JPH10236954A - 医薬組成物 - Google Patents

医薬組成物

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JPH10236954A
JPH10236954A JP35641097A JP35641097A JPH10236954A JP H10236954 A JPH10236954 A JP H10236954A JP 35641097 A JP35641097 A JP 35641097A JP 35641097 A JP35641097 A JP 35641097A JP H10236954 A JPH10236954 A JP H10236954A
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昭彦 石田
Harutami Yamada
治民 山田
Michihisa Tanifuji
道久 谷藤
Nobuaki Nishiyama
信右 西山
Fumikazu Okumura
文和 奥村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた腎炎治療作用等を有するピリダジノン
誘導体又はその薬理的に許容しうる塩を有効成分として
なる医薬組成物を提供するものである。 【解決手段】 一般式〔I〕 【化1】 (式中、Xは水素原子等を表し、Yは単結合手、酸素原
子又は硫黄原子を表し、Aは二重結合を含んでいてもよ
い直鎖もしくは分岐アルキレン基を表し、B及びR
2は、Bがカルボニル基又はチオカルボニル基でありR2
が置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基等
であるか、あるいは、Bがスルホニル基でありR2が低
級アルケニル基等であることを表し、R1は水素原子等
を表し、R3は水素原子等を表し、R4は水素原子等を表
し、R5は水素原子等を表す。)で示されるピリダジノ
ン誘導体又はその薬理的に許容しうる塩を有効成分とし
てなる医薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腎炎の予防・治療
薬及び/又はエンドトキシンショック保護作用薬として
有用な医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭63−23853号公報には、6
−(2−ベンゼンスルホンアミドインダン−5−イル)
−4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オン等の
ベンゼンスルホンアミドインダニル化合物が抗血栓作用
を示していることが開示されている。また、WO92/
15558号には、6−〔2−〔(4−クロロフェニ
ル)スルホニルアミノメチル〕インダン−5−イル〕−
4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オン等のベ
ンゼンスルホンアミノアルキルインダン誘導体がトロン
ボキサンA2拮抗作用を有することが開示されている。
【0003】特開昭53−124279号には5−メチ
ル−6−〔4−〔2−(ピリジン−3−イルカルボニル
アミノ)エチル〕フェニル〕−4,5−ジヒドロピリダ
ジン−3(2H)−オン等のピリジンアミノアルキルフ
ェニル誘導体が抗アレルギー作用等を有することが開示
されている。また、特開昭61−212552号公報に
は、6−〔4−(2−フェニルスルホニルアミノエチ
ル)フェニル〕ピリダジン−3(2H)−オン等のベン
ゼンスルホニルアミノフェニル誘導体が抗血栓活性等を
有することが開示されている。
【0004】一方、エンドトキシンは、血小板の凝集、
白血球の活性化のほか、気管支収縮、胃腸粘膜の損傷、
心機能抑制、腎機能低下などをおこし、腎、肺、肝など
重要な臓器に障害を引き起こすことが知られている。従
来、グラム陰性菌の重症感染症患者に発症するエンドト
キシンショックの治療薬として、従来、ステロイドホル
モン、アプロチニン(プロテアーゼ阻害薬)、ドブタミ
ン(強心薬)等が用いられている。
【0005】また、腎炎の治療薬として、従来、プレド
ニゾロン(ステロイド剤)、シクロフォスファミド(免
疫抑制剤)、ジピリダモール、ジラゼプ(抗血小板
薬)、ヘパリン(抗凝固剤)等が用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた腎炎
治療作用及び/又はエンドトキシンショック保護作用を
有し、かつ循環器系に対する副作用の少ない新規ピリダ
ジノン誘導体を有効成分としてなる医薬組成物を提供す
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式〔I〕
【0008】
【化2】
【0009】(式中、Xは水素原子、置換されていても
よい低級アルキル基、低級アルコキシ基、カルボキシ
基、低級アルコキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ
基、低級アルキルチオ基、水酸基、置換されていてもよ
いアミノ基又はハロゲン原子を表し、Yは単結合手、酸
素原子又は硫黄原子を表し、Aは二重結合を含んでいて
もよい直鎖もしくは分岐アルキレン基を表し、B及びR
2は、Bがカルボニル基又はチオカルボニル基であり、
2が置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、低級アルケニル
基、フェニル置換低級アルケニル基、置換基を有してい
てもよい低級アルコキシ基、フェノキシ基、低級アルキ
ルアミノ基、低級アルケニルアミノ基、フェニルアミノ
基、低級アルケニルオキシ基、異項原子として窒素原
子、酸素原子又は硫黄原子を含み置換基を有していても
よい単環又は二環式複素芳香環式基又は置換基を有して
いてもよいアリール基であるか、あるいは、Bがスルホ
ニル基であり、R2が置換されていてもよい炭素数1〜
10のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、
低級アルケニル基、フェニル置換低級アルケニル基又は
異項原子として窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含み
置換基を有していてもよい単環又は二環式複素芳香環式
基であることを表し、R1は水素原子、置換されていて
もよい低級アルキル基又は低級アルケニル基を表し、R
3は水素原子又は置換されていてもよい低級アルキル基
を表し、R4は水素原子又は低級アルキル基を表し、R5
は水素原子又は低級アルキル基を表す。)で示されるピ
リダジノン誘導体又はその薬理的に許容しうる塩を有効
成分としてなる医薬組成物に関する。
【0010】本発明の有効成分であるピリダジノン誘導
体〔I〕又はその薬理的に許容しうる塩は、優れた腎炎
治療作用及び/又はエンドトキシンショック保護作用を
有し、腎炎の予防・治療薬及び/又はエンドトキシンシ
ョック保護作用薬、とりわけ腎炎の予防・治療薬として
有用である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の有効成分であるピリダジ
ノン誘導体〔I〕において、Xにおける置換されていて
もよい低級アルキル基の置換基としては、例えば、ハロ
ゲン原子、低級アルコキシ基、アミノ基、低級アルキル
アミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、アシルアミノ基又
は低級アルキルチオ基があげられ、R1及びR3における
置換されていてもよい低級アルキル基の置換基として
は、フェニル基、ハロゲノフェニル基、チエニル基、ピ
リジル基、モルホリノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低
級アルキルアミノ基、低級アルキル基で置換されていて
もよいピペラジニル基、イミダゾリル基、低級アルコキ
シカルボニル基、シアノ基、ジ低級アルキルカルバモイ
ル基又はヒドロキシカルボニル基があげられる。
【0012】置換されていてもよいアミノ基としては、
例えば、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ
基、アシルアミノ基、N−低級アルキル−N−低級アル
コキシカルボニルアミノ基、N−低級アルキル−N−カ
ルバモイルアミノ基、N−低級アルキル−N−チオカル
バモイルアミノ基(当該カルバモイル基もしくはチオカ
ルバモイル基中の窒素原子はさらに1ないし2個の低級
アルキル基で置換されていてもよい)、低級アルキルカ
ルバモイル基をいずれも含み、さらにピロリジノ基、ピ
ペリジノ基、パーヒドロアゼピン−1−イル基、モルホ
リノ基、チオモルホリノ基、ピペラジノ基(当該ピペラ
ジノ基の4位窒素原子はさらに低級アルキル基、低級ア
ルケニル基、アシル基、アリール基等で置換されていて
もよい)の如き窒素原子上の2個の置換基が互いに末端
で結合して環構造を形成しているものがあげられる。
【0013】フェニル置換低級アルケニル基としては、
例えば、スチリル基があげられる。
【0014】置換基を有していてもよい低級アルコキシ
基としては、例えば、フェニル基で置換されていてもよ
い低級アルコキシ基があげられる。
【0015】異項原子として窒素原子、酸素原子又は硫
黄原子を含み置換基を有していてもよい単環又は二環式
複素芳香環式基としては、例えば、低級アルキル基、ハ
ロゲノ低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキ
ルチオ基、水酸基、メルカプト基、シアノ基、アミノ
基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、
アシルアミノ基、ハロゲン原子、フェノキシ基、カルボ
キシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルカ
ルボニルオキシ基、低級アルキルカルボニル基、カルバ
モイル基、低級アルキルカルバモイル基及びジ低級アル
キルカルバモイル基から選ばれる1〜4個の基で置換さ
れていてもよい、ピリジル基、フリル基、チエニル基、
ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピロ
リル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、キノリル基、
イソキノリル基、インドリル基、イソインドリル基、チ
アゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサゾリル基、キ
ナゾリニル基、チエノピリミジニル基、トリアジニル
基、テトラゾリル基、キノキサリニル基、ベンゾチエニ
ル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベ
ンゾイミダゾリル基、イソチアゾリル基、フタラジル
基、ベンゾフリル基があげられる。
【0016】ハロゲノ低級アルキル基としては、例えば
トリフルオロメチル基があげられる。
【0017】置換基を有していてもよいアリール基とし
ては、例えば、低級アルコキシ基、フェニル置換低級ア
ルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、トリフルオロメチ
ル基、ニトロ基、低級アルキル基及びジ低級アルキルア
ミノ基から選ばれる1〜3個の基で置換されていてもよ
いフェニル基があげられる。
【0018】二重結合を含んでいてもよい直鎖もしくは
分岐アルキレン基としては、炭素数1〜10、好ましく
は炭素数2〜10の二重結合を含んでいてもよい直鎖又
は分岐アルキレン基があげられ、より好ましくは炭素数
2〜6の直鎖又は分岐アルキレン基があげられる。具体
例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン
基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチ
レン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメ
チレン基、2−メチルテトラメチレン基、2−エチルテ
トラメチレン基、1−ブテニレン基等(但し、分岐鎖又
は二重結合の位置を示す数字は、ピリダジノン誘導体
〔I〕において部分構造Yと結合している側の炭素原子
から数えるものとする。以下同様)、好ましくは、メチ
レン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン
基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、2−メチル
テトラメチレン基、2−エチルテトラメチレン基等があ
げられる。
【0019】本発明の有効成分であるピリダジノン誘導
体〔I〕のうち、具体的な化合物としては、Xが水素原
子、低級アルコキシ基又はハロゲン原子、Yが単結合
手、酸素原子又は硫黄原子、Aが二重結合を含んでいて
もよい直鎖もしくは分岐アルキレン基、B及びR2が、
Bがカルボニル基又はチオカルボニル基であり、R2
ハロゲン原子、フェニル基、ハロゲノフェニル基、ピリ
ジル基、チエニル基もしくは低級アルキルチオ基で置換
されていてもよい低級アルキル基;炭素数3〜6のシク
ロアルキル基;低級アルケニル基;フェニル置換低級ア
ルケニル基;フェニル基で置換されていてもよい低級ア
ルコキシ基;フェノキシ基;低級アルキルアミノ基;低
級アルケニルアミノ基;フェニルアミノ基;低級アルケ
ニルオキシ基;低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル
基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、水酸基、
メルカプト基、シアノ基、アミノ基、低級アルキルアミ
ノ基、ジ低級アルキルアミノ基、アシルアミノ基、ハロ
ゲン原子、フェノキシ基、カルボキシ基、低級アルコキ
シカルボニル基、低級アルキルカルボニルオキシ基、低
級アルキルカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキ
ルカルバモイル基及びジ低級アルキルカルバモイル基か
ら選ばれる1〜4個の基で置換されていてもよい、ピリ
ジル基、フリル基、チエニル基、ピラジニル基、ピリミ
ジニル基、ピリダジニル基、ピロリル基、イミダゾリル
基、ピラゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、イン
ドリル基、イソインドリル基、チアゾリル基、イソオキ
サゾリル基、オキサゾリル基、キナゾリニル基、チエノ
ピリミジニル基、トリアジニル基、テトラゾリル基、キ
ノキサリニル基、ベンゾチエニル基、ベンゾチアゾリル
基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、イ
ソチアゾリル基、フタラジル基もしくはベンゾフリル
基;又は低級アルコキシ基、フェニル置換低級アルコキ
シ基、ハロゲン原子、水酸基、トリフルオロメチル基、
ニトロ基、低級アルキル基及びジ低級アルキルアミノ基
から選ばれる1〜3個の基で置換されていてもよいフェ
ニル基であるかあるいは、Bがスルホニル基であり、R
2がハロゲン原子、フェニル基、ハロゲノフェニル基、
ピリジル基、チエニル基もしくは低級アルキルチオ基で
置換されていてもよい低級アルキル基;炭素数3〜6の
シクロアルキル基;低級アルケニル基;フェニル置換低
級アルケニル基;又は低級アルキル基、ハロゲノ低級ア
ルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、水
酸基、メルカプト基、シアノ基、アミノ基、低級アルキ
ルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、アシルアミノ
基、ハロゲン原子、フェノキシ基、カルボキシ基、低級
アルコキシカルボニル基、低級アルキルカルボニルオキ
シ基、低級アルキルカルボニル基、カルバモイル基、低
級アルキルカルバモイル基及びジ低級アルキルカルバモ
イル基から選ばれる1〜4個の基で置換されていてもよ
い、ピリジル基、フリル基、チエニル基、ピラジニル
基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピロリル基、イ
ミダゾリル基、ピラゾリル基、キノリル基、イソキノリ
ル基、インドリル基、イソインドリル基、チアゾリル
基、イソオキサゾリル基、オキサゾリル基、キナゾリニ
ル基、チエノピリミジニル基、トリアジニル基、テトラ
ゾリル基、キノキサリニル基、ベンゾチエニル基、ベン
ゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイミダ
ゾリル基、イソチアゾリル基、フタラジル基もしくはベ
ンゾフリル基、R1が水素原子又は低級アルキル基、R3
が水素原子又は低級アルキル基、R4が水素原子又は低
級アルキル基、R5が水素原子又は低級アルキル基であ
る化合物が挙げられる。
【0020】このうち、好ましい化合物としては、Xが
水素原子、低級アルコキシ基又はハロゲン原子、Yが単
結合手又は酸素原子、Aが炭素数2〜6の直鎖もしくは
分岐アルキレン基、B及びR2が、Bがカルボニル基又
はチオカルボニル基であり、R2が低級アルキル基;低
級アルケニル基;又は低級アルキル基、ハロゲノ低級ア
ルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、水
酸基、メルカプト基、シアノ基、アミノ基、低級アルキ
ルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、アシルアミノ
基、ハロゲン原子、フェノキシ基、カルボキシ基、低級
アルコキシカルボニル基、低級アルキルカルボニルオキ
シ基、低級アルキルカルボニル基、カルバモイル基、低
級アルキルカルバモイル基及びジ低級アルキルカルバモ
イル基から選ばれる1〜4個の基で置換されていてもよ
い、ピリジル基、ピラジニル基、ピロリル基、イソオキ
サゾリル基もしくはインドリル基であるかあるいは、B
がスルホニル基であり、R2が低級アルキル基;低級ア
ルケニル基;又は低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキ
ル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、水酸
基、メルカプト基、シアノ基、アミノ基、低級アルキル
アミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、アシルアミノ基、
ハロゲン原子、フェノキシ基、カルボキシ基、低級アル
コキシカルボニル基、低級アルキルカルボニルオキシ
基、低級アルキルカルボニル基、カルバモイル基、低級
アルキルカルバモイル基及びジ低級アルキルカルバモイ
ル基から選ばれる1〜4個の基で置換されていてもよ
い、ピリジル基、ピラジニル基、ピロリル基、イソオキ
サゾリル基もしくはインドリル基、R1が水素原子又は
低級アルキル基、R3が水素原子又は低級アルキル基、
4が水素原子又は低級アルキル基、R5が水素原子又は
低級アルキル基である化合物が挙げられる。
【0021】このうち、より好ましい化合物としては、
Xが水素原子、低級アルコキシ基又はハロゲン原子、Y
が単結合手又は酸素原子、Aが炭素数2〜6の直鎖もし
くは分岐アルキレン基、B及びR2が、Bがカルボニル
基又はチオカルボニル基であり、R2が低級アルキル
基;低級アルケニル基;又は低級アルキル基及びアミノ
基から選ばれる1〜4個の基で置換されていてもよい、
ピリジル基、ピラジニル基、ピロリル基、イソオキサゾ
リル基もしくはインドリル基であるかあるいは、Bがス
ルホニル基であり、R2が低級アルキル基;低級アルケ
ニル基;又は低級アルキル基及びアミノ基から選ばれる
1〜4個の基で置換されていてもよい、ピリジル基、ピ
ラジニル基、ピロリル基、イソオキサゾリル基もしくは
インドリル基、R1が水素原子又は低級アルキル基、R3
が水素原子又は低級アルキル基、R4が水素原子又は低
級アルキル基、R5が水素原子又は低級アルキル基であ
る化合物が挙げられる。
【0022】本発明の有効成分であるピリダジノン誘導
体〔I〕の具体例のうち、薬効上好ましい化合物として
は、Xが水素原子、低級アルコキシ基又はハロゲン原
子、Yが単結合手又は酸素原子、Aが炭素数2〜6の直
鎖もしくは分岐アルキレン基、B及びR2が、Bがカル
ボニル基であり、R2が低級アルキル基;低級アルケニ
ル基;又は低級アルキル基及びアミノ基から選ばれる1
〜4個の基で置換されていてもよい、ピリジル基、ピラ
ジニル基、ピロリル基、イソオキサゾリル基もしくはイ
ンドリル基であるかあるいは、Bがスルホニル基であ
り、R2が低級アルキル基又は低級アルケニル基、R1
水素原子又は低級アルキル基、R3が水素原子又は低級
アルキル基、R4が水素原子又は低級アルキル基、R5
水素原子又は低級アルキル基である化合物が挙げられ
る。
