JPH10224799A - 画像信号符号化方法及び装置、画像信号復号方法及び装置、並びに画像信号記録媒体 - Google Patents

画像信号符号化方法及び装置、画像信号復号方法及び装置、並びに画像信号記録媒体

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JPH10224799A
JPH10224799A JP2412097A JP2412097A JPH10224799A JP H10224799 A JPH10224799 A JP H10224799A JP 2412097 A JP2412097 A JP 2412097A JP 2412097 A JP2412097 A JP 2412097A JP H10224799 A JPH10224799 A JP H10224799A
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Teruhiko Suzuki
輝彦 鈴木
Yoichi Yagasaki
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 空間スケーラブル符号化方法において、予測
効率を改善し、符号化効率を向上することを可能にす
る。 【解決手段】 画像信号のスケーラブル符号化を行う場
合に、上位レイヤの画像信号の動きベクトルを検出する
動きベクトル検出回路42と、この上位レイヤの動きベ
クトルを用いて下位レイヤの画像信号の画像の差分を求
めるフレームメモリ54及び動き補償回路53,演算回
路57と、この差分信号を上位レイヤの局所復号画像に
加算して予測参照画像信号を生成するフレームメモリ5
1及び動き補償回路52,演算回路59と、この生成し
た予測参照画像信号を用いて符号化を行うDCT回路4
4から可変長符号化回路46までの各構成を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動画像信号を例え
ば光磁気ディスクや磁気テープなどの記録媒体に記録
し、これを再生してディスプレイ装置などに表示した
り、テレビ会議システム、テレビ電話システム、放送用
機器、マルチメディアデータベース検索システムなど、
動画像信号を伝送路を介して送信側から受信側に伝送
し、受信側において、これを受信し、表示する場合や、
動画像信号を編集し記録する場合などに用いて好適な画
像信号符号化方法及び画像信号符号化装置、画像信号復
号方法および画像信号復号装置、並びに画像信号記録媒
体に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、テレビ会議システム、テレビ電
話システムなどのように、動画像信号を遠隔地に伝送す
るシステムにおいては、伝送路を効率良く利用するた
め、映像信号のライン相関やフレーム間相関を利用し
て、画像信号を圧縮符号化するようになされている。
【0003】動画像の高能率符号化方式として代表的な
ものとしていわゆるMPEG(蓄積用動画像符号化)方
式がある。これはISO−IEC/JTC1/SC2/
WG11にて議論され標準案として提案されたものであ
り、動き補償予測符号化とDCT(Discrete Cosine Tr
ansform)符号化を組み合わせたハイブリッド方式が採
用されている。MPEGでは様々なアプリケーションや
機能に対応するために、いくつかのプロファイルおよび
レベルが定義されている。最も基本となるのが、メイン
プロファイルメインレベル(MP@ML)である。
【0004】図20を参照して、MPEG方式のMP@
MLのエンコーダの構成例について説明する。
【0005】入力画像信号は、先ずフレームメモリ20
1に入力され、その後このフレームメモリ201から読
み出されて、後段の構成に送られて所定の順番で符号化
されることになる。
【0006】すなわち符号化されるべき画像データは、
マクロブロック単位で上記フレームメモリ201から読
み出され、動きベクトル検出(ME)回路202に入力
される。動きベクトル検出回路202は、予め設定され
ている所定のシーケンスに従って、各フレームの画像デ
ータを、Iピクチャ、Pピクチャ、またはBピクチャと
して処理する。シーケンシャルに入力される各フレーム
の画像を、I,P,Bのいずれのピクチャとして処理す
るかは、予め定められている(例えば、I,B,P,
B,P,・・・B,Pの順番にて処理される)。
【0007】ここで、動きベクトル検出回路202は、
予め定められた所定の参照フレームを参照し、動き補償
を行い、その動きベクトルを検出する。動き補償(フレ
ーム間予測)には前方向予測、後方向予測、両方向予測
の3種類の予測モードがある。Pピクチャの予測モード
は前方向予測のみであり、Bピクチャの予測モードは前
方向予測、後方向予測、両方向予測の3種類である。動
きベクトル検出回路202は、予測誤差を最小にする予
測モードを選択しその際の動きベクトルを発生する。
【0008】このとき、予測誤差は例えば符号化するマ
クロブロックの分散値と比較され、マクロブロックの分
散値の方が小さい場合には、そのマクロブロックでは予
測は行わず、フレーム内符号化が行われる。この場合、
予測モードは画像内符号化(イントラ)となる。
【0009】動きベクトルおよび上記予測モードの情報
は、可変長符号化(VLC)回路206および動き補償
(MC)回路212に入力される。
【0010】動き補償回路212では所定の動きベクト
ルに基づいて予測参照画像を生成し、この予測参照画像
信号を演算回路203に入力する。演算回路203で
は、上記フレームメモリ201からの符号化するマクロ
ブロックの値と、上記動き補償回路212からの予測参
照画像のマクロブロックの値との差分信号を求め、その
差分信号をDCT回路204に出力する。イントラマク
ロブロック(画像内符号化されるマクロブロック)の場
合、演算回路203は上記符号化するマクロブロックの
信号をそのままDCT回路204に出力する。
【0011】DCT回路204では、上記演算回路20
3からの差分信号がDCT(離散コサイン変換)処理さ
れ、DCT係数に変換される。このDCT係数は、量子
化回路205に入力され、ここで送信バッファ207の
データ蓄積量(バッファに蓄積可能なデータ残量)に対
応した量子化ステップで量子化された後、可変長符号化
回路206に入力される。
【0012】可変長符号化回路206は、量子化(Q)
回路205より供給される量子化ステップ(量子化スケ
ール)に対応して、量子化回路205より供給される画
像データ(今の場合は、Iピクチャのデータ)を、例え
ばハフマン符号などの可変長符号に変換し、この符号を
送信バッファ207に出力する。
【0013】可変長符号化回路206にはまた、量子化
回路205からの量子化ステップ(スケール)と、さら
に動きベクトル検出回路202からの予測モード(画像
内予測、前方向予測、後方向予測、または両方向予測の
いずれが設定されたかを示す予測モード)および動きベ
クトルとが入力されており、これらも可変長符号化され
る。
【0014】送信バッファ207は、入力されたデータ
を一時蓄積し、またその蓄積量に対応するデータを量子
化制御信号として量子化回路205に出力(バッファフ
ィードバック)する。すなわち、送信バッファ207
は、そのデータ蓄積量(蓄積可能なデータ残量)が許容
上限値まで増量すると、上記量子化制御信号によって量
子化回路205の量子化スケールを大きくさせることに
より、量子化回路205から出力される量子化データの
データ量を低下させる。また、これとは逆に、データ蓄
積量(蓄積可能なデータ残量)が許容下限値まで減少す
ると、送信バッファ207は、量子化制御信号によって
量子化回路205の量子化スケールを小さくすることに
より、量子化回路205から出力される量子化データの
データ量を増大させる。このようにして、送信バッファ
207のオーバフローまたはアンダフローが防止され
る。
【0015】そして、送信バッファ207に蓄積された
データは、所定のタイミングで読み出され、伝送路にビ
ットストリームとして出力される。
【0016】一方、量子化回路205より出力されたデ
ータは、逆量子化(IQ)回路208にも入力される。
この逆量子化回路208では、上記量子化回路205よ
り供給されたデータを、同じく量子化回路205より供
給される量子化ステップに対応して逆量子化する。この
逆量子化回路208の出力は、IDCT(逆DCT)回
路209に入力され、ここで逆DCT処理された後、演
算回路210に送られる。この演算回路210では、I
DCT回路209の出力と動き補償回路212の出力と
を加算して画像信号を復元する。この画像信号は、フレ
ームメモリ211に記憶される。動き補償回路212
は、フレームメモリ211の画像と動きベクトルと予測
モードとを用いて、予測参照画像を生成する。
【0017】次に、図21を用いて、MPEGのMP@
MLのデコーダの構成例を説明する。
【0018】伝送路を介して伝送されてきた符号化され
た画像データ(ビットストリーム)は、図示せぬ受信回
路で受信されたり、再生装置で再生され、受信バッファ
221に一時記憶された後、可変長復号(IVLC)回
路222に供給される。可変長復号回路222は、受信
バッファ221より供給されたデータを可変長復号し、
得られた動きベクトルと予測モードを動き補償回路22
7に、また、量子化ステップを逆量子化回路223に、
それぞれ出力すると共に、復号された画像データを逆量
子化(IQ)回路223に出力する。
【0019】逆量子化回路223は、可変長復号回路2
22より供給された画像データを、同じく可変長復号回
路222より供給された量子化ステップに従って逆量子
化し、IDCT回路224に出力する。逆量子化回路2
23より出力されたデータ(DCT係数)は、IDCT
回路224により逆DCT処理され、演算回路225に
供給される。
【0020】ここでIDCT回路224より供給された
画像データが、Iピクチャのデータである場合、そのデ
ータは演算回路225よりそのまま出力され、この演算
回路225に対して後に入力される画像データ(Pまた
はBピクチャのデータ)の予測参照画像データ生成のた
めに、フレームメモリ226に供給されて記憶される。
また、この演算回路225からの出力データは、そのま
ま再生画像として外部に出力される。
【0021】一方、入力ビットストリームがPまたはB
ピクチャの場合、動き補償回路227は、可変長復号回
路222より供給される動きベクトルおよび予測モード
に従って、予測参照画像を生成し、その予測参照画像を
演算回路225に出力する。演算回路225では、ID
CT回路224より入力される画像データと、動き補償
回路227より供給される予測参照画像データとを加算
し出力画像とする。またPピクチャの場合、演算回路2
25の出力はまた、フレームメモリ226に入力され記
憶され、次に復号する画像信号の参照画像とされる。
【0022】MPEGでは、MP@MLの他に様々なプ
ロファイルおよびレベルが定義され、また各種ツールが
用意されている。以下に述べるスケーラビリティもMP
EGのこうしたツールの1つである。
【0023】MPEGでは、異なる画像サイズやフレー
ムレートに対応するスケーラビリティを実現するスケー
ラブル符号化方式が導入されている。例えば空間スケー
ラビリティの場合、下位レイヤのビットストリームのみ
を復号する場合は、画像サイズの小さい画像信号を復号
し、下位レイヤおよび上位レイヤのビットストリームを
復号する場合は、画像サイズの大きい画像信号を復号す
る。
【0024】図22を用いて空間スケーラビリティのエ
ンコーダを説明する。空間スケーラビリティの場合、下
位レイヤは画像サイズの小さい画像信号、また上位レイ
ヤは画像サイズの大きい画像信号に対応する。
【0025】下位レイヤの画像信号は、先ずフレームメ
モリ261に入力され、後段の構成により、前述したM
P@MLと同様に符号化される。
【0026】すなわち、マクロブロック単位で上記フレ
ームメモリ261から読み出されたデータは、動きベク
トル検出回路262に入力される。動きベクトル検出回
路262は、予め設定されている所定のシーケンスに従
って、各フレームの画像データを、Iピクチャ、Pピク
チャ、またはBピクチャとして処理する。
【0027】動きベクトル検出回路262は、予め定め
られた所定の参照フレーム(すなわち前方原画像、後方
原画像、原画像)を参照し、動き補償を行い、その動き
ベクトルを検出する。動き補償(フレーム間予測)には
前方向予測、後方向予測、両方向予測の3種類の予測モ
ードがある。動きベクトル検出回路262は、予測誤差
を最小にする予測モードを選択しその際の動きベクトル
を発生する。上記動きベクトルおよび上記予測モードの
情報は、可変長符号化回路266および動き補償回路2
