JPH10234767A - 蓄熱パックおよび蓄熱パック具 - Google Patents

蓄熱パックおよび蓄熱パック具

Info

Publication number
JPH10234767A
JPH10234767A JP4410097A JP4410097A JPH10234767A JP H10234767 A JPH10234767 A JP H10234767A JP 4410097 A JP4410097 A JP 4410097A JP 4410097 A JP4410097 A JP 4410097A JP H10234767 A JPH10234767 A JP H10234767A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat storage
liquid
temperature
pack
cooled
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4410097A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3210986B2 (ja
Inventor
Tetsuo Shimizu
徹男 志水
Futaba Shimizu
双葉 志水
Hideki Goto
英樹 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FUTABA CHEMICAL
FUTABA KAGAKU KK
Original Assignee
FUTABA CHEMICAL
FUTABA KAGAKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FUTABA CHEMICAL, FUTABA KAGAKU KK filed Critical FUTABA CHEMICAL
Priority to JP04410097A priority Critical patent/JP3210986B2/ja
Publication of JPH10234767A publication Critical patent/JPH10234767A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3210986B2 publication Critical patent/JP3210986B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermotherapy And Cooling Therapy Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却により、蓄熱媒体は凍結させるが、媒体
組成物を液体状乃至液体に近い粘度に変化させ、被冷却
体にフィットして冷却効果を向上させる。 【解決手段】 パック本体の内部に所定温度以上で液体
であり、その温度以下に冷却されると固状となる蓄熱媒
体を封入した部分と、前記所定温度以上で粘度が固状で
あり、その温度以下の温度領域で液体状乃至液体に近い
粘度となる媒体組成物を封入した部分とを組み合わせて
設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば発熱状態に
ある病人の頭や体、保冷を要する魚類や肉類等に代表さ
れる生鮮食品など一時的に冷却を必要とするもの(以
下、被冷却体という)を冷やすべく或いは例えば末梢血
管を拡張して局所的な血流循環を促進すべく使用できる
蓄熱パックに関し、使用時に前記被冷却体に当てる側を
柔らかくフィットして当てることができ、冷却効率及び
保温効率の両方を向上させた蓄熱パックおよび蓄熱パッ
ク装着具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に使用されている保冷パック
は、合成樹脂フィルムのパック内に蓄熱媒体として、C
14パラフィンやC16パラフィンなどに代表されるn−パ
ラフィン系化合物や、高密度ポリエチレンや架橋高密度
ポリエチレンなどに代表されるn−パラフィン系の誘導
体、CaCl2 ・6H2O等に代表される塩水和物、
(C494NCHO2・32H2Oなどに代表される包
接化合物を、包装密封したもので、家庭用冷蔵庫の冷凍
室等で冷凍した場合、前記蓄熱媒体が入っていてもマイ
ナス10℃にもなると完全に凍結してしまう。従来は病
人が熱のある時、或いはスポーツ選手等が運動後に冷や
したい時、氷 代りにこれを頭、肘、肩等に当てて使用
し、また、魚等生鮮食品を遠隔地に送る場合には包装箱
内に入れる魚等生鮮食品を長時間保冷するため生鮮食品
とともにこの保冷パックを入れて搬送している。
【0003】一方、従来から、血行が悪くなることによ
る手足の冷え、肩こりや腰痛等の神経痛や筋肉痛、慢性
化した関節炎などの血行不良に対して、加えて最近で
は、無理な姿勢、連続した作業或いは生活環境の悪化、
ストレスなどが原因で血行が悪くなることによる健康上
の問題に対して、これらの症状を抑制する治療行為とし
て局所を温めるという物理療法が行われている。この目
的を達成するために、カンフル、ハッカ油(メントー
ル)などを有効成分として含有させた温湿布剤が知られ
ており、さらに温感刺激剤を配合したパップ剤あるいは
プラスター剤が市販されている。又、場合によっては、
ラップ、ゴム手袋等で皮膚表面を覆い、自己の発汗作用
によって蒸発被膜を形成するという方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
保冷パックでは、通常の家庭用冷蔵庫等の冷凍室で冷凍
した場合、不凍液といえどもかちかちに固まって凍結し
てしまうために、冷却を必要とするものが、人の頭等曲
面である場合、保冷パックをその物の表面にぴったりと
接触されることが困難であり、そのために折角の冷却エ
ネルギーの一部が無駄になって冷却熱の有効な利用が充
分に行われていない。すなわち、熱のある病人の頭部を
冷やす場合、或いは運動後に肘、肩等を冷やす場合に、
凍結した保冷パックでは表面が硬く、接する面が冷たす
