JPH10239364A - 波動分布観測方法及び波動分布表示方法 - Google Patents

波動分布観測方法及び波動分布表示方法

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JPH10239364A
JPH10239364A JP3910797A JP3910797A JPH10239364A JP H10239364 A JPH10239364 A JP H10239364A JP 3910797 A JP3910797 A JP 3910797A JP 3910797 A JP3910797 A JP 3910797A JP H10239364 A JPH10239364 A JP H10239364A
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signal
measurement system
phase
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Hitoshi Kitayoshi
均 北▲吉▼
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電波ホログラムを用いた波動分布観測におい
て、1回のアンテナ走査により複数の周波数スペクトル
でのデータを獲得できるようにする。 【解決手段】走査アンテナ12によって、水平偏波成分
及び垂直偏波成分の観測信号SH(f),SV(f)をそれぞ
れ受信する。固定アンテナ13からの観測信号SR(f)
をフィルタリング部16に入力するとともに、観測信号
R(f),SH(f),S V(f)の中から1つを選んでもう一
つのフィルタリング部15に入力する切換スイッチ17
を設ける。切換スイッチ17を切り換えることによっ
て、1つの観測中心周波数fnに対して、3種類の相関
値 【外1】 を求め、これらを用いて、観測中心周波数fnを切り換
えたときの位相ロックループの位相オフセットをキャン
セルする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電波ホログラムを
用いた波動分布の観測方法に関し、特に、高周波回路基
板などにおける電流分布や電磁波の放射の状況を可視化
するための方法と、この種のベクトル流れの表示に適し
た表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電磁波の干渉性を用いた電波ホログラム
の技術により電磁波源を可視化することが実用化されて
おり、例えば、観測対象における高周波電流分布の測
定、不要電磁波輻射の低減などのために使用されてい
る。電波だけでなく音波を用いても同様にホログラムを
得ることができ、音源分布の可視化して騒音源を特定す
ることなどに役立てられている。
【0003】従来の波動分布(波源像)の再生の方法で
は、2次元干渉観測を行って2次元複素インタフェログ
ラム(複素ホログラム)を求め、このインタフェログラ
ムを再生することによって波動分布を表示するようにし
ている。具体的には、電磁波源の解析を行う場合、ある
観測周波数を設定し、固定アンテナと移動(走査)アン
テナの2つのアンテナを用い、観測対象から離れた位置
に走査観測面を設定し、この走査観測面内で移動アンテ
ナを移動させつつ両方のアンテナで観測対象からの信号
を受信し、移動アンテナが走査観測面内の各点にあると
きにその点での2つのアンテナからの信号の複素相関値
を求めることにより、複素インタフェログラムを求めて
いる。あるいは固定アンテナと移動アンテナの一方から
参照波を送信し、他方でこの参照波を受信し、送信信号
と受信信号との複素相関値から複素インタフェログラム
を求めるようにしてもよい。
【0004】電波の場合には、垂直偏波成分と水平偏波
成分とを分離して観測することが容易に可能であるか
ら、ホログラム像を再生して得られる波源像は、従来、
同一の観測対象に対し、水平偏波成分の振幅分布、水平
偏波成分の位相分布、垂直偏波成分の振幅分布及び垂直
偏波成分の位相分布の4通りの表現方法で表示するのが
一般的であった。
【0005】本発明者は、電波ホログラムや音波ホログ
ラムによる波動分布(波源像)の解析に関して、特開平
8-201459号公報、あるいは特願平7-289848、特願平7-28
9851、特願平8-265997、特願平8-268249などの出願で、
波源像再生のための新たな測定方法や装置、さらには演
算方法について提案を行っている。特に、特開平8-2014
59号公報のものでは、1次波源を見渡すことができる位
置において、2つの周波数で2次元インタフェログラム
をそれぞれ取得して波源像を再生し、走査観測面から各
再生波源像までの伝搬遅延時間を考慮して各波源を3次
元空間に再配置し、これら再配置された波源からの波動
を再放射し合成して、3次元波動強度を推定している。
すなわち、この特開平8-201459号公報に開示された方法
では、2周波数での波源像をそれぞれ再生することによ
り、3次元空間内での波動強度を推定でき、波動の3次
元分布を知ることを可能にしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、固定ア
ンテナと移動アンテナとを使用し電波ホログラムによっ
て波動分布を再生する方法の場合、上述した従来の方法
には、複数の周波数スペクトルでの可視化を行うとき
に、アンテナ走査を各観測周波数ごとに繰り返す必要が
あるという問題点がある。これは、インタフェログラム
を得るための装置には一般にPLL(フェーズ・ロック
ド・ループ)が含まれており、観測周波数を切り換えた
ときにPLLのロック位相のオフセットが生じるためで
ある。また、観測データに対して逆フーリエ変換を施し
時間応答波形を見る場合には、各観測周波数における絶
対位相の測定が必要であるが、上述した従来の方法で
は、観測周波数を切り換えた際の固定アンテナ側に対す
る絶対位相の評価を行うことができなかった。
【0007】さらには、波源像や波動分布は、従来、上
述したように、水平及び垂直の各偏波成分ごとにそれぞ
れ振幅と位相の画像を求めて4枚1組の画像として表わ
されることが多いが、このような画像データを解釈する
ためには、誘導モードや位相差に関する専門的な知識を
必要とする。
【0008】電流分布や電界分布を表示する方法とし
て、例えば、強度に応じた長さを有する矢印による方
法(G. Vecchi et al., Proc. 26th European Microwav
e Conference, Prague, Sept. 1996, pp. 560-564)、
強度に応じて高さが設定された鳥瞰図による方法(X.
