JPH10247186A - 高速最適化回路 - Google Patents

高速最適化回路

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JPH10247186A
JPH10247186A JP9050252A JP5025297A JPH10247186A JP H10247186 A JPH10247186 A JP H10247186A JP 9050252 A JP9050252 A JP 9050252A JP 5025297 A JP5025297 A JP 5025297A JP H10247186 A JPH10247186 A JP H10247186A
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JP9050252A
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Junpei Miyazaki
淳平 宮崎
Kazunori Mizuno
一徳 水野
Hitoshi Kano
均 狩野
Seiichi Nishihara
清一 西原
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 探索途中に最適なパラメータの値が決められ
る高速最適化回路を提供する。 【解決手段】 複数個のベクトル変数Xを記憶するM個
の第一記憶回路1と、第i(i=1,…,M)番目の第
一記憶回路1に記憶されたベクトル変数X中の要素xを
状態遷移確率Pi で書き換えるM個の探索回路2と、
探索回路2毎の状態遷移確率Pi を決めるためのパラ
メータTi を記憶するM個の第二記憶回路3と、各々
の第一記憶回路1について目的関数f(X)の値の平均
値が書き換え前後で増減した量及び書き換え後の平均値
の大きさから探索評価値を演算し、この探索評価値が小
さい第一記憶回路から探索評価値が大きい第一記憶回路
へベクトル変数Xを移動させる追加削除回路5とを備え
た。ベクトル変数Xの移動により探索評価値を大きくす
るパラメータTi が発見される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、要素の書き替えに
より探索を行う最適化回路に係り、特に、探索途中に最
適なパラメータの値が決められる最適化回路に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】最適化問題は、基本的には、全変数の取
り得る値の組み合わせを列挙し、各々についての目的関
数を計算して、目的関数の最適値を与える変数の値の組
を求めることができれば解決する。しかしながら、現実
には、組み合わせの数が膨大となるため、全ての組み合
わせを実用的な時間内に列挙しきれない場合が多い。そ
こで、変数の値の全組み合わせを列挙するのではなく、
有効と思われる組を制限時間内に効率的に探索して、得
られた組の中から準最適な組を選んでいるのが現状であ
る。
【0003】この効率的な探索方法として多くの方法が
提案されているが、近年、シミュレーテッドアニーリン
グ法が注目されている。この方法は、次の文献に詳しく
述べられている。
【0004】文献:David H.Ackley,"A Connectionist
Machine for Genetic Hillclimbing",Kluwer Academic
Publishers,1987 この文献から容易に思い付く最適化回路を図5に示す。
この最適化回路は、n個の要素x1 ,…,xj ,…,x
n からなるベクトル変数X(x1 ,…,xj ,…,
n )によって値が決まる目的関数f(X)が、これら
要素xj の取り得る値を制限するm個の制約条件C=
{C1 ,…,Cm }のもとで最大値となるようにベクト
ル変数Xを求めることを目的とする最適化問題を対象と
している。図5の最適化回路は、ベクトル変数Xを記憶
する第一記憶回路と、探索に用いるパラメータTを記憶
する第二記憶回路と、第一記憶回路に記憶されたベクト
ル変数X中の要素xを書き換えることにより探索を行う
探索回路とからなる。探索回路は、第一記憶回路のベク
トル変数X中の要素xを所定の探索アルゴリズムに従っ
て書き替えることで探索を行う。その探索アルゴリズム
