JPH1023898A - N−アセチルラクトサミン誘導体の新規な製造法 - Google Patents

N−アセチルラクトサミン誘導体の新規な製造法

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JPH1023898A
JPH1023898A JP19853796A JP19853796A JPH1023898A JP H1023898 A JPH1023898 A JP H1023898A JP 19853796 A JP19853796 A JP 19853796A JP 19853796 A JP19853796 A JP 19853796A JP H1023898 A JPH1023898 A JP H1023898A
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acetyllactosamine
acetylglucosamine
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galactopyranoside
disaccharide
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JP19853796A
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Katsumi Ajisaka
勝美 鰺坂
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Meiji Dairies Corp
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Meiji Milk Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ガラクトース残基供与体と、N-アセチル
グルコサミンを非還元末端に有する2糖又はN-アセチル
グルコサミン又はN-アセチルグルコサミニドとの存在
下、Bifidobacterium属に属する菌に由来するβ−ガラ
クトシダーゼを作用させて、N-アセチルラクトサミン誘
導体(構造中にGalβ1-4GlcNAc構造を有する化合物)を
製造する。 【効果】 目的物質の収率が高く、反応時間の制御が不
要であり、しかも、得られたN-アセチルラクトサミンを
機能性食品の材料として用いる際に安全性の問題がな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合型糖蛋白質及
び糖脂質中の主要な構成要素であり、また、ビフィズス
菌増殖因子でもある、N-アセチルラクトサミン及びその
誘導体の新規な製造法に関する。
【従来の技術】N-アセチルラクトサミンは、ガラクトー
スとN-アセチルグルコサミンがβ1-4結合でつながった2
糖である。この2糖単位は、複合型糖蛋白質の構成要素
であり、また糖脂質中にも頻繁に出現する。従って、こ
れらの複合糖質を合成する際には、重要なキー物質とな
る。また、N-アセチルラクトサミンは、有用な腸内細菌
であるビフィズス菌に選択的に資化され、ビフィズス菌
を優先的に増殖させる機能を持っている。このようなこ
とから、N-アセチルラクトサミンを大量に合成し、これ
を材料とした機能性食品の開発も活発に進められてい
る。このように、N-アセチルラクトサミンは、複合型糖
蛋白質及び糖脂質の合成や、機能性食品への応用に有用
であるため、これまで様々な微生物に由来するβ−ガラ
クトシダーゼを利用して酵素的にN-アセチルラクトサミ
ンを製造することが試みられている。例えば、特開平3-
175990及び特開平3-49692においては、Bacillus circul
ans由来のβ−ガラクトシダーゼを用いて、ラクトース
を糖供与体、N-アセチルグルコサミンを糖受容体とした
転移反応により合成する方法が記載されている。また、
特開平6-335395には、Diplococcus pneumoniae由来のβ
−ガラクトシダーゼを用い、パラニトロフェニル-β-D-
ガラクトピラノシドを供与体、N-アセチルグルコサミン
を受容体として反応を行う方法が述べられている。さら
に、FriedrichZillikenらは、ラクトースとN-アセチル
グルコサミンを含む培地中で、Lactobacillus bifidus
菌を培養して、その培養液中に蓄積する当該2糖を取り
出す方法を述べている(Friedrich Zilliken, et al,
