JPH10220991A

JPH10220991A - 玩具空気銃

Info

Publication number: JPH10220991A
Application number: JP9018854A
Authority: JP
Inventors: Michihiko Terada; 道彦寺田; Tadashi Shironaga; 正代永
Original assignee: K S C KK
Current assignee: K S C KK
Priority date: 1997-01-31
Filing date: 1997-01-31
Publication date: 1998-08-21

Abstract

(57)【要約】【課題】構造的に実銃に近い構成を残しながらもより簡
略化した構成によってなお実銃に近い動作を実現させた
玩具空気銃の提供。【解決手段】スライドカバーが定位置にある場合には上
記ピストンの横孔が塞がれているが、シリンダ室へのガ
ス通路は連絡されており、引き金を引くことでシリンダ
室にガスが噴出することによりシリンダ内のピストンが
後退し、最後端に到達するまでの間にピストンの横穴が
上記ガス通路に係合してピストン前半の円筒内部にガス
が噴出して弾丸が発射され、その後再び横穴が閉鎖さ
れ、さらに後退してシリンダ室がシリンダの後端で大気
開放されてガスが放出されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、充填ガスの圧力
によっていわゆるＢＢ弾と呼ばれるプラスチック製等の
弾丸を発射する玩具空気銃のなかでも、特に弾丸発射毎
に上記ガス圧によって銃本体のスライドカバーが後方に
移動するいわゆるブローバック方式の銃に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】いわゆるブローバック方式の玩具空気銃
において、より実銃に近い構成とし、スライドカバーの
銃本体への取り付けに際して、シリンダが邪魔にならず
組立を容易ならしめたものとしては、例えば特願平６−
３０１６１４号（特開平８−１３６１８８号）がある。

【０００３】これはシリンダ室をスライドカバー内に摺
動自在に支持し、スライドカバーが定位置にある場合に
当該シリンダ室のガス注入口を被い、ガス蓄圧室からシ
リンダ室へのガス通路を形成した弾性ノズルをガス蓄圧
室から突出して設けるとともに、シリンダ室の前端部が
銃本体に固定したインナーバレルの後端に設けた弾丸把
持チャンバの後端に当接自在な構成とし、シリンダ室内
のピストンは前部が筒状となり、この筒状部内にインナ
ーピストンを摺動自在に設け、当該インナーピストンは
前端面から縦穴を穿ち、この縦穴の後端にインナーピス
トンの外周面まで達する横穴を設け、当該インナーピス
トンがピストンの筒状部内で後退した際この横穴と一致
する横孔を上記ピストンの外周から筒状部内に達するよ
うに設け、また、このインナーピストンの前端部がピス
トンの前端部から突出し、ピストンの横穴とインナーピ
ストンの横穴の位置がずれるようにインナーピストンを
常時前方に付勢する弾機を設け、これらのインナーピス
トンおよびピストン前端部が上記弾丸把持チャンバ内に
挿入自在とし、また、上記シリンダ室の前端下面には弾
倉部と対向した孔または切欠き部を設けた構成としたも
のである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、より実
銃に近い構成においては組立が容易となりその目的にか
なった構成とされているが、実銃に近い構成を重視する
ために、構造的な複雑さが残ったままであり、玩具銃と
しては過度な複雑構造を有している。

【０００５】玩具銃としてはより実銃に近い動作を有す
れば必要十分な面があり、そのためにはより簡略化した
構成によりかかる動作を実現させることも必要となる。

【０００６】そこでこの発明は、構造的に実銃に近い構
成を残しながらもより簡略化した構成によってなお実銃
に近い動作を実現させた玩具空気銃を提供すること、及
び非常に遊興性が高く愛好家受けする玩具空気銃を提供
することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】すなわちこの発明の玩具
空気銃は、銃本体内に、弾丸発射通路と、その後端に弾
丸把持チャンバと脱着自在の弾倉と、ガス蓄圧室と、中
心にピストンをガイドする貫通孔を有し二重円筒構造の
シリンダと、前端を上記弾丸把持チャンバに挿入自在と
し、またその前半を円筒形状としかつ後半はこの円筒部
分の外径より大きい径であって、この円筒部分の外径と
同一の小径からなる条溝を内包する大径部とし、さらに
上記前半円筒部分の底部において外周面まで達する横孔
を設けたピストンと、上記シリンダおよびピストンを内
包して銃本体に摺動自在に支持されたスライドカバーと
を備え、銃本体に設けた引き金を引くことにより上記ガ
ス蓄圧室の常閉型の放出バルブが開いてガス蓄圧室から
ガスがシリンダ室内に噴出し、当該シリンダ室の前方に
設けた弾丸把持チャンバ内に装着された弾丸を発射さ
せ、かつこれと前後してシリンダ室内のピストンが上記
ガスの噴出圧に押されて銃本体の上部に摺動自在に設け
たスライドカバーを後退させ、リターンスプリング等所
望復帰手段により当該スライドカバーを常態位置に戻す
ようにしたことを特徴とするものである。

