JPH10225914A - 軽量骨材及びそれを用いた建築用材 - Google Patents

軽量骨材及びそれを用いた建築用材

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JPH10225914A
JPH10225914A JP3077797A JP3077797A JPH10225914A JP H10225914 A JPH10225914 A JP H10225914A JP 3077797 A JP3077797 A JP 3077797A JP 3077797 A JP3077797 A JP 3077797A JP H10225914 A JPH10225914 A JP H10225914A
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雅昭 久保
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    • C04B18/00Use of agglomerated or waste materials or refuse as fillers for mortars, concrete or artificial stone; Treatment of agglomerated or waste materials or refuse, specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone
    • C04B18/02Agglomerated materials, e.g. artificial aggregates
    • C04B18/022Agglomerated materials, e.g. artificial aggregates agglomerated by an organic binder
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セメント材料の硬化を阻害することなく廃木
材を有効利用できる軽量骨材とそれを用いた建築用材を
提供する。 【解決手段】 建築物や土木構築物から発生する廃木材
を原料としてこれを0.1mmφ〜1mmφ程度の径に
粉砕し、この粉砕物と樹脂エマルジョンとを混合して造
粒機で1mmφ〜3mmφ程度の径に造粒し、乾燥硬化
して軽量骨材を得る。この軽量骨材をセメントを主体と
する水硬性無機硬化体に配合し、所定形状に成形して硬
化することで建築用材を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来廃棄されてい
た廃木材を用いた軽量骨材と、この軽量骨材をセメント
等の水硬性マトリクスの軽量化材として使用することに
より形成された舗装用ブロックや塀用ブロック材などの
建築用材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、廃木材は単に廃却されるか焼却さ
れるのが一般的である。近年、廃木材を微粉状の粉砕
し、これを樹脂と共に成形し、内装材や自動車部品への
実施も試みられているが、使用量が僅かで廃棄物を減じ
ると共に資源の有効利用を促進できるというものでなか
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】廃木材を大量に利用し
て、廃棄物を減じると共に資源の有効利用を促進する手
段としては、セメント材料との複合化が効果的な方法で
あるが、木材とセメントとを混合すると木材に含まれて
いるリグニン等の物質がセメントの硬化反応を阻害する
という問題があり、廃木材を有効利用できないのが現状
である。
【0004】本発明は叙述の点に鑑みてなされたもので
あって、セメント材料の硬化を阻害することなく廃木材
を有効利用できる軽量骨材とそれを用いた建築用材を提
供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の請求項1の発明の軽量骨材は、建築物や土木構
築物から発生する廃木材を原料としてこれを0.1mm
φ〜1mmφ程度の径に粉砕し、この粉砕物と樹脂エマ
ルジョンとを混合して造粒機で1mmφ〜3mmφ程度
の径に造粒し、乾燥硬化して得られたことを特徴とす
る。このような構造の軽量骨材は廃木材の粉砕物であっ
ても、表面が樹脂エマルジョンで覆われているためにセ
メント材料に配合してもセメント材料の硬化を阻害する
ことがなく、セメント系の建築用材の骨材として有効利
用できる。また軽量骨材の径が1mmφ〜3mmφ程度
であるためにコスト的に高くつかないと共にセメント硬
化体の強度低下になることがない。
【0006】また本発明の請求項2の建築用材は、請求
項1の軽量骨材をセメントを主体とする水硬性無機硬化
体に配合し、所定形状に成形して硬化することにより得
られたことを特徴とする。廃木材よりなる軽量骨材を用
いてセメント系の建築用材を形成でき、廃木材を大量に
使用して廃棄物を減じると共に資源の有効利用が促進で
きる。
【0007】また本発明の請求項3の建築用材は、請求
項2において、廃木材の粉砕物と混合する樹脂エマルジ
ョンとしてセメントとなじみのよいものを用いると共に
その配合量を木材100重量部に対して2重量部〜20
重量部としたことを特徴とする。軽量骨材とセメントと
のなじみがよくて品質のよい建築用材を得ることができ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】軽量骨材は、建築物や土木構築物
から発生する廃木材を原料としてこれを粉砕機にて粉砕
し、この粉砕物を樹脂エマルジョンと混合し、混合後に
造粒機にて造粒し、その後乾燥硬化させて得られる。廃
木材を粉砕機で粉砕するときは0.1mmφ〜1mmφ
程度の径になるように粉砕される。粉砕物と混合する樹
脂エマルジョンとしてはセメントとなじみのよいものが
好ましく、アクリルエマルジョン、エポキシエマルジョ
ン等がある。また混合物を造粒機で造粒する径は1mm
φ〜3mmφが望ましい。造粒する径が1mmφ以下の
場合、廃木材の粉砕物として極めて微粉の粉砕物を形成
しなければならなくて加工上経済的でなく、また造粒す
る径が3mmφ以上ではセメント硬化体の強度が低下す
る。
【0009】このように構成された軽量骨材はポルトラ
ンドセメントを主成分とする水硬性無機硬化体のマトリ
