JPH10248825A - Mri装置およびmr撮像方法 - Google Patents

Mri装置およびmr撮像方法

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JPH10248825A
JPH10248825A JP10001274A JP127498A JPH10248825A JP H10248825 A JPH10248825 A JP H10248825A JP 10001274 A JP10001274 A JP 10001274A JP 127498 A JP127498 A JP 127498A JP H10248825 A JPH10248825 A JP H10248825A
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JP
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image
pulse
imaging surface
execution means
imaging
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JP10001274A
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English (en)
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Fumitoshi Kojima
富美敏 児島
Junichi Makita
淳一 槙田
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Toshiba Corp
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】血管自体の明瞭さを確保し、脂肪、筋肉などの
実質部からのMR信号を抑制した、血管の視認性、識別
性を向上させた血流像を提供する。 【解決手段】撮像面のスピンを選択励起してエコー信号
を収集するための第1のパルスシーケンスPS−Aを位
相エンコード量毎に実行する手段と、第1のパルスシー
ケンスに相前後して、撮像面とは異なる面を事前励起す
るプリパルスを含みかつこのプリパルスの印加後に撮像
面のスピンを選択励起してエコー信号を収集する第2の
パルスシーケンスPS−Bを位相エンコード量毎に実行
する手段と、各別に得られるエコー信号から2枚のフレ
ーム画像を再構成し、画像間の差分画像を生成する手段
とを備える。第1、第2のパルスシーケンスはリフェー
ズパルスと、FE法に基づく読出し方向傾斜磁場の極性
を反転させる読出し用パルスを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体内の原子核
スピンの磁気共鳴現象を利用したMRI(磁気共鳴イメ
ージング)に係り、とくに、2次元撮影面を通過する血
流のタイム・オブ・フライト(time of flight:TOF)効
果を使って血流イメージングを行うMRイメージング方
法及びMRI装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴イメージングは、静磁場中に置
かれた被検体の原子核スピンをそのラーモア周波数の高
周波信号で磁気的に励起し、この励起に伴って発生する
MR信号から画像を再構成する撮像法である。
【0003】この磁気共鳴イメージングの分野におい
て、既に、被検体内の血流をイメージングする技術が実
際の医療現場で使用されている。血流イメージング法の
一つとして、2次元のタイム・オブ・フライト(time o
f flight:TOF:飛行時間)効果を使う手法がある。タイ
ム・オブ・フライト(time of flight:TOF)法は、血流
中を流れるスピンが単純にその位置を変えることを利用
するもので、この手法を使って2次元像を作成し、その
2次元像を積み重ねて形成した3次元像から血管の最大
値投影像や回転像を得るようになっている。
【0004】この2次元のタイム・オブ・フライト法
(以下、「2D−TOF法」という)はスライス面に直
交する血管に対して特に有効で、かつ被検体の体軸方向
の広い範囲にわたる血流観察に適している。この2D−
TOF法の撮影で使用するパルスシーケンスとしてはリ
フェーズパルスが使われ、指定スライス位置の2次元領
域が撮影される。
【0005】被検体としての人体各部の血流速度は末梢
に進むほど遅くなる。遅い血流速度の場合、タイム・オ
ブ・フライト効果を活かした描出を行うため、パルスシ
ーケンスのフリップアングルやスライス厚を撮影の都度
調整するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した2D−TOF
法によると、例えば下肢血流のような血流速度が遅い場
合、比較的深いフリップ角(90°に近いフリップ角)
を使用した方がコントラストは上がる。しかし、フリッ
プ角が高くなるにつれて、血管の周りの脂肪からのMR
信号も高くなるから、後処理としての最大値投影時にこ
の脂肪信号が問題になる。つまり、脂肪部分が高い輝度
値に変調され、最大値投影時に脂肪が強調されてしまう
等の問題が生じ、血管の描出能は高くならない。この2
D−TOF法の場合、撮像領域の限られた部分ならば良
好な脂肪抑制を実施できるが、広い部分全体にわたり均
一に脂肪を抑制することは困難である。
【0007】そこで、イメージング用のMR信号を収集
するパルスシーケンス(本スキャンとも呼ばれる)の前
に、脂肪から発生するMR信号を抑制するプリパルスを
印加する手法も実施されている。しかし、そのようなプ
リパルスを単純に印加しただけでは、撮像スライス面に
流入する血流からのMR信号までもが抑制されてしま
い、血流像として十分な解像度、視認性の画像は得られ
ない。
【0008】本発明は、このような従来技術による不都
合に鑑みてなされたもので、血管自体の明瞭さを確保す
るとともに、脂肪、筋肉などの実質部からのMR信号を
抑制した、血管の視認性、識別性を向上させた血流像を
提供することを、その目的とする。
【0009】また本発明は、血流速度が高い状態で撮像
するようにして、血流から高いMR信号値を収集し、血
