JPH10241277A - モータおよびこれを使用したハードディスク装置 - Google Patents

モータおよびこれを使用したハードディスク装置

Info

Publication number
JPH10241277A
JPH10241277A JP4123497A JP4123497A JPH10241277A JP H10241277 A JPH10241277 A JP H10241277A JP 4123497 A JP4123497 A JP 4123497A JP 4123497 A JP4123497 A JP 4123497A JP H10241277 A JPH10241277 A JP H10241277A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
magnet
motor
magnetic fluid
magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4123497A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Takahashi
和夫 高橋
Toshio Mamiya
敏夫 間宮
Takashi Yamada
孝 山田
Kazuyuki Yamamoto
一幸 山本
Eiji Oshima
英司 大嶋
Kazushige Kawazoe
一重 河副
Michio Yotsuya
道夫 四谷
Hironobu Ouchi
宏伸 大内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP4123497A priority Critical patent/JPH10241277A/ja
Publication of JPH10241277A publication Critical patent/JPH10241277A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Rotational Drive Of Disk (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ディスクチャッキング用マグネットの漏洩磁束
を使用して磁性流体を捕捉し、その位置に拘束できるよ
うにする。 【解決手段】筒状体30内に軸16が挿通され、この軸
と筒状体との間に粘性流体32を封入して流体軸受け部
40が形成される。流体軸受け部の上端側に流体の封止
手段50が設けられる。これは凹環状部54、55と、
その空隙内に封入された磁性流体61とで構成される。
凹環状部によって筒体21を通過する磁束がこの部分で
漏洩し易くなり、漏洩磁束によって凹環状部内に留まる
ように捕捉される。この磁束による流体拘束によって凹
環状部を通る通路が遮断され、流体32や磁性流体自体
が外部に漏出することはない。磁性流体を吸着させる専
用のマグネットが不要になるため、その分構成が簡単に
なる。小型、薄型化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は情報処理装置用大容量記
憶装置などに適用して好適なモータおよびこれを使用し
たディスク記憶装置に関する。詳しくは、磁気ディス
ク、光ディスクなどの記録媒体を駆動するモータであっ
て、このモータ回転軸を流体軸受け機構とすると共に、
軸受け用流体が外部に漏出しないような封止手段として
磁性流体を使用し、その磁性流体を所定位置に拘束する
ための磁束として記録媒体をチャッキングするときに使
用するマグネットの漏洩磁束を利用するようにして、構
成の簡略化を図ったものである。
【0002】
【従来の技術】情報処理装置用大容量記憶装置として、
磁気ディスクや光ディスクを使用したものが開発されて
いる。その中で記録媒体としてのディスクを収納したカ
ートリッジを用いてデータの記録再生を行うリムーバブ
ル型のハードディスク装置が開発されている。
【0003】図9はこのハードディスク装置1の概要を
示すもので、同図はカートリッジ5を使用したリムーバ
ブル型のハードディスク装置を示す。この装置1は箱状
の装置本体(シャーシ)2を有し、このシャーシ2の底
面の一部にはヘッドアクチュエータ3が設置されると共
に、そのほぼ中央部にはスピンドルモータ10が設けら
れている。ヘッドアクチュエータ3の先端部には浮上ヘ
ッドスライダ4が取り付けられている。
【0004】この装置1を使用するときには、ディスク
6を内包したカートリッジ5がシャーシ2内に装填され
る。カートリッジ5がスピンドルモータ10の上まで摺
動すると、ディスク10に取り付けられたセンタコア
(強磁性体)によってスピンドルモータ10の頂部に取