Ding et al., Proc. 26th European Microwave Confer
ence, Prague, Sept. 1996, pp. 574-578)、等高線
による方法(Y. Gao et al., Proc. 26th European Mic
rowave Conference, Prague, Sept. 1996, pp. 662-664
や岡田 育子ら,信学技報, MW93-15, pp. 99-104 (1993
-04))、色分けによる方法(F. Tilley, IEEE 1995 I
nternational EMC Symposium Record, pp.435-439)な
どがあるが、これらの方法では、1枚のグラフあるいは
チャートで表示できる情報量や情報の種類が少ないなど
の問題点がある。
【0009】本発明の目的は、1回のアンテナ走査によ
って複数の周波数スペクトルを観測できる波動分布観測
方法を提供することにある。また、専門的な知識を必要
とせずに波動分布データを解釈できる表示方法を提供す
ることも、目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の波動分布
観測方法は、観測対象からの複数の観測周波数の放射波
動に対して2次元干渉測定を実施し、観測対象における
波源像を可視化する方法において、放射波動を検出して
第1の信号として出力する第1のセンサと、放射波動を
検出して第2の信号として出力する第2のセンサと、そ
れぞれ位相ロックループを含み複数の観測周波数のうち
選択された観測周波数の成分を入力信号から抽出する第
1の測定系及び第2の測定系とを使用し、第1の信号を
第1の測定系及び第2の測定系に入力し、そのときの第
1の測定系の出力と第2の測定系の出力との間の相関を
求めて第1の相関値とする第1の工程と、第1の信号を
第1の測定系に入力するとともに第2の信号を及び第2
の測定系に入力し、そのときの第1の測定系の出力と第
2の測定系の出力との間の相関を求めて第2の相関値と
する第2の工程とを有し、異なる観測周波数を選択し
て、選択された観測周波数ごとに第1の工程と第2の工
程を実施し、第1の相関値を用いることにより、観測周
波数を変化させたことによって第2の相関値中に含まれ
る位相ロックループにおける位相オフセット量の影響を
キャンセルする。
【0011】本発明の第2の波動分布可視化方法は、観
測対象からの複数の観測周波数の放射波動に対して2次
元干渉測定を実施し、観測対象における波動分布を可視
化する方法において、放射波動を検出して第1の信号と
して出力する第1のセンサと、放射波動の第1の偏波成
分及び第2の偏波成分を検出してそれぞれ第2の信号及
び第3の信号として出力する第2のセンサと、それぞれ
位相ロックループを含み複数の観測周波数のうち選択さ
れた観測周波数の成分を入力信号から抽出する第1の測
定系及び第2の測定系とを使用し、第1の信号を第1の
測定系及び第2の測定系に入力し、そのときの第1の測
定系の出力と第2の測定系の出力との間の相関を求めて
第1の相関値とする第1の工程と、第1の信号を第1の
測定系に入力するとともに第2の信号を第2の測定系に
入力し、そのときの第1の測定系の出力と第2の測定系
の出力との間の相関を求めて第2の相関値とする第2の
工程と、第1の信号を第1の測定系に入力するとともに
第3の信号を第2の測定系に入力し、そのときの第1の
測定系の出力と第2の測定系の出力との間の相関を求め
て第3の相関値とする第3の工程と、異なる観測周波数
を選択して、選択された観測周波数ごとに第1の工程と
第2の工程と第3の工程を実施し、第1の相関値を用い
ることにより、観測周波数を変化させたことによって第
2の相関値及び第3の相関値中に含まれる位相ロックル
ープにおける位相オフセット量の影響をキャンセルし、
第1の偏波成分に対する振幅及び位相と第2の偏波成分
に対する振幅及び位相を求める第4の工程と、を有す
る。
【0012】本発明の波動分布表示方法は、各点におけ
る第1の偏波成分の振幅G1"及び位相θ1"と第2の偏波
成分の振幅G2"及び位相θ2"とに基づいて波動分布を表
示する波動分布表示方法において、各点における振幅G
1",G2"及び位相H1",H2"に基づいて楕円を合成し、表
示画面上の点に対応する位置に楕円を表示する。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。図1及び図3は、本発明
の実施の一形態の波動分布可視化装置の構成を示すブロ
ック図であり、図2はこの波動分布可視化で使用される
SFIベクトル検波器の構成を示すブロック図である。
この波動分布可視化装置は、波動分布を観測するととも
に、観測された波動分布を可視化して表示するものであ
る。図1は、波動分布可視化装置の測定部の構成を示
し、図3は、この波動分布可視化装置の表示部の構成を
示している。
【0014】《測定部》まず、測定部の構成について、
図1を用いて説明する。
【0015】観測対象に対向するようにしてホログラム
観測面11が配置し、ホログラム観測面11上を走査ア
ンテナ12が移動する。走査アンテナ12は、観測対象
からの電磁波を受信するものであって、水平偏波成分
(H)と垂直偏波成分(V)とに分けて観測信号を出力す
る。以下の説明において、ホログラム観測面11は3次
元xyz座標空間におけるxy平面の一部であるとす
る。ここでは、ホログラム観測面11がxyステージか
ら構成され、走査アンテナ12がこのxyステージに入
力する制御信号によりx方向及びy方向へと移動するも
のとするが、受信アンテナアレーとしてホログラム観測
