JPH10239541A - 光導波路及びその製造方法 - Google Patents
光導波路及びその製造方法Info
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- JPH10239541A JPH10239541A JP3870597A JP3870597A JPH10239541A JP H10239541 A JPH10239541 A JP H10239541A JP 3870597 A JP3870597 A JP 3870597A JP 3870597 A JP3870597 A JP 3870597A JP H10239541 A JPH10239541 A JP H10239541A
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- layer
- optical waveguide
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 石英系光導波路の生産性を向上し、低コスト
化を図ることができる光導波路及びその製造方法を提供
する。 【解決手段】 石英系光導波路20は、Si基板21
と、下部クラッド層22と、下部クラッド層22よりも
高い屈折率を有する平面的なコア層1と、コア層1より
もさらに高い屈折率を有するパターニングされたコア層
2と、コア層1あるいはコア層2よりも低い屈折率を有
する上部クラッド層とを備える。
化を図ることができる光導波路及びその製造方法を提供
する。 【解決手段】 石英系光導波路20は、Si基板21
と、下部クラッド層22と、下部クラッド層22よりも
高い屈折率を有する平面的なコア層1と、コア層1より
もさらに高い屈折率を有するパターニングされたコア層
2と、コア層1あるいはコア層2よりも低い屈折率を有
する上部クラッド層とを備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光集積回路におけ
る光導波路及びその製造方法に関し、詳細には、石英系
光導波路とその製造方法に関する。
る光導波路及びその製造方法に関し、詳細には、石英系
光導波路とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信システムの大容量化・高機能化が
求められる一方で、光ファイバネットワークの低コスト
化の要求が強い。光導波路(optical waveguide)は、
光デバイスの小型化、高集積化、低コスト化に必要不可
欠なものであり、カップラー、スイッチ、フィルタ、変
調器などの光導波路のみで構成されるデバイスに加え
て、光導波路が形成された基板の上に半導体レーザ、半
導体光検出器などのデバイスをハイブリッドに実装して
構成される機能デバイスなど、さまざまな検討がなされ
ている。
求められる一方で、光ファイバネットワークの低コスト
化の要求が強い。光導波路(optical waveguide)は、
光デバイスの小型化、高集積化、低コスト化に必要不可
欠なものであり、カップラー、スイッチ、フィルタ、変
調器などの光導波路のみで構成されるデバイスに加え
て、光導波路が形成された基板の上に半導体レーザ、半
導体光検出器などのデバイスをハイブリッドに実装して
構成される機能デバイスなど、さまざまな検討がなされ
ている。
【0003】現在、光導波路を形成する材料としては、
石英系、強誘電体系、有機系、半導体系などが主に扱わ
れている。
石英系、強誘電体系、有機系、半導体系などが主に扱わ
れている。
【0004】この中で石英系光導波路は、光伝搬損失が
小さく低損失デバイスが実現でき、特性が安定で光ファ
イバとの整合性に優れる特長を有する。また、大口径S
i基板を用いることができるため、量産が可能で低コス
ト化が実現される。
小さく低損失デバイスが実現でき、特性が安定で光ファ
イバとの整合性に優れる特長を有する。また、大口径S
i基板を用いることができるため、量産が可能で低コス
ト化が実現される。
【0005】図5は従来の石英系光導波路の構造を示す
断面図である。
断面図である。
【0006】図5において、Si基板11上に石英系材
料による下部クラッド層12−コア層13−上部クラッ
ド層14の3層からなる。ここで、低損失光導波路を得
るにはクラッド層厚として10μm以上が必要であり、
またコア層厚としては光ファイバとの高効率結合を考慮
すると5μm以上が必要である。
料による下部クラッド層12−コア層13−上部クラッ