【０００８】また、この発明の玩具空気銃は、スライド
カバーが定位置にある場合には上記ピストンの横孔が塞
がれているが、シリンダ室へのガス通路は連絡されてお
り、引き金を引くことでシリンダ室にガスが噴出するこ
とによりシリンダ内のピストンが後退し、最後端に到達
するまでの間にピストンの横穴が上記ガス通路に係合し
てピストン前半の円筒内部にガスが噴出して弾丸が発射
され、その後再び横穴が閉鎖され、さらに後退してシリ
ンダ室がシリンダの後端で大気開放されてガスが放出さ
れるようにしたことをも特徴とするものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、この発明の玩具空気銃の実
施の形態について図面に基づき説明する。

【００１０】先ず、この発明の玩具空気銃は以下の構成
を有している。

【００１１】銃本体１のグリップ部２の内部には、いわ
ゆるＢＢ弾と呼ばれる多数のプラスチック製等の弾丸３
を収納する弾倉部４と、ガスを充填するガス蓄圧室５を
備えたマガジン６が着脱自在に設けれられている。圧縮
ガスとしては、フロンガスの他、窒素ガス、炭酸ガスま
たは空気等が用いられ、ガス蓄圧室５には液体の状態で
充填される。弾倉部４内においては弾丸３がスプリング
７によって上方に押し上げられている。また、ガス蓄圧
室５の上方にはガス放出バルブ８とガス通路９を形成す
る弾性ノズル１０が設けられており、常態では上記バル
ブ８によりこの通路９は塞がれている。銃身１１内部に
は発射された弾丸３の通路となるインナーバレル１２が
固定され、その後端にはゴム製の筒状体からなる弾丸把
持チャンバ１３が設けられている。弾丸把持チャンバ１
３の内径は弾丸３の外径よりも幾分小さく、弾丸３によ
って押し広げられる反力によって弾丸３を締付けるよう
になっている。さらにその内周面にはこのチャンバの内
径よりさらに小さい内径の凸条が設けられ、この凸条に
弾丸３がせき止められる形で保持される。そしてインナ
ーバレル１２、ピストン２０及びシリンダ１５等を覆う
ようにスライドカバー１４が設けられ、シリンダ１５を
摺動自在に支持している。スライドカバー１４と銃本体
１との間にはリターンスプリング１６が設けられてお
り、このリターンスプリング１６により後方に移動した
スライドカバー１４が元の位置に引き戻されるようにな
っている。

【００１２】さらに、銃本体１には引き金１７とこれに
連動するハンマ１８が銃本体１の後方に設けられてい
る。このハンマ１８は引き金１７を引くことにより、図
示しないこのハンマ１８を係止するシアーが回動し、係
止が外れて蓄圧スプリングの力でハンマー１８が回転
し、このハンマー１８がインパクトプレートを叩き、こ
のインパクトプレートが上記放出バルブ８の突起１９を
バネ力に抗して押し、ガス通路９を開放するようになっ
ている。

【００１３】銃本体１に摺動自在に設けられるスライド
カバー１４の内部には、ピストン２０がその後端をスラ
イドカバー１４に固定され、さらにこのピストン２０が
摺動するシリンダ１５が設けられている。

【００１４】ピストン２０は２つの外径を有する円柱状
を呈しており、小径からなる前半部は内部に縦穴のガス
通路２１が設けられて筒状となっていて、その先端は上
記弾丸把持チャンバ内１３に挿入されるようになってい
る。上記前半部のガス通路２１はその後端（底部）に外
周面に到達する横穴２２が設けられており、常態で下記
シリンダのガス流入口２３とは係合せずにシリンダ１５
の前端部分で塞がれるような位置関係となっている。ま
た、常態ではこの小径部により、マガジン６の弾倉部４
に収納された弾丸３の最上弾３’が飛び出さないように
その出口を塞がれる形となっている。大径からなる後半
部は小径部との段差部分に小径部を延長する形で後端部
に向かう条溝２４を有している。さらに大径部の先端付
近にはシリンダ１５と当接するＯリング２６が設けられ
ている。

