JPH10218084A - ヨットのセールの自動制御装置 - Google Patents

ヨットのセールの自動制御装置

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Publication number
JPH10218084A
JPH10218084A JP9023036A JP2303697A JPH10218084A JP H10218084 A JPH10218084 A JP H10218084A JP 9023036 A JP9023036 A JP 9023036A JP 2303697 A JP2303697 A JP 2303697A JP H10218084 A JPH10218084 A JP H10218084A
Authority
JP
Japan
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boom
wind direction
sail
detecting means
detecting
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP9023036A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohiro Ono
朋寛 小野
Norikazu Hara
以起 原
Takateru Kubo
貴照 久保
Masanobu Katori
正信 鹿取
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP9023036A priority Critical patent/JPH10218084A/ja
Publication of JPH10218084A publication Critical patent/JPH10218084A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セール位置の適正な調整が可能で、操船者は
操舵のみを行なえば適正な操船を行なうことができるよ
うにする。 【解決手段】 風向を検出する風向計29と、ブーム位
置を検出するエンコーダ79と、ブーム1を回転させる
ブーム駆動手段78と、コントローラ70とを備え、上
記ブーム駆動手段78は、ブーム1を回転させる油圧ア
クチュエータと、この油圧アクチュエータに作動油を送
る油圧ポンプと、この油圧ポンプを駆動するようにバッ
テリによって駆動される電動モータとを備え、上記コン
トローラ70は、上記風向計29およびブーム位置検出
手段78によって検出した信号を受けて風向とブーム1
とのなす角がほぼ一定範囲に保たれるように電動モータ
を介して油圧アクチュエータを作動させるように構成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ヨットのセール
の自動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、小型のセールボートは、マストと
ブームとによってセールを張り、操船者が風向を見なが
ら多数のロープによってブームをその回転軸の回りに回
転させることにより、風に対してセールが適切な位置
(向き)になるように調整して操船を行なっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような方法で
は、種々の条件に応じて調整をする個所が多く、適正な
調整をするのに熟練を要し、しかも各調整には人手が必
要であるという問題がある。しかも風向の変化に対する
セールの対応の幅が狭いために、適正な調整を自動化す
ることは困難であると考えられていた。
【0004】この発明は、このような従来の課題を解決
するためになされたものであり、セール位置の適正な調
整が可能で、操船者は操舵のみを行なえば適正な操船を
行なうことができるヨットのセールの自動制御装置を提
供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、風向
を検出する風向検出手段と、ブーム位置を検出するブー
ム位置検出手段と、ブームを回転させるブーム駆動手段
と、コントローラとを備え、上記ブーム駆動手段は、ブ
ームを回転させる油圧アクチュエータと、この油圧アク
チュエータに作動油を送る油圧ポンプと、この油圧ポン
プを駆動するようにバッテリによって駆動される電動モ
ータとを備え、上記コントローラは、上記風向検出手段
およびブーム位置検出手段によって検出した信号を受け
て風向とブームとのなす角がほぼ一定範囲に保たれるよ
うに電動モータを介して油圧アクチュエータを作動させ
るように構成されているものである。
【0006】請求項1の発明では、上記コントローラ
は、風向検出手段によって検出した風向とブームとのな
す角がほぼ一定範囲に保たれるようにブーム駆動手段に
よってブームを自動的に回転させるので、船を推進する
のに適した位置にセールを常に自動的に移動させること
ができる。
【0007】またブーム駆動手段は、ブームを回転させ
る油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータに作
動油を送る油圧ポンプと、この油圧ポンプを駆動するよ
うにバッテリによって駆動される電動モータとを備えて
いるので、エンジンなどを備えていない小型のセールボ
ートであってもブームを所定の位置に安定して、自動的
に移動させることができる。
【0008】請求項2の発明は、上記コントローラは、
風向の変化量が所定値以下の場合は、ブーム駆動手段に
よってブームを一定の位置に保持させるように構成され
ているものである。
【0009】請求項2の発明では、風向がわずかに変化
しただけではブームは一定の位置に保持されたままであ
るので、わずかな風向変化に伴ってブームが不安定に回
転作動を繰り返すことを防止することができる。
【0010】請求項3の発明は、請求項2において、閉
じ側のヒステリシスが開き側のヒステリシスより小さく
設定されているものである。
【0011】請求項3の発明では、閉じ側のヒステリシ
スが開き側のヒステリシスより小さく設定されているた
めに、ブームから離れる方向に風向が変化した際には、
直ちに閉じ側にブームが回転し、ヨットの加速性が向上
する。
【0012】請求項4の発明は、請求項1において、ブ
ーム駆動手段はブームの回転完了から所定の休止時間を
挟んで次回の回転に移るように構成されているものであ
る。
【0013】請求項4の発明では、上記ブーム駆動手段
は、ブームの回転完了から所定の休止時間を挟んで次回
の回転に移るように構成されているので、ブームを回転
させている途中で別方向にブームが回転するなどしてブ
ームが不安定な動きをするのを防止することができる。
【0014】請求項5の発明は、請求項1において、上
記コントローラが上記風向検出手段およびブーム位置検
出手段からの信号によって電動モータを介して油圧アク
チュエータを作動させるオートセールモードと、手動操
作によって電動モータを駆動させるマニュアルモードと
に切換える切換え手段が設けられているものである。
【0015】請求項5の発明では、手動操作に基づいて
ブームを回転させるマニュアルモードに切換えることに
よって、操船者の意図にしたがった操作に基づく航走を
行なうことができる。
【0016】請求項6の発明は、請求項5において、上
記マストは起倒可能に構成され、上記マニュアルモード
でのみマストの起倒操作が可能になるように構成されて
いるものである。
【0017】請求項6の発明では、風向検出手段によっ
て検出した風向に基づいてブームを自動的に回転させる
オートセールモードでは、マストの起倒操作が行なわれ
ず、マニュアルモードでのみマストの起倒操作が可能に
なるように構成し、これによってマストの起倒操作を行
なっている最中に風向が変わることによって、ブームが
自動的に回転してマストが意図しない方向に倒れるとい
う事態が発生しないようにした。
【0018】請求項7の発明は、請求項1において、上
記ブーム駆動手段によりブームの回転速度を変更できる
ように構成されているものである。
【0019】請求項7の発明では、ブームの回転速度が
変更可能に構成されているので、風の状態などに応じて
ブームの回転速度を調整することによって快適なセーリ
