JPH1024420A - インモールド加飾方法及びその装置 - Google Patents

インモールド加飾方法及びその装置

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JPH1024420A
JPH1024420A JP9257897A JP9257897A JPH1024420A JP H1024420 A JPH1024420 A JP H1024420A JP 9257897 A JP9257897 A JP 9257897A JP 9257897 A JP9257897 A JP 9257897A JP H1024420 A JPH1024420 A JP H1024420A
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JP
Japan
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film
mold
molding material
female
male
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JP9257897A
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English (en)
Inventor
Tokikazu Marushima
時一 丸島
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MARUSHIKA SANGYO KK
Original Assignee
MARUSHIKA SANGYO KK
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Publication date
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Publication of JPH1024420A publication Critical patent/JPH1024420A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/14Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles
    • B29C45/1418Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles the inserts being deformed or preformed, e.g. by the injection pressure

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のインモールド加飾では難しい,方向性
のある図柄やブランド名等の文字を含む印刷の施された
フィルムを所定の方向を保ちつつ成形品に付着する加飾
加工を簡単に且つ正確に行う。 【解決手段】 フィルムFの型外にはみ出した部分を支
持した状態で,雌型3と雄型2の間に加飾用フィルムF
を置き,型閉じ動作により雄型2に取付けられた弾性把
持部材6と雌型凹部の周縁部との間で,上記フィルムF
の上記周縁部にはみ出した部分を把持固定し,雄型2と
雌型3を閉じてできた成形空間に雌型側に設けられた成
形材料射出手段5により成形材料を注入し,注入時の圧
力により雄型2に上記フィルムFを密着させ,上記フィ
ルムFを成形品と溶融一体化して加飾を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,インモールド加飾
方法及びその装置に係り,詳しくは,製品成形と同時に
成形品の表面にフィルムを付着させて加飾加工を行うイ
ンモールド加飾方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】樹脂成形品は成形が比較的行い易く,成
形時の表面状態もよいので製品成形と同時に加飾が行わ
れる場合が多い。成形と同時に加飾を行う方法の一つで
あるインモールド加飾方法は,特に二次加工による加飾
が難しい,例えば印刷インキの密着性が悪い場合などに
有効であり,外側にあるフィルムにより加飾が保護され
るため,加飾の剥離や摩耗がないという利点を有してい
る。図4に示すのは,従来見られる典型的な射出成形で
のインモールド加飾装置の概略構成であり,雄型取付け
部材1,雄型2,雌型3,雌型取付け部材4,成形材料
射出手段5とから構成されている。また図5は,上記イ
ンモールド加飾装置を使用した時の一般的なインモール