ド層14の3層からなる。ここで、低損失光導波路を得
るにはクラッド層厚として10μm以上が必要であり、
またコア層厚としては光ファイバとの高効率結合を考慮
すると5μm以上が必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】現在、石英系光導波路
の製造方法にあたっては、石英系材料の堆積には火炎堆
積法やCVD法が用いられている。火炎堆積法では、石
英の粉を基板の上に堆積した後に、石英を透明化するの
に1500℃前後で数時間の熱処理を要する。また、C
VD法では、熱処理を必要としないが、成膜に数時間を
要する。さらに、所定パターンの光導波路を形成するに
は、図6に示すように、ホトリソグラフィー工程及び5
μm以上のコア層に対するエッチング処理を施さなくて
はならない。
の製造方法にあたっては、石英系材料の堆積には火炎堆
積法やCVD法が用いられている。火炎堆積法では、石
英の粉を基板の上に堆積した後に、石英を透明化するの
に1500℃前後で数時間の熱処理を要する。また、C
VD法では、熱処理を必要としないが、成膜に数時間を
要する。さらに、所定パターンの光導波路を形成するに
は、図6に示すように、ホトリソグラフィー工程及び5
μm以上のコア層に対するエッチング処理を施さなくて
はならない。
【0008】以上のように、従来の石英系光導波路で
は、その製造に時間を要し生産性に問題があった。
は、その製造に時間を要し生産性に問題があった。
【0009】本発明は、石英系光導波路の生産性を向上
し、低コスト化を図ることができる光導波路及びその製
造方法を提供することを目的とする。
し、低コスト化を図ることができる光導波路及びその製
造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光導波路
は、石英系光導波路において、下部クラッド層と、下部
クラッド層よりも高い屈折率を有する平面的な第1のコ
ア層と、第1のコア層よりもさらに高い屈折率を有する
パターニングされた第2のコア層と、第1のコア層ある
いは第2のコア層よりも低い屈折率を有する上部クラッ
ド層とからなる。
は、石英系光導波路において、下部クラッド層と、下部
クラッド層よりも高い屈折率を有する平面的な第1のコ
ア層と、第1のコア層よりもさらに高い屈折率を有する
パターニングされた第2のコア層と、第1のコア層ある
いは第2のコア層よりも低い屈折率を有する上部クラッ
ド層とからなる。
【0011】上記第2のコア層は、有機ポリマーであっ
てもよく、上記第2のコア層は、ホトレジストであって
もよい。
てもよく、上記第2のコア層は、ホトレジストであって
もよい。
【0012】また、上記上部クラッド層は、有機ポリマ
ーであってもよく、上記上部クラッド層は、空気層であ
ってもよい。
ーであってもよく、上記上部クラッド層は、空気層であ
ってもよい。
【0013】本発明に係る光導波路の製造方法は、石英
系光導波路の製造方法において、基板上に下部クラッド
層を形成する工程と、下部クラッド層よりも高い屈折率
を有する平面的な第1のコア層を形成する工程と、第1
のコア層よりもさらに高い屈折率を有するパターニング
された第2のコア層を形成する工程と、第1のコア層あ
るいは第2のコア層よりも低い屈折率を有する上部クラ
ッド層を形成する工程とを有することを特徴とする。
系光導波路の製造方法において、基板上に下部クラッド
層を形成する工程と、下部クラッド層よりも高い屈折率
を有する平面的な第1のコア層を形成する工程と、第1
のコア層よりもさらに高い屈折率を有するパターニング
された第2のコア層を形成する工程と、第1のコア層あ
るいは第2のコア層よりも低い屈折率を有する上部クラ
ッド層を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0014】上記第2のコア層をホトレジストにより形
成し、ホトレジストにより形成された第2のコア層を、
ホトリソグラフィーを用いてパターニングするものであ
ってもよい。
成し、ホトレジストにより形成された第2のコア層を、
ホトリソグラフィーを用いてパターニングするものであ
ってもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る光導波路及びその製
造方法は、光合分波器等に用いられる石英系光導波路に
適用することができる。
造方法は、光合分波器等に用いられる石英系光導波路に
適用することができる。