ぎるので、タオル等で包んで使用しなければならず、ま
た、保冷パックは凍結して板状となっているので、頭、
肘、肩等の形に沿わせることがてきず、使用感が極めて
悪い状態となり、しかも、頭、肘、肩と保冷パック間に
隙間ができるので、頭、肘、肩等を的確に冷やすことが
できないという不都合があった。
【0005】また、魚等の生鮮食品を保令して遠隔地に
送る場合、板状に凍結した保冷パックでは硬いために魚
等の表面を傷めることが多々あり、そのために生鮮食品
が不良品となり商品価値が低下するので問題となってい
た。
【0006】また、上述した従来の保冷パックは例えば
局所を冷やすという目的に利用できるものの、局所を温
めるための保温パックとしての目的には利用できないと
いう不便があった。
【0007】この発明は上記した問題点を解決するもの
で、本発明者らは、高級脂肪酸塩から選ばれた1種又は
2種以上の混合物が全体の15〜40重量%の割合で含
まれかつ水も含有された媒体組成物が、高級脂肪酸塩の
種類とその含有量によって実質的に決まる所定の温度範
囲で半固状又は固状であり、該所定の温度以下にこれら
を冷却するとその流動性が増強される(軟化、液状化す
る)ことを利用し、パックの内部に前記媒体組成物の部
分と従来の蓄熱媒体部分を存して、冷却により蓄熱媒体
部分は凍結させ、媒体組成物部分は液体状乃至液体に近
い粘度に変化させ、凍結した蓄熱媒体で媒体組成物を冷
却して温度上昇を抑え、この状態で熱のある病人の頭、
体、運動後に冷やす肘、肩或いは魚凍生鮮食品の表面に
フィットして当て、冷却効率を向上させうる蓄熱(保
冷)パックを提供することを目的とする。
【0008】また、所定温度以上で粘度が固状であり、
その温度以下の温度領域で液体状乃至液体に近い粘度と
なる媒体組成物を封入した密封袋体、カプセル、連結し
た密封袋体およびカプセルを介在させ、冷却時に自由に
折り曲げできるようにして、病人の頭、体、スポーツ選
手の肩、肘等の被冷却体に充分密着させることができる
蓄熱(保冷)パックを提供することを目的とする。
【0009】また、蓄熱(保冷)パック内部を区分して
各区画を所定温度以上で液体であり、その温度以下に冷
却された蓄熱媒体を封入した部分と、所定温度以上で半
固状又は固状であり、その温度以下の温度領域で液体状
乃至液体に近い粘度となる媒体組成物を封入した部分と
して、媒体組成物が冷却時液体状乃至液体に近い粘度と
なってもパック内で偏りを生じないようにする。かつ、
又、前記保冷パックの一部に断熱材を用い、パックの冷
却した状態を長時間維持できるようにすることを目的と
する。
【0010】さらに、蓄熱(保冷)パックを適宜装着具
と組合わせて蓄熱(保冷)パックの所定温度以上で半固
状又は固状となり、その温度以下の温度領域で液体状乃
至液体に近い粘度となる媒体組成物を封入した側を頭、
顔、肩等被冷却体に当てうるようにし、かつ冷却した状
態を長時間維持できるようにした蓄熱(保冷)パック装
着具を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明が採った手段の要旨とするところは、叙上の特
許請求の範囲に記載のとおりである。
【0012】請求項1発明の要旨とするところは、「パ
ック本体の内部に所定温度以上で液体であり、その温度
以下に冷却されると固状となる蓄熱媒体を封入した部分
と、前記所定温度以上で半固状又は固状でありかつ前記
所定温度以下の冷却温度領域で液体状乃至液体に近い粘
度となる媒体組成物を封入した部分とを組み合わせて設
けたことを特徴とする蓄熱パック」にあり、請求項2発
明の要旨とするところは、「前記蓄熱媒体は、水、n−
パラフィン系化合物溶液、n−パラフィン系誘導体溶
液、塩水和物溶液、及び包接化合物溶液を含む群から選
択されていることを特徴とする請求項1記載の蓄熱パッ
ク」にあり、請求項3発明の要旨とするところは、「前
記蓄熱パックにおいて、前記媒体組成物は、高級脂肪酸
塩から選ばれた1種又は2種以上の混合物が全体の15
〜40重量%の割合で含まれており、該高級脂肪酸塩の
種類とその含有量によって実質的に決まる所定の温度範
囲で半固状又は固状であり、この所定の温度以下に冷却
されると液体化する特性を有することを特徴とする請求
項1記載の蓄熱パック」にある。
【0013】このように構成した請求項1、2、3の発
明に係るいずれかの蓄熱(保冷)パックによれば、所定
温度以上にある蓄熱(保冷)パックを冷蔵庫で所定冷却
温度に冷却することにより、蓄熱媒体を封入した部分だ
けが凍結され、媒体組成物を封入した部分は液体状乃至
液体となるので、使用時に凍結した蓄熱媒体で液体状と
なった蓄熱熱媒体を冷却して温度上昇を遅らせることが
でき、液体状乃至液体に近い粘度とした媒体組成物側を
被冷却体の表面にフィットさせて当た状態で冷却でき
る。すなわち、被冷却体に対する冷却効率の向上が図れ
る。
【0014】請求項4発明の要旨とするところは、「所
定温度以上で半固状又は固状であり、その温度以下の冷
却温度領域で液体状乃至液体に近い粘度となる媒体組成
物を封入する部分を合成樹脂フィルム製パック本体と
し、前記所定温度以上で液体でありその温度以下に冷却
されると固状となる蓄熱媒体を封入する部分を前記パッ
ク本体より小さい合成樹脂フィルム製密閉袋体又はカプ
セルとし、前記パック本体の媒体組成物に前記密閉袋体
又はカプセルを1又は複数個介在させた請求項1記載の
蓄熱パック」にあり、このように構成した請求項4発明
に係る蓄熱パックによれば、所定温度以下にに冷却した
時、密封袋体又はカプセルの蓄熱媒体は凍結するが、前
記所定温度以下の温度領域で液体状乃至液体に近い粘度
となる媒体組成物中で浮遊状となるので、パックは自由
に折り曲げることができ、病人の頭、スポーツ選手の
肩、肘等冷湿布をする箇所の形にフィットさせて当て的
確に冷やすことができ、凍結した蓄熱媒体が温度上昇に
伴って融け、媒体組成物が液体状から段々固まったもの
となるまで、被冷却体を長時間冷却することができる。
【0015】請求項5発明の要旨とするところは、「所
定温度以上で半固状又は固状であり、その温度以下の冷
却温度領域で液体状乃至液体に近い粘度となる媒体組成