り付けられたチャッキングマグネット8に吸着して、モ
ータ10にディスク6が固定される。
【0005】スピンドルモータ10が回転すると、セン
タコア7、ディスク6が回転するため、浮上ヘッドスラ
イダ4がカートリッジ5内のディスク6上から空気力学
的な効果により数十nm浮上する。データの記録及び再
生は、浮上ヘッドスライダ4の先端に取り付けられたヘ
ッド(図示せず)により行なわれる。
【0006】ところでこのようなスピンドルモータ10
として従来から使用されているものとしては図10に示
すように回転軸の軸受けとしてボールベアリングが使用
されている場合が多い。
【0007】図10において、軸受け14としてはボー
ルベアリングが使用され、これで回転軸16のラジアル
方向を軸支している。ステータ12にはステータコイル
18が取り付けられ、このステータコイル18の周りを
取り囲むようにリングマグネット22が筒状ロータ20
内に配される。回転軸16の先端部側には取り付け台2
6を介してディスク6が装着できるようになされてい
る。図ではこの取り付け台26側にチャッキング用のマ
グネット(図示はしない)が取り付けられている。
【0008】上述したマルチメディア用に使用されるデ
ィスクは、年々高記録密度化されている。高密度化の一
方法としては周知のように、高トラック密度化があり、
現在の小型ドライブ装置HDDでは5000TPI程
度、したがってトラックピッチが約5μm程度のディス
クが実用化されている。
【0009】このように高トラック化のディスクを回転
駆動するスピンドルモータにあっては回転に同期しない
軸ぶれ(NRRO:Non Repeatble Run Out)が存在す
る。NRROはトラッキング時のオフトラックを引き起
こすため、トラック密度が高い小型ドライブ装置HDD
ではNRROをできるだけ小さくする必要がある。
【0010】例えば5000TPI程度のものでは、N
RRO〈0.1〜0.2μm程度でなければならない。
この値は図10に示すボールベアリングを使用した軸受
け機構では限界に近い。そのため、最近では上述よりも
さらに小さいNRROを実現できるように、流体軸受け
機構(流軸機構)を採用したスピンドルモータが開発さ
れている。
【0011】流体軸受けは、ロータ若しくはステータの
滑り面にスパイラル状の溝を設け、ロータの回転に伴う
溝のポンプ作用を利用して回転軸周面に封入した粘性の
ある流体(鉱物油など)を圧縮し、この圧縮によって発
生する圧力(動圧)を利用して回転軸16を支承するよ
うにしたものである。図11にその一例を示す。
【0012】図11において、ステータ12には筒状体
30が設けられ、その内部に回転軸16が挿通されてい
る。筒状体30の外側にはステータコイル18が取り付
け固定され、一方回転軸16に固定されたロータ用筒体
21内にはこのステータコイル18と対向するようにリ
ング状マグネット22が取り付け固定されている。回転
軸16の上端部に位置するロータ20を構成する筒体2
1の上面には上述したディスクチャッキング用のリング
状マグネット8が取り付け固定されている。
【0013】筒体21のフランジ21bの周面にディス
ク6が装着される。ディスク6はセンタコア7によって
マグネット8側に吸着されることによって回転軸16に
固定される。
【0014】回転軸16と筒状体30の内壁とは僅かな
隙間が空くようになされており、その空隙内に粘性流体
32が封入される。そして、筒状体30の内壁と対向す
る所定の上下2個所にはラジアル軸受け部40が設けら
れる。この例では回転軸16の円周方向に一定の間隔で
形成されたV字状溝(ヘリングボーン)41で構成さ
れ、V字状溝41の先端部側は回転方向とは反対側を向
くように形成されている。
【0015】回転軸16の下端部側には回転スラスト盤
31が取り付け固定され、このスラスト盤31の下面は
押さえ盤33によって固定され、そしてこの押さえ盤3
3の中央部の孔を塞ぐようにシール材34が貼着されて
いる。
【0016】回転スラスト盤31にはその上下両面に図
12に示すような溝(ヘリングボーン)35が形成され
てスラスト軸受け部36が構成される。溝35はスラス
ト盤31の周面にも形成する場合がある。孔31aには
回転軸16が挿着される(図11)。
【0017】このようにラジアルおよびスラスト軸受け
部40、36を形成した場合にあって、回転軸16を回
転させると流体32はV字状溝41の先端側に押し寄せ
られるので、つまりV字状溝41のポンプ作用で流体3
2が圧縮される。この圧縮作用が働くため図13に示す
ように回転軸16の各部において動圧が発生し、この動
圧によって回転軸16が透孔30b、30c内の流体3
2によって非接触状態で支承(ラジアル支承およびスラ
スト支承)される。つまりラジアル方向とスラスト方向
