JPH10240421A - 座標読取装置およびその静電吸着部材 - Google Patents

座標読取装置およびその静電吸着部材

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JPH10240421A
JPH10240421A JP4271697A JP4271697A JPH10240421A JP H10240421 A JPH10240421 A JP H10240421A JP 4271697 A JP4271697 A JP 4271697A JP 4271697 A JP4271697 A JP 4271697A JP H10240421 A JPH10240421 A JP H10240421A
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JP
Japan
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tablet
coordinate
reading
reading device
coordinate value
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JP4271697A
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English (en)
Inventor
Isao Arai
功 荒井
Yoshiyuki Morita
芳行 森田
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SEIKO DENSHI KIKI KK
Original Assignee
SEIKO DENSHI KIKI KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 読み取りメディアを一時固定するのに、操作
が容易で、複雑な読み取りメディアも容易に固定でき、
また電源をオフした場合にも固定できる座標読取装置を
実現すること。 【解決手段】 タブレット10には磁石板12を設け
る。静電吸着板13には磁性片14を設ける。静電吸着
板13は、磁石板12との磁気吸着によってタブレト1
0上に着脱自在に固定される。静電吸着板13は読み取
りメディア17を静電吸着して固定する。メニュー16
は、磁性片15によって磁石板12の磁気吸着によって
タブレット10上に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タブレット上の所望の
位置の座標値を算出して出力するようにした座標読取装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】座標読取装置は、座標値データをインタ
ーフェースを介してコンピュータ等に与える入力装置と
して広く使用されている。この座標読取装置をコンピュ
ータに接続して、コンピュータでは入力した座標値を基
に所定の機能を果たすように構成したシステムを座標読
取システムと呼ぶ。座標読取システムの例としては、機
械設計や電気回路設計を支援するCADシステムがよく
知られている。また、アパレル産業においては、衣服の
型紙を製図したり、すでに制作されている型紙の形状を
コンピュータに入力したりするアパレルCADと呼ばれ
るものもある。
【0003】このような座標読取システムでは、タブレ
ット上にアパレルCADにおける型紙のような読み取り
メディアを置き、座標指示器で読み取りメディア上の点
を指示してその座標値を読み取る場合がしばしば生じ
る。このように、読み取りメディアをタブレット上に置
いてその上で座標読み取りを行う場合には、読み取りメ
ディアをタブレット上に一時的に固定する必要が生じ
る。さらに、読み取りメディアが多種にわたる場合、そ
れらを頻繁に交換しながら座標読み取りを行う場合があ
る。市場調査によれば、特に前記アパレルCADにおい
ては、読み取る型紙が多種多様で、それらを頻繁に交換
しながら座標読み取りを行うことが多いということがわ
かった。
【0004】一方、CADシステムに与えるコマンド等
は、メニュー入力によって与えるのが一般的であり、こ
れはアパレルCADにおいても同様である。メニュー
は、読み取りメディアに複数のマス目とその内部にコマ