物を封入する部分の内部を縦、横或いは縦横に区分壁を
形成した合成樹脂フィルム製パック本体とし、該区画の
所望の区画を、所定温度以上で液体であり、その温度以
下に冷却されると固状となる蓄熱媒体を封入した部分
と、前記所定温度以上で粘度が固状であり、その温度以
下の冷却温度で液体状乃至液体に近い粘度となる媒体組
成物を封入した部分とした請求項1記載の蓄熱パック」
にあり、このように構成した請求項5発明に係る蓄熱パ
ックによれば、パック本体内部を例えば、上下に区分し
た場合、所定の冷却温度に冷却することにより、下側の
蓄熱媒体部分だけが凍結され、上側の媒体組成物を封入
した部分は液体状乃至液体に近い粘度となるので、この
上側の媒体組成物を封入した部分を被冷却体の表面にフ
ィットさせて当てることができ、凍結した下部の蓄熱媒
体により上部の柔らかくなった媒体組成物が冷却され、
温度の上昇に伴い凍結した蓄熱媒体が融けるまで、長時
間に亘り被冷却体を冷却できる。又、パック内部を縦、
横、縦横に区分することにより、冷却して液体状乃至液
体に近い粘度とした媒体組成物がパック内部で偏らない
ようにできる。
【0016】請求項6の発明の要旨とするところは、
「前記合成樹脂フィルム製パック本体の各区画に入れた
所定温度以上で半固状又は固状であり、その温度以下の
冷却温度領域で液体状乃至液体に近い粘度となる媒体組
成物中に、その温度以下に冷却されると固状となる蓄熱
媒体を封入した密閉袋体又はカプセルを1又は複数個介
在させた請求項1又は5記載の蓄熱パックにある。
【0017】このように構成した請求項6発明に係る蓄
熱パックによれば、パック本体の各区画の所定温度以下
の温度領域で液体状乃至液体に近い粘度となる媒体組成
物中に、前記所定温度以上で液体であり、この温度以下
に冷却されると固状となる蓄熱媒体を封入した密閉袋体
又はカプセルを1又は複数個介在させたので、前記所定
温度以下に冷却することにより、前記蓄熱媒体だけが凍
結され、媒体組成物が液体状乃至液体に近い粘度となる
ので、この媒体組成物を封入した部分を被冷却体の表面
にフィットさせて当てることができ、凍結した蓄熱媒体
により媒体組成物が冷却され、温度の上昇に伴い蓄熱媒
体が融けるまで、長時間に亘り被冷却体を冷却できる。
【0018】請求項7の発明の要旨とするところは、
「合成樹脂フィルム製パック本体に封入した所定温度以
上で液体であり、その温度以下に冷却されると固状とな
る蓄熱媒体を封入する部分の外面側を断熱材とした請求
項1又は6記載の蓄熱パック」にあり、このように構成
した請求項7発明に係る蓄熱パックによれば、特には、
蓄熱パックの前記外面側が温まらないようにして長時間
低温に保てる。
【0019】請求項8の発明の要旨とするところは、
「合成樹脂フィルム製パック本体の適所に表裏に貫通し
た1又は複数の貫通孔部を設けた請求項1、4、5又は
6のいずれかに記載の蓄熱パック」にあり、かかる構成
とすることにより、パックを顔等に当てた時、貫通孔部
が息抜き孔となり、顔に当てやすい。
【0020】請求項9の発明の要旨とするところは、
「パック本体の内部に所定温度以上で液体であり、その
温度以下に冷却されると固状となる蓄熱媒体を封入した
部分と、前記所定温度以上で半固状又は固状であり、そ
の温度以下に冷却されると液体状乃至液体に近い粘度と
なる媒体組成物を封入した部分とを組み合わせて設けた
蓄熱パックを、その所定温度以上で粘度が固状となり、
その温度以下の冷却温度領域で液体状乃至液体に近い粘
度となる媒体組成物を封入した部分が被冷却体に面する
ように装着具に装着したことを特徴とする蓄熱パック装
着具」にあり、このように構成した請求項9の発明に係
る蓄熱パック装着具によれば、枕、眼を覆うアイマス
ク、顔に当てるパック等に保冷パックを装着し、所定温
度以上で粘度が固状となり、その温度以下の冷却温度で
液体状乃至液体に近い粘度となる蓄冷材を封入した部分
を被冷却体に面するようにできるので、これを頭、顔、
肩、肘などに当てるだけで、効果的な冷却ができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に係る蓄熱(保冷)パック
を作成するために媒体組成物3をまず説明する。
【0022】本発明の実施例に使用した媒体組成物は、
高級脂肪酸の塩類から選ばれた1種又はこれら2種以上
が全体の15〜40重量%の割合で含有されかつ水も含
有された組成物である。前記高級脂肪酸は炭素数が8〜
20の脂肪酸であり、この炭素数が8〜20の脂肪酸
は、飽和直鎖脂肪酸、不飽和直鎖脂肪酸、飽和ヒドロキ
シ脂肪酸、又はイソ酸からなる脂肪酸の群から選択され
るものであり、これらの単独であってもよくそして2種
以上を組み合せたものであっても構わない。又、前記高
級脂肪酸の塩類のうちの「塩」としては、カリウム塩、
ナトリウム塩等に代表されるアルカリ金属塩、アンモニ
ウム塩、あるいはトリエタノールアミン塩などに代表さ
れる有機塩などである。そして、前記高級脂肪酸の塩の
含有量は、媒体組成物の全体当り15〜40重量%であ
る。但し、高級脂肪酸塩の含有量は、高級脂肪酸塩の種
類とその組み合せによってそれぞれ異なる特定の濃度範
囲であり、一義的に表すことはできない。
【0023】また、高級脂肪酸塩の種類とこれらの含有
量によって実質的に決まる所定の温度範囲で半固状又は
固状となり、該所定の温度範囲以下にこれらを冷却する
とその流動性が増強され軟化、液状化するとともに、水
よりも温め難くかつ水よりも冷め難いところに特徴を有
する新規な特性を具有する媒体組成物である。
【0024】次に、蓄熱媒体としては、水、C14パラフ
ィンやC16パラフィンなどに代表されるn−パラフィン
系化合物、および高密度ポリエチレンや架橋高密度ポリ
エチレンなどに代表されるn−パラフィンの誘導体や、
CaCl2・6H2Oなどに代表される塩水和物、(C4
94NCHO2・32H2Oなどに代表される包接化合
物を用いる。
【0025】図1および図2において、合成樹脂フィル
ムで密封した大きいパック本体1の内部に媒体組成物3
を封入し、別に合成樹脂フィルムで密封した小さい密封
袋体4に前記蓄熱媒体を封入し、この小さい密封袋体4