ングを楽しむことができる。
【0020】請求項8の発明は、請求項5において、上
記風向検出手段およびブーム位置検出手段の異常を検出
する異常検出手段を有し、上記異常検出手段からの異常
信号に基づいて上記切換え手段により上記ブーム駆動手
段がマニュアルモードに切換えられるように構成されて
いるものである。
【0021】請求項8の発明では、ブーム位置検出手段
または風向検出手段が異常のときは、ブーム駆動手段が
マニュアルモードに切換えられるように構成されている
ので、ブームが異常な位置に自動的に回転されることを
防止することができる。
【0022】請求項9の発明は、請求項8において、上
記異常検出手段から異常信号が出力されていない状態に
おいてマニュアルモードに切換えた場合は、手動操作手
段によってブームが連続的に回転可能になるように構成
される一方、異常検出手段から異常信号が出力されてい
て、上記ブーム駆動手段がマニュアルモードに保持され
ている場合は、手動操作手段によってブームが断続的に
回転可能になるように構成されているものである。
【0023】請求項9の発明では、異常検出手段から異
常信号が出力されている状態において上記ブーム駆動手
段がマニュアルモードに保持されている場合は、手動操
作手段によってブームが断続的に回転可能になるように
構成されているために、ブーム位置検出手段に異常が発
生していることが操船者に確実に知らされることにな
り、このためブーム位置検出手段が故障したまま操船す
ることを防止することができる。
【0024】請求項10の発明は、風向を検出する風向
検出手段と、ブーム位置を検出するブーム位置検出手段
と、ブームを回転させるブーム駆動手段と、コントロー
ラとを備え、上記コントローラは、上記風向検出手段お
よびブーム位置検出手段によって検出した信号を受けて
風向とブームとのなす角がほぼ一定範囲に保たれるよう
にブーム駆動手段を作動させるように構成され、上記コ
ントローラはブームの回転完了から所定の休止時間を経
過した後に次回の回転を開始させるように、ブーム駆動
手段を作動させるように構成されているものである。
【0025】請求項10の発明では、ブーム駆動手段
は、ブームの回転完了から所定の休止時間を経過した後
に次回の回転を開始させるように構成されているので、
ブームを回転させている途中で別方向にブームが回転す
るなどしてブームが不安定な動きをすることを防止する
ことができる。
【0026】請求項11の発明は、請求項10におい
て、上記休止時間は変更可能に構成されているものであ
る。
【0027】請求項11の発明では、風が弱く風向が頻
繁に変わるときは、上記休止時間が短いと頻繁にブーム
が動くことになって安定した航走を行なうことができな
いため、上記休止時間を長くするなど、風向の変化具合
に応じて上記休止時間を変更させることにより、安定し
た航走を行なうことができる。
【0028】請求項12の発明は、請求項10におい
て、上記コントローラは目標位置まで数回に分けてブー
ムを回転させるようにブーム駆動手段を作動させるよう
に構成されているものである。
【0029】請求項12の発明では、風向が一定の場
合、ブームを目標位置に対して漸近させることによって
船体姿勢、船体進路に影響がでないようにすることがで
きる。
【0030】請求項13の発明は、風向を検出する風向
検出手段と、ブーム位置を検出するブーム位置検出手段
と、ブームを回転させるブーム駆動手段と、コントロー
ラとを備え、上記コントローラは、上記風向検出手段お
よびブーム位置検出手段によって検出した信号を受けて
風向とブームとのなす角がほぼ一定範囲に保たれるよう
にブーム駆動手段を作動させ、かつブームが上記目標位
置に近づくほどブームの回転速度を減速させるように構
成されているものである。
【0031】請求項13の発明では、ブームが上記目標
位置に近づくほどブームの回転速度を減速させるように
ブーム駆動手段が構成されているので、ブームを確実に
目標位置に移動させることができる。すなわち、目標位
置までブームを一定の回転速度で回転させた場合は、ブ
ームの慣性重量が大きいことから、ブームが目標位置を
越える位置まで回転してしまうおそれがあるが、ブーム
が上記目標位置に近づくほどブームの回転速度を減速さ
せるように構成すると、このような不都合を防止するこ
とができる。
【0032】請求項14の発明は、風向を検出する風向
検出手段と、風速を検出する風速検出手段と、ブーム位
置を検出するブーム位置検出手段と、上記風向検出手段
によって検出した風向に応じてブームを回転させるブー
ム駆動手段と、コントローラとを備え、上記コントロー
ラは、上記風向検出手段およびブーム位置検出手段によ
って検出した信号を受けて風向とブームとのなす角がほ
ぼ一定範囲に保たれるようにブーム駆動手段を作動させ
るように構成され、かつ上記風速検出手段によって検出
された風速が所定値以下のときには、ブームを一定の位
置に保持するように、ブーム駆動手段を作動させるよう
に構成されているものである。
【0033】請求項14の発明では、風が弱い場合は風
向が不安定になっている場合が多いが、風速が所定値以
下のときにはブームを一定の位置に保持するように構成
されているので、ブームが不安定に回転することを防止
することができ、安定した航走が可能になる。
【0034】請求項15の発明は、風向を検出する風向
検出手段と、風速を検出する風速検出手段と、ブーム位
置を検出するブーム位置検出手段と、上記風向検出手段
によって検出した風向に応じてブームを回転させるブー
ム駆動手段と、コントローラとを備え、上記コントロー
ラは、上記風向検出手段およびブーム位置検出手段によ
って検出した信号を受けて風向とブームとのなす角がほ
ぼ一定範囲に保たれるようにブーム駆動手段を作動させ
るように構成され、かつ上記風速検出手段によって検出
された風速が所定値以上のときには、風向が同じで風速
が所定値以下のときに比べてブームと風向とのなす角が
より小さくなるようにブームを回転させるように構成さ
れているものである。
【0035】請求項15の発明では、風速が所定値以上
のときには、風向が同じで風速が所定値以下のときに比
べてブームと風向とのなす角がより小さくなるようにブ
ームを回転させるように構成されているので、風速が高
い場合であっても快適にセイリングを行なうことができ
る。
【0036】
【発明の実施の形態】図1において、ブーム1は船体に
固定された固定軸60回りに水平面内で回転可能に支持
され、ブーム1の前端部にはマスト2が立てられ、この
マスト2とブーム1とによってセール4が張られてい
る。このマスト2の頂部には風向計29が取付けられ、
ブーム1の回転中心(回転中心軸60)にはブーム駆動
手段78およびブーム位置検出手段としてエンコーダ7
9が設けられ、この風向計29およびエンコーダ79か
ら検出信号が制御手段(コントローラ)70に入力され
るようにしている。上記ブーム駆動手段78は、ブーム
1の回転速度を任意に変更することができるように構成
されている。
【0037】上記風向計29およびエンコーダ79から
の検出信号は演算部71で演算されて船に対する風向θ
が求められ、この風向信号に基づいて、風向タック判定
部72が風向の右舷側、左舷側の別を判定し、左舷の風
向であれば左舷目標位置算定部73へ、右舷側の風向で
あれば右舷目標位置算定部74へそれぞれ風向信号が送
られる。そして左舷目標位置算定部73ではθ+30°
の信号が、右舷目標位置算定部74ではθ−30°の信
号がそれぞれ出力されてブーム駆動方向判定部75およ
びブーム駆動速度判定部76に送られる。このブーム駆
動方向判定部75では、目標位置を指示する値がエンコ
ーダ79からの信号より大きければ反時計方向、小さけ
れば時計方向の回転力を発生させるような信号をモータ
駆動指示部77に送る。またブーム駆動速度判定部76
では、目標位置を指示する値の絶対値とエンコーダ79
による計測値の絶対値との差が大きくなるほど大きな速
度になるような信号をモータ駆動指示部77に送るよう
にしている。この速度の程度は、ブーム1を回転させる
量が大きいほど、速度を増大させるように、目標位置ま
での量と速度との関係が予めブーム駆動速度判定部76
中で定められている。そしてこれらの信号に基づいてモ
ータ駆動指示部77から信号がブーム駆動手段78に送
られ、ブーム1を所定の方向に所定量回転させる。
