JPH10236961A - 電解酸性水を用いた眼科用剤 - Google Patents
電解酸性水を用いた眼科用剤Info
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- JPH10236961A JPH10236961A JP4044497A JP4044497A JPH10236961A JP H10236961 A JPH10236961 A JP H10236961A JP 4044497 A JP4044497 A JP 4044497A JP 4044497 A JP4044497 A JP 4044497A JP H10236961 A JPH10236961 A JP H10236961A
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- acid water
- ophthalmic
- acidic water
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の電解酸性水は眼科用剤の成分としては
不適との観念にとらわれず、その殺菌効果に着目し、眼
科用剤としての使用の可能性を追求する。 【解決手段】 pH２．０乃至６．０、次亜塩素酸濃度１
０乃至８０ppm、酸化還元電位(ORP)８００mV以上の電解
酸性水を用いた眼科用剤とする。
不適との観念にとらわれず、その殺菌効果に着目し、眼
科用剤としての使用の可能性を追求する。 【解決手段】 pH２．０乃至６．０、次亜塩素酸濃度１
０乃至８０ppm、酸化還元電位(ORP)８００mV以上の電解
酸性水を用いた眼科用剤とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解酸性水を用い
た眼科用剤に関する。
た眼科用剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より強電解酸性水及び弱電解酸性水
の殺菌効果は良く知られており、食品、厨房関係の衛生
管理に用いられているほか、医療機関の院内感染予防と
して用いられている。近年では、アトピー性皮膚炎の治
療にも弱電解酸性水が使用され、その効果が注目されて
いる。このように電解酸性水の殺菌、消毒作用は良く知
られてきている。
の殺菌効果は良く知られており、食品、厨房関係の衛生
管理に用いられているほか、医療機関の院内感染予防と
して用いられている。近年では、アトピー性皮膚炎の治
療にも弱電解酸性水が使用され、その効果が注目されて
いる。このように電解酸性水の殺菌、消毒作用は良く知
られてきている。
【０００３】一方で、目薬として、また、目周辺部に適
用する眼科用剤は、涙液のpH７．４に近いものほど、刺
激が少ないため適していると考えられてきた。通常、目
に刺激の少ないpH値は、pH４．８乃至８．５とされてき
ている。著しく酸性又はアルカリ性の眼科用剤は刺激が
強すぎるため、眼科用剤としては適さないとされてき
た。このため、電解酸性水は、眼科用剤の成分としては
使用されてこなかった。
用する眼科用剤は、涙液のpH７．４に近いものほど、刺
激が少ないため適していると考えられてきた。通常、目
に刺激の少ないpH値は、pH４．８乃至８．５とされてき
ている。著しく酸性又はアルカリ性の眼科用剤は刺激が
強すぎるため、眼科用剤としては適さないとされてき
た。このため、電解酸性水は、眼科用剤の成分としては
使用されてこなかった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の電解
酸性水は眼科用剤の成分としては不適との観念にとらわ
れず、その殺菌効果に着目し、眼科用剤としての使用の
可能性を追求した結果生まれたものである。
酸性水は眼科用剤の成分としては不適との観念にとらわ
れず、その殺菌効果に着目し、眼科用剤としての使用の
可能性を追求した結果生まれたものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明は、pH２．０乃至６．０、次亜塩素酸濃度１
０乃至８０ppm、酸化還元電位(ORP)８００mV以上の電解
酸性水を用いた眼科用剤が、刺激と安全性の面で問題の
ないことを確認した。pH２．０乃至３．２、次亜塩素酸
濃度１０乃至５０ppm、酸化還元電位１１００mV以上で
ある強電解酸性水は、殺菌効果の面では十分に確認され
てきており、これを眼科用剤として用いた場合の刺激と
安全性面で問題がなかった。また、pH５．０乃至６．
０、次亜塩素酸濃度５０乃至８０ppm、酸化還元電位８
００乃至１０００mVの弱電解酸性水も劣らない殺菌効果
が確認されてきており、これを用いた眼科用剤も刺激と
安全性の面で問題なく、常温の密閉容器約１カ月の安定
性を示した。電解酸性水を点眼薬の溶剤として用いた眼
科用剤も刺激と安全性の面で問題がない。
めに本発明は、pH２．０乃至６．０、次亜塩素酸濃度１
０乃至８０ppm、酸化還元電位(ORP)８００mV以上の電解
酸性水を用いた眼科用剤が、刺激と安全性の面で問題の
ないことを確認した。pH２．０乃至３．２、次亜塩素酸
濃度１０乃至５０ppm、酸化還元電位１１００mV以上で
ある強電解酸性水は、殺菌効果の面では十分に確認され
てきており、これを眼科用剤として用いた場合の刺激と
安全性面で問題がなかった。また、pH５．０乃至６．
０、次亜塩素酸濃度５０乃至８０ppm、酸化還元電位８
００乃至１０００mVの弱電解酸性水も劣らない殺菌効果
が確認されてきており、これを用いた眼科用剤も刺激と
安全性の面で問題なく、常温の密閉容器約１カ月の安定
性を示した。電解酸性水を点眼薬の溶剤として用いた眼
科用剤も刺激と安全性の面で問題がない。
【０００６】電解酸性水のみの眼科用剤とした場合に
は、目及び目周辺の消毒薬として用いることができ、ま
た、電解酸性水を溶剤として用いる場合には、眼科用剤
の治療効果に加え、眼科用剤内に雑菌等が入るのを防
ぎ、眼科用剤を衛生的に保存できるほか、使用時には、