ンドを表示したもので、これをタブレット上に固定して
使用する。コンピュータは、座標指示器によってマス目
を指示した時に読み取られる座標値を基に指示されたマ
ス目を識別し、そのマス目に相当するコマンドを認識し
てコマンドとする。このメニューは、システムによって
ほぼ固定されており、まれにシステムの機能を変更する
のに合わせて交換することがある。
【0005】さて、読み取りメディアをタブレット上に
一時的に固定する従来技術として、特公昭60−198
32号公報には、タブレットとカーソル間の電磁結合に
基づいてタブレット上におけるカーソルの位置を測定す
るように構成されたデイジタイザにおいて、デイジタル
形式のデータに変換すべきアナログ図形情報が記録され
た記録媒体をタブレット上に固定するための静電吸着機
構をタブレットに設けたことを特徴とするデイジタイザ
が開示されている。
【0006】また、実開昭62−162733号公報に
は、タブレット表面全体に磁石板を載設しておき、所要
の読み取りメディアを置いてから磁性板を吸着させるこ
とにより、磁石板と磁性板とによって所要の読み取りメ
ディアを挟み、読み取りメディアを一時的に固定するよ
うにした構成が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前者の構成によると、
読み取りメディアの着脱は容易であり、頻繁に交換する
場合にも対応できる。しかし吸着には電源が必要である
ため、作業終了後に電源をオフした場合には保持できな
いという問題点を有している。また静電吸着板はその特
性上周囲のゴミを吸着して、長時間使用すると吸着特性
が劣化することがあり、前記のようにタブレット上に静
電吸着板を固定した構成では、劣化した場合にも交換で
きないという問題点も有している。
【0008】さらに従来の座標読取装置における静電吸
着板は、読み取り中は吸着用の電源を常にオンとしてい
るので、静電吸着板の帯電量が増加し、長時間吸着させ
た場合には吸着をオフ状態にしても除電時間が長くな
り、読み取りメディアを剥離するのに時間がかかるとい
う問題点も有していた。一方、後者の構成によれば、電
源をオフにしても保持することができるが、読み取りメ
ディアを置いた後に磁性板を置くという、保持するため
の操作が面倒であるという問題点を有している。また前
記アパレルCADにおける型紙のように複雑な形状をし
た読み取りメディアの場合は保持しにくいという問題点
も有している。
【0009】本発明の目的は、上記従来の座標読取装置
の有する問題点を解決することであり、その第一の目的
は、タブレット上に読み取りメディアを一時固定するの
に、操作が容易で、また複雑な読み取りメディアも容易
に固定することができ、汚れ等で吸着特性が劣化した場
合には簡単に交換することができるという利点を有する
とともに、電源をオフした場合にも固定することができ
るという利点を有する座標読取装置を提供することであ
る。
【0010】また本発明の第二の目的は、座標読取装置
で用いる静電吸着部材において、読み取りメディアの剥
離時間を短縮することができるという利点を有する静電
吸着部材および座標読取装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の第1の構成の特徴は、タブレットを備え、該
タブレット上に置かれた読み取りメディア上の指示され
た位置の座標値を算出して出力するようにした座標読取
装置において、前記読み取りメディアを静電吸着する静
電吸着部材と、該静電吸着部材を前記タブレット上に着
脱自在に固定する固定手段とを備えたことにある。
【0012】また、第一の構成を基にした本発明の第2
の構成の特徴は、タブレットを備え、該タブレット上に
置かれた読み取りメディア上の指示された位置の座標値
を算出して出力するようにした座標読取装置において、
前記読み取りメディアを静電吸着する静電吸着部材と、
前記タブレットまたは前記静電吸着部材の一方に設けた
磁石と、前記タブレットまたは前記静電吸着部材の他の
一方に設けた磁性材とを備え、前記静電吸着部材は、前
記磁石と前記磁性材との磁気吸着によって、前記タブレ
ット上に着脱自在に固定されるように構成したことにあ
る。
【0013】また、第一の構成を基にした本発明の第3
の構成の特徴は、タブレットを備え、該タブレット上に
置かれた読み取りメディア上の指示された位置の座標値