【0038】上記風向検出手段29による風向の検出
と、エンコーダ79によるブーム位置の検出と、風向と
ブーム位置とに基づいたブームの回転目標位置の演算と
いった一連の作業は所定時間ごとに行なわれ、所定回数
ごとにブーム1の回転目標位置が更新される。なお、こ
こにいう所定回数は、時間当りの風向の変化量や風速な
などに応じて変化させたり、操船者の好みに応じて変更
することができるようにしている。
【0039】ブームの回転中は、回転開始直前に更新さ
れた回転目標位置に向かってブームが回転する。そして
ブーム駆動手段によるブームの回転が完了して所定の休
止時間の経過後に次回の目標位置の更新、およびブーム
の回転に移る。以上の内容を図示すると、図2はその1
例を示し、時間軸111に沿って所定時間ごとに風向
検出手段29による風向の検出と、エンコーダ79によ
るブーム位置の検出と、風向とブーム位置とに基づいた
ブームの回転目標位置の演算を行ない、この所定時間
では0.7秒間の平均値を求め、これを目標位置算出部
73,74で所定回数n回(例えば、4回)ごとに書き
換える。そして所定回数に達した時点(線112)でブ
ーム駆動方向および駆動速度がブーム駆動方向判定部7
5、ブーム駆動速度判定部76からモータ駆動指示部7
7に指令され、これに基づいてブーム駆動手段78によ
ってブーム1の所定の時間(線113)の回転作動がな
され、指令位置まで回転させる。
【0040】なお、ブーム1の回転作動中にも、上記風
向検出手段29による風向の検出と、エンコーダ79に
よるブーム位置の検出と、風向とブーム位置とに基づい
たブームの回転目標位置の演算といった一連の作業は所
定時間ごとに行なわれているが、それに基づくブーム駆
動手段78に対する指令は停止されている。そして上記
ブーム1の所定の回転作動が完了する(線114)と、
所定の休止時間t1の終了(線116)後、ブーム駆動
手段78に対する指令が再開され、新たな指令に基づい
てブーム1が所定の時間(線117)の回転作動がなさ
れ、指令位置まで回転する。この新たな指令は、ブーム
1の回転作動の完了後の初めての所定時間の検出に基
づく指令でもよく、あるいは完了後所定回数の検出に基
づく指令でもよい。以上の操作を繰り返すことにより風
向などの変化に対応するブーム1の操作が自動的に行な
われる。
【0041】なお、上記操作において、ブーム回転作動
が完了後、所定の休止時間を挟んでつぎのブーム回転作
動を行なうようにしたのは、これによってブーム1の回
転作動中にブーム駆動手段78に別の指令が入ってブー
ム1が不安定な作動をするのを防止するためである。
【0042】また風が弱く、風向が頻繁に変わるとき
は、上記休止時間t1が短いとブームが頻繁に作動され
ることになって安定した航走が行えないために、上記休
止時間t1を長くするなど、風向の変化状況に応じて上
記休止時間t1を変更させることが好ましく、これによ
って安定した航走を行なうことができる。
【0043】また風向が一定の場合は、目標位置までブ
ームを数回に分けて断続的に回転作動させるようにして
もよい。このことを具体的に図3によって説明する。船
体10の船体中心線100に対してブーム1が左舷側に
角度θ2回転した状態(ブーム中心線401)におい
て、風向410に対して一定の角度(例えば30°)に
なるように目標位置400を設定する。この条件下にお
いて、目標位置400へブーム1を回転させるに当り、
ブーム1を最終目標位置となる目標位置400へ向けて
直接に移動させるのではなく、まず仮の目標位置402
へ向けてブーム1を回転させる。この仮の目標位置40
2までの角度θ1は、例えば最終目標位置400までの
角度θ9の70%の値として設定する。そしてブーム1
を仮の目標位置402まで回転させた後に、再びその位
置から最終目標位置400までの角度の70%の角度の
位置を仮の目標位置に定めてブーム1を回転させ、この
操作の繰返しによって最終目標位置に漸近させる。
【0044】なお、最終目標位置400に向かってブー
ム1を連続して急速に回転させると、船体10の姿勢が
変化し、それによって船体の進路に影響を及ぼすおそれ
があるが、上記のように断続的にブーム1を回転させる
ことによりブーム1を最終目標位置400まで漸近させ
ると、船体姿勢や船体進路に影響がでないようにするこ
とができる。
【0045】またブーム1の現在位置から目標位置まで
の開き角度が所定値(例えば30°)以上のときには、
風向の測定ごとにブーム1を回転制御するようにしても
よい。
【0046】上記一連の操作は、自動(オートモード)
で行なわれるが、手動スイッチを操作することによって
オートモードから手動(マニュアルモード)に切換える
ことができるようにしてもよい。このマニュアルモード
へ切換えると、操作ボタンを押している間だけブーム駆
動手段78が作動することになり、これによって操船者
の意図に基づく航走を行なうことができる。
【0047】そしてこのマニュアルモードに切換えられ
た状態でのみ、セールの昇降操作およびマストの起倒操
作が行なえるようにする。オートモードの状態でマスト
の起倒やセールの昇降ができるようにしてある場合に
は、マストの起倒操作を行なっている最中に風向の変化
によりブームが自動的に回転し、マストが意図しない方
向に倒れたりする不都合な事態が発生するおそれがある
からである。
【0048】なお、マニュアルモードに切換えた状態で
は、以下ののいずれかの操作が可能である。
【0049】ブームをマニュアル操作することによっ
て帆走する。
【0050】ブームを船体長さ方向中心線上に移動さ
せた後に、セールを降ろすとともにマストを倒し、船外
機によって機走する。
【0051】上記ブーム1の回転作動の速度は、高速、
低速の2段階、あるいはそれ以上の多段階に変更できる
ように構成してもよく、またオートモードおよびマニュ
アルモードのいずれの状態でも上記速度の変更ができる
ようにしてもよい。このようにすると風の状態などに応
じてブームの回転速度を調整し、快適なセーリングを楽
しむことができる。またブームが回転作動されて目標位
置に近づくほど、ブームの回転速度を減速させるように
ブーム駆動手段を構成することもできる。すなわち、仮
の目標位置402に向かってブーム1を回転させる場合
は、その閉じ側減速範囲θ7および開き側減速範囲θ8
を予め定めておき、この範囲内にブーム1が入った際に
所定の減速を行なわせるようにする。この場合、閉じ側
減速範囲θ7を開き側減速範囲θ8より小さくすること
が好ましい。ブームを目標位置まで一定の速度で回転さ
せると、ブームの慣性によってブームが目標位置をオー
バランしてしまう可能性があるが、目標位置に近づくほ
ど減速させるようにすると、ブームを目標位置に確実に
停止させることができる。
【0052】またエンコーダ79の異常を検出する異常
検出手段を設け、この異常検出手段がエンコーダ79の
異常を検出した際には、警報またはランプ表示などを行
なうように構成してもよい。この異常検出信号が出力さ
れた場合には、操船者は手動スイッチを操作してマニュ
アルモードに切換えればよい。上記エンコーダ79が異
常である場合としては、例えばブーム1を右回転させて
いるのにエンコーダ79が左回転の検出信号を出力して
いる場合が考えられる。
【0053】なお、ブーム1は回転限界が設定されてい
るが、ブーム位置検出手段が故障していると、正常位置
であるにもかかわらず、回転限界を越えていると判断し
てマニュアル操作が不能になってしまうおそれがあるの
で、これを防止できるようにしている。
【0054】また異常検出手段から異常検出信号が出力
されていない状態において、マニュアルモードに切換え
られた場合は、手動操作用スイッチによってブームを連
続的に回転することができるように構成し、かつその構
成においてマニュアルモードに保持されている状態で異
常検出信号が出力された場合は、手動操作用スイッチを
操作してブームを連続的に回転させようとしても、ブー
ム1の回転が断続的にしか行なわれないように構成して
もよい。このように構成すると、マニュアルモードにお
いて手動操作スイッチを操作してブーム1を回転させて
いる操船者はブーム位置検出手段に異常が発生したこと
を知ることができ、ブーム位置検出手段が故障した状態
のままで操船するのを防止することができる。なお、マ
