JPH10216921A - 吹付注型の製造方法と注型品 - Google Patents

吹付注型の製造方法と注型品

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JPH10216921A
JPH10216921A JP9361936A JP36193697A JPH10216921A JP H10216921 A JPH10216921 A JP H10216921A JP 9361936 A JP9361936 A JP 9361936A JP 36193697 A JP36193697 A JP 36193697A JP H10216921 A JPH10216921 A JP H10216921A
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spray
collector
deposit
gas
alloy
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JP9361936A
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Kim E Bowen
イー. ボーエン キム
Douglas S Potter
エス. ポター ダグラス
David A Cook
エイ. クック デヴィッド
David P Ingersoll
ピー. インガーソル デヴィッド
Heest Jack W Van
ダブリュー. ヴァン ヒースト ジャック
Ranes P Dalal
ピー. ダラル ランス
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Howmet Corp
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Howmet Research Corp
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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D23/00Casting processes not provided for in groups B22D1/00 - B22D21/00
    • B22D23/003Moulding by spraying metal on a surface
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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    • C23C4/12Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge characterised by the method of spraying
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的は、内径部分の亀裂ないし気
孔率を低める、スプレー蒸着リングおよびチューブを得
ることが出来、これに対し比較的高圧(例えば730ト
ル)でのスプレー蒸着との比較が行えると共に、一切粒
子の帯形成を伴わぬスプレー蒸着層厚に亘って均一な粒
度分布を保証することにある。 【構成】 このため、本発明は、吹付注型の製造方法と
して、スプレー室内に設けたコレクターに対し噴霧金属
または合金のスプレー(吹付け)を行い、更にスプレー
室の圧力制御技法により、金属または合金をコレクター
上に蒸着させる場合、スプレー室内を飛行するスプレー
温度と噴霧金属または合金温度をコントロールする。こ
のコントロール技術によれば、スプレー蒸着操作中スプ
レー室はその場で排気し、スプレー室のガス分圧は約4
00トル以下に保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低気孔率の改質微
細構造を示すスプレー蒸着物を得るための、噴鞠微細金
属または合金のコレクター上への吹付注型の製造方法と
注型品に関する。
【0002】
【従来の技術】吹付(スプレー)注型方法については米
国特許第38,260,301号に記載されており、こ
れによれば溶融金属または合金を噴霧させ、これをスプ
レー室に設けたコレクター面に吹き付け注型品を形成さ
せる。このスプレー室は通常封入のアルゴンまたは別途
非反応性ガスを大気圧に保っておき、一方で溶融スプレ
ーをコレクターに吹き付けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在再発行出願31,
767に当たる米国特許第3,826,921号によれ
ば、型の温度に関係無くスプレー蒸着物の温度コントロ
ールについて記載しており、この場合スプレーすること