【００１５】シリンダ１５はほぼ二重円筒形を呈してお
り、前端に底部を有してこれら二重の円筒を結合してい
る。内側の円筒は上記ピストン２０の条溝２４に挿入さ
れ、さらにその内周面で上記ピストン２０のスライドを
ガイドするようになっていて、内径部前端付近にはＯリ
ング２６’が設けられている。したがって、上記２つの
Ｏリング２６、２６’により、ピストン２０の条溝２４
内がシリンダ室２６となっている。また、シリンダ１５
の前端付近の下側には、前記弾性ノズル１０に係合する
ガス流入口２３が設けられている。さらにシリンダ１５
の上側には上記スライドカバー１４が係合する係合突起
２７が設けられており、上記スライドカバー１４の後方
移動にともなって移動するようになっている。

【００１６】以上のように構成した空気玩具銃は以下の
ように作動する。

【００１７】弾倉部４に弾丸３を収納し、さらにガス蓄
圧室５に液体ガスを充填したマガジン６を銃本体１のグ
リップ部２に装着し、銃本体１を手にもってスライドカ
バー１４を後方一杯に引く。スライドカバー１４と共に
ピストン２０が引かれ、少し遅れてシリンダ１５が後方
に移動する。また、ハンマー１８がシリンダ１５後端に
押されて起こされる。そしてピストン２０の後方移動に
より弾倉４の最上弾３’が出口を開放されて、スプリン
グ７の押し上げにより弾倉４から放出される。

【００１８】この状態でスライドカバー１４を元の位置
に戻すと、スライドカバー１４と共にピストン２０およ
びシリンダ１５が元の位置に戻されるとともにピストン
先端が弾倉４から押し出された弾丸３を弾丸把持チャン
バ１３内に押し込んで装填する。

【００１９】また、シリンダ１５のガス流入口２３が弾
性ノズル１０に当接してシリンダ室２５へのガスの流入
待ちの状態となる（図１）。

【００２０】ここで図２に示すように引き金１７を引く
と、シアーが回動し、係止が外れて蓄圧スプリングの力
でハンマー１８が戻り、このハンマー１８がインパクト
プレートを叩き、このインパクトプレートが上記放出バ
ルブ８の突起１９をバネ力に抗して押し、ガス通路９を
開放する。ガス蓄圧室５から噴出したガスは、弾性ノズ
ル１０を経てシリンダ１５のガス流入口２３からシリン
ダ室２５へ流入する。そして流入したガスの圧力によ
り、シリンダ１５はそのままでピストン２０のみスライ
ドカバー１４と共にリターンスプリング１６に抗して後
退する（図３）。するとピストン２０中央部の横穴２２
がシリンダ１５のガス流入口２３に係合し、ガスはピス
トン２０の内部を通って弾丸３を発射させる。すなわち
スライドカバー１４が後退を始めてから弾丸が発射され
るのである。このときまだピストン２０後半部のシリン
ダ室２５にはガスが流入しているので、ピストン２０は
さらに下がり続け、ピストン２０の横穴２２はシリンダ
１５のガス流入口２３からはずれ、ピストン２０前方へ
のガスの流入が遮断されると共に、ピストン２０先端が
弾丸把持チャンバー１３から抜ける（図４）。この時点
ではガス蓄圧室５上方のガス開放バルブ８は閉じられて
いるが、さらにピストン２０は後方に下がり続け、スラ
イドカバー１４はハンマー１８を後方に回転させ（起こ
し）ながら後退する（図５）。やがてピストン大径部の
Ｏリング２６’がシリンダ１５の内筒から外れ、ピスト
ンの大径部はシリンダ１５から抜けてしまうので、シリ
ンダ室２５は大気開放され、ガスが銃本体１の後方に噴
出する（図６）。