【0016】図1は本発明の第1の実施形態に係る光導
波路の構造を示す断面図、図2はその構造を説明するた
めの模式図である。
波路の構造を示す断面図、図2はその構造を説明するた
めの模式図である。
【0017】図1において、石英系光導波路20は、S
i基板21上に、下部クラッド層22と、下部クラッド
層22よりも高い屈折率を有する平面的なコア層23
(コア層1)(第1のコア層)と、コア層1よりもさら
に高い屈折率を有するパターニングされたコア層24
(コア層2)(第2のコア層)と、コア層1あるいはコ
ア層2よりも低い屈折率を有する上部クラッド層25と
から構成される。
i基板21上に、下部クラッド層22と、下部クラッド
層22よりも高い屈折率を有する平面的なコア層23
(コア層1)(第1のコア層)と、コア層1よりもさら
に高い屈折率を有するパターニングされたコア層24
(コア層2)(第2のコア層)と、コア層1あるいはコ
ア層2よりも低い屈折率を有する上部クラッド層25と
から構成される。
【0018】本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、本発
明に係る光導波路では、現在光通信システムで使われて
いる近赤外域の光がコア層2及びコア層1においてコア
層2下の領域(図1の破線部分参照)に効率良く閉じ込
められることを見い出した。
明に係る光導波路では、現在光通信システムで使われて
いる近赤外域の光がコア層2及びコア層1においてコア
層2下の領域(図1の破線部分参照)に効率良く閉じ込
められることを見い出した。
【0019】図2は、下部クラッド層の屈折率1.4
6、コア層1の厚み8μm・屈折率1.462、コア層
2の厚み2μm・幅10μm・屈折率1.478、上部
クラッド層の屈折率1.0(空気)とした場合につい
て、波長1.31μmの基本モード光の電界分布を有限
要素法で計算した結果である。
6、コア層1の厚み8μm・屈折率1.462、コア層
2の厚み2μm・幅10μm・屈折率1.478、上部
クラッド層の屈折率1.0(空気)とした場合につい
て、波長1.31μmの基本モード光の電界分布を有限
要素法で計算した結果である。
【0020】図2から、本光導波路における基本モード
光の電界分布は、従来の光導波路と同様にガウス分布に
近く単一モード光ファイバと結合する上で問題のないこ
とが分かる。
光の電界分布は、従来の光導波路と同様にガウス分布に
近く単一モード光ファイバと結合する上で問題のないこ
とが分かる。
【0021】また、本光導波路では、コア層2をパター
ニングするのに従来の光導波路と同様にホトリソグラフ
ィー工程及びエッチング処理を施さなくてはならない
が、コア層2の厚みは1〜2μmと従来の石英系光導波
路のコア層の数分の1でよいため、エッチングに要する
時間を低減することができる。
ニングするのに従来の光導波路と同様にホトリソグラフ
ィー工程及びエッチング処理を施さなくてはならない
が、コア層2の厚みは1〜2μmと従来の石英系光導波
路のコア層の数分の1でよいため、エッチングに要する
時間を低減することができる。
【0022】また、本光導波路では、コア層2を有機ポ
リマーとしてもよい。一般に有機ポリマーは石英よりも
エッチングが容易であるので、この場合エッチング時間
をさらに低減することができる。特に、この有機ポリマ
ーをホトレジストとすればホトリソグラフィー工程のみ
でコア層2をパターングすることが可能である。
リマーとしてもよい。一般に有機ポリマーは石英よりも
エッチングが容易であるので、この場合エッチング時間
をさらに低減することができる。特に、この有機ポリマ
ーをホトレジストとすればホトリソグラフィー工程のみ
でコア層2をパターングすることが可能である。
【0023】さらに、従来の石英系光導波路では、上部
クラッド層を空気とした場合単一モードとはならず多モ
ード導波路となり光通信システムに用いる際には問題が
生じるが、本光導波路では、上部クラッド層を空気とし
ても単一モード導波路とすることが可能であるので、そ
の堆積時間を低減することも可能である。但し、コア層
1及びコア層2を保護するため、上部クラッド層として
何らかの材料を堆積しておいても良い。この場合、上部
クラッド層の材料としてはコア層1あるいはコア層2よ
りも低く所定の値の屈折率を持つものであれば石英でも
有機ポリマーでもよいが、堆積の容易さから有機ポリマ
ーを用いるのが好ましい。
クラッド層を空気とした場合単一モードとはならず多モ
ード導波路となり光通信システムに用いる際には問題が