72に入力される。
【0028】動き補償回路272では所定の動きベクト
ルに基づいて予測参照画像を生成し、この予測参照画像
信号を演算回路263に入力する。演算回路263で
は、上記フレームメモリ261からの符号化するマクロ
ブロックの値と、上記動き補償回路272からの予測参
照画像のマクロブロックの値との差分信号を求め、その
差分信号をDCT回路264に出力する。なお、イント
ラマクロブロック(画像内符号化されるマクロブロッ
ク)の場合、演算回路263は符号化するマクロブロッ
クの信号をそのままDCT回路264に出力する。
【0029】DCT回路264では、上記演算回路26
3からの差分信号がDCT処理され、DCT係数に変換
される。このDCT係数は、量子化回路265に入力さ
れ、ここで送信バッファ267のデータ蓄積量(バッフ
ァに蓄積可能なデータ残量)に対応した量子化ステップ
で量子化された後、可変長符号化回路266に入力され
る。
【0030】可変長符号化回路266は、量子化回路2
65より供給される量子化ステップ(量子化スケール)
に対応して、量子化回路265より供給される画像デー
タを、例えばハフマン符号などの可変長符号に変換し、
この符号を送信バッファ267に出力する。
【0031】可変長符号化回路266にはまた、量子化
回路265からの量子化ステップ(スケール)と、さら
に動きベクトル検出回路262からの予測モード(画像
内予測、前方向予測、後方向予測、または両方向予測の
いずれが設定されたかを示す予測モード)および動きベ
クトルとが入力されており、これらも可変長符号化され
る。
【0032】送信バッファ267は、入力されたデータ
を一時蓄積し、またその蓄積量に対応するデータを量子
化制御信号として量子化回路265に出力(バッファフ
ィードバック)する。これにより、当該送信バッファ2
67のオーバフローまたはアンダフローが防止される。
【0033】そして、送信バッファ267に蓄積された
データは、所定のタイミングで読み出され、伝送路にビ
ットストリームとして出力される。
【0034】一方、量子化回路265より出力されたデ
ータは、逆量子化回路268にも入力される。この逆量
子化回路268では、上記量子化回路265より供給さ
れたデータを、同じく量子化回路265より供給される
量子化ステップに対応して逆量子化する。この逆量子化
回路268の出力は、IDCT回路269に入力され、
ここで逆DCT処理された後、演算回路270に送られ
る。この演算回路270では、IDCT回路269の出
力と動き補償回路272の出力とを加算して画像信号を
復元する。この画像信号は、フレームメモリ271に記
憶される。動き補償回路272は、フレームメモリ27
1の画像と動きベクトルと予測モードとを用いて、予測
参照画像を生成する。
【0035】ただし、この下位レイヤの構成例におい
て、演算回路270の出力は、上記フレームメモリ27
1に供給されて下位レイヤの参照画像として用いられる
だけでなく、アップサンプリングにより画像拡大を行う
画像拡大回路243によって上位レイヤの画像サイズと
同一の画像サイズに拡大された後、上位レイヤの参照画
像にも用いられる。
【0036】すなわち演算回路270の出力は、上記の
通りフレームメモリ271および画像拡大回路243に
入力される。画像拡大回路243では演算回路270に
よって生成された画像信号を拡大して上位レイヤの画像
サイズと同一の大きさにして重み付加回路244に出力
する。
【0037】重み付加回路244では、画像拡大回路2
43の出力に重み(1−W)を乗算し、演算回路258
に出力する。
【0038】一方、上位レイヤの画像信号は、先ずフレ
ームメモリ245に入力される。動きベクトル検出回路
246は、前述したMP@MLと同様に、動きベクトル
および予測モードを決定する。
【0039】ここで、この上位レイヤの構成において、
動き補償回路256は、動きベクトル検出回路246に
よって決定された動きベクトルおよび予測モードに従っ
て予測参照画像を生成するが、この予測参照画像信号
は、重み付加回路257に供給される。この重み付加回
路257では、上記予測参照画像に対して重みW(重み
計数W)を乗算し演算回路258に出力する。
【0040】演算回路258は、重み付加回路244お
よび257の出力を加算し、得られた画像信号を予測参
照画像として演算回路247に出力する。演算回路25
8の出力はまた、演算回路254にも入力され逆DCT
回路253の出力と加算された後、フレームメモリ25
5に入力されこの後に符号化される画像信号の参照画像
として用いられる。
【0041】演算回路247は、フレームメモリ245
からの符号する画像信号と上記演算回路258の出力と
の差分を計算して出力する。ただし、フレーム内符号化
マクロブロックの場合、演算回路247は上記符号する
画像信号をそのままDCT回路248に出力する。
【0042】DCT回路248は演算回路247の出力
をDCT(離散コサイン変換)処理し、DCT係数を生
成し、量子化回路249に出力する。量子化回路249
ではMP@MLの場合と同様に送信バッファ251のデ
ータ蓄積量などに基づいて決定された量子化スケールに
したがってDCT係数を量子化し、可変長符号化回路2
50に出力する。可変長符号化回路250は、量子化さ
れたDCT係数を可変長符号化した後、送信バッファ2
51を介して上位レイヤのビットストリームを出力す
る。
【0043】量子化回路249の出力はまた、逆量子化
回路252にて上記量子化回路249で用いた量子化ス
ケールによって逆量子化され、さらに逆DCT回路25
3で逆量子化された後、演算回路254に入力される。
演算回路254では、演算回路258と逆DCT回路2
53の出力を加算し、得られた画像信号をフレームメモ
リ255に入力する。
【0044】可変長符号化回路250ではまた、動きベ
クトル検出回路246で検出された動きベクトルおよび
予測モードと、量子化回路249で用いた量子化スケー
ルと、重み付加回路244および257で用いた重みW
が入力され、それぞれ符号化され伝送される。
【0045】次に、図23を用いて空間スケーラビリテ
ィのデコーダの一例を説明する。
【0046】下位レイヤのビットストリームは、受信バ
ッファ301に入力された後、MP@MLと同様に復号
される。すなわち、受信バッファ301から読み出され
たデータは、可変長復号回路302に送られる。可変長
復号回路302は、受信バッファ301より供給された
データを可変長復号し、動きベクトルと予測モードを動
き補償回路307に、また、量子化ステップを逆量子化
回路303に、それぞれ出力すると共に、復号された画
像データを逆量子化回路303に出力する。
【0047】逆量子化回路303は、可変長復号回路3
02より供給された画像データを、同じく可変長復号回
路302より供給された量子化ステップに従って逆量子
化し、IDCT回路304に出力する。逆量子化回路3
03より出力されたデータ(DCT係数)は、IDCT
回路304で逆DCT処理され、演算回路305に供給
される。
【0048】ここでIDCT回路304より供給された
画像データが、Iピクチャのデータである場合、そのデ
ータは演算回路305より出力され、演算回路305に
後に入力される画像データ(PまたはBピクチャのデー
タ)の予測参照画像データ生成のために、フレームメモ
リ306に供給されて記憶される。また、このデータ
は、そのまま再生画像として外部に出力される。
【0049】一方、入力ビットストリームがPまたはB
ピクチャの場合、動き補償回路307は、可変長復号回
路302より供給される動きベクトルおよび予測モード
に従って、予測参照画像を生成し、その予測参照画像を
演算回路305に出力する。演算回路305では、ID
CT回路304より入力される画像データと、動き補償
回路307より供給される予測参照画像データとを加算
し出力画像とする。また、Pピクチャの場合、演算回路
305の出力はまた、フレームメモリ306に入力され
記憶され、次に復号する画像信号の予測参照画像とされ
る。
【0050】ただし、この図23の構成では、上述のよ
うに演算回路305の出力は外部に出力され、またフレ
ームメモリ306に蓄えられて、これ以後復号する画像
信号の予測参照画像として用いられるだけでなく、画像
拡大回路327により上位レイヤの画像信号と同一の画
像サイズに拡大された後、上位レイヤの予測参照画像と
しても用いられる。
【0051】すなわち、演算回路305の出力は、上述
のように下位レイヤ再生画像として出力され、またフレ
ームメモリ306に出力されると同時に、画像拡大回路
327により上位レイヤの画像サイズと同一の画像サイ
ズに拡大された後、重み付加回路328に出力される。
【0052】重み付加回路328では、画像拡大回路3
27の出力に対して上記復号された重みWを用いて計算
した(1−W)を乗算し、この値を演算回路317に出
力する。
【0053】一方、上位レイヤのビットストリームは、
受信バッファ309を介して可変長復号回路310に供
給さ、ここで可変長符号が復号され、DCT係数ととも
に量子化スケール、動きベクトル、予測モードおよび重
み係数が復号される。可変長復号回路310により復号
されたDCT係数は、同じく復号された量子化スケール
を用いて逆量子化回路311において逆量子化された
後、逆DCT回路312により逆DCT処理され、さら
にその後、演算回路313に供給される。
【0054】動き補償回路315は、上記復号された動
きベクトルおよび予測モードにしたがって予測参照画像
を生成し、この予測参照画像を重み付加回路316に入
力する。重み付加回路316では、上記復号された重み
Wを動き補償回路315の出力に乗算し、この乗算結果
を演算回路317に出力する。
【0055】演算回路317は、重み付加回路328お
よび316の出力を加算し、得られた画像信号を演算回
路313に出力する。演算回路313では、逆DCT回
路312の出力と演算回路317の出力を加算して上位
レイヤの再生画像として出力し、またフレームメモリ3
14に供給してこの後復号する画像信号の予測参照画像
とする。
【0056】なお、以上の説明は、輝度信号の処理につ
いての説明であるが、色差信号の処理も同様に行われ
る。但し、この場合、動きベクトルは、輝度信号用のも
のを垂直方向および水平方向に1/2にしたものが用い
られる。
【0057】以上、MPEG方式について説明したが、
この他にも様々な動画像の高能率符号化方式が標準化さ
れている。例えば、いわゆるITU−T(Internationa
l Telecommunication Union−Telecommunication secto
r:国際電気通信連合の電気通信標準化部門)では、主に
通信用の符号化方式として、H.261やH.263と
いう方式を規定している。このH.261やH.263
も基本的にはMPEG方式と同様に動き補償予測符号化
とDCT変換符号化を組み合わせたものであり、ヘッダ
情報などの詳細は異なるが、符号化装置や復号装置は同
様となる。
【0058】
【発明が解決しようとする課題】MPEG2においては
空間スケーラビリティが既に標準化されているが、その
符号化効率は十分であるとは言い難い。したがって、M
PEG4方式やその他の新規符号化方式においては空間
スケーラビリティの符号化効率を向上することが課題と
なっている。
【0059】MPEG2方式における空間スケーラビリ
ティについて、ここで少し詳しく説明する。同スケーラ
ブル符号化方式においては、下位レイヤは通常の符号化
方式、すなわちMPEG2の場合はMP@MLと同様に
符号化する。上位レイヤは、同じ時刻の下位レイヤの画
像、および同じレイヤの直前に復号された画像を、参照
画像として用いる。この時、下位レイヤと上位レイヤの
予測モードはまったく独立に決定される。したがって、
下位レイヤにおいて情報を伝送したにもかかわらず、上
位レイヤでそれがまったく使われずに、上位レイヤの復
号画像から予測を行って符号化してしまうことがある。
これは、上位レイヤと下位レイヤで共有可能な情報をま
ったく独立に伝送していることに等しい。
【0060】したがって、上記のような情報伝送の重複
をできるだけ少なくし、符号化効率を向上させることが
課題となっている。
【0061】また、MPEG2方式ではマクロブロック
単位でしか符号化モードを指定することができない。こ
れは比較的均一な領域の画像を扱う場合は問題無いが、
複雑な動きをするシーケンスや、異なる性質の画像(例
えば、静止領域と動領域)が一つのマクロブロックに含
まれる場合には符号化効率の低下の原因となっている。
【0062】そこで、本発明は、このような実情に鑑み
てなされたものであり、空間スケーラブル符号化方法に
おいて、予測効率を改善し、符号化効率を向上すること