は、図6に示されるように、ベクトル変数X中の要素x
から制約条件Cを満たさない要素xkをランダムに選ん
で書き替えるものとし、その要素xkの新しい値として
ランダムな値を選び、この書き換えにより生じる目的関
数f(X)の値の増加分Δに基づいて状態遷移確率Pを
求め、この状態遷移確率Pで上記要素xkの書き換えの
実行を決定するというものである。状態遷移確率Pは、
図中の式に示されるように、要素xkを要素xk´に書
き替えた目的関数f(X´)から元の目的関数f(X)
を差し引いて増加分Δを求め、この増加分Δをパラメー
タTで除した値の指数関数を分母としている。このよう
な書き換えの動作を、上記パラメータTが次式(1)に
よってTmax >T>Tmin の範囲で変化する間、繰り返
す。ここで、γは、パラメータTの更新スケジュールで
ある。
【0005】 T=γ×T (0<γ<1) …(1) このようにパラメータTを徐々に小さくさせることの技
術的意味合いは、探索の初期にてランダムな書き換えを
主とすることにより大域的な探索を行い、その後、徐々
に、目的関数の増加方向に書き換えるようにして局所的
な探索に変化していくというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術による図5の
最適化回路は、第一記憶回路の内容を書き替えて探索す
る図6の探索アルゴリズムを用い、これによって効率的
な探索を実現している。しかしながら、最適化問題にあ
っては、その対象とする問題によって最適なパラメータ
Tの値が異なり、パラメータTの更新スケジュールγの
値が異なる。このため、問題毎に更新スケジュールγを
調整してやること(チューニング)が必要であり、その
チューニングに時間を要するという欠点があった。従っ
て、この欠点を解消するためには、最適なパラメータT
の値をいかにして決定するかが重要である。従来は、パ
ラメータTや更新スケジュールγの値を探索の開始前に
予め決めていたが、探索途中に最適なパラメータの値が
決められるようにすれば、従来技術の問題点を解決でき
ることになる。
【0007】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、探索途中に最適なパラメータの値が決められる高速
最適化回路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、複数の要素xからなるベクトル変数Xによ
って値が決まる目的関数f(X)が、これら要素xの取
り得る値を制限する制約条件Cのもとで最大値となるよ
うにベクトル変数Xを求める目的で、ランダムに決めた
ベクトル変数Xから始めて、ベクトル変数X中の制約条
件Cに反する要素xをランダムに書き換えることによ
り、目的関数f(X)の値をより大きくするベクトル変
数Xを探索する最適化回路において、複数個のベクトル
変数Xを記憶するM個の第一記憶回路と、第i(i=
1,…,M)番目の第一記憶回路に記憶されたベクトル
変数X中の要素xを状態遷移確率Pi で書き換えるM
個の探索回路と、探索回路毎の状態遷移確率Pi を決
めるためのパラメータTi を記憶するM個の第二記憶
回路と、各々の第一記憶回路について目的関数f(X)
の値の平均値が書き換え前後で増減した量及び書き換え
後の平均値の大きさから探索評価値を演算し、この探索
評価値が小さい第一記憶回路から探索評価値が大きい第
一記憶回路へベクトル変数Xを移動させる追加削除回路
とを備えたものである。
【0009】上記ベクトル変数Xの要素xが離散的な値
をとってもよい。
【0010】上記ベクトル変数X中の要素xの書き換え
は、当該ベクトル変数X中の要素xから制約条件Cを満
たさない要素xをランダムに選び、この要素xをランダ
ムな値に書き替えるものと仮定し、この書き換えによる
目的関数f(X)の増加分Δと上記パラメータTi
から状態遷移確率Pi を求め、この状態遷移確率P i
で書き換えを実行してもよい。
【0011】上記ベクトル変数Xの移動は、全第一記憶
回路の探索評価値の平均値を求め、この平均値よりも探
索評価値の低い第一記憶回路からその探索評価値の不足
分に比例した個数のベクトル変数Xを取り出し、取り出
したひとつひとつのベクトル変数Xを上記平均値よりも