ニュアルモードの状態で、異常検出手段から異常信号が
出力されている場合は、ブーム位置検出手段からの信号
は無視されるように構成されている。
【0055】上記風速検出手段29により検出した風速
が所定値以下のときには、ブーム駆動手段が作動しない
ようにしてブーム1を一定の位置に保持するようにする
ことが好ましい。風速が低い場合には、風向が不安定に
なっている場合が多く、この風向の変化に応じてブーム
1が駆動されるとブーム1が不安定に回転操作されるこ
とになるので、このような状況下ではブーム1の回転操
作が行なわれないようにして、ブーム1が不安定な動き
するのを防止し、安定した航走ができるようにする。
【0056】さらに風速が上記所定値以下のときには、
風速検出信号を表示手段に送って、表示手段においてブ
ザーを鳴らしたり、表示灯を点灯させたりすることによ
り、操船者に風速不足であることを知らせるようにする
ことが好ましい。
【0057】また風速が所定値以上のときには、これと
同じ風向で風速が所定値以下のときに比べてブーム1と
風向とのなす角がより小さくなるようにブーム1を回転
させるように構成してもよい。このように風速が所定値
より大きくなったときには、ブーム1と風向とのなす角
を小さくすることによって快適なセーリングを行なうこ
とができる。さらに風速が上記のように所定値を越えた
ときには、風速検出信号を表示手段に送ってブザーを鳴
らし、あるいは表示灯を点灯させることによって操船者
に風速が過大であることを知らせるようにすることが好
ましい。
【0058】また以下のような種々の機能を具備させる
ことが好ましい。
【0059】(1)マスト起倒について マスト起こし完了およびマスト倒し完了の位置は、マス
ト2を駆動する油圧シリンダにリミットスイッチを設
け、このリミットスイッチの信号を制御手段により認識
するような構成とする。そして船者がコントロールパネ
ル上の「マスト起こし」あるいは「マスト倒し」スイッ
チを1回押すと、マスト2が「マスト起こし」完了位置
あるいは「マスト倒し」完了位置に到達してリミットス
イッチをオンするまでマスト2の作動を行なわせる。そ
してリミットスイッチがオンすることにより、これを検
出して動作完了として駆動を自動的に停止する。またマ
スト2の駆動中に反対方向への動作指令が与えられた場
合には、自動的に駆動を短時間停止し、その後自動的に
反対方向への駆動を開始させる。また、駆動中に「スト
ップスイッチ」が押された場合は直ちに駆動が中止され
るようにする。
【0060】(2)セールの上げ下げ セール4の「上げ完了」「下げ完了」動作は、セール4
が作動範囲の上端部または下端部に当って停止した時
に、セール駆動モータの電流が上昇することを利用す
る。つまり、上げ方向または下げ方向に駆動中に電流値
が制御手段中に設定された比較値よりも大きくなったら
セール上げ完了、または下げ完了と認識する。一旦完了
すると、その状態を記憶し、その後反対方向に駆動され
るか、あるいは電源がオフにされるまで記憶が保持され
る。
【0061】電源投入時には、マストの位置によってセ
ール位置を決定するが、これはマスト、セールなどの機
構構成物が破損しないように、しかもセールおよびマス
トの位置によって決まる可能動作および禁止動作に対し
て、矛盾が起きて動作不能になるということが生じない
ように決定する。すなわち、電源オン時にマストが起き
きっているときには、セールはマストの途中にあるよう
に認識し、マストが起ききっていないときには、セール
は下がりきっているように認識する。
【0062】操船者がコントロールパネル上の「セール
上げスイッチ」「セール下げスイッチ」を1回押すと、
それぞれその指令に基づく動作の完了を検出するまでそ
の動作方向への駆動を行なう。そして駆動完了を検出す
ると、動作完了として駆動を自動的に停止する。また駆
動中に反対方向への動作指令が与えられた場合は、自動
的に駆動を短時間停止し、その後自動的に反対方向への
駆動を開始する。また、駆動中に「ストップスイッチ」
が押された場合には、直ちに駆動を停止する。
【0063】(3)センサー異常時の動作について マスト位置検出センサーあるいはホイスト(セールの上
げ)完了検出用ホイストモータ電流検出センサーに異常
があった場合は、押しボタンを押すことにより短時間
(例えば1秒)動いては止まる動作を行なうことができ
るようにし、この操作を繰り返すことによって、センサ
ーに頼らない操作ができるようにする。これによって、
センサーに異常が発生した場合でも、セール4を畳み、
マスト2を倒すことができるようにしている。
【0064】(4)電池残量表示について 電池残量を表示するために、専用の放電抵抗器と電池残
量レベル表示器(例えば3つのランプで構成)と電池残
量計測開始スイッチと電池電圧測定手段とを備え、以下
の2種類の電池残量表示を行なう。
【0065】操船者が「電池残量計測開始スイッチ」
を押すと、制御手段内で放電抵抗器と電池とが回路によ
って接続され、電池を適当な電流値で放出させ、放電開
始から数秒後の放電中の電池電圧を計測し、計測が終了
すると計測した電池電圧によって、例えば12V以上の
ときは赤と黄と青のランプを点灯させ、11.5V〜1
2Vのときは赤と黄のランプを点灯させ、11.5V以
下のときは赤のランプを点灯させるようにし、これによ
って概略の電池残量を知らせるようにする。
【0066】また、電池を適当な電流値で放電させてい
るときは、赤と黄と青のランプを点滅させて、計測中で
あることを表示させる。また計測後表示ランプは数秒後
に消灯するようにすることによって、電池残量表示灯と
現在の電池残量に差が生じている場合でも、それを操船
者が電池残量と見誤ることがないようにする。
【0067】11.5V以下の自動警告 動作状況によらず、電池電圧が11.5V以下になった
場合は、常に赤ランプを点灯し、操船者に電池残量がな
いことを警告する。一度点灯した赤ランプは記憶され、
電池電圧が11.5V以上に回復しても消えないように
する。そしてメインスイッチオフによってシステムの電
源がオフにされた場合にこの記憶はクリアされるように
する。
【0068】(5)状況別動作禁止機能について 各機械的構成物(セール1、マスト2など)の位置的状
況に応じて、破損防止などのための動作禁止機能を設け
ている。例えば、セール4が上がっているときには、マ
スト下げスイッチを操船者が押してもマスト2を下げる
ことはできないようにして、セール4などの破損を防止
している。
【0069】(6)マスト起倒スイッチの設置位置につ
いて マスト起倒スイッチおよび停止スイッチはマスト2の基
部に設置し、他の操作スイッチとは離して位置させてい
る。これは操船者がコントロールパネルで他の操作をし
ているときに、誤ってマスト2を動かすことが起こらな
いようにし、これによって各部の破損が生じることがな
いようにするためである。
【0070】(7)モード切換えについて 「セーリングモード」と「マスト、セール位置操作モー
ド」を分け、「セーリングモード」ではオートセール、
セールマニュアル動作のみ可能とし、「マスト、セール
位置操作モード」ではマストの上げ下げ、セールの上げ
下げと、ブーム1のマニュアル回転(セールマニュアル
動作)のみ可能とする。このようにすると、操船者がこ
れをモード切換えスイッチで意識的に切換えることで可
能な動作をはっきりと認識することになり、しかも誤動
作によってセールを畳んでしまったり、オートセールに
してブームが意に反して回転してしまったりすることが
ないようになる。
【0071】(8)風速不足時動作について 風速が一定レベルより低い場合は、概して風向が不安定
になっていることが多い。このような場合の対応とし
て、以下のような風速不足時動作を採用する。すなわ
ち、風速が一定レベルより低い場合は、風速不足と認識
して制御手段において算出する船に対する風向値の更新
を行なわない。つまり、風速が回復するまでは、前回算
出された風向をそのまま使うようにする。これによりオ
ートセール動作時に風速が不足し、不安定な風向を検出
した場合でも、セールが不安定に動作することがないよ
うにすることができる。また同時にブザーを鳴らし、あ
るいは表示灯を点灯するなどすることによって、操船者
に風速不足状態であることを知らせるようにする。
【0072】(9)デッドゾーン時動作について 船がデッドゾーンに向いて走っている場合、制御手段は