を可能にする、動画像信号符号化方法及び装置、動画像
信号復号方法及び装置、並びに画像信号記録媒体を提供
することを目的とするものである。
【0063】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
を解決するために提案されたものであり、画像信号を高
解像度と低解像度の少なくとも2層に分離階層化し、こ
れら画像信号を予測参照画像を用いて符号化するもので
あって、高解像度の画像信号から求めた動き情報を用い
て低解像度の画像信号の変化量を求め、この変化量を高
解像度の画像信号の局所復号画像に加算して予測参照画
像を生成し、符号化を行うことを特徴としている。
【0064】すなわち本発明は、これまでのMPEG方
式の予測モードに加えて、上位レイヤの参照画像に下位
レイヤの変化量を加算することにより新たな参照画像を
生成し、この新たな参照画像を用いてフレーム間予測符
号化を実現するようにしている。この方法により、空間
スケーラブル符号化の符号化効率を向上させ、画質を改
善することを可能にしている。
【0065】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を実現する実施の
形態について、図面を参照しながら説明する。
【0066】先ず、本発明の実施の形態についての具体
的内容説明を行う前に、本発明の基本的な考え方につい
て、MPEGにおける各参照画像の性質と絡めて説明す
る。
【0067】通常、上位レイヤの画像信号は下位レイヤ
の画像信号と比較して画質が良い。したがって、フレー
ム間の変化が少ない場合は、上位レイヤの画像を用いて
動き補償を行った方が、予測誤差が少なくなることが多
い。しかし、フレーム間の変化が大きい場合は、動き補
償の効率が下がるため、同時刻の画像を参照画像とした
方が効率が良い。このようなことから、フレーム間差分
が大きい領域では同時刻の下位レイヤからの画像信号
を、また、フレーム間差分が小さい場合には同じ階層
(上位レイヤ)の画像を、参照画像に用いれば良い。
【0068】次ぎに、MPEG方式の空間スケーラブル
符号化の情報の重複について説明する。
【0069】上位レイヤのあるマクロブロックを符号化
する場合を考える。この時、当該上位レイヤのマクロブ
ロックに対応する下位レイヤのマクロブロックにおいて
情報(DCT係数)を伝送した場合に、上位レイヤの同
じ画像を参照して予測を行うと、下位レイヤと上位レイ
ヤとで独立に情報が伝送されることになる。即ち、下位
レイヤで伝送した情報が上位レイヤの符号化に生かされ
ないことになり、効率低下の原因となる。したがって、
上記対応する下位レイヤのマクロブロックでDCT係数
を伝送した場合は、下位レイヤの画像を予測参照画像に
用いた方が、データ伝送の重複が少なくなり、効率が良
い。
【0070】また、MPEG方式のスケーラブル符号化
では、上位レイヤの予測モードとして、上位レイヤの画
像からの予測、下位レイヤからの予測、およびその平均
値、の3つのモードしか存在しない。したがって、例え
ば上位レイヤの画像を参照画像として用いた場合、下位
レイヤにおいて伝送された情報が、全く上位レイヤに生
かされないことになる。
【0071】このようなことから、本発明では、新しい
予測法式を導入することにより、符号化効率を改善す
る。具体的に言うと、本発明の実施の形態では、これま
でのMPEG方式の予測モードに加えて、上位レイヤの
参照画像に下位レイヤの変化量を加算することにより新
たな参照画像を生成し、フレーム間予測符号化を実現す
るようにしている。この方法により、空間スケーラブル
符号化の符号化効率を向上させ、画質を改善することを
可能にしている。改善の効果としては、信号対ノイズ比
(S/N)で従来のものよりも、0.5dB程度の改善
効果がある。
【0072】図1には本発明の実施の形態としての画像
信号符号化装置の一例を示す。
【0073】この図1において、入力画像信号はまず画
像信号階層化回路1に入力される。この画像信号階層化
回路1は入力画像信号を複数の階層に分離する。なお、
図1には2階層(1つの下位レイヤと1つの上位レイ
ヤ)の場合の構成を示してあるが、同様に複数の階層に
分離することも可能である。簡単のため、ここでは2つ
の階層に分離する場合についてこれ以後説明する。
【0074】例えば、空間スケーラビリティの場合、上
記画像信号階層化回路1は、入力画像信号およびキー
(key)信号を解像度変換して、下位レイヤ及び上位
レイヤの画像信号を生成する。
【0075】また、例えばテンポラルスケーラビリティ
(時間軸方向のスケーラビリティ)の場合、画像信号階
層化回路1は、時刻に応じて画像信号の出力を下位レイ
ヤおよび上位レイヤに切り替えて出力する。例えば、図
2の場合、順次供給される画像(ピクチャ)VOP0〜
VOP6は、画像VOP0,VOP2,VOP4,VO
P6が下位レイヤに、また画像VOP1,VOP3,V
OP5が上位レイヤに出力される。このテンポラルスケ
ーラビリティの場合は、上記空間スケーラビリティのよ
うに画像信号の拡大や縮小のような解像度変換は行わな
い。
【0076】さらに例えばいわゆるSNR(Signal to
Noise Retio)スケーラビリティの場合、画像信号階層
化回路1は、入力画像信号とキー信号をそのまま各レイ
ヤに出力する。すなわち、下位レイヤと上位レイヤに同
一の画像信号およびキー信号を出力する。
【0077】本実施の形態では、上記空間スケーラビリ
ティの場合を例に挙げている。
【0078】画像信号階層化回路1は、例えば空間スケ
ーラビリティの場合、入力画像信号およびキー信号を縮
小(解像度変換)した画像信号を、下位レイヤとして出
力し、一方、上位レイヤには入力画像信号をそのまま出
力する。ここでの解像度変換とは、例えば間引きフィル
タによる縮小フィルタリング処理などである。なお、画
像信号階層化回路1では、入力画像信号を拡大(解像度
変換)した画像信号を、上位レイヤとして出力し、入力
画像信号をそのまま下位レイヤに出力するようにしても
よい。この場合の解像度変換は、拡大フィルタなどによ
る拡大フィルタリング処理となる。さらに画像信号階層
化回路1では、独立に生成された2つの画像信号(解像
度は異なる場合と、同一の場合どちらでもよい。)を、
それぞれ上位レイヤおよび下位レイヤに出力するように
してもよい。この場合、どの画像を上位レイヤおよび下
位レイヤに出力するかは、予め決められている。上位レ
イヤの画像信号は、遅延回路2を介して上位レイヤ符号
化回路3に送られ、下位レイヤの画像信号は下位レイヤ
符号化回路5に送られる。
【0079】上述のように入力画像信号を解像度変換し
て下位レイヤと上位レイヤに出力する画像信号階層化回
路1はまた、上記下位レイヤの画像に対する上位レイヤ
の画像の解像度の倍率を示すフラグFRをも出力する。
このフラグFRは、遅延回路2を介して解像度変換回路
4および上位レイヤ符号化回路3に送られる。なお、上
記解像度変換回路4は、上記画像信号階層化回路1内に
設けられる解像度変換手段とは別に設けられている。
【0080】ここで、下位レイヤ符号化回路5の具体的
構成を図3を用いて説明する。
【0081】図3において、下位レイヤ符号化回路5に
供給された下位レイヤの入力画像信号は、まずフレーム
メモリ21に入力され、所定の順番で読み出されて、後
段の構成により符号化される。この符号化されるべき画
像データは、マクロブロック単位でフレームメモリ21
から読み出され、動きベクトル検出回路22に入力され
る。動きベクトル検出回路22は、予め設定されている
所定のシーケンスに従って、各フレームの画像データを
Iピクチャ、Pピクチャ、またはBピクチャとして処理
する。シーケンシャルに入力される各フレームの画像
を、I,P,Bのいずれのピクチャとして処理するか
は、予め定められている(例えば、I,B,P,B,
P,・・・B,Pの順番で処理される)。
【0082】ここで、動きベクトル検出回路22は、予
め定められた所定の参照フレーム(前方原画像、後方原
画像、原フレームの画像)を参照し、動き補償を行い、
その動きベクトルを検出する。動き補償(フレーム間予
測)には、前方向予測、後方向予測、両方向予測の3種
類の予測モードがある。Pピクチャの予測モードは前方
向予測のみであり、Bピクチャの予測モードは前方向予
測、後方向予測、両方向予測の3種類である。この動き
ベクトル検出回路22は、予測誤差を最小にする予測モ
ードを選択し、その際の予測ベクトルを発生する。
【0083】このとき、予測誤差は、例えば符号化する
マクロブロックの分散値と比較され、マクロブロックの
分散値の方が小さい場合には、そのマクロブロックでは
予測は行わず、フレーム内符号化が行われる。この場
合、予測モードは画像内符号化(イントラ)となる。動
きベクトルおよび上記予測モードの情報は、可変長符号
化回路26および動き補償回路32に入力される。
【0084】動き補償回路32では、所定の動きベクト
ルに基づいて予測参照画像を生成し、この予測参照画像
信号を演算回路23に供給する。演算回路23では、上
記フレームメモリ21からの上記符号化するマクロブロ
ックの値と、上記動き補償回路32からの予測参照画像
の値との差分を求め、この差分信号をDCT回路24に
出力する。イントラマクロブロックの場合、演算回路2
3は、上記符号化するマクロブロックの信号をそのまま
DCT回路24に出力する。
【0085】DCT回路24では、上記差分出力をDC
T(離散コサイン変換)処理してDCT係数に変換す
る。このDCT係数は、量子化回路25に入力され、送
信バッファ27のデータ蓄積量(バッファに蓄積可能な
データ残量)に対応した量子化ステップで量子化された
後、可変長符号化回路26に入力される。
【0086】可変長符号化回路26は、量子化回路25
より供給される量子化ステップ(量子化スケール)に対
応して、上記量子化回路25より供給される画像データ
(いまの場合、Iピクチャのデータ)を、例えばハフマ
ン符号などの可変長符号に変換し、送信バッファ27に
出力する。
【0087】可変長符号化回路26にはまた、量子化回
路25からの量子化ステップ(量子化スケール)と、動
きベクトル検出回路22からの予測モード(画像内予
測、前方向予測、後方向予測、または両方向予測のいず
れが設定されたかを示すモード)および動きベクトル
と、が入力されており、これらも可変長符号化される。
【0088】送信バッファ27は、入力されたデータを
一時蓄積し、その蓄積量に対応するデータを、量子化制
御信号として量子化回路25にフィードバックする。す
なわち、送信バッファ27は、そのデータ蓄積量(蓄積
可能なデータ残量)が許容上限値まで増量すると、上記
量子化制御信号によって量子化回路25の量子化スケー
ルを大きくさせることにより、量子化回路25から出力
される量子化データのデータ量を低下させる。また、こ
れとは逆に、データ蓄積量(蓄積可能なデータ残量)が
許容下限値まで減少すると、送信バッファ27は、量子
化制御信号によって量子化回路25の量子化スケールを
小さくさせることにより、量子化回路25から出力され
る量子化データのデータ量を増大させる。このようにし
て、送信バッファ27のオーバフローまたはアンダフロ
ーが防止される。
【0089】そして、送信バッファ27に蓄積されたデ
ータは、所定のタイミングで読み出され、ビットストリ
ームとして伝送路に出力される。
【0090】一方、量子化回路25より出力されたデー
タは、逆量子化回路28にも入力される。この逆量子化
回路28では、上記量子化回路25より供給されたデー
タを、同じく量子化回路25より供給される量子化ステ
ップに対応して逆量子化する。この逆量子化回路28の
出力は、IDCT(逆DCT)回路29に入力され、こ
こで逆DCT処理された後、演算回路30に送られる。
この演算回路30では、動き補償回路32の出力とID
CT回路29の出力とを加算して画像信号を復元する。
この画像信号は、フレームメモリ31に供給され記憶さ
れる。動き補償回路32は、フレームメモリ31の画像
と動きベクトルと予測モードとを用いて予測参照画像を
生成する。
【0091】演算回路30の出力すなわち復号された画
像信号はまた、図1の上位レイヤ符号化回路3に供給さ
れる。
【0092】またフレームメモリ31は、図1の上位レ
イヤ符号化回路3での符号化に従い、所定の局所復号画
像を読み出して図1の解像度変換回路4に出力する。
【0093】図1に戻って、解像度変換回路4は、下位
レイヤの画像に対する上位レイヤの画像の解像度の倍率
を示すフラグFRに従い、上記下位レイヤ符号化回路5
から供給された画像信号の解像度を前述のようにフィル
タリング処理(この場合は拡大処理)により変換し、上
位レイヤ符号化回路3に供給する。なお倍率が1の場
合、すなわち上位レイヤと下位レイヤの大きさが等しい