を算出して出力するようにした座標読取装置において、
前記読み取りメディアを静電吸着する静電吸着部材と、
前記タブレットに設けた位置決めピンと、前記静電吸着
部材に設けた位置決め穴とを備え、前記静電吸着部材
は、前記位置決めピンを前記位置決め穴に挿入すること
によって、前記タブレット上に着脱自在に固定されるよ
うに構成したことにある。
【0014】また、第一の構成を基にした座標読取装置
において、前記静電吸着部材を前記タブレット上に着脱
自在に固定する手段は、バネ圧によって前記静電吸着部
材を挟み固定する手段を前記タブレット上に固定するよ
うにしてもよい。さらに、前記構成を基にした本発明の
第4ないし第5の構成の特徴は、静電吸着部材の制御動
作に関して下記種々の変更を加えて構成した点にある。
すなわち以下の通りである。
【0015】第4の構成では、タブレット上の指示され
た位置の座標値を入力し、該座標値が所定の範囲内であ
ることを識別したときに、前記静電吸着部材の吸着動作
をオン/オフする制御回路を備えた点。第5の構成で
は、前記静電吸着部材の吸着動作を間欠的にオン/オフ
制御し、吸着力を可変とする制御回路を備えた点。
【0016】第6の構成では、タブレット上の指示され
た位置の座標値を入力し、該座標値が所定の範囲内であ
ることを識別したときに、前記静電吸着部材の吸着動作
を間欠的にオン/オフ制御し、吸着力を可変とする制御
回路を備えた点。また、本発明の第7の構成の特徴は、
タブレットを備え、該タブレット上に置かれた読み取り
メディア上の指示された位置の座標値を算出して出力す
るようにした座標読取装置において、前記タブレット上
に設けた前記読み取りメディアを静電吸着する静電吸着
部材と、タブレット上の指示された位置の座標値を入力
し、該座標値が所定の範囲内であることを識別したとき
に、前記静電吸着部材の吸着動作をオン/オフする制御
回路とを備えたことにある。
【0017】また、本発明の第8の構成の特徴は、タブ
レットを備え、該タブレット上に置かれた読み取りメデ
ィア上の指示された位置の座標値を算出して出力するよ
うにした座標読取装置において、前記タブレット上に設
けた前記読み取りメディアを静電吸着する静電吸着部材
と、該静電吸着部材の吸着動作を間欠的にオン/オフ制
御し、吸着力を可変とする制御回路とを備えたことにあ
る。
【0018】また、本発明の第9の構成の特徴は、タブ
レットを備え、該タブレット上に置かれた読み取りメデ
ィア上の指示された位置の座標値を算出して出力するよ
うにした座標読取装置において、前記タブレット上に設
けた前記読み取りメディアを静電吸着する静電吸着部材
と、タブレット上の指示された位置の座標値を入力し、
該座標値が所定の範囲内であることを識別したときに、
前記静電吸着部材の吸着動作を間欠的にオン/オフ制御
し、吸着力を可変とする制御回路とを備えたことにあ
る。
【0019】また、本発明の第10の構成の特徴は、磁
石または磁性材の一方を設けたタブレットを備え、該タ
ブレット上に置かれた読み取りメディア上の指示された
位置の座標値を算出して出力するようにした座標読取装
置の静電吸着部材において、磁石または磁性材の一方を
備え、前記タブレットに設けた磁石または磁性材との磁
気吸着によって、前記タブレット上に着脱自在に固定さ
れ、前記読み取りメディアを静電吸着するように構成し
た点にある。
【0020】また、本発明の第11の構成の特徴は、位
置決めピンを設けたタブレットを備え、該タブレット上
に置かれた読み取りメディア上の指示された位置の座標
値を算出して出力するようにした座標読取装置の静電吸
着部材において、前記位置決めピンを挿入する位置決め
穴を備え、該位置決め穴に前記位置決めピンを挿入する
ことによって、前記タブレット上に着脱自在に固定さ
れ、前記読み取りメディアを静電吸着するように構成し
た点にある。
【0021】また、本発明の第12の構成の特徴は、タ
ブレットを備え、該タブレット上に置かれた読み取りメ
ディア上の指示された位置の座標値を算出して出力する
ようにした座標読取装置を情報処理装置に接続し、前記
座標読取装置から送られる情報に基づき、前記情報処理
装置では所定の機能を実行する座標読取システムにおい
て、前記座標読取装置として、前記第1ないし第9の構
成による座標読取装置を採用した点にある。
【0022】以上の構成による座標読取装置では、静電
吸着部材は、タブレットとの間の磁気吸着あるいは位置