【0023】このうち、薬効上より好ましい化合物とし
ては、Xが水素原子、Yが単結合手、Aが炭素数2〜6
の直鎖もしくは分岐アルキレン基、B及びR2が、Bが
カルボニル基であり、R2が低級アルキル基及びアミノ
基から選ばれる1ないし2個の基で置換されていてもよ
いピリジル基であるかあるいは、Bがスルホニル基であ
り、R2が低級アルケニル基、R1が水素原子、R3が水
素原子、R4が水素原子、R5が水素原子である化合物が
挙げられる。
【0024】このうち、薬効上さらに好ましい化合物と
しては、Xが水素原子、Yが単結合手、Aが炭素数2〜
6の直鎖もしくは分岐アルキレン基、Bがカルボニル基
であり、R2が低級アルキル基及びアミノ基から選ばれ
る1ないし2個の基で置換されていてもよいピリジル
基、R1が水素原子、R3が水素原子、R4が水素原子、
5が水素原子である化合物が挙げられ、特に好ましい
化合物としては、6−〔4−〔4−(ピリジン−3−イ
ルカルボニルアミノ)ブチル〕フェニル〕ピリダジン−
3(2H)−オンが挙げられる。
【0025】なお、R2の「置換基を有していてもよい
ピリジル基」において、ピリジン環上の置換基の置換位
置及び部分構造:−B−との結合位置に特に制限は無い
が、好ましい例としては、ピリジン環上の3位で部分構
造:−B−と結合したもの、即ち、置換又は非置換ピリ
ジン−3−イル基があげられる。また、置換基を有する
ピリジル基である場合の好ましい例としてはピリジン環
の2位もしくは4位モノ置換又は2,4−ジ置換ピリジ
ン−3−イル基があげられる。これらのうち、より好ま
しい例としては、非置換ピリジン−3−イル基又は2位
置換ピリジン−3−イル基があげられる。また、Xのベ
ンゼン環上の置換位置についても特に制限はないが、好
ましくはベンゼン環上ピリダジン−3(2H)−オン部
分の置換位置に対し、オルト位の位置に置換しているも
のがあげられる。
【0026】本発明の有効成分であるピリダジノン誘導
体〔I〕が、不斉原子を含む場合は、本発明は不斉原子
に基づく立体異性体及びその混合物をいずれも含むもの
である。
【0027】本発明の有効成分であるピリダジノン誘導
体の具体例を、下記第1表〜21表に例示するが、本発
明の目的化合物がこれに限定されるものではない。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】
【表6】
【0034】
【表7】
【0035】
【表8】
【0036】
【表9】
【0037】
【表10】
【0038】
【表11】
【0039】
【表12】
【0040】
【表13】
【0041】
【表14】
【0042】
【表15】
【0043】
【表16】
【0044】
【表17】
【0045】
【表18】
【0046】
【表19】
【0047】
【表20】
【0048】
【表21】
【0049】本発明の有効成分であるピリダジノン誘導
体〔I〕は、遊離の形でもまたその薬理的に許容しうる
塩の形でも医薬用途に用いることができる。薬理的に許
容しうる塩としては、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、臭化
水素酸塩等の無機酸塩又は酢酸塩、コハク酸塩、フマル
酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩
等の有機酸塩、とりわけ塩酸塩があげられる。
【0050】また、本発明の有効成分であるピリダジノ
ン誘導体〔I〕及びその薬理的に許容し得る塩は、その
分子内塩、付加物や、それらの錯体、溶媒和物あるいは
水和物等をいずれも含む。
【0051】本発明の有効成分であるピリダジノン誘導
体〔I〕又はその薬理的に許容しうる塩は、経口的にも
非経口的(例えば、静脈内、筋肉内、皮下等)にも投与
することができ、経口もしくは非経口投与に適した医薬
担体と共に、医薬製剤として用いることができる。また
医薬製剤は、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、散剤の如き固
形製剤であってもよく、溶液、懸濁液、乳液の如き液体
製剤であってもよい。かかる医薬担体としては、例え
ば、結合剤(シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソル
ビット、トラガント、ポリビニルピロリドン等)、賦形
剤(乳糖、砂糖、コーンスターチ、リン酸カリウム、ソ
ルビット、グリシン等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネ
シウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ
等)、崩壊剤(バレイショデンプン等)又は湿潤剤(ラ
ウリル硫酸ナトリウム等)等慣用なものをいずれも使用
できる。更に非経口投与する場合には、注射剤の形で用
いることができる。
【0052】投与量は、患者の年齢・体重・状態あるい
は疾患の程度により異なるが、通常1日当たりの投与量
は、経口投与の場合には、1〜300mg/kg、とり
わけ3〜100mg/kg、非経口投与の場合には、
0.01〜50mg/kg、とりわけ0.1〜20mg
/kgであるのが好ましい。
【0053】本発明の有効成分であるピリダジノン誘導
体〔I〕及びその薬理的に許容しうる塩は、優れた抗腎
炎作用及び/又はエンドトキシンショック保護作用を有
する。このため本発明の医薬組成物は、腎炎〔例えば、
糸球体腎炎(イムノグロブリンA腎症、ネフローゼ症候
群、ループス腎炎等)等〕の予防・治療薬及び/又は腎
不全の予防薬として有用である。また、グラム陰性菌の
重症感染症患者に発症するエンドトキシンショックの予
防・治療薬としても有用である。
【0054】また、本発明の有効成分であるピリダジノ
ン誘導体〔I〕は毒性が低く、例えば、マウスに、6−
〔4−(4−(ピリジン−3−イルカルボニルアミノ)
ブチル)フェニル〕ピリダジン−3(2H)−オン・塩
酸塩を、1000mg/kgの用量で経口投与し3日間
観察しても、また、300mg/kgの用量で腹腔内投
与し3日間観察しても、死亡例は認められなかった。
【0055】さらに本願発明の有効成分であるピリダジ
ノン誘導体〔I〕は、後記実験例に記載した通り、優れ
た薬効を奏する一方で、心拍数、血圧に与える影響が少
ない等循環器系に対する副作用が極めて少なく、医薬品
として安全性が高い。
【0056】(A)本発明の有効成分であるピリダジノ
ン誘導体〔I〕のうち、一般式〔I−a〕
【0057】
【化3】
【0058】(式中、Wは酸素原子又は硫黄原子を表
し、R21は置換されていてもよい炭素数1〜10のアル
キル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、低級アルケ
ニル基、フェニル置換低級アルケニル基、置換基を有し
ていてもよい低級アルコキシ基、フェノキシ基、低級ア
ルキルアミノ基、低級アルケニルアミノ基、フェニルア
ミノ基、低級アルケニルオキシ基、異項原子として窒素
原子、酸素原子又は硫黄原子を含み置換基を有していて
もよい単環又は二環式複素芳香環式基又は置換基を有し
ていてもよいアリール基を表し、他の記号は前記と同一
意味を有する。)で示される化合物又はその薬理的に許
容しうる塩は、例えば、一般式〔II〕
【0059】
【化4】
【0060】(式中、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物又はその塩(例えば、塩酸塩等
の無機酸との塩、コハク酸塩等の有機酸との塩等)を、
一般式〔III〕
【0061】
【化5】
【0062】(式中、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物又はその塩(例えば、アルカリ
金属塩、有機アミン塩等)を通常の結合剤(例えば、
1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド等)の存在
下、適当な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド等)中
で反応させるか、化合物〔III〕の反応性誘導体(例
えば、酸ハライド、混酸無水物等)を適当な溶媒(例え
ば、クロロホルム等)中、脱酸剤(例えば、炭酸アルカ
リ金属等)の存在下又は非存在下で反応させ、所望によ
り薬理的に許容しうる塩とすることにより製造すること
ができる。
【0063】(B)本発明の有効成分であるピリダジノ
ン誘導体〔I〕のうち、一般式〔I−b〕
【0064】
【化6】
【0065】(式中、R22は置換されていてもよい炭素
数1〜10のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキ
ル基、低級アルケニル基、フェニル置換低級アルケニル
基又は異項原子として窒素原子、酸素原子又は硫黄原子
を含み置換基を有していてもよい単環又は二環式複素芳
香環式基を表し、他の記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物又はその薬理的に許容しうる塩
は、例えば、一般式〔II〕
【0066】
【化7】
【0067】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物又はその塩(例えば、塩酸塩等
の無機酸との塩、コハク酸塩等の有機酸との塩等)を、
一般式〔IV〕
【0068】
【化8】
【0069】(式中、R22は前記と同一意味を有し、Z
は反応性残基(例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基等
の求核的に脱離する基)を表す。)で示される化合物と
を、適当な溶媒(例えば、酢酸エチル等)中、脱酸剤
(例えば、炭酸アルカリ金属、水酸化アルカリ金属等)
の存在下又は非存在下で反応させ、所望により薬理的に
許容しうる塩とすることにより製造することができる。
【0070】(C)本発明の有効成分であるピリダジノ
ン誘導体〔I〕は、例えば、一般式〔V〕
【0071】
【化9】
【0072】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を、常法に従って、酸化(例え
ば、臭化水素−酢酸中、酸性条件下、ジメチルスルフォ
キシドを用いる酸化等)し、所望により薬理的に許容し
うる塩とすることにより、製することもできる。
【0073】なお、上記反応において、原料化合物〔I
I〕又は〔V〕として不斉原子を含むものを用いる場合
は、不斉原子のラセミ化を伴うことなく対応する目的物