場合は、解像度変換回路4は何もせずにそのまま画像信
号を出力する。
【0094】また、前記画像信号階層化回路1によって
生成された上位レイヤの画像信号は、遅延回路2を介し
て上位レイヤ符号化回路3に供給される。遅延回路2で
は、下位レイヤ符号化回路5において所定の下位レイヤ
の画像を符号化に要する時間だけ、上記上位レイヤの画
像信号を遅延する。
【0095】次に、上位レイヤ符号化回路3の具体的な
構成を図4を用いて説明する。
【0096】図4において、この上位レイヤ符号化3に
供給された上位レイヤの入力画像信号は、まずフレーム
メモリ41に入力されて記憶され、所定の順番で読み出
されて、後段の構成により符号化される。この符号化さ
れるべき画像データは、マクロブロック単位で当該フレ
ームメモリ41から読み出され、動きベクトル検出回路
42に入力される。動きベクトル検出回路42は、予め
設定されている所定のシーケンスに従って、各フレーム
の画像データを、Iピクチャ、Pピクチャ、またはBピ
クチャとして処理する。シーケンシャルに入力される各
フレームの画像を、I,P,Bのいずれのピクチャとし
て処理するかは、予め定められている(例えば、I,
B,P,B,P,・・・B,Pの順番にて処理され
る)。
【0097】ここで、空間スケーラビリティの場合、上
位レイヤと下位レイヤの画像信号は、例えば図5のよう
に符号化されることになる。図5において、上位レイヤ
の最初の画像VOP21MはPピクチャとして符号化さ
れる。この時の参照画像は下位レイヤの同時刻の画像V
OP21Lとなる。2番目以後の上位レイヤの画像VO
P22M〜VOP24MはBピクチャとして符号化され
る。この場合、これらの画像VOP22M〜VOP24M
は、それぞれ直前の上位レイヤの画像および、それぞれ
同時刻の下位レイヤの画像VOP22L,VOP23L
VOP24Lを参照画像として用いて符号化する。また
この場合、上位レイヤのBピクチャは下位レイヤのPピ
クチャと同様に他の画像VOPを符号化する場合の参照
画像となる。なお、SNRスケーラビリティは、空間ス
ケーラビリティの特例であり、上位レイヤと下位レイヤ
の大きさが等しい場合であって、符号化の手順は同じで
ある。
【0098】また、テンポラルスケーラビリティの場合
は、例えば図6のようにして符号化されることになる。
図6において、上位レイヤの画像VOP1はBピクチャ
として符号化され、この画像VOP1は下位レイヤの画
像VOP0および画像VOP2を参照画像とする。ま
た、上位レイヤの画像VOP3の場合は、Bピクチャと
して符号化され、直前の上位レイヤの画像VOP1およ
び下位レイヤの画像VOP4を参照画像とする。また、
上位レイヤの画像VOP5の場合は、Pピクチャとして
符号化され、直前の上位レイヤの画像VOP3を参照画
像として用いる。
【0099】以下に、上位レイヤのPおよびBピクチャ
の参照画像について説明する。
【0100】上位レイヤの予測の際には、同じレイヤの
画像だけでなく他の階層(スケーラブルレイヤ)の画像
も参照画像として用いることができる。例えば本実施の
形態のように2階層のスケーラビリティの場合、上位レ
イヤは下位レイヤの画像も参照画像として用いることが
できる。
【0101】Pピクチャは前方向予測を行うが、その参
照画像として、同じ階層の画像または他の階層の画像を
用いることができる。Bピクチャでは、前方向予測およ
び後方向予測の参照画像としてそれぞれ同じ階層の画像
または他の階層の画像を用いることができる。
【0102】ここで、上位レイヤの符号化における予測
モードについて説明する。
【0103】予測モードは下位レイヤの符号化と同様
に、マクロブロック単位で決定される。上位レイヤのP
ピクチャのマクロブロックの予測モードには次の2種類
がある。
【0104】(1)フレーム内(イントラ)符号化マク
ロブロック (2)前方向予測(フォワード)マクロブロック 上記予測モードにおいては、下位レイヤにおけるマクロ
ブロックの予測モードと同様である。
【0105】また、上位レイヤのBピクチャのマクロブ
ロックの予測モードには、以下の種類がある。
【0106】(1) フレーム内予測(イントラ)マク
ロブロック (2) 前方向予測(フォワード)マクロブロック (3) 後方向予測(バックワード)マクロブロック (4) 両方向予測(バイディレクショナル)マクロブ
ロック (5) 2階層予測マクロブロック 上記予測モードのうち、(1)〜(4)にて示した予測
モードは下位レイヤのマクロブロックの予測モードと同
様である。
【0107】(5)に示した2階層予測マクロブロック
について、前記図4及び図7を用いて説明する。
【0108】図7の画像VOP11,VOP12は下位
レイヤの画像を示し、画像VOP13,VOP14は上
位レイヤの画像を示す。画像VOP11とVOP13は
同時刻の画像であり、また画像VOP12とVOP14
は同時刻の画像であるとする。画像VOP11はIまた
はPピクチャ、画像VOP12はPピクチャである。ま
た画像VOP13はPまたはBピクチャ、画像VOP1
4はBピクチャである。画像vm5およびvm6は下位
レイヤの画像を前記図1の解像度変換回路4によって解
像度変換して拡大した画像である。
【0109】前記図4における動きベクトル検出回路4
2は、上記上位レイヤの画像VOP13を参照画像とし
て動きベクトルを検出する。この動きベクトルは、図4
の動き補償回路52及び53に送られ、図7の上位レイ
ヤの動き補償予測画像PM11及び下位レイヤの動き補
償予測画像PM7が形成される。すなわち動き補償回路
52では、上記動きベクトルを用いて上位レイヤの画像
VOP13の所定の画像信号を、上記動き補償予測画像
PM11としてフレームメモリ51から読み出す。ま
た、動き補償回路53では、前記図1の解像度変換回路
4により拡大されてフレームメモリ54に記憶されてい
る拡大画像vm5の所定の画像信号を、同様に上記動き
ベクトルを用いて上記動き補償予測画像PM7として読
み出す。さらに、フレームメモリ54には、前記図1の
解像度変換回路4により拡大された拡大画像vm6も記
憶されている。
【0110】上記動き補償回路53にて動き補償されて
読み出された上記動き補償予測画像PM7は、図4の演
算回路57に送られ、上記フレームメモリ54から読み
出された拡大画像vm6との間で差分が計算される。こ
の演算回路57での差分演算により得られた差分信号D
V8は、敷居値比較回路58にて、各画素毎に所定の敷
居値THと比較される。なお、図4の例では、上記演算
回路57を動き補償回路53の後段に独立して設けた様
子を示しているが、当該演算回路57の機能を上記動き
補償回路53に持たせることも可能である。
【0111】上記敷居値比較回路58では、上記差分信
号DV8の各画素が上記敷居値TH未満である場合、そ
の差分信号DV8の画素の値を0として取り出す。逆
に、敷居値TH以上である場合は、その差分信号DV8
の画素の値をそのまま取り出す。なお、本実施の形態で
は、この敷居値THは予めある値に設定しているが、任
意の値に設定可能でもある。上記敷居値THが0の場合
は、差分信号DV8の各画素値はそのまま取り出される
ことになる。また、敷居値は、色によって変えることも
可能である。なお、図4の例では、敷居値比較回路58
を独立した構成として設けているが、当該敷居値比較回
路58の機能を例えば動き補償回路53に持たせるよう
にすることも可能である。
【0112】また、上記動き補償回路52にて動き補償
されて取り出された動き補償予測画像PM11は、演算
回路59に送られる。この演算回路59では、上記動き
補償予測画像PM11と上記敷居値比較回路58からの
出力画像とを画素毎に加算し、画像AV10を生成す
る。上記2階層予測マクロブロックでは、上記演算回路
59の出力を、予測参照画像とする。すなわち、敷居値
TH未満のときは、動き補償予測画像PM11そのもの
が予測参照画像となり、敷居値TH以上のときは、動き
補償予測画像PM11に差分画像DV8を加算したもの
が予測参照画像となる。なお、図4の例では、上記演算
回路59を動き補償回路52の後段に独立して設けた様
子を示しているが、当該演算回路59の機能を上記動き
補償回路52に持たせることも可能である。
【0113】以上の、2階層予測マクロブロックの予測
参照画像生成の流れを図8に示す。
【0114】この図8において、ステップST11で
は、下位レイヤの復号画像の拡大画像vm5と拡大画像
vm6をフレームメモリ54に記憶する。なお、フレー
ムメモリ54は、拡大画像vm5用とvm6用の2つに
分けて設けることも可能である。
【0115】ステップST12では、上記動きベクトル
検出回路42において上位レイヤの参照画像を用いて動
きベクトルを計算する。
【0116】ステップST13では、上位レイヤの動き
ベクトルを用いて、動き補償回路53が下位レイヤの拡
大画像vm5の動き補償を行い、上記動き補償予測画像
PM7を生成し、さらに演算回路57にて、下位レイヤ
の拡大画像vm6と上記動き補償予測画像PM7との間
でフレーム間差分を計算し、得られた差分画像DV8を
出力する。
【0117】ステップST14では、上記差分画像DV
8の画素の絶対値と敷居値THとの比較を行い、敷居値
TH未満のときにはステップST15に、以上にはステ
ップST16に進む。
【0118】上記差分画像DV8の各画素値の絶対値が
敷居値TH未満のときは、上記差分画像DV8の各画素
値が0になされるので、ステップST15では、上記演
算回路59から上記上位レイヤの動き補償した信号すな
わち上記動き補償予測画像PM11が予測参照画像とし
て出力される。
【0119】一方、上記差分画像DV8の各画素値の絶
対値が敷居値TH以上のときは、上記差分画像DV8の
各画素値がそのまま演算回路59に送られるので、ステ
ップST16では、上記上位レイヤの動き補償予測画像
PM11に下位レイヤの上記差分画像DV8が加算され
た信号が予測参照画像として出力される。
【0120】ここで、上記動き補償予測画像PM11す
なわち動き補償された画像VOP13の画像信号をai
とし、上記拡大画像vm6の対応する位置のマクロブロ
ックの画像信号をbiとし、上記動き補償予測画像PM
7すなわち動き補償された拡大画像vm5をciとし、
差分画像DV8をdiffとすると、上記2階層予測マクロ
ブロックの予測参照画像は、以下の式(1)で与えられ
る。
【0121】 diff=(bi-i) ai+(bi−ci),(|diff|≧TH) ai,(|diff|<TH) (1) 上記の通りの、2階層予測マクロブロックを導入するこ
とにより効率が改善する理由を説明する。
【0122】前述したように、下位レイヤの画像は上位
レイヤと比較して解像度の低い画像である。したがっ
て、拡大画像vm5およびvm6はそれぞれ上位レイヤ
の画像に対する低周波成分の情報を持っている。したが
って、拡大画像vm5およびvm6の差分(差分画像D
V8)は、上位レイヤの画像VOP13からVOP14
への時間変化における低周波成分の変化量の情報を含ん
でいる。したがって、これら拡大画像vm5とvm6の
差分を用いるということは、単純に画像VOP13を予
測する場合と比較して低周波成分の変化量まで含めて予
測参照画像を生成していることになるため、予測の効率
が向上する。また、拡大画像vm5とvm6の差分(差
分画像DV8)がある値(敷居値TH)よりも大きい場
合は、下位レイヤにおいて情報が伝送されたことを意味
する。この変化量を上位レイヤにおける予測に活用する
ことにより、上位レイヤと下位レイヤにおける情報の重
複を削減することが可能となり、符号化効率が改善され
る。
【0123】上記2階層予測マクロブロックでは、前方
向予測マクロブロックと同様に動きベクトルを可変長符
号して伝送する。
【0124】次に、前述した上位レイヤのBピクチャに
関する5つのマクロブロックの予測モードでは、予測誤
差を最小とするモードが選択される。予測モードを示す
フラグは可変長符号化回路によって符号化、伝送され
る。
【0125】上記の通り、上位レイヤにおける予測で
は、予測参照画像生成のための参照画像として、符号化
する画像と異なるスケーラブルレイヤの画像、例えば解
像度の低い下位レイヤの画像を用いることが可能であ
る。したがって、上位レイヤでは、どのレイヤの画像を
予測参照画像生成のための参照画像として用いたかを示
すフラグを伝送する必要がある。そこで、ここでは、各
スケーラブルレイヤについて同じレイヤ以外のどのレイ
ヤの画像を予測参照画像生成のために用いたのかを示す
フラグ(後述するシンタクスの識別子(ref_layer_i
d))を設定し符号化し、伝送する。また、各画像(前
記VOP)について、上記フラグ(ref_layer_id)に基
づいて、前方向(フォワード)予測および後方向(バッ