に対する流体軸受け部が構成されたことになる。
【0018】封入した流体32が筒状体30の外側に洩
れると、ハードディスク装置(HDD)がこの流体21
によって汚染されると共に、ディスク6の盤面にもこの
流体32が付着し、これによって正しい記録再生が阻害
されるおそれがある。また、流体32がディスク6と浮
上ヘッドスライダ4との間に入り込んでしまうと、浮上
ヘッドスライダ4がディスク6に張り付いてしまって起
動できなくなる現象(スティクション)が起き、信頼性
を著しく損ねてしまう。
【0019】このようなスティクション現象の発生を防
止し、またラジアル軸受け側で発生するゴミなどがディ
スク6あるいは浮上ヘッドスライダ4側にまき散らされ
ないようにするため、流体32の封止手段を設ける必要
がある。
【0020】図14の例では封止手段50として、ロー
タ筒体21の内面21aと筒状体30の上端面30aと
の間をラビリンス構造とする構成が採用されている。図
の例ではロータ20に環状をなす凸状部51が形成さ
れ、これに対向する筒状体30には凹状部52が形成さ
れる。回転軸16が回転すると筒体21も回転するの
で、この回転に伴い凸状部51と凹状部52との間で空
気圧が発生し、これによって封止手段の内外が空気圧に
よって遮断されて流体32の筒状体30外への漏出が防
げる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれでもまだ完
全とは言えない。例えば、停止時において、毛細管現象
により、流体32が筒状体30外へしみ出すこと等があ
り得る。そこで、図15に示すようにラビリンス構造に
代えて、凹状溝(凹環状部)54、55よりなる封止手
段50が考えられている。この場合は、溝幅が急激に広
がる場所における流体32の表面張力によって筒状体3
0外への漏出を防止している。また、毛細管現象の防止
も可能である。
【0022】しかし、この構成でも充分な流体封止効果
が得られないので、さらに図16に示すような構成が考
えられている。この例は磁性流体61を使用して封止手
段50を構成するようにした例である。
【0023】そのため、同図のように筒状体30の上端
面30aに凹環状部55が形成され、ここに磁性流体6
1が封入されると共に、凹環状部55の底面側に位置す
る筒状体30の下端面62に比較的深めの凹環状部が設
けられ、ここにリング状マグネット63が嵌合されて構
成される。
【0024】この構成によって磁性流体61はこのマグ
ネット63からの磁束によって凹環状部55内に留まる
ようになり、これで流体32が外部に送出するのを効果
的に阻止できる。
【0025】しかし、流体軸受け用として使用される粘
性流体32を筒状体30内に封止するために図16のよ
うな封止手段50を設けた場合には、磁性流体61をホ
ールドしておくためにリング状のマグネット63が必要
になったり、そのための取り付け用凹部を筒状体30に
形成しなければならないので、軸受け構造が複雑化す
る。また充分な磁束量を得るためには凹環状部62を深
くしなければならないので、モータ薄型化の隘路となっ
ている。
【0026】そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、流体封止手段として磁性流体
を使用する場合であっても、構成を複雑化することな
く、効果的に流体漏出を防止できる薄型化、扁平化が可
能な流体軸受け機構を採用したモータおよびこれを使用
したハードディスク装置を提案するものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、この発明に係るモータは、チャッキング用マグネッ
トを備えた流体軸受け部を有するモータであって、上記
軸受けとして作用する流体用シールとして磁性流体が使
用され、この磁性流体を所定位置に拘束するため、上記
チャッキング用マグネットからの漏洩磁束が使用された
ことを特徴とする。
【0028】この発明に係るハードディスク装置は、吸
着体を有するハードディスクと、これを回転駆動するス
ピンドルモータとで構成され、上記モータは、流体によ
って回転軸が軸支されると共に、軸受けとして作用する
流体用シールとして磁性流体が使用され、記録媒体をチ
ャッキングするためのマグネットからの漏洩磁束で上記
磁性流体が所定位置に拘束されるようになされたことを
特徴とする。
【0029】この発明ではモータに既に装備されている
ディスクをチャッキングするためのリング状マグネット
の漏洩磁束を巧みに利用して、磁性流体を所定位置に拘
束できるようにしたものである。
【0030】これによれば、特に新たな部品を使用する
ことなく磁性流体を封止手段の位置に磁性流体を確実に
拘束できる。漏洩磁束を効果的に磁性流体側に集中させ
るための具体例は種々考えられる。
