JPH10244186A

JPH10244186A - 自動散水装置

Info

Publication number: JPH10244186A
Application number: JP9051464A
Authority: JP
Inventors: Yasuhiko Nakamichi; 靖彦中道
Original assignee: K JIESU KK
Current assignee: K JIESU KK
Priority date: 1997-03-06
Filing date: 1997-03-06
Publication date: 1998-09-14

Abstract

(57)【要約】【課題】真上に植えられた芝生に自動的に灌水でき、
保守管理が容易な自動散水装置を提供することにある。【解決手段】スプリンクラー２０内の流路から芝生容
器３０内に連通する給水細孔２６を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は自動散水装置、特
に、散水時に水圧によって地面から迫り上がったスプリ
ンクラーが散水ノズルから散水し、非散水時にスプリン
クラーが地中に下降し、埋設された収納体内に収納され
る自動散水装置に関する。

【０００２】

【従来の技術と発明が解決しようとする課題】一般に、
サッカー場，ラグビー場あるいはゴルフ場のようにグラ
ンド全体が芝生で覆われた競技場において、競技場全体
の芝生を均一に養生させるためには大変な労力が必要と
されている。特に、乾燥の状態や発育の状態を監視しつ
つ、グランド全域に満遍なく散水する潅水作業は重労働
である。このような潅水作業の省力化を図る自動散水装
置として、例えば、実開平３−１０９６６５号公報に記
載の自動散水装置が地中に埋設されている。

【０００３】しかし、競技コース内に前述のような自動
散水装置を設置すると、競技選手（利用者）に障害とな
るので、地面から突出しないように低く設置する工夫が
行われている。しかし、このような設置方法であって
も、自動散水装置の埋設部分に芝生を直接植えることが
できないので、その凹みに利用者が足を引っかけたり、
つまづく事故が避けられなかった。

【０００４】従来、前述のような凹みをなくすため、ス
プリンクラーの上端部に芝生を植えた芝生容器を取り付
け、散水時に前記芝生容器をスプリンクラーと一緒に持
ち上げて散水し、散水しないときはスプリンクラーが地
中に下降し、周辺の芝生と面一になるように芝生容器で
前記凹みを覆う自動散水装置が提案されている。

【０００５】しかしながら、前述の自動散水装置では、
その周辺に位置する芝生に灌水できるだけであり、自動
散水装置の真上に位置する芝生に灌水できない。この結
果、自動散水装置の真上に位置する芝生の生育が悪く、
時には枯れてしまう場合がある。このため、競技コース
やグランドに点在する前述の芝生にやかん等で個々に潅
水する必要があり、保守管理に手間がかかるという問題
点があった。

【０００６】本願発明は、前述の問題点に鑑み、真上に
植えられた芝生に自動的に灌水でき、保守管理が容易な
自動散水装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、地中に埋設され、開口縁部の位置が地面の
高さとほぼ等しい収納体と、外周面に少なくとも１つの
散水ノズルを備えたスプリンクラーと、このスプリンク
ラーの上端に設けた芝生容器とからなり、非散水時に前
記収納体内に前記スプリンクラーを収納し、前記芝生容
器が前記収納体の開口部を略面一に閉鎖する一方、散水
時に地面から迫り上がった前記スプリンクラーが散水ノ
ズルから散水する自動散水装置において、前記スプリン
クラー内の流路から前記芝生容器内に連通する給水手段
を設けた構成としてある。

【０００８】また、前記芝生容器の給水吐出口を土砂流
入防止用網で覆ってもよい。さらに、前記給水手段に、
スプリンクラー内の水圧に応じて流量を調整する流量調
整手段を設けてもよい。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明にかかる自動散水装置の一
実施形態を図１および図２の添付図面に従って説明す
る。すなわち、本発明にかかる自動散水装置は、グラン
ド４０に埋設される収納体１０と、この収納体１０内に
収納されるスプリンクラー２０と、このスプリンクラー
２０の上端に着脱可能に固定される芝生容器３０とから
なるものである。