決めピンによる掛止によって着脱自在にタブレット上に
固定され、また読み取りメディアは静電吸着部材によっ
てタブレット上に固定される。したがって、読み取りメ
ディアを固定するための操作は容易で、複雑な読み取り
メディアも容易に固定することができる。また、汚れ等
で吸着特性が劣化した場合にも静電吸着部材を簡単に交
換することができる。
【0023】また静電吸着部材をタブレット上に固定す
る上記手段は、読み取りメディアの固定にも使用できる
ので、電源をオフした場合にも読み取りメディアを固定
することができる。さらに、静電吸着部材は、吸着力を
可変とすることのできる制御回路によって制御されるの
で、読み取りメディアの剥離時間を短縮することができ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の第
1の実施例につき詳細に説明する。図1は本発明による
座標読取装置および座標読取システムの使用状態を示し
た斜視図、図2は座標読取装置を構成するタブレットの
断面図、図3は静電吸着に関する構成のブロック図、図
4はメニューの説明図、図5は座標読取装置の内部処理
のフローチャートである。まず、図1および図2を参照
しながら構成について説明する。
【0025】座標読取装置1は、タブレット10と座標
指示器11とを備えており、タブレット10は座標読み
取りのために必要な回路等が組み込まれている公知の構
成のものである。座標指示器11によってタブレット1
0上の読み取り点を指示すると、その点の座標値を算出
し、外部に出力するように構成されている。タブレット
10において座標読み取りのための作業を行うための面
には、図2に示すように座標検出器板18を設け、この
上に磁石板12を重ねて読み取り表面とする。この磁石
板12は公知の構成によるもので、たとえばゴム基材に
フェライト粉末を混入させたマグネットシートがTDK
(株)によって市販されている。
【0026】この磁石板12上には静電吸着板13を着
脱自在に設ける。静電吸着板13も公知の構成によるも
ので、たとえば導電性プラスチックによる二組のくし歯
状電極を対向させて、絶縁性プラスチックと表面吸着層
にあたる高誘電体プラスチックによってサンドイッチし
たものが太平化学製品(株)によって市販されている。
対向させたくし歯電極に500〜3000Vの電圧を印
加すると、表面吸着層で誘電分極現象が起こり、表面吸
着層上の読み取りメディアとの間で静電気力が生じてこ
れを固定することができる。17はこうして固定された
読み取りメディアを示している。静電吸着板13の裏側
には磁性片14を取り付ける。磁性片14は、静電吸着
板13をタブレット10上に置いたとき、磁石板12に
よって磁気吸着され静電吸着板13をタブレット10上
に固定する。
【0027】さらにタブレット10上には、メニュー1
6を設ける。メニュー16は、紙やプラスチックフィル
ムなどのメディアにマス目を描き、そのマス目内部にコ
マンド等を表示したものである。メニュー16は磁性片
15と磁石板12との磁気吸着力によって固定される。
以上のように構成した座標読取装置1は、インタフェー
スによってコンピュータ3に接続され、座標読取システ
ムを構成する。コンピュータ3はプログラムを内蔵し、
座標読取システムとしての機能を実行する。
【0028】次に図3を参照しながら、静電吸着に関す
る内部構成について説明する。前記座標検出基板18
は、座標算出回路19に接続されている。座標算出回路
19は、座標検出器板18から出力される座標情報を含
んだ信号を処理する信号処理回路と、処理された信号に
基づいて座標値を算出する演算回路とから構成されてい
る。このうち演算回路は、マイクロプロセッサで実現す
るのが一般的である。
【0029】吸着板電源回路20は、静電吸着板13に
電源を供給するものである。この吸着板電源回路20
は、前記座標算出回路19の演算回路にも接続され、演
算回路からの制御信号s1によって電源がオン/オフさ
れるようになっている。以上の構成によれば、静電吸着
板13は、その裏面に設けた磁性片14によって磁石板
12に磁気吸着され、タブレット10上に着脱自在に固
定される。静電吸着板13の上に読み取りメディア17
を置き、制御信号s1によって吸着板電源回路20をオ
ンとすれば、読み取りメディア17は静電吸着板13上
に固定される。またメニュー16は、磁性片15と磁石