クワード)予測をどのレイヤから予測するかを示すフラ
グ(後述するシンタクスの識別子(ref_select_cod
e))を設定し符号化、伝送する。Pピクチャにおける
フラグ(ref_select_code)を図9の表に示す。また、
Bピクチャにおけるフラグ(ref_select_code)を図1
0の表に示す。シンタクスについては詳細を後述する。
【0126】上位レイヤと下位レイヤの参照画像は、前
記図5および図2以外にも図9に示す表および図10に
示す表の許す範囲内で自由に設定して良い。また、図9
の表および図10の表のシンタクスにおいては、空間ス
ケーラビリティやテンポラスケーラビリティについて明
示的な区別は無い。
【0127】ここで、Pピクチャの場合は、フラグ(re
f_select_code)が”11”の場合、フラグ(ref_layer
_id)が示すレイヤの同時刻の画像(VOP)を予測参
照画像生成のための参照画像として用いる。これは空間
スケーラビリティやSNRスケーラビリティに用いられ
る。その他のモードはテンポラルスケーラビリティに用
いられる。
【0128】Bピクチャの場合は、フラグ(ref_select
_code)が”00”の場合、フラグ(ref_layer_id)が
示すレイヤの同時刻の画像(VOP)と同じレイヤの直
前に復号した画像(VOP)を予測参照画像生成のため
の参照画像として用いる。これは空間スケーラビリティ
やSNRスケーラビリティに用いられる。その他のモー
ドはテンポラルスケーラビリティに用いられる。
【0129】各レイヤの各画像(VOP)は、I、P、
Bピクチャのどのタイプで符号化するかは予め決められ
る。前記図4の動きベクトル検出回路42は予め設定さ
れたピクチャタイプに基づき、フラグ(ref_layer_i
d)、(ref_select_code)を設定し、動き補償回路52
および可変長符号化回路46に出力する。
【0130】下位レイヤの画像(VOP)の復号画像信
号は、図1の解像度変換回路4を介して上位レイヤ符号
化回路3に供給され、図4のフレームメモリ54に供給
される。
【0131】動きベクトル検出回路42はまた、予め定
められた所定の参照フレームをフラグ(ref_layer_id)
およびフラグ(ref_select_code)に基づいてフレーム
メモリ41またはフレームメモリ51より参照し、動き
補償を行い、その動きベクトルを検出する。動き補償
(フレーム間予測)には、前方向予測,後方向予測,両
方向予測の3種類のモードがある。Pピクチャの予測モ
ードは前方向予測のみであり、ここでのBピクチャの予
測モードは前方向予測,後方向予測,両方向予測,前記
2階層予測の4種類である。動きベクトル検出回路42
は、予測誤差を最小にする予測モードを選択しその際の
予測ベクトルを発生する。
【0132】2階層予測モードでは、前方向予測と同様
に、フレームメモリ51に記録されている画像信号を参
照して動きベクトルを検出する。
【0133】この際、予測誤差は、例えば符号化するマ
クロブロックの分散と比較され、マクロブロックの分散
の方が小さい場合、そのマクロブロックでは予測は行わ
ず、フレーム内符号化が行われる。この場合、予測モー
ドは画像内符号化(イントラ)となる。動きベクトルお
よび上記予測モードは可変長符号化回路46および動き
補償回路53に入力される。
【0134】動きベクトル検出回路42にはまた、下位
レイヤに対して上位レイヤの大きさ(解像度)が何倍で
あるかを示すフラグFRが供給される。図10に示した
表より、Bピクチャ(画像VOP)の場合は、フラグ
(ref_select_code=="00")の時空間スケーラビリティ
であり、この時、後方向(バックワード)予測は下位レ
イヤからの予測、前方向(フォワード)予測は同じレイ
ヤの直前に後方向予測を用いて復号した画像(VOP)
からの予測となる。倍率を示すフラグFRが1であり
(下位レイヤと上位レイヤの解像度が等しい)、かつフ
ラグ(ref_select_code=="00")である場合は、空間ス
ケーラビリティの特殊な場合であり、SNRスケーラビ
リティであることを示す。この場合、上位レイヤのフォ
ワード予測には、下位レイヤの同時刻のVOPが用いた
動きベクトルと予測モードとをそのまま用いる。したが
って、この場合、動きベクトル検出回路42は下位レイ
ヤから供給される動きベクトルおよび予測モードを、動
き補償回路52に供給する。この場合、可変長符号化回
路46は動きベクトルを符号化しない。
【0135】Bピクチャ(VOP)においては、フラグ
(ref_select_code=="00")の場合にのみ上記2階層予
測モードが用いられる。すなわち、Bピクチャにおいて
は、上位レイヤと同時刻の下位レイヤの画像を参照画像
として用いるときのみ、2階層予測モードが用いられ
る。
【0136】動き補償回路52では、所定の動きベクト
ルに基づいてフレームメモリ51および動き補償回路5
3の出力より予測参照画像を生成し、演算回路43に入
力する。
【0137】演算回路43では、符号するマクロブロッ
クの値と予測参照画像の値の差分信号をDCT回路24
に出力する。イントラマクロブロックの場合、演算回路
43は符号するマクロブロックの信号をそのままDCT
回路44に出力する。
【0138】DCT回路44では、DCT(離散コサイ
ン変換)処理され、DCT係数に変換される。このDC
T係数は、量子化回路45に入力され、送信バッファ4
7のデータ蓄積量(バッファ蓄積量)に対応した量子化
ステップで量子化された後、可変長符号化回路46に入
力される。
【0139】可変長符号化回路46は、量子化回路45
より供給される量子化ステップ(スケール)に対応し
て、量子化回路45より供給される画像データ(いまの
場合、Iピクチャのデータ)を、例えばハフマン符号な
どの可変長符号に変換し、送信バッファ47に出力す
る。
【0140】可変長符号化回路46にはまた、量子化回
路45より量子化ステップ(スケール)、動きベクトル
検出回路42より予測モード(画像内予測、前方向予
測、後方向予測、両方向予測または2階層予測のいずれ
が設定されたかを示すモード)および動きベクトルが入
力されており、これらも可変長符号化される。
【0141】可変長符号化回路46はまた、上位レイヤ
の画像(VOP)の大きさを示すフラグ(後述する識別
子(FSZ_E))および絶対座標における位置を示すフラグ
(後述する識別子(FPOS_E))が入力されており、これら
も符号化される。
【0142】可変長符号化回路46はまた、下位レイヤ
の解像度に対して上位レイヤの解像度が何倍であるかを
示すフラグFRが入力されており、これも符号化され
る。
【0143】送信バッファ47は、入力されたデータを
一時蓄積し、その蓄積量に対応するデータを量子化回路
45に出力する。
【0144】送信バッファ47は、その蓄積量(蓄積可
能なデータ残量)が許容上限値まで増量すると、量子化
制御信号によって量子化回路45の量子化スケールを大
きくすることにより、量子化データのデータ量を低下さ
せる。また、これとは逆に、蓄積量(蓄積可能なデータ
残量)が許容下限値まで減少すると、送信バッファ47
は、量子化制御信号によって量子化回路45の量子化ス
ケールを小さくすることにより、量子化データのデータ
量を増大させる。このようにして、送信バッファ47の
オーバフローまたはアンダフローが防止される。
【0145】そして、送信バッファ47に蓄積されたデ
ータは、所定のタイミングで読み出され、伝送路に出力
される。
【0146】一方、量子化回路45より出力されたデー
タは、逆量子化回路48にも入力され、ここで量子化回
路45より供給される量子化ステップに対応して逆量子
化される。逆量子化回路48の出力は、IDCT(逆D
CT)回路49に入力され、ここで逆DCT処理された
後、フレームメモリ51に記憶される。
【0147】図1に戻って上位レイヤ符号化回路3およ
び下位レイヤ符号化回路5の出力ビットストリームは、
多重化回路6に入力される。多重化回路6は下位レイヤ
および上位レイヤのビットストリームを多重化し、ビッ
トストリームとして出力する。
【0148】次ぎに図11には、図1に示した画像信号
符号化装置に対応する実施の形態における画像信号復号
装置の一例を示す。
【0149】この図11において、ビットストリームは
まず逆多重化回路81に入力される。逆多重化回路81
では、上記ビットストリームを逆多重化、すなわち上位
レイヤと下位レイヤのビットストリームに分離して出力
する。
【0150】下位レイヤのビットストリームはそのまま
下位レイヤ復号回路85に供給される。また上位レイヤ
のビットストリームは遅延回路82を介して上位レイヤ
復号回路83に供給される。
【0151】遅延回路82では下位レイヤ復号回路85
で1画像(1VOP分)を復号するのに要する時間だけ
遅延した後、上位レイヤ復号回路83に上位レイヤビッ
トストリームを供給する。
【0152】下位レイヤ復号回路85の具体的な構成を
図12を用いて説明する。
【0153】下位レイヤビットストリームは、受信バッ
ファ91に一時記憶された後、可変長復号回路92に供
給される。可変長復号回路92は、受信バッファ91よ
り供給されたデータを可変長復号し、動きベクトルと予
測モードとを動き補償回路97に、また、量子化ステッ
プを逆量子化回路93にそれぞれ出力すると共に、復号
された画像データを逆量子化回路93に出力する。
【0154】可変長復号回路92はまた、画像(VO
P)の大きさを示すフラグ(後述する識別子(FSZ_B))
を復号し、動き補償回路97とフレームメモリ96に出
力する。フラグ(FSZ_B)はまた図11の上位レイヤ復
号回路83に供給される。
【0155】逆量子化回路93は、可変長復号回路92
より供給された画像データを、同じく可変長復号回路9
2より供給された量子化ステップに従って逆量子化し、
IDCT回路94に出力する。逆量子化回路93より出
力されたデータ(DCT係数)は、IDCT回路94で
逆DCT処理された後、演算回路95に供給される。
【0156】IDCT回路94より供給された画像デー
タが、Iピクチャのデータである場合、そのデータは演
算回路95より出力され、演算回路95に対して後に入
力される画像データ(PまたはBピクチャのデータ)の
予測参照画像データ生成のために、フレームメモリ96
に供給されて記憶される。また、このデータは、そのま
ま、再生画像として外部に出力される。
【0157】入力ビットストリームがPまたはBピクチ
ャの場合、動き補償回路97は可変長復号回路92より
供給される動きベクトルおよび予測モードに従って、予
測参照画像を生成し、演算回路95に出力する。演算回
路95ではIDCT回路94より入力される画像データ
と動き補償回路97より供給される予測参照画像データ
を加算し出力画像とする。またPピクチャの場合、演算
回路95の出力はまた、フレームメモリ96に入力され
記憶され、次に復号する画像信号の参照画像とされる。
【0158】演算回路95の出力はまた、図11の上位
レイヤ復号回路83に供給される。
【0159】可変長復号回路92により復号された下位
レイヤの画像(VOP)の大きさを示すフラグ(FSZ_
B)は、図11の上位レイヤ復号回路83に供給され
る。
【0160】図11に戻って、逆多重化回路81におい
て逆多重化された上位レイヤのビットストリームは、遅
延回路82を介して上位レイヤ復号回路83に供給され
る。
【0161】図13を用いて上位レイヤ復号回路83の
具体的構成を説明する。
【0162】上位レイヤのビットストリームは、受信バ
ッファ101に一時記憶された後、可変長復号回路10
2に供給される。可変長復号回路102は、受信バッフ
ァ101より供給されたデータを可変長復号し、動きベ
クトルと予測モードを動き補償回路107に、また、量
子化ステップを逆量子化回路103にそれぞれ出力する
とともに、復号された画像データを逆量子化回路103
に出力する。
【0163】動きベクトル及び予測モードはまた、動き
補償回路119に出力される。
【0164】可変長復号回路102はまた、画像(VO
P)の大きさを示すフラグ(FSZ_E)を復号し、動き補
償回路107とフレームメモリ106に出力する。
【0165】可変長復号回路102はまた、下位レイヤ
の画像(VOP)に対する上位レイヤの画像(VOP)
の大きさ(解像度)の倍率を示すフラグFRを復号し、
動き補償回路107及び、図11における解像度変換回
路84に出力する。
【0166】図11における解像度変換回路84は、復
号された下位レイヤの画像(VOP)の画像信号及びキ
ー(key)信号を、倍率を示すフラグFRに従ってフィ
ルタリングにより解像度変換し、上位レイヤ復号回路8
3中のフレームメモリ118に供給する。
【0167】可変長復号回路102はまた、予測の参照