探索評価値の高い第一記憶回路に対しその探索評価値の
卓越分に比例した分配確率Rで分配して行ってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて詳述する。
【0013】本発明の最適化回路は、n個の要素x1
…,xj ,…,xn からなるベクトル変数X(x1
…,xj ,…,xn )によって値が決まる目的関数f
(X)が、これら要素xj の取り得る値を制限するm個
の制約条件C={C1 ,…,Cm}のもとで最大値とな
るようにベクトル変数Xを求めることを目的とする最適
化問題を対象としている。この最適化回路は、図1に示
されるように、第一記憶回路1、探索回路2、第二記憶
回路3等からなる探索部4をM個設け、その全体に共通
の追加削除回路5及び最適解記憶回路6を設けたもので
ある。図示例はM=3の場合であり、探索部4は3個設
けられている。
【0014】M個の第一記憶回路1は、それぞれ複数個
のベクトル変数X及び対応する目的関数f(X)の値を
記憶することができる。各第一記憶回路1が実際に記憶
しているベクトル変数X及び目的関数f(X)の個数N
i (i=1,…,M)は後述するように追加削除によっ
て変動する。探索回路2は、本発明に係る探索アルゴリ
ズムに基づいて探索を行うものである。第二記憶回路3
は、同じ探索部4にある探索回路2において探索に使用
するパラメータTi を記憶するものである。
【0015】また、各探索部4には、当該探索部4の第
一記憶回路1に記憶されている複数の目的関数f(X)
の平均値fmeanを計算する平均値計算回路7とその平均
値f meanを記憶しておく平均値記憶回路8とが設けられ
ている。これら平均値計算回路7及び平均値記憶回路8
で計算・記憶する探索の前後の目的関数f(X)の平均
値は、追加削除回路5で行う評価値計算に使用される。
【0016】追加削除回路5は、後述する評価アルゴリ
ズムに基づいて各第一記憶回路1間でベクトル変数Xを
追加削除するものである。最適解記憶回路6は、最適化
の経過により更新されていく最適解を記憶するものであ
る。
【0017】この最適化回路は、各探索回路2が所定回
数動作した後、追加削除回路5が動作するということを
繰り返すようになっている。
【0018】図1の最適化回路の動作を、図2を用いて
説明する。
【0019】ステップS1) 第一記憶回路を初期化 まず、M個の第一記憶回路1にベクトル変数Xの初期値
としてそれぞれランダムな値を書き込んでおく。書き込
む初期値の個数Nは、各第一記憶回路で同じとする。従
って、全体ではM×N個の初期値が存在することにな
る。これに併せて目的関数f(X)の初期値をそれぞれ
計算し、記憶しておく。また、これらのベクトル変数X
中から目的関数f(X)が最大となるベクトル変数X及
びその目的関数f(X)を最適解記憶回路6に記憶して
おく。以後、最適解記憶回路6には、既に記憶されてい
るベクトル変数Xと全第一記憶回路に記憶されている、
【0020】
【数1】
【0021】個のベクトル変数Xとの中から目的関数f
(X)が最大となるベクトル変数X及びその目的関数f
(X)を記憶することになる。
【0022】ステップS2) 第二記憶回路にパラメー
タTi を記憶 また、M個の第二記憶回路にそれぞれ異なるパラメータ
i を書き込む。このパラメータTi は以後書き替
えられることがない。
【0023】ステップS3) 探索 次に、それぞれの探索部4において探索を行う。ここで
はi番目の探索部4の動作として説明する。探索回路2
は、第一記憶回路1からNi 個のベクトル変数Xと目的
関数f(X)とを読み出し、第二記憶回路3からパラメ
ータTi を読み出して探索アルゴリズムを実行し、更
新されたベクトル変数Xと目的関数f(X)とを第一記
憶回路1に上書きする。その探索アルゴリズムを図3に
より説明する。まず、第一記憶回路1に記憶されたn個
(nは、i番目の探索部4が保有しているベクトル変数
Xの個数Ni )のベクトル変数Xについて、それぞれ要
素xのうち制約条件Cを満たしていない要素xk(k=
1,2,…,n)をランダムに選ぶ。選んだ要素xkを
書き替えるものとし、その要素xkの新しい値としてラ
ンダムな値を選ぶ。要素xkを要素xk´に書き替えた
目的関数f(X´)から元の目的関数f(X)を差し引