ド加飾方法の工程を示す工程図である。図5に示す如く
従来のインモールド加飾方法では,最初に,予め雌型3
の所定の位置に合うようにカットされたフィルムFが,
成形品の外表面に来るような雌型3内の所定位置に装着
される(図5(b))。ここで,フィルムFの装着は,
成形材料注入時に生じる流れにより動かされないように
行われる必要がある。フィルムFが型内で動かないよう
に装着する方法としては,例えば雌型3のフィルムF装
着位置に小穴を設けておいて,その小穴からフィルムF
を吸引吸着する方法や,雌型3に静電気により密着させ
る方法などが挙げられる。上記のようにフィルムFが雌
型3に装着された後,雄型2と雌型3とが閉じられ,成
形材料を注入する成形空間が形成される(図5
(c))。そして,その成形空間に雄型側に設けられた
成形材料射出手段5により成形材料が注入されると,そ
の成形材料の熱のためにフィルムの成形品側表面が溶融
して成形品に付着する(図5(d))。そして,上記成
形品は冷却された後,金型が開かれてその成形品が取り
出され,インモールド加飾が完了する。このように,上
記インモールド加飾方法では,剥離や磨耗に強い加飾を
成形と同時に得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし,上記したよう
なインモールド加飾方法では,加飾時の制約が多く,多
様な成形品に対応するのは難しい場合がある。例えばゴ
ルフシューズその他のスポーツシューズの靴底に加飾を
行う場合,加飾対象が地面等に常に接触する可能性があ
る事を考慮に入れなければならない。即ち,地面等との
接触による加飾フィルム自体の剥離や摩耗を回避する必
要が生じる。ところが,上記したようなインモールド加
飾方法では,一般的にフィルムFの装着は,平面部の少
ない雄型側ではなく雌型側になされるため,成形品の外
装面に加飾が行われることになる。そのため,例えば上
記スポーツシューズのような成形品では,外装面,即ち
地面等との接触面となる靴底の下面に加飾を行う事とな
り,上記した加飾フィルム自体の剥離や摩耗を避ける事
ができない。また,従来のインモールド加飾方法では,
カットされたフィルムFを型内に容易に装着するために
は,なるべくフィルムFを型の平面部のみに装着する必
要があり,例えば上記靴底の下面から側面にかけて連続
的に加飾するような,曲面部(深絞り部)を含む成形品
全体に渡る加飾を行うことが困難であった。尚,そのよ
うな平面部は,主として雌型側に形成される場合が多い
ことが,従来のインモールド加飾方法において,雄型,
若しくは雌型の任意の側にフィルムを装着するのが困難
となる理由の一つでもある。さらに, 上記のような従来
のインモールド成形方法では,成形品の形状が複雑な場
合, そのような型内に注入された成形材料が,フィルム
Fの図柄上で乱流を起こして,溶けた図柄を歪ませるよ
うな不都合があるが,これを防ぐため, 成形材料注入の
ための注入口を複数設ける必要があり, 装置が高価にな
るといった問題があった。
【0004】このため,上記したスポーツシューズの靴
底の加飾のように,複雑な形状で,主として外から見え
る外表面が摩耗にさらされるような場合には,従来のイ
ンモールド加飾方法は,ほとんど用いられておらず,成
形品を透明又は半透明にしてその内側に加飾用カーボン
シートをインサート成形したり,樹脂そのものに着色す
るなどして加飾が行われてきた。上記インサート成形に
よるスポーツシューズの靴底の加飾の例を図6に示す。
透明の靴底50に加飾用カーボンシート51をその印刷
面が靴底下面側を向くように,つまり,透明の靴底50
を通して印刷面が外から見えるように配置してインサー
ト加飾を行う。ここでカーボンシート51に文字等のよ
うな方向性のある印刷が施されている場合には,カーボ
ンシート51の方向性を保つため,図6のようにカーボ
ンシート51を靴底50側の複数の当たり52にて位置
決めするように当たり52の部分を切り込んでカーボン
シート51を作成する必要がある。しかし,上記インサ
ート成形では,それでも尚かつ成形材料注入時に,樹脂
の流れによりカーボンシート51がずれるという問題が
生じる。また,従来のインモールド加飾方法と同様に,
曲面部分に加飾を行うことも困難である。さらに,イン
サート成形や樹脂そのものに着色して加飾を行う方法
は,当然,金型の面数が増え,樹脂の種類も増える事と
なり,経済的負担及び加飾のための作業負担が大きくな
る。また,全体的に複雑な色合いを出す加飾を行うに
は,唯一塗装だけが,その手段であった。本発明は,こ
のような従来の技術における課題を解決するために,イ