J. Biol, Chem., 217, 79-82(1955))。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法はそれぞれ問題点があった。すなわち、特開平3-17
5990及び特開平3-49692記載の製造法は、ある―定の反
応時間までは、Galβ1-4GlcNAc(=N-アセチルラクトサ
ミン)とGalβ1-6GlcNAcとが9/1の割合で生成するが、
反応時間が長くなるにつれて、Galβ1-6GlcNAcの比率が
増加して、ついにはN-アセチルラクトサミンを逆転して
しまう。このため、反応時間を制御する必要がある。ま
た、特開平6-335395記載の製造法は、Galβ1-6GlcNAcの
比率は極めて少ないものの、酵素自体が高価であるた
め、大量のN-アセチルラクトサミンの工業的生産には適
さない。さらに、Friedrich Zillikenらの方法は、収率
が5.4%と極めて低く、実用的ではない。
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来のN-
アセチルラクトサミンの酵素的合成法における種々の問
題点を解決し、しかも、機能性食品の材料として用いる
際に安全性の問題がないような酵素的合成法を鋭意研究
してきたが、Bifidobacterium属に属する菌に由来する
β−ガラクトシダーゼを用いることにより、これらの課
題を全て解決することを見出し、本発明を完成した。
【発明の実施の形態】すなわち、本発明は、フェニル-
β-D-ガラクトピラノシド誘導体又はβ-D-ガラクトピラ
ノシル化合物と、N-アセチルグルコサミンを非還元末端
に有する2糖又はN-アセチルグルコサミン又はN-アセチ
ルグルコサミニドとの存在下、Bifidobacterium属に属
する菌に由来するβ−ガラクトシダーゼを作用させて、
前記フェニル-β-D-ガラクトピラノシド誘導体又はβ-D
-ガラクトピラノシル化合物のガラクトース残基を、前
記N-アセチルグルコサミン又はN-アセチルグルコサミニ
ド又はN-アセチルグルコサミンを非還元末端に有する2
糖に転移させることを特徴とするN-アセチルラクトサミ
ン誘導体の製造法である。本発明において、「N-アセチ
ルラクトサミン誘導体」とは、N-アセチルラクトサミン
自体、及び、構造中にGalβ1-4GlcNAc構造を有する化合
物を意味する。例えば、ベンジルN-アセチルラクトサミ
ン、パラニトロフェニルN-アセチルラクトサミン、Gal
β1-4GlcNAcβ1-4GlcNAc、Galβ1-4GlcNAcβ1-2Man等が
挙げられるが、これらには限定されない。本発明方法に
よるN-アセチルラクトサミンの反応収率は極めて高く、
ガラクトースが2個結合したGalβ1-4Galβ1-4GlcNAcま
で含めると、60%以上の収率で所望のオリゴ糖が合成さ
れる。また、反応時間に対する厳密性が低く、反応時間
が延長されても、β1-6結合の2糖が急激に増加すること
はなく、むしろ、Galβ1-4GlcNAcから別のGalβ1-4GlcN
Acに転移したGalβ1-4Galβ1-4GlcNAcが生成するという
特徴がある。さらに、酵素の由来が、腸内細菌であるBi
fidobacterium属に属する菌であるから、安全性に関し
ては全く問題がない。本発明におけるガラクトース残基
供与体は、フェニル-β-D-ガラクトピラノシド誘導体又
はβ-D-ガラクトピラノシル化合物である。フェニル-β
-D-ガラクトピラノシド誘導体としては、例えばパラニ
トロフェニル-β-D-ガラクトピラノシド、フェニル-β-
D-ガラクトピラノシドなどが挙げられるが、フェノール
系の化合物をアグリコンとして持つものであればよく、
例えばα-及びβ-異性体の混合物であってもα-異性体
は未反応のままで残るので何ら問題がない。また、β-D
-ガラクトピラノシル化合物としては例えばラクトース
やガラクトビオースが挙げられるが、非還元末端にガラ
クトース残基が存在するものであれば何であってもよ
く、これらに限定されるものではない。本発明のガラク
トース残基受容体は、N-アセチルグルコサミン又はN-ア
セチルグルコサミニド又はN-アセチルグルコサミンを非
還元末端に有する2糖である。N-アセチルグルコサミニ
ドとしては、例えばベンジルN-アセチルグルコサミニ
ド、パラニトロフェニルN-アセチルグルコサミニド等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。ま