生じるが、本光導波路では、上部クラッド層を空気とし
ても単一モード導波路とすることが可能であるので、そ
の堆積時間を低減することも可能である。但し、コア層
1及びコア層2を保護するため、上部クラッド層として
何らかの材料を堆積しておいても良い。この場合、上部
クラッド層の材料としてはコア層1あるいはコア層2よ
りも低く所定の値の屈折率を持つものであれば石英でも
有機ポリマーでもよいが、堆積の容易さから有機ポリマ
ーを用いるのが好ましい。
【0024】第1の実施形態では、図1に示した石英系
光導波路20において、下部クラッド層22、コア層2
3(コア層1)、コア層24(コア層2)を石英とし、
上部クラッド層25を空気として構成する。
光導波路20において、下部クラッド層22、コア層2
3(コア層1)、コア層24(コア層2)を石英とし、
上部クラッド層25を空気として構成する。
【0025】以下、上述のように構成された石英系光導
波路20の製造方法を説明する。
波路20の製造方法を説明する。
【0026】まず、テトラエトキシシラン(Si(OC
2H5)4)をガスソースとした常圧CVD法を用いてS
i基板21上に石英系材料の下部クラッド層22、コア
層23(コア層1)及びコア層24(コア層2)を形成
する。
2H5)4)をガスソースとした常圧CVD法を用いてS
i基板21上に石英系材料の下部クラッド層22、コア
層23(コア層1)及びコア層24(コア層2)を形成
する。
【0027】下部クラッド層22、コア層1、コア層2
の厚さは、それぞれ15μm、8μm、2μmとし、屈
折率はそれぞれ1.46、1.462、1.478とし
た。ここに、屈折率は燐(P)、ゲルマニウム(G
e)、ボロン(B)を所望量ドーピングすることにより
制御した。
の厚さは、それぞれ15μm、8μm、2μmとし、屈
折率はそれぞれ1.46、1.462、1.478とし
た。ここに、屈折率は燐(P)、ゲルマニウム(G
e)、ボロン(B)を所望量ドーピングすることにより
制御した。
【0028】次に、図3に示すように、ホトリソグラフ
ィー及び反応性イオンエッチング(RIE)によりコア
層2を幅10μmに残し、深さ2μmエッチングして、
直線導波路を形成した。このとき、エッチング速度は
0.1μm/minであった。
ィー及び反応性イオンエッチング(RIE)によりコア
層2を幅10μmに残し、深さ2μmエッチングして、
直線導波路を形成した。このとき、エッチング速度は
0.1μm/minであった。
【0029】なお、比較例として、図5に示した従来の
石英系光導波路において、下部クラッド層12、コア層
13、上部クラッド層14の厚さはそれぞれ15μm、
10μm、15μmとし、屈折率はそれぞれ1.46、
1.462、1.46として、直線導波路を形成した。
ここに、石英系材料の堆積・エッチングの条件は本実施
形態と同様にした。
石英系光導波路において、下部クラッド層12、コア層
13、上部クラッド層14の厚さはそれぞれ15μm、
10μm、15μmとし、屈折率はそれぞれ1.46、
1.462、1.46として、直線導波路を形成した。
ここに、石英系材料の堆積・エッチングの条件は本実施
形態と同様にした。
【0030】以上の製作方法により以下のような効果が
確認された。
確認された。
【0031】すなわち、比較例では厚さ10μmのコア
層をエッチングするのに要した時間は約100分であっ
たのに対し、本実施形態では厚さ2μmのコア層2のエ
ッチング時間は約20分と著しく低減することができ
た。さらに、比較例ではこの後試料をCVD反応チャン
バに戻し、15μmの上部クラッド層14を成膜した
が、これを完了するまでに約4時間を要した。
層をエッチングするのに要した時間は約100分であっ
たのに対し、本実施形態では厚さ2μmのコア層2のエ
ッチング時間は約20分と著しく低減することができ
た。さらに、比較例ではこの後試料をCVD反応チャン
バに戻し、15μmの上部クラッド層14を成膜した
が、これを完了するまでに約4時間を要した。
【0032】ここで、本実施形態の直線導波路に対し
て、波長1.31μmの基本モード光の強度分布を観察
したところ、比較例と同様にガウス分布に近く単一モー
ド光ファイバとの結合に当たって問題はなかった。ま
た、光伝搬損失は、比較例では0.05dB/cmであ
ったのに対し、実施形態では0.06dB/cmで実用
上何ら問題はなかった。
て、波長1.31μmの基本モード光の強度分布を観察
したところ、比較例と同様にガウス分布に近く単一モー