ンモールド加飾の方法及びその装置を改良し,複雑な曲
面部分に加飾を行うような場合でも上記フィルムの位置
決めを簡単に且つ正確に行いうる方法及びその装置を提
供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は,金型にフィルムを挿入し,該フィルム
を成形時の圧力と成形材料の熱により成形品に付着させ
加飾を行うインモールド加飾方法において,開かれた状
態の雄型と雌型の間に,型外で支持された上記フィルム
を挿入するフィルム挿入工程と,上記雄型を上記雌型に
対して閉じることにより,上記雄型に取付けた弾性把持
部材と上記雌型の凹部の周縁部との間で,上記フィルム
の上記凹部からはみ出した部分を把持固定するフィルム
固定工程と,上記雄型と上記雌型を閉じた時に,上記雌
型と上記雄型間の成形空間に成形材料を注入する成形材
料注入工程とを具備してなることを特徴とするインモー
ルド加飾方法として構成されている。従って,複雑な曲
面部分に加飾を行うような場合でも,上記フィルムの位
置決めが簡単にかつ正確に行われる。
【0006】さらには,上記フィルムを上記弾性把持部
材に沿った状態で,開かれた雄型と雌型の間に挿入する
インモールド加飾方法である。成形時,成形材料は,雄
型側から注入することも,雌型側から注入することも可
能である。雌型側から注入すると,上記フィルムは上記
雄型に密着する。また,成形材料を雄型側から注入する
場合でも,フィルムに成形材料透過用の小孔を開けてお
けば,成形材料は上記小孔を通って雌型側に流れ,フィ
ルムは成形材料注入時の圧力により雄型側に密着され
る。即ち,高温高圧で射出された成形材料は最初に雌金
型面に当たった後,金型内に充填されて行くため,フィ
ルム面に直接成形材料が当たる場合に比べ,フィルムの
歪みや破れ等が生じる恐れも少なくなる。さらに,上記
フィルムを上記雌型の上記凹部を覆う状態で,開かれた
雄型と雌型の間に挿入することもできる。この場合も,
当然,成形時に上記フィルムは上記雄型に密着する。従
来通り,上記フィルムの表面に図柄が印刷されたものを
使用することができる。上記図柄を,成形品を通して視
認したいような用途の場合には,上記成形品を透明体若
しくは半透明体で構成しておく。上記フィルムの印刷
が,上記フィルムを付着させた上記成形品の付着側に施
されている場合には,印刷面が保護される。印刷面の美
しさを際立たせたい場合等には,上記フィルムを付着さ
せた上記成形品への付着面と反対側の面に印刷を施して
おくこともできる。この発明においては,印刷フィルム
が,成形品の内側に溶着されるので,成形時の熱及び圧
力でフィルムが成形品に完全に一体化され,密着状態が
得られるので,剥がれる心配はない。従って,全面に印
刷が施されたフィルムについても,使用することができ
る。上記フィルムの表面に印刷された図柄が方向性を持
つものであっても,本発明の場合は,フィルムを型外で
支持した状態で型を閉じるので,フィルムの型に対する
方向を正確に調整することができるため,上記図柄が成
形品に対して正確に方向付けされる。勿論位置も正確に
セットされる。さらに,フィルムの図柄を成形品をとお
して視認するような場合には,上記成形品を透明体若し
くは半透明体で構成することになる。さらに,上記イン
モールド加飾方法では,例えば靴底のような複雑な曲面
部分を有する成形品であっても,成形材料注入時の圧力
によりフィルムが金型に密着するため,例えば靴底の下
面から側面にかけて連続的に加飾を行うことも可能とな
る。この場合,成形品が透明体若しくは半透明体で構成
されていれば,上記下面から側面にかけてレンズ効果が
得られ,上記インモールド加飾方法による加飾と相まっ
て,これまでにない質感を得ることができる。
【0007】第2の発明は,金型にフィルムを挿入し,
該フィルムを成形時の圧力と成形材料の熱により成形品
に付着させ加飾を行うインモールド加飾装置において,
型外で支持され,開かれた状態の雄型と雌型の間に挿入
されたフィルムの上記両型からはみ出した部分を,上記
雄型の上記雌型に対する閉じ動作に伴って,弾性的に把
持するフィルム把持手段と,上記雄型を上記雌型に対し
て閉じた時に形成される上記雌型の凹部と上記フィルム
との間の成形空間に成形材料を注入する成形材料射出手
段とを備えてなることを特徴とするインモールド加飾装
置として構成されている。従って,上記フィルム挿入
時,上記フィルムの位置決めを正確かつ簡単に行うこと
ができる。その他の変形例及び要件は,前記した第1の
発明におけるインモールド加飾方法と同じであるので,
参照されたい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下,添付図面を参照して,本発