た、N-アセチルグルコサミンを非還元末端に有する2糖
としては、例えばキトビオース又はGlcNAcβ1-2Man等が
挙げられが、これらに限定されるものではない。β−ガ
ラクトシダーゼは、Bifidobacterium属に属する菌に由
来するものであれば何であってもよく、例えば実施例で
用いているBifidobacterium bifidum及びBifidobacteri
um longumに由来するものが挙げられるが、これらに限
定されない。また、β−ガラクトシダーゼは、公知の方
法でBifidobacterium属に属する菌を培養し、その培養
上清から単離・精製して使用してもよいが、培養上清そ
のまま或いはその濃縮物を用いても何ら差し支えない。
本発明の反応は、フェニル-β-D-ガラクトピラノシド誘
導体又はβ-D-ガラクトピラノシル化合物と、N-アセチ
ルグルコサミンを非還元末端に有する2糖又はN-アセチ
ルグルコサミン又はN-アセチルグルコサミニドとを、ト
リエチルフォスフェートを添加した緩衝液中に溶解させ
て酵素反応を行わせることが好ましいが、これらの反応
基質を溶解させて酵素反応を行うことのできる有機溶媒
であれば何であってもよく、それらに各種緩衝液に添加
して反応を行うことができる。そのような有機溶媒とし
ては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルム
アミド、アセトニトリルなどが挙げられるが、これらに
は限定されない。酵素反応は、25〜40℃の酵素反応に適
した温度で、緩やかに攪拌しながら行うことが好まし
い。得られた反応生成物からN-アセチルラクトサミン誘
導体を単離・精製するには、各種のクロマトグラフィー
による公知の精製法を用いればよく、特に限定はない
が、とりわけ活性炭カラムを用いることが好ましい。
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実験例1(Bifidobacterium属由来のβ−ガラクトシダ
ーゼの調製)Bifidobacterium bifidum(Deutche Sammlung von Mikr
oorbanismen寄託番号20456)をBriggs liver Broth(ト
マ卜ジュース:400ml、ネオペプトン(Difco):15g、イ
ーストエキストラクト(Difco):6g、レバーエキストラ
クト:75ml、グルコース:20g、可溶性殿粉:0.5g、Twe
en80:1g、L-システイン:0.2g及び蒸留水:505mlを、p
H6.8に調整した)中で7日間嫌気条件下培養した。培養
液を6,000rpmで30分間遠心し菌体を除去した。この上清
中には、101ユニット/mlのβ−ガラクトシダーゼ活性が
含まれていた。 実験例2(β−ガラクトシダーゼの部分精製) 実験例1で得られた上清6mlを、10mMのリン酸ナトリウ
ム緩衝液(pH7.4)に対して透析した。それをファルマ
シア社製Q-Sepharoseカラム(2.4cm×20cm)にアプライ
し、同緩衝液をべースとした食塩のグラジエント(0-1.
0M)により溶離した。流速は2ml/minで5mlずつのフラク
ションを集めた。β−ガラクトシダーゼ活性を含むフラ
クションを集めて濃縮した結果7mlの酵素液を得た。こ
の酵素液中のβ−ガラクトシダーゼ活性は176.8ユニッ
ト/mlであった。 実施例1 145mgのパラニトロフェニル-β-D-ガラクトピラノシド
と320mgのN-アセチルグルコサミンとを、570μlの酢酸
ナトリウム緩衝液(pH5.0)、300μlのトリエチルフォ
スフェートに溶解し、これに実験例1で得られた培養上
清30μlを加えて37℃で反応を行った。7時間後、反応液
を100℃の熱水中で5分間加熱して酵素を失活させた。こ
の反応液を、直径2cm、長さ50cmの活性炭カラムに供
し、水−40%エタノールのグラジエントで溶離を行っ
た。各画分に含まれる還元糖をフェノール硫酸法で定量
し、これをプロットして得られたグラフを図1に示す。
この図に示されるように、ピークA、ピークB及びピーク
Cの3つのピークが認められ、これらの13C NMRスペクト
ルを測定したところ(図2)、ピークAはGalβ1-4GlcNA
c(N-アセチルラクトサミン)、ピークBはGalβ1-4Gal
β1-4GlcNAc、ピークCはGalβ1-4Galβ1-4Galβ1-4GlcN
Acであった。また、これらの各オリゴ糖の収量は、それ
ぞれ58.9mg(収率32.0%)、19.7mg(収率18.7%)及び4.