自ら算出した船に対する風向からこれを検知して、デッ
ドゾーン警告をブザーまたは表示灯によって行なうよう
にする。
【0073】(10)風速過大時動作について 風速が一定レベルより高い場合は、制御手段において風
速過大と認識して、オートセール動作時に風に対するセ
ール角度を通常時より開いた設定に切換えるように自動
調整する。これは風速に応じて連続的に決められた分だ
け開いていくように、例えば比例的に設定したり、マッ
プに適当な超過風速とセール調整角度との関係を連続値
で設定したりする方法により定めてもよい。これにより
オートセール動作時に風速が高くなった場合でも、快適
にセーリングを行なうことができる。また、同時にブザ
ーを鳴らしたり、表示灯を点灯させたりすることにより
操船者に風速過大状態であることを知らせるようにす
る。
【0074】また船体の後方から風が吹いており、風向
が船体中心線100を挟んだ所定範囲内にあるときに
は、ブーム1を一定の位置に保持するようにする。
【0075】このようにすると、船体中心線100を挟
んで風向が頻繁に変わる状態においても、風を後方から
受けて風を受ける舷を変える、いわゆるジャイビングが
頻繁に生じるのを防止することができる。
【0076】また船体の前方から風が吹いており、風向
が船体中心線100を挟んだ所定範囲内にあるときに
は、ブーム1を船体中心線100上に保持するようにす
ることが好ましい。
【0077】風向とブーム1とのなす角度がほぼ一定に
なるようにブーム1を回転させた場合、船体のほぼ真正
面から風が吹いてくると、風向と同じタック(セール4
が風を受ける側)に位置するおそれがあり、人間の感覚
と合わないとともに、推進効率が損なわれる可能性があ
るからである。また船体前方から風が吹いており、風向
が船体中心線100を挟んだ所定範囲内にあるときに
は、ブーム1を船体中心線上に保持するようにすると、
風向と同じタックにセール4が位置することを防止する
ことができ、人間の感覚に合った航走を行なうことがで
きるとともに、推進効率を向上させることができる。
【0078】(11)セール回転限度について ブーム1は1回転せず、開き側に回転限界を設けてあ
り、ブーム1の角度検出用エンコーダによって回転限界
を検出し、制御手段によってこの回転限界以上にはブー
ム1を開かないように動作を規制する。
【0079】(12)船体に対するタック切換わり認識
について セール位置検出手段(エンコーダ)と風向計によって、
制御手段において船体10に対する現在の風向がポート
タックなのか、あるいはスタボードタックなのかを計算
によって常に認識するようにする。
【0080】(13)ジャイブについて 船体10に対する風向が船体10の真後ろを切って反対
タックに移った場合、制御手段によって自動的にセール
4を操作してジャイブ(風を受ける舷を換える)を行な
うようにする。但し、ランニング方向帆走時は、セール
2の返しが連続して起こることがないように動作にヒス
テリシスを持たせてある。このヒステリシスの持たせ方
には以下の2つがある。
【0081】単純に禁止範囲を設ける。
【0082】禁止範囲内で風向が船体10の真後ろ方
向を最初に切ったときは、1回だけジャイブするように
する。
【0083】(14)タックについて タックは風向によって自動で行なう。風向が船体10の
正面を切ったところで船体10に対する風向タックが切
換わったと判定し、セールに対する風の当て方向を反転
して自動的にタックに対するセールトリムを行なう。
【0084】風向センサーと電動のセール回転手段と回
転するセール位置を検出する検出手段と風向センサーの
入力によってセール位置を調整するコントローラを持つ
プレジャーボートにおいて、その風向センサーで検出し
た風向に対して、船体10を推進するに適した位置にセ
ール4を自動調整することができるようにする。
【0085】(15)回転動作速度について 「高速、低速切換えスイッチ」によって操船者はブーム
回転速度とマスト起倒速度を独立に切換えることができ
るようにする。
【0086】(16)セールマニュアル動作について 電動油圧を用いて、コントロールパネル上に設置した
「時計方向回転スイッチ」、「反時計方向回転スイッ
チ」によってスイッチを押している間、該当方向にブー
ムを回転させることができるようにする。セール回転限
度についても同様に機能を具備させる。
【0087】つぎに、上記制御の各部の処理についてフ
ローチャートによって説明する。
【0088】まず、エンコーダ異常時と動作について、
ブーム位置検出エンコーダに異常があった場合は、セー
ルオートトリム中は強制的にマニュアル動作に移行し、
以後オートトリムヘの移行を禁止する。またマニュアル
動作は以下の異常時動作となる。すなわち、時計方向、
反時計方向スイッチを押し続けても1秒動いては2秒止
まる動作の繰返しとなる。エンコーダの値は無視され、
エンコーダが正常な場合のブーム回転限界とは違う位置
で回転限界を誤検出してマニュアル動作不能にならない
ようにしている。センサーが故障しても、とりあえずブ
ームを回転させることができ、かつ正常時のようにスム
ーズに動かせないため、故障のまま使用することを防止
することができる。
【0089】図4はこのエンコーダ異常時処理方法を示
しており、請求項8,9に対応している。すなわち、ス
テップS1で2秒停止していないと判断されると、ステ
ップS2でブーム駆動用モータの連続オン時間が超過し
ていると判断されれば、ステップS3でエンコーダNG
(異常)を記憶する。またステップS2でブーム駆動用
モータの連続オン時間が超過していなければ、ステップ
S5でエンコーダ断線またはエンコーダ逆回転か否かが
判断され、断線または逆回転していればステップS6で
エンコーダ断線または逆回転が記憶されてステップS3
に移り、断線または逆回転していなければステップS1
1に移る。ステップS1で2秒停止している場合、およ
びステップS3の処理後ステップS4で2秒数えた場合
はステップS9に移り、ここでで2秒停止中の記憶をク
リアし、ステップS10で2秒カウンタをクリアしてス
テップS11に移る。ステップS4で2秒数えていない
場合はステップS7でブーム回転モータを停止させ、ス
テップS8で2秒停止中を記憶する。ステップS11で
エンコーダがNGか否かが判断され、NGであればステ
ップS12で強制マニュアル動作化設定を行ない、つい
でステップS13でブーム連続回転時間超過判定値を1
秒に設定する(ブームが1秒しか動かないことにな
る)。すなわち、他のルーチンにあるブーム連続駆動監
視で、この超過判定値より長い時間モータが駆動されて
いるのが検出されてエラーにセットされる。つまりこの
ルーチンでエラー扱いになり、1秒で止まることにな
る。
【0090】つぎにステップS14でエンコーダ値無視
の設定を行ない、ステップS15でエラーフラグをクリ
アし、マニュアル操作でブームが動くようにする。
【0091】図5はマスト起こし処理に際し、センサー
NGの場合はセンサーを無視し、1秒動いては止まる動
作を行なう方法を示し、ステップS21でセンサーNG
であると判断されるとステップS22で1秒で止める設
定を行ない、ステップS23でカウントアップし、セン
サーNGでない場合はステップS24で40秒で止める
設定をしたのちカウントアップし、ステップS25で設
定値になったとされた場合は、ステップS26でマスト
起こしセンサー断線の記憶をする。上記設定値になって
いない場合は、ステップS29でセンサーで終了位置が
検出されたか否かが判断され、検出された場合はステッ
プS30でセンサーがNGか否かが判断され、NGでな
ければステップS27でモータを停止させ、ステップS
28で設定値カウンタをクリアする。上記ステップS2
9でセンサーで終了位置が検出されない場合、およびス
テップS30でセンサーがNGの場合はステップS31
で駆動リレーをマスト起こしに設定し、ステップS32
でモータ駆動デューティー設定を行ない、ステップS3
3でマスト起こしのモータ駆動をさせる。
【0092】以上のように、ステップS30でセンサー
NGであった場合は、センサーによって動作を止めるこ
とはせず、ステップS22〜ステップS25によって1
秒間だけ動作して止めるようにしている。
【0093】図6は、ランニング帆走時のオートセール
ヒステリシス動作の1例を示し、ステップS34で0.