を媒体組成物中に1又は複数個入れ、冷却により媒体組
成物が液体状乃至液体に近い粘度となって柔らかくなっ
た中でこの密閉袋体4が浮遊状となる。而して、この保
冷パックは冷やして無い場合は、媒体組成物は固くなっ
ており、又、蓄熱媒体は当然液体となっている。この状
態で冷蔵庫の冷凍室に入れ、所定の温度、例えば−10
℃〜−20℃に冷却すると、蓄熱媒体2は凍結するが、
媒体組成物3は逆に液体状乃至液体に近い粘度となり、
その媒体組成物中に密封袋体4が浮遊状となるので、冷
却時でもパックを自由に折り曲げることができ、病人の
頭、スポーツ選手の肩、肘等冷湿布をする箇所の形にフ
ィットさせて当て的確に冷やすことができ、凍結した蓄
熱媒体部分により回りの媒体組成物3部分が冷却されて
液体状乃至液体に近い粘度の状態を長く保つようにでき
る。
【0026】図4および図7乃至図9において、合成樹
脂フィルム製パック本体として、内部に縦、横、或いは
縦横に合成樹脂フィルム製区分壁6を形成し、該区画の
所望の区画に、前記蓄熱媒体2と、前記媒体組成物3と
を好適には互い違いに入れ、これを冷却した時、蓄熱媒
体2を入れた部分だけが冷凍され、媒体組成物3を封入
した部分は液体状乃至液体に近い粘度となるので、この
媒体組成物3を封入した部分を被冷却体の表面にフィッ
トさせて当てることができ、凍結した蓄熱媒体2の部分
により媒体組成物3が冷却され、この媒体組成物3は液
状から段々固まったものとなるまで、被冷却体を冷却で
きる。又、パック内部を縦、横、縦横に区分することに
より、冷却時に液体状乃至液体に近い粘度となった媒体
組成物3がパック内で偏らないようにして、均等に冷却
できる。
【0027】蓄熱媒体2を封入した部分は、図1および
図2において、合成樹脂フィルム製密封袋体4、図3お
よび図4において、合成樹脂フィルム製カプセル4、図
5および図6において、屈曲自在な薄いフィルム5aで
連結した密封袋体5に蓄熱媒体3を入れて密封したもの
を使用するか、或いは図7乃至図9において、パック内
部を合成樹脂フィルム製区分壁6で区分して、図7およ
び図8ではその上部の区画に媒体組成物3、下部の区画
に蓄熱媒体2を入れ、図9では中央の区画に蓄熱媒体
2、上下の区画に媒体組成物3を入れてある。
【0028】図10において、合成樹脂フィルム製パッ
ク本体の蓄熱媒体2部分の外面側7を断熱材とし、蓄熱
(保冷)パックの蓄熱媒体2部分側が暖まらないように
して長時間低温に保つことができる。図11において、
パック本体1に適所に表裏に貫通した貫通孔部8を設
け、顔等に当てる時、口、鼻の箇所の息抜き孔とする。
図12において、パック本体1の仕切り壁6の交叉部等
を利用して貫通孔部8を設けてもよい。貫通孔部は円形
に限られるものではなく、長穴形でもよい。
【0029】図13乃至図17において、使用の仕方を
示す。図13において、魚肉等の生鮮食品Sを遠隔に搬
送する場合には一対の蓄熱(保冷)パックを用意し、そ
の蓄熱(保冷)パックの媒体組成物3を封入した側を当
該生鮮食品の形に沿わせてフィットさせて挟持し、この
状態で保冷箱に入れて送る。
【0030】図14において、熱のある病人の頭Hに当
てる氷嚢の代わりに、上記蓄熱(保冷)パックを媒体組
成物3を封入した側を頭に当てて頭の形にフィットさせ
て冷やすものである。さらに図15において、スポーツ
選手等が運動後等に肩K、肘を冷湿布をする場合にも媒
体組成物3を封入した側を患部に当てて冷やすことがで
きる。
【0031】図16において、熱のある病人の頭を載せ
る水枕の代わりとしたもので、断熱性枕体9として発泡
体を用い、その凹部9aに前記蓄熱(保冷)パックに媒
体組成物3を封入した側を上にして載せ、その上に頭を
載せる。
【0032】図17において、眼を覆うアイマスク10
の内面にパック本体1を区分したものを装着して使用す
る。このパック本体1には前記のように蓄熱媒体を入
れ、密封袋体、カプセルを入れた場合を示してあるが、
これに限られるものではない。
【0033】以上の実施形態を示したが、この発明はこ
の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸
脱しない範囲で、様々な形態を実施し得るものである。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0035】図において、パック本体1は柔軟なポリ塩
化ビニルで構成されるシート状布体を袋体として周縁を
密封する。袋体の周縁の貼り合わせ方法は使用する材料
素材と組成に応じて、接着、圧着、溶着、融着などの手
段を適宜選択することができる。又、シートの素材は水
が漏れない弾力性のあるものであればよく、他の素材と
して柔軟なポリエチレンやポリプロピレンなどの公知シ
ート素材が例示できる。
【0036】この合成樹脂製パック本体1に入れる媒体
組成物3は、株式会社フタバ化学製の商品名「エッカ」
と称されるものである。この「エッカ」の成分は、高級
脂肪酸の塩類を少なくとも1種以上含有しかつ水も含有
しており、高級脂肪酸の種類は、飽和直鎖脂肪酸、不飽
和直鎖脂肪酸、飽和ヒドロキシ脂肪酸、或いはイソ酸か
ら適宜選択されており、「塩」の種類としては、ナトリ
ウム、カリウム等に代表されるアルカリ金属、塩若しく
はトリエタノールアミン塩等に代表される有機塩等であ
り、エッカ全体に対する含有量は15〜40重量%程度
である。また、糖類、アルコール類、防腐剤等を含有す
る場合がある。原料は化粧品原料基準、および化粧品種
別配合成分規格に収載されており、化粧品種別許可基準
に適合するものである。
【0037】この「エッカ」は水の約3倍近い保冷保温
能力があり、水よりも温め難くまた冷め難いので、顕熱
蓄冷蓄熱方式の蓄冷蓄熱媒体として使用できる。この
「エッカ」は図18に示すように、高温から低温に向け
て冷却すると、ある特定の臨界温度Xで液状から固状
(ゲル状)へと可逆的に変化し、さらに、低温に冷却す
ると、ある特定の臨界温度Yで再び固状(ゲル状)から
液状へと可逆的に変化する。本発明のエッカの冷却温度
領域は、臨界温度X以下で臨界温度Yまでである。臨界