1mg(収率2.2%)であった。 実施例2 145mgのパラニトロフェニル-β-D-ガラク卜ビラノシド
と320mgのN-アセチルグルコサミンとを530μ1の酢酸ナ
トリウム緩衝液(pH5.0)、300μlのトリエチルフォス
フェートに溶解し、これに実験例2の部分精製酵素170
μlを加えて37℃で反応を行った。1時間後、反応液を10
0℃の熱水中で5分間加熱して酵素を失活させた。得られ
た反応液のHPLCチャートを図3に示す。なお、HPLCの測
定は、試料をCapcell-pak NH2(資生堂社製)にアプラ
イし、UV(210nm)で検出しつつ、80%アセトニトリルにて
流速1ml/mlで溶離することにより行った。反応液から、
実施例1と同様にして活性炭カラムによりオリゴ糖画分
を単離したところ、53.7mgのGalβ1-4GlcNAcが得られた
(収率27%)。なお、本実施例では、2糖のみが得られ、
3糖は得られなかった。 実施例3 145mgのパラニトロフェニル-β-D-ガラクトピラノシド
と320mgのN-アセチルグルコサミンとを700μlの酢酸ナ
トリウム緩衝液(pH5.0)、300μlのトリエチルフォス
フェートに溶解し、これにBifidobacterium longumの培
養上清5μl(30ユニット)を加えて37℃で反応を行っ
た。得られた反応液のHPLCチャートを図4に示す。な
お、HPLCは実施例2と同様の条件で測定した。反応液か
ら、実施例1と同様にして活性炭カラムによりオリゴ糖
画分を単離したところ、91.8mgの2糖が得られた(収率4
6.1%)。このHPLCチャートおよび13C NMRスペクトルか
ら、2糖画分のうち86%がN-アセチルラクトサミンである
ことが確認された。
【発明の効果】N-アセチルラクトサミンの酵素的合成法
において、Bifidobacterium属に属する菌に由来するβ
−ガラクトシダーゼを用いることにより、高い収率で目
的物が得られ、反応時間の制御が不要となる。しかも、
Bifidobacterium属に属する菌は腸内細菌であるため、
得られたN-アセチルラクトサミンを機能性食品の材料と
して用いる際に安全性の問題がない。また、本発明は、
N-アセチルラクトサミンのみならず、構造中にGalβ1-4
GlcNAc構造を有する化合物、例えば、ベンジルN-アセチ
ルラクトサミン、パラニトロフェニルN-アセチルラクト
サミン、Galβ1-4GlcNAcβ1-4GlcNAc、Galβ1-4GlcNAc
β1-2Man等の製造においても、N-アセチルラクトサミン
の製造の場合と同様の特徴を有し、産業上有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パラニトロフェニル-β-D-ガラクトピラノシ
ドとN-アセチルグルコサミンとに、Bifidobacterium bi
fidumの培養上清を反応させて得られた反応生成物を分
画し、各画分の還元糖の量を測定したものである。
【図2】 図1のピークA、ピークB及びピークCの13C N
MRスペクトルである。
【図3】 パラニトロフェニル-β-D-ガラクトピラノシ
ドとN-アセチルグルコサミンとに、Bifidobacterium bi
fidum由来の部分精製β−ガラクトシダーゼを反応させ
て得られた反応生成物のHPLCチャートである。
【図4】 パラニトロフェニル-β-D-ガラクトピラノシ
ドとN-アセチルグルコサミンとに、Bifidobacterium lo
ngumの培養上清を反応させて得られた反応生成物のHPLC
チャートである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合型糖蛋白質及
び糖脂質中の主要な構成要素であり、また、ビフィズス