管のS/Nを上げるとともに、脂肪、筋肉などの実質部
からのMR信号を抑制した、血管の視認性、識別性を向
上させた血流像を提供することを、別の目的とする。
【0010】さらに本発明は、ECGゲート(electroc
ardiogram gating)を掛ける撮像を実施して血流を確実
に捕捉して血流信号値を上げ、S/Nを向上させること
を、別の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
め、本発明の第1は、被検体の2次元撮像面を通過する
流体を画像化するMRI装置において、前記撮像面のス
ピンを選択励起してエコー信号を収集するための第1の
パルスシーケンスを位相エンコード量毎に実行する第1
の実行手段と、前記第1のパルスシーケンスに相前後し
て前記撮像面とは異なる面を事前励起するプリパルスを
含み、かつこのプリパルスの印加後に前記撮像面のスピ
ンを選択励起してエコー信号を収集する第2のパルスシ
ーケンスを位相エンコード量毎に実行する第2の実行手
段と、前記第1および第2の実行手段により各別に得ら
れる前記エコー信号を前記撮像面の画像に生成する処理
手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】好適には、前記第1および第2の実行手段
により実行される第1および第2のパルスシーケンス
は、読出し方向傾斜磁場の極性を反転させるリフェーズ
パルスを含む。また、前記第1および第2の実行手段に
より実行される第1および第2のパルスシーケンスは、
前記リフェーズパルスの印加後に印加するFE法に基づ
く前記読出し方向傾斜磁場の極性を反転させる読出し用
パルスを含むようにしてもよい。さらに、前記第1およ
び第2の実行手段により実行される第1および第2のパ
ルスシーケンスは、前記選択励起を行うために印加する
前記スピンのフリップ角が90°以下で使用するRFパ
ルスを含むように形成してもよい。
【0013】また好適には、前記第1および第2の実行
手段は、前記流体としての血流が前記撮像面を直交また
は略直交状態で通過するように当該撮像面を位置設定す
る手段である。
【0014】例えば、前記第2の実行手段は、前記プリ
パルスを印加する面を、前記撮像面の前記血流としての
静脈が当該撮像面に流入する側に設定する手段を有し、
前記処理手段は、前記第1の実行手段により収集された
前記エコー信号から前記撮像面の第1の画像を再構成す
る手段と、前記第2の実行手段により収集された前記エ
コー信号から前記撮像面の第2の画像を再構成する手段
と、前記第1の画像の画素値から前記第2の画像の画素
値を画素毎に減じて差分画像を作成する手段とを備え
る。
【0015】また例えば、前記第2の実行手段は、前記
プリパルスを印加する面を、前記撮像面の前記血流とし
ての動脈が当該撮像面に流入する側に設定する手段を有
し、前記処理手段は、前記第1の実行手段により収集さ
れた前記エコー信号から前記撮像面の第1の画像を再構
成する手段と、前記第2の実行手段により収集された前
記エコー信号から前記撮像面の第2の画像を再構成する
手段と、前記第1の画像の画素値から前記第2の画像の
画素値を画素毎に減じて差分画像を作成する手段とを備
える、ように構成してもよい。
【0016】さらに例えば、前記第2の実行手段は、前
記プリパルスを印加する面を前記撮像面の前記血流とし
ての静脈が当該撮像面に流入する側と動脈が当該撮像面
に流入する側との両側2か所に個別に設定して当該2か
所の面それぞれに前記第2のパルスシーケンスを実行す
る手段と、この2か所の面それぞれに前記プリパルスを
印加した後に前記撮像面に対する選択励起によるエコー
信号収集を個別に指令する手段とを有し、前記処理手段
は、前記第1の実行手段により収集された前記エコー信
号から前記撮像面の第1の画像を再構成する手段と、前
記第2の実行手段により収集された前記静脈流入側の面
への前記プリパルス印加に対応して収集された前記エコ
ー信号から前記撮像面の第2の画像を再構成する手段
と、前記第2の実行手段により収集された前記動脈流入
側の面への前記プリパルス印加に対応して収集された前
記エコー信号から前記撮像面の第3の画像を再構成する
手段と、前記第1の画像から前記第2の画像を画素毎に
減じて第1の差分画像を作成する手段と、前記第1の画
像から前記第3の画像を画素毎に減じて第2の差分画像
を作成する手段と、前記第1の差分画像と第2の差分画
像とを画素毎に加算して加算画像を作成する手段とを備
える、ように構成してもよい。この場合、好適には、前
記処理手段が、前記第1および第2の差分画像にそれら
の画像の画素値に応じて相互に異なるカラーデータを付
与する手段を備える、ことである。
【0017】さらに、好適な一態様として、前記被検体
の心時相を表す信号を計測するとともに当該信号から心
電同期信号を生成する信号生成手段を備え、前記第1お
よび第2の実行手段は、前記第1および第2のパルスシ
ーケンスの開始タイミングを前記心電同期信号に同期さ
せる手段である。上記心時相を表す信号は、例えばEC
G信号である。
【0018】また、本発明の第2は、被検体の2次元撮
像面を通過する流体を画像化するMR撮像方法におい
て、前記撮像面のスピンを選択励起してエコー信号を収
集するための第1のパルスシーケンスと前記第1のパル
スシーケンスに相前後して前記撮像面とは異なる面を事
前励起するプリパルスを含みかつこのプリパルスの印加
後に前記撮像面のスピンを選択励起してエコー信号を収
集する第2のパルスシーケンスとを位相エンコード量毎
に繰り返して実行し、前記第1および第2のパルスシー
ケンスの実行により各別に得られる前記エコー信号を前
記撮像面の画像に生成する、ことを特徴とした。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施形態を添
付図面に基づき説明する。
【0020】第1の実施形態 第1の実施形態を図1〜図5を参照して説明する。この
実施形態にかかるMRI(磁気共鳴イメージング)装置
の概略構成を図1に示す。
【0021】このMRI装置は、被検体Pを載せる寝台
部と、静磁場を発生させる静磁場発生部と、静磁場に位
置情報を付加するための傾斜磁場発生部と、高周波信号
を送受信する送受信部と、システム全体のコントロール