により、スプレー蒸着物の構造を調節するようにしてい
る。このため当特許の重点はスプレー室内の溶融金属ま
たは合金に対するガス噴霧条件にあり、スプレー室内の
条件は問題としていない。金属注型品の吹付注型方法で
は、スプレー蒸着物に対しその気孔性を高めるアルゴン
またはその他ガスが同伴されること、筒状のスプレー注
型形態がその内径近くで裂け目による気孔を与えるこ
と、および該当する吹き付け注型品の収率が、商業生産
面から見て残念なことに低いこと等の欠陥が常に付きま
とう。その上粗粒子の帯層形成が、例えばIN718等
のニッケル系超合金のスプレー注型について明らかに見
受けられる。
【0004】本発明の目的は、スプレー室の圧力をコン
トロールする技術を使って、スプレー室内を飛行する噴
霧スプレーおよびスプレー室に設けたコレクター上の蒸
着材料の熱制御を促進することにより、上記欠陥を無く
すことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明は、噴霧金属または合金のスプレーをスプ
レー室内のコレクターに放出することと、スプレーをコ
レクターに向け放出し、スプレー室内の不活性または非
反応性ガスの分圧を、約400トルに等しいかまたは以
下に保ち、スプレー室を排気することにより、噴霧金属
または合金をコレクター上に蒸着させる場合、スプレー
室内を飛行するスプレー温度およびこの噴霧金属または
合金温度をコントロールすることと、コレクター上にス
プレーを蒸着させ、蒸着物を集積して注型品を形成させ
ることとから成ることを特徴とする。
【0006】請求項1の製造方法において、スプレー室
内のスプレーおよびコレクター上に蒸着する噴霧金属ま
たは合金の温度を、スプレー室が大気圧近くに保持され
る場合の該温度に比して高目に保持させることを特徴と
する。
【0007】請求項2の製造方法において、スプレーを
コレクターに向け放出する場合、ガス分圧を約10から
約400トルの間に保持し、コレクター上の蒸着物の内
側部分の裂け目を効果的に低めるに足るだけ、スプレー
室内のスプレー温度を高めることを特徴とする。
【0008】請求項2の製造方法において、スプレーを
コレクターに向け放出し、コレクター上の蒸着物の内側
に生ずる裂け目を効果的に低めるに足るだけスプレー室
内のスプレー温度を高める場合、そのガス分圧を約10
から約400トルの間に保持することを特徴とする。
【0009】請求項3または請求項4の製造方法におい
て、スプレーをコレクターに向け放出する場合、ガス分
圧を約250から400トル以下に保持することを特徴
とする。
【0010】請求項1の製造方法において、噴霧金属ま
たは合金をコレクター上に蒸着させ、コレクター上の蒸
着物の内側と外側を熱平衡状態に保ち、蒸着物中の粒子
の層形成または帯形成を低める如くした、スプレー室内
の飛行スプレー温度と噴霧金属または合金の温度とをコ
ントロールすることから成ることを特徴とする。
【0011】請求項1の製造方法においては、噴霧金属
または合金をコレクター上に蒸着させ、コレクター上の
蒸着物の内外側を熱平衡に保ち、該内外側間で実質的に
均一な粒度が得られる如く、スプレー室内の飛行スプレ
ー温度と噴霧金属または合金温度とを更にコントロール
することから成ることを特徴とする。
【0012】請求項1の製造方法においては、その厚み
を利用して蒸着物中に熱を保持することにより、蒸着物
温度を更にコントロールすることを特徴とする。
【0013】請求項1の製造方法においては、コレクタ
ー上にスプレーを集中させ、約2インチ(約5.08セ
ンチメートル)以上の壁厚蒸着層を形成させ、この蒸着
物の粒子積層形成または粒子の帯形成を無くすことから
成ることを特徴とする。
【0014】請求項1の製造方法においては、コレクタ
ーにスプレーを放出する際、コレクターを回転させるこ
とから成ることを特徴とする。
【0015】また、この発明は、金属または合金に対し
不活性または非反応性の噴霧ガスを使って、金属または
合金溶融体を噴霧化させることと、当初不活性または非
反応性ガスの分圧が、約400トルに等しいかそれ以下
であるスプレー室内に設けたコレクターに対し、噴霧金
属または合金を吹付けることと、噴霧金属または合金を
コレクターに向け放出する場合、スプレー室を排気して
該室内のガス分圧を約400トル以下に保つことと、コ
レクターに向けスプレーを放出して蒸着層を集積し、注
型品を得ることとから成ることを特徴とする。
【0016】請求項11の製造方法においては、コレク
ターにスプレーを放出する際、同伴ガス量を低めること
によりコレクター上の蒸着物の気孔率を効果的に低める
に足るだけ、スプレー室内のスプレー温度を高め、ガス
分圧を約250から約400トル以内の範囲に保持させ
ることを特徴とする。
【0017】請求項12の製造方法においては、コレク
ターに向けスプレーを放出する際、ガス分圧を約250