菌増殖因子でもある、N-アセチルラクトサミン及びその
誘導体の新規な製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】N-アセチルラクトサミンは、ガラクトー
スとN-アセチルグルコサミンがβ1-4結合でつながった2
糖である。この2糖単位は、複合型糖蛋白質の構成要素
であり、また糖脂質中にも頻繁に出現する。従って、こ
れらの複合糖質を合成する際には、重要なキー物質とな
る。
【0003】また、N-アセチルラクトサミンは、有用な
腸内細菌であるビフィズス菌に選択的に資化され、ビフ
ィズス菌を優先的に増殖させる機能を持っている。この
ようなことから、N-アセチルラクトサミンを大量に合成
し、これを材料とした機能性食品の開発も活発に進めら
れている。
【0004】このように、N-アセチルラクトサミンは、
複合型糖蛋白質及び糖脂質の合成や、機能性食品への応
用に有用であるため、これまで様々な微生物に由来する
β−ガラクトシダーゼを利用して酵素的にN-アセチルラ
クトサミンを製造することが試みられている。
【0005】例えば、特開平3-175990及び特開平3-4969
2においては、Bacillus circulans由来のβ−ガラクト
シダーゼを用いて、ラクトースを糖供与体、N-アセチル
グルコサミンを糖受容体とした転移反応により合成する
方法が記載されている。また、特開平6-335395には、Di
plococcus pneumoniae由来のβ−ガラクトシダーゼを用
い、パラニトロフェニル-β-D-ガラクトピラノシドを供
与体、N-アセチルグルコサミンを受容体として反応を行
う方法が述べられている。さらに、FriedrichZilliken
らは、ラクトースとN-アセチルグルコサミンを含む培地
中で、Lactobacillus bifidus菌を培養して、その培養
液中に蓄積する当該2糖を取り出す方法を述べている(F
riedrich Zilliken, et al, J. Biol, Chem., 217, 79-
82(1955))。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法はそれぞれ問題点があった。すなわち、特開平3-17
5990及び特開平3-49692記載の製造法は、ある―定の反
応時間までは、Galβ1-4GlcNAc(=N-アセチルラクトサ
ミン)とGalβ1-6GlcNAcとが9/1の割合で生成するが、
反応時間が長くなるにつれて、Galβ1-6GlcNAcの比率が
増加して、ついにはN-アセチルラクトサミンを逆転して
しまう。このため、反応時間を制御する必要がある。ま
た、特開平6-335395記載の製造法は、Galβ1-6GlcNAcの
比率は極めて少ないものの、酵素自体が高価であるた
め、大量のN-アセチルラクトサミンの工業的生産には適
さない。さらに、Friedrich Zillikenらの方法は、収率
が5.4%と極めて低く、実用的ではない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来のN-
アセチルラクトサミンの酵素的合成法における種々の問
題点を解決し、しかも、機能性食品の材料として用いる
際に安全性の問題がないような酵素的合成法を鋭意研究
してきたが、Bifidobacterium属に属する菌に由来する
β−ガラクトシダーゼを用いることにより、これらの課
題を全て解決することを見出し、本発明を完成した。
【0008】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明は、フェニル-
β-D-ガラクトピラノシド誘導体又はβ-D-ガラクトピラ
ノシル化合物と、N-アセチルグルコサミンを非還元末端