いて増加分Δを求め、この増加分ΔをパラメータTiで
除した値の指数関数を、1に加えて分母とし、状態遷移
確率Pi を求める。この状態遷移確率Piで上記要素
xkの書き換えの実行を決定する。
【0024】上記探索アルゴリズム中の状態遷移確率P
i の演算において、増加分Δが正で大きいほど、指数
関数の値が小さくなり分母が1に近付くので状態遷移確
率Piが大きくなる。逆に、増加分Δが負で大きいほ
ど、指数関数の値が大きくなり分母が大きくなるので状
態遷移確率Pi が小さくなる。つまり、書き換えによ
って目的関数f(X)が大きくなるものほど、書き換え
が実行されやすく、逆に、目的関数f(X)を小さくさ
せる書き換えは実行されにくいので、目的関数f(X)
を増大させる傾向が生じる。
【0025】また、増加分ΔをパラメータTi で除し
ているので、パラメータTi が大きなものは増加分Δ
によらず指数関数の値が小さいため状態遷移確率Pi
が1に近く、従って、ランダムな書き換えがそのまま実
行されやすく、逆に、パラメータTiが小さいものは、
増加分Δが状態遷移確率Pi に与える影響が大きく、
従って、目的関数f(X)を増加させる傾向が顕著にな
る。
【0026】ステップS4) 評価値計算 このような書き替えが一定回数繰り返されたら、各探索
部4において、平均値計算回路7が第一記憶回路1に記
憶されている全ての目的関数f(X)を読み出してその
平均値fmeanを計算する。そして、平均値記憶回路8に
既に記憶されている平均値fmean´を読み出して、平均
値変化量Δf=fmean´−fmeanを計算し、平均値記憶
回路8には新しい平均値fmeanを記憶する。追加削除回
路5は、各探索部4における平均値変化量Δfと平均値
meanとから、その探索部4の探索評価値hi を演算
する。その演算は、hi =fmean+Δfである。即
ち、探索の評価は、目的関数f(X)の平均値fmean
大きいほど高く、また、探索前よりも平均値fmeanが増
えたとき高いと言える。
【0027】ステップS5) 追加削除 追加削除回路7は、さらに、各探索部4の探索評価値h
iを平均して評価平均値hmeanを求める。その後、h
mean−hi >0となる、即ち探索の評価が平均より低
い第一記憶回路1からNi 個(その第一記憶回路の全
部)のベクトル変数Xを読み出し、 Li=(hmean−hi )×Ni (端数は切り捨てる) (2) を計算して、上記読み出したNi 個のベクトル変数Xか
らLi個のベクトル変数Xを削除するものとし、この削
除されるベクトル変数Xを、hmean−hi <0とな
る、即ち探索の評価が平均より高い第一記憶回路1に分
配確率Rsで分配して移動させる。ここでの移動とは、
単なる読み出し・上書きを意味するのではなく、記憶す
る個数が一方では削除され他方では追加されることを意
味する。
【0028】削除個数Liを決める計算式として、
【0029】
【数2】
【0030】を用いてもよい。即ち、探索評価値の平均
値より不足分が全回路トータルの不足分に占める割合で
当該回路からの削除個数Li が決まる。従って、探索
の評価が低い第一記憶回路1ほど多くのベクトル変数X
を失うことになる。また、分配確率Rsを決める計算式
として、
【0031】
【数3】
【0032】を用いてもよい。即ち、探索評価値の平均
値より卓越分が全回路トータルの卓越分に占める割合で
当該回路にベクトル変数Xが追加される確率(分配確率
Rs)が決まる。分配確率Rの総和は1であり、上記削
除されたひとつひとつのベクトル変数Xについて、この
分配確率Rsでいずれかの第一記憶回路1に追加が行わ
れる。従って、探索の評価が高い第一記憶回路1ほどベ
クトル変数Xを得やすいことになる。
【0033】ステップS6) 最適解を記憶 その後、最適解記憶回路6に既に記憶されているベクト
ル変数Xと全第一記憶回路に記憶されているベクトル変
数Xとの中から目的関数f(X)が最大となるベクトル
変数X及びその目的関数f(X)を最適解記憶回路6に
記憶する。
【0034】以上のステップS3〜S6を制限時間内に
できるだけ多く繰り返すことにより、真の最適解に近い
準最適解を得ることができる。また、以上のステップS
3〜S6を目的関数f(X)の目標値に達するまで繰り
返すことにすれば、高速に準最適解を得ることができ