〔I〕、〔I−a〕又は〔I−b〕を得ることができ
る。
【0074】原料化合物〔II〕は、一般式〔VI〕
【0075】
【化10】
【0076】(式中、R11は水素原子、置換されていて
もよい低級アルキル基又は低級アルケニル基を表し、他
の記号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物
とヒドラジンとを、適当な溶媒(例えば、メタノール
等)の存在下又は非存在下反応させ、R11が水素原子を
表す場合、所望により更にアミノ基を例えば、対応する
アルデヒド化合物と、水素化ホウ素ナトリウム(NaB
4)、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム〔Na
B(OCOCH33H〕の如き適当な還元剤の存在下で
還元的アルキル化反応に付す等の方法で、アルキル化
し、更に酸化することにより製することができる。
【0077】また、酸化反応は、上記製法(C)の酸化
反応と同様にして実施することができる。
【0078】原料化合物〔VI〕は、例えば、要すれば
一般式〔VII〕
【0079】
【化11】
【0080】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物のアミノ基を保護した後、該化
合物に一般式〔VIII〕
【0081】
【化12】
【0082】(但し、R6はエステル残基を表し、Zは
反応性残基を表す。)で示される化合物又は、一般式
〔IX〕
【0083】
【化13】
【0084】(但し、R41は低級アルキル基を表し、R
51は低級アルキル基を表す。)で示される化合物を反応
させ、その後エステル残基及び/又は保護基を除去する
方法、或いは後述の製造例記載の方法により製すること
ができる。
【0085】また、原料化合物〔VI〕は、例えば、一
般式〔VII〕
【0086】
【化14】
【0087】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物のアミノ基を保護した後、該化
合物に一般式〔X〕
【0088】
【化15】
【0089】(但し、Vはハロゲン原子、他の記号は前
記と同一意味を有する。)で示される化合物と反応さ
せ、生成した一般式〔XI〕
【0090】
【化16】
【0091】(但し、R7はアミノ基の保護基を表し、
他の記号は前記と同一意味を有する。)で示される化合
物を一般式〔XII〕
【0092】
【化17】
【0093】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物と反応させ、生成した一般式
〔XIII〕
【0094】
【化18】
【0095】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)を加水分解及び/又は保護基を除去する方法、或
いは後述の製造例記載の方法により製することができ
る。
【0096】更に、原料化合物〔VI〕は、例えば、一
般式〔VII〕
【0097】
【化19】
【0098】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物のアミノ基を保護した後、該化
合物に一般式〔XIV〕
【0099】
【化20】
【0100】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を反応させ、生成した一般式
〔XV〕
【0101】
【化21】
【0102】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物に、例えば、アセトシアノヒド
リン等を反応させ、生成した一般式〔XVI〕
【0103】
【化22】
【0104】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)を加水分解及び/又は保護基を除去する方法、或
いは後述の製造例記載の方法により製することができ
る。
【0105】アミノ基の保護基としては、アミノ基の保
護基となりうる慣用の保護基をあげることができ、例え
ば、アセチル基、フタロイル基等のアシル基等があげら
れる。
【0106】エステル残基としては、例えば、低級アル
キル基等があげられる。
【0107】本明細書において、低級アルキル基として
は、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ter
t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオ
ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜6、好まし
くは1〜4、とりわけ1〜3のものがあげられ、低級ア
ルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチ
ルオキシ基、イソペンチルオキシ基等の炭素数1〜6、
とりわけ1〜4のものがあげられ、低級アルケニル基と
しては、例えばビニル基、1−プロペニル基、アリル
基、1−メチルアリル基、1又は2又は3−ブテニル
基、1又は2又は3又は4−ペンテニル基、1又は2又
は3又は4又は5−ヘキセニル基等の炭素数2〜7、と
りわけ2〜5のものがあげられる。
【0108】本明細書において、置換アミノ基とは、低
級アルキルアミノ基;ジ低級アルキルアミノ基、アシル
アミノ基、N−低級アルキル−N−低級アルコキシカル
ボニルアミノ基、N−低級アルキル−N−カルバモイル
アミノ基、N−低級アルキル−N−チオカルバモイルア
ミノ基(当該カルバモイル基もしくはチオカルバモイル
基中の窒素原子はさらに1ないし2個の低級アルキル基
で置換されていてもよい)、低級アルキルカルバモイル
基をいずれも含み、さらにピロリジノ基、ピペリジノ
基、パーヒドロアゼピン−1−イル基、モルホリノ基、
チオモルホリノ基、ピペラジノ基(当該ピペラジノ基の
4位窒素原子はさらに低級アルキル基、低級アルケニル
基、アシル基、アリール基等で置換されていてもよい)
の如き窒素原子上の2個の置換基が互いに末端で結合し
て環構造を形成しているものをも含む。
【0109】アシル基としては、例えばホルミル基;ア
セチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル
基、ピバロイル基、ヘキサノイル基等の炭素数2〜7、
好ましくは2〜4の低級アルキルカルボニル基;メトキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカ
ルボニル基、ブトキシカルボニル基、tert−ブトキ
シカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシ
ルオキシカルボニル基等の炭素数2〜7、好ましくは2
〜4の低級アルコキシカルボニル基等があげられる。
【0110】また、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、低級アルケニル基には、直鎖及び分岐鎖のものが含
まれる。
【0111】ハロゲン原子としては、塩素、臭素、フッ
素及びヨウ素があげられる。
【0112】
【作用】
実験例1 抗腎炎作用 WKY系ラットより得た腎糸球体基底膜画分をアジュバ
ントとともに、家兎に数回免疫し、その後全採血してネ
フロトキシン血清(NTS)を得た。このNTSを生理
食塩水で50倍に希釈し、8週令の雄性WKYラットに
体重1kgあたり2.5mlを1回静注して腎炎を惹起
させた。正常群には同量の生理的食塩水を静脈内投与し
た。
【0113】実験は1群を6匹とし、検体化合物(後記
製造例で得た化合物)を少量のTween80(ナカラ
イテスク社製)を用いて精製水に懸濁し、30mg/k
g/10mlの用量を、1日2回、8日間連続経口投与
した。正常群及び対照群には同量の精製水を経口投与し
た。7日目にラットを代謝ケージにいれ、24時間尿を
採取して、スルホサリチル酸法により尿中蛋白質濃度を
測定し、蛋白排泄量(mg/日)を求め、次式により蛋
白排泄抑制率を計算した。
【0114】
【数1】
【0115】結果は第22表記載の通りである。
【0116】
【表22】
【0117】第22表から明らかな通り、本発明の有効
成分である化合物投与群の蛋白排泄は、抑制率約65〜
90%もの高率で抑制された。
【0118】実験例2 循環器系への副作用 実験は1群を4匹とし、検体化合物を少量のTween
80(ナカライテスク社製)を用いて精製水に懸濁し、
30mg/kg/10mlの用量を、正常覚醒ラットに
経口投与し、投与前と投与2時間後の収縮期血圧及び心
拍数を調べた。収縮期血圧及び心拍数は、ラットを予熱
40℃、15分の条件でtail−cuff法(KN−
210、夏目製作所製)により測定した。次式によりそ
れぞれの変化率を計算した。
【0119】
【数2】
【0120】結果は第23表記載の通りである。
【0121】
【表23】
【0122】第23表から明らかな通り、本発明の有効
成分である化合物は、心拍数、血圧に与える影響は少な
く、循環器系に対する副作用が少ないことがわかる。
【0123】実験例3 循環器系への副作用 雌雄雑種犬12頭(1検体につき6頭)を用いて、ペン
トバルビタールナトリウム30mg/kgの静脈内投与
により麻酔導入し、以後5mg/kg/hrの持続注入
で麻酔深度を維持し、気管内挿管して人工呼吸を行なっ
た。左右大腿静脈より麻酔液注入用カニューレ及び検体
投与用カニューレを挿入した。右大腿動脈より血圧測定
用カニューレを挿入し先端部を腹部大動脈に留置し、左
総頸動脈より左心室内圧測定用カテーテルを挿入し左心
室内に先端部を留置した。検体化合物は、25%ヒドロ
キシ−β−シクロデキストリン溶液に溶解し、静脈内投
与した。投与液量は0.15ml/kgとした。検体化
合物を300μg/kgの用量で投与し、投与前と投与
1時間後までの血圧、心拍数及び左心室内圧立ち上がり
速度LVdp/dtを調べた。左心室収縮力の指標とし
てLVdp/dtmaxを用いた。血圧は動脈カニュー
レより圧トランスデューサー(TP−400T、日本光
電社製)を介して歪圧力アンプ(AP−621G、日本
光電社製)により測定し、容量抵抗回路(時定数3se
c、AD−601G、日本光電社製)で平均血圧を求め
た。左心室内圧立ち上がり速度は、左心室内圧をカテ先
圧トランスデューサー(SPC−350、Millar
instruments)を介して血圧と同じく歪圧
力アンプにより測定し、微分アンプ(EQ−601G、
日本光電社製)によりLVdp/dtmax(LVPの