及び画像再構成を担う制御・演算部と、被検体Pの心電
信号を計測する心電計測部とを備えている。
【0022】静磁場発生部は、例えば超電導方式の磁石
1と、この磁石1に電流を供給する静磁場電源2とを備
え、被検体Pが遊挿される円筒状の開口部(診断用空
間)の軸方向(Z軸方向)に静磁場H0 を発生させる。
なお、この磁石部にはシムコイル1Sが設けられてい
る。このシムコイル1Sには、後述するコントローラの
制御下で、シムコイル電源15から静磁場均一化のため
の電流が供給される。寝台部は、被検体Pを載せた天板
を磁石1の開口部に退避可能に挿入できる。
【0023】傾斜磁場発生部は、磁石1に組み込まれた
傾斜磁場コイルユニット3を備える。この傾斜磁場コイ
ルユニット3は、互いに直交するX、Y、Z軸方向の傾
斜磁場を発生させるための3組(種類)のx,y,zコ
イル3x〜3zを備える。傾斜磁場部はさらに、x,
y,zコイル3x〜3zに電流を供給する傾斜磁場電源
4を備える。この傾斜磁場電源4は、後述するシーケン
サ5の制御のもと、x,y,zコイル3x〜3zに傾斜
磁場を発生させるためのパルス電流を供給する。
【0024】傾斜磁場電源4からx,y,zコイル3x
〜3zに供給されるパルス電流を制御することにより、
物理軸としての3軸であるX,Y,Z方向の傾斜磁場を
合成して、論理軸としてのスライス方向傾斜磁場GS
位相エンコード方向傾斜磁場GE 、および読出し方向
(周波数エンコード方向)傾斜磁場GR の各方向を任意
に設定・変更することができる。スライス方向、位相エ
ンコード方向、および読出し方向の各傾斜磁場は静磁場
0 に重畳される。
【0025】送受信部は、磁石1内の撮影空間にて被検
体Pの近傍に配設されるRFコイル7と、このコイル7
に接続された送信器8T及び受信器8Rとを備える。こ
の送信器8T及び受信器8Rは、後述するシーケンサ5
の制御のもとで、磁気共鳴(MR)現象を誘起させるた
めのラーモア周波数のRF電流パルスをRFコイル7に
供給する一方、RFコイル7が受信した高周波のMR信
号を受信し、各種の信号処理を施して、対応するデジタ
ル信号を形成するようになっている。
【0026】さらに、制御・演算部は、シーケンサ5、
コントローラ6、演算ユニット10、記憶ユニット1
1、表示器12、入力器13、および音声発生器16を
備える。この内、コントローラ6はコンピュータを有
し、このコンピュータに記憶させたソフトウエア手順に
より、シーケンサ5にパルスシーケンス情報を指令する
とともに、シーケンサ5を含む装置全体の制御ブロック
の動作タイミングの同期をとりながら、それらの制御を
統括する機能を有する。
【0027】このMRI装置は、対象となる撮像スライ
ス面を撮像する際、その撮像スライス面をリフェーズパ
ルスを使用して1位相エンコード量ずつスキャンすると
ともに、その撮像スライス面とは異なるスライス面(例
えば隣接面)を事前励起した後、リフェーズパルスを使
用して撮像スライス面を1位相エンコード量ずつスキャ
ンするという複数段階(例えば2段階)の信号収集を繰
り返して行い、この複数段階のスキャンにより収集した
MR信号を各別に再構成し、再構成した複数フレーム分
の画像データを減算および/または加算することで撮像
スライス面の画像を得るという独特の撮像法を採用して
いる。
【0028】このため、コントローラ6およびシーケン
サ5は共働して、図2に示す血管撮像用の一連のスキャ
ンシーケンスを各位相エンコード量毎に実施する。この
スキャンシーケンスは、前半のパルスシーケンスPS−
Aと後半のパルスシーケンスPS−Bとに分かれてい
る。この処理は、コントローラ6が所定のメインプログ
ラムを実行していく中でコンピュータ制御により実施さ
れる。この一連のスキャンにより収集されたMR信号
は、演算ユニット10により、図3に示す再構成処理ル
ーチンに基づき処理され、MR画像が作成される。
【0029】シーケンサ5は、CPUおよびメモリを備
えており、コントローラ6から送られてきたパルスシー
ケンス情報を記憶し、この情報にしたがって傾斜磁場電
源4、送信器8R、受信機8Tの一連の動作を制御す
る。ここで、パルスシーケンス情報とは、一連のパルス
シーケンスにしたがって傾斜磁場電源4、送信器8Rお
よび受信器8Tを動作させるために必要な全ての情報で
あり、例えばx,y,zコイル3x〜3zに印加するパ
ルス電流の強度、印加時間、印加タイミングなどに関す
る情報を含む。また、シーケンサ5は必要に応じて、上
述したタイミング制御を後述するECG信号のゲートパ
ルスに同期して実施し、心電同期を行えるようになって
いる。
【0030】このパルスシーケンスとしては、例えばフ
ーリエ変換法を適用した2次元(2D)スキャンが採用
される。また、そのパルス列の形態としては、SE(ス
ピンエコー)法、FE(フィールド・グラジェントエコ
ー)法、FSE(高速SE)法などのパルス列が採用さ
れる。
【0031】また、演算ユニット10は、受信器8Rか
らのMR信号のデジタルデータを入力して内蔵メモリで
形成されるフーリエ空間(k空間または周波数空間とも
呼ばれる)への原データ(生データとも呼ばれる)の配
置、および、原データを実空間画像に再構成するための
2次元フーリエ変換処理を行う一方で、本発明の特徴の
一部を成すフレーム画像データ間の加減算などの演算処
理(図3、4参照)を行うようになっている。また、本
発明の撮像法を用いて、同一部位の複数枚のスライス面
をスキャンして作成した3次元画像データについて、複
数フレームの対応ピクセル毎にその最大値を選択して1
枚の2次元の最大値投影(MIP)像を作成する演算処
理も行うようになっている。
【0032】記憶ユニット11は、原データおよび再構
成画像データのみならず、上述の演算処理が施された画
像データを保管することができる。表示器12は画像を
表示する。また、術者は入力器13を介して所望のスキ
ャン条件、パルスシーケンス、画像処理法などの必要情
報をコントローラ6に入力できるようになっている。
【0033】音声発生器14は、コントローラ6から指
令があったときに、撮像中の息止め開始および息止め終
了のメッセージを音声として発することができる。
【0034】さらに、心電計測部は、被検体の体表に付
着させてECG信号を電気信号として検出するECGセ