る。
【0035】ここで、具体的な最適化問題としてグラフ
色塗り問題を想定する。グラフ色塗り問題とは、n個の
頂点からなる無向グラフを考え、このn個の頂点の組が
ベクトル変数に当たり、各1頂点がその要素に当たるも
のとし、各頂点にR,G,Bの3色のうちの1色を塗っ
ていく問題であり、制約として辺でつながれた隣接する
頂点同士が同じ色にならないように塗らなければならな
い。目的関数が最大となるのは、全ての頂点に色が塗ら
れていて、かつ、上記制約が全て満たされているときで
ある。なお、グラフ色塗り問題は、最適化回路のベンチ
マークとして広く使用される問題である。
【0036】本発明の最適化回路に適用するためにグラ
フ色塗り問題を次のように定義する。R,G,Bの3つ
の値をとる5個の要素からなるベクトル変数X(x1
…,x5 )と、ベクトル変数Xによって値が決まる目的
関数f(X)と、次の5個の制約条件Cとを定義し、こ
れら制約条件Cを全て満たし、かつ目的関数f(X)の
最大値を与えるベクトル変数Xを求める。
【0037】制約条件C={C(x1 ,x3 ),C(x
2 ,x5 ),C(x3 ,x4 ),C(x3 ,x5 ),C
(x4 ,x5 )} ただし、C(xi ,xj )はxi とxj とが異なる値を
取るという制約条件を表す。
【0038】上記のグラフ色塗り問題を図1の最適化回
路に適用し、第一記憶回路1にはひとつのアドレスにひ
とつのベクトル変数Xを記憶するものとし、その記憶内
容は5個の要素xからなるものとする。各要素xはR,
G,Bのいずれかの値をとる(図4参照)。そして、図
1の最適化回路で図2の動作を行う。例えば、ステップ
S1では、各第一記憶回路1に初期値としてR,G,B
の3種の値をランダムに書き込む。ステップS3以降、
各探索回路2が所定回数動作した後、追加削除回路5が
動作するということを繰り返す。
【0039】図4(a)及び図4(b)に追加削除が行
われる前後の第一記憶回路を示す。図4(a)におい
て、アドレス01〜05,11〜15,21〜25は、
それぞれ第1,2,3番目の第一記憶回路1の内容を示
している。ベクトル変数Xの個数Ni は各々5個であ
る。
【0040】ここで、評価値計算の結果が、第1番目の
第一記憶回路についてhmean−hi<0、第2,3番目
の第一記憶回路について、それぞれhmean−hi >0
となったものとする。また、L2 =1,L3 =2となっ
たものとする。このような結果に対し、第2番目の第一
記憶回路からは1個のベクトル変数Xが削除され、第3
番目の第一記憶回路からは2個のベクトル変数Xが削除
され、一方、追加が行われる第一記憶回路は第1番目の
ものだけであるから、分配確率Rs=1であり、合計3
個のベクトル変数Xが全て第1番目の第一記憶回路に追
加される。
【0041】その追加削除の結果が、図4(b)に示さ
れており、第1番目の第一記憶回路のベクトル変数Xの
個数は8個になっている。このように第1番目の第一記
憶回路への移動が顕著なことから、この問題の最適なパ
ラメータは第1番目の探索部4で使用したパラメータT
1 であると探索途中に発見できたことになる。
【0042】従来技術のようにパラメータTを徐々に小
さくさせる最適化回路は、探索の初期には大域的な探索
を行い、それから徐々に局所的な探索に変化していくも
のであったが、本発明では、複数の探索部4で別々のパ
ラメータTi を使用するので、大域的な探索から局所
的な探索まで各種の探索が並行して行われ、対象とする
問題に適したパラメータTi が発見されていく。
【0043】なお、実施形態の説明中、最適化問題を、
制約条件Cを全て満たし、かつ目的関数f(X)の最大
値を与えるベクトル変数Xを求めるものとしたが、問題
によってはそのような解が存在しなかったり難易度が高
いために見つけられないものがあるので、制約条件Cを
全て満たさずとも可及的に多くの制約条件Cを満たすよ
うなベクトル変数Xを準最適解とすることもできる。
【0044】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0045】(1)探索途中に最適なパラメータの値が
決められるので、パラメータのチューニングに要する時
間を大幅に減少させることができる。