7秒間の船体に対する平均風向(対船体風向)を検出し
てそれが200°以下であるか否かを判断し、200°
以下であればステップS35で0.7秒間の平均の対船
体風向が160°以上であるか否かを判断し、以上であ
ればステップS36で前回の0.7秒間の船体に対する
平均風向はランニング範囲外であるか否かを判断し、範
囲外であればステップS37でランニング内で最初の対
船体風向を記憶した後にステップS38に移り、範囲外
でなければ直接にステップS38に移る。そしてランニ
ング内最初の対船体風向をブーム位置目標算出用風向に
強制設定し、ステップS39でランニング内で最初の対
船体風向タックをブーム位置目標算出用風向に強制設定
した後にステップS40でランニング範囲内に入ったの
が次回の0.7秒は最初ではないことの記憶をする。ま
たステップS34で0.7秒間の船体に対する風向を検
出して200°以上の場合、およびステップS35で
0.7秒間の船体に対する風向が160°以下の場合は
ステップS42でランニング範囲内最初のフラグをクリ
アし、ステップS43でX秒ルーチンの以降の通常処理
を行なう。
【0094】図7はブーム位置目標値に対して現在のブ
ーム位置が角度的に離れているとき(誤差大のとき)の
処理方法を示し、ステップS45で風がポートサイドか
スタポードサイドかを判断し、ポートサイドであれば0
°,−90°で誤差算出用ブーム目標位置リミットと
し、スタポードサイドであれば0°,+90°で誤差算
出用ブーム目標位置リミットとし、ステップS47で
(誤差算出用ブーム目標位置)−(ブーム位置)の絶対
値を誤差の絶対値として算出し、ステップS49で誤差
の絶対値が許容値より大きいと判断した場合は、ステッ
プS50でY=1に設定する。
【0095】図8は電源オン時のセール位置認識処理を
示し、ステップS51でスタックポイントセット後、ス
テップS52で全割込みマスクを行ない、ステップS5
3でI/Oレジスタの初期設定を行ない、ステップS5
4でユーザーラム設定後、電源オン時セール位置認識を
行なう。すなわち、ステップS55でマスト起こしリミ
ットスイッチオンであれば、ステップS56でセール下
げ未完了と記憶し、オンでなければステップS59でセ
ール下げ完了と記憶する。その後、ステップS57で割
込み許可、ステップS58でメインルーチンに移る。
【0096】図9はブーム目標位置漸近処理の1例を示
し、請求項12に対応する。すなわち、ブームを目標位
置に回転させるに当って、風に対するセール角度を一定
(30°)を条件にして算出される目標値(最終目標位
置)をブーム回転の目標位置とはせず、最終目標位置の
70%の位置を「仮の目標位置」と定め、ブームをその
「仮の目標位置」に向かって回転させるための処理であ
る。
【0097】ステップS60で(100%で計算したX
*Y秒ブーム目標位置)−(現在のブーム位置)の絶対
値の0.7倍を70%駆動角度の絶対値と等しくし、ス
テップS61で駆動すべき方向が時計方向か否かを判断
し、時計方向であれば、ステップS62で(現在のブー
ム目標位置)+(70%駆動角度)の絶対値をブーム回
転目標位置とし、また反時計方向であれば、(現在のブ
ーム目標位置)−(70%駆動角度)の絶対値をブーム
回転目標位置とする。
【0098】図10はオートセール時のブーム回転目標
位置算出方法を示し、ステップS65でX秒対ブーム平
均風向算出を行ない、ステップS66で今回のX秒中ブ
ームが動いたか否かを判断し、動いていればステップS
67で前回のX秒対船体平均風向を採用し、動いていな
ければステップS69でX秒対船体平均風向を算出す
る。これは(ブーム位置)+(X秒対ブーム平均風向)
+(微調整用ポテンショの検出値)により求める。そし
てステップS70で前回の値として上記算出値を記憶す
る。つぎにステップS68でY=1強制でなければステ
ップS71でX*Y秒経過の有無を判断した後ステップ
S72に移り、強制であれば直接にステップS72に移
る。ステップS72では風がポートサイドかスタポード
サイドかを判断し、スタポードサイドであればステップ
S73でブーム回転目標位置を算出する。これは(X秒
対船体平均風向)−(30°)で計算する。つぎにステ
ップS74で70%漸近サブルーチン(図9)へ移り、
ステップS75でブーム回転目標位置0°、−90°で
リミットとし、減速範囲算出領域440に入る。またス
テップS72でポートサイドであればステップS78で
ブーム回転目標位置を算出する。これは(X秒対船体平
均風向)−(30°)で計算する。つぎにステップS7
9で70%漸近サブルーチン(図9)へ移り、ステップ
S80でブーム回転目標位置0°、+90°でリミット
とし、減速範囲算出領域440に入る。
【0099】ステップS75に続き、ステップS76で
は(目標位置)−(開き側減速範囲設定値)により開き
側減速範囲を算出し、ステップS77で閉じ側減速範囲
設定値を(目標位置)+(閉じ側減速範囲設定値)によ
り算出する。またステップS81では(目標位置)+
(開き側減速範囲設定値)により開き側減速範囲を算出
し、ステップS82で閉じ側減速範囲設定値を(目標位
置)−(閉じ側減速範囲設定値)により算出する。その
後、ステップS83で風向が確定したことを記憶する。
【0100】なお、ステップS76,77,81,82
は請求項13に対応するもので、ブームが目標位置に近
づくほどブームの回転速度を減速させるに当たり、ブー
ムの回転速度を減速させる範囲を設定するためのもので
ある。
【0101】図11はオートセール動作の1例を示し、
ステップS188で駆動方向が時計方向か否かの判断を
行ない、時計方向であればステップS189で時計方向
リレー設定を記憶し、またステップS88で駆動方向が
反時計方向であれば、ステップS196で反時計方向リ
レー設定を記憶し、つぎにステップS85でブーム位置
減速範囲内か否かの判断を行ない、範囲内であればステ
ップS86で停止中か否かの判断を行ない、停止中でな
ければステップS87で減速設定(デューティー50
%)を行ない、ステップS88で駆動方向が時計方向か
否かの判断を行なう。そして時計方向であれば、ステッ
プS89で時計方向リレー設定を記憶し、ステップS9
0で時計方向行き過ぎか目標位置到達かの判断を行な
い、行き過ぎまたは到達であればステップS91でモー
タを停止させ、ステップS92で停止中の記憶をする。
またステップS85でブーム位置減速範囲内でなければ
ステップS93で減速設定をクリアし、ステップS94
でモータを通常デューティーでの駆動にする。またステ
ップS86で停止中であればステップS95でモータを
停止させる。さらにステップS88で駆動方向が反時計
方向であれば、ステップS96で反時計方向リレー設定
を記憶し、ステップS97で反時計方向行き過ぎか目標
位置到達かの判断を行ない、行き過ぎまたは到達であれ
ばステップS91でモータを停止させ、行き過ぎまたは
到達でなければステップS98で反時計方向回転の減速
駆動を行なう。
【0102】図12はクローズ付近でブーム目標位置と
現在のブーム位置が逆タックにある場合の処理の1例を
示し、ステップS101でクローズ範囲内か否かを判断
し、範囲内であればステップS102で風向とブーム位
置とが逆タックか否かを判断し、逆タックであればステ
ップS103でY=1に強制設定し、ステップS104