ンサ17と、ECG信号中のR波のピーク値に同期した
微小幅のゲートパルスを心電同期信号としてコントロー
ラ6およびシーケンサ5に出力するECGユニット18
とを備える。この心電計測部によるゲートパルスは、必
要に応じて、上述した1エンコード当たり複数回(例え
ば2回)のスキャン開始タイミングの制御に心電同期信
号としてシーケンサ5により利用される。この心電同期
制御も本発明の特徴の1つを成す。これにより、心電同
期のための同期タイミングを適切に設定でき、この設定
した同期タイミングに拠る心電同期スキャンを行ってM
R原(生)データを収集できるようになっている。
【0035】次に、この実施形態の動作を説明する。
【0036】このMRI装置が起動すると、コントロー
ラ6は所定メインプログラムを実行する中で、図2に示
すFE法に拠る、読出し用傾斜磁場にリフェーズパルス
re p を含んだパルスシーケンスの処理を実行する。こ
のパルスシーケンスに基づくパルス印加は、シーケンサ
5の制御の元、x,y,zコイル3x〜3z及びRFコ
イル7を介して実施される。
【0037】同図に示すように、このパルスシーケンス
は、前半のパルスシーケンスPS−Aと、このシーケン
スPS−Aに引き続いて印加する後半のパルスシーケン
スPS−Bとから成る。なお、この前半および後半のシ
ーケンスの実行順は反対に設定してもよい。
【0038】前半のパルスシーケンスPS−Aでは、最
初に、フリップ角が例えば60°の励起RFパルスをス
ライス用傾斜磁場GS と共に印加して所望スライス位置
の所定スライス厚さの撮像スライス面SA(図4(a)
参照)の選択励起を行う。ここでは、選択励起面の位置
が所望スライス面の位置に一致するように、スライス用
傾斜磁場GS の強度および励起RFパルスの周波数帯域
BW=fAを設定している。
【0039】次いで、再位相合わせ用のリフェーズパル
スPrep の読出し用傾斜磁場GR 及び位相エンコード用
傾斜磁場GE を印加し、その後、FE法に準じて読出し
用傾斜磁場GR を反転させる。この磁場反転に呼応して
発生するエコー信号が読出し用傾斜磁場GR を印加しな
がらRFコイル7を介して収集される。
【0040】これに続く後半のパルスシーケンスPS−
Bでは、最初に、事前励起(プリサチュレーション)用
のプリパルスが印加される。このプリパルスとしてはこ
こでは、sinc関数で形成されたフリップ角が90°の励
起RFパルスが用いられる。この90°RFパルスは選
択励起のためのスライス用傾斜磁場GS と共に印加され
る。プリパルスとしての90°RFパルスを印加する事
前励起スライス面SBは図4(b)に示すように、プリ
パルスの周波数帯域BWをBW=fBと励起RFパルス
のそれとは異ならせことで、撮像スライス面SAの隣接
または略隣接する位置に設定される。本実施形態では、
この事前励起スライス面SBを、図4(b)に示すよう
に、撮像スライス面SAに静脈VEが流入する側(すな
わち、撮像スライス面SAから動脈ARが流出する側)
に設定している。なお、このようなプリパルスを使う手
法を、B−FAST法(blood flow suppression tech-
nique )と呼ぶこともある。
【0041】この後半のパルスシーケンスPS−Bで
は、この後さらに、前半のパルスシーケンスPS−Aと
同様に、所望の撮像スライス面SAに対して、リフェー
ズパルスPrep を用いたFE法に拠るエコーデータ収集
のパルス印加が引き続いて実施される。
【0042】この一連のパルスシーケンスの印加は、位
相エンコード用傾斜磁場GE による位相エンコード量を
変えながら、互いに隣接または略隣接した2枚のスライ
ス面SAおよびSBに対して繰り返して実施され、各ス
ライス面からエコー信号が収集される。
【0043】以上のパルス印加に伴って収集されるエコ
ー信号は受信器8Rでデジタル量のエコーデータに形成
され、演算ユニット10に供給される。演算ユニット1
0では、図3に示す一連の処理を撮像毎に実施する。
【0044】具体的には、演算ユニット10は、入力し
たエコーデータを2次元の2つの仮想メモリ空間A,B
のそれぞれにエンコード量に応じて順次配置する。つま
り、前半のパルスシーケンスPS−Aにより収集された
エコーデータは一方のメモリ空間Aに配置され、後半の
パルスシーケンスPS−Bにより収集されたエコーデー
タはもう一方のメモリ空間Bにそれぞれ配置される(図
3ステップST1〜ST5)。
【0045】次いで、一方のメモリ空間Aに対して2次
元フーリエ変換が実施され、撮像スライス面SAに対す
る第1画像IAが再構成される(図3ステップST
6)。さらに、もう一方のメモリ空間Bに対して2次元
フーリエ変換が実施され、同一のの撮像スライス面SA
に対する第2画像IBが再構成される(図3ステップS
T7)。
【0046】この後、演算ユニット10は第1画像IA
及び第2画像IB間の画素値の差をピクセル毎に演算す
る(図3ステップST8)。この差演算により、両画像
IA,IBの2次元差分画像Dのデータが得られるの
で、このデータを記憶ユニット11に記憶させるととも
に、表示器12に表示する(図3ステップST9)。
【0047】つまり、図4に示す如く、前半のパルスシ
ーケンスPS−Aにより所望の撮像スライス面SAがス
ライス選択された状態で、そのスライス面SAがリフェ
ーズパルスPrep を使ってスキャンされ、第1画像IA
が同図(a′)に示す如く得られる。この第1画像IA
によれば、スライス面SAを通過する動脈AR及び静脈
VEの断面が伴に実質部TSと伴に画像化される。この
とき、血流部はタイム・オブ・フライト効果により実質
部よりも強調されたコントラストで画像化される。つま
り、リフェーズパルスを使用しているので、血流スピン
の位相が補償され、その位相合わせが確実に実行され
て、信号値の高いエコー信号を生じる。
【0048】引き続いて、後半のパルスシーケンスPS
−Bが実施され、第2画像IBが得られる。このシーケ
ンスの冒頭にはプリパルスとしての90°RFパルスが
印加される。これにより、上述した撮像スライス面SA
に隣接または略隣接した静脈流入側の事前励起スライス
面SBがスライス選択され、プリパルスにより事前励起
される。
【0049】これにより、事前励起スライス面SB内の