ド光ファイバとの結合に当たって問題はなかった。ま
た、光伝搬損失は、比較例では0.05dB/cmであ
ったのに対し、実施形態では0.06dB/cmで実用
上何ら問題はなかった。
【0033】以上説明したように、第1の実施形態に係
る石英系光導波路20は、Si基板21と、下部クラッ
ド層22と、下部クラッド層22よりも高い屈折率を有
する平面的なコア層1と、コア層1よりもさらに高い屈
折率を有するパターニングされたコア層2と、コア層1
あるいはコア層2よりも低い屈折率を有する上部クラッ
ド層とを備えているので、コア層のエッチング時間を著
しく低減あるいは不要にすることができ、石英系光導波
路の生産性を向上して、低コスト化を図ることができ
る。
る石英系光導波路20は、Si基板21と、下部クラッ
ド層22と、下部クラッド層22よりも高い屈折率を有
する平面的なコア層1と、コア層1よりもさらに高い屈
折率を有するパターニングされたコア層2と、コア層1
あるいはコア層2よりも低い屈折率を有する上部クラッ
ド層とを備えているので、コア層のエッチング時間を著
しく低減あるいは不要にすることができ、石英系光導波
路の生産性を向上して、低コスト化を図ることができ
る。
【0034】第2の実施形態に係る光導波路及びその製
造方法を説明する。
造方法を説明する。
【0035】本実施形態では、図1に示した石英系光導
波路において、下部クラッド層22及びコア層23(コ
ア層1)を石英、コア層24(コア層2)をポリメタク
リル酸メチル(PMMA)とし、上部クラッド層25を
空気とした。
波路において、下部クラッド層22及びコア層23(コ
ア層1)を石英、コア層24(コア層2)をポリメタク
リル酸メチル(PMMA)とし、上部クラッド層25を
空気とした。
【0036】以下、上述のように構成された石英系光導
波路の製造方法を説明する。
波路の製造方法を説明する。
【0037】まず、第1の実施形態と同様にして、常圧
CVD法を用いてSi基板21上に石英系材料の下部ク
ラッド層22、コア層1を形成した。下部クラッド層2
2、コア層1の厚さはそれぞれ15μm、8μmとし、
屈折率はそれぞれ1.46、1.468とした。
CVD法を用いてSi基板21上に石英系材料の下部ク
ラッド層22、コア層1を形成した。下部クラッド層2
2、コア層1の厚さはそれぞれ15μm、8μmとし、
屈折率はそれぞれ1.46、1.468とした。
【0038】次に、ポリメタクリル酸メチル(PMM
A)をスピンコーティング法によって厚さ2μmに成膜
しコア層2とした。コア層2の屈折率は1.48とし
た。
A)をスピンコーティング法によって厚さ2μmに成膜
しコア層2とした。コア層2の屈折率は1.48とし
た。
【0039】次に、第1の実施形態と同様にして、ホト
リソグラフィー及び反応性イオンエッチング(RIE)
によりコア層2を幅10μmに残し、深さ2μmエッチ
ングして、直線導波路を形成した。このとき、エッチン
グ速度は0.5μm/minであった。なお、第1の実
施形態に対する比較例を本実施形態にも比較例として用
いた。
リソグラフィー及び反応性イオンエッチング(RIE)
によりコア層2を幅10μmに残し、深さ2μmエッチ
ングして、直線導波路を形成した。このとき、エッチン
グ速度は0.5μm/minであった。なお、第1の実
施形態に対する比較例を本実施形態にも比較例として用
いた。
【0040】以上の製作方法により以下のような効果が
確認された。
確認された。
【0041】すなわち、比較例では厚さ10μmのコア
層をエッチングするのに要した時間は約100分であっ
たのに対し、本実施形態では厚さ2μmのコア層2のエ
ッチング時間は約4分と著しく低減できた。さらに、比
較例ではこの後試料をCVD反応チャンバに戻し、5μ
mの上部クラッド層を成膜したが、これを完了するまで
に約4時間を要した。
層をエッチングするのに要した時間は約100分であっ
たのに対し、本実施形態では厚さ2μmのコア層2のエ
ッチング時間は約4分と著しく低減できた。さらに、比
較例ではこの後試料をCVD反応チャンバに戻し、5μ
mの上部クラッド層を成膜したが、これを完了するまで
に約4時間を要した。
【0042】なお、本実施形態の直線導波路に対して、
波長1.31μmの基本モード光の強度分布を観察した
ところ、比較例と同様にガウス分布に近く、単一モード
光ファイバとの結合に当たって問題はなかった。また、
光伝搬損失は、比較例では0.05dB/cmであった