に用いるレイヤを示すフラグ(後述する識別子(ref_lay
er_id)及び(ref_select_code))を復号し、動き補償回
路107に出力する。
【0168】逆量子化回路103は、可変長復号回路1
02より供給された画像データを、同じく可変長復号回
路102より供給された量子化ステップに従って逆量子
化し、IDCT回路104に出力する。逆量子化回路1
03より出力されたデータ(DCT係数)は、IDCT
回路104で逆DCT処理され、演算回路105に供給
される。
【0169】IDCT回路104より供給された画像デ
ータが、Iピクチャのデータである場合、そのデータは
演算回路105より出力され、演算回路105に後に入
力される画像データ(PまたはBピクチャのデータ)の
予測参照画像データ生成のために、フレームメモリ10
6に供給されて記憶される。また、このデータは、その
まま再生画像として外部に出力される。
【0170】入力ビットストリームがPまたはBピクチ
ャの場合、動き補償回路107は可変長復号回路102
より供給される動きベクトルおよび予測モードおよび参
照するレイヤを示すフラグ(ref_layer_id),(ref_se
lect_code)に従って、予測参照画像をフレームメモリ
106とフレームメモリ118より生成し、演算回路1
05に出力する。演算回路105ではIDCT回路10
4より入力される画像データと動き補償回路107より
供給される予測参照画像データを加算し出力画像とす
る。またPピクチャの場合、演算回路105の出力はま
た、フレームメモリ106に入力され記憶され、次に復
号する画像信号の予測参照画像とされる。
【0171】図11の上位レイヤの復号回路83では、
予測モードが2階層予想モードのマクロブロックである
場合、符号化回路において前記図4の演算回路59の出
力を生成した方法と同様に予測参照画像を生成する。
【0172】具体的に言うと、図12の下位レイヤの画
像信号復号回路における演算回路95の出力信号は、図
11の解像度変換回路84にて拡大された後、図11の
上位レイヤの画像信号復号回路83へ入力され、図13
におけるフレームメモリ118に供給される。
【0173】図13の動き補償回路119は、復号され
た動きベクトルに基づきフレームメモリ118を参照
し、図7における拡大画像vm5およびvm6の差分
(差分画像DV8)を出力し、敷居値比較回路120に
送る。なお、図13の例では、動き補償回路119にお
いて差分まで求める構成としているが、当該差分を求め
るための演算回路を外部に設けることも可能である。
【0174】このとき、当該敷居値比較回路120で
は、上記動き補償回路119からの差分の絶対値が、あ
る定められた値(すなわち前記敷居値TH)未満の場合
はその差分の画素の値を0とする。逆に敷居値TH以上
である場合は、差分値をそのまま動き補償回路107に
供給する。なお、敷居値比較回路120は、動き補償回
路119又は動き補償回路107内に含めることも可能
である。
【0175】動き補償回路107では、予測モードが2
階層予測マクロブロックである場合、フレームメモリ1
06の出力および前記敷居値比較回路120を介した動
き補償回路119の出力より前記式(1)で示される予
測参照画像を生成し、演算回路105に出力する。その
他の予測モードの場合、動き補償回路107は下位レイ
ヤにおける動き補償回路と同様に動作する。なお、図1
3の例では、動き補償回路107において予測参照画像
を求めるために、上記敷居値比較回路120の出力の加
算を行うが、当該加算を行うための演算回路を外部に設
けることも可能である。
【0176】また、動き補償回路107は倍率を示すフ
ラグFRが1であり、且つフラグ(ref_select_code ==
'00')である場合、下位レイヤの同時刻の画像(VO
P)から供給される動きベクトル及び予測モードを用い
て予測画像を生成し、演算回路105に出力する。
【0177】上記2階層予測マクロブロックでは、輝度
および色差信号、ともに同様の処理を行う。
【0178】次ぎに、スケーラブル符号化のシンタクス
を説明する。以下MPEG4 VM(Verification Mode
l)を例にし、説明する。
【0179】図14には、ビットストリームの構成を示
す。VS(Video Session Class)は一つ又は複数のVO
(Video Object Class)から構成される、ビットストリー
ムの集合である。
【0180】VSのシンタクスを以下に示す。なお、こ
のシンタクスはいわゆるC++に準拠している。
【0181】 Syntax No.of bits Mnemonic VideoSession(){ video_session_start_code sc+8=32 do*{ Videoobject() }while (nextbits_bytealigned()== video_object_start_code) next_start_code() video_session_end_code sc+8=32 } 次ぎに、VO(Video Object Class) のシンタクスを以
下に示す。
【0182】 Syntax No.of bits Mnemonic Videoobject(){ video_object_start_code sc+3=27 video_object_id 5 do{ VideoObjectLayer() } while(nextbits_bytealigned()== video_object_layer_start_code) next_start_code() } VOは画像全体または画像中の一部の物体のビットスト
リームである。VOL(Video Object Layer Class)はス
ケーラビリティのためのクラスである。
【0183】VOLのシンタクスを以下に示す。
【0184】 Syntax No.of bits Mnemonic VideoObjectLayer(){ video_object_layer_start_code sc+4=28 video_object_layer_id 4 video_object_layer_shape 2 if (video_object_layer_shape=="00"){ video_object_layer_width 10 video_object_layer_height 10 } video_object_layer_shape_effects 4 if((video_object_layer_shape_effects=="0001") ||(video_object_layer_shape_effects=="0011") ||(video_object_layer_shape_effects=="0100") ||(video_object_layer_shape_effects=="0101") video_object_layer_feather_dist 3 if((video_Object_layer_shape_effects=="0100") ||(video_object_layer_shape_effects=="0101"){ for(i=0;i<video_object_layer_feather_dist;i++) feathering_filter(); 8*15 } video_object_layer_sprite_usage 2 if(video_object_layer_sprite_usage!= SPRITE_NOT_USED){ if(video_object_layer_sprite_usage== ON-LINE_SPRITE){ sprite_hdim 13 sprite_vdim 13 } no_of_sprite_points 6 for(i=0;i<no_of_sprite_points;i++){ sprite_point [i]_x_coordinate 13 sprite_point [i]_y_coordinate 13 } lighting_change_in_sprite 1 } video_object_layer_quant_type 1 if(video_object_layer_quant_type){ load_intra_quant_mat 1 if(load_intra_quant_mat intra_quant_mat[64] 8*64 load_nonintra_quant_mat 1 if(load_nonintra_quant_mat nonintra_quant_mat[64] 8*64 } Error_resilient_disable 1 Intra_acdc_pred_disable 1 video_object_layer_fcode_forward 2 video_object_layer_fcode_backward 2 Separate_motion_shape_texture 1 if(video_object_layer_sprire_usage== STATIC_SPRITE) sprite_shape_texture() Scalability 1 if(scalability){ ref_layer_id 4 ref_layer_sampling_direc 1 hor_sampling_factor_n 5 hor_sampling_factor_m 5 vert_sampling_factor_n 5 vert_sampling_factor_m 5 enhancement_type 1 } do{ VideoObjectPlane() }while(nextbits_bytealigned()== video_object_plane_start_code) next_start_code() } VOLは識別子(video_object_layer_id)に示される
番号によって識別される。例えば、(video_object_lay
er_id=0)である VOL0は下位レイヤであり、例え
ば(video_object_layer_id=1)であるVOL1は上
位レイヤである。スケーラブルのレイヤの数は任意で良
い。
【0185】スケーラビリティ(scalability)は1ビ
ットのフラグでそのVOLが下位レイヤであるか上位レ
イヤであるかを示す。(scalability=1)である場
合、そのVOLは下位レイヤであり、それ以外の場合上
位レイヤである。
【0186】識別子(ref_layer_id)は自身VOL以外
に参照画像として用いるVOLの番号を示すフラグであ
る。これは上位レイヤにのみ伝送される。
【0187】識別子(hor_sampling_factor_n),(hor
_sampling_factor_m)は下位レイヤの水平方向の長さに
対して上位レイヤの水平方向の長さが何倍であるかを示
す(水平方向の解像度の倍率を示す)。下位レイヤに対
する上位レイヤの水平方向の大きさは以下の式で与えら
れる。
【0188】 hor_sampling_factor_n / hor_sampling_factor_m 識別子(ver_sampling_factor_n),(ver_sampling_fa
ctor_m)は下位レイヤの垂直方向の長さに対して上位レ
イヤの垂直方向の長さが何倍であるかを示す(垂直方向
の解像度の倍率を示す)。下位レイヤに対する上位レイ
ヤの垂直方向の大きさは以下の式で与えられる。
【0189】 ver_sampling_factor_n / ver_sampling_factor_m VOP(Video Object Plane Class)のシンタクスを以下
に示す。