クスの軽量化材として配合され、所定形状に成形されて
硬化させられることで舗装用ブロックや塀用ブロック材
等の建築用材が形成される。このようにすることで、廃
木材を大量に利用して廃棄物を減じると共に資源の有効
利用ができる。またセメント系の建築用材を形成すると
き、軽量骨材の廃木材が樹脂エマルジョンにて覆われて
いるためにセメントの硬化を阻害することなく、強度が
十分にある建築用材を得ることができる。
【0010】また上記建築用材の軽量骨材を得るとき、
廃木材の粉砕物と混合する樹脂エマルジョンとしてセメ
ントとなじみのよいものを用いると共にその配合量を木
材100重量部に対して2重量部〜20重量部とするこ
とが望ましい。このとき、樹脂エマルジョンの配合量が
2重量部以下では造粒がしにくくなると共にセメント硬
化阻害防止効果が十分でなく、また20重量部以上添加
しても効果が変わらず経済的にメリットがない。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳述す
る。 (実施例1乃至実施例5)木造建築物の解体物の廃木材
を、粉砕機としてのカッターシル(ホソカワミクロン社
製)で約0.3mmφ程度に粉砕した。この粉砕木片1
00重量部と、アクリルエマルジョン(油化バーデッシ
ュ社製アクロナール)10wt%液50重量部とを混合
し、パン式造粒機で造粒して約2mmφの木片撥水体の
造粒物を得た。この造粒物を回転させながら乾燥して軽
量骨材となる木片粒状物を得た。この木片粒状物を、ポ
ルトランドセメント、ケイ砂(7号粉)、水と共に表1
のように所定量配合し、アイリッヒミキサーで混合し、
その後縦巾×横巾×深さが200mm×70mm×30
mmのアルミニウム型に振動板上で上記混合物を充填
し、常温で1ケ月間かけて硬化させて硬化体を得た。脱
型後、2週間風乾後、硬化体サンプルの硬化状態の観察
を行うと共に比重及び曲げ強度を測定した。その結果を
表1に示す。
【0012】(比較例1乃至比較例3)比較例1や比較
例2では、軽量骨材として単に廃木材を粉砕しただけの
もの(未処理品)を用いた以外は上記実施例と同様に実
施した。比較例3では廃木材を粉砕した軽量骨材を用い
なかった以外は上記実施例と同様に実施した。その結果
を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】表1の結果より、本発明の実施例のもの
は、硬化状態が良好で、比重が小さくて軽量化でき、し
かも十分に強度があることがわかる。つまり比較例1や
比較例2のように廃木材の粉砕物をそのまま用いてポル
トランドセメントと併用したものでは硬化不良を起こす
と共に曲げ強度も低下するが、本発明の実施例のように
廃木材の粉砕物を樹脂エマルジョンで処理すると硬化が
良好になると共に強度が十分になる。また比較例3のよ
うに軽量骨材を用いないと比重が大きくなるが、本発明
の実施例のように軽量骨材を用いると軽量化が図れるこ
とがわかる。
【0015】
【発明の効果】本発明の請求項1の発明の軽量骨材は、
建築物や土木構築物から発生する廃木材を原料としてこ
れを0.1mmφ〜1mmφ程度の径に粉砕し、この粉
砕物と樹脂エマルジョンとを混合して造粒機で1mmφ
〜3mmφ程度の径に造粒し、乾燥硬化して得られたの
で、廃木材の粉砕物の軽量骨材であっても表面が樹脂エ
マルジョンで覆われているためにセメント材料に配合し
てもセメント材料の硬化を阻害することがなく、セメン
ト系の建築用材の骨材として有効利用できるものであ
り、また軽量骨材の径が1mmφ〜3mmφ程度である
ために加工がコスト的に高くつかないと共にセメント硬
化体の強度低下になることがないものである。
【0016】また本発明の請求項2の発明の建築用材
は、請求項1の軽量骨材をセメントを主体とする水硬性
無機硬化体に配合し、所定形状に成形して硬化すること
により得られたので、廃木材よりなる軽量骨材を用いて
セメント系の建築用材を形成でき、廃木材を大量に使用
して廃棄物を減じると共に資源の有効利用が促進できる
ものである。
【0017】また本発明の請求項3の発明の建築用材
は、請求項2において、廃木材の粉砕物と混合する樹脂
エマルジョンとしてセメントとなじみのよいものを用い
ると共にその配合量を木材100重量部に対して2重量
部〜20重量部としたので、軽量骨材とセメントとのな
じみがよくて品質のよい建築用材を得ることができるも
のである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物や土木構築物から発生する廃木材
    を原料としてこれを0.1mmφ〜1mmφ程度の径に
    粉砕し、この粉砕物と樹脂エマルジョンとを混合して造
    粒機で1mmφ〜3mmφ程度の径に造粒し、乾燥硬化
    して得られたことを特徴とする軽量骨材。
  2. 【請求項2】 請求項1の軽量骨材をセメントを主体と
    する水硬性無機硬化体に配合し、所定形状に成形して硬
    化することにより得られたことを特徴とする建築用材。
  3. 【請求項3】 廃木材の粉砕物と混合する樹脂エマルジ
    ョンとしてセメントとなじみのよいものを用いると共に
    その配合量を木材100重量部に対して2重量部〜20
    重量部としたことを特徴とする請求項2記載の建築用
    材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ITMI20081431A1 (it) * 2008-07-31 2010-02-01 Tecnoecology S R L Materiale composito inerte per calcestruzzo e relativo metodo di preparazione
CN109095799A (zh) * 2018-08-16 2018-12-28 山东大学 一种煤矸石包覆改性制备生态骨料的方法
JP2019064840A (ja) * 2017-09-28 2019-04-25 ニチハ株式会社 無機質板およびその製造方法

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CN109095799B (zh) * 2018-08-16 2020-11-06 山东大学 一种煤矸石包覆改性制备生态骨料的方法

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