【0046】(2)準最適解を得る時間が大幅に短縮さ
れ、実用的な時間内に満足できる準最適解を発見できる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す最適化回路の回路図
である。
【図2】図1の最適化回路の動作を示す流れ図である。
【図3】本発明の探索アルゴリズムを示す流れ図であ
る。
【図4】本発明の最適化回路が動作しているときの第一
記憶回路の内容図である。
【図5】従来の最適化回路の回路図である。
【図6】従来の探索アルゴリズムを示す流れ図である。
【符号の説明】
1 第一記憶回路 2 探索回路 3 第二記憶回路 5 追加削除回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 一徳 茨城県東茨城郡茨城町小堤300 (72)発明者 狩野 均 茨城県つくば市竹園3丁目409−1 (72)発明者 西原 清一 茨城県石岡市南台1丁目16番9号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の要素xからなるベクトル変数Xに
    よって値が決まる目的関数f(X)が、これら要素xの
    取り得る値を制限する制約条件Cのもとで最大値となる
    ようにベクトル変数Xを求める目的で、ランダムに決め
    たベクトル変数Xから始めて、ベクトル変数X中の制約
    条件Cに反する要素xをランダムに書き換えることによ
    り、目的関数f(X)の値をより大きくするベクトル変
    数Xを探索する最適化回路において、複数個のベクトル
    変数Xを記憶するM個の第一記憶回路と、第i(i=
    1,…,M)番目の第一記憶回路に記憶されたベクトル
    変数X中の要素xを状態遷移確率Pi で書き換えるM
    個の探索回路と、探索回路毎の状態遷移確率Pi を決
    めるためのパラメータTi を記憶するM個の第二記憶
    回路と、各々の第一記憶回路について目的関数f(X)
    の値の平均値が書き換え前後で増減した量及び書き換え
    後の平均値の大きさから探索評価値を演算し、この探索
    評価値が小さい第一記憶回路から探索評価値が大きい第
    一記憶回路へベクトル変数Xを移動させる追加削除回路
    とを備えたことを特徴とする高速最適化回路。
  2. 【請求項2】 上記ベクトル変数Xの要素xが離散的な
    値をとることを特徴とする請求項1記載の高速最適化回
    路。
  3. 【請求項3】 上記ベクトル変数X中の要素xの書き換
    えは、当該ベクトル変数X中の要素xから制約条件Cを
    満たさない要素xをランダムに選び、この要素xをラン
    ダムな値に書き替えるものと仮定し、この書き換えによ
    る目的関数f(X)の増加分Δと上記パラメータTi
    とから状態遷移確率Pi を求め、この状態遷移確率P
    i で書き換えを実行することを特徴とする請求項1又
    は2記載の高速最適化回路。
  4. 【請求項4】 上記ベクトル変数Xの移動は、全第一記
    憶回路の探索評価値の平均値を求め、この平均値よりも
    探索評価値の低い第一記憶回路からその探索評価値の不
    足分に比例した個数のベクトル変数Xを取り出し、取り
    出したひとつひとつのベクトル変数Xを上記平均値より
    も探索評価値の高い第一記憶回路に対しその探索評価値
    の卓越分に比例した分配確率で分配して行うことを特徴
    とする請求項1〜3いずれか記載の高速最適化回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3640859A1 (en) 2018-10-19 2020-04-22 Fujitsu Limited Optimization device and control method of optimization device
US10885147B2 (en) 2018-03-12 2021-01-05 Fujitsu Limited Optimization apparatus and control method thereof

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