に有する2糖又はN-アセチルグルコサミン又はN-アセチ
ルグルコサミニドとの存在下、Bifidobacterium属に属
する菌に由来するβ−ガラクトシダーゼを作用させて、
前記フェニル-β-D-ガラクトピラノシド誘導体又はβ-D
-ガラクトピラノシル化合物のガラクトース残基を、前
記N-アセチルグルコサミン又はN-アセチルグルコサミニ
ド又はN-アセチルグルコサミンを非還元末端に有する2
糖に転移させることを特徴とするN-アセチルラクトサミ
ン誘導体の製造法である。
【0009】本発明において、「N-アセチルラクトサミ
ン誘導体」とは、N-アセチルラクトサミン自体、及び、
構造中にGalβ1-4GlcNAc構造を有する化合物を意味す
る。例えば、ベンジルN-アセチルラクトサミン、パラニ
トロフェニルN-アセチルラクトサミン、Galβ1-4GlcNAc
β1-4GlcNAc、Galβ1-4GlcNAcβ1-2Man等が挙げられる
が、これらには限定されない。
【0010】本発明方法によるN-アセチルラクトサミン
の反応収率は極めて高く、ガラクトースが2個結合したG
alβ1-4Galβ1-4GlcNAcまで含めると、60%以上の収率で
所望のオリゴ糖が合成される。また、反応時間に対する
厳密性が低く、反応時間が延長されても、β1-6結合の2
糖が急激に増加することはなく、むしろ、Galβ1-4GlcN
Acから別のGalβ1-4GlcNAcに転移したGalβ1-4Galβ1-4
GlcNAcが生成するという特徴がある。さらに、酵素の由
来が、腸内細菌であるBifidobacterium属に属する菌で
あるから、安全性に関しては全く問題がない。
【0011】本発明におけるガラクトース残基供与体
は、フェニル-β-D-ガラクトピラノシド誘導体又はβ-D
-ガラクトピラノシル化合物である。フェニル-β-D-ガ
ラクトピラノシド誘導体としては、例えばパラニトロフ
ェニル-β-D-ガラクトピラノシド、フェニル-β-D-ガラ
クトピラノシドなどが挙げられるが、フェノール系の化
合物をアグリコンとして持つものであればよく、例えば
α-及びβ-異性体の混合物であってもα-異性体は未反
応のままで残るので何ら問題がない。また、β-D-ガラ
クトピラノシル化合物としては例えばラクトースやガラ
クトビオースが挙げられるが、非還元末端にガラクトー
ス残基が存在するものであれば何であってもよく、これ
らに限定されるものではない。
【0012】本発明のガラクトース残基受容体は、N-ア
セチルグルコサミン又はN-アセチルグルコサミニド又は
N-アセチルグルコサミンを非還元末端に有する2糖であ
る。N-アセチルグルコサミニドとしては、例えばベンジ
ルN-アセチルグルコサミニド、パラニトロフェニルN-ア
セチルグルコサミニド等が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。また、N-アセチルグルコサミンを
非還元末端に有する2糖としては、例えばキトビオース
又はGlcNAcβ1-2Man等が挙げられが、これらに限定され
るものではない。
【0013】β−ガラクトシダーゼは、Bifidobacteriu
m属に属する菌に由来するものであれば何であってもよ
く、例えば実施例で用いているBifidobacterium bifidu
m及びBifidobacterium longumに由来するものが挙げら
れるが、これらに限定されない。また、β−ガラクトシ
ダーゼは、公知の方法でBifidobacterium属に属する菌
を培養し、その培養上清から単離・精製して使用しても
よいが、培養上清そのまま或いはその濃縮物を用いても
何ら差し支えない。
【0014】本発明の反応は、フェニル-β-D-ガラクト
ピラノシド誘導体又はβ-D-ガラクトピラノシル化合物