面11を構成するようにしてもよい。いずれにせよ、ホ
ログラム観測面11上の任意の点(x,y)において受信
される水平偏波成分及び垂直偏波成分が、それぞれ、観
測信号SH(f),SV(f)として出力される。ここでfは
周波数を表わしている。固定アンテナ13は第1のセン
サに相当し、走査アンテナ12は第2のセンサに相当す
る。
【0016】ホログラム観測面11からやや離れた位置
には、同じく観測対象からの電磁波を受信して観測信号
R(f)として出力する固定アンテナ13が設けられて
いる。2次元複素インタフェログラムを得る目的から、
固定アンテナ13を設ける代りに、観測対象から信号S
R(f)を直接取り出すような構成を採用することができ
る。
【0017】この波動分布可視化装置の受信系全体に供
給する基準周波数信号frefを発生するために、基準周
波数源14が設けられている。また、観測信号を観測中
心周波数fn、帯域幅BWに帯域制限し、さらに、中間
周波数fi(例えば21.4MHz)の信号に周波数変換
するために、2つのフィルタリング部15,16が設け
られている。一方のフィルタリング部15には、観測信
号SR(f),SH(f),S V(f)のうち、切換スイッチ17
で選択されたものが入力し、他方のフィルタリング部1
6には、観測信号SR(f)が入力する。切換スイッチ1
7は、後述するように、図示「R,H,V切換」と書かれ
た切換信号によって制御される。このようなフィルタリ
ング部15,16は、例えば、基準周波数信号frefに位
相ロックしたスペクトラムアナライザをゼロスパンモー
ドで動作させることにより実現する。フィルタリンリン
グ部15,16での帯域幅BWは外部から設定可能であ
り、例えば、10Hz〜3MHz程度である。また、観
測中心周波数fnは、後述するように、観測周波数リス
トテーブル33からの出力によって制御されるが、その
範囲は例えば0Hz〜26.5GHzである。各フィル
タリング部15,16には、基準周波数信号frefに位相
ロックしつつ観測中心周波数fn を可変とするため
に、位相ロックループが含まれている。
【0018】各フィルタリング部15,16の出力側に
は、それぞれ、ミキサ18,19が設けられており、ミ
キサ18,19には、基準周波数信号frefに位相ロック
した局部発振器20,21から、それぞれ、周波数fL
周波数fL+f0の局部発振信号が供給されている。ここ
で周波数f0は、例えば1MHz程度に設定されてい
る。そして、ミキサ18の出力側には、帯域幅が上述の
BWであって中心周波数がfi−fLであるバンドパスフ
ィルタ22が設けられ、ミキサ19の出力側には、帯域
幅がBWであって中心周波数がfi−fL−f0であるバ
ンドパスフィルタ23が設けられている。そして、2つ
のバンドパスフィルタ22,23の出力は乗算器24に
入力する。その結果、切換スイッチ17で選択されて周
波数変換された後の観測信号と、周波数変換された後の
観測信号SR(f)とが、乗算器24で乗算されることに
なる。乗算器24からの出力は、中心周波数がf0であ
る狭帯域のバンドパスフィルタ25を介して、合成フー
リエ積分によるベクトル検波(周波数f0)を行うSF
I(Synthesized Fourier Integration)ベクトル検波器
26に入力する。SFIベクトル検波器26には、基準
周波数信号frefも供給されている。SFIベクトル検
波器26の構成については、後述する。SFIベクトル
検波器26からのベクトル検波出力
【0019】
【外1】 は、干渉演算部27に入力する。干渉演算部27につい
ても後述する。
【0020】次に、この波動分布可視化装置における、
観測中心周波数fnの切換と走査アンテナ12の位置の
制御のための構成について説明する。
【0021】測定周期パルスを発生するためのパルス発
生器30が設けられており、このパルス発生器30から
の測定周期パルスは、3進カウンタ31に入力する。こ
の3進カウンタ31からの3値の出力が、「R,H,V切
換」のための切換信号であり、切換スイッチ17での切
換の制御に使用されるとともに、干渉演算部37に入力
している。また、3進カウンタ31からの桁上がりC
は、N進カウンタ32に入力する(Nは2以上の自然
数)。N進カウンタ32からのN値の出力nは、観測中
心周波数fnを切り換えるために使用される。具体的に
は、切換え対象となる複数の観測周波数からなるリスト
を格納した観測周波数リストテーブル33が設けられて
おり、観測周波数リストテーブル33では、N進カウン
タ32からの出力nの値に応じていずれかの周波数が選
択され、選択された観測中心周波数を各フィルタリング
部15,16に指示するための信号が、観測周波数リス
トテーブル33からリスト出力される。
【0022】一方、ホログラム観測面11における走査
アンテナ12の位置を制御するために、M進カウンタ3
4とK進カウンタ35が設けられている。M及びKはい
ずれも2以上の自然数である。M進カウンタ34には、
N進カウンタ32からの桁上がりCが入力し、K進カウ
ンタ35には、M進カウンタ34からの桁上がりが入力
している。M進カウンタ34のM値の出力mが走査アン
テナ12のx座標を決めるために使用され、K進カウン
タ35のK値の出力kが走査アンテナ12のy座標を決
めるために使用される。上述したようにホログラム観測
面11がXYステージから構成されるとすると、M進カ
ウンタ34の出力m及びK進カウンタ35の出力kは、
XYステージに制御信号として入力することになる。
【0023】このように構成することにより、走査アン
テナ12がホログラム観測面11上の1つの座標点にい