最大立ち上がり速度)を求めた。また、心拍数は、左心
室内圧脈波をトリガーにして心拍計(AC−601G、
日本光電社製)で測定した。
【0124】次式により血圧、心拍数及びLVdp/d
tmaxの変化率を計算した。
【0125】
【数3】
【0126】検体化合物投与から1時間後までの間で、
それぞれの変化率が最大となったときの値を第24表に
示す。
【0127】
【表24】
【0128】第24表から明らかな通り、本発明の有効
成分である化合物は、心拍数、血圧、左心室内圧の立ち
上がり速度LVdp/dtmax(即ち、左心室収縮
力)に与える影響は少なく、循環器系に対する副作用が
少ないことがわかる。
【0129】
【製造例】
製造例1 メチル水素スクシナート45.5gのジクロロエタン溶
液(500ml)にオキザリルクロリド45.9g、ジ
メチルホルムアミド5滴を加え、室温で3時間撹拌す
る。氷冷下、これに〔4−(アセチルアミノ)ブチル〕
ベンゼン31.3gのジクロロエタン溶液(60m
l)、無水塩化アルミニウム91.9gを加え、1時間
撹拌する。反応液を氷水に注ぎ、有機層を分取する。有
機層を水洗、乾燥後、溶媒を留去し、得られた粗結晶を
酢酸エチルから再結晶することにより、4−〔4−(ア
セチルアミノ)ブチル〕−1−(3−メトキシカルボニ
ルプロピオニル)ベンゼン42.3gを得る。
【0130】m.p.:94−95℃ 製造例2−5 対応原料化合物を製造例1と同様に処理することによ
り、第25表記載の化合物を得る。
【0131】
【表25】
【0132】製造例6 4−〔4−(アセチルアミノ)ブチル〕−1−(3−メ
トキシカルボニルプロピオニル)ベンゼン43.0gを
10N塩酸480mlに懸濁し、終夜加熱還流する。1
0N塩酸を留去し、得られた粗結晶(36.5g)に酢
酸350ml、ヒドラジン1水和物20.7gを加え、
3時間加熱還流する。酢酸を半量になるまで濃縮し、エ
チルエーテル400mlを加え、析出する結晶をろ取す
る。これを水200mlに溶解し、アンモニア水で中和
する。析出する結晶をろ取、乾燥後、メタノールより再
結晶することにより、6−〔4−(4−アミノブチル)
フェニル〕−4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)
−オン30.1gを得る。
【0133】m.p.:167−168℃ 製造例7−10 対応原料化合物を製造例6と同様に処理することによ
り、第26表記載の化合物を得る。
【0134】
【表26】
【0135】製造例11 〔2−メチル−4−フタルイミドブチル〕ベンゼン1
2.83gと無水コハク酸9.29gのジクロロエタン
懸濁液(250ml)に、氷冷下、無水塩化アルミニウ
ム24.86gを加え、室温で2時間撹拌する。反応液
を氷水中に注ぎ、有機層を分取する。有機層は水洗、乾
燥後、溶媒を留去し、得られた粗結晶を酢酸エチル−ヘ
キサンより再結晶することにより、4−(2−メチル−
4−フタルイミドブチル)−1−(3−ヒドロキシカル
ボニルプロピオニル)ベンゼン16.11gを得る。
【0136】m.p.:142−143℃ 製造例12−14 対応原料化合物を製造例11と同様に処理することによ
り、第27表記載の化合物を得る。
【0137】
【表27】
【0138】製造例15 4−(2−メチル−4−フタルイミドブチル)−1−
(3−ヒドロキシカルボニルプロピオニル)ベンゼン1
5.06gのエタノール溶液(500ml)にヒドラジ
ン1水和物9.61gを加え、2.5時間加熱還流す
る。放冷後、析出結晶をろ取し、酢酸エチルより再結晶
することにより、6−〔4−(4−アミノ−2−メチル
ブチル)−フェニル〕−4,5−ジヒドロピリダジン−
3(2H)−オン8.14gを得る。
【0139】m.p.:112−114℃ 製造例16−18 対応原料化合物を製造例15と同様に処理することによ
り、第28表記載の化合物を得る。
【0140】
【表28】
【0141】製造例19 6−〔4−(4−アミノブチル)フェニル〕−4,5−
ジヒドロピリダジン−3(2H)−オン15.00gを
酢酸200mlに懸濁し、25%臭化水素−酢酸溶液1
00ml、次いでジメチルスルホキシド5.35gを加
え、室温で4.5時間撹拌する。イソプロピルエーテル
400mlを反応液に加え、結晶をろ取し、メタノール
より再結晶することにより、6−〔4−(4−アミノブ
チル)フェニル〕ピリダジン−3(2H)−オン・臭化
水素酸塩18.94gを得る。
【0142】m.p.:271−273℃(分解) 製造例20−29 対応原料化合物を製造例19と同様に処理することによ
り、第29〜30表記載の化合物を得る。
【0143】
【表29】
【0144】
【表30】
【0145】製造例30 6−〔4−(4−アミノブチル)フェニル〕ピリダジン
−3(2H)−オン・臭化水素酸塩1.65g、ニコチ
ン酸0.78g、トリエチルアミン1.55gのジメチ
ルホルムアミド懸濁液(30ml)に、氷冷下、ジエチ
ルリン酸シアニド1.06gのジメチルホルムアミド溶
液(10ml)を滴下し、1時間撹拌する。反応液を氷
水中に注ぎ、析出する結晶をろ取する。得られた結晶
を、水洗、乾燥後、メタノールより再結晶することによ
り、6−〔4−〔4−(ピリジン−3−イルカルボニル
アミノ)ブチル〕フェニル〕ピリダジン−3(2H)−
オン1.11gを得る。
【0146】m.p.:190−191℃ 製造例31−47 対応原料化合物を製造例30と同様に処理することによ
り、第31〜33表記載の化合物を得る。
【0147】
【表31】
【0148】
【表32】
【0149】
【表33】
【0150】製造例48 6−〔4−(4−アミノブチル)フェニル〕ピリダジン
−3(2H)−オン・臭化水素酸塩2.01gの酢酸エ
チル(40ml)とテトラヒドロフラン(10ml)の
懸濁液に無水炭酸カリウム4.30gを含む水溶液(2
5ml)を加え、氷冷下、これに、ニコチン酸クロリド
・塩酸塩2.23gを加え3時間撹拌する。析出する結
晶をろ取し、水洗、乾燥後、メタノールより再結晶する
ことにより、6−〔4−〔4−(ピリジン−3−イルカ
ルボニルアミノ)ブチル〕フェニル〕ピリダジン−3
(2H)−オン1.30gを得る。
【0151】m.p.:製造例30と一致。
【0152】製造例49−51 対応原料化合物を製造例48と同様に処理することによ
り、第34表記載の化合物を得る。
【0153】
【表34】
【0154】製造例52 (1)6−〔4−(3−アミノプロピル)フェニル〕−
4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オン7.5
1gの1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン懸濁液
(75ml)にトリエチルアミン7.50gを加え、室
温で10分撹拌する。次いでクロルエチルスルホニルク
ロリド5.85gのテトラヒドロフラン溶液(40m
l)を加え、室温で1時間撹拌する。反応液を氷水中に
注ぎ、析出する結晶をろ取し、アセトニトリルより再結
晶することにより6−〔4−(3−ビニルスルホニルア
ミノプロピル)フェニル〕−4,5−ジヒドロピリダジ
ン−3(2H)−オン5.39gを得る。
【0155】m.p.:133−135℃ (2)6−〔4−(3−ビニルスルホニルアミノプロピ
ル)フェニル〕−4,5−ジヒドロピリダジン−3(2
H)−オン5.30gの25%臭化水素−酢酸懸濁液
(50ml)にジメチルスルホキシド1.7gを加え、
室温で4.5時間撹拌する。臭化水素−酢酸を留去し、
残渣に15%メチルメルカプタンナトリウム水溶液(1
00ml)を加え、60℃で1.5時間撹拌する。冷却
後、塩酸で中和し、結晶をろ取し、水洗、乾燥後、アセ
トニトリルより再結晶することにより6−〔4−(3−
(2−メチルチオエチル)スルホニルアミノプロピル)
フェニル〕ピリダジン−3(2H)−オン3.90gを
得る。
【0156】m.p.:173−174℃ (3)6−〔4−〔3−(2−メチルチオエチル)スル
ホニルアミノプロピル〕フェニル〕ピリダジン−3(2
H)−オン5.36gの酢酸懸濁液(100ml)にメ
タ過ヨウ素酸ソーダ3.20gの水溶液(25ml)を
滴下し、室温で1.5時間撹拌する。反応液を氷水中に
注ぎ、析出する結晶をろ取し、乾燥することにより6−
〔4−〔3−(2−メチルスルフィニルエチル)スルホ
ニルアミノプロピル〕フェニル〕ピリダジン−3(2
H)−オン5.00gを得る。
【0157】m.p.:176−177℃ (4)6−〔4−〔3−(2−メチルスルフィニルエチ
ル)スルホニルアミノプロピル〕フェニル〕ピリダジン
−3(2H)−オン2.48gのエチレングリコール溶
液(25ml)を180℃で1時間撹拌する。反応液を
氷水中に注ぎ、析出する結晶をろ取し、水洗、乾燥後、
メタノールより再結晶することにより6−〔4−(3−
ビニルスルホニルアミノプロピル)フェニル〕ピリダジ
ン−3(2H)−オン1.60gを得る。
【0158】m.p.:166−168℃ 製造例53 6−〔4−(3−アミノプロピル)フェニル〕ピリダジ
ン−3(2H)−オン・臭化水素酸塩3.10gの1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン懸濁液(35m
l)に、トリエチルアミン3.54gを加え、次いでク
ロルエチルスルホニルクロリド1.95gのテトラヒド
ロフラン溶液(15ml)を加え、室温で5時間撹拌す
る。反応液を氷水中に注ぎ、クロロホルムで抽出する。
クロロホルム層を水洗、乾燥後、溶媒を留去する。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔溶出溶媒、ク
ロロホルム−メタノール(10:1)〕で精製すること
により、6−〔4−(3−ビニルスルホニルアミノプロ
ピル)フェニル〕ピリダジン−3(2H)−オン1.1
9gを得る。
【0159】m.p.:製造例52−(4)と一致。
【0160】製造例54 6−〔4−(3−アミノプロポキシ)フェニル〕ピリダ
ジン−3(2H)−オン・臭化水素酸塩100mg、ジ
メチルアニリン37mgのジクロロメタン懸濁液(4m
l)に、トリエチルアミン276mgを加え、室温で3
0分撹拌する。氷冷却下、これに、トリメチルクロロシ
ラン86mgを加え、室温で2時間撹拌する。再び氷冷
却下、クロルエチルスルホニルクロリド65mgのジク
ロロメタン溶液(1ml)を滴下し、室温で30分撹拌
する。1N−塩酸5mlを加え、有機層を分取する。水