板12との磁気吸着によってタブレット10上に固定さ
れる。
【0030】では次に、静電吸着板13をオン/オフす
る制御について、図4および図5を参照しながら詳しく
説明する。まずメニュー16の詳細は図4のようになっ
ている。メニュー16は、複数のマス目とコマンドを表
示したものである。図では、「吸着」「解放」「強」
「弱」のマス目161ないし164を表示してある。こ
れらのマス目は、このような表示のみではメニューとし
て機能するものではなく、後に説明するように、この領
域を座標指示器11で指示したとき、指示した位置の座
標値をメニュー領域を示すデータと比較することによっ
て領域を認識してはじめて機能するものである。この機
能を、本実施例による座標読取装置では座標算出回路1
9に設ける。
【0031】座標算出回路19には、メニュー16を解
析するためのメニューデータを記憶させておく。図4の
ようにメニュー16は、各マス目について、X方向、Y
方向それぞれの座標値の最小値および最大値を定義して
ある。たとえば、図4の「吸着」と表示されたマス目1
61では、次の値を定義する。 X0:X方向最小座標値 X1:X方向最大座標値 Y0:Y方向最小座標値 Y1:Y方向最大座標値 その他のマス目についても同様に定義する。
【0032】次に図5のフローチャートに基づいて、前
記座標算出回路19の動作について説明する。まずステ
ップ1では、座標指示器11の指示する位置の座標値と
座標指示器11のスイッチステータスとを算出する。次
にステップ2において、算出した座標値がメニュー領域
に含まれるか否かを判定する。すでに説明したように、
座標算出回路19にはメニュー領域の範囲を示す座標値
が格納されている。ステップ2では、このメニューデー
タと算出した座標値とを比較してメニュー内であるか否
かを判定する。たとえばステップ1で算出した座標値が
(X,Y)であるとした場合、X0<X<X1 で、か
つY0<Y<Y1を満足すれば、「吸着」メニュー16
1であると判定する。その他のメニューについても同じ
ように判定し、ここで判定され結果に基づいて、ステッ
プ3で処理を分岐する。ここでは、「吸着」メニュー1
61であると判定した場合には次のステップ4に進み、
「開放」メニュー162であると判定した場合にはステ
ップ5に分岐する。
【0033】「吸着」メニュー161であると判定した
場合には、次のステップ4で、吸着板電源回路20をオ
ンとする。これにより静電吸着板13は、その表面に置
かれた読み取りメディアを吸着し固定する。「解放」メ
ニュー162であると判定した場合には、ステップ5
で、吸着板電源回路20をオフとする。これにより静電
吸着板13は、読み取りメディアを解放する。
【0034】なお、以上の処理において、メニューを判
定する場合には、座標値のみを判定条件とするのではな
く、座標指示器11に設けたスイッチのステータスを判
定条件に加えることが一般的である。たとえば座標指示
器11で「吸着」メニュー161を指示し、かつその状
態で座標指示器11のスイッチを押したときにメニュー
が読み取られたと判定するのである。ここでは、簡略化
した例によって説明した。
【0035】以上のように静電吸着板13を制御するよ
うにしたので、静電吸着板13上に読み取りメディア1
7を固定するには、座標指示器11でメニュー16の
「吸着」メニュー161を入力するだけでよい。解放す
るのも「解放」メニュー161を入力するだけであっ
て、操作は容易である。次に第2の実施例について説明
する。第1の実施例では静電吸着板13の吸着制御を吸
着開始時にオン、また解放時にオフしただけであった
が、本実施例は吸着時にもオン/オフ制御することによ
って吸着力を可変にしたものである。このために座標算
出回路19は、図3における制御信号s1を吸着時にも
オン/オフ制御するように構成した。図6は、その座標
算出回路19の制御状態を示したタイミングチャートで
ある。
【0036】図6(a)に示すように、静電吸着板13
の帯電量が0の状態で制御信号s1をオンとすると、帯
電量は時間とともに増加し、吸着レベルを越えたところ
で、読み取りメディアは固定される。図示してはいない
が、オンのまま制御信号s1を保持すると、帯電量は飽
和するまでさらに増加し、長時間の作業の後にはかなり
の帯電量となる。これが解放時の剥離時間を長期化する
原因なのである。