消毒薬としての機能も果たすことができる。また、本発
明による眼科用剤は、目周辺の感染治療にも手術時の殺
菌等にも効果的に使用できる。
は、目及び目周辺の消毒薬として用いることができ、ま
た、電解酸性水を溶剤として用いる場合には、眼科用剤
の治療効果に加え、眼科用剤内に雑菌等が入るのを防
ぎ、眼科用剤を衛生的に保存できるほか、使用時には、
消毒薬としての機能も果たすことができる。また、本発
明による眼科用剤は、目周辺の感染治療にも手術時の殺
菌等にも効果的に使用できる。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を実施
例に基づき説明する。
例に基づき説明する。
【０００８】実施例において、pH２．４、酸化還元電位
(ORP)１１００mv以上、次亜塩素酸濃度１０乃至３０ppm
の強電解酸性水を用い、２名４眼及びウサギ１匹２眼
に、３０mlずつ点眼し、５分後及び１５分後にフルオレ
セイン及びローズベンガルによる生体染色試験を施行
し、角膜及び結膜上皮の状態を診た。
(ORP)１１００mv以上、次亜塩素酸濃度１０乃至３０ppm
の強電解酸性水を用い、２名４眼及びウサギ１匹２眼
に、３０mlずつ点眼し、５分後及び１５分後にフルオレ
セイン及びローズベンガルによる生体染色試験を施行
し、角膜及び結膜上皮の状態を診た。
【０００９】その結果、患者２名においては、点眼時、
刺激による多少の違和感を感じたものの、５分後及び１
５分後のいずれにおいても、角膜の染色も、結膜上皮の
充血もみられなかった。また、ウサギにおいても、角膜
の染色も結膜上皮の充血もみられなかった。また、２名
の患者及びウサギの両方において、副作用はみられなか
った。さらに、５人の患者に上記の強電解酸性水を３０
mlずつ点眼して、フルオレセイン及びローズベンガルに
よる生体染色試験を行ったが、いずれも上記の実施例同
様に染色異常はなかった。また、刺激もほとんど感じる
ことなく目の充血も見られなかった。
刺激による多少の違和感を感じたものの、５分後及び１
５分後のいずれにおいても、角膜の染色も、結膜上皮の
充血もみられなかった。また、ウサギにおいても、角膜
の染色も結膜上皮の充血もみられなかった。また、２名
の患者及びウサギの両方において、副作用はみられなか
った。さらに、５人の患者に上記の強電解酸性水を３０
mlずつ点眼して、フルオレセイン及びローズベンガルに
よる生体染色試験を行ったが、いずれも上記の実施例同
様に染色異常はなかった。また、刺激もほとんど感じる
ことなく目の充血も見られなかった。
【００１０】微生物の生育範囲は、発芽時pH３乃至７、
発育時pH４乃至７（カビは２乃至８．５）、酸化還元電
位(ORP)は通常７００mv付近である。このため、強電解
酸性水は微生物の生息範囲を超えており除菌効果がある
と考えられている。
発育時pH４乃至７（カビは２乃至８．５）、酸化還元電
位(ORP)は通常７００mv付近である。このため、強電解
酸性水は微生物の生息範囲を超えており除菌効果がある
と考えられている。
【００１１】強電解酸性水を、点眼薬の溶剤として用い
る場合には、目薬を汚染から保護することができるの
で、従来より用いられてきた防腐剤を用いる必要がなく
なると考えられる。また、弱電解酸性水の殺菌消毒作用
は強電解酸性水と同じ程度であることが確認されてお
り、pH値が高い分刺激は強電解酸性水より少なく安全で
ある。また、点眼薬の溶剤として用いた場合と同様に眼
科用剤への防腐剤添加を不要とすることができる。目に
入っても安全であるから、目周辺の消毒薬、目周辺の感
染治療、手術時の殺菌に効果的に使用できる。
る場合には、目薬を汚染から保護することができるの
で、従来より用いられてきた防腐剤を用いる必要がなく
なると考えられる。また、弱電解酸性水の殺菌消毒作用
は強電解酸性水と同じ程度であることが確認されてお
り、pH値が高い分刺激は強電解酸性水より少なく安全で
ある。また、点眼薬の溶剤として用いた場合と同様に眼
科用剤への防腐剤添加を不要とすることができる。目に
入っても安全であるから、目周辺の消毒薬、目周辺の感
染治療、手術時の殺菌に効果的に使用できる。
【００１２】
【発明の効果】以上のように、本発明による電解酸性水
を用いた眼科用剤は、殺菌効果を有する眼科用剤とし
て、刺激、副作用等も見られず、安全に使用できる。
を用いた眼科用剤は、殺菌効果を有する眼科用剤とし
て、刺激、副作用等も見られず、安全に使用できる。
Claims (4)
- 【請求項１】 pH２．０乃至６．０、次亜塩素酸濃度１
０乃至８０ppm、酸化還元電位(ORP)８００mV以上の電解
酸性水を用いたことを特徴とする眼科用剤。 - 【請求項２】 pH２．０乃至３．２、次亜塩素酸濃度１
０乃至５０ppm、酸化還元電位１１００mV以上である強
電解酸性水を用いたことを特徴とする眼科用剤。 - 【請求項３】 pH５．０乃至６．０、次亜塩素酸濃度５
０乃至８０ppm、酸化還元電位８００乃至１０００mVの
弱電解酸性水を用いたことを特徴とする眼科用剤。 - 【請求項４】 請求項１、２又は３記載の電解酸性水を
点眼薬の溶剤として用いたことを特徴とする眼科用剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4044497A JPH10236961A (ja) | 1997-02-25 | 1997-02-25 | 電解酸性水を用いた眼科用剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4044497A JPH10236961A (ja) | 1997-02-25 | 1997-02-25 | 電解酸性水を用いた眼科用剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10236961A true JPH10236961A (ja) | 1998-09-08 |
Family
ID=12580824