洗、乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー〔溶出溶媒、クロロホルム−メタノー
ル(30:1)〕で精製することにより、6−〔4−
(3−ビニルスルホニルアミノプロポキシ)フェニル〕
ピリダジン−3(2H)−オン73mgを得る。
【0161】m.p.:197−198℃ 製造例55−63 対応原料化合物を製造例54と同様に処理することによ
り、第35〜36表記載の化合物を得る。
【0162】
【表35】
【0163】
【表36】
【0164】製造例64 (1)6−〔4−(5−アミノペンチル)フェニル〕−
4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オンとニコ
チン酸を製造例30と同様に処理して、6−〔4−〔5
−(ピリジン−3−イルカルボニルアミノ)ペンチル〕
フェニル〕−4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)
−オンを得る。
【0165】m.p.:133−134℃ (2)6−〔4−〔5−(ピリジン−3−イルカルボニ
ルアミノ)ペンチル〕フェニル〕−4,5−ジヒドロピ
リダジン−3(2H)−オンを製造例19と同様に処理
して、6−〔4−〔5−(ピリジン−3−イルカルボニ
ルアミノ)ペンチル〕フェニル〕ピリダジン−3(2
H)−オンを得る。
【0166】m.p.:製造例37と一致。
【0167】製造例65 6−〔2−クロロ−5−(4−アミノブチル)フェニ
ル〕−4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オン
2.0gのメタノール溶液(100ml)に10%パラ
ジウム炭素(Pd/C)1.0gとぎ酸アンモニウム
9.0gを加える。この懸濁液を12時間加熱還流す
る。放冷後濾過し、濾液を留去する。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー〔溶出溶媒、クロロホルム−
メタノール−28%アンモニア水(50:10:1)〕
で精製することにより、6−〔5−(4−アミノブチ
ル)フェニル〕−4,5−ジヒドロピリダジン−3(2
H)−オン1.3gを得る。
【0168】m.p.:128−130℃ 製造例66 6−〔3−クロロ−6−(4−アミノブチル)フェニ
ル〕−4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オン
を製造例65と同様に処理して、6−〔6−(4−アミ
ノブチル)フェニル〕−4,5−ジヒドロピリダジン−
3(2H)−オンを得る。
【0169】m.p.:78−80℃ 製造例67 (1)6−〔4−(4−アミノブチル)フェニル〕−
4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オン9.0
gのN,N−ジメチルアセトアミド懸濁液(270m
l)に、内温0℃で、無水炭酸カリウム50g、次いで
ニコチン酸クロリド塩酸塩8.5gを加える。反応液を
そのまま30分撹拌した後、200mlの氷水にあけ
る。室温で2時間撹拌した後、さらに水(300ml)
を加え、析出する結晶をろ取する。得られた結晶を、水
洗後、メタノールより再結晶することにより、6−〔4
−〔4−(ピリジン−3−イルカルボニルアミノ)ブチ
ル〕フェニル〕−4,5−ジヒドロピリダジン−3(2
H)−オン10.3gを得る。
【0170】m.p.:178−179℃ (2)6−〔4−〔4−(ピリジン−3−イルカルボニ
ルアミノ)ブチル〕フェニル〕−4,5−ジヒドロピリ
ダジン−3(2H)−オン10.0gを酢酸(100m
l)に溶解し、これに、25%臭化水素−酢酸(100
ml)を加え、室温で5分間撹拌する。ここに室温でジ
メチルスルホキシド2.9gを加え、そのまま1時間撹
拌する。反応液にエタノール(150ml)を加え、2
時間撹拌する。さらにジイソプロピルエーテル(150
ml)を加え、2時間撹拌する。結晶をろ取し、ジイソ
プロピルエーテルで洗った後、含水エタノールに溶解
し、アンモニア水で中和する。析出してくる結晶をろ
取、水洗後、メタノールより再結晶し、6−〔4−〔4
−(ピリジン−3−イルカルボニルアミノ)ブチル〕フ
ェニル〕ピリダジン−3(2H)−オン8.9gを得
る。
【0171】m.p.:製造例30と一致。
【0172】製造例68 (1)対応原料化合物を製造例67−(1)と同様に処
理することにより、6−〔4−〔3−(ピリジン−3−
イルカルボニルアミノ)プロポキシ〕フェニル〕−4,
5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オンを得る。
【0173】m.p.:197−198℃ (2)6−〔4−〔3−(ピリジン−3−イルカルボニ
ルアミノ)プロポキシ〕フェニル〕−4,5−ジヒドロ
ピリダジン−3(2H)−オンを製造例67−(2)と
同様に処理することにより、6−〔4−〔3−(ピリジ
ン−3−イルカルボニルアミノ)プロポキシ〕フェニ
ル〕ピリダジン−3(2H)−オンを得る。
【0174】m.p.:製造例36と一致。
【0175】製造例69 6−〔4−〔4−(ピリジン−3−イルカルボニルアミ
ノ)ブチル〕フェニル〕ピリダジン−3(2H)−オン
8.9gを熱時エタノール(180ml)に溶解する。
ここに18%塩酸−エタノール溶液(10ml)を加
え、室温で静置する。析出してくる結晶をろ取、冷エタ
ノールで洗い、6−〔4−〔4−(ピリジン−3−イル
カルボニルアミノ)ブチル〕フェニル〕ピリダジン−3
(2H)−オン・塩酸塩9.3gを得る。
【0176】m.p.:245−247℃(エタノール
より再結晶) 塩酸塩・1水和物;m.p.:240−243℃(水−
エタノールより再結晶) 製造例70−73 対応原料化合物を製造例69と同様に処理することによ
り、第37表記載の化合物を得る。
【0177】
【表37】
【0178】製造例74 6−〔4−(4−アミノブトキシ)フェニル〕ピリダジ
ン−3(2H)−オン・臭化水素酸塩2.0gのジメチ
ルホルムアミド溶液(50ml)に、ニコチン酸868
mg、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール954mg、
トリエチルアミン(1.23ml)を加え、0℃冷却
下、1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピ
ル)カルボジイミド1.35gを加え、撹拌する。室温
で6時間撹拌後、氷水中に注ぎ、析出する結晶をろ取す
る。エタノールより再結晶し、6−〔4−〔4−(ピリ
ジン−3−イルカルボニルアミノ)ブトキシ〕フェニ
ル〕ピリダジン−3(2H)−オン1.75gを得る。
【0179】m.p.:155−157℃ 製造例75 対応原料化合物を製造例74と同様に処理することによ
り、6−〔4−〔6−(ピリジン−3−イルカルボニル
アミノ)ヘキシル〕フェニル〕ピリダジン−3(2H)
−オンを得る。
【0180】m.p.:178−179℃ 製造例76 対応原料化合物と2−アミノニコチン酸を製造例74と
同様に反応させることにより、6−〔4−〔3−(2−
アミノピリジン−3−イルカルボニルアミノ)プロポキ
シ〕フェニル〕ピリダジン−3(2H)−オンを得る。
【0181】m.p.:232−234℃ 製造例77 (1)対応する原料化合物を製造例11と同様に処理す
ることにより、4−(4−フタルイミドブトキシ)−1
−(3−ヒドロキシカルボニルプロピオニル)ベンゼン
を得る。
【0182】m.p.:133−134℃ (2)4−(4−フタルイミドブトキシ)−1−(3−
ヒドロキシカルボニルプロピオニル)ベンゼンを製造例
15と同様に処理することにより6−〔4−(4−アミ
ノブトキシ)フェニル〕−4,5−ジヒドロピリダジン
−3(2H)−オンを得る。
【0183】m.p.:191−192℃ (3)6−〔4−(4−アミノブトキシ)フェニル〕−
4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オンを製造
例19と同様に処理することにより6−〔4−(4−ア
ミノブトキシ)フェニル〕ピリダジン−3(2H)−オ
ン・臭化水素酸塩を得る。
【0184】m.p.:247−250℃ 製造例78 (1)対応する原料化合物を製造例1と同様に処理する
ことにより、4−〔6−(アセチルアミノ)ヘキシル〕
−1−(3−メトキシカルボニルプロピオニル)ベンゼ
ンを得る。
【0185】m.p.:87−89℃ (2)4−〔6−(アセチルアミノ)ヘキシル〕−1−
(3−メトキシカルボニルプロピオニル)ベンゼンを製
造例6と同様に処理することにより6−〔4−(6−ア
ミノヘキシル)フェニル〕−4,5−ジヒドロピリダジ
ン−3(2H)−オンを得る。
【0186】m.p.:153−154℃ (3)6−〔4−(6−アミノヘキシル)フェニル〕−
4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オンを製造
例19と同様に処理することにより6−〔4−(6−ア
ミノヘキシル)フェニル〕ピリダジン−3(2H)−オ
ン・臭化水素酸塩を得る。
【0187】m.p.:251−253℃ 製造例79 (1)〔4−(アセチルアミノ)ブチル〕ベンゼン1
0.0gと2−クロロプロピオン酸クロリド9.96g
のジクロロエタン溶液200mlに氷冷下、無水塩化ア
ルミニウム20.9gを加え、5℃で1時間撹拌する。
反応液を氷水中に注ぎ、有機層を分取しする。有機層を
水洗、乾燥後、溶媒を留去し、4−〔4−(アセチルア
ミノ)ブチル〕−1−(2−クロロプロピオニル)ベン
ゼン13.71gを得る。
【0188】m.p.:66−67℃ (2)60%水素化ナトリウム5.17gのジメチルホ
ルムアミド懸濁液300mlにマロン酸(tert−ブ
チル)エステル27.90gを滴下し、室温で終夜撹拌
する。反応液に氷冷下、4−〔4−(アセチルアミノ)
ブチル〕−1−(2−クロロプロピオニル)ベンゼン2
4.2gのジメチルホルムアミド溶液100mlを滴下
し、室温で1時間撹拌し、更に50℃で1時間撹拌す
る。反応液を氷水中に注ぎ、クロロホルム抽出する。ク
ロロホルム層を水洗、乾燥後、溶媒を留去し、4−〔4
−(アセチルアミノ)ブチル〕−1−〔〔3,3−ジ
(tert−ブトキシカルボニル)−2−メチル〕プロ
ピオニル〕ベンゼン35.21g(油状物質)を得る。
【0189】(3)4−〔4−(アセチルアミノ)ブチ
ル〕−1−〔〔3,3−(ジ−tert−ブトキシカル
ボニル)−2−メチル〕プロピオニル〕ベンゼン35.