温度X,Yはエッカに含有する高級脂肪酸塩の種類とこ
れらの含有量によって実質的に決まる。図18では臨界
温度Xは5℃、臨界温度Yは約−20℃である。
【0038】<実施例> 試料A:エッカ〔EK−A15〕400gと密封袋体1
00g 試料B:エッカ〔EK−A15〕300gと密封袋体2
00g 上記各試料をそれぞれパック本体の袋体、密封袋体に充
填密閉したものを使用した。 パック本体の袋体のサイズ:175mm×265mm 材質 :ナイロン (厚さ25μm) ポリエチレン (厚さ60μm) <試験方法>冷却温度−30+2℃の雰囲気中で12時
間以上冷却した試料を、ほぼ常温の30+2℃なる温度
雰囲気中に放置し、試料A、Bの表面温度を測定したも
のを図19に示す。図19では、試料Aの場合には表面
温度が曲線aのように上昇した。また、試料Bの場合に
は密封袋体の量が多いので、表面温度が曲線bのように
かなりの時間、0℃付近に保たれ、長時間被冷却体を保
冷できることがわかった。
【0039】図1において、合成樹脂製密封袋体4は前
記パック本体ポアックと同じ材質でよく、蓄熱媒体とし
て1〜2重量%カルボキシメチルセルロース(CMC)
を入れ、冷却温度は0℃ないしそれ以下で凍結を始め−
5〜−10℃で凍結し、又0℃以上になると液体となる
ものを使用してある。。
【0040】図1および図2において、1は四角形に密
封した大きい合成樹脂フィルム製パック本体で、その内
部にエッカ3を封入する。4は同じく四角形に密封した
小さい合成樹脂フィルム製密封袋体で、その内部に蓄熱
媒体2を封入する。パック1および密封袋体4は透水性
のないポリオレフィン、ナイロン、ポリエチレン等から
なる合成樹脂フィルムを使用する。そして、パック本体
1にエッカ3を入れ、かつそのエッカ中に密封袋体4を
複数個入れて密封する。密封袋体4の個数の多少でエッ
カを冷却する能力を変えることができる。エッカに対す
る密封袋体の水又は不凍液の量が多いほど冷却効果を上
げることができる。
【0041】これを冷蔵庫で所定の冷却温度に冷却する
と、密封袋体4内のは蓄熱媒体2は凍結し、エッカ3は
液体状乃至液体に近い粘度となり、パック本体を自由に
折り曲げたり、凹ませたりすることができる。
【0042】図3および図4において、密封袋体4とし
て合成樹脂フィルム製カプセルを使用し、そのカプセル
4の内部に前記蓄熱媒体2を封入したもので、パック内
部のエッカに複数個入れ、冷却時に浮遊状となるように
する。このパックを冷蔵庫で所定の冷却温度に冷却する
と、カプセル4内の蓄熱媒体2は凍結し、エッカ3は液
体状乃至液体に近い粘度となり、パック本体を自由に折
り曲げたり、凹ませたりすることができる。カプセル4
は図示の楕円形に限られるものではなく、球体等でもよ
い。
【0043】図5および図6に示す連結した密封袋体5
は前記密封袋体或いはカプセルを薄い合成樹脂フィルム
5aで一列或いは縦横に連結したものである。これを大
きい合成樹脂フィルム製パック本体1のエッカ3内に入
れ、冷却時に浮遊状となるようにする。従って、これも
パック本体を自由に折り曲げたり、凹ませたりすること
ができる。この連結袋体5は合成樹脂フィルム製パック
1の中に自由に介在してあるが、両端をパックの内部に
止めるようにしてもよい。
【0044】図7乃至図9において、大きい合成樹脂フ
ィルム製パック本体1の内部を縦、横、或いは縦横に区
分壁6で区画した場合を示す。図7ではパック本体1の
上部の区画にエッカ3を封入し、かつ下部の各区画に蓄
熱媒体(水)2を封入し、図8では縦横に区分して上部
にエッカ、下部に蓄熱媒体(水)2を入れてあり、図9
では内部を仕切で上中下の三区画とし、中央の区画に蓄
熱媒体(水)2を封入し、上下の区画にエッカ3を封入
してある。パック内部の仕切り方は実施例のものに限ら
れるものではない。又蓄熱媒体2とエッカ3はその区画
に随意に入れることができる。パック1内を縦又は縦横
に仕切れば、固状の「エッカ」が液状化した時曲面に当
てても袋内で両側に偏るのを防ぐことができ、ほぼ均等
に被冷却体に当てることができる。
【0045】図10では、合成樹脂フィルム製パック本
体1の蓄熱媒体を封入する側の底面7は断熱材で作成し
て底面より熱が逃げないようにして、冷却した保冷パッ
クの温度の上昇をゆるやかなものとする。
【0046】図11では合成樹脂フィルム製パック本体
1の適所に貫通孔部8を設けてある。図12において、
パック1を顔に当てるお面型とし内部を仕切で縦横に区
画するとともに、その仕切壁の交差部に表裏に貫通した
貫通孔部8を設け、かつ口又は鼻に当る部分の仕切壁部
分に長穴8aを設け、パック1の縦横の各区画に前記の
ようにエッカを入れ、エッカ中に密封袋体、カプセル4
を介在してある。
【0047】図13乃至図17に使用方法の一例を示
す。図13では、所定冷却温度に冷却したこの発明の蓄
熱(保冷)パックの液体状としたエッカ3を入れた部分
を魚等生鮮食品Sの上下両面に押し当てた場合を示す。
冷却して液体状としたエッカ3を入れた部分側を対向し
てその間に魚S等を挟んで押さえることによりエッカ3
を入れた部分を魚等の表面の形状に沿った形に密着で
き、効率的に保冷することができる。
【0048】図14では、病人の頭Hにこの発明の蓄熱
(保冷)パックを使用する場合を示す。蓄熱(保冷)パ
ックの液体状としたエッカ3を入れた部分を頭Hに載せ
ることにより、エッカ3を入れた部分が頭の形に倣って
凹み頭に密着して効率的に冷やすことができる。図15
では、スポーツ選手等が運動後冷湿布するような箇所、
例えば肩K、肘などに蓄熱(保冷)パックの液体状とし
た「エッカ」3を入れた部分を当てて肩、肘の形に倣っ
て密着させ効率的に冷やすことができる。
【0049】図16は、上記蓄熱(保冷)パックを断熱
性枕体9の発泡体上に嵌合した場合を示す。発泡体9は
枕の形でその上部中央に凹部9aを形成してあり、前記
この発明の蓄熱(保冷)パックをこの凹部9aに嵌合し
て枕を構成する。
【0050】図17において、眼に覆うアイマスク10
にこの発明の蓄熱(保冷)パックを設けた場合を示す。
アイマスク10の内面に、前記媒体組成物3を入れ、カ
プセルを入れたパック1を区分したものを装着してあ