【0037】本実施例では、図6(a)のように帯電量
が吸着レベルを越えた後は、一定の周期およびデューテ
ィー比で制御信号s1をオン/オフする。帯電量は吸着
レベル以上であれば読み取りメディアの吸着が可能なの
で、最低このレベルを保持するように制御信号s1の周
期、デューティ比を設定しておく。帯電量は、このオン
/オフに合わせて図のようにくし形の変化を示し、一様
に増加することはないので、解放時の剥離時間も従来に
比べて短くなる。
【0038】なお、読み取りメディアを剥離する場合、
接触条件によってはタブレット表面と読み取りメディア
間は負の気圧となり、少しの時間保持状態を保つことが
ある。したがって、帯電量が吸着レベルよりも小さい状
態になるように制御しても、弱い吸着力で保持すること
ができる。吸着力を強くするには、図6(b)のように
吸着開始時のオン時間を長くすればよい。その後は、図
6(a)と同じタイミングでオン/オフすれば、吸着力
の強い状態を維持する。また、吸着の途中で吸着力を強
くするには、その時点でのオン時間を長くするか、また
はオフ時間を短くすればよい。また、逆に弱くするに
は、これとは逆の制御をすればよい。
【0039】吸着の強弱の指示は、前記第1の実施例と
同様にメニューによって指示することができる。たとえ
ば、図4のようにメニュー16に「強」メニュー163
と「弱」メニュー164を設け、これらを読み取ったと
きに、前記制御を行うようにするのである。これらのメ
ニューの識別等の処理は、前記第1の実施例と同様に行
えばよいので説明は省略する。
【0040】
【実施例】以上説明した構成においては、各部において
種々の変更を加えて実施することができるので、以下い
くつか説明する。まず、前記第1の実施例では、タブレ
ット10に磁石板12を固定し、静電吸着板13には磁
性片14を固定したのであるが、この関係は逆でもよ
い。すなわち、タブレット10に磁性シートを固定し、
静電吸着板13には磁石片を固定するのである。この構
成でも、静電吸着板をタブレット上に着脱自在に固定で
きることは明らかである。
【0041】この他、静電吸着板をタブレットに着脱自
在に固定する手段は、種々考えられる。図7は、静電吸
着板の固定手段に関する、その他の実施例の説明図であ
る。この実施例では、タブレット10aに位置決めピン
21を設け、静電吸着板13aには位置決め穴22を設
ける。この位置決め穴22に位置決めピン21を挿入す
るように静電吸着板13aを置けば、静電吸着板13a
はタブレット10a上に一時的に固定されることは明ら
かである。この場合、メニュー等のタブレット10a上
に直接固定するメディアは、従来のように製図テープ等
で固定すればよい。もちろん、タブレット10aに位置
決め穴を設け、静電吸着板13aには位置決めピンを設
ける構成であってもよい。
【0042】また、他の構成としては、タブレットにバ
ネ性を有する部材を設けて、そのバネ性で静電吸着板を
固定する方法も考えられる。この場合、バネ性部材は種
々に構成できるので、適宜設計すればよい。次に、吸着
のオン/オフの指示に関しては、前記第1または第2の
実施例に示したようなメニューによらず、電気的なスイ
ッチをタブレットに設けるなどして、これによって指示
してもよい。メニューの採用は、部品点数および加工行
程の削減が可能になるので、コストダウンに有効であ
る。
【0043】以上説明した本発明による座標読取装置お
よび静電吸着板は、座標読取装置の座標検出原理には依
存しないものである。静電吸着板をタブレット上に着脱
自在に固定することが発明の骨子であるから、タブレッ
トを有し、その上に読み取りメディアを置いて読み取り
を行う座標読取装置には広く適用できる。前記実施例で
説明したように、座標指示器のような専用の指示器を用
いて座標読み取りを行う方式の座標読取装置には、電磁
誘導方式や静電誘導方式のものがある。また座標指示器
を用いないものには、タッチパネルのようなものがあ
る。さらに音波や光を利用するものなど、各種方式の座
標読取装置が提案されているが、いずれであっても座標
読み取り面を有するものであれば、適用できるのであ
る。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による座標
読取装置では、裏側に磁性片を設けた静電吸着板を備
え、タブレットに磁石板を設けて、静電吸着板がタブレ