と、N-アセチルグルコサミンを非還元末端に有する2糖
又はN-アセチルグルコサミン又はN-アセチルグルコサミ
ニドとを、トリエチルフォスフェートを添加した緩衝液
中に溶解させて酵素反応を行わせることが好ましいが、
これらの反応基質を溶解させて酵素反応を行うことので
きる有機溶媒であれば何であってもよく、それらに各種
緩衝液に添加して反応を行うことができる。そのような
有機溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジ
メチルホルムアミド、アセトニトリルなどが挙げられる
が、これらには限定されない。
【0015】酵素反応は、25〜40℃の酵素反応に適した
温度で、緩やかに攪拌しながら行うことが好ましい。
【0016】得られた反応生成物からN-アセチルラクト
サミン誘導体を単離・精製するには、各種のクロマトグ
ラフィーによる公知の精製法を用いればよく、特に限定
はないが、とりわけ活性炭カラムを用いることが好まし
い。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0018】実験例1(Bifidobacterium属由来のβ−
ガラクトシダーゼの調製)Bifidobacterium bifidum(Deutche Sammlung von Mikr
oorbanismen寄託番号20456)をBriggs liver Broth(ト
マ卜ジュース:400ml、ネオペプトン(Difco):15g、イ
ーストエキストラクト(Difco):6g、レバーエキストラ
クト:75ml、グルコース:20g、可溶性殿粉:0.5g、Twe
en80:1g、L-システイン:0.2g及び蒸留水:505mlを、p
H6.8に調整した)中で7日間嫌気条件下培養した。培養
液を6,000rpmで30分間遠心し菌体を除去した。この上清
中には、101ユニット/mlのβ−ガラクトシダーゼ活性が
含まれていた。
【0019】実験例2(β−ガラクトシダーゼの部分精
製) 実験例1で得られた上清6mlを、10mMのリン酸ナトリウ
ム緩衝液(pH7.4)に対して透析した。それをファルマ
シア社製Q-Sepharoseカラム(2.4cm×20cm)にアプライ
し、同緩衝液をべースとした食塩のグラジエント(0-1.
0M)により溶離した。流速は2ml/minで5mlずつのフラク
ションを集めた。β−ガラクトシダーゼ活性を含むフラ
クションを集めて濃縮した結果7mlの酵素液を得た。こ
の酵素液中のβ−ガラクトシダーゼ活性は176.8ユニッ
ト/mlであった。
【0020】実施例1 145mgのパラニトロフェニル-β-D-ガラクトピラノシド
と320mgのN-アセチルグルコサミンとを、570μlの酢酸
ナトリウム緩衝液(pH5.0)、300μlのトリエチルフォ
スフェートに溶解し、これに実験例1で得られた培養上
清30μlを加えて37℃で反応を行った。7時間後、反応液
を100℃の熱水中で5分間加熱して酵素を失活させた。こ
の反応液を、直径2cm、長さ50cmの活性炭カラムに供
し、水−40%エタノールのグラジエントで溶離を行っ
た。各画分に含まれる還元糖をフェノール硫酸法で定量
し、これをプロットして得られたグラフを図1に示す。
この図に示されるように、ピークA、ピークB及びピーク
Cの3つのピークが認められ、これらの13C NMRスペクト
ルを測定したところ(図2)、ピークAはGalβ1-4GlcNA
c(N-アセチルラクトサミン)、ピークBはGalβ1-4Gal
β1-4GlcNAc、ピークCはGalβ1-4Galβ1-4Galβ1-4GlcN
Acであった。また、これらの各オリゴ糖の収量は、それ
ぞれ58.9mg(収率32.0%)、19.7mg(収率18.7%)及び4.