のに対し、実施形態では0.08dB/cmで実用上何
ら問題はなかった。
波長1.31μmの基本モード光の強度分布を観察した
ところ、比較例と同様にガウス分布に近く、単一モード
光ファイバとの結合に当たって問題はなかった。また、
光伝搬損失は、比較例では0.05dB/cmであった
のに対し、実施形態では0.08dB/cmで実用上何
ら問題はなかった。
【0043】第3の実施形態に係る光導波路及びその製
造方法を説明する。
造方法を説明する。
【0044】本実施形態では、図1に示した石英系光導
波路において、下部クラッド層22及びコア層23(コ
ア層1)を石英、コア層24(コア層2)をホトレジス
トとし、上部クラッド層25を空気とした。
波路において、下部クラッド層22及びコア層23(コ
ア層1)を石英、コア層24(コア層2)をホトレジス
トとし、上部クラッド層25を空気とした。
【0045】以下、上述のように構成された石英系光導
波路の製造方法を説明する。
波路の製造方法を説明する。
【0046】まず、第1の実施形態と同様にして、常圧
CVD法を用いてSi基板21上に石英系材料の下部ク
ラッド層22、コア層1を形成した。下部クラッド層2
2、コア層1の厚さはそれぞれ15μm、8μmとし、
屈折率はそれぞれ1.46、1.468とした。
CVD法を用いてSi基板21上に石英系材料の下部ク
ラッド層22、コア層1を形成した。下部クラッド層2
2、コア層1の厚さはそれぞれ15μm、8μmとし、
屈折率はそれぞれ1.46、1.468とした。
【0047】次に、ホトレジストをスピンコーティング
法によって厚さ2μmに成膜しコア層2とした。コア層
2の屈折率は1.482とした。
法によって厚さ2μmに成膜しコア層2とした。コア層
2の屈折率は1.482とした。
【0048】次に、図4に示すように、ホトリソグラフ
ィーによりコア層2を幅10μmに残し、直線導波路を
形成した。
ィーによりコア層2を幅10μmに残し、直線導波路を
形成した。
【0049】特に、第3の実施形態では、コア層2をホ
トレジストとし、ホトレジストにより形成されたコア層
2を、ホトリソグラフィーを用いてパターニングするの
で、図4と前記図3とを比較して明らかなようにホトリ
ソグラフィー工程のみでコア層2をパターニングするこ
とができる。
トレジストとし、ホトレジストにより形成されたコア層
2を、ホトリソグラフィーを用いてパターニングするの
で、図4と前記図3とを比較して明らかなようにホトリ
ソグラフィー工程のみでコア層2をパターニングするこ
とができる。
【0050】なお、第1の実施形態に対する比較例を本
実施形態にも比較例として用いた。
実施形態にも比較例として用いた。
【0051】以上の製作方法により以下のような効果が
確認された。
確認された。
【0052】すなわち、比較例では厚さ10μmのコア
層をエッチングするのに要した時間は約100分であっ
たのに対し、本実施形態ではコア層2をホトリソグラフ
ィーのみで形成するのでエッチングを行う必要がない。
さらに、比較例ではこの後試料をCDV反応チャンバに
戻し、15μmの上部クラッド層を成膜したが、これを
完了するまでに約4時間を要した。
層をエッチングするのに要した時間は約100分であっ
たのに対し、本実施形態ではコア層2をホトリソグラフ
ィーのみで形成するのでエッチングを行う必要がない。
さらに、比較例ではこの後試料をCDV反応チャンバに
戻し、15μmの上部クラッド層を成膜したが、これを
完了するまでに約4時間を要した。
【0053】なお、本実施形態の直線導波路に対して、
波長1.31μmの基本モード光の強度分布を観察した
ところ、比較例と同様にガウス分布に近く単一モード光
ファイバとの結合に当たって問題はなかった。また、光
伝搬損失は、比較例では0.05dB/cmであったの
に対し、本実施形態では0.09dB/cmで実用上何
ら問題はなかった。
波長1.31μmの基本モード光の強度分布を観察した
ところ、比較例と同様にガウス分布に近く単一モード光
ファイバとの結合に当たって問題はなかった。また、光
伝搬損失は、比較例では0.05dB/cmであったの
に対し、本実施形態では0.09dB/cmで実用上何
ら問題はなかった。
【0054】したがって、このような優れた特長を有す
る光導波路及びその製造方法を、石英系光導波路及びそ
の製造方法に適用すれば、従来の石英系光導波路を作製
するに当たって必要であったコア層のエッチング時間を
著しく低減あるいは不要にすることができ、石英系光導
波路の生産性が向上し、低コスト化が可能となる。