【００２１】その後さらに慣性力により後方に移動を続
けるスライドカバー１４によりスプリング２８に引っ張
られてシリンダ１５も後方に引かれ、ピストン大径部は
再びシリンダ１５内に嵌り込み、弾性ノズル１０とガス
流入口２３の係合も解かれる。スライドカバー１４と共
にピストン２０が後方に下がりきるとピストン２０によ
る弾倉最上弾３’の押えがなくなり次の弾が押し出され
る（図７）。そして上記ガスの大気開放によりリターン
スプリング１６に抗し切れなくなったスライドカバー１
４は再びピストン２０とシリンダ１５をともなって元の
位置に戻る。そのときピストン２０先端により次の弾３
が弾丸把持チャンバ１３に装填される（図８）。

【００２２】スライドカバー１４の後退によりハンマー
１８が起こされているので、この時点で引き金１７を引
けば次の弾３を発射することができるとともに、上記動
作が繰り返される。

【００２３】

【発明の効果】この発明の玩具空気銃は以上のように構
成したので、構造的に実銃に近い構成を残しながらもよ
り簡略化した構成によってより実銃に近い動作を実現し
たブローバック式玩具空気銃を提供することができる。

【００２４】したがって、非常に遊興性の高い愛好家受
けする玩具空気銃を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の玩具空気銃の常態を示す要部断面図
である。

【図２】引き金を引いた状態を示す要部断面図である。

【図３】ピストン前半部へガスが流入し弾丸が発射され
た状態を示す要部断面図である。

【図４】弾丸が発射され、ピストン前半部へのガスの流
入が遮断された状態を示す要部断面図である。

【図５】シリンダ室が大気開放される直前の状態を示す
要部断面図である。

【図６】シリンダ室が大気開放された状態を示す要部断
面図である。

【図７】シリンダと弾性ノズルとが隔離し、なおかつ弾
倉から次の弾が押し出された状態を示す要部断面図であ
る。

【図８】スライドカバーが定位置に戻る状態を示す要部
断面図である。

【符号の説明】

１銃本体２グリップ部３弾丸４弾倉部５ガス蓄圧室６マガジン７スプリング８バルブ９ガス通路１０弾性ノズル１１銃身１２インナーバレル１３弾丸把持チャンバ１４スライドカバー１５シリンダ１６リターンスプリング１７引き金１８ハンマ１９突起２０ピストン２１ガス通路２２横穴２３ガス流入口２４条溝２５シリンダ室２６Ｏリング２７係合突起２８スプリング

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】弾丸発射通路と、その後端に弾丸把持チ
ャンバと脱着自在の弾倉と、ガス蓄圧室と、中心にピス
トンをガイドする貫通孔を有し二重円筒構造のシリンダ
と、前端を上記弾丸把持チャンバに挿入自在とし、また
その前半を円筒形状としかつ後半はこの円筒部分の外径
より大きい径であって、この円筒部分の外径と同一の小
径からなる条溝を内包する大径部とし、さらに上記前半
円筒部分の底部において外周面まで達する横孔を設けた
ピストンと、上記シリンダおよびピストンを内包して銃
本体に摺動自在に支持されたスライドカバーとを備え、
銃本体に設けた引き金を引くことにより上記ガス蓄圧室
の常閉型の放出バルブが開いてガス蓄圧室からガスがシ
リンダ室内に噴出し、当該シリンダ室の前方に設けた弾
丸把持チャンバ内に装着された弾丸を発射させ、かつこ
れと前後してシリンダ室内のピストンが上記ガスの噴出
圧に押されて銃本体の上部に摺動自在に設けたスライド
カバーを後退させた後、所望復帰手段により当該スライ
ドカバーを所定位置に戻すようにしたことを特徴とする
玩具空気銃。
【請求項２】スライドカバーが常態位置にある場合に
は上記ピストンの先端が弾丸把持チャンバ内に挿入さ
れ、なおかつ横孔が塞がれているが、シリンダ室へのガ
ス通路は連絡されており、引き金を引くことでシリンダ
室にガスが噴出することによりシリンダ内のピストンが
後退し、最後端に到達するまでの間にピストンの横穴が
上記ガス通路に係合してピストン前半の円筒内部にガス
が噴出して弾丸が発射され、その後再び横穴が閉鎖さ
れ、さらに後退してシリンダ室がシリンダの後端で大気
開放されてガスが放出されるようにしたことを特徴とす
る請求項１に記載の玩具空気銃。