原子核スピンが励起される。つまり、このスライス面S
Bを流れる静脈VEのスピンは所望の撮像スライス面S
Aに流入する前に飽和する。静脈VEが撮像スライス面
SAに流入したときにも、そのスピンの飽和状態は維持
されている。したがって、回転座標系xy面上のスピン
の位相角をリフェーズさせながら実施した後半のスキャ
ン時には、静脈VEのスピンはその殆どが飽和している
ので、図4(b′)に示す如く、静脈VEの断面部分は
画像化されない。
【0050】このため、第1画像IA及び第2画像IB
から得られる差分画像Dは図4(c′)に示すようにな
る。つまり、血管断面像の背景となる実質部TSの画素
値が差分演算に拠り殆どが消え、脂肪や筋肉からの信号
を抑制したのと等価な画像になるともに、リフェーズパ
ルスに感度の有る静脈VEおよび動脈ARを分離、強調
した画像Dが得られる。
【0051】以上の処理は撮像スライス面を順次移動さ
せて実施され、その都度得られる差分画像が前述した図
5のように3次元的に合成され、その3次元のボリュー
ムデータから最大値投影像を演算したり、回転表示が実
施される。最大値投影を行ったり、回転表示を行うとき
に、背景が殆ど消えているため、血流部の視認性が向上
するという利点がある。
【0052】この第1の実施形態では以上のように、従
来のサブトラクション法に拠るMRアンギオグラフィと
も異なり、1回の撮像で短時間に脂肪抑制しながら、動
脈/静脈を分離した画像が得られるので、脊部の分岐部
検査に特に有効である。また2次元の撮像スライス面で
のデータ収集をベースにして3次元データを形成するの
で、通常の3次元のボリュームイメージングともひと味
異なり、体動に起因したアーチファクトに高い耐性を発
揮できる。
【0053】なお、プリパルスとしては必ずしも、シン
ク関数などを使った90°RFパルスに限定されること
なく、撮像スライス面に流入してくる血流を含む面を事
前励起できるものであればよく、例えば、そのフリップ
角を別の値に設定してもよいし、またバイノミアルパル
スを使ってもよい。
【0054】第2の実施形態 本発明の第2の実施形態を図6、7に基づき説明する。
この実施形態も、上述と同様の撮像法に基づいて所望ス
ライス面を撮像するMRI装置に関するものであるが、
事前励起スライス面の設定位置が前述の手法とは異な
る。
【0055】なお、本実施形態およびこれ以降の実施形
態において、第1の実施形態のMRI装置と同一または
同様の構成要素には同一符号を用いて、その説明を省略
または簡略化する。
【0056】この実施形態のMRI装置は、コントロー
ラ6およびシーケンサ5が共働して、図6に示す一連の
スキャンシーケンスを実行する。このスキャンシーケン
スもその位相エンコード量毎に、前半のパルスシーケン
スPS−Aと後半のパルスシーケンスPS−Cとの2段
階のスキャンとなっている。前半のパルスシーケンスP
S−Aの内容は第1の実施形態のそれと同じであり、リ
フェーズパルスを用いてFE法に拠るエコー信号が収集
される。
【0057】後半のパルスシーケンスPS−Cは、最初
にプリパルスとしての90°RFパルスがスライス面を
指定して印加される。この事前励起スライス面SCは図
7(b)に示す如く、所望の撮像スライス面SAの動脈
流入側(すなわち静脈流出側)に位置して当該撮像スラ
イス面SAに隣接または略隣接するように設定されてい
る。この事前励起スライス面SCの位置は、プリパルス
の周波数帯域幅BWを所定値BW=fCに設定すること
で行われる。このプリパルスの後には、第1の実施形態
のときと同様に、撮像スライス面SAに対して励起RF
パルスが印加される。さらに、第1の実施形態と同様
に、リフェーズパルスを用いてFE法に拠るエコー信号
が収集される。
【0058】この一連のデータ収集が位相エンコード量
を変えながら順次実行される。演算ユニット10は図7
(a′)、(b′)に示す如く、前半スキャンおよび後
半スキャンぞれぞれのエコー信号に対して画像再構成を
行って第1画像IAおよび第2画像ICを生成する。さ
らに、演算ユニット10は、この2つの第1画像IAお
よび第2画像ICの間で、画素毎に「IA−IC」の画
素値の減算処理を実行する。この結果生じる画素データ
Dは、第1の実施形態のときとは反対に、背景となる実
質部TSの像の殆どと静脈VEの断面像とが画素値減算
により消える一方で、動脈ARの断面像が明瞭に残る。
【0059】つまり、第1の実施形態のときとは反対
に、事前励起スライス面を設定した側から流入する動脈
のみを効果的に表示することができる。このように撮像
スライス面のいずれの側に事前励起スライス面を設定す
るかに応じて、撮像スライス面に流入する血流の種類を
変更することができ、血流の走行方向に応じた血流イメ
ージングが可能になる。加えて、第1の実施形態のもの
と同等の作用効果も得ることができる。
【0060】第3の実施形態 本発明の第3の実施形態を図8〜10に基づき説明す
る。この実施形態も上述と同様の撮像法に基づいて所望
スライス面を撮像するMRI装置に関するものである
が、事前励起スライス面の設定位置を複数化した点が異
なる。
【0061】この実施形態のMRI装置は、コントロー
ラ6およびシーケンサ5が共働して、図8に示す一連の
スキャンシーケンスを実行する。このスキャンシーケン
スはその位相エンコード量毎に、序盤のパルスシーケン
スPS−A、中盤のパルスシーケンスPS−B、終盤の
パルスシーケンスPS−Cの3段階のスキャンとなって
いる。序盤および中盤のパルスシーケンスPS−A,P
S−Bの内容は第1の実施形態のそれと同じである。終
盤のパルスシーケンスPS−Cは第2の実施形態で説明
したものと同じに設定される。
【0062】このため、図9(a)に示す如く、所望の
撮像スライス面SAに対して、その静脈流入側に一方の
事前励起スライス面SBが設定され、また、その動脈流
入側にもう一方の事前励起スライス面SCが設定され
る。この事前励起スライス面SB,SCと撮像スライス
面SAとの2通りの組み合わせに対して、図8のパルス
シーケンスに基づきエコー信号が収集される。
【0063】演算ユニット10は、2通りの組み合わせ
のそれぞれからの収集エコー信号に対して前述と同様の
処理を実施する。つまり、演算ユニット10は、図10
のステップS11〜S15の概略説明で分かるように、