る光導波路及びその製造方法を、石英系光導波路及びそ
の製造方法に適用すれば、従来の石英系光導波路を作製
するに当たって必要であったコア層のエッチング時間を
著しく低減あるいは不要にすることができ、石英系光導
波路の生産性が向上し、低コスト化が可能となる。
【0055】なお、上記各実施形態では、製造工程を最
も簡略化する方法として、上部クラッド層を空気とした
場合について述べたが、コア層1及びコア層2を保護す
るため、上部クラッド層として何らかの材料を堆積して
も良い。この場合、上部クラッド層の材料としてはコア
層1あるいは2よりも低く所定の値の屈折率をもつもの
であれば石英でも有機ポリマーでもよいが、堆積の容易
さから有機ポリマーを用いるのが好ましい。
も簡略化する方法として、上部クラッド層を空気とした
場合について述べたが、コア層1及びコア層2を保護す
るため、上部クラッド層として何らかの材料を堆積して
も良い。この場合、上部クラッド層の材料としてはコア
層1あるいは2よりも低く所定の値の屈折率をもつもの
であれば石英でも有機ポリマーでもよいが、堆積の容易
さから有機ポリマーを用いるのが好ましい。
【0056】また、第2の実施形態では、コア層2の有
機ポリマーとしてポリメタクリル酸メチル(PMMA)
を用いた場合について述べたが、これに限らず他の有機
ポリマー、例えばポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリス
チレンなどを用いても同様な効果が得られる。
機ポリマーとしてポリメタクリル酸メチル(PMMA)
を用いた場合について述べたが、これに限らず他の有機
ポリマー、例えばポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリス
チレンなどを用いても同様な効果が得られる。
【0057】さらに、上記光導波路及びその製造方法を
構成する基板、コア層、クラッド層等の種類、その製造
方法、さらにはこの光導波路を用いた光集積回路(例え
ば、光合分波器)などは上述した実施形態に限られず適
用できることは言うまでもない。
構成する基板、コア層、クラッド層等の種類、その製造
方法、さらにはこの光導波路を用いた光集積回路(例え
ば、光合分波器)などは上述した実施形態に限られず適
用できることは言うまでもない。
【0058】
【発明の効果】本発明に係る光導波路及びその製造方法
では、下部クラッド層と、下部クラッド層よりも高い屈
折率を有する平面的な第1のコア層と、第1のコア層よ
りもさらに高い屈折率を有するパターニングされた第2
のコア層と、第1のコア層あるいは第2のコア層よりも
低い屈折率を有する上部クラッド層と備えているので、
コア層のエッチング時間を著しく低減あるいは不要にす
ることができ、石英系光導波路の生産性が向上し、低コ
スト化を図ることができる。
では、下部クラッド層と、下部クラッド層よりも高い屈
折率を有する平面的な第1のコア層と、第1のコア層よ
りもさらに高い屈折率を有するパターニングされた第2
のコア層と、第1のコア層あるいは第2のコア層よりも
低い屈折率を有する上部クラッド層と備えているので、
コア層のエッチング時間を著しく低減あるいは不要にす
ることができ、石英系光導波路の生産性が向上し、低コ
スト化を図ることができる。
【0059】本発明に係る光導波路及びその製造方法で
は、第2のコア層をホトレジストにより形成し、ホトレ
ジストにより形成された第2のコア層を、ホトリソグラ
フィーを用いてパターニングするようにしているので、
ホトリソグラフィー工程のみでコア層2をパターニング
することができ、製造工程をさらに短縮してより生産性
を高めることができ、さらに低コスト化を図ることがで
きる。
は、第2のコア層をホトレジストにより形成し、ホトレ
ジストにより形成された第2のコア層を、ホトリソグラ
フィーを用いてパターニングするようにしているので、
ホトリソグラフィー工程のみでコア層2をパターニング
することができ、製造工程をさらに短縮してより生産性
を高めることができ、さらに低コスト化を図ることがで
きる。
【図1】本発明を適用した第1の実施形態に係る光導波
路の構造を示す断面図である。
路の構造を示す断面図である。
【図2】上記光導波路の構造を説明するための模式図で
ある。
ある。
【図3】上記光導波路の製造方法を説明するための工程
断面図である。
断面図である。
【図4】本発明を適用した第3の実施形態に係る光導波
路の製造方法を説明するための工程断面図である。