明の実施の形態につき説明し,本発明の理解に供する。
尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であ
って,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではな
い。ここに,図1は本発明の一実施の形態に係るインモ
ールド加飾方法の工程を示す工程図,図2は上記インモ
ールド加飾方法を実施することのできるインモールド加
飾装置の概略構成を示す図である。上記したようにスポ
ーツシューズ(例えばゴルフシューズなど)の靴底に使
われる樹脂成形品の加飾では,地面等との接触による加
飾の剥離や摩耗を避けるため,上記樹脂成形品を透明体
もしくは,半透明体とし,上記樹脂成形品の地面等との
接触面とは反対の面にカーボンシート等のフィルムを貼
付して加飾を行う。また,靴底は本体である靴の機能性
の点において重要であるだけでなく,その靴の購買者に
商品価値をアピールする上でも重要であるから,所定の
図柄と共にブランド名等の文字を含むインサート成形を
行う場合が多い。その時, インサートされた図柄や文字
の方向性及び位置のずれは当然好ましくない。従来の前
記インサート成形では,前記のように加飾用のフィルム
を成形品の形状にカットした物を,型内に載置するだけ
で,外部から支持することができなかったので,若しく
は前記したように型に空気力や静電気力で吸着するよう
にしていたので,装置が高価であったり,そのような装
置がない場合には,フィルムが型内で動いて正確に位置
決めできなくなり,上記のような方向性及び位置決め精
度が必要なフィルムの加飾を行うことができなかった。
また,靴底はその商品固有の曲面形状を有しており,そ
の形状に適した加飾を行うことも従来技術では難しかっ
た。
【0009】このような問題点の解決に向けた本発明の
一実施の形態に係るインモールド加飾方法の詳細を以下
に説明する。図2に示す上記インモールド加飾装置は,
雄型取付け部材1,雄型2,雌型3,雌型取付け部材
4,成形材料射出手段5,弾性把持部材6とから構成さ
れている。上記インモールド加飾装置における新規な構
成は,雌型3を覆うように装着されたフィルムFを成形
完了まで把持固定するための弾性把持部材6を有する点
である。弾性把持部材6には,スプリング等によって弾
性力が付与される。また,成形材料射出手段5は, 従来
の技術と同様,成形材料を注入する圧力と熱とでフィル
ムFを成形品に付着させるが, その時の圧力によりフィ
ルムFを雄型2に密着させ, 雄型2の形状に合わせるよ
うにするものである点, さらに, 上記インモールド加飾
方法では,弾性的にフィルムFが把持されるため,従来
例のように金型に複数の注入口を設けて注入時の圧力を
均等にさせる必要がないので,注入口を1つにできる
点,更には,フィルムFを外部で保持してその位置或い
は方向を任意に調整できるので,フィルムFの位置決め
のためのフィルム吸着装置やフィルムを所定位置に位置
決めする当たり等を設ける必要がない点も従来の技術と
異なる点である。
【0010】即ち,図1に示した上記インモールド加飾
方法において,従来の技術が加飾のためのフィルムFを
雄型2に吸着手段等で装着していたのに対し,この実施
の形態においては,フィルムFは,人手又は自動機によ
ってその周囲が把持される等の方法で支持され,金型を
開いた状態で雄型2と雌型3との間に挿入される。フィ
ルムFの位置決めは,上記人手又は自動機により,型に
対するフィルムFの位置,方向を確認しながら行われる
ので,簡単かつ正確に行われ,ずれはほとんど生じない
(図1(b))。上記のようにフィルムFが装着された
後,雄型側を下降させると,雄型2よりも先に雄型側に
取付けられた弾性把持部材6がフィルムFに当接し,フ
ィルムFは弾性把持部材6と雌型取付け部材4の周縁部
との間で把持固定される(図1(c))。そして,上記
フィルムFの位置が固定された後,さらに雄型2を下降
させて金型が閉じられる(図1(d))。この時,フィ
ルムFの雄型2と近接する部分は,上記雄型2の下降に
合わせて序々に延びながら,雄型2表面に沿った状態と
なる。このため,本実施の形態に係るインモールド加飾
に用いられるフィルムFには,型閉めの際のおよそ45
0〜500kg/cm2 の引っ張りに耐える引っ張り強
度が要求される。また,フィルムFを破らず且つ金型を
完全に閉めるためには,厚みは100〜300μm程度
となる。さらに硬度は,扱いやすさの点から90〜95
A程度のものが良い。そして,金型を閉じてできた成形
空間に, 雌型側に設けられたノズル等の成形材料射出手