【００１０】収納体１０は、その下方側にシリンダー１
１を有する一方、その上方側にすり鉢形状を有するゴム
製あるいは軟質プラスチック製の受け部１２を有してい
る。さらに、前記シリンダー１１の下端部には、図示し
ない給水管に接続する給水口１３が設けられている。そ
して、前記収納体１０は、芝生４１が植えられたグラン
ド４０の地中に埋設されており、受け部１３の開口縁部
は地面と略同一の高さとなっている。

【００１１】スプリンクラー２０は、その下端部に前記
シリンダー１１にスライド可能に嵌合するピストン２１
を有する一方、その上方に収納部２２を有する。この収
納部２２には、ノズル台２３が上下方向に出し入れ可能
に組み込まれている。

【００１２】前記ノズル台２３の外側面からは一対のノ
ズル２４，２４が斜め上方に突出している。また、前記
ノズル台２３の上端面には、外周面に雄ネジを有する嵌
合部２５が形成され、この嵌合部２５に芝生容器３０が
着脱可能に螺合されている。

【００１３】前記嵌合部２５は、図２に示すように、そ
の軸心に沿って給水細孔２６が形成されている。この給
水細孔２６の下端部には流量調整手段２７が設けられて
いる一方、その上端部にはゴム製あるいは軟質プラスチ
ック製の補助ノズル２８が形成されている。このため、
ノズル台２３の内部流路に連通する前記給水細孔２６を
介して補助ノズル２８から水が噴き出す。前記流量調整
手段２７としては、例えば、シリコンゴムからなり、水
圧で弾性変形して流路を狭めることにより、流量を調整
する調整弁が挙げられる。

【００１４】前記芝生容器３０は、略すり鉢形状のゴム
製あるいは軟質プラスチック製であり、その底部３１に
前記嵌合部２５の雄ネジに螺合可能な雌ネジ部が形成さ
れている。また、前記底部３１の中心には、前記補助ノ
ズル２８に嵌合する嵌合孔３２が形成されている。さら
に、前記補助ノズル２８の吐出口は、芝生容器３０内の
土３４が給水細孔２６に流入するのを防止するため、土
砂流入防止用網３３で覆われている。そして、前記芝生
容器３０内に投入された土３４には、芝生３５が植えら
れている。ついで、芝生容器３０の底部３１近傍の底面
には、水抜き孔３６が形成されている。なお、芝生容器
３０としては、保守点検の見地より、直径３００〜５０
０ｍｍ位で、深さ３００ｍｍ程度のものが適当である。
また、芝生容器３０が嵌合部２５に着脱可能であるの
で、土３４や芝生３５の入れ替えが容易であるという利
点がある。

【００１５】次に、前述の構成を有する自動散水装置の
動作について説明する。まず、散水されない場合には、
前記収納体１０のシリンダー１１の最下位までスプリン
クラー２０のピストン２１が下降しており、芝生容器３
０内の地面と、その周辺の地面とがほぼ面一となってい
る。このとき、ノズル２４はスプリンクラー２０の収納
部２２内に収納されている。受け部１２および芝生容器
３０がゴムあるいは軟質プラスチックであり、弾性変形
しやすいので、利用者が足を引っかけても、転倒しにく
いという利点がある。

【００１６】そして、シリンダー１１の下端部に設けた
給水口１３から給水すると、その水圧でピストン２１が
押し上げられる。このため、スプリンクラー２０全体が
上方に移動し、ついで、収納部２２内のノズル台２３が
上方に水圧で押し出される。そして、収納部２２内に設
けた図示しない回動機構がノズル台２３を回動させる。
このため、散水ノズル２４が回動しつつ、周囲の芝生４
１に散水する。これと同時に、給水細孔２６を介して補
助ノズル２８から水が低圧で噴き出し、芝生容器３０に
植えた芝生３５に水を供給する。なお、周辺の芝生４１
に散水する散水時間を１０分間とした場合、芝生容器３
０に供給される水量は約６００〜１０００ｃｃが適当で
ある。また、芝生容器３０内の余分な水が排水口３６か
ら排出されるので、芝生３５が浮き上がることはない。