序盤および中盤のパルスシーケンスPS−A,PS−B
によって収集されたエコーデータに基づき静脈VEの断
面を表す第1の差分画像D1を作成し(図9(b)=図
4(c′)参照)、また、序盤および終盤のパルスシー
ケンスPS−A,PS−Cによって収集されたエコーデ
ータに基づき動脈ARの断面を表す第2の差分画像D2
を作成する(図9(b′)=図7(c′)参照)。
【0064】次いで、演算ユニット10は第1、第2の
差分画像D1,D2のデータそれぞれにカラーデータを
付与する(図10、ステップS16,S17)。例え
ば、第1の差分画像D1において、所定値以上の画素値
(輝度値)を呈する画素には赤色のカラーデータを付与
する。このため、第1の差分画像D1の少なくとも静脈
VEには赤色のカラーデータが与えられる。また、第2
の差分画像D2において、所定値以上の画素値(輝度
値)を呈する画素には青色のカラーデータを付与する。
つまり、第2の差分画像D12の少なくとも動脈ARに
は青色のカラーデータが与えられる。
【0065】次いで、演算ユニット10は、第1、第2
の差分画像D1,D2の画素値を画素毎に加算する(ス
テップS18)。この加算画像Dのデータは、表示器1
2に表示され、記憶ユニット11に格納される。
【0066】この結果、図9(c)に示す如く、静脈V
Eおよび動脈ARを別々の色相でカラー表示した血流像
を得ることができる。これにより、前述の実施形態のも
のと同等の作用効果を得ることができるとともに、血流
イメージングの多様化、豊富化を図ることもできる。と
くに、動静脈をカラー表示して、その走行位置や走行方
向の識別能を向上させ、動静脈の視覚上の分離が容易に
なり、診断能の向上に貢献できる。
【0067】なお、動静脈のカラー処理の仕方は上述し
たものに限定されるものではない。各差分画像毎に任意
の色相を与えてもよく、また、各差分画像データの中で
も画素値の大きさに応じて色相を変えてもよい。さら
に、輝度値と色相を併用したカラーデータを各差分画像
の画素値に与えてもよい。
【0068】第4の実施形態 本発明の第4の実施形態を図11に基づき説明する。こ
の実施形態は上述した撮像法と心電同期法とを組み合わ
せたものである。
【0069】前述したように、ECGユニット18は患
者PのECG信号に対応した心電同期信号としてのゲー
トパルスをコントローラ6およびシーケンサ5に出力し
ている。そこで、シーケンサ5は本実施形態の場合、こ
のゲートパルスを使ってプロスペクティブ(prospectiv
e )ゲーティングを実施するようになっている。
【0070】つまり、シーケンサ5は図11に示す如
く、ECG信号中のR波のピーク時間に同期したゲート
パルスが入力する毎に、例えば前述した第3の実施形態
で説明した序盤、中盤、および終盤のパルスシーケンス
PS−A,−B,−Cの1エンコード量分を順次開始さ
せる。これにより、複数心拍にわたってR波に同期した
心電同期法を実施できるので、心筋収縮時における血流
速度が大きく、インフロ−効果(すなわちタイム・オブ
・フライト効果)の大きい期間にエコー信号を収集し
て、信号値を上げることができる。したがって、S/N
の良好な血流像を提供できる。
【0071】なお、上記ゲートパルスを用いた心電同期
法は第3の実施形態のものに限定されるものではなく、
第1または第2の実施形態で説明したパルスシーケンス
にプロスペクティブ・ゲーティングを実施するように構
成してもよい。
【0072】また、第4の実施形態では心電同期法とし
てプロスペクティブ・ゲーティングを実施する例を説明
したが、これに代えて、ECG信号の個々の波形には無
関係に連続してデータ収集し、kスペースへのエコーデ
ータのマッピングの際、エンコード量とECG波形中の
時相とを対応付けしておき、マッピング後に並び変えて
補正処理する、いわゆるレトロスペクティブ(retrospe
ctive )・ゲーティングを実施するようにしてもよい。
【0073】なおまた、上述してきた各種の実施形態に
おいて、スライス選択のRFパルスのフリップ角は必ず
しも60°に限定されることなく、許容範囲内で極力、
低めのフリップ角(例えば50°)に設定することで、
画像データ収集の時間を短縮することができる。
【0074】さらにまた、前半、後半(または序盤、中
盤、終盤)の各パルスシーケンスの印加順序を適宜変更
してもよい。また、パルスシーケンスはFE法に限定さ
れることなく、SE法を使ってもよい。
【0075】さらにまた、上述した各実施形態において
は、RFパルスの周波数帯域幅BWを変えることでスラ
イス面の空間位置を変えるように構成したが、この帯域
幅制御の構成の代わりに、スライス用傾斜磁場の強度を
変えるように構成することでスライス位置を制御するこ
ともできる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るMR
I装置およびMR撮像方法によれば、撮像面のスピンを
選択励起してエコー信号を収集するための第1のパルス
シーケンスを位相エンコード量毎に実行し、この第1の
パルスシーケンスに相前後して撮像面とは異なる面を事
前励起するプリパルスを含みかつこのプリパルスの印加
後に撮像面のスピンを選択励起してエコー信号を収集す
る第2のパルスシーケンスを位相エンコード量毎に実行
し、第1、第2のパルスシーケンスの実行により得られ
るエコー信号から個別に画像を再構成し、この再構成画
像同士の例えば画素毎の差分による差分断面像を撮像面
の画像として生成するようにしたので、プリパルスによ
る事前励起と差分演算などの画像生成処理とに拠り脂
肪、筋肉などの実質部からのMR信号を殆ど消した背景
画像を生成でき、比較的簡便な処理ながら血管部の走行
方向などに関する視認性、識別性を向上させた血流像を
提供できる。また、第1、第2のパルスシーケンスにリ
フェーズパルスを含ませることで、リフェーズパルスの
位相シフト補償機能に拠り血管部自体の明瞭さを確保で
きる。さらに、心電同期法を併用して第1、第2のパル
スシーケンスを実行することで、確実に血流を捕捉でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るMRI装置の一例を示
すブロック図。
【図2】第1の実施形態に係るスキャンシーケンスの一
例を示す図。