【0031】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係る流体軸受
け部を有するモータおよびこれを使用したハードディス
ク装置の一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0032】図1はこの発明に係るモータ10の一実施
態様であって、その基本構成は図16と同様である。
【0033】このモータ10でも金属製のステータ12
を有し、このステータ12には有底筒状体30が設けら
れ、この有底筒状体30の筒状体内部に回転軸16が挿
通される。筒状体30の外側にはステータ用コイル18
が取り付け固定され、一方回転軸16の上端部側には筒
状のロータ20が取り付けられ、ステータコイル18と
対向してロータ20用筒体21内にはリング状をなすマ
グネット22が配される。回転軸16の上端に設けられ
たロータ用筒体21の上面側には装着されたディスク6
をチャッキングするためのリング状マグネット8が取り
付け固定されている。ロータ用筒体21はマグネット8
の磁束を通り易くするため強磁性体材料で構成されてい
る。
【0034】回転軸16は筒状体30の内径よりも僅か
に小さく選定され、その隙間に粘性を有する流体(鉱物
油などのオイル)32が封入されて流体軸受け部40が
構成される。この流体軸受け部40はラジアル軸受け部
とスラスト軸受け部で構成され、両軸受け部とも従来例
で説明したような構成が採用される。したがって回転軸
16の周面にはその周面を一周するように等間隔でV字
状の溝(ヘリングボーン)41が形成されてラジアル軸
受けを構成している。溝41は筒状体30の内面に形成
することもできる。また回転軸16の下端部側には回転
スラスト盤31が取り付け固定され、この盤面には図1
2に示したような溝(ヘリングボーン)35が形成され
てスラスト軸受けを構成している。その詳細説明は割愛
する。回転スラスト盤31の下面側には押さえ板33と
シール板34が取り付けられる。
【0035】さて、この発明においてはロータ用筒体2
1と筒状体30の間に封止手段50が設けられる。封止
手段50としては上述したように封止(シール)用とし
て磁性流体61が使用されると共に、この磁性流体61
が外部に漏出しないように所定位置に拘束しておくた
め、チャッキング用マグネット8の漏洩磁束が利用され
る。
【0036】そのため、この例では図2にその一部拡大
断面図を示すように、筒状体30の上端面30aのほぼ
中央位置に環状をなす凹環状部55が形成されると共
に、これと対向する筒体21の内面21a側にも同じよ
うな凹環状部54が形成される。これら凹環状部54、
55の空隙内に磁性流体61が封入される。凹環状部5
4はチャッキング用マグネット8の内面に位置してお
り、このマグネット8からの磁束(漏洩磁束)は図3の
ように回転軸16および筒体21を通るような閉磁路が
形成される。
【0037】そして、凹環状部54を形成することによ
って筒体21を通過する磁束φがこの部分で漏洩し易く
なる。その結果、凹環状部54、55内では図3に示す
ような漏洩磁束によって矢印で示す力が発生し、図2に
示す磁性流体61はこの漏洩磁束によって凹環状部5
4、55内に留まるように捕捉される。この磁束による
流体拘束によって凹環状部54、55を通る通路(間
隙)が遮断され、内部に封入された流体32が外部に漏
出することはない。
【0038】このようにロータ20の筒体21の内面の
一部にくびれ部(凹環状部54)を形成し、この部分に
磁性流体61を封入しておけば、チャッキング用マグネ
ット8の漏洩磁束を有効に利用できるようになり、これ
によって磁性流体61を凹環状部54、55内に確実に
捕捉できるようになる。そのため流体捕捉のため専用の
マグネットを設ける必要がなくなる。したがってその分
筒状体30の構造が簡略化されると共に、筒状体30自
体の長さも短くできるようになり、小型、薄型化を実現
できる。
【0039】したがってこのモータ10を使用したハー
ドディスク装置では、軸受け用流体32の漏出がほぼ完
全に阻止されるため、流体32などがスライダ4とディ
スク6との間に入り込んでスティクション現象が起きる
ことがなくなる。そのためこの発明に係るハードディス
ク装置1では信頼性の高い装置を提供できる。
【0040】もちろん図9に示す箱型構成のシャーシ2
自体その厚みを薄くできるので、装置全体の小型、扁平
化に寄与する。なお、この発明に係るハードディスク装
置1は図9に示す従来例とはモータ10の構造が変わる
だけでその他は同一なため、この発明では図9を流用
し、その具体的構成は割愛する。
【0041】図4はこの発明に係るモータ10の他の実
施態様を示す図1と同様な断面図である。図1と構成が