【００１７】ついで、シリンダー１１への給水を停止す
ると、ノズル台２３および芝生容器３０の自重により、
ノズル台２３が収納部２２内に下降し、ついで、スプリ
ンクラー２０全体の自重でピストン２１がシリンダー１
１内の水を排水しつつ、スプリンクラー２０が下降す
る。そして、スプリンクラー２０のピストン２１がシリ
ンダー１１の底面に当接することにより、下降が停止す
る。このとき、芝生容器３０の地面と、受け部１２周辺
の地面とがほぼ面一になり、芝生４１，３５間の境目が
目立たない。

【００１８】前述の実施形態では、回動しながら散水す
るスプリンクラー２０について説明したが、必ずしもこ
れに限らず、回動しないで散水するスプリンクラーに適
用してもよい。また、前述の実施形態では、給水手段と
して嵌合部２５に給水細孔２６を設ける場合について説
明したが、別体の給水チューブによって給水してもよい
ことは勿論である。

【００１９】

【発明の効果】本発明によれば、散水時にはスプリンク
ラーが周辺の芝生に灌水すると同時に、芝生容器に植え
た芝生にも給水手段を介して自動的に灌水できる。この
ため、芝生容器の芝生の育成が良くなり、グランドの芝
生全体の育成ムラがなくなる。この結果、グランド全体
の景観が向上するだけでなく、均一な芝生で覆われたグ
ランドが得られる。よって、芝生上で運動する人の障害
となることがなく、使い勝手のよいグランドが得られ
る。また、従来例のようにグランドに点在する芝生容器
に１個ずつ潅水する必要がなくなり、省力化できるの
で、芝生の保守管理が容易になる。

【００２０】請求項２によれば、給水吐出口を土砂流入
防止用網で覆ってあるので、給水手段が目詰まりしにく
くなり、保守管理がより一層容易になる。請求項３によ
れば、給水手段にスプリンクラーの水圧に応じて動作す
る流量調整手段を設けてあるので、芝生容器内に高圧の
水が噴き出すことがない。このため、土砂の流出を防止
でき、芝生の浮き上がりを防止できるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態である自動散水装置を地
中に埋設した状態を示す断面図である。

【図２】図１に示した自動散水装置の拡大断面図であ
る。

【符号の説明】

１０…収納体、１１…シリンダー、１２…受け部、２０
…スプリンクラー、２１…ピストン、２２…収納部、２
３…ノズル台、２４…ノズル、２５…嵌合部、２６…給
水細孔、２７…流量調整手段、２８…補助ノズル、３０
…芝生容器、３１…底部、３３…土砂流入防止用網、３
４…土、３５…芝生、３６…排水口、４０…グランド、
４１…芝生。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】地中に埋設され、開口縁部の位置が地面
の高さとほぼ等しい収納体と、外周面に少なくとも１つ
の散水ノズルを備えたスプリンクラーと、このスプリン
クラーの上端に設けた芝生容器とからなり、非散水時に
前記収納体内に前記スプリンクラーを収納し、前記芝生
容器が前記収納体の開口部を略面一に閉鎖する一方、散
水時に地面から迫り上がった前記スプリンクラーが散水
ノズルから散水する自動散水装置において、前記スプリンクラー内の流路から前記芝生容器内に連通
する給水手段を設けたことを特徴とする自動散水装置。
【請求項２】前記芝生容器の給水吐出口を、土砂流入
防止用網で覆ったことを特徴とする請求項１に記載の自
動散水装置。
【請求項３】前記給水手段が、スプリンクラー内の水
圧に応じて流量を調整する流量調整手段を備えているこ
とを特徴とする請求項１または２に記載の自動散水装
置。