段5により成形材料を注入すると,この成形材料注入時
の圧力と材料の熱によりフィルムFは雄型2に密着す
る。また同時にフィルムFの成形品側表面は,成形材料
の熱により成形品の表面に付着する(図1(e))。こ
こで,上記成形材料樹脂には,TPU,ナイロン,ポリ
カーボネート,ポリスチロール,PET,PBT,アイ
オノマー樹脂,ポリアリレート,PVC等の透明性が高
く,かつ射出成形が可能な樹脂が用いられる。また,フ
ィルムFには,上述した条件の他に,型に良好にフィル
ムFを密着させるために500〜550%程度の伸びの
あるもの,しかも耐熱性があり,なおかつ上記のような
樹脂と密着性もよいという条件を満たす,例えばTP
U,ナイロン,ポリエステル樹脂シート等が用いられ
る。そして,上記成形品の冷却後,金型が開かれ上記成
形品が取り出される(図1(f))。この時,フィルム
Fは,型を開いた後も,弾性把持部材6により把持され
ているので,成形品が,雄型2から離れ,その取出しは
容易である。尚,フィルムFの成形品からはみ出した部
分は成形後にカットされる。
【0011】上記インモールド加飾方法では,所定形状
にカットしたフィルムFを型内に装着せず,カットする
前のフィルムを型外で支持したまま,雄型2と雌型3の
間に挿入するため,フィルムFが型に対して正確に位置
決めされていることを確認しながら成形できる点,フィ
ルムFの位置固定は,雄型側に取付けられた弾性把持部
材6により行われているので,樹脂射出時にもフィルム
Fが動かず,正確な位置に加飾ができる点及び型を開い
た時に,成形品が自動的に型から外れる点,フィルムF
の雄型2に対する密着が成形材料注入時の圧力及び熱に
より行われるため,成形材料の注入力を高くしても,フ
ィルムFがずれず,また成形材料の乱流が生じない。従
って,成形材料射出手段5の射出ノズルを1個にできる
点,フィルムFのカットは成形後に成形品に合わせて行
われるので,成形前にフィルムFを当たり等に合わせて
正確にカットしておく必要がない点で従来技術と異な
る。
【0012】
【実施例】上記した本発明の実施の形態では,成形材料
射出手段5を雌型側に設け,フィルムFを雌型凹部を覆
うような状態で挿入したが,成形材料射出手段5を雄型
側に設けると共に,フィルムFに成形材料透過用の小孔
をあけたものを用いて,成形材料をフィルムFの裏面
(雌型側)へ透過させるようにしてもよい。ここで,図
3は上記のような成形材料射出手段を雄型側に設けた場
合のインモールド加飾方法及び装置を説明するための図
である。図3に示すように,上記実施例に係るインモー
ルド加飾装置では,雄型2側に成形材料射出手段5が設
けられ,開かれた雄型2と雌型3との間に挿入されるフ
ィルムFには,成形材料を透過させるための小孔Hが設
けられる。上記インモールド加飾装置の作動は,上記実
施の形態とほぼ同様である。即ち,始めに,開いた状態
の金型の間にフィルムFが挿入される(図3(a))。
この時,上記小孔Hの位置と成形材料射出手段5のイン
ジェクション口5aの位置とを合わせる必要があるが,
雄型2近傍にフィルムFが配置されるため,位置調整は
比較的容易である。更に,あらかじめ位置決め用のピン
と位置決め用孔をそれぞれ金型とフィルムに設けてお
き,フィルムFを金型の間に挿入する際に,所定の位置
決め用のピンに所定の位置決め用孔を挿通することによ
り,上記小孔Hの位置とインジェクション口5aの位置
とを正確に一致させることができる。次に,雄型2側が
下降され弾性把持部材6によりフィルムFが把持固定さ
れる(図3(b))。そして,フィルムFが把持固定さ
れた状態から,さらに雄型2側が下降され型閉めが完了
する(図3(c))。この時,フィルムFは雄型2の下
降に合わせて序々に延びながら,型閉め完了時には雄型
2にほぼ沿った状態になる。次の工程では,上記実施の
形態とは異なり,フィルムFに設けられた上記小孔Hを
介して雄型2側から成形材料が注入される(図3
(d))。ここで,小孔Hを介して注入された成形材料
は,まず雌型3にあたり,そこから広がってフィルムF
を雄型2表面に密着させる。即ち,小孔HをフィルムF
に設けて,成形材料の注入を雄型2側から行なう場合,
高圧で注入された高温の成形材料がフィルムに直接当た
ることがなく,フィルムの歪みや破れの恐れを軽減する
ことができる。また,フィルムFの雌型側表面は成形材
料の熱により成形品の表面に付着する。そして,成形品
の冷却が行われた後,金型が開かれ,成形品が取り出さ
れる(図3(e))。尚,フィルムFの成形品からはみ
だした部分Rは成形後にカットされる。このように,上
記実施例に係るインモールド加飾方法及び装置では,成
