー線を用い、コ
    イリングし、窒化処理を施した弁ばねに、Hv500〜
    650を有する直径1.0〜0.6mmのカットワイヤ
    をタンブラショット機内にて投射し、ついでHv650
    〜850を有する直径0.4〜0.2mmのカットワイ
    ヤをタンブラショット機内にて投射することを特徴とす
    る弁ばねの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記オイルテンパー線が、重量%にて、
    C:0.45〜0.8%、Si:1.2〜2.5%、M
    n:0.5〜1.5%、Cr:0.5〜2.0%と、M
    o:0.1〜0.7%、V:0.05〜0.6%、N
    i:0.2〜2.0%、Nb:0.01〜0.2%の中
    から選ばれた少なくとも一元素とを含み、残部がFe及
    び不純物元素からなることを特徴とする請求項5に記載
    の弁ばねの製造方法。
JP9057336A 1997-03-12 1997-03-12 耐久性に優れた弁ばねの製造方法 Pending JPH10251748A (ja)

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