1mg(収率2.2%)であった。
【0021】実施例2 145mgのパラニトロフェニル-β-D-ガラク卜ビラノシド
と320mgのN-アセチルグルコサミンとを530μ1の酢酸ナ
トリウム緩衝液(pH5.0)、300μlのトリエチルフォス
フェートに溶解し、これに実験例2の部分精製酵素170
μlを加えて37℃で反応を行った。1時間後、反応液を10
0℃の熱水中で5分間加熱して酵素を失活させた。得られ
た反応液のHPLCチャートを図3に示す。なお、HPLCの測
定は、試料をCapcell-pak NH2(資生堂社製)にアプラ
イし、UV(210nm)で検出しつつ、80%アセトニトリルにて
流速1ml/mlで溶離することにより行った。反応液から、
実施例1と同様にして活性炭カラムによりオリゴ糖画分
を単離したところ、53.7mgのGalβ1-4GlcNAcが得られた
(収率27%)。なお、本実施例では、2糖のみが得られ、
3糖は得られなかった。
【0022】実施例3 145mgのパラニトロフェニル-β-D-ガラクトピラノシド
と320mgのN-アセチルグルコサミンとを700μlの酢酸ナ
トリウム緩衝液(pH5.0)、300μlのトリエチルフォス
フェートに溶解し、これにBifidobacterium longumの培
養上清5μl(30ユニット)を加えて37℃で反応を行っ
た。得られた反応液のHPLCチャートを図4に示す。な
お、HPLCは実施例2と同様の条件で測定した。反応液か
ら、実施例1と同様にして活性炭カラムによりオリゴ糖
画分を単離したところ、91.8mgの2糖が得られた(収率4
6.1%)。このHPLCチャートおよび13C NMRスペクトルか
ら、2糖画分のうち86%がN-アセチルラクトサミンである
ことが確認された。
【0023】
【発明の効果】N-アセチルラクトサミンの酵素的合成法
において、Bifidobacterium属に属する菌に由来するβ
−ガラクトシダーゼを用いることにより、高い収率で目
的物が得られ、反応時間の制御が不要となる。しかも、
Bifidobacterium属に属する菌は腸内細菌であるため、
得られたN-アセチルラクトサミンを機能性食品の材料と
して用いる際に安全性の問題がない。また、本発明は、
N-アセチルラクトサミンのみならず、構造中にGalβ1-4
GlcNAc構造を有する化合物、例えば、ベンジルN-アセチ
ルラクトサミン、パラニトロフェニルN-アセチルラクト
サミン、Galβ1-4GlcNAcβ1-4GlcNAc、Galβ1-4GlcNAc
β1-2Man等の製造においても、N-アセチルラクトサミン
の製造の場合と同様の特徴を有し、産業上有用である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェニル-β-D-ガラクトピラノシド誘導
    体又はβ-D-ガラクトピラノシル化合物と、N-アセチル
    グルコサミンを非還元末端に有する2糖又はN-アセチル
    グルコサミン又はN-アセチルグルコサミニドとの存在
    下、Bifidobacterium属に属する菌に由来するβ−ガラ
    クトシダーゼを作用させて、前記フェニル-β-D-ガラク
    トピラノシド誘導体又はβ-D-ガラクトピラノシル化合
    物のガラクトース残基を、前記N-アセチルグルコサミン
    又はN-アセチルグルコサミニド又はN-アセチルグルコサ
    ミンを非還元末端に有する2糖に転移させることを特徴
    とするN-アセチルラクトサミン誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】 フェニル-β-D-ガラクトピラノシド誘導
    体が、パラニトロフェニル-β-D-ガラクトピラノシドで
    ある請求項1記載のN-アセチルラクトサミン誘導体の製
    造法。
  3. 【請求項3】 β-D-ガラクトピラノシル化合物がラク
    トースである請求項1記載のN-アセチルラクトサミン誘
    導体の製造法。
  4. 【請求項4】 N-アセチルグルコサミニドが、ベンジル
    N-アセチルグルコサミニド、パラニトロフェニルN-アセ
    チルグルコサミニドのいずれかである請求項1〜3記載
    のN-アセチルラクトサミン誘導体の製造法。
  5. 【請求項5】 N-アセチルグルコサミンを非還元末端に
    有する2糖が、キトビオース又はGlcNAcβ1-2Manである
    請求項1〜4記載のN-アセチルラクトサミン誘導体の製
    造法。
  6. 【請求項6】 Bifidobacterium属に属する菌が、Bifid
    obacterium bifidum及びBifidobacterium longumのいず
    れかである、請求項1〜5記載のN-アセチルラクトサミ
    ン誘導体の製造法。
  7. 【請求項7】 N-アセチルラクトサミン誘導体が、N-ア
    セチルラクトサミン、ベンジルN-アセチルラクトサミ
    ン、パラニトロフェニルN-アセチルラクトサミン、Gal
    β1-4GlcNAcβ1-4GlcNAc、Galβ1-4GlcNAcβ1-2Manから
    なる群から選ばれたものである、請求項1〜6記載のN-
    アセチルラクトサミン誘導体の製造法。
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