【図3】第1の実施形態に係る演算ユニットの処理例を
示すフローチャート。
【図4】第1の実施形態に係る差分画像の処理手順を前
半、後半のパルスシーケンス毎に示す説明図。
【図5】3次元的に積み重ねた複数枚の2次元血流画像
とその最大値投影像との位置関係を説明する図。
【図6】第2の実施形態に係るスキャンシーケンスの一
例を示す図。
【図7】第2の実施形態に係る差分画像の処理手順を前
半、後半のパルスシーケンス毎に示す説明図。
【図8】第3の実施形態に係るスキャンシーケンスの一
例を示す図。
【図9】第3の実施形態に係る画像の処理手順を序盤、
中盤、終盤のパルスシーケンス毎に示す説明図。
【図10】第3の実施形態に係る演算ユニットの処理例
を示すフローチャート。
【図11】第4の実施形態に係るECG信号とスキャン
シーケンスの実行タイミングとの関係を模式的に示す
図。
【符号の説明】
1 磁石 2 静磁場電源 3 傾斜磁場コイルユニット 4 傾斜磁場電源 5 シーケンサ 6 コントローラ 7 RFコイル 8T 送信器 8R 受信器 10 演算ユニット 11 記憶ユニット 12 表示器 13 入力器 17 ECGセンサ 18 ECGユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 槙田 淳一 栃木県大田原市下石上1385番の1 東芝医 用システムエンジニアリング株式会社那須 事業所内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体の2次元撮像面を通過する流体を
    画像化するMRI装置において、 前記撮像面のスピンを選択励起してエコー信号を収集す
    るための第1のパルスシーケンスを位相エンコード量毎
    に実行する第1の実行手段と、前記第1のパルスシーケ
    ンスに相前後して前記撮像面とは異なる面を事前励起す
    るプリパルスを含み、かつこのプリパルスの印加後に前
    記撮像面のスピンを選択励起してエコー信号を収集する
    第2のパルスシーケンスを位相エンコード量毎に実行す
    る第2の実行手段と、前記第1および第2の実行手段に
    より各別に得られる前記エコー信号を前記撮像面の画像
    に生成する処理手段とを備えたことを特徴とするMRI
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明において、 前記第1および第2の実行手段により実行される第1お
    よび第2のパルスシーケンスは、読出し方向傾斜磁場の
    極性を反転させるリフェーズパルスを含むMRI装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の発明において、 前記第1および第2の実行手段により実行される第1お
    よび第2のパルスシーケンスは、前記リフェーズパルス
    の印加後に印加するFE法に基づく前記読出し方向傾斜
    磁場の極性を反転させる読出し用パルスを含むMRI装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の発明において、 前記第1および第2の実行手段により実行される第1お
    よび第2のパルスシーケンスは、前記選択励起を行うた
    めに印加する前記スピンのフリップ角が90°以下で使
    用するRFパルスを含むように形成したMRI装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の発明において、 前記第1および第2の実行手段は、前記流体としての血
    流が前記撮像面を直交または略直交状態で通過するよう
    に当該撮像面を位置設定する手段であるMRI装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の発明において、 前記第2の実行手段は、前記プリパルスを印加する面
    を、前記撮像面の前記血流としての静脈が当該撮像面に
    流入する側に設定する手段を有し、 前記処理手段は、前記第1の実行手段により収集された
    前記エコー信号から前記撮像面の第1の画像を再構成す
    る手段と、前記第2の実行手段により収集された前記エ
    コー信号から前記撮像面の第2の画像を再構成する手段
    と、前記第1の画像の画素値から前記第2の画像の画素
    値を画素毎に減じて差分画像を作成する手段とを備える
    MRI装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の発明において、 前記第2の実行手段は、前記プリパルスを印加する面
    を、前記撮像面の前記血流としての動脈が当該撮像面に
    流入する側に設定する手段を有し、 前記処理手段は、前記第1の実行手段により収集された
    前記エコー信号から前記撮像面の第1の画像を再構成す
    る手段と、前記第2の実行手段により収集された前記エ
    コー信号から前記撮像面の第2の画像を再構成する手段
    と、前記第1の画像の画素値から前記第2の画像の画素
    値を画素毎に減じて差分画像を作成する手段とを備える
    MRI装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の発明において、 前記第2の実行手段は、前記プリパルスを印加する面を
    前記撮像面の前記血流としての静脈が当該撮像面に流入
    する側と動脈が当該撮像面に流入する側との両側2か所
    に個別に設定して当該2か所の面それぞれに前記第2の
    パルスシーケンスを実行する手段と、この2か所の面そ
    れぞれに前記プリパルスを印加した後に前記撮像面に対
    する選択励起によるエコー信号収集を個別に指令する手
    段とを有し、 前記処理手段は、前記第1の実行手段により収集された
    前記エコー信号から前記撮像面の第1の画像を再構成す
    る手段と、前記第2の実行手段により収集された前記静
    脈流入側の面への前記プリパルス印加に対応して収集さ
    れた前記エコー信号から前記撮像面の第2の画像を再構
    成する手段と、前記第2の実行手段により収集された前
    記動脈流入側の面への前記プリパルス印加に対応して収