同一である部分についてはその説明を省略する。この例
では、図4に示すようにチャッキング用のマグネット8
が図1よりも若干小さなものが使用されると共に、マグ
ネット8直下の筒体内面21aに漏洩磁束を得るための
くびれ部が形成される。
【0042】本例では図5にその一部を拡大して示すよ
うに筒体内面21a側より凹環状部54が形成され、こ
れと対向する筒状体30にも凹環状部55が形成される
と共に、凹環状部54側にはその中心部に環状凸条体6
5が一体に形成される。環状凸条体65の先端部は凹環
状部55内に入り込むような突出長に選定される。
【0043】そして、図のように凹環状部54、55の
空隙内に磁性流体61が封入される。図6からも明らか
なようにこのような凹環状部54および凸条体65を形
成すると、マグネット8からの漏洩磁束φは矢印で示す
ような閉磁路を形成することになる。この漏洩磁束によ
って磁性流体61が捕捉され凹環状部54、55の空隙
内に留まることになるので、内部の流体32および磁性
流体61の漏出を確実に防止できる。凸条体65によっ
てラビリンス効果も期待できる。
【0044】したがってこのような構成のモータ10を
スピンドルモータとして図9に示すハードディスク装置
1に適用することができる。
【0045】図7はこの発明のさらに他の実施態様を示
すもので、この場合は図1と同様な大きさのチャッキン
グ用マグネット8が使用されると共に、マグネット直下
の筒体内面21aには図8にも示すように凹環状部54
は山型状をなす環状部として形成され、その中心に環状
をなす隆起部70が形成されている。
【0046】このように凹環状部54を形成すると、そ
の隆起部70に漏洩磁束が集中するようになるから、凹
環状部54、55内に封入された磁性流体61をその空
隙内に捕捉しておくことができる。したがってこの場合
もスピンドルモータとして図9に示すハードディスク装
置1に適用することができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明では流体軸
受け構成のモータにおいて、軸受け用流体が外部に漏れ
ないようにするための封止手段として磁性流体を使用す
る場合、記録媒体をチャッキングするチャッキング用マ
グネットの漏洩磁束でこの磁性流体を捕捉できるように
したものである。
【0048】これによれば、磁性流体捕捉用のマグネッ
トとして専用のマグネットを用意する必要がなくなるた
め、部品点数の削減と、軸受け部の構成を簡略化できる
特徴を有する。これによってモータの小型、薄型化を実
現できる。
【0049】またこのようなモータをスピンドルモータ
として使用したハードディスク装置では、軸受け用流体
の漏出がなくなるため、軸受け用流体がスライダとディ
スクとの間に入り込んでスティクション現象が起きるこ
とがなくなる。そのためこの発明に係るハードディスク
装置1では信頼性の高い装置を提供できる特徴を有す
る。
【0050】したがってこの発明は高トラック化を図っ
たディスクを使用した小型ドライブ装置などの記憶装置
に適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るモータの一実施態様を示す要部
の断面図(その1)である。
【図2】封止手段の拡大断面図である。
【図3】漏洩磁束の磁路を説明するための図である。
【図4】この発明に係るモータの一実施態様を示す要部
の断面図(その2)である。
【図5】封止手段の拡大断面図である。
【図6】漏洩磁束の磁路を説明するための図である。
【図7】この発明に係るモータの一実施態様を示す要部
の断面図(その3)である。
【図8】封止手段の拡大断面図である。
【図9】この発明および従来例を示すハードディスク装
置の概要を示す斜視図である。
【図10】この装置に使用されているスピンドルモータ
の断面図である。
【図11】流体軸受け機構を採用したスピンドルモータ
の断面図である。
【図12】回転スラスト板の平面図である。
【図13】回転軸の周りの動圧を示す図である。
【図14】従来の流体軸受け機構を採用したモータの一
例を示す要部の断面図である。
【図15】従来の流体軸受け機構を採用したモータの一
例を示す要部の断面図である。
【図16】従来の流体軸受け機構を採用したモータの一
例を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
10・・・モータ、12・・・ステータ、16・・・回
転軸、20・・・ロータ、6・・・ディスク、32・・
・粘性流体、40・・・封止手段、54、55・・・凹
環状部、61・・・磁性流体、65・・・凸条体、 7