ット上に着脱自在に固定されるように構成した。そして
読み取りメディアは、静電吸着板によって固定されるよ
うにした。この構成によれば、読み取りメディアを一時
固定するのに、操作は容易で、また複雑な読み取りメデ
ィアも容易に固定することができ、また汚れ等で吸着特
性が劣化した場合には静電吸着板を簡単に交換すること
ができる。また、磁石板と磁性片によっても読み取りメ
ディアを固定できるので、電源をオフした場合にも固定
することができる。
【0045】また、本発明による座標読取装置で用いる
静電吸着部材では、吸着時においても吸着制御をオン/
オフすることによって、静電吸着板の帯電量が不必要に
増加することのないように構成した。この構成によれ
ば、除電時間を短くでき、読み取りメディアの剥離時間
を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による座標読取装置および座標読取シス
テムの第1の実施例の外観斜視図である。
【図2】本発明による座標読取装置の第1の実施例の断
面図である。
【図3】本発明による座標読取装置の内部構造の第1の
実施例のブロック図である。
【図4】本発明による座標読取装置の第1の実施例で用
いるメニューの説明図である。
【図5】本発明による座標読取装置の第1の実施例の内
部処理のフローチャートである。
【図6】本発明による座標読取装置の第2の実施例の吸
着制御に関するタイミング図である。
【図7】本発明による座標読取装置の他の実施例の静電
吸着板の固定手段の説明図である。
【符号の説明】
1 座標読取装置 10、10a タブレット 11 座標指示器 12 磁石板 13、13a 静電吸着板 14 磁性片 15 磁性片 16 メニュー 17 読み取りメディア 18 座標検出基板 19 座標算出回路 20 吸着板電源回路 21 位置決めピン 22 位置決め穴 3 コンピュータ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タブレットを備え、該タブレット上に置
    かれた読み取りメディア上の指示された位置の座標値を
    算出して出力するようにした座標読取装置において、 前記読み取りメディアを静電吸着する静電吸着部材と、 該静電吸着部材を前記タブレット上に着脱自在に固定す
    る固定手段とを備えたことを特徴とする座標読取装置。
  2. 【請求項2】 タブレットを備え、該タブレット上に置
    かれた読み取りメディア上の指示された位置の座標値を
    算出して出力するようにした座標読取装置において、 前記読み取りメディアを静電吸着する静電吸着部材と、 前記タブレットまたは前記静電吸着部材の一方に設けた
    磁石と、 前記タブレットまたは前記静電吸着部材の他の一方に設
    けた磁性材とを備え、 前記静電吸着部材は、前記磁石と前記磁性材との磁気吸
    着によって、前記タブレット上に着脱自在に固定される
    ように構成したことを特徴とする座標読取装置。
  3. 【請求項3】 タブレットを備え、該タブレット上に置
    かれた読み取りメディア上の指示された位置の座標値を
    算出して出力するようにした座標読取装置において、 前記読み取りメディアを静電吸着する静電吸着部材と、 前記タブレットに設けた位置決めピンと、 前記静電吸着部材に設けた位置決め穴とを備え、 前記静電吸着部材は、前記位置決めピンを前記位置決め
    穴に挿入することによって、前記タブレット上に着脱自
    在に固定されるように構成したことを特徴とする座標読
    取装置。
  4. 【請求項4】 タブレット上の指示された位置の座標値
    を入力し、該座標値が所定の範囲内であることを識別し
    たときに、前記静電吸着部材の吸着動作をオン/オフす
    る制御回路を備えたことを特徴とする請求項1ないし請
    求項3記載の座標読取装置。
  5. 【請求項5】 前記静電吸着部材の吸着動作を間欠的に
    オン/オフ制御し、吸着力を可変とする制御回路を備え
    たことを特徴とする請求項1ないし請求項3記載の座標
    読取装置。
  6. 【請求項6】 タブレット上の指示された位置の座標値
    を入力し、該座標値が所定の範囲内であることを識別し
    たときに、前記静電吸着部材の吸着動作を間欠的にオン