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4044497A Pending JPH10236961A (ja) | 1997-02-25 | 1997-02-25 | 電解酸性水を用いた眼科用剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10236961A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2355190A (en) * | 1999-08-23 | 2001-04-18 | Sterilox Medical | Super-oxidised water based on hypochlorous acid in medical treatment |
| JP2003520820A (ja) * | 2000-01-12 | 2003-07-08 | ノバカル・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド | 生理学的にバランスのとれた、イオン化された酸性の溶液および創傷治癒におけるその使用方法 |
| WO2008089268A3 (en) * | 2007-01-16 | 2008-10-16 | Puricore Inc | Methods and compositions for treating conditions associated with infection and/or inflammation |
| JP2010534629A (ja) * | 2007-07-26 | 2010-11-11 | アザト・ファルマ・アーゲー | 電気化学的に活性化された次亜塩素酸塩の溶液を含む医薬製剤 |
| WO2010146460A1 (en) * | 2009-06-17 | 2010-12-23 | Apr Nanotechnologies S.A. | Methods of treating outer eye disorders using high orp acid water and compositions thereof |
| JP2018509460A (ja) * | 2015-03-27 | 2018-04-05 | レルム セラピューティクス，インコーポレイテッド | 炎症疾患及び免疫疾患を治療するための方法及び組成物 |
-
1997
- 1997-02-25 JP JP4044497A patent/JPH10236961A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2355190A (en) * | 1999-08-23 | 2001-04-18 | Sterilox Medical | Super-oxidised water based on hypochlorous acid in medical treatment |
| GB2355190B (en) * | 1999-08-23 | 2004-07-28 | Sterilox Medical | Improvements in or relating to sterilising preparations |
| US7276255B2 (en) | 1999-08-23 | 2007-10-02 | Sterilox Medical (Europe) Limited | Wound and ulcer treatment with super-oxidized water |
| US8632823B2 (en) | 1999-08-23 | 2014-01-21 | Puricore, Inc. | Treatment of infected tissues with hypochlorous acid |
| JP2003520820A (ja) * | 2000-01-12 | 2003-07-08 | ノバカル・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド | 生理学的にバランスのとれた、イオン化された酸性の溶液および創傷治癒におけるその使用方法 |
| EP1246628A4 (en) * | 2000-01-12 | 2008-03-19 | Novacal Pharmaceuticals Inc | PHYSIOLOGICALLY BALANCED IONIC ACID SOLUTION AND METHOD OF USE FOR TREATING INJURY |
| WO2008089268A3 (en) * | 2007-01-16 | 2008-10-16 | Puricore Inc | Methods and compositions for treating conditions associated with infection and/or inflammation |
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| JP2018509460A (ja) * | 2015-03-27 | 2018-04-05 | レルム セラピューティクス，インコーポレイテッド | 炎症疾患及び免疫疾患を治療するための方法及び組成物 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20040224 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
| A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20040607 |
|
| A521 | Written amendment |
Effective date: 20040607 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070828 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080108 |