0・・・隆起部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 一幸 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 大嶋 英司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 河副 一重 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 四谷 道夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 大内 宏伸 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャッキング用マグネットを備えた流体
    軸受け部を有するモータであって、上記軸受けとして作
    用する流体用シールとして磁性流体が使用され、この磁
    性流体を所定位置に拘束するため、上記チャッキング用
    マグネットからの漏洩磁束が使用されたことを特徴とす
    るモータ。
  2. 【請求項2】 ロータのチャッキングマグネット取り付
    け部が強磁性体材料で形成されたことを特徴とする請求
    項1記載のモータ。
  3. 【請求項3】 ステータ用筒状体に回転軸が挿通され、
    この回転軸と筒状体内面に封入された粘性流体によって
    上記回転軸が非接触状態で支承されると共に、上記回転
    軸に取り付け固定されたロータ用筒体の上面にチャッキ
    ング用のリング状マグネットが取り付けられ、上記ロー
    タ用筒体と上記筒状体の上端面との間に磁性流体が封入
    された封止手段が設けられ、この磁性流体に上記マグネ
    ットの漏洩磁束が通過するようにしてこの磁性流体が所
    定位置に拘束されることによって上記粘性流体が漏出し
    ないようになされたことを特徴とする請求項1記載のモ
    ータ。
  4. 【請求項4】 上記封止手段には、上記漏洩磁束が得ら
    れるように上記ロータ筒体の内面にくびれ部が形成され
    たことを特徴とする請求項3記載のモータ。
  5. 【請求項5】 上記封止手段は、上記マグネットの内側
    であって、ロータ筒体の内面と上記筒状体の上端面にそ
    れぞれ形成された凹環状部と、これら凹環状部によって
    囲まれる内部に封入された磁性流体とを有することを特
    徴とする請求項3記載のモータ。
  6. 【請求項6】 上記封止手段は、上記マグネット直下の
    上記ロータ筒体の内面に形成された凸環状体と、この凸
    環状部が一部入り込むように上記筒状体の上端面に形成
    された凹環状部と、これら環状部によって囲まれる内部
    に封入された磁性流体とを有することを特徴とする請求
    項3記載のモータ。
  7. 【請求項7】 上記封止手段は、上記マグネット直下の
    上記ロータ筒体の内面に形成された環状のくびれ部とそ
    の中に形成された環状隆起部と、上記くびれ部と対向す
    る上記筒状体の上端面に形成された凹環状部と、これら
    環状部によって囲まれる内部に封入された磁性流体とを
    有することを特徴とする請求項3記載のモータ。
  8. 【請求項8】 吸着体を有するハードディスクと、これ
    を回転駆動するスピンドルモータとで構成され、上記モ
    ータは、流体によって回転軸が軸支されると共に、軸受
    けとして作用する流体用シールとして磁性流体が使用さ
    れ、記録媒体をチャッキングするためのマグネットから
    の漏洩磁束で上記磁性流体が所定位置に拘束されるよう
    になされたことを特徴とするハードディスク装置。
JP4123497A 1997-02-25 1997-02-25 モータおよびこれを使用したハードディスク装置 Pending JPH10241277A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4123497A JPH10241277A (ja) 1997-02-25 1997-02-25 モータおよびこれを使用したハードディスク装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4123497A JPH10241277A (ja) 1997-02-25 1997-02-25 モータおよびこれを使用したハードディスク装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10241277A true JPH10241277A (ja) 1998-09-11

Family

ID=12602734

