JPH10222157A - ２オクターブオカリナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 運指が容易で、誰にでも吹けるようにした２
オクターブオカリナを提供する。 【解決手段】 隔壁３を隔てて母体共鳴部１と子体共鳴
部２とを形成したオカリナ本体の吹口部に母体吹口穴１
１と子体吹口穴２１を隣接して設け、母体共鳴部１に母
体歌口穴及び母体音階穴３１〜４１を、子体共鳴部２に
子体歌口穴及び子体音階穴４２〜４９をそれぞれ形成
し、子体共鳴部２に母体共鳴部１の音域に対して１オク
ターブ上の音域を発生する音階調節穴４を設けた２オク
ターブオカリナ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、２オクターブの音
域を正確に出すことができ、より広い音域を奏でること
ができ、また運指が簡単なため初心者でも幅広く音楽を
楽しむことができるオカリナに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】普通のオカリナは、吹き口貫通穴、歌口
貫通穴がそれぞれ１つと、１０個の音階調整穴を有する
１つの共鳴空洞でできており、１オクターブが限度であ
った。そのため、１個のオカリナでは音域の狭い演奏し
かできず、それよりも音域の広い演奏をするには、音域
の異なる大小２個のオカリナを交互に取り替えながら演
奏しなければならない不便さがあった。

【０００３】このような問題に対し、実公平１−４２１
４３号公報には、通常の大きさの共鳴空洞を有する母体
オカリナの上壁部に１オクターブ高音段階の音域の共鳴
空洞を有する子体オカリナを設けた２オクターブオカリ
ナが開示されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな小さな子体オカリナでは、音階調整穴が狭い間隔で
設けられるため音階に応じて指で穴を塞ぐ運指がむつか
しく、速いテンポの曲には運指がついていけず、かなり
高度なテクニックが必要であった。

【０００５】本発明のオカリナはその問題点を解決し、
運指が容易で、誰にでも吹けるようにした２オクターブ
オカリナを提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の２オクターブオカリナは、隔壁を隔てて母
体共鳴部と子体共鳴部とを形成したオカリナ本体の吹口
部に母体吹口穴と子体吹口穴を隣接して設け、前記母体
共鳴部に母体歌口穴及び母体音階穴を、前記子体共鳴部
に子体歌口穴及び子体音階穴をそれぞれ形成し、前記子
体共鳴部に前記母体共鳴部の音域に対して１オクターブ
上の音域を発生する音階調節穴を設けたものである。前
記子体共鳴部の子体音階穴形成部の長さは約１０ｃｍと
する。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明においては、母体共鳴部に
おいて、１１個の音階穴を有し、これを低音部とし、こ
の母体に１オクターブ半の音階を受け持たせ、次に母体
左側に子体を接続する。子体底部に、音階調節穴を設
け、子体本体に８個の音階穴を設ける。これを高音部と
する。これにより、２オクターブの音階が可能となる。
母体吹口穴と歌口穴、子体吹口穴と歌口穴は別個であ
り、外見上は１個のオカリナであるが、内部では２個の
オカリナが接続されている。音階調節穴により子体共鳴
部の音階を調節するため、子体共鳴部と母体共鳴部の容
積の比率は特に規定されないが、子体共鳴部に設ける一
列の子体音階穴が密集しない程度の大きさ、例えば約１
０ｃｍ程度を目安とする。

【０００８】

【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例を参照しな
がら具体的に説明する。図１は本発明の実施例の正面
図、図２はその背面図、図３は底面図、図４は平面図で
ある。これらの図において、１は母体共鳴部、２は子体
共鳴部、３は両共鳴部を離隔する隔壁、４は子体共鳴部
２の底部に設けた音階調節穴である。この音階調節穴４
が、子体共鳴部２の音階を母体共鳴部１に対して１オク
ターブ上げている。この音階調節穴４を設けないと、１
オクターブ上げるには子体共鳴部２の容積をもっと小さ
くしなければならず、音階穴の間隔が狭くなりすぎて運
指がむつかしくなるが、音階調節穴４により、一列の子
体音階穴４２〜４９が密集しない程度の、比較的大きな
容積の子体共鳴部２を実現している。

【０００９】以下、各穴について説明する。１１は母体
用吹口穴、１２は母体歌口穴、２１は子体用吹口穴、２
２は子体用歌口穴である。３１〜４１は母体音階穴であ
り、４２〜４９は子体音階穴である。３１はラ、３２は
シ、３３はレ、３４はミ、３５はファ、３６はソ、３７
はラ、３８はシ、３９はド、４０はレ、４１はミ、４２
はファ、４３はファの半音上、４４はソ、４５はソの半
音上、４６はラ、４７はシ、４８はシの半音下、４９は
ドである。

【００１０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
隔壁を隔てて母体共鳴部と子体共鳴部とを形成したオカ
リナ本体の吹口部に母体吹口穴と子体吹口穴を隣接して
設け、前記母体共鳴部に母体歌口穴及び母体音階穴を、
前記子体共鳴部に子体歌口穴及び子体音階穴をそれぞれ
形成し、前記子体共鳴部に前記母体共鳴部の音域に対し
て１オクターブ上の音域を発生する音階調節穴を設けた
ことにより、指が置ける程度の間隔の子体音階穴の配列
が可能となり、運指が簡単なため、初心者でも広範囲の
音域の曲が自由に吹けるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施例の正面図である。

【図２】 本発明の実施例の背面図である。

【図３】 本発明の実施例の底面図である。

【図４】 本発明の実施例の平面図である。

【符号の説明】 １ 母体共鳴部、２ 子体共鳴部、３ 隔壁、４ 音階
調節穴、１１ 母体用吹口穴、１２ 母体歌口穴、２１
子体用吹口穴、２２ 子体用歌口穴、３１〜４１ 母
体音階穴、４２〜４９ 子体音階穴

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 隔壁を隔てて母体共鳴部と子体共鳴部と
   を形成したオカリナ本体の吹口部に母体吹口穴と子体吹
   口穴を隣接して設け、前記母体共鳴部に母体歌口穴及び
   母体音階穴を、前記子体共鳴部に子体歌口穴及び子体音
   階穴をそれぞれ形成し、前記子体共鳴部に前記母体共鳴
   部の音域に対して１オクターブ上の音域を発生する音階
   調節穴を設けたことを特徴とする２オクターブオカリ
   ナ。
2. 【請求項２】 子体共鳴部の子体音階穴形成部の長さは
   約１０ｃｍである請求項１記載の２オクターブオカリ
   ナ。