【0190】 Syntax No.of bits Mnemonic VideoObjectPlane(){ VOP_start_code sc+8=32 do{ modulo_time_base 1 }while(modulo_time_base!="0") VOP_time_increment 10 VOP_prediction_type 2 if ( ( video_object_layer_sprite_usege != SPRITE_NOT_USED ) && (VOP_prediction_type == SPRITE) ) { if (no_of_sprite_points > 0) { encode VOP_points () } if (lighting_change_in_sprite) { lighting_change_factor_encode () } if (video_object_layer_sprite_useage == STATIC_SPRITE ) { return() } else if ( video_object_layer_sprite_usage == ON- LINE_SPRITE) { blending_factor 8 } } if(video_object_layer_shape !="00") { VOP_width 10 VOP_heigth 10 VOP_horizontal_mc_spatial_ref 10 marker_bit 1 VOP_vertical_mc_spatial_ref 10 if (scalability && enhancement_type) background_composition 1 } disable_sadct 1 if (VOP_prediction_type=="10") VOP_dbquant 2 else VOP_quant 5 if ((video_object_layer_shape_effects == "0010")|| (video_object_layer_shape_effects == "0011")|| (video_object_layer_shape_effects == "0101")){ VOP_constant_alpha 1 if (VOP_constant_alpha) VOP_constant_alpha_value 8 } if (!scalability){ if (!separate_motion_shape_texture) if(error_resilience_disable) combined_motion_shape_texture_coding() else do{ do{ combined_motion_shape_texture_coding() } while (nextbits_bytealigned() != 0000 0000 0000 0000) if (nextbits_bytealigned() != 000 0000 0000 0000 0000 0000) { next_resync_marker() resync_marker 17 macroblock_number 1-12 quant_scale 5 } } while (nextbits_bytealigned() != 000 0000 0000 0000 0000 0000) else{ if(video_object_layer_shape !="00"){ do{ first_shape_code 1-3 } while (count of macroblocks != total number of macroblocks) } if(error_resilience_disable) { motion_coding() if (video_object_layer_shape != "00") shape_coding() texture_coding() } else do{ do{ motion_coding() }while (next_bits()!="1010 0000 0000 0000 1") motion_marker 17 if (video_object_layer_shape !="00") shape_coding() do{ texture_coding() }while (nextbits_bytealigned()!= "0000 0000 0000 0000") if (nextbits_bytealigned()!= "000 0000 0000 0000 0000 0000){ next_resync_marker() resync_marker 17 macroblock_number 1-12 quant_scale 5 } }while (nextbits_bytealigned() != 000 0000 0000 0000 0000 0000) } } else{ if(background_composition){ load_backward_shape 1 if(load_backward_shape){ backward_shape_coding() load_foward_shape 1 if(load_foward_shape) foward_shape_coding() } } ref_select_code 2 if(VOP_prediction_type=="01"||VOP_prediction_type== "10"){ forward_temporal_ref 10 if(VOP_prediction_type=="10"){ marker_bit 1 backwaed_temporal_ref 10 } } combined_motion_shape_texture_coding() } next_state_code() } 識別子(VOP_width)および(VOP_height)はそのVO
Pの大きさを示すフラグである。
【0191】識別子(ref_select_code)は前方向(フ
ォワード)および後方向(バックワード)予測において
識別子(ref_layer_id)に基づき、どのレイヤの画像を
参照画像として用いるかを示すフラグである。図9に示
した表および図10に示した表にその詳細が示されてい
る。
【0192】図15はIおよびPピクチャ(画像VO
P)におけるマクロブロックのシンタクスを示す。(CO
D)はこれ以後そのマクロブロックのデータが存在するか
どうかを示すフラグである。(COD=1)の場合、これ以
後、そのマクロブロックのデータが存在しないことを示
す(即ちスキップマクロブロック)。(COD=0)の場合、
さらにフラグが伝送される。(MCBCP)はそのマクロブロ
ックのタイプを示すフラグで、これに従って所定のフラ
グおよびデータが伝送される。
【0193】図16はBピクチャ(VOP)におけるマ
クロブロックのシンタクスを示す。もし、最も最近に復
号されたIまたはPピクチャ(画像VOP)の対応する
マクロブロックがスキップマクロブロックであった場合
(COD=1)、Bピクチャ(画像VOP)におけるそのマ
クロブロックもスキップマクロブロックとなる。
【0194】(MODB)はBピクチャ(VOP)においてマ
クロブロックのタイプを示すフラグである。(MODB)の可
変長符号を図17に示す。(MODB=0)の場合、それ以上マ
クロブロックのデータが存在しないことを示す。(MODB=
10)の場合、(CBPB)は伝送されず、(MBTYPE)が伝送され
る。(MODB=11)の場合、(CBPB)および(MBTYPE)が伝送さ
れる。なお、図中のxは、現在のマクロブロックを示
す。
【0195】(CBPB)は6ビットのフラグでマクロブロッ
ク中の各ブロックにDCT係数が存在するかどうかを示
すフラグである。(CBPB)が伝送されない場合、(CBPB)は
0であると解釈され、そのマクロブロックではDCT係
数は伝送されない。
【0196】(MBTYPE)はBピクチャにおける各マクロブ
ロックの予測モードを示すフラグである。下位レイヤの
(MBTYPE)を図18に示す。(MBTYPE)に応じて図18に示
す通り、そのマクロブロックで伝送されるフラグが決定
される。なお、図中のxは、現在のマクロブロックを示
す。
【0197】上位レイヤにおける(MBTYPE)を図19に示
す。(MBTYPE="1")の時、2階層予測モードとなる。
【0198】下位レイヤにおけるスキップマクロブロッ
クの条件は以下の通りである。
【0199】(A)Pピクチャ(VOP) (1)COD=="1"である場合。
【0200】この場合、マクロブロックはスキップマク
ロブロックとして扱われる。DCT係数は全て0であ
り、動きベクトルも0として扱われる。
【0201】(B)Bピクチャ(VOP) (1)最も最近に復号されたIまたはPピクチャ(VO
P)の対応するマクロブロックがスキップマクロブロッ
クである(COD = 1)の場合。
【0202】この場合、スキップマクロブロックとされ
る。予測はPピクチャ(VOP)と同様に行われ動きベ
クトルは0として扱われる。
【0203】(2)(1)以外の場合でかつ(MODB=='
0')の場合。
【0204】この場合、スキップマクロブロックとして
扱われ、このマクロブロックの(MBTYPE)はダイレクト
(Direct)のH.263となり、H.263のPBピク
チャと同様に符号化される。このとき動きベクトルは直
前に復号されたPピクチャ(VOP)において同じ位置
のマクロブロックの動きベクトルが用いられる。
【0205】上位レイヤ (scalability = 1)におけるス
キップマクロブロックの条件は以下の通りである。
【0206】(A)Pピクチャ(VOP) (1)COD == '1' である場合。
【0207】この場合、マクロブロックはスキップマク
ロブロックとして扱われる。DCT数は全て0であり、
動きベクトルも0として扱われる。
【0208】Pピクチャ(VOP)の場合、スキップマ
クロブロックの条件は下位レイヤと同様である。
【0209】(B)ピクチャ(VOP) スキップマクロブロックにおいては、その予測モードや
参照画像を最も一般的に効率が良いモードに設定してお
くべきである。したがって、空間スケーラビリティの場
合の上位レイヤのマクロブロックにおいては2階層予測
モードとするのが効率が良い。
【0210】本実施の形態においては、上位レイヤのB
ピクチャ(VOP)のスキップマクロブロックの条件は
以下の通りである。
【0211】(1)(ref_select_code == '00')であ
り、かつ(MODB == '0')である場合。
【0212】(ref_select_code == '00')の場合、最
も最近に復号されたIまたはPピクチャ(VOP)の対
応するマクロブロックがスキップマクロブロックである
かどうか(CODの値)によらず、常にそれ以後のデータ
を伝送する。このとき次に符号化される(MODB)が0の
場合スキップマクロブロックとなり、それ以上のデータ
は伝送されない。
【0213】この時、予測は2階層予測モードとなり、
動きベクトルは0として扱われる。
【0214】(2)(ref_select_code != '00')であ
り、かつ最も最近に復号されたIまたはPピクチャ(V
OP)の対応するマクロブロックがスキップマクロブロ
ックである(COD = 1)の場合。
【0215】この場合、スキップマクロブロックとされ
る。予測はPピクチャ(VOP)と同様に行われ動きベ
クトルは0として扱われる。
【0216】(3)(ref_select_code != '00')であ
りかつ、(MODB == '0')の場合。
【0217】この場合、スキップマクロブロックとして
扱われ、このマクロブロックの(MBTYPE)はダイレクト
(Direct)のH.263となり、H.263のPBピク
チャと同様に符号化される。このとき動きベクトルは
(ref_select_code)によって示される(VOL)の直前に
復号されたPピクチャ(VOP)において同じ位のマク
ロブロックの動きベクトルが用いられる。
【0218】
【発明の効果】本発明は、高解像度の画像信号から求め
た動き情報を用いて低解像度の画像信号の変化量を求
め、この変化量を高解像度の画像信号の局所復号画像に
加算して予測参照画像を生成し、符号化を行うことによ
り、すなわち、これまでのMPEG方式の予測モードに
加えて、上位レイヤの参照画像に下位レイヤの変化量を
加算することにより、新たな参照画像を生成し、この新
たな参照画像を用いてフレーム間予測符号化を実現する
ようにしている。これにより、空間スケーラブル符号化
方法において、予測効率を改善し、符号化効率を向上す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像信号符号化方法及び装置を実現す
る実施の形態の画像信号符号化装置の概略構成を示すブ
ロック回路図である。
【図2】テンポラススケーラビリティの説明に用いる図
である。
【図3】画像信号符号化装置の下位レイヤ符号化回路の
具体的構成を示すブロック回路図である。
【図4】画像信号符号化装置の上位レイヤ符号化回路の
具体的構成を示すブロック回路図である。
【図5】空間スケーラビリティの場合の符号化の説明に
用いる図である。
【図6】本実施の形態におけるテンポラススケーラビリ
ティの場合の符号化の説明に用いる図である。
【図7】本実施の形態における上位レイヤの参照画像の
説明に用いる図である。
【図8】予測参照画像を生成する方法の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図9】Pピクチャにおけるフラグ(ref_select_cod
e)の表を示す図である。
【図10】Bピクチャにおけるフラグ(ref_select_cod
e)の表を示す図である。
【図11】本発明の画像信号復号方法及び装置を実現す
る実施の形態の画像信号復号装置の概略構成を示すブロ
ック回路図である。
【図12】画像信号復号装置の下位レイヤ復号回路の具