る間に、一連の複数の観測中心周波数での観測が連続し
て行われることになる。この場合、1つの座標点での1
つの観測中心周波数の観測の時に、3進カウンタ31か
らの出力によって、切換スイッチ17は、3つの観測信
号SR(f),SH(f),SF(f)の間で一巡する。各観測信
号ごとの観測時間は、パルス発生器30での測定周期パ
ルスの1周期に等しい。
【0024】以上のようにして、座標点及び観測中心周
波数ごとに切換スイッチ17が切り換わるとして、SF
Iベクトル検波器26からのベクトル検波出力値
【0025】
【外2】 は、切換スイッチ17が観測信号SR(f)を選択してい
るときには、*が複素共役を表すとして、
【0026】
【数1】 となり、観測信号SH(f)を選択しているときには
【0027】
【数2】 となり、観測信号SF(f)を選択しているときには
【0028】
【数3】 となる。ここで、(x,y)は走査アンテナ12の座標で
あり、θfは観測中心周波数を切り換えたときに生じる
PLLのロック位相オフセット量である。
【0029】これら3種類のベクトル検波出力値
【0030】
【外3】 は、それぞれ、特許請求の範囲で言う第1の相関値、第
2の相関値及び第3の相関値に対応するものであって、
干渉演算部27に入力し、干渉演算部27は、次式のよ
うに、水平偏波成分及び垂直偏波成分に対し、それぞれ
H(x,y,fn)及びCV(x,y,fn)を算出する。
【0031】
【数4】 そして、干渉演算部27は、CH(x,y,fn)の振幅と位
相をそれぞれGH(x,y,fn)とθH(x,y,fn)とし、C
V(x,y,fn)の振幅と位相をそれぞれGV(x,y,fn)と
θV(x,y,fn)として出力し、これらGH(x,y,fn),
θH(x,y,fn),GV(x,y,fn),θV(x,y,fn)は、干
渉観測データとして、データメモリ37に格納される。
【0032】データメモリ37は、観測周波数fn及び
走査アンテナ12の位置の座標(x,y)ごとに、上述し
た振幅GH,GVと位相θHVとを格納するものであっ
て、書き込みアドレスと読み出しアドレスとを別個に入
力できるように構成されている。すなわち、書き込みア
ドレスとして、N進カウンタ32の出力n、M進カウン
タ34の出力m及びK進カウンタ35の出力kが、それ
ぞれ、fn,x,yを指定するために、データメモリ37
に並列に入力している。図において「W」は書き込みア
ドレスであることを示している。また、データメモリ3
7には、後述する表示部から、読み出しアドレスとし
て、fn,x,yをそれぞれ指定する信号が並列に入力し
ている。図において「R」は、読み出しアドレスである
ことを示している。読み出しアドレスが指定されると、
指定されたfn,x,yに対する干渉観測データとして、
H'(x,y,fn),θH'(x,y,fn),GV'(x,y,fn),θ
V'(x,y,fn)が、データメモリ37から出力される。
書き込みアドレスと読み出しアドレスとを別個に指定で
きることにより、データメモリ37から読み出されたデ
ータは、"'"を付加することによって、書き込みデータ
から区別している。
【0033】さらにこのデータメモリ37は、ホログラ
ム像を再生するための演算機構も備えており、所望に応
じて、上述した振幅GH,GVと位相θHVではなく、ホ
ログラム再生像における振幅と位相をGH'(X,Y,fn),
θH'(X,Y,fn),GV'(X,Y,fn),θV'(X,Y,fn)と
して出力する。ここでX,Yは、観測対象における2次
元座標を示している。ホログラム像の再生を行った場
合、得られる像は観測対象の表面での波動分布(波源
像)を示しており、(X,Y)を指定することによって、
観測対象上の任意の点を指定することができる。(X,
Y)は、表示部からの読み出しアドレスにおける(x,y)
としてこのデータメモリ37に与えられる。
【0034】本実施の形態では、干渉演算部27におい
て式(4),(5)に基づき干渉観測データを計算することに
より、式(2),(3)の積分式内に含まれる因子
【0035】
【外4】 がキャンセルされる。したがって、観測周波数の切換を
行ったことに起因するPLLの位相ロックのオフセット
量の影響が、キャンセルされる。さらに、観測信号S
R(f)の振幅が干渉観測データに影響を及ぼすことが防
止され、基準位相のみを与えることができる。つまり観
測周波数の切換を行っても、絶対位相の評価を行うこと
ができる。データメモリ37内の干渉観測データに対し
てホログラム像の再生演算を行うこともできるし、この
干渉観測データを観測周波数fnに対して逆フーリエ変
換することで、時間応答を知ることができる。ただし、
時間応答を求める場合には、読み出しアドレスとして
は、fnの代りに時間tnを用いるものとする。
【0036】《SFIベクトル検波器》ここで、SFI
ベクトル検波器26の構成について図2を用いて説明す
る。
【0037】基準周波数信号frefが入力するデジタル
シンセサイザ41が設けられており、デジタルシンセサ
イザ41では、図示するように、基準周波数信号fref
に応じて、階段状に数値が時間変化するデジタル信号が
生成する。このデジタル信号は、一方の正弦波メモリ4
4に入力するとともに、デジタル加算器43を経て他方
の正弦波メモリ45に入力する。デジタル加算器43で
は、進相量に相当する位相データが加算される。正弦波
メモリ44,45は、正弦波の1周期を等分した各時間
ごとに正弦波でのそのときの値を格納したものであっ
て、一定の増分でクロックに同期して値が変化するデジ
タル信号を与えることにより、正弦波に相当して値が変
化するデジタル信号を出力する。正弦波メモリ44,4