形材料注入時にフィルムが直接高温の成形材料にさらさ
れることなく,複雑な曲面部分を有する例えば靴底のよ
うな成形品に加飾を行うような場合でも,上記フィルム
の位置決めを簡単に且つ正確に行うことができる。ま
た,上記のように本発明に係るインモールド加飾方法及
び装置では,注入時の圧力によりフィルムFが雄型に密
着させられるため,靴底の下面から側面となる部分に渡
って連続的に加飾することが可能であり(例えば図3
(e)参照),人手により雄型側にフィルムを沿わせる
労もない。従って,上記靴底に例えば透明樹脂が用いら
れ,加飾が外部から視認できるように配慮された場合に
は,透明樹脂により生じるレンズ効果と相まって,これ
までにない質感の靴底を得ることができる。なお,成形
後に生じるフィルムFのバリは,例えば図3(e)に示
すCの位置でカットする。また,本発明の実施の形態に
示したスポーツシューズ等の靴底の加飾だけでなく,さ
まざまな成形品の加飾に適用可能であり,例えば,曲面
形状を有している眼鏡のレンズの凹部表面にブランド名
の印刷を行いたい,又は,コーティングを行いたい場合
などに用いてもよく,さらに洗面器等の容器,ヘルメッ
トの曲面部分に加飾を行いたいような場合,各種銘板,
化粧板に加飾を行いたい場合などに使用してもよい。こ
のようなインモールド加飾方法及びその装置も本発明に
おけるインモールド加飾方法及びその装置の例である。
【0013】
【発明の効果】本発明に係るインモールド加飾方法及び
その装置は,上記したように構成されているため,フィ
ルムの位置決めは,フィルムを型に吸着させる装置等を
用いることなく,簡単且つ正確に行われる。従って,従
来技術では困難であった方向性のある図柄や文字の印刷
されたフィルムを成形品を基準として適正な位置及び方
向に付着させることができる。また,成形材料の注入圧
力を高くしても,或いは,射出ノズルを1本にしても,
成形材料の乱流が生じず,同時に図柄の入ったフィルム
がずれることがない。また,成形後にフィルムの不要部
をカットするので,成形前にフィルムを型に合わせて正
確にカットする必要がない。さらに,成形材料注入時の
圧力を利用してフィルムを金型に密着させるため,例え
ば靴底のような複雑な曲面形状を有した成形品に加飾を
行うことが可能となり,上記靴底が透明樹脂や半透明樹
脂で構成された場合には,上記透明樹脂や半透明樹脂に
よるレンズ効果と靴底の下面から側面に渡る連続的な加
飾とが相まって,これまでにない質感を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態にかかるインモールド
加飾方法の工程を示す図。
【図2】 本発明の一実施の形態にかかるインモールド
加飾方法を実施することのできるインモールド加飾装置
の概略構成を示す図。
【図3】 本発明の一実施例にかかるインモールド加飾
方法及び装置を説明するための図。
【図4】 従来技術におけるインモールド加飾装置の正
断面図。
【図5】 従来技術におけるインモールド加飾方法を示
す工程図。
【図6】 従来の靴底に対するインサートによる加飾状
態を示す図。
【符号の説明】
1…雄型取付け部材 2…雄型 3…雌型 4…雌型取付け部材 5…成形材料射出手段 6…弾性把持部材 F…フィルム

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型にフィルムを挿入し,該フィルムを
    成形時の圧力と成形材料の熱により成形品に付着させ加
    飾を行うインモールド加飾方法において,開かれた状態
    の雄型と雌型の間に,型外で支持された上記フィルムを
    挿入するフィルム挿入工程と,上記雄型を上記雌型に対
    して閉じることにより,上記雄型に取付けた弾性把持部
    材と上記雌型の凹部の周縁部との間で,上記フィルムの
    上記凹部からはみ出した部分を把持固定するフィルム固
    定工程と,上記雄型と上記雌型を閉じた時に,上記雌型
    と上記雄型間の成形空間に成形材料を注入する成形材料
    注入工程とを具備してなることを特徴とするインモール
    ド加飾方法。
  2. 【請求項2】 上記成形材料の注入が,雌型側から行わ
    れる請求項1記載のインモールド加飾方法。
  3. 【請求項3】 上記成形材料の注入が,雄型側から行わ
    れる請求項1記載のインモールド加飾方法。
  4. 【請求項4】 上記フィルムに成形材料注入用の小孔が
    設けられ,該小孔を経て成形材料を注入してなる請求項
    3記載のインモールド加飾方法。
  5. 【請求項5】 上記フィルムが上記弾性把持部材に沿っ