体的構成を示すブロック回路図である。
【図13】画像信号復号装置の上位レイヤ復号回路の具
体的構成を示すブロック回路図である。
【図14】ビデオシンタクスの階層構造の説明に用いる
図である。
【図15】IおよびPピクチャにおけるマクロブロック
のシンタクスを示す図である。
【図16】Bピクチャにおけるマクロブロックのシンタ
クスを示す図である。
【図17】Bピクチャにおいてマクロブロックのタイプ
を示すフラグであるMODBの可変長符号を示す図である。
【図18】下位レイヤのBピクチャにおける各マクロブ
ロックの予測モードを示すフラグであるMBTYPEを示す図
である。
【図19】上位レイヤにおけるMBTYPEを示す図である。
【図20】MPEG方式のMP@MLの従来のエンコー
ダの概略構成例を示すブロック回路図である。
【図21】MPEGのMP@MLの従来のデコーダの概
略構成例を示すブロック回路図である。
【図22】空間スケーラビリティの従来のエンコーダの
構成例を示すブロック回路図である。
【図23】空間スケーラビリティの従来のデコーダの構
成例を示すブロック回路である。
【符号の説明】
1 画像階層化回路、 2 遅延回路、 3 上位レイ
ヤ符号化回路、 4解像度変換回路、 5 下位レイヤ
符号化回路、 6 多重化回路、 81 多重化回路、
82 遅延回路、 83 上位レイヤ復号回路、 9
4 解像度変換回路、 95 下位レイヤ復号回路

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像信号を高解像度と低解像度の少なく
    とも2層の画像信号に分離階層化し、これら高解像度と
    低解像度の画像信号を予測参照画像を用いて符号化する
    画像信号符号化方法において、 上記高解像度の画像信号を用いて動き情報を検出し、 上記動き情報を用いて上記低解像度の画像信号の変化量
    を求め、 上記低解像度の画像信号から求めた変化量を、上記高解
    像度の画像信号を符号化した信号の復号画像信号に加算
    して予測参照画像を生成し、 当該生成した予測参照画像を用いて符号化を行うことを
    特徴とする画像信号符号化方法。
  2. 【請求項2】 上記低解像度の画像信号の解像度を上記
    高解像度の画像信号の解像度に合わせた信号から上記変
    化量を求めることを特徴とする請求項1記載の画像信号
    符号化方法。
  3. 【請求項3】 上記変化量を所定の敷居値と比較し、 上記変化量が上記敷居値未満のときに当該変化量の値を
    ゼロとして上記加算を行うことにより上記高解像度の復
    号画像信号から予測参照画像を生成し、 上記変化量が上記敷居値以上のときに当該変化量を上記
    高解像度の復号画像信号に加算して上記予測参照画像を
    生成することを特徴とする請求項1記載の画像信号符号
    化方法。
  4. 【請求項4】 上記変化量と上記所定の敷居値との比較
    は画素単位で行うことを特徴とする請求項3記載の画像
    信号符号化方法。
  5. 【請求項5】 上記変化量の加算を行って上記予測参照
    画像を生成する予測モードを、画像信号の所定単位毎に
    切り替え可能とすることを特徴とする請求項1記載の画
    像信号符号化方法。
  6. 【請求項6】 上記変化量の加算を行って上記予測参照
    画像を生成する予測モードを、何もデータを伝送しない
    所定単位の予測モードとすることを特徴とする請求項5
    記載の画像信号符号化方法。
  7. 【請求項7】 上記変化量は、時間変化量であることを
    特徴とする請求項1記載の画像信号符号化方法。
  8. 【請求項8】 画像信号を高解像度と低解像度の少なく
    とも2層の画像信号に分離階層化し、これら高解像度と
    低解像度の画像信号を予測参照画像を用いて符号化する
    画像信号符号化装置において、 上記高解像度の画像信号を用いて動き情報を検出する動
    き検出手段と、 上記動き情報を用いて上記低解像度の画像信号の変化量
    を求める変化量計算手段と、 上記低解像度の画像信号から求めた変化量を、上記高解
    像度の画像信号を符号化した信号の復号画像信号に加算
    して予測参照画像を生成する予測参照画像生成手段と、 当該生成した予測参照画像を用いて符号化を行う符号化
    手段とを有することを特徴とする画像信号符号化装置。
  9. 【請求項9】 上記低解像度の画像信号の解像度を上記
    高解像度の画像信号の解像度に合わせる解像度変換手段
    を備え、 上記変化量計算手段は、上記解像度変換手段の出力を用
    いて上記変化量を求めることを特徴とする請求項8記載
    の画像信号符号化装置。
  10. 【請求項10】 上記変化量を所定の敷居値と比較する
    敷居値比較手段を備え、 上記予測参照画像生成手段では、上記変化量が上記敷居
    値未満のときに上記高解像度の復号画像信号から予測参
    照画像を生成し、上記変化量が上記敷居値以上のときに
    上記変化量の加算を行って上記予測参照画像を生成する
    ことを特徴とする請求項8記載の画像信号符号化装置。
  11. 【請求項11】 上記敷居値比較手段は、上記変化量と
    上記所定の敷居値との比較を画素単位で行うことを特徴
    とする請求項10記載の画像信号符号化装置。
  12. 【請求項12】 上記予測画像生成手段は、上記変化量
    の加算を行って上記予測参照画像を生成する予測モード
    を、画像信号の所定単位毎に切り替え可能とすることを
    特徴とする請求項8記載の画像信号符号化装置。
  13. 【請求項13】 上記変化量の加算を行って上記予測参
    照画像を生成する予測モードを、何もデータを伝送しな
    い所定単位の予測モードとすることを特徴とする請求項
    12記載の画像信号符号化装置。
  14. 【請求項14】 上記変化量計算手段は、上記変化量と
    して時間変化量を求めることを特徴とする請求項8記載
    の画像信号符号化装置。
  15. 【請求項15】 画像信号を高解像度と低解像度の少な
    くとも2層の画像信号に分離階層化し、上記高解像度の
    画像信号を用いて動き情報を検出し、上記動き情報を用
    いて上記低解像度の画像信号の変化量を求め、上記低解
    像度の画像信号から求めた変化量を上記高解像度の画像
    信号を符号化した信号の復号画像信号に加算して予測参
    照画像を生成し、当該生成した予測参照画像を用いて符
    号化し、当該符号化された画像信号と符号化パラメータ
    とからなるビットストリームから、上記符号化された高
    解像度の画像信号と低解像度の画像信号と符号化パラメ
    ータとを分離し、 上記符号化パラメータに基づいて、上記符号化された高
    解像度の画像信号と低解像度の画像信号とを復号するこ
    とを特徴とする画像信号復号方法。
  16. 【請求項16】 上記高解像度の画像信号を用いて動き
    情報を検出し、その動き情報を用いて上記復号した低解
    像度の画像信号の変化量を求め、この変化量を上記高解
    像度の画像信号の復号画像信号に加算することにより、
    予測参照画像を生成し、符号化された画像信号の復号に
    用いることを特徴とする請求項15記載の画像信号復号
    方法。
  17. 【請求項17】 上記復号した低解像度の画像信号の解
    像度を上記高解像度の画像信号の解像度に合わせた信号
    から上記変化量を求めることを特徴とする請求項16記
    載の画像信号復号方法。
  18. 【請求項18】 上記変化量を所定の敷居値とを比較
    し、 上記変化量が上記敷居値未満のときに当該変化量の値を
    ゼロとして上記高解像度の復号画像信号に加算し、 上記変化量が上記敷居値以上のときに当該変化量の値を
    上記高解像度の復号画像信号に加算して上記予測参照画
    像を生成することを特徴とする請求項16記載の画像信
    号復号方法。
  19. 【請求項19】 上記変化量と上記所定の敷居値との比
    較は画素単位で行うことを特徴とする請求項18記載の
    画像信号復号方法。
  20. 【請求項20】 上記変化量の加算を行って上記予測参
    照画像を生成する予測モードを、画像信号の所定単位毎
    に切り替え可能とすることを特徴とする請求項16記載
    の画像信号復号方法。
  21. 【請求項21】 上記変化量の加算を行って上記予測参
    照画像を生成する予測モードは、何もデータを伝送しな
    い所定単位の予測モードであることを特徴とする請求項
    20記載の画像信号復号方法。
  22. 【請求項22】 上記変化量は、時間変化量であること
    を特徴とする請求項16記載の画像信号復号方法。
  23. 【請求項23】 画像信号を高解像度と低解像度の少な
    くとも2層の画像信号に分離階層化し、上記高解像度の
    画像信号を用いて動き情報を検出し、上記動き情報を用
    いて上記低解像度の画像信号の変化量を求め、上記低解
    像度の画像信号から求めた変化量を上記高解像度の画像
    信号を符号化した信号の復号画像信号に加算して予測参
    照画像を生成し、当該生成した予測参照画像を用いて符
    号化し、当該符号化された画像信号と符号化パラメータ
    とからなるビットストリームから、上記符号化された高
    解像度の画像信号と低解像度の画像信号と符号化パラメ
    ータとを分離する分離手段と、 上記符号化パラメータに基づいて、上記符号化された高
    解像度の画像信号と低解像度の画像信号とを復号する復
    号手段とを有することを特徴とする画像信号復号装置。
  24. 【請求項24】 上記復号手段は、上記高解像度の画像
    信号を用いて動き情報を検出する動き情報検出手段と、
    その動き情報を用いて上記復号した低解像度の画像信号
    の変化量を求める変化量計算手段と、当該変化量を上記
    高解像度の復号画像信号に加算することにより予測参照
    画像を生成する予測参照画像生成手段とを有することを
    特徴とする請求項23記載の画像信号復号装置。
  25. 【請求項25】 上記復号した低解像度の画像信号の解
    像度を上記高解像度の画像信号の解像度に合わせる解像
    度変換手段を備え、 上記変化量計算手段は、上記解像度変換手段の出力を用
    いて上記変化量を求めることを特徴とする請求項24記
    載の画像信号復号装置。
  26. 【請求項26】 上記変化量を所定の敷居値と比較する
    敷居値比較手段を設け、 上記予測参照画像生成手段では、上記変化量が上記敷居
    値未満のときに上記高解像度の復号画像信号から上記予
    測参照画像を生成し、上記変化量が上記敷居値以上のと
    きに上記変化量の加算を行って上記予測参照画像を生成
    することを特徴とする請求項24記載の画像信号復号装
    置。
  27. 【請求項27】 上記敷居値比較手段は、上記変化量と
    上記所定の敷居値との比較を画素単位で行うことを特徴
    とする請求項26記載の画像信号復号装置。
  28. 【請求項28】 上記予測参照画像生成手段は、上記変
    化量の加算を行って上記予測参照画像を生成する予測モ
    ードを、画像信号の所定単位毎に切り替え可能とするこ
    とを特徴とする請求項24記載の画像信号復号装置。
  29. 【請求項29】 上記変化量の加算を行って上記予測参
    照画像を生成する予測モードは、何もデータを伝送しな
    い所定単位の予測モードであることを特徴とする請求項
    28記載の画像信号復号装置。
  30. 【請求項30】 上記変化量は、時間変化量であること
    を特徴とする請求項24記載の画像信号復号装置。
  31. 【請求項31】 画像信号を高解像度と低解像度の少な
    くとも2層の画像信号に分離階層化し、上記高解像度の
    画像信号を用いて動き情報を検出し、上記動き情報を用
    いて上記低解像度の画像信号の画像の変化量を求め、上
    記低解像度の画像信号から求めた変化量を上記高解像度
    の画像信号を符号化した信号の復号画像信号に加算して
    予測参照画像を生成し、当該生成した予測参照画像を用
    いて符号化し、当該符号化された画像信号と符号化パラ
    メータとが多重化されたビットストリームを記録してな
    り、上記符号化された各画像信号の復号を、上記符号化
    のパラメータに基づいて実行させることを特徴とする画
    像信号記録媒体。
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