で10msecルーチン内のオートセール動作で使うヒ
ステリシス内停止記憶をクリアすることにより停止ヒス
テリシス内にあっても強制的に適正なタックへブームを
自動的に回すようにしている。
【0103】図13は最低風速以下または過大風速時の
対応の1例を示し、ステップS110でX秒平均風速を
算出し、ステップS111で最低風速以下か否かを判断
し、以下であればステップS112で現在累積中の風向
および風速データを全てクリアし、ステップS113で
風向未確定の記憶を行ない、ステップS114で風向未
確定ブザーをオンにセットしてステップS115でY=
1に強制設定する。またステップS111で最低風速以
下でなければステップS116で過大風速か否かを判断
し、過大風速であればステップS117で風速過大ブザ
ーをオンにセットし、過大風速でなければステップS1
18でブザーの停止にセットして、それぞれX秒平均風
向導出へ移る。
【0104】
【発明の効果】請求項1の発明では、上記コントローラ
は、風向検出手段によって検出した風向とブームとのな
す角がほぼ一定範囲に保たれるようにブーム駆動手段に
よってブームを自動的に回転させるので、船を推進する
のに適した位置にセールを常に自動的に移動させること
ができる。
【0105】またブーム駆動手段は、ブームを回転させ
る油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータに作
動油を送る油圧ポンプと、この油圧ポンプを駆動するよ
うにバッテリによって駆動される電動モータとを備えて
いるので、エンジンなどを備えていない小型のセールボ
ートであってもブームを所定の位置に安定して、自動的
に移動させることができる。
【0106】請求項2の発明では、風向がわずかに変化
しただけではブームは一定の位置に保持されたままであ
るので、わずかな風向変化に伴ってブームが不安定に回
転作動を繰り返すことを防止することができる。
【0107】請求項3の発明では、閉じ側のヒステリシ
スが開き側のヒステリシスより小さく設定されているた
めに、ブームから離れる方向に風向が変化した際には、
直ちに閉じ側にブームが回転し、ヨットの加速性が向上
する。
【0108】請求項4の発明では、ブーム駆動手段は、
ブームの回転完了から所定の休止時間を挟んで次回の回
転に移るように構成されているので、ブームを回転させ
ている途中で別方向にブームが回転するなどしてブーム
が不安定な動きをするのを防止することができる。
【0109】請求項5の発明では、手動操作に基づいて
ブームを回転させるマニュアルモードに切換えることに
よって、操船者の意図にしたがった操作に基づく航走を
行なうことができる。
【0110】請求項6の発明では、風向検出手段によっ
て検出した風向に基づいてブームを自動的に回転させる
オートセールモードでは、マストの起倒操作が行なわれ
ず、マニュアルモードでのみマストの起倒操作が可能に
なるように構成し、これによってマストの起倒操作を行
なっている最中に風向が変わることによって、ブームが
自動的に回転してマストが意図しない方向に倒れるとい
う事態が発生しないようにした。
【0111】請求項7の発明では、ブームの回転速度が
変更可能に構成されているので、風の状態などに応じて
ブームの回転速度を調整することによって快適なセーリ
ングを楽しむことができる。
【0112】請求項8の発明では、ブーム位置検出手段
または風向検出手段が異常のときは、ブーム駆動手段が
マニュアルモードに切換えられるように構成されている
ので、ブームが異常な位置に自動的に回転されることを
防止することができる。
【0113】請求項9の発明では、異常検出手段から異
常信号が出力されている状態において上記ブーム駆動手
段がマニュアルモードに保持されている場合は、手動操
作手段によってブームが断続的に回転可能になるように
構成されているために、ブーム位置検出手段に異常が発
生していることが操船者に確実に知らされることにな
り、このためブーム位置検出手段が故障したまま操船す
ることを防止することができる。
【0114】請求項10の発明では、ブーム駆動手段
は、ブームの回転完了から所定の休止時間を経過した後
に次回の回転を開始させるように構成されているので、
ブームを回転させている途中で別方向にブームが回転す
るなどしてブームが不安定な動きをすることを防止する
ことができる。
【0115】請求項11の発明では、風が弱く風向が頻
繁に変わるときは、上記休止時間が短いと頻繁にブーム
が動くことになって安定した航走を行なうことができな
いため、上記休止時間を長くするなど、風向の変化具合
に応じて上記休止時間を変更させることにより、安定し
た航走を行なうことができる。
【0116】請求項12の発明では、風向が一定の場
合、ブームを目標位置に対して漸近させることによって
船体姿勢、船体進路に影響がでないようにすることがで
きる。
【0117】請求項13の発明では、ブームが上記目標
位置に近づくほどブームの回転速度を減速させるように
ブーム駆動手段が構成されているので、ブームを確実に
目標位置に移動させることができる。すなわち、目標位
置までブームを一定の回転速度で回転させた場合は、ブ
ームの慣性重量が大きいことから、ブームが目標位置を
越える位置まで回転してしまうおそれがあるが、ブーム
が上記目標位置に近づくほどブームの回転速度を減速さ
せるように構成すると、このような不都合を防止するこ
とができる。
【0118】請求項14の発明では、風が弱い場合は風
向が不安定になっている場合が多いが、風速が所定値以
下のときにはブームを一定の位置に保持するように構成
されているので、ブームが不安定に回転することを防止
することができ、安定した航走が可能になる。
【0119】請求項15の発明では、風速が所定値以上
のときには、風向が同じで風速が所定値以下のときに比
べてブームと風向とのなす角がより小さくなるようにブ
ームを回転させるように構成されているので、風速が高
い場合であっても快適にセイリングを行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を示す制御系統のブロック
図である。
【図2】風向検出とブームの駆動との関係を示すタイム
チャートである。
【図3】ブームの駆動による回転径路を示す平面説明図
である。
【図4】エンコーダ異常時処理の1例を示すフローチャ
ートである。
【図5】センサー異常時処理の1例を示すフローチャー
トである。
【図6】オートセールヒステリシス動作の1例を示すフ
ローチャートである。
【図7】ブーム制御の1例を示すフローチャートであ
る。
【図8】電源オン時のセール位置認識処理の1例を示す
フローチャートである。
【図9】ブーム目標位置漸近処理の1例を示すフローチ
ャートである。
【図10】ブーム回転目標位置算出の1例を示すフロー
チャートである。
【図11】オートセール動作の1例を示すフローチャー
トである。
【図12】ブーム位置逆タック時の処理の1例を示すフ
ローチャートである。