    た状態で,開かれた雄型と雌型の間に挿入される請求項
    1記載のインモールド加飾方法。
  6. 【請求項6】 上記フィルムが上記雌型の上記凹部を覆
    う状態で,開かれた状態の雄と雌型の間に挿入される請
    求項1記載のインモールド加飾方法。
  7. 【請求項7】 上記成形品が透明体若しくは半透明体で
    ある請求項1記載のインモールド加飾方法。
  8. 【請求項8】 上記フィルムがその表面に印刷の施され
    たフィルムである請求項1記載のインモールド加飾方
    法。
  9. 【請求項9】 上記フィルムの印刷が,上記フィルムを
    付着させた上記成形品の付着側に施されている請求項6
    記載のインモールド加飾方法。
  10. 【請求項10】 上記フィルムの印刷が,上記フィルム
    を付着させた上記成形品の付着面と反対側の面に施され
    ている請求項6記載のインモールド加飾方法。
  11. 【請求項11】 上記フィルムの印刷が上記フィルム表
    面の全面に施されている請求項8記載のインモールド加
    飾方法。
  12. 【請求項12】 上記フィルムが,その表面に方向性を
    持つ図柄の印刷が施されたフィルムである請求項1記載
    のインモールド加飾方法。
  13. 【請求項13】 上記成形品が透明体若しくは半透明体
    であり,かつ上記フィルム表面に方向性のある図柄が印
    刷された請求項1記載のインモールド加飾方法。
  14. 【請求項14】 上記成形品が靴底である請求項1〜1
    3のいずれかに記載のインモールド加飾方法。
  15. 【請求項15】 金型にフィルムを挿入し,該フィルム
    を成形時の圧力と成形材料の熱により成形品に付着させ
    加飾を行うインモールド加飾装置において,型外で支持
    され,開かれた状態の雄型と雌型の間に挿入されたフィ
    ルムの上記両型からはみ出した部分を,上記雄型の上記
    雌型に対する閉じ動作に伴って,弾性的に把持するフィ
    ルム把持手段と,上記雄型を上記雌型に対して閉じた時
    に形成される上記雌型の凹部と上記フィルムとの間の成
    形空間に成形材料を注入する成形材料射出手段とを備え
    てなることを特徴とするインモールド加飾装置。
  16. 【請求項16】 上記成形材料の注入が,雌型側から行
    われる請求項15記載のインモールド加飾装置。
  17. 【請求項17】 上記成形材料の注入が,雄型側から行
    われる請求項15記載のインモールド加飾装置。
  18. 【請求項18】 上記フィルムに成形材料注入用の小孔
    が設けられ,該小孔を経て成形材料を注入してなる請求
    項17記載のインモールド加飾装置。
  19. 【請求項19】 上記フィルムが上記フィルム把持手段
    に沿った状態で,開かれた上記雄型と上記雌型の間に挿
    入される請求項15記載のインモールド加飾装置。
  20. 【請求項20】 上記フィルムが上記雌型の上記凹部を
    覆う状態で,開かれた上記雄型と上記雌型の間に挿入さ
    れる請求項15記載のインモールド加飾装置。
  21. 【請求項21】 上記成形品が透明体若しくは半透明体
    である請求項13記載のインモールド加飾装置。
  22. 【請求項22】 上記フィルムがその表面に印刷が施さ
    れたフィルムである請求項15記載のインモールド加飾
    装置。
  23. 【請求項23】 上記フィルムの印刷が,上記フィルム
    を付着させた上記成形品の付着面側に施されている請求
    項22記載のインモールド加飾装置。
  24. 【請求項24】 上記フィルムの印刷が,上記フィルム
    を付着させた上記成形品の付着面と反対側の面に施され
    ている請求項22記載のインモールド加飾装置。
  25. 【請求項25】 上記フィルムの印刷が上記フィルム表
    面の全面に施されている請求項22記載のインモールド
    加飾装置。
  26. 【請求項26】 上記フィルムが,その表面に方向性の
    ある図柄の印刷が施されたフィルムである請求項22記
    載のインモールド加飾装置。
  27. 【請求項27】 上記成形品が透明体若しくは半透明体
    であり,かつ上記フィルム表面に方向性のある図柄が印
    刷された請求項15記載のインモールド加飾装置。
  28. 【請求項28】 上記成形品が靴底である請求項15〜
    27のいずれかに記載のインモールド加飾装置。
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