る。
【0051】ところで、以上述べた実施例はいずれも被
冷却体を冷却する場合を例にして述べたものあるが、前
記媒体組成物3は前記所定温度範囲で固まるが、加熱手
段で温め所定温度範囲外の約60℃以上になると液体乃
至粘度ある液体となるので、これを利用して温湿布の代
わりに使用することができることは、改めて説明するま
でもないことである。
【0052】
【発明の効果】以上の通り、請求項1、2、3の発明の
蓄熱(保冷)パックによれば、例えば、冷蔵庫等の冷凍
室で所定の冷却温度で冷やすと、所定温度以上で液体と
なり、その温度以下の冷却温度で凍結する蓄熱媒体を封
入した部分は凍結するが、所定温度以上で粘度が固状と
なり、その温度以下の冷却温度で液体状乃至液体に近い
粘度となる媒体組成物を封入した部分は液体乃至液体に
近い粘度となるので、その液体状乃至液体に近い粘度と
なる媒体組成物を封入した部分を被冷却体の形に合わせ
て密着させて当てることができ、熱が逃げることなく効
率的に冷却することができ、凍結した蓄熱媒体を封入し
た部分で液体状乃至液体に近い粘度となる媒体組成物を
封入した部分を柔らかい状態に長い時間保持して被冷却
体を冷やすことができる。壊れやすい被冷却体に対して
保冷パックに緩衝性があり、そのために特に衝撃吸収材
を使用しなくてもその効果がある。又、同時に凹凸のあ
る物に対して殆ど液体状乃至液体に近い粘度となる媒体
組成物側で密着させて包むことができ、冷却効率を向上
できる。
【0053】請求項4の発明の蓄熱(保冷)パックによ
れば、合成樹脂フィルム製パックの内部に封入した前記
媒体組成物中に、前記蓄熱媒体を封入した合成樹脂密封
袋体、カプセルを1又は複数個介在させたので、冷蔵庫
等の冷凍室で所定の冷却温度で冷やすと、カプセル内の
蓄熱媒体は凍結し、回りの媒体組成物は液体乃至粘度あ
る液体となってカプセルは媒体組成物中に浮遊状とな
り、全体がフレキシブル性があるので使用時にはその凹
凸のある被冷却体に対し柔らかくなった媒体組成物の部
分側で被冷却体に密着させて包むことができ、効率的に
冷却することができ、しかも、冷却により凍結した蓄熱
媒体を有する密封袋体、カプセルで回りの媒体組成物の
温度を下げることができ、この媒体組成物が所定温度範
囲に戻るのをなるべく遅くすることができる。又パック
本体に密封袋体、カプセルを入れるだけであるから簡単
に製作でき、安価に提供できる。
【0054】請求項5の発明の蓄熱(保冷)パックによ
れば、合成樹脂フィルム製パックの内部を縦、横或いは
縦横に区分壁で区分して設けたので、冷蔵庫等の冷凍室
にて所定冷却温度にて冷やすと、蓄熱媒体の部分は凍結
し、媒体組成物の部分は逆に液体乃至粘度ある液体とな
るので、使用時にはその柔らかくなった媒体組成物側を
被冷却体に当てることにより密着させて効率的に冷却す
ることができ、しかも、冷却により凍結した蓄熱媒体に
より媒体組成物の部分の温度を下げることができ、この
媒体組成物が常温に戻るのをなるべく遅くすることがで
きる。さらにはパック内部を縦、横又は縦横に仕切った
ので、媒体組成物が冷却して液状化してもパック内で偏
ることなく、均等に当てることができる。
【0055】請求項6の発明の蓄熱(保冷)パックによ
れば、前記合成樹脂フィルム製パック本体の各区画に封
入した媒体組成物中に、蓄熱媒体を封入した部分を1又
は複数個介在させたので、冷却により凍結した蓄熱媒体
部分により媒体組成物の部分の温度を下げることがで
き、常温に戻るのをなるべく遅くすることができる。
【0056】請求項7の発明によれば、前記合成樹脂フ
ィルム製パック本体に封入した所定温度以上で液体とな
り、その温度以下の冷却温度で凍結する蓄熱媒体を封入
した部分の外面側を断熱材としたので、冷却時に凍結し
た蓄熱媒体が融けるのを遅らせることができる。
【0057】請求項8の発明の蓄熱(保冷)パックによ
れば、前記合成樹脂フィルム製パック本体の適所に表裏
に貫通した1又は複数の貫通孔部を設けたので、顔等に
当てる場合にこの貫通孔を口、鼻、眼の位置等に位置さ
せて息抜き孔とすることができ、顔に当てやすい。
【0058】請求項9の発明によれば、断熱性枕体の凹
部に冷蔵庫の冷凍室で冷却した蓄熱(保冷)パックを媒
体組成物を封入した部分を上にして載せ、その上に頭を
載せるだけで水枕の代わりとできるから便利で、その際
に頭の形に倣わせ密着させることができるので効率的に
冷やすことができる。又、アイマスク等の内面に保冷パ
ックを設けたものでは、顔の眼の所に密着させて冷やす
ことができるので効率的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の密封袋体を入れた蓄熱(保冷)パック
を示す斜視図である。
【図2】図1に示した蓄熱(保冷)パックの断面図であ
る。
【図3】カプセルを入れた蓄熱(保冷)パックを示す一
部破断正面図である。
【図4】パック本体内部を縦に区分してカプセルを入れ
た場合を示す断面図である。
【図5】連結袋体を入れた場合を示す断面図である。
【図6】連結袋体を示す一部破断平面図である。
【図7】パック本体内部を上下に区分した断面図であ
る。
【図8】パック本体内部を縦横に区分した断面図であ
る。
【図9】パック本体内部を上中下に三区分した断面図で
ある。
【図10】パック本体に断熱材を設けた断面図である。
【図11】パック本体に貫通孔部を設けた断面図であ
る。
【図12】顔面当て用パックの一部破断平面図である。
【図13】この発明のパックで被保冷材を挟んだ状態の
断面図である。
【図14】頭に載せた状態の断面図である。
【図15】肩に当てた状態の断面図である。
【図16】枕体に載せた状態の断面図である。
【図17】アイマスクに装着した状態の断面図である。
【図18】本発明に使用した媒体組成物の特性を模式的
に示す説明図である。
【図19】試料A、Bの温度上昇の特性を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1…合成樹脂フィルム製パック本体 2…蓄熱媒体 3…媒体組成物 4…密封袋体 5…連結密封袋体 6…区分壁 7…断熱面 8…貫通孔部 9…枕体