    /オフ制御し、吸着力を可変とする制御回路を備えたこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項3記載の座標読取
    装置。
  7. 【請求項7】 タブレットを備え、該タブレット上に置
    かれた読み取りメディア上の指示された位置の座標値を
    算出して出力するようにした座標読取装置において、 前記タブレット上に設けた前記読み取りメディアを静電
    吸着する静電吸着部材と、 タブレット上の指示された位置の座標値を入力し、該座
    標値が所定の範囲内であることを識別したときに、前記
    静電吸着部材の吸着動作をオン/オフする制御回路とを
    備えたことを特徴とする座標読取装置。
  8. 【請求項8】 タブレットを備え、該タブレット上に置
    かれた読み取りメディア上の指示された位置の座標値を
    算出して出力するようにした座標読取装置において、 前記タブレット上に設けた前記読み取りメディアを静電
    吸着する静電吸着部材と、 該静電吸着部材の吸着動作を間欠的にオン/オフ制御
    し、吸着力を可変とする制御回路とを備えたことを特徴
    とする座標読取装置。
  9. 【請求項9】 タブレットを備え、該タブレット上に置
    かれた読み取りメディア上の指示された位置の座標値を
    算出して出力するようにした座標読取装置において、 前記タブレット上に設けた前記読み取りメディアを静電
    吸着する静電吸着部材と、 タブレット上の指示された位置の座標値を入力し、該座
    標値が所定の範囲内であることを識別したときに、前記
    静電吸着部材の吸着動作を間欠的にオン/オフ制御し、
    吸着力を可変とする制御回路とを備えたことを特徴とす
    る座標読取装置。
  10. 【請求項10】 磁石または磁性材の一方を設けたタブ
    レットを備え、該タブレット上に置かれた読み取りメデ
    ィア上の指示された位置の座標値を算出して出力するよ
    うにした座標読取装置の静電吸着部材において、 磁石または磁性材の一方を備え、前記タブレットに設け
    た磁石または磁性材との磁気吸着によって、前記タブレ
    ット上に着脱自在に固定され、前記読み取りメディアを
    静電吸着するように構成したことを特徴とする座標読取
    装置の静電吸着部材。
  11. 【請求項11】 位置決めピンを設けたタブレットを備
    え、該タブレット上に置かれた読み取りメディア上の指
    示された位置の座標値を算出して出力するようにした座
    標読取装置の静電吸着部材において、 前記位置決めピンを挿入する位置決め穴を備え、該位置
    決め穴に前記位置決めピンを挿入することによって、前
    記タブレット上に着脱自在に固定され、前記読み取りメ
    ディアを静電吸着するように構成したことを特徴とする
    座標読取装置の静電吸着部材。
  12. 【請求項12】 タブレットを備え、該タブレット上に
    置かれた読み取りメディア上の指示された位置の座標値
    を算出して出力するようにした座標読取装置を情報処理
    装置に接続し、前記座標読取装置から送られる情報に基
    づき、前記情報処理装置では所定の機能を実行する座標
    読取システムにおいて、前記座標読取装置は、前記請求
    項1ないし請求項9記載の座標読取装置であることを特
    徴とする座標読取システム。
JP4271697A 1997-02-26 1997-02-26 座標読取装置およびその静電吸着部材 Pending JPH10240421A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021130990A1 (ja) * 2019-12-26 2021-12-23 三菱電機株式会社 タッチパネル装置、タッチパネル入力システム、タッチパネル装置の制御方法、及びプログラム

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JPWO2021130990A1 (ja) * 2019-12-26 2021-12-23 三菱電機株式会社 タッチパネル装置、タッチパネル入力システム、タッチパネル装置の制御方法、及びプログラム

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