路の製造方法を説明するための工程断面図である。
【図5】従来の光導波路の構造を示す断面図である。
【図6】従来の光導波路の製造方法を説明するための工
程断面図である。
程断面図である。
20 石英系光導波路、21 Si基板、22 下部ク
ラッド層、23 コア層(コア層1)(第1のコア
層)、24 コア層(コア層2)(第2のコア層)、2
5 上部クラッド層
ラッド層、23 コア層(コア層1)(第1のコア
層)、24 コア層(コア層2)(第2のコア層)、2
5 上部クラッド層
Claims (7)
- 【請求項1】 石英系光導波路において、 下部クラッド層と、 前記下部クラッド層よりも高い屈折率を有する平面的な
第1のコア層と、 前記第1のコア層よりもさらに高い屈折率を有するパタ
ーニングされた第2のコア層と、 前記第1のコア層あるいは前記第2のコア層よりも低い
屈折率を有する上部クラッド層とからなることを特徴と
する光導波路。 - 【請求項2】 前記第2のコア層は、有機ポリマーであ
ることを特徴とする請求項1記載の光導波路。 - 【請求項3】 前記第2のコア層は、ホトレジストであ
ることを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の光
導波路。 - 【請求項4】 前記上部クラッド層は、有機ポリマーで
あることを特徴とする請求項1記載の光導波路。 - 【請求項5】 前記上部クラッド層は、空気層であるこ
とを特徴とする請求項1記載の光導波路。 - 【請求項6】 石英系光導波路の製造方法において、 基板上に下部クラッド層を形成する工程と、 前記下部クラッド層よりも高い屈折率を有する平面的な
第1のコア層を形成する工程と、 前記第1のコア層よりもさらに高い屈折率を有するパタ
ーニングされた第2のコア層を形成する工程と、 前記第1のコア層あるいは前記第2のコア層よりも低い
屈折率を有する上部クラッド層を形成する工程とを有す
ることを特徴とする光導波路の製造方法。 - 【請求項7】 前記第2のコア層をホトレジストにより
形成し、 前記ホトレジストにより形成された第2のコア層を、ホ
トリソグラフィーを用いてパターニングしたことを特徴
とする請求項6記載の光導波路の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3870597A JPH10239541A (ja) | 1997-02-24 | 1997-02-24 | 光導波路及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3870597A JPH10239541A (ja) | 1997-02-24 | 1997-02-24 | 光導波路及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10239541A true JPH10239541A (ja) | 1998-09-11 |
Family
ID=12532742
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3870597A Withdrawn JPH10239541A (ja) | 1997-02-24 | 1997-02-24 | 光導波路及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10239541A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6946238B2 (en) * | 2001-06-29 | 2005-09-20 | 3M Innovative Properties Company | Process for fabrication of optical waveguides |
-
1997
- 1997-02-24 JP JP3870597A patent/JPH10239541A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6946238B2 (en) * | 2001-06-29 | 2005-09-20 | 3M Innovative Properties Company | Process for fabrication of optical waveguides |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040511 |