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パック本体の内部に所定温度以上で液体
    であり、その温度以下に冷却されると固状となる蓄熱媒
    体を封入した部分と、前記所定温度以上で半固状又は固
    状でありかつ前記所定温度以下の冷却温度領域で液体状
    乃至液体に近い粘度となる媒体組成物を封入した部分と
    を組み合わせて設けたことを特徴とする蓄熱パック。
  2. 【請求項2】 前記蓄熱パックにおいて、 前記蓄熱媒体は、水、n−パラフィン系化合物溶液、n
    −パラフィン系誘導体溶液、塩水和物溶液、及び包接化
    合物溶液を含む群から選択されていることを特徴とする
    請求項1記載の蓄熱パック。
  3. 【請求項3】 前記蓄熱パックにおいて、 前記媒体組成物は、高級脂肪酸塩から選ばれた1種又は
    2種以上の混合物が全体の15〜40重量%の割合で含
    まれており、該高級脂肪酸塩の種類とその含有量によっ
    て実質的に決まる所定の温度範囲で半固状又は固状であ
    り、この所定の温度以下に冷却されると液体化する特性
    を有することを特徴とする請求項1記載の蓄熱パック。
  4. 【請求項4】 所定温度以上で半固状又は固状であり、
    その温度以下の冷却温度領域で液体状乃至液体に近い粘
    度となる媒体組成物を封入する部分を合成樹脂フィルム
    製パック本体とし、前記所定温度以上で液体でありその
    温度以下に冷却されると固状となる蓄熱媒体を封入する
    部分を前記パック本体より小さい合成樹脂フィルム製密
    閉袋体又はカプセルとし、前記パック本体の媒体組成物
    に前記密閉袋体又はカプセルを1又は複数個介在させた
    請求項1記載の蓄熱パック。
  5. 【請求項5】 所定温度以上で半固状又は固状であり、
    その温度以下の冷却温度領域で液体状乃至液体に近い粘
    度となる媒体組成物を封入する部分の内部を縦、横或い
    は縦横に区分壁を形成した合成樹脂フィルム製パック本
    体とし、該区画の所望の区画を、所定温度以上で液体で
    あり、その温度以下に冷却されると固状となる蓄熱媒体
    を封入した部分と、前記所定温度以上で粘度が固状であ
    り、その温度以下の冷却温度で液体状乃至液体に近い粘
    度となる媒体組成物を封入した部分とした請求項1記載
    の蓄熱パック。
  6. 【請求項6】 前記合成樹脂フィルム製パック本体の各
    区画に入れた所定温度以上で半固状又は固状であり、そ
    の温度以下の冷却温度領域で液体状乃至液体に近い粘度
    となる媒体組成物中に、その温度以下に冷却されると固
    状となる蓄熱媒体を封入した密閉袋体又はカプセルを1
    又は複数個介在させた請求項1又は5記載の蓄熱パッ
    ク。
  7. 【請求項7】 合成樹脂フィルム製パック本体に封入し
    た所定温度以上で液体であり、その温度以下に冷却され
    ると固状となる蓄熱媒体を封入する部分の外面側を断熱
    材とした請求項1又は6記載の蓄熱パック。
  8. 【請求項8】 合成樹脂フィルム製パック本体の適所に
    表裏に貫通した1又は複数の貫通孔部を設けた請求項
    1、4、5又は6のいずれかに記載の蓄熱パック。
  9. 【請求項9】 パック本体の内部に所定温度以上で液体
    であり、その温度以下に冷却されると固状となる蓄熱媒
    体を封入した部分と、前記所定温度以上で半固状又は固
    状であり、その温度以下に冷却されると液体状乃至液体
    に近い粘度となる媒体組成物を封入した部分とを組み合
    わせて設けた蓄熱パックを、その所定温度以上で粘度が
    固状となり、その温度以下の冷却温度領域で液体状乃至
    液体に近い粘度となる媒体組成物を封入した部分が被冷
    却体に面するように装着具に装着したことを特徴とする
    蓄熱パック装着具。
JP04410097A 1997-02-27 1997-02-27 蓄熱保冷パックおよび蓄熱保冷パック具 Expired - Fee Related JP3210986B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04410097A JP3210986B2 (ja) 1997-02-27 1997-02-27 蓄熱保冷パックおよび蓄熱保冷パック具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04410097A JP3210986B2 (ja) 1997-02-27 1997-02-27 蓄熱保冷パックおよび蓄熱保冷パック具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10234767A true JPH10234767A (ja) 1998-09-08
JP3210986B2 JP3210986B2 (ja) 2001-09-25