5の出力側には、それぞれ、デジタル信号とアナログ信
号とを乗算するアナログデジタル乗算器46,47が設
けられており、デジタル信号として正弦波メモリ44,
45の出力がそれぞれアナログデジタル乗算器46,4
7に入力する。
【0038】乗算器24(図1参照)からバンドパスフ
ィルタ25を経てこのSFIベクトル検波器26に入力
した入力信号は、バンドパスフィルタ42を介してアナ
ログデジタル乗算器46,47のアナログ側の入力端子
に供給される。アナログデジタル乗算器46,47の出
力は、それぞれ、積分器48,49を介し、アナログデ
ジタル変換器(A/D変換器)50,51に入力する。
そして、各アナログデジタル変換器50,51の出力
は、演算部52に入力し、ベクトル検波結果が算出され
る。
【0039】結局、デジタルシンセサイザ41と正弦波
メモリ44,45を使用することによって、基準周波数
信号frefに位相がロックした任意の周波数の正弦波を
このSFIベクトル検波器26での基準信号として発生
させている。そして、各アナログデジタル乗算器46,
47は、このようにして基準周波数信号frefから合成
された例えば1MHzの基準信号と入力信号とを乗算
し、この乗算結果は積分器48,49で積分される。し
たがって、デジタル加算器63で加える位相データを移
相量π/4に相当する値とすることにより、入力信号の
うち周波数1MHzの成分について、余弦成分と正弦成
分とが抽出され、ベクトル検波が行われたことなる。
【0040】《表示部》次に、図3を用いて、本実施の
形態の波動分布可視化装置における表示部の構成を説明
する。
【0041】表示部全体の動作の基準となる正弦波信号
を発生するために表示正弦波信号発生器61が設けられ
ている。また、この正弦波信号が入力する同期パルス発
生器62が設けられており、この同期パルス発生器62
は、正弦波信号に同期して、データメモリ37(図1)
への読み出しアドレスを生成するための同期パルスを発
生する。データメモリ37においては書き込みアドレス
と読み出しアドレスとを独立して与えることができるた
め、正弦波信号の周波数及び位相は、測定部での基準周
波数信号frefに対して独立に定めることができる。
【0042】同期パルス発生器62からの同期パルス
は、まず、M進カウンタ63に入力し、このM進カウン
タ63のM値の出力m'は、干渉観測データでのx座標
を指定するために使用される。M進カウンタ63の桁上
がりCはK進カウンタ64に入力し、このK進カウンタ
64のK値の出力k'は、干渉観測データでのy座標を
指定するために使用される。さらに、K進カウンタ64
の桁上がりCはN進カウンタ65に入力し、このN進カ
ウンタ65のN値の出力n'は、干渉観測データでの観
測中心周波数fn(あるいはtn)を指定するために使用
される。測定部の観測周波数リストテーブル33と同様
の観測周波数リストテーブル66が設けられており、こ
の観測周波数リストテーブル66は、N進カウンタ65
の出力n'を入力としてこの出力n'の値に対応する観測
中心周波数fn'の値を出力する。時間応答に基づく解析
を行う場合には、観測周波数リストテーブル66の代り
に、各観測中心周波数fnに対応した時間tnを格納した
時間リストテーブルを設け、出力n'の値に応じて時間
n'が出力されるようにすればよい。ここで、M,K,N
の値は、測定部でのM進カウンタ34、K進カウンタ3
5及びN進カウンタ32におけるM,K,Nの値とそれぞ
れ同じにすることが好ましい。もっとも、データメモリ
37からホログラム再生像を読み出す場合には、再生像
における座標点の数を考慮してここでのMやKの値を定
めればよい。M進カウンタ63、K進カウンタ64、N
進カウンタ65の順序はここで述べたものに限定される
ものではなく、また、測定部でのカウンタ32,34,3
5の接続順序に拘束されるものでもない。
【0043】各カウンタ63〜65から出力されるx,
y,fn(あるいはtn)は、読み出しアドレスとしてデ
ータメモリ37に与えられ、その結果、データメモリ3
7から、この表示部に、干渉観測データとして、GH'
(x,y,fn),θH'(x,y,fn),G V'(x,y,fn),θV'
(x,y,fn)が入力する。特に、観測対象表面での電流
分布などを解析する場合には、GH'(x,y,fn),θH'
(x,y,fn),GV'(x,y,fn),θV'(x,y,fn) とし
て、ホログラム再生像における振幅や位相が入力する。
以下、GH'(x,y,fn),θH'(x,y,fn),GV'(x,y,
n)及びθV'(x,y,fn)をそれぞれGH',θH',GV'及
びθV'とする。
【0044】これらGH',θH',GV'及びθV'は、まず、
偏波状態演算部67に入力し、以下に示す式にしたがっ
て、θd,φ,τ,aが算出される。ここで、θdは両偏波
成分間での位相差を表わし、φは電流分布のベクトル流
れの方向を示し、τは渦状態を示し、aは流れの大きさ
(両偏波成分の合成振幅)を示している。
【0045】
【数5】 さらにこの測定部では、振幅を表示する際の振幅値の最
大値Maxと最小値Minが予め設定されて入力してい
る。そして、この最大値Maxや最小値Minを基準と
した表示を行うために、演算部68が設けられている。
演算部68は、a,Max,Minを入力として、
【0046】
【数6】 を算出する。すなわち、MaxとMinとで規定される
ダイナミックレンジ内での流れの大きさaの程度を対数
で表わしたものが得られる。
【0047】観測周波数リストテーブル66から出力さ
れるfn'(あるいはtn')、偏波状態演算部67から出
力されるθd,φ,τ,a及び演算部68から出力される
a'の各変量の中から1つの変量を選ぶために色情報切
換スイッチ70が設けられており、色情報切換スイッチ
70で選択された変量がアドレス値としてカラーコード
テーブル71に与えられる。カラーコードテーブル71
は変量の値に応じた色信号cを出力するものであり、こ
のカラーコードテーブル71の存在によって、変量に応
じた色相で表示が行われるようになる。この色信号c
は、ブランキングのためのゲート回路72を経由して、
線情報として観測結果を表示する線情報表示部73に出
力される。線情報表示部73は、画面上の2次元座標
(x',y')で指定された点に対して色信号cで表わされ
る色を表示するものである。後述するように、座標
(x',y')は常時変化しているので、結局、線情報表示
部73は、色信号cで表わされる色の線を描くことにな
る。線情報表示部73には、観測周波数リストテーブル
66から出力される観測中心周波数fn'(あるいは時間
n')の値を表示するための数値表示窓74が付随して
いる。
【0048】振幅値の最小値Minと上述の振幅aとを
比較するコンパレータ75が設けられ、コンパレータ7
5の出力は、周期パルス発生器62からの周期パルスと
ともに、ブランキング制御のために、ゲート72に入力
する。ゲート72は、振幅aが最小値Minより小さい
場合、あるいは周期パルスがハイレベルになっていると
きに、黒の色信号(図示"1")を出力し、これ以外に場
合にカラーコードテーブル71からの色信号c(図示"
0")を出力する。
【0049】次に、線情報表示部73での瞬間的な表示
座標(x',y')を指定するための回路について説明す
る。ここでは、加算器76を用い、M進カウンタ63の
出力m'によって表わされるx座標値に、水平偏波成分
での振幅GH'と位相θH'から算出される偏差量Δxを加
えてx'としている。同様に、加算器77を用い、K進
カウンタ64の出力n'によって表わされるy座標値
に、垂直偏波成分での振幅GV'と位相θV'から算出され
る偏差量Δyを加えてx'としている。偏差量Δx,Δy
は、以下に示すように、それぞれ0を中心として周期的
に変化し、これによって、線情報表示部73において、
座標(x,y)を中心とする楕円が描かれることになる。
本実施の形態では、この楕円の大きさや向き、扁平の度
合によって、観測対象における電流分布のベクトル流れ
を表現している。
【0050】ここでは、偏差量Δxを決定するために、
演算部78,79と位相シフタ80と乗算器81が使用
され、偏差量Δyを決定するために、演算部82,83
と位相シフタ84と乗算器85が使用されている。ま
た、振幅について、対数基準で扱うのか真数基準で扱の
かを選択するために、2連スイッチからなる表示振幅モ
ード切換スイッチ86が設けられている。
【0051】水平偏波成分に関し、演算部78は、
H',Max,Minを入力として、
【0052】
【数7】 を計算する。これにより、ダイナミックレンジの中での
水平偏波成分の振幅を対数で表わしたものが得られる。
演算部79は、GH',Maxを入力として、
【0053】
【数8】 を計算する。これにより、最大値Maxに対する水平偏
波成分の振幅の割合を真数で表わしたものが得られる。
また、位相シフタ80は、表示正弦波信号発生器61か
らの正弦波信号の位相をθH'だけずらすものである。そ
して、演算部78,79の出力のうち表示振幅モード切
換スイッチ86で選択された方のものと、位相シフタ8
0の出力とが乗算器81に入力し、乗算器81の出力が
上述の偏差量Δxとなる。
【0054】同様に、垂直偏波成分に関し、演算部82
によって、
【0055】
【数9】 が計算され、演算部83によって、
【0056】
【数10】 が計算される。位相シフタ84は正弦波信号の位相をθ
V'だけずらし、演算部82,83の出力のうち表示振幅
モード切換スイッチ86で選択された方のものと、位相
シフタ84の出力とが乗算器85に入力し、乗算器85
の出力が上述の偏差量Δxとなる。
【0057】以上のようにして、線情報表示部73での
瞬間的な表示座標(x',y')が決まり、色情報切換スイ
ッチ70で選択された変量の値に基づく色で、この座標
点(x',y')での表示がなされることになる。もちろ
ん、線情報表示部73での表示の際には、観測対象の画
像をカメラ等により取り込み、この画像を重ね合わせる
ようにして表示を行ってもよい。さらに、等高線による
表示方法を併用するようにしてもよい。
【0058】次に、このような表示座標(x',y')によ
って、どのような表示がなされるかについて、詳細に説
明する。位相シフタ80,84は、それぞれ、θH',θV'
である位相シフトを同一の正弦波信号に与えるものであ
る。そして、位相シフタ80,84の出力は、対数基準
であるか真数基準であるかは別にして、乗算器81,8
5により、それぞれ、振幅GH',GV'倍だけされる。そ
の結果、図4に示されるような楕円の軌跡を描くことに
なる。楕円の長直径をa、長直径がH軸となす角をφ、
楕円の開き角(長直径の一端をはさんで、楕円の中心と
短直径の一端がなす角)をτとすると、これら、a,φ,
τは、それぞれ、上述の式(9),(7),(8)で表わされる。
すなわち、楕円の長軸の向きが電流分布などにおけるベ
クトル流れの向きを表わし、長軸の長さaは流れの大き
さ、楕円の開き角τは渦状態を表わすことになる。開き
角τが小さいほど、直線状に近い電流または偏波を有す
ることになる。
【0059】図5(a),(b)は、表示例を模式的に示して
いる。図5(a)では、観測対象91の画像(図示破線)
に重ね合わせて表示されているとして、各座標点での観