21gのジクロロメタン溶液600mlにトリフルオロ
酢酸70mlを加え、室温で1.5時間撹拌した後、3
時間加熱還流する。溶媒を減圧下留去し、残渣を酢酸4
00mlに溶解し、3時間加熱還流する。酢酸を留去
し、4−〔4−(アセチルアミノ)ブチル〕−1−
〔(3−ヒドロキシカルボニル−2−メチル)プロピオ
ニル〕ベンゼン19.60gを得る。
【0190】IR(neat)cm-1:1720,16
80,1610 MS(ESI)m/z:323(M+NH4) (4)4−〔4−(アセチルアミノ)ブチル〕−1−
〔(3−ヒドロキシカルボニル−2−メチル)プロピオ
ニル〕ベンゼン760mgを10N塩酸24mlに懸濁
し、終夜加熱還流する。塩酸を留去し、残渣を酢酸15
mlに溶解し、ヒドラジン・1水和物880mgを加
え、18時間加熱還流する。酢酸を留去し、残渣を水に
溶解し、アンモニアアルカリ性としてクロロホルム抽出
する。クロロホルム層を水洗、乾燥後、溶媒を留去し、
得られた粗結晶を酢酸エチルより再結晶し、6−〔4−
(4−アミノブチル)フェニル〕−4,5−ジヒドロ−
5−メチルピリダジン−3(2H)−オン421mgを
得る。
【0191】m.p.:135−137℃ 製造例80 (1)〔3−(フタルイミド)プロポキシ〕ベンゼンと
2−クロロプロピオン酸クロリドを製造例79−(1)
と同様に処理することにより4−〔3−(フタルイミ
ド)プロポキシ〕−1−(2−クロロプロピオニル)ベ
ンゼンを得る。
【0192】m.p.:137−138℃ (2)4−〔3−(フタルイミド)プロポキシ〕−1−
(2−クロロプロピオニル)ベンゼンとマロン酸(te
rt−ブチル)エステルを製造例79−(2)と同様に
処理することにより4−〔3−(フタルイミド)プロポ
キシ〕−1−〔〔3,3−ジ(tert−ブトキシカル
ボニル)−2−メチル〕プロピオニル〕ベンゼンを得
る。
【0193】m.p.:103−105℃ (3)4−〔3−(フタルイミド)プロポキシ〕−1−
〔〔3,3−ジ(tert−ブトキシカルボニル)−2
−メチル〕プロピオニル〕ベンゼンを製造例79−
(3)と同様に処理することにより4−〔3−(フタル
イミド)プロポキシ〕−1−〔(3−ヒドロキシカルボ
ニル−2−メチル)プロピオニル〕ベンゼンを得る。
【0194】m.p.:122−123℃ (4)4−〔3−(フタルイミド)プロポキシ〕−1−
〔(3−ヒドロキシカルボニル−2−メチル)プロピオ
ニル〕ベンゼン10.0gのエタノール懸濁液200m
lにヒドラジン・1水和物6.50gを加え、5時間加
熱還流する。エタノール留去し、残渣をクロロホルムに
溶解する。クロロホルム層を水洗、乾燥後、溶媒を留去
し、6−〔4−(3−アミノプロポキシ)フェニル〕−
4,5−ジヒドロ−5−メチルピリダジン−3(2H)
−オン6.61gを得る。
【0195】m.p.:136−138℃ 製造例81 (1)〔4−(アセチルアミノ)ブチル〕ベンゼン59
0mgと2,3−ジメチルコハク酸無水物790mgの
ジクロロエタン溶液18mlに氷冷下、無水塩化アルミ
ニウム1.64gを加え、1時間撹拌する。反応液を氷
水中に注ぎ、クロロホルムで抽出する。クロロホルム層
を水洗、乾燥後、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルク
ロマトグラフィー(溶出溶媒、クロロホルム:メタノー
ル=4:1)で精製し、4−〔4−(アセチルアミノ)
ブチル〕−1−〔(3−ヒドロキシカルボニル−2,3
−ジメチル)プロピオニル〕ベンゼン960mgを得
る。
【0196】IR(neat)cm-1:1710,16
80,1610 MS(ESI)m/z:337(M+NH4) (2)4−〔4−(アセチルアミノ)ブチル〕−1−
〔(3−ヒドロキシカルボニル−2,3−ジメチル)プ
ロピオニル〕ベンゼン4.02gにヒドラジン・1水和
物80mlを加え、4時間加熱還流する。反応液を氷水
中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル層を水
洗、乾燥後、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマ
トグラフィー(溶出溶媒、クロロホルム:メタノール:
28%アンモニア水=10:1:0.1)で精製し、6
−〔4−(4−アミノブチル)フェニル〕−4,5−ジ
ヒドロ−4,5−ジメチルピリダジン−3(2H)−オ
ン2.09gを得る。
【0197】IR(neat)cm-1:1680 MS(ESI)m/z:278(MH)+ (3)6−〔4−(4−アミノブチル)フェニル〕−
4,5−ジヒドロ−4,5−ジメチルピリダジン−3
(2H)−オン2.20gの酢酸溶液(44ml)に2
5%臭化水素−酢酸溶液44mlを加え、室温で5分間
撹拌し、次いでジメチルスルホキシド0.75mlを加
えて6時間撹拌する。溶媒を留去し、残渣を水150m
lに溶解し、アンモニアアルカリ性として、クロロホル
ム抽出する。クロロホルム層は水洗、乾燥後、溶媒を留
去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶
媒、クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=
10:1:0.1)で精製し、6−〔4−(4−アミノ
ブチル)フェニル〕−4,5−ジメチルピリダジン−3
(2H)−オン1.52gを得る。
【0198】m.p.:162−163℃ 製造例82 (1)〔4−(アセチルアミノ)ブチル〕ベンゼンとク
ロトン酸クロリドを製造例79−(1)と同様に処理す
ることにより4−〔4−(アセチルアミノ)ブチル〕−
1−(2−ブテノイル)ベンゼンを得る。
【0199】m.p.:64−66℃ (2)4−〔4−(アセチルアミノ)ブチル〕−1−
(2−ブテノイル)ベンゼン510mgとアセトシアン
ヒドリン1.69gのメタノール溶液15mlに10%
炭酸ソーダ水溶液1.1mlを加え、2時間加熱還流す
る。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒、クロロホルム:メタノール=40:1)
で精製し、4−〔4−(アセチルアミノ)ブチル〕−1
−(3−シアノブタノイル)ベンゼン450mgを得
る。
【0200】m.p.:89−90℃ (3)4−〔4−(アセチルアミノ)ブチル〕−1−
(3−シアノブタノイル)ベンゼン7.50gを10N
塩酸180mlに懸濁し、終夜加熱還流する。反応液を
半量まで濃縮し、析出する結晶をろ取する。結晶を酢酸
110mlに溶解し、ヒドラジン・1水和物5.29g
を加え、4時間加熱還流する。酢酸を留去し、残渣を水
に溶解し、アンモニアアルカリ性として、一夜放置す
る。析出する結晶をろ取、水洗、乾燥後、酢酸エチル−
メタノールにより再結晶し、6−〔4−(4−アミノブ
チル)フェニル〕−4,5−ジヒドロ−4−メチルピリ
ダジン−3(2H)−オン4.23gを得る。
【0201】m.p.:118−120℃ 製造例83 (1)〔3−(4−フタルイミドブチル)−4−メチ
ル〕クロロベンゼンと無水コハク酸を製造例11と同様
に処理することにより〔5−(4−フタルイミドブチ
ル)−2−(3−ヒドロキシカルボニルプロピオニル)
−4−メチル〕クロロベンゼンを得る。
【0202】m.p.:116−118℃ (2)〔5−(4−フタルイミドブチル)−2−(3−
ヒドロキシカルボニルプロピオニル)−4−メチル〕ク
ロロベンゼンとヒドラジン・1水和物を製造例15と同
様に処理することにより6−〔2−クロロ−5−メチル
−4−(4−アミノブチル)フェニル〕−4,5−ジヒ
ドロピリダジン−3(2H)−オンを得る。
【0203】m.p.:181−182℃ (3)6−〔2−クロロ−5−メチル−4−(4−アミ
ノブチル)フェニル〕−4,5−ジヒドロピリダジン−
3(2H)−オンを製造例65と同様に処理することに
より6−〔3−メチル−4−(4−アミノブチル)フェ
ニル〕−4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オ
ンを得る。
【0204】m.p.:145−147℃ 製造例84−86 対応原料化合物を製造例67−(1)と同様に処理する
ことにより第38表記載の化合物を得る。
【0205】
【表38】
【0206】製造例87 6−〔4−(4−アミノブチル)フェニル〕−4,5−
ジメチルピリダジン−3(2H)−オン1.39gのジ
メチルホルムアミド80ml溶液に、ニコチン酸690
mg、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール760mgを
加え、氷冷下、これに1−エチル−3−(3’−ジメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミド1.08gを加えた
後、室温で3時間撹拌する。反応液を氷水中に注ぎ、析
出する結晶をろ取し、2−プロパノールより再結晶し、
6−〔4−〔4−(ピリジン−3−イルカルボニルアミ
ノ)ブチル〕フェニル〕−4,5−ジメチルピリダジン
−3(2H)−オン1.41gを得る。
【0207】m.p.:211−212℃ 製造例88 6−〔3−メチル−4−(4−アミノブチル)フェニ
ル〕−4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オン
とニコチン酸を製造例87と同様に処理することにより
6−〔4−〔3−メチル−4−(ピリジン−3−イルカ
ルボニルアミノ)ブチル〕フェニル〕−4,5−ジヒド
ロピリダジン−3(2H)−オンを得る。
【0208】m.p.:160−161℃ 製造例89 6−〔4−(4−アミノブチル)フェニル〕ピリダジン
−3(2H)−オンとピリダジン−4−カルボン酸を製
造例87と同様に処理することにより6−〔4−〔4−
(ピリダジン−4−イルカルボニルアミノ)ブチル〕フ
ェニル〕ピリダジン−3(2H)−オンを得る。
【0209】m.p.:183−185℃ 製造例90−95 対応原料化合物を製造例67−(2)と同様に処理する
ことにより第39表記載の化合物を得る。
【0210】
【表39】
【0211】製造例96−102 対応原料化合物を製造例69と同様に処理することによ
り第40表記載の化合物を得る。
【0212】
【表40】
【0213】製造例103 6−〔4−(4−アミノブチル)フェニル〕ピリダジン
−3(2H)−オンと3−メチル−5−カルボキシイソ
オキサゾールを製造例87と同様に処理することにより
6−〔4−〔4−〔3−メチルイソオキサゾール−5−
イルカルボニルアミノ)ブチル〕フェニル〕ピリダジン
−3(2H)−オンを得る。
【0214】m.p.:236−238℃
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 403/06 233 C07D 403/06 233 403/12 207 403/12 207 209 209 237 237 409/12 237 409/12 237 417/12 237 417/12 237 (72)発明者 奥村 文和 埼玉県南埼玉郡白岡町小久喜675−1−C 403

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 (式中、Xは水素原子、置換されていてもよい低級アル
    キル基、低級アルコキシ基、カルボキシ基、低級アルコ
    キシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、低級アルキル
    チオ基、水酸基、置換されていてもよいアミノ基又はハ
    ロゲン原子を表し、Yは単結合手、酸素原子又は硫黄原
    子を表し、Aは二重結合を含んでいてもよい直鎖もしく
    は分岐アルキレン基を表し、B及びR2は、Bがカルボ
    ニル基又はチオカルボニル基であり、R2が置換されて
    いてもよい炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜6
    のシクロアルキル基、低級アルケニル基、フェニル置換
    低級アルケニル基、置換基を有していてもよい低級アル
    コキシ基、フェノキシ基、低級アルキルアミノ基、低級