Family

ID=12682208

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04410097A Expired - Fee Related JP3210986B2 (ja) 1997-02-27 1997-02-27 蓄熱保冷パックおよび蓄熱保冷パック具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3210986B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002078727A (ja) * 2000-09-05 2002-03-19 Kao Corp マイボーム腺機能改善治療具
JP2007509663A (ja) * 2003-10-29 2007-04-19 ウエルケア プロダクツ エス.アー. 熱クッション及び熱クッションを含む装置
WO2016002596A1 (ja) * 2014-06-30 2016-01-07 シャープ株式会社 蓄熱材およびそれを用いた物品
KR102197075B1 (ko) * 2020-01-16 2020-12-30 박서준 재사용 및 탈부착이 용이한 아이스팩
CN115654803A (zh) * 2022-12-29 2023-01-31 山东履信思源防伪技术有限公司 鲜活海产品降温保鲜用冰袋及其制作方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014100152A (ja) * 2011-03-02 2014-06-05 Kakumaru:Kk 保冷具

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002078727A (ja) * 2000-09-05 2002-03-19 Kao Corp マイボーム腺機能改善治療具
JP2007509663A (ja) * 2003-10-29 2007-04-19 ウエルケア プロダクツ エス.アー. 熱クッション及び熱クッションを含む装置
WO2016002596A1 (ja) * 2014-06-30 2016-01-07 シャープ株式会社 蓄熱材およびそれを用いた物品
KR102197075B1 (ko) * 2020-01-16 2020-12-30 박서준 재사용 및 탈부착이 용이한 아이스팩
CN115654803A (zh) * 2022-12-29 2023-01-31 山东履信思源防伪技术有限公司 鲜活海产品降温保鲜用冰袋及其制作方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3210986B2 (ja) 2001-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20080119916A1 (en) Cold Compress for Therapeutic Cooling
US20120165910A1 (en) Cold compress for therapeutic cooling
US5065758A (en) Cold pack for treatment of injuries
US5069208A (en) Therapeutic device comprising a mass of a thermally active material
US3463161A (en) Temperature maintaining device
US4596250A (en) Moldable cooling/heating device with directional cooling/heating
US6128915A (en) Portable food and beverage cooling device
TW476644B (en) Portable first-aid cold hot compress pack
WO2012117575A1 (ja) 保冷具
US20150272775A1 (en) Multi-phase mixed material therapy pack
JP3210986B2 (ja) 蓄熱保冷パックおよび蓄熱保冷パック具
US20170172790A1 (en) Temperature management and phase change energy system for storage and therapeutic applications
US20100319382A1 (en) Blanket That Keeps A Person's Body Cool In The Hot Sun Complete With Matching Bag
WO2017187774A1 (ja) 保冷具および冷却療法に用いる治療用具
KR200424080Y1 (ko) 에어 아이스 팩
JPS61207481A (ja) 蓄冷剤
JP2002173671A (ja) 蓄冷剤及び冷却パッド
KR200397467Y1 (ko) 아이스 팩
US20200329702A1 (en) Thermal Consistency Systems and Methods for the Application of Thermal Support to a Human or Animal Body or to an Organ for Transplantation
JPH07255768A (ja) 保冷剤
CN212424096U (zh) 一种保温医疗箱
JPS60182946A (ja) 頭部冷却器
JPH11253479A (ja) 熱冷まし装置
JP2010236741A (ja) 冷却具に用いる保冷剤用断熱カバー
JP3084574U (ja) 保温保冷物収納袋

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070719

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080719

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080719

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090719

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100719

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110719

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120719

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120719

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130719

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees