JPH10221382A - 交流電流の測定装置及びその方法 - Google Patents

交流電流の測定装置及びその方法

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JPH10221382A
JPH10221382A JP10010280A JP1028098A JPH10221382A JP H10221382 A JPH10221382 A JP H10221382A JP 10010280 A JP10010280 A JP 10010280A JP 1028098 A JP1028098 A JP 1028098A JP H10221382 A JPH10221382 A JP H10221382A
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Hellman Blakeley John
ヘルマン ブレイクレイ ジョン
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Eaton Corp
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02HEMERGENCY PROTECTIVE CIRCUIT ARRANGEMENTS
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    • H02H1/04Arrangements for preventing response to transient abnormal conditions, e.g. to lightning or to short duration over voltage or oscillations; Damping the influence of dc component by short circuits in ac networks
    • H02H1/046Arrangements for preventing response to transient abnormal conditions, e.g. to lightning or to short duration over voltage or oscillations; Damping the influence of dc component by short circuits in ac networks upon detecting saturation of current transformers
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R15/00Details of measuring arrangements of the types provided for in groups G01R17/00 - G01R29/00, G01R33/00 - G01R33/26 or G01R35/00
    • G01R15/14Adaptations providing voltage or current isolation, e.g. for high-voltage or high-current networks
    • G01R15/18Adaptations providing voltage or current isolation, e.g. for high-voltage or high-current networks using inductive devices, e.g. transformers
    • G01R15/183Adaptations providing voltage or current isolation, e.g. for high-voltage or high-current networks using inductive devices, e.g. transformers using transformers with a magnetic core

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Abstract

(57)【要約】 【課題】測定すべき電流のダイナミックレンジの上限で
飽和する変流器を使用して、交流電流を測定する装置及
びその方法を提供すること。 【解決手段】 変流器のダイナミックレンジは、飽和点
に至るまでの二次電流を測定し、二次電流がほぼゼロの
とき、飽和状態以後の電流波形の欠落部分を補う調整係
数を測定結果の値に乗算することで増加する。調整係数
は、電流の好ましい測定値を決定するために用いる電流
の関数の積分値と、飽和点に至る関数の積分値の比であ
る。関数の積算値に調整係数を乗算して、電流の計算に
用いる調整された積算値を発生させる。マイクロコンピ
ュータによってデジタル的に手順が実行されると、調整
係数は、ゼロでない複数のサンプルのカウント、即ち、
飽和状態より前のサンプルの数によってインデックス付
けられたテーブルに記憶される。同等のサンプリングの
一覧表は、電流の瞬時変化が必要でない場合、実際のサ
ンプリングの抽出率を減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電流を測定す
るための装置及びその方法、特に、飽和点に至るまでの
二次電流の各値を使用して、大きな電流値で飽和する変
流器を使用した交流電流の測定に関する。
【0002】
【従来の技術】変流器(current transformers) は、一
般的に、交流電流の検出のために使用されている。それ
らは、例えば、接触器、モータ・スタータ及びコントロ
ーラ、回路遮断器、モニター及びアナライザー等の負荷
制御器及び保護装置として、電気分配装置とともにしば
しば使用されている。
【0003】このような様々な使用において、変流器の
負荷電流は、非常に広いダイナミックレンジを有してい
る。しかしながら、一般的には、磁性材料が変流器のコ
アとして使用されており、そのことが検出装置のダイナ
ミックレンジを制限している。磁束密度のピークがダイ
ナミックレンジの上限の制限要因であり、一方、コアの
損失/減衰透磁率が下限を制限している。
【0004】与えられたコアの材質と要求される精度
で、これらのパラメータは変流器の作動領域を制限して
いる。ダイナミックレンジは、コア材質の容積および/
または二次巻線の巻数を増加させることによって広げる
ことはできるが、この結果、しばしば重要な問題となる
変流器のサイズが大きくなってしまったり、より安価な
製品では許容できないコストの増加という結果を招くこ
とになる。これらの製品の多くが多機能であるため、そ
れらの要因の影響も複合化されている。
【0005】1996年1月31日に出願された米国特
許出願番号08/594,977では、電流波形が電気
角90°を越えるまでコアを飽和させない大きさまでの
各電流値に対して、所定の変流器のダイナミックレンジ
を二倍にする装置及びその方法が開示されている。
【0006】これは、電流のゼロ通過点と電気角90°
間の電流値のみを使用することで達成される。実効値
(RMS)電流の測定値を発生するために、電気角ゼロ
から90°までの電流値の二乗が積算された後に二倍さ
れ、その値が平方根されて、実効値電流が計算される。
この先行出願の方法及び装置もまたリセットエネルギー
を考慮しているため、歪みのない交流電流の測定する場
合においてかなり正確である。
【0007】この技術は、マイクロコンピュータで実行
され、二次電流をデジタル的にサンプルし、飽和したコ
アにおいて、リセットエネルギーで生じた電流によっ
て、マスク化されるゼロ通過点を決定するための一つの
手順を用いる。また、この技術は、測定のためにあるサ
ンプリング速度を使用し、ゼロ通過点を検出するために
より速いサンプリング速度を使用しているため、マイク
ロコンピュータに大きな処理負荷を加えている。そこで
この技術の使用は、変流器のダイナミックレンジを二倍
にする場合に限定されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そのため、本発明は、
測定すべき電流のダイナミックレンジの上限で飽和する
変流器を使用して、交流電流を測定するための改良され
た方法と装置を提供することである。二つの要素を超え
て、変流器のダイナミックレンジを増加することができ
るような改良された方法及び装置が必要とされている。
【0009】デジタル的に実行されるときに、プロセッ
サに過度の負荷をかけないような改良された方法及び装
置が必要とされている。また、二つの異なるサンプリン
グ速度で電流波形をサンプリングすることを、必要とし
ないような、改良された装置及び方法が必要とされてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】これらの目的と他の要因
は、交流電流を測定するための方法及び装置に向けられ
た本発明によって達成されるもので、本発明は、各請求
項に記載の構成を有しており、測定すべき交流電流のダ
イナミックレンジの上限で飽和し、この飽和点に至るま
で二次電流の測定に利用する変流器を使用する。
【0011】これは、交流電流が電気角90°より前に
コアが飽和し、この場合に、ダイナミックレンジがある
範囲の振幅まで増加することができることを含んでい
る。更に詳細には、測定値に基づいて作られた二次電流
の振幅から選択された関数が、飽和点に至るまで積算さ
れる。この積算された値は、コアの飽和が生じた波形上
の点により、可変調整あるいは係数によって調整され
る。一般的に、可変調整は、飽和なしで正弦波の要求さ
れた測定に必要な選択された関数の積分値と、飽和点に
至るまでの正弦波の選択された関数の積分値との比から
なる係数である。
【0012】好ましくは、本発明は、変流器の二次電流
をデジタル的にサンプリングするセンサ手段によってデ
ジタル的に実行される。このデジタルサンプルの大きさ
を示す選択された関数は、積算値を発生するために積算
される。
【0013】この可変調整は、ゼロでない各サンプルの
カウント、言いかえれば、飽和する前の各サンプルのカ
ウントを発生するための手段を含む調整手段によって加
えられる。適正な係数は、ゼロでない各サンプルによっ
て示されるテーブルに記憶される。
【0014】積算値は、選択された測定値を発生するた
めの出力手段によって使用される調整された積算値を生
じるために調整係数が乗ぜられる。実効値電流の測定の
ために、デジタルサンプルの大きさが二乗され、そして
合計されて積算値を生じる。コンピュータのテーブルに
記憶された係数は、飽和状態でない二乗された正弦波の
積分値と飽和点に至るまで二乗された前記正弦波の積分
値との比として発生する。
【0015】二乗値の積算合計は、調整係数あるいは可
変調整値が掛けられて調整された積算値が生じる。出力
手段は、調整された積算値の平方根をとり、実効値電流
の信号を発生する。平均電流信号は、ゼロではなく、ま
た、飽和する前の二次電流のサンプルの振幅の合計を積
算することで生じる。調整係数あるいは可変調整は、飽
和状態でない正弦波の積分値と飽和点に至るまでの前記
正弦波の積分値との比として生じる。調整された積算値
は、1サイクル中のサンプル数で割られて、平均電流信
号を生じる。
【0016】本発明は、飽和点に至るまでの二次電流を
測定することにより、変流器の交流電流を測定する装置
及び方法に向けられている。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。本発明は、負荷電流を測定するための変
流器を含むモータスタータの応用について記述されてい
る。これらの変流器によって測定されるべき負荷電流
は、変流器のコアを飽和させる非常に広いダイナミック
レンジを有する。モータスタータに対する本発明の応用
は、図示のもののみであるが、また、本発明が、広いダ
イナミックレンジを持つ電流の測定に使用される変流器
に関する広い応用分野を有するということは、当該技術
分野の当業者に理解されるであろう。
【0018】図1を参照すると、本発明に関するモータ
・スタータ1は、電気モータ3を制御しており、電気モ
ータ3は、電源5から三相の電線7A、7B、7Cを通
って供給される三相の交流電流によってエネルギーが供
給される。モータ・スタータ1は、コイル11を備えた
接触器9を含み、コイル11は、エネルギーが供給され
た時に電線7A、7B、7C上の接点13A、13B、
13Cを閉じて、モータ3と電源5を接続する。
【0019】モータ・スタータ1は、変流器(CTs)
17A、17B、17Cを備えた過負荷リレー15も含
んでいる。この変流器17A、17B、17Cは、それ
ぞれの相電線7A、7B、7Cに流れる電流を表すアナ
ログ信号を出力している。
【0020】それぞれの変流器は、環状コア19A、1
9B、19Cを備えている。それぞれの電線7A、7
B、7Cは、環状のコアを通過し、変流器の一次巻線を
形成している。二次巻線21A、21B、21Cは、関
連している電線に流れる電流を表すアナログ信号を発生
する。
【0021】これらのアナログ信号は、リード線25
A、25B、25Cを通って、アナログ/デジタル(A
/D)コンバータ23に供給されている。A/Dコンバ
ータ23は、マイクロコンピュータ25で制御される間
隔で、アナログの変流器二次電流を、デジタル値に変換
している。デジタル化された電流サンプルは、一般的な
技術として知られている方法でモータへの過負荷を保護
するために、マイクロコンピュータ25によって使用さ
れる。既定の電流/時間の特性値を超えると、マイクロ
コンピュータは、接触器9のコイル11への電源を断
ち、接点13A、13B、13Cを開放し、モータ3へ
供給している電源を切る。
【0022】前述したように、変流器で測定された電流
は、広いダイナミックレンジを有している。このダイナ
ミックレンジの上限における電流値は、変流器17のコ
ア19を飽和させ得る。この状態は、図2に示され、曲
線27は、変流器17に供給される一次電流を示し、曲
線29は二次電流を示している。
【0023】図からわかるように、コアは、図示されて
いる波形の電気角90°の点を過ぎた31の点で飽和
し、変流器の出力値は、ゼロに降下している。このよう
に、変流器によって、コアが飽和した場合にも、飽和点
まで達する電流を正確に測定することができる。
【0024】本発明によると、飽和点まで達する電流
は、サンプリング周期の余り期間で飽和を引き起こさな
い電流値を予測する係数が掛けられる。適用される係数
は、飽和点と、用いられる電流の測定タイプによって決
まるものであって、飽和なしで半サイクルにわたって積
分された所望の測定値を供給するために選択された電流
の関数と、半サイクルで飽和点に至るまでの積分された
電流の選択された関数との比である。
【0025】例えば、電流の実効値が測定された場合
に、係数は、飽和点に至るまで二乗された正弦波の比に
対する、二乗された正弦波の積分値に等しい。平均電流
の測定値が所望されたときは、この係数は、半サイクル
における飽和点に至るまでの正弦波の比に対する、半サ
イクル間の正弦波の積分値の比となる。
【0026】本発明の好ましい実施の形態において、マ
イクロコンピュータのようなデジタルプロセッサは、電
流の所望される測定値を表す出力信号を発生するために
使用される。このように、アナログ/デジタルコンバー
タを含む検出回路は、変流器の二次電流のサンプルをデ
ジタル化するために使用されている。
【0027】飽和点は、サンプル値がゼロではない、あ
るサンプリング期間の総サンプル数の中からサンプル数
をカウントすることによって決定され、コアが飽和した
ときのデジタルサンプルの大きさは、実質上ゼロとな
る。各パルスをカウントした後の、飽和期間の可変調整
係数のために、あらかじめ計算されている値は、マイク
ロコンピュータによって検索されるテーブルに記憶され
る。
【0028】本発明の具体的な実施の形態において、デ
ジタルサンプル値は、反対側の半サイクルでゼロ値を持
つように、単極のアナログ/デジタルコンバータが使用
されている。この場合に、ゼロでないデジタルサンプル
のカウントは、供給されるべき適切な調整係数を決定す
るための、半サイクルのサンプル期間におけるサンプル
数に関係している。
【0029】交流電流のRMS値(実効値)を表す出力
信号を発生するのに、デジタル電流サンプルの値は、積
算値を発生させるために二乗されそして合計される。こ
の積算値は、上述したように、調整された二乗値の合計
値である調整された積算値を発生するために、選択され
た調整係数が乗ぜられる。
【0030】電流の実効値を決めるために、この調整さ
れた二乗値の平方根をとる。同様に、電流の平均値を表
す出力信号を発生するのに、電流サンプルの大きさが合
計されて積算値を発生し、この積算値は、半サイクルの
サンプル数で割られた調整された合計値を発生するため
に、平均電流に対する調整係数を掛けたものである。
【0031】上述したように、コアが新しい半サイクル
の初めに飽和から逃れるので、コアリセットエネルギー
は、変流器の二次電流を歪ませる。図2の符号33で参
照されるように、二次電流は、変流器の一次電流が37
のところで負から正へゼロと交差する前に、35のとこ
ろで正方向に上昇し始めている。このリセットエネルギ
ーによる誤差を最小にするために、本発明は、変流器の
一次電流の真のゼロとの交差がちょうどよいときに起こ
る39のところで真の電流値であるスレッシュホールド
より大きい振幅を有するサンプルを使用する。
【0032】以下は、バイポーラアナログデジタル変換
器が使用され、交互の半サイクルのサンプルのみが測定
され、またサイクルについて80サンプルあるいは半サ
イクルについて40サンプルが生じる本発明の例であ
る。そこで、サンプルは、各4.5°毎に電流角で取ら
れる。電流のRMS値を測定するための調整係数を生じ
るためには、以下の積分関数(1)が用いられる。
【0033】
【数1】 調整係数は、飽和点に至るまでの半サイクルの部分と、
半サイクル全体の積分値との比である。
【0034】
【数2】 式(2)の分子の値としてはπ/2であり、調整係数の
式(3)は、次のようになる。
【0035】
【数3】 45°から180°までの区間で4.5°毎でのコアの
飽和に対する調整係数の値は、以下に示す
【0036】
【表1】 で明らかである。
【0037】図3及び図4は、本発明を実施するために
マイクロコンピュータ25によって作動する割込ルーチ
ン41のフローチャートを示している。この割込ルーチ
ン41は、代表的な実施の形態において1サイクルに8
0回のサンプル抽出率でステップ43により呼び出され
る。割込に応じて、サンプル値がステップ45で取り込
まれる。
【0038】ステップ47で決定されるように、サンプ
ル値の大きさが、図2の点39より高い値にセットされ
るスレッショルド値を越える場合には、ステップ49に
おいてノンゼロカウンタが増分される。何れの場合に
も、サンプル値の大きさが最小の飽和レベル以上である
か否かを決定するために、ステップ51においてチェッ
クされる。
【0039】最小飽和レベルは、コアが飽和するであろ
うと予測され得る電流以上のレベルにある。そのような
場合には、ステップ53において、飽和フラグがセット
される。これは、飽和が起こりそうにない場合に、ルー
チンが飽和のための調整を回避できるようにしている。
スレッショルド値は、飽和する電流値のためにフラグが
セットされることを確実にするために、十分な許容範囲
にセットされる。
【0040】飽和状態が予期されるか否かに関わらず、
サンプル値は、ステップ55において二乗され、ステッ
プ57において、サンプリング周期内の全サンプル値に
対して二乗された合計値の積算が加えられ、積算値を得
る。
【0041】このプロセスは、1サイクル当たり取り入
れられる全80個のサンプルについて繰り返される。ス
テップ59で判断される80番目のサンプルより前のサ
ンプルにあっては、ステップ61において、サンプルカ
ウンタが起動する。
【0042】最後のサンプルが取り入れられると、ステ
ップ63において飽和フラグがセットされているか否か
がチェックされる。もしセットされている場合には、マ
イクロコンピュータ内のインデックスレジスタが、ステ
ップ65で示すように、調整係数を含むテーブルのアド
レスにロードされる。
【0043】調整係数は、ステップ67において、ノン
ゼロカウンタのカウント値をプラスし、更に、テーブル
オフセットをマイナスした指標レジスタに蓄えられる係
数を検索することによって発生した飽和状態にある半サ
イクル内の点に対して検索される。
【0044】テーブルオフセットは、テーブルが、一例
として電気角45°以内のサイクルにおいて早く発生す
る飽和状態の登録を含まないことを考慮している。した
がって、テーブルの1番目の登録値は、45°で取り込
まれる10番目のサンプル値のためのものであるから、
表1におけるオフセットは、ten(10) と表示される。調
整係数は,合計値又は積算値が掛けられ、ステップ69
において、調整された合計値又は調整された積算値が発
生する。
【0045】調整された合計値、又は飽和状態でなかっ
た調整されていない合計値は、ステップ71において、
メインプログラムのバッファに移される。そのとき、メ
インルーチンは、積算された二乗値の合計値の平方根を
取り、RMS値を表す出力信号を発生させる。
【0046】電流の平均値が必要な場合には、メインル
ーチンは、サンプル値の大きさの調整された又は調整さ
れていない合計値を、40(測定周期の半サイクルのサ
ンプル数)で割って平均値を発生させる。
【0047】そのとき、ノンゼロカウンタはクリアさ
れ、サンプルカウンタはリセットされ、飽和フラグはク
リアされ、そして、ステップ75の割込ルーチンの出口
の前にデータの他のサイクルを発生させる準備のため
に、ステップ73において、合計値がクリアされる。
【0048】上述の本発明の実施の形態においては、デ
ジタルサンプルが1サイクルに80サンプルの割合で発
生するものを説明している。電流のサイクル−サイクル
間の計算が重要でない本発明の多くの適用においては、
同等のサンプリング技術が、マイクロコンピュータへの
負担をより一層減少させるために使用することができ
る。
【0049】同等のサンプリング技術において、後続す
るサイクルにおいて僅かに異なる時間又は電気角でサン
プル値を取り出すように、サンプル値は、一サイクルに
ついて整数でない抽出率で取り出される。サンプリング
抽出率は、一サイクル中にサンプル値を整数として作り
出さないが、多数回のサイクルにより整数のサンプル値
になる。サイクルの数及びサンプルを取り出すタイミン
グは、サンプリング周期のサイクルにおいて、サンプル
値は、サイクルにわたり均一に分配されるように選択さ
れる。
【0050】従って、本発明の好適な実施の形態におい
ては、電流は、6サイクルにつき97回の抽出率でサン
プリングされる。これは、一サイクルにつき16.16
7回の割合でサンプリングし、22.268度の電気角
ごとにサンプルを取り出していることになる。6サイク
ルに渡り、上記方法により得られたサンプル値を積算す
ることによって、一サイクル当たり97のサンプル値の
均等なサンプリング抽出率が得られる。
【0051】このように均等にサンプリングする割合
は、過負荷リレー15によって温度過負荷の測定をする
ような、その大きさが急激に変化しない電流に使用する
ことが適している。
【0052】本発明は、小型化、低コスト化された変流
器が、与えられたダイナミックレンジの電流の測定のた
め使用し得るように変流器の動作領域を広げる。これ
は、マイクロコンピュータに過度の負担をかけることな
く達成される。ただし、比較的遅いサンプリング抽出率
が必要とされる。
【0053】本発明の特定の実施の形態を詳細に説明し
たが、本発明の種々の変更及び選択がこの開示内容の全
般的な教示に照らして展開することができることは、当
業者に理解されることである。従って、特に明らかにさ
れた開示内容から把握可能な変更は、図に示されたもの
だけでなく、請求項に記載され、また均等物の範囲内で
与えられる本発明の請求範囲にのみ限定されるものでは
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を組み入れた、モータ・スタータの概略
図である。
【図2】飽和状態の変流器の応答をプロットした図であ
る。
【図3】本発明を実行する際に用いられるコンピュータ
プログラムのフローチャートの一部である。
【図4】図3のフローチャートに続く本発明を実行する
際に用いられるコンピュータプログラムのルーチンを示
す残りのフローチャートである。
【符号の説明】 1 モータ・スタータ 3 電気モータ 5 電源 9 接触器 7A,7B,7C 電線(一次巻線) 11 コイル 15 過負荷リレー 17A,17B,17C 変流器 21A,21B,21C 二次巻線
フロントページの続き (71)出願人 390033020 Eaton Center,Clevel and,Ohio 44114,U.S.A.

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定のダイナミックレンジを有する交流電
    流を測定する装置であって、 前記交流電流が加えられる一次巻線、前記交流電流に比
    例した二次電流を発生する二次巻線、および前記一次巻
    線と二次巻線が結合されかつ前記交流電流の所定のダイ
    ナミックレンジの高域において飽和するコアを有してい
    る変流器と、 前記二次電流を検知するためのセンサ手段と、 このセンサ手段に応答して、前記コアの飽和状態に至る
    まで検知される前記二次電流から、前記交流電流の選択
    された測定値を表す出力信号を発生するための測定手段
    とを含んでいることを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】測定手段は、コアの飽和状態に至るまで検
    知される前記二次電流から、RMS電流信号を発生する
    手段を含んでいることを特徴とする請求項1記載の装
    置。
  3. 【請求項3】測定手段は、コアの飽和状態に至るまで検
    知される前記二次電流から、平均流信号を発生する手段
    を含んでいることを特徴とする請求項1記載の装置。
  4. 【請求項4】測定手段は、二次電流の1サイクルの間
    に、前記コアの飽和点に至るまでの前記二次電流の振幅
    から選択された関数として積算値を発生する手段と、前
    記積算値に可変的な調整を加えて調整された積算値を発
    生し、この調整が前記二次電流の1サイクルの間に前記
    コアの飽和点に基づいて選択されている調整手段と、前
    記調整された積算値から前記交流電流の前記選択された
    測定値を表す前記出力信号を発生するための手段とを含
    んでいることを特徴とする請求項1記載の装置。
  5. 【請求項5】調整手段は、飽和状態でない正弦波の選択
    された関数の積分値と、飽和点に至る正弦波の選択され
    た関数の積分値との比からなる係数を、前記調整された
    積算値に乗算する手段を含んでいることを特徴とする請
    求項4記載の装置。
  6. 【請求項6】積算値を発生する手段は、二次電流の振幅
    の二乗値の合計値を発生し、また、調整手段は、飽和状
    態でない2乗された正弦波の積分値と飽和点に至るまで
    2乗された前記正弦波の積分値との比からなる係数を、
    二次電流の振幅の二乗値の合計値に乗算して、前記調整
    された積算値を発生し、さらに、出力信号を発生する手
    段は、前記調整された積算値の平方根としてRMS電流
    信号を発生する手段を含んでいることを特徴とする請求
    項5記載の装置。
  7. 【請求項7】積算値を発生する手段は、二次電流の振幅
    の合計値を発生し、調整手段は、飽和状態でないサンプ
    リング周期の間の正弦波の積分値と、飽和点に至るまで
    の前記正弦波の積分値との比からなる係数を、前記二次
    電流の振幅の合計値に乗算する手段を含み、さらに、前
    記出力信号を発生する手段は、前記二次電流の前記サン
    プリング周期の継続時間によって分割した調整された積
    算値としての平均電流信号を発生する手段を含んでいる
    ことを特徴とする請求項5記載の装置。
  8. 【請求項8】センサ手段は、二次電流のデジタルサンプ
    ルを発生するデジタルサンプリング手段を含み、前記デ
    ジタルサンプルは、前記コアが飽和状態のときにその大
    きさがほぼゼロを含む二次電流の振幅に関係した大きさ
    を有するものであり、さらに、測定手段は、前記デジタ
    ルサンプルの大きさの選択された関数の合計を積算し、
    この積算値を発生するための積算手段を有するデジタル
    処理手段を含み、また、調整手段は、飽和状態前のサン
    プリング周期でサンプルを数えるカウント手段と、この
    カウントに基づいて可変調整された値を選択する手段と
    を有することを特徴とする請求項5記載の装置。
  9. 【請求項9】可変調整された値を選択する手段は、コア
    の飽和状態前のサンプルのカウントのための係数を記憶
    するテーブル手段を含んでいることを特徴とする請求項
    8記載の装置。
  10. 【請求項10】テーブル手段は、飽和状態でない正弦波
    の前記選択された関数の積分値と、飽和点に至るまでの
    サンプルの各カウントのために正弦波の選択された関数
    の積分値との比からなる係数を記憶することを特徴とす
    る請求項9記載の装置。
  11. 【請求項11】積算値を発生する手段は、デジタルサン
    プルの大きさの二乗値の合計値を発生し、調整手段は、
    調整された積算値を得るために、飽和状態でない二乗さ
    れた正弦波の積分値と、飽和点に至るまでのサンプル数
    に対する二乗された正弦波の積分値との比からなる係数
    を、前記二乗値の合計値に乗算する手段を含み、さら
    に、出力手段は、前記調整された積算値の平方根として
    RMS電流信号を発生する手段を含んでいることを特徴
    とする請求項10記載の装置。
  12. 【請求項12】積算値を発生する手段は、コアの飽和点
    に至るまでのデジタルサンプルの大きさの合計値を発生
    し、調整手段は、前記調整された積算値を発生するため
    に、飽和状態でないサンプル周期の間の正弦波の積分値
    と、飽和点に至るまでサンプルをカウントするための正
    弦波の積分値との比からなる係数を、前記デジタルサン
    プルの大きさの合計値に乗算する手段を含み、出力手段
    は、前記二次電流のサンプリング周期でデジタルサンプ
    ルの数によって分割される調整された積算値として平均
    電流信号を発生する手段であることを特徴とする請求項
    10記載の装置。
  13. 【請求項13】センサ手段は、二次電流のデジタル電流
    サンプルを発生するデジタルサンプリング手段を含み、
    測定手段は、前記デジタル電流サンプルからコアの飽和
    状態に至るまでの交流電流の選択された測定値を表す信
    号を発生するデジタル処理手段を含んでいることを特徴
    とする請求項1記載の装置。
  14. 【請求項14】デジタルサンプリング手段は、前記コア
    が飽和状態のときにその大きさがほぼゼロを含んでいる
    二次電流に比例した大きさのデジタルサンプルを発生す
    る手段を含み、デジタル処理手段は、各デジタルサンプ
    ルの前記大きさの関数の合計を積算する手段と、1サイ
    クルの間にゼロでないデジタルサンプルのノンゼロカウ
    ントを発生する手段と、調整された合計値を発生するた
    めに前記合計値はノンゼロカウントに基づく係数を加え
    る手段と、さらに、前記調整された合計から前記出力信
    号を発生する手段とを含んでいることを特徴とする請求
    項13に記載の装置。
  15. 【請求項15】前記係数を加える手段は、各ノンゼロカ
    ウントのための所定の係数を有するテーブルを含むメモ
    リ手段を含んでいることを特徴とする請求項14記載の
    装置。
  16. 【請求項16】ダイナミックレンジの高域において飽和
    するコアを有する変流器を用いる幅広のダイナミックレ
    ンジを有する交流電流の測定方法において、 前記変流器の二次電流を検知する工程と、 前記二次電流の飽和状態に至るまでの前記二次電流の振
    幅から前記交流電流の選択された測定値を決定する工程
    とを含んでいることを特徴とする方法。
  17. 【請求項17】選択された測定値を決定する工程は、コ
    アの飽和点に至るまでの1サイクル中に二次電流の振幅
    から選択された関数の積算値を積算し、そして、前記積
    算値へコアの飽和点に基づく可変調整を施して、調整さ
    れた積算値を発生し、さらに、この調整された積算値か
    ら交流電流の前記選択された測定値を表す出力信号を発
    生させる各ステップを含むことを特徴とする請求項16
    記載の方法。
  18. 【請求項18】検知工程は、変流器の第二次電流をデジ
    タル的にサンプリングして、二次電流のデジタルサンプ
    ルを発生し、コアの飽和状態に至るまで前記デジタルサ
    ンプルの選択された関数の合計を積算することからなる
    積算値を積算し、そして、ゼロでないデジタルサンプル
    のカウントを発生させる可変調整を加え、さらに、ゼロ
    でないサンプルのカウントに基づいて選択された係数を
    前記積算された合計値に乗算するステップを含むことを
    特徴とする請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】二次電流の振幅から選択された関数とし
    て積算値を積算するステップは、デジタルサンプルの二
    乗値の合計値として積算値を発生するものであり、ま
    た、前記出力信号を発生するステップには、調整された
    積算値の平方根としてRMS電流信号を発生するもので
    あることを特徴とする請求項17記載の方法。
  20. 【請求項20】デジタルサンプルの選択された関数の合
    計を積算するステップは、サンプリング周期中にデジタ
    ルサンプルの大きさの合計値を積算するものであり、ま
    た、出力信号を発生するステップは、前記サンプリング
    周期中のサンプル数によって割られる調整された積算合
    計値として平均電流信号を発生させるものであることを
    特徴とする請求項18記載の方法。
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