    アルケニルアミノ基、フェニルアミノ基、低級アルケニ
    ルオキシ基、異項原子として窒素原子、酸素原子又は硫
    黄原子を含み置換基を有していてもよい単環又は二環式
    複素芳香環式基又は置換基を有していてもよいアリール
    基であるか、あるいは、Bがスルホニル基であり、R2
    が置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、
    炭素数3〜6のシクロアルキル基、低級アルケニル基、
    フェニル置換低級アルケニル基又は異項原子として窒素
    原子、酸素原子又は硫黄原子を含み置換基を有していて
    もよい単環又は二環式複素芳香環式基であることを表
    し、R1は水素原子、置換されていてもよい低級アルキ
    ル基又は低級アルケニル基を表し、R3は水素原子又は
    置換されていてもよい低級アルキル基を表し、R4は水
    素原子又は低級アルキル基を表し、R5は水素原子又は
    低級アルキル基を表す。)で示されるピリダジノン誘導
    体又はその薬理的に許容しうる塩を有効成分としてなる
    医薬組成物。
  2. 【請求項2】 Xが水素原子;ハロゲン原子、低級アル
    コキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級ア
    ルキルアミノ基、アシルアミノ基もしくは低級アルキル
    チオ基で置換されていてもよい低級アルキル基;低級ア
    ルコキシ基;カルボキシ基;低級アルコキシカルボニル
    基;ニトロ基;シアノ基;低級アルキルチオ基;水酸
    基;低級アルキルアミノ基;ジ低級アルキルアミノ基;
    アシルアミノ基;N−低級アルキル−N−低級アルコキ
    シカルボニルアミノ基;N−低級アルキル−N−カルバ
    モイルアミノ基;N−低級アルキル−N−チオカルバモ
    イルアミノ基(当該カルバモイル基もしくはチオカルバ
    モイル基中の窒素原子はさらに1ないし2個の低級アル
    キル基で置換されていてもよい);低級アルキルカルバ
    モイル基;ピロリジノ基;ピペリジノ基;パーヒドロア
    ゼピン−1−イル基;モルホリノ基;チオモルホリノ
    基;ピペラジノ基(当該ピペラジノ基の4位窒素原子は
    さらに低級アルキル基、低級アルケニル基、アシル基、
    アリール基で置換されていてもよい);又はハロゲン原
    子、B及びR2が、Bがカルボニル基又はチオカルボニ
    ル基であり、R2がハロゲン原子、フェニル基、ハロゲ
    ノフェニル基、ピリジル基、チエニル基もしくは低級ア
    ルキルチオ基で置換されていてもよい低級アルキル基;
    炭素数3〜6のシクロアルキル基;低級アルケニル基;
    フェニル置換低級アルケニル基;フェニル基で置換され
    ていてもよい低級アルコキシ基;フェノキシ基;低級ア
    ルキルアミノ基;低級アルケニルアミノ基;フェニルア
    ミノ基;低級アルケニルオキシ基;低級アルキル基、ハ
    ロゲノ低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキ
    ルチオ基、水酸基、メルカプト基、シアノ基、アミノ
    基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、
    アシルアミノ基、ハロゲン原子、フェノキシ基、カルボ
    キシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルカ
    ルボニルオキシ基、低級アルキルカルボニル基、カルバ
    モイル基、低級アルキルカルバモイル基及びジ低級アル
    キルカルバモイル基から選ばれる1〜4個の基で置換さ
    れていてもよい、ピリジル基、フリル基、チエニル基、
    ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピロ
    リル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、キノリル基、
    イソキノリル基、インドリル基、イソインドリル基、チ
    アゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサゾリル基、キ
    ナゾリニル基、チエノピリミジニル基、トリアジニル
    基、テトラゾリル基、キノキサリニル基、ベンゾチエニ
    ル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベ
    ンゾイミダゾリル基、イソチアゾリル基、フタラジル基
    もしくはベンゾフリル基;又は低級アルコキシ基、フェ
    ニル置換低級アルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ト
    リフルオロメチル基、ニトロ基、低級アルキル基及びジ
    低級アルキルアミノ基から選ばれる1〜3個の基で置換
    されていてもよいフェニル基であるかあるいは、Bがス
    ルホニル基であり、R2がハロゲン原子、フェニル基、
    ハロゲノフェニル基、ピリジル基、チエニル基もしくは
    低級アルキルチオ基で置換されていてもよい低級アルキ
    ル基;炭素数3〜6のシクロアルキル基;低級アルケニ
    ル基;フェニル置換低級アルケニル基;又は低級アルキ
    ル基、ハロゲノ低級アルキル基、低級アルコキシ基、低
    級アルキルチオ基、水酸基、メルカプト基、シアノ基、
    アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミ
    ノ基、アシルアミノ基、ハロゲン原子、フェノキシ基、
    カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アル
    キルカルボニルオキシ基、低級アルキルカルボニル基、
    カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基及びジ低
    級アルキルカルバモイル基から選ばれる1〜4個の基で
    置換されていてもよい、ピリジル基、フリル基、チエニ
    ル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル
    基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、キノ
    リル基、イソキノリル基、インドリル基、イソインドリ
    ル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサゾリ
    ル基、キナゾリニル基、チエノピリミジニル基、トリア
    ジニル基、テトラゾリル基、キノキサリニル基、ベンゾ
    チエニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル
    基、ベンゾイミダゾリル基、イソチアゾリル基、フタラ
    ジル基もしくはベンゾフリル基、R1が水素原子;フェ
    ニル基、ハロゲノフェニル基、チエニル基、ピリジル
    基、モルホリノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アル
    キルアミノ基、低級アルキル基で置換されていてもよい
    ピペラジニル基、イミダゾリル基、低級アルコキシカル
    ボニル基、シアノ基、ジ低級アルキルカルバモイル基も
    しくはヒドロキシカルボニル基で置換されていてもよい
    低級アルキル基;又は低級アルケニル基、R3が水素原
    子;又はフェニル基、ハロゲノフェニル基、チエニル
    基、ピリジル基、モルホリノ基、低級アルキルアミノ
    基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルキル基で置換さ
    れていてもよいピペラジニル基、イミダゾリル基、低級
    アルコキシカルボニル基、シアノ基、ジ低級アルキルカ
    ルバモイル基もしくはヒドロキシカルボニル基で置換さ
    れていてもよい低級アルキル基である請求項1記載の医
    薬組成物。
  3. 【請求項3】 Xが水素原子、低級アルコキシ基又はハ
    ロゲン原子、R1が水素原子又は低級アルキル基、R3
    水素原子又は低級アルキル基である請求項2記載の医薬
    組成物。
  4. 【請求項4】 Yが単結合手又は酸素原子、Aが炭素数
    2〜6の直鎖もしくは分岐アルキレン基、R2が低級ア
    ルキル基;低級アルケニル基;又は低級アルキル基、ハ
    ロゲノ低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキ
    ルチオ基、水酸基、メルカプト基、シアノ基、アミノ
    基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、
    アシルアミノ基、ハロゲン原子、フェノキシ基、カルボ
    キシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルカ
    ルボニルオキシ基、低級アルキルカルボニル基、カルバ
    モイル基、低級アルキルカルバモイル基及びジ低級アル
    キルカルバモイル基から選ばれる1〜4個の基で置換さ
    れていてもよい、ピリジル基、ピラジニル基、ピロリル
    基、イソオキサゾリル基もしくはインドリル基である請
    求項3記載の医薬組成物。
  5. 【請求項5】 R2が低級アルキル基;低級アルケニル
    基;又は低級アルキル基及びアミノ基から選ばれる1〜
    4個の基で置換されていてもよい、ピリジル基、ピラジ
    ニル基、ピロリル基、イソオキサゾリル基もしくはイン
    ドリル基である請求項4記載の医薬組成物。
  6. 【請求項6】 Bがカルボニル基であり、R2が低級ア
    ルキル基;低級アルケニル基;又は低級アルキル基及び
    アミノ基から選ばれる1〜4個の基で置換されていても
    よい、ピリジル基、ピラジニル基、ピロリル基、イソオ
    キサゾリル基もしくはインドリル基であるかあるいは、
    Bがスルホニル基であり、R2が低級アルキル基又は低
    級アルケニル基、である請求項5記載の医薬組成物。
  7. 【請求項7】 Xが水素原子、Yが単結合手、B及びR
    2が、Bがカルボニル基であり、R2が低級アルキル基及
    びアミノ基から選ばれる1ないし2個の基で置換されて
    いてもよいピリジル基であるかあるいは、Bがスルホニ
    ル基であり、R2が低級アルケニル基、R1が水素原子、
    3が水素原子、R4が水素原子、R5が水素原子である
    請求項6記載の医薬組成物。
  8. 【請求項8】 Bがカルボニル基であり、R2が低級ア
    ルキル基及びアミノ基から選ばれる1ないし2個の基で
    置換されていてもよいピリジル基である請求項7記載の
    医薬組成物。
  9. 【請求項9】 6−〔4−〔4−(ピリジン−3−イル
    カルボニルアミノ)ブチル〕フェニル〕ピリダジン−3
    (2H)−オン又はその薬理的に許容しうる塩を有効成
    分としてなる医薬組成物。
  10. 【請求項10】 腎炎の予防・治療薬及び/又はエンド
    トキシンショック保護作用薬である請求項1〜9のいず
    れか1項記載の医薬組成物。
  11. 【請求項11】 腎炎の予防・治療薬である請求項1〜
    9のいずれか1項記載の医薬組成物。
  12. 【請求項12】 糸球体腎炎の予防・治療薬である請求
    項1〜9のいずれか1項記載の医薬組成物。
  13. 【請求項13】 イムノグロブリンA腎症、ネフローゼ
    症候群及び/又はループス腎炎の予防・治療薬である請
    求項1〜9のいずれか1項記載の医薬組成物。
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