測結果が楕円92として表わされている。また図5(b)
では、図5(a)に示す観測結果から予想されるベクトル
流れを実線で示している。本実施の形態では、このよう
な表示方法を採用することにより、電流のぶつかり合い
によって生じる、矢印だけでは表現できないような渦状
態も、容易に確認することができる。また、この表示方
法によれば、偏波成分ごとに振幅と位相をそれぞれ画像
化する従来の方法はもとより、鳥瞰図や等高線による方
法に比べても、より多くの情報を分かりやすく提示する
ことができる。
【0060】なお、時間応答の表示では、観測中心周波
数fn'から時間tn'への変換を考慮して、以下のように
データメモリ37での演算を実行する。
【0061】
【数11】 ここでW(fn)は重み関数であって、例えば、fmaxを最
大周波数として、W(fn)=cos(πfn/2fmax)を
使用する。
【0062】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上述した形態に限定されるものではな
い。例えば測定部において、3進カウンタ31、N進カ
ウンタ32、M進カウンタ34及びK進カウンタ35の
接続順序は、上述したものに限定されるものではなく、
ホログラム観測面11の機構などに応じて入れ替えるこ
とが可能である。ただし、走査アンテナ12の走査回数
を減らすという目的からは、ホログラム観測面11上の
各座標点ごとに、一連の観測中心周波数での観測を1回
で済ますことが好ましい。また、フィルタリング部1
5,16の動作安定性を考慮すると、観測中心周波数fn
の切換よりも、切換スイッチ17の切換の方が高速に行
えるから、1つの座標点での1つの観測中心周波数fn
ごとに、観測信号SR(f),SH(f),SV(f)の切換を行
うことが好ましい。
【0063】上述した実施の形態では、測定部におい
て、フィルタリング部15,16からの出力を異なる周
波数の信号に変換し、これら2つの信号を乗算してから
SFIベクトル検波器26によってベクトル検波してい
るが、例えば、特開平8-201459号公報の図1に示すよう
に、フィルタリング部15,16からの信号を同一周波
数の信号に変換し、それぞれに対して別個にフーリエ積
分を行う構成とすることも可能である。
【0064】表示部での表示において、色情報として、
【0065】
【数12】 で表わされる式中の位相を与えてもよい。ここで、
【0066】
【外5】 は楕円の長軸ベクトルを与え、
【0067】
【外6】 の位相は長軸方向に合成されたベクトルの位相となる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明の観測方法
は、第1の信号を第1の測定系及び第2の測定系に入力
し、そのときの相関を求めて第1の相関値とする第1の
工程と、第1の信号を第1の測定系に入力するとともに
第2の信号を第2の測定系に入力し、そのときの相関を
求めて第2の相関値とする第2の工程とを設け、異なる
観測周波数を選択して、選択された観測周波数ごとにこ
の第1の工程と第2の工程とを実施することにより、観
測周波数を切り替える際に生じる位相ロックループのオ
フセット量をキャンセルすることができ、異なる観測周
波数での2次元複素インタフェログラムの観測が1回の
走査で行えるようになるという効果がある。
【0069】また、本発明の表示方法は、両偏波成分そ
れぞれの振幅や位相に応じて長軸の長さや長軸の向き、
開き角などが変化する楕円を各測定点に対応して表示す
ることにより、電流分布等のベクトル流れを簡単に認識
できるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の波動分布可視化装置に
おける測定部の構成を示すブロック図である。
【図2】SFIベクトル検波器の構成を示すブロック図
である。
【図3】本発明の実施の一形態の波動分布可視化装置に
おける表示部の構成を示すブロック図である。
【図4】表示に使用する楕円グラフを説明する図であ
る。
【図5】(a),(b)は表示例を模式的に示す図である。
【符号の説明】
11 ホログラム観測面 12 走査アンテナ 13 固定アンテナ 14 基準周波数源 15,16 フィルタリング部 17 切換スイッチ 18,19 ミキサ 20,21 局部発振器 22,23.25 バンドパスフィルタ 24,81,85 乗算器 26 SFIベクトル検波器 27 干渉演算部 30 パルス発生器 31 3進カウンタ 32,65 N進カウンタ 33,66 観測周波数リストテーブル 34,63 M進カウンタ 35,64 K進カウンタ 37 データメモリ 61 表示正弦波信号発生器 62 同期パルス発生器 67 偏波状態演算部 68,78,79,82,83 演算部 70 色情報切換スイッチ 71 カラーコードテーブル 72 ゲート回路 73 線情報表示部 74 数値表示窓 76,77 加算器 80,84 位相シフタ 86 表示振幅モード切換スイッチ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の観測周波数の放射波動に対して2
    次元干渉測定を実施し、波動分布を観測する方法におい
    て、 前記放射波動を検出して第1の信号として出力する第1
    のセンサと、前記放射波動を検出して第2の信号として
    出力する第2のセンサと、それぞれ位相ロックループを
    含み前記複数の観測周波数のうち選択された観測周波数
    の成分を入力信号から抽出する第1の測定系及び第2の
    測定系とを使用し、 前記第1の信号を前記第1の測定系及び前記第2の測定