    集された前記エコー信号から前記撮像面の第3の画像を
    再構成する手段と、前記第1の画像から前記第2の画像
    を画素毎に減じて第1の差分画像を作成する手段と、前
    記第1の画像から前記第3の画像を画素毎に減じて第2
    の差分画像を作成する手段と、前記第1の差分画像と第
    2の差分画像とを画素毎に加算して加算画像を作成する
    手段とを備えるMRI装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の発明において、 前記処理手段は、前記第1および第2の差分画像にそれ
    らの画像の画素値に応じて相互に異なるカラーデータを
    付与する手段を備えるMRI装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の発明において、 前記被検体の心時相を表す信号を計測するとともに当該
    信号から心電同期信号を生成する信号生成手段を備え、 前記第1および第2の実行手段は、前記第1および第2
    のパルスシーケンスの開始タイミングを前記心電同期信
    号に同期させる手段であるMRI装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の発明において、 前記信号生成手段は、前記被検体の心時相を表す信号と
    して当該被検体のECG信号を計測する手段であるMR
    I装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の発明において、 前記第1および第2の実行手段により実行される第1お
    よび第2のパルスシーケンスは、読出し方向傾斜磁場の
    極性を反転させるリフェーズパルスを含むMRI装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の発明において、 前記第1および第2の実行手段により実行される第1お
    よび第2のパルスシーケンスは、前記リフェーズパルス
    の印加後に印加するFE法に基づく前記読出し方向傾斜
    磁場の極性を反転させる読出し用パルスを含むMRI装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の発明において、 前記第1および第2の実行手段により実行される第1お
    よび第2のパルスシーケンスは、前記選択励起を行うた
    めに印加する前記スピンのフリップ角が90°以下で使
    用するRFパルスを含むように形成したMRI装置。
  15. 【請求項15】 請求項11記載の発明において、 前記第2の実行手段は、前記プリパルスを印加する面
    を、前記撮像面の前記血流としての静脈が当該撮像面に
    流入する側に設定する手段を有し、 前記処理手段は、前記第1の実行手段により収集された
    前記エコー信号から前記撮像面の第1の画像を再構成す
    る手段と、前記第2の実行手段により収集された前記エ
    コー信号から前記撮像面の第2の画像を再構成する手段
    と、前記第1の画像の画素値から前記第2の画像の画素
    値を画素毎に減じて差分画像を作成する手段とを備える
    MRI装置。
  16. 【請求項16】 請求項11記載の発明において、 前記第2の実行手段は、前記プリパルスを印加する面
    を、前記撮像面の前記血流としての動脈が当該撮像面に
    流入する側に設定する手段を有し、 前記処理手段は、前記第1の実行手段により収集された
    前記エコー信号から前記撮像面の第1の画像を再構成す
    る手段と、前記第2の実行手段により収集された前記エ
    コー信号から前記撮像面の第2の画像を再構成する手段
    と、前記第1の画像の画素値から前記第2の画像の画素
    値を画素毎に減じて差分画像を作成する手段とを備える
    MRI装置。
  17. 【請求項17】 請求項11記載の発明において、 前記第2の実行手段は、前記プリパルスを印加する面を
    前記撮像面の前記血流としての静脈が当該撮像面に流入
    する側と動脈が当該撮像面に流入する側との両側2か所
    に個別に設定して当該2か所の面それぞれに前記第2の
    パルスシーケンスを実行する手段と、この2か所の面そ
    れぞれに前記プリパルスを印加した後に前記撮像面に対
    する選択励起によるエコー信号収集を個別に指令する手
    段とを有し、 前記処理手段は、前記第1の実行手段により収集された
    前記エコー信号から前記撮像面の第1の画像を再構成す
    る手段と、前記第2の実行手段により収集された前記静
    脈流入側の面への前記プリパルス印加に対応して収集さ
    れた前記エコー信号から前記撮像面の第2の画像を再構
    成する手段と、前記第2の実行手段により収集された前
    記動脈流入側の面への前記プリパルス印加に対応して収
    集された前記エコー信号から前記撮像面の第3の画像を
    再構成する手段と、前記第1の画像から前記第2の画像
    を画素毎に減じて第1の差分画像を作成する手段と、前
    記第1の画像から前記第3の画像を画素毎に減じて第2
    の差分画像を作成する手段と、前記第1の差分画像と第
    2の差分画像とを画素毎に加算して加算画像を作成する
    手段とを備えるMRI装置。
  18. 【請求項18】 被検体の2次元撮像面を通過する流体
    を画像化するMR撮像方法において、 前記撮像面のスピンを選択励起してエコー信号を収集す
    るための第1のパルスシーケンスと前記第1のパルスシ
    ーケンスに相前後して前記撮像面とは異なる面を事前励
    起するプリパルスを含みかつこのプリパルスの印加後に
    前記撮像面のスピンを選択励起してエコー信号を収集す
    る第2のパルスシーケンスとを位相エンコード量毎に繰
    り返して実行し、前記第1および第2のパルスシーケン
    スの実行により各別に得られる前記エコー信号を前記撮
    像面の画像に生成する、ことを特徴としたMR撮像方
    法。
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