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4123497A Pending JPH10241277A (ja) 1997-02-25 1997-02-25 モータおよびこれを使用したハードディスク装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10241277A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1134875A1 (en) * 2000-03-15 2001-09-19 Minebea Co., Ltd. A spindle motor for disk driving device with fluid bearing

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1134875A1 (en) * 2000-03-15 2001-09-19 Minebea Co., Ltd. A spindle motor for disk driving device with fluid bearing

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7626783B2 (en) Lubricated limiter for fluid dynamic bearing motor
US7646579B2 (en) Data erasure apparatus and data erasure method
US7518823B2 (en) Spindle motor winding for miniature hard disk drive
US7893585B2 (en) Motor assembly with multifunctional components
JP2000306319A (ja) スピンドルモータとそれを用いた磁気ディスク装置
US7133250B2 (en) Inboard thrust surface fluid recirculation pump
US5367416A (en) Spindle grounding device using magnetic fluid
US20020063990A1 (en) Disk drive apparatus, hard disk drive, filter, and method for inspecting disk drive apparatus
US5600511A (en) Particle containment and fluid retention with barrier seal in magnetic disc drive
JPH10241277A (ja) モータおよびこれを使用したハードディスク装置
KR100468762B1 (ko) 하드 디스크 드라이브의 디스크 스택 조립체의 조립방법및 이를 위한 장치 및 이를 적용한 하드 디스크드라이브의 디스크에 대한 서보 정보 기록방법 및 기록기
US6920012B2 (en) Magnetic wear debris collector for air bearing of a spindle motor in a hard disk drive
JP3736468B2 (ja) 軸受けユニット、軸受けユニットを有するモータおよび電子機器
US9368141B2 (en) Plastic critical tolerance fit component
JPH05205432A (ja) ディスクカートリッジ及びディスク駆動装置
KR100642181B1 (ko) 스핀들모터의 코킹결합 슬리브 결합체 및 그 제조 방법
US20140304979A1 (en) Disk drive device manufacturing method
JPH10288223A (ja) 動圧流体軸受及びこれを利用したディスク装置
US6457867B1 (en) Method and apparatus for replenishing oil in a fluid dynamic bearing using a sleeve groove
US6850388B1 (en) Apparatus and method for forming a magnetic fluid seal
JPH10241276A (ja) モータ
JPH10188510A (ja) ディスク記憶装置
JP2004304918A (ja) 流体軸受モータおよびそれを備えたディスク装置
JP2003125553A (ja) スピンドルモータおよび情報記録再生装置
JP2001153234A (ja) 磁性流体シールおよびこれを用いたスピンドルモータ、並びにこのスピンドルモータを用いたディスク装置