【図13】風速過大、過少時の処理の1例を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 ブーム 2 マスト 4 セール 29 風向計 60 回転中心軸 70 制御手段 71 演算部 77 モータ駆動支持部 75 ブーム駆動方向判定部 76 ブーム駆動速度判定部 77 モータ駆動指示部 78 ブーム駆動手段 79 エンコーダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鹿取 正信 静岡県磐田市新貝2500番地 ヤマハ発動機 株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 風向を検出する風向検出手段と、ブーム
    位置を検出するブーム位置検出手段と、ブームを回転さ
    せるブーム駆動手段と、コントローラとを備え、上記ブ
    ーム駆動手段は、ブームを回転させる油圧アクチュエー
    タと、この油圧アクチュエータに作動油を送る油圧ポン
    プと、この油圧ポンプを駆動するようにバッテリによっ
    て駆動される電動モータとを備え、上記コントローラ
    は、上記風向検出手段およびブーム位置検出手段によっ
    て検出した信号を受けて風向とブームとのなす角がほぼ
    一定範囲に保たれるように電動モータを介して油圧アク
    チュエータを作動させるように構成されていることを特
    徴とするヨットのセールの自動制御装置。
  2. 【請求項2】 上記コントローラは、風向の変化量が所
    定値以下の場合は、ブーム駆動手段によってブームを一
    定の位置に保持させるように構成されていることを特徴
    とする請求項1記載のヨットのセールの自動制御装置。
  3. 【請求項3】 閉じ側のヒステリシスは開き側のヒステ
    リシスより小さく設定されていることを特徴とする請求
    項2記載のヨットのセールの自動制御装置。
  4. 【請求項4】 上記ブーム駆動手段は、ブームの回転完
    了から所定の休止時間を挟んで次回の回転に移るように
    構成されていることを特徴とする請求項1記載のヨット
    のセールの自動制御装置。
  5. 【請求項5】 上記コントローラが上記風向検出手段お
    よびブーム位置検出手段からの信号によって電動モータ
    を介して油圧アクチュエータを作動させるオートセール
    モードと、手動操作によって電動モータを駆動させるマ
    ニュアルモードとに切換える切換え手段が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1記載のヨットのセールの自
    動制御装置。
  6. 【請求項6】 上記マストは起倒可能に構成され、上記
    マニュアルモードでのみマストの起倒操作が可能になる
    ように構成されていることを特徴とする請求項5記載の
    ヨットのセールの自動制御装置。
  7. 【請求項7】 上記ブーム駆動手段によりブームの回転
    速度を変更できるように構成されていることを特徴とす
    る請求項1記載のヨットのセールの自動制御装置。
  8. 【請求項8】 上記風向検出手段およびブーム位置検出
    手段の異常を検出する異常検出手段を有し、上記異常検
    出手段からの異常信号に基づいて上記切換え手段により
    上記ブーム駆動手段がマニュアルモードに切換えられる
    ように構成されていることを特徴とする請求項5記載の
    ヨットのセールの自動制御装置。
  9. 【請求項9】 上記異常検出手段から異常信号が出力さ
    れていない状態においてマニュアルモードに切換えた場
    合は、手動操作手段によってブームが連続的に回転可能
    になるように構成される一方、異常検出手段から異常信
    号が出力されていて、上記ブーム駆動手段がマニュアル
    モードに保持されている場合は、手動操作手段によって
    ブームが断続的に回転可能になるように構成されている
    ことを特徴とする請求項5記載のヨットのセールの自動
    制御装置。
  10. 【請求項10】 風向を検出する風向検出手段と、ブー
    ム位置を検出するブーム位置検出手段と、ブームを回転
    させるブーム駆動手段と、コントローラとを備え、上記
    コントローラは、上記風向検出手段およびブーム位置検
    出手段によって検出した信号を受けて風向とブームとの
    なす角がほぼ一定範囲に保たれるようにブーム駆動手段
    を作動させるように構成され、上記コントローラはブー
    ムの回転完了から所定の休止時間を経過した後に次回の
    回転を開始させるように、ブーム駆動手段を作動させる
    ように構成されていることを特徴とするヨットのセール
    の自動制御装置。
  11. 【請求項11】 上記休止時間は変更可能に構成されて
    いることを特徴とする請求項10記載のヨットのセール
    の自動制御装置。
  12. 【請求項12】 上記コントローラは、目標位置まで数
    回に分けてブームを回転させるようにブーム駆動手段を
    作動させるように構成されていることを特徴とする請求
    項10記載のヨットのセールの自動制御装置。
  13. 【請求項13】 風向を検出する風向検出手段と、ブー
    ム位置を検出するブーム位置検出手段と、ブームを回転
    させるブーム駆動手段と、コントローラとを備え、上記
    コントローラは、上記風向検出手段およびブーム位置検
    出手段によって検出した信号を受けて風向とブームとの
    なす角がほぼ一定範囲に保たれるようにブーム駆動手段
    を作動させ、かつブームが上記目標位置に近づくほどブ
    ームの回転速度を減速させるように構成されていること
    を特徴とするヨットのセールの自動制御装置。
  14. 【請求項14】 風向を検出する風向検出手段と、風速
    を検出する風速検出手段と、ブーム位置を検出するブー
    ム位置検出手段と、上記風向検出手段によって検出した
    風向に応じてブームを回転させるブーム駆動手段と、コ
    ントローラとを備え、上記コントローラは、上記風向検
    出手段およびブーム位置検出手段によって検出した信号
    を受けて風向とブームとのなす角がほぼ一定範囲に保た
    れるようにブーム駆動手段を作動させるように構成さ
    れ、かつ上記風速検出手段によって検出された風速が所
    定値以下のときには、ブームを一定の位置に保持するよ
    うに、ブーム駆動手段を作動させるように構成されてい
    ることを特徴とするヨットのセールの自動制御装置。
  15. 【請求項15】 風向を検出する風向検出手段と、風速
    を検出する風速検出手段と、ブーム位置を検出するブー
    ム位置検出手段と、上記風向検出手段によって検出した
    風向に応じてブームを回転させるブーム駆動手段と、コ
    ントローラとを備え、上記コントローラは、上記風向検
    出手段およびブーム位置検出手段によって検出した信号
    を受けて風向とブームとのなす角がほぼ一定範囲に保た
    れるようにブーム駆動手段を作動させるように構成さ
    れ、かつ上記風速検出手段によって検出された風速が所
    定値以上のときには、風向が同じで風速が所定値以下の
    ときに比べてブームと風向とのなす角がより小さくなる
    ようにブームを回転させるように構成されていることを
    特徴とするヨットのセールの自動制御装置。
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