    系に入力し、そのときの前記第1の測定系の出力と前記
    第2の測定系の出力との間の相関を求めて第1の相関値
    とする第1の工程と、 前記第1の信号を前記第1の測定系に入力するとともに
    前記第2の信号を前記第2の測定系に入力し、そのとき
    の前記第1の測定系の出力と前記第2の測定系の出力と
    の間の相関を求めて第2の相関値とする第2の工程とを
    有し、 異なる観測周波数を選択して、選択された観測周波数ご
    とに前記第1の工程と前記第2の工程を実施し、前記第
    1の相関値を用いることにより、観測周波数を変化させ
    たことによって前記第2の相関値中に含まれる前記位相
    ロックループにおける位相オフセット量の影響をキャン
    セルすることを特徴とする波動分布観測方法。
  2. 【請求項2】 観測対象からの複数の観測周波数の放射
    波動に対して2次元干渉測定を実施し、前記観測対象に
    おける波動分布を観測する方法において、 前記放射波動を検出して第1の信号として出力する第1
    のセンサと、前記放射波動の第1の偏波成分及び第2の
    偏波成分を検出してそれぞれ第2の信号及び第3の信号
    として出力する第2のセンサと、それぞれ位相ロックル
    ープを含み前記複数の観測周波数のうち選択された観測
    周波数の成分を入力信号から抽出する第1の測定系及び
    第2の測定系とを使用し、 前記第1の信号を前記第1の測定系及び前記第2の測定
    系に入力し、そのときの前記第1の測定系の出力と前記
    第2の測定系の出力との間の相関を求めて第1の相関値
    とする第1の工程と、 前記第1の信号を前記第1の測定系に入力するとともに
    前記第2の信号を前記第2の測定系に入力し、そのとき
    の前記第1の測定系の出力と前記第2の測定系の出力と
    の間の相関を求めて第2の相関値とする第2の工程と、 前記第1の信号を前記第1の測定系に入力するとともに
    前記第3の信号を前記第2の測定系に入力し、そのとき
    の前記第1の測定系の出力と前記第2の測定系の出力と
    の間の相関を求めて第3の相関値とする第3の工程と、 異なる観測周波数を選択して、選択された観測周波数ご
    とに前記第1の工程と前記第2の工程と前記第3の工程
    を実施し、前記第1の相関値を用いることにより、観測
    周波数を変化させたことによって前記第2の相関値及び
    前記第3の相関値中に含まれる前記位相ロックループに
    おける位相オフセット量の影響をキャンセルし、前記第
    1の偏波成分に対する振幅及び位相と前記第2の偏波成
    分に対する振幅及び位相を求める第4の工程と、を有す
    ることを特徴とする波動分布観測方法。
  3. 【請求項3】 前記第1のセンサ及び前記第2のセンサ
    の少なくとも一方による受信点の位置を変化させなが
    ら、各受信点ごとに、前記第1の偏波成分に対する振幅
    1及び位相θ1と前記第2の偏波成分に対する振幅G2
    及び位相θ2を求める、請求項2に記載の波動分布観測
    方法。
  4. 【請求項4】 各受信点における振幅G1,G2及び位相
    1,H2に基づいて楕円を合成し、表示画面上の前記受
    信点に対応する位置に前記楕円を表示して、波動分布を
    可視化する、請求項3に記載の波動分布観測方法。
  5. 【請求項5】 各受信点における振幅G1,G2及び位相
    1,H2に基づいてホログラム像を再生し、再生された
    ホログラム像における各点ごとに、前記第1の偏波成分
    の振幅G1'及び位相θ1'と前記第2の偏波成分の振幅G
    2'及び位相θ2'を求め、各点における振幅G1',G2'及
    び位相H1',H2'に基づいて楕円を合成し、表示画面上
    の前記点に対応する位置に前記楕円を表示して、波動分
    布を可視化する、請求項3に記載の波動分布観測方法。
  6. 【請求項6】 前記各点における振幅G1',G2'及び位
    相H1',H2'に基づいて偏波状態を演算し、演算された
    偏波状態に応じて前記楕円の表示色を変化させる請求項
    5に記載の波動分布観測方法。
  7. 【請求項7】 各点における第1の偏波成分の振幅G1"
    及び位相θ1"と第2の偏波成分の振幅G2"及び位相θ2"
    とに基づいて波動分布を表示する波動分布表示方法にお
    いて、 前記各点における振幅G1",G2"及び位相H1",H2"に基
    づいて楕円を合成し、表示画面上の前記点に対応する位
    置に前記楕円を表示することを特徴とする波動分布表示
    方法。
  8. 【請求項8】 前記各点における振幅G1",G2"及び位
    相H1",H2"に基づいて偏波状態を演算し、演算された
    偏波状態に応じて前記楕円の表示色を変化させる請求項
    7に記載の波動分布表示方法。
  9. 【請求項9】 前記振幅G1"と前記振幅G2"との合成振
    幅に応じて前記楕円の長軸の長さを定め、前記第1の偏
    波成分及び前記第2の偏波成分によるベクトル流れの方
    向と渦の状態に応じてそれぞれ前記楕円の長軸の方向と
    開き角とを定める、請求項7または8に記載の波動分布
    表示方法。
JP3910797A 1997-02-20 1997-02-24 波動分布観測方法及び波動分布表示方法 Withdrawn JPH10239364A (ja)

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