から約400トル以下の範囲に保持し、コレクター上の
蒸着物内側の裂け目を効果的に減ずる如く、スプレー室
内のスプレー温度を高めることを特徴とする。
【0018】請求項13の製造方法においては、スプレ
ーをコレクターに向け放出する際、ガス分圧を約250
から約400トル以下の範囲に保持することを特徴とす
る。
【0019】請求項11の製造方法においては、コレク
ターの内側から外側にかけて、コレクター上に噴霧金属
または合金スプレーを蒸着させる場合、スプレー室中の
飛行スプレーの温度と噴霧金属または合金温度とを調節
してスプレー室を排気し、蒸着物中の粒子積層形成また
はその帯形成を低減させる如くしたことを特徴とする。
【0020】請求項11の製造方法においては、コレク
ターの内側から外側にかけて、蒸着物中に熱平衡を保持
させる如くスプレーする場合、該内外部分間の粒度を実
質的に一様に保つ如く、スプレー室内の飛行スプレー温
度および噴霧金属または合金温度をコントロールするこ
とを特徴とする。
【0021】請求項11の製造方法においては、スプレ
ーをコレクター上に集中して、約2インチ以上の壁厚を
有する蒸着物を形成させ、さらに蒸着物中の粒子積層形
成またはその帯層形成を無くす如くしたことを特徴とす
る。
【0022】さらに、この発明は、スプレー室内に設け
たコレクターに向け、噴霧金属または合金をスプレーす
ることと、スプレーをコレクターに向け放出し、スプレ
ー室内の不活性ガスまたは非反応性ガスの分圧を、約4
00トルに等しいかまたは以下に保ち、蒸着物内の埋封
ガスおよび蒸着物の気孔率を低めることと、コレクター
上にスプレーを集中して、注型品を構成する蒸着物を集
積させることとから成ることを特徴とする。
【0023】請求項18の製造方法においては、スプレ
ーをコレクターに吹付ける際、そのガス分圧を約10か
ら約400トル以下の範囲に保持することを特徴とす
る。
【0024】請求項19の製造方法においては、スプレ
ーをコレクターに吹付ける際、そのガス分圧を約250
から400トル以下の範囲に保持することを特徴とす
る。
【0025】請求項1の製造方法により内径の気孔率を
低めた、吹付注型の金属性筒状注型品を得ることを特徴
とする。。
【0026】請求項11の製造方法により内径の気孔率
を低めた、吹付注型の金属性筒状注型品を得ることを特
徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の一実施態様によれば、圧
力コントロール技術を使ってコレクター上に噴霧金属ま
たは合金をスプレー蒸着させる際、スプレー室を約40
0トルを上回らぬよう、好ましくは約10から約400
トル以下の範囲で、不活性または非反応性ガス分圧を保
つ如く排気する。このようにスプレー室内のガス分圧を
低くすることにより、スプレー室内を飛行する噴霧スプ
レーの温度およびスプレー室中のコレクターに蒸着する
噴霧材料の温度を、比較的高く保つことが出来る。その
上、蒸着物内に閉じ込められる同伴ガス量も、大気圧近
くでスプレーされる蒸着層中のガス量に比べ低められ
る。
【0028】本発明の別実施例によれば、溶融金属また
は合金の噴霧スプレーは、アルゴンまたは溶融体に不活
性もしくは反応しない他のガス等の噴霧ガスを使って、
噴霧装置に溶融体を吹き付けることにより生成させ、こ
の溶融体を溶融液滴スプレーとして、初期(裏込め用)
の約400トルまたはそれ以下の不活性もしくは非反応
性ガス分圧を持たせたスプレー室に噴射させる。事後
は、スプレー室内のガス分圧はスプレー室をその場で排
気し、噴霧スプレーから導入した噴霧ガスを除去して、
コレクター上に噴霧スプレーを蒸着させる間に、約40
0トル以下に保つようにする。回転対称状態を呈するリ
ングおよびチユーブ等のスプレー注型品については、コ
レクターを回転させ、噴霧装置に対してシングルパス移
動させ、上面にスプレー蒸着物を積層させていけば良
い。
【0029】上記低ガス分圧のコントロール技術を使
い、噴霧スプレーおよび蒸着材料の温度を比較的高く保
つ本発明による吹付注型方法では、蒸着材料中に見受け
る気孔率は低減し、スプレー蒸着操作を通じコレクター
近くの内側裂け目空隙は減じ、その上チューブ状スプレ
ー蒸着層厚を通じての粒度は一様となるが、その理由と
してスプレー蒸着操作中蒸着物内の熱平衡条件の改善に
よることが挙げられる。また結果的には、これによりス
プレー注型成分材料の合格率も高められる。本発明はま
た特殊な実施態様を想定しており、これによればスプレ
ー蒸着層面が水平軸に対して選定した鋭角をなすその前
縁部分に絞られ、内径部分の裂け目による気孔率が低め
られることにより、スプレー蒸着物の品質も高められ
る。これに伴う別態様としては、コレクター面自身を水
平軸に対して一定の鋭角を示すよう設定している。別態
様として本発明は、現場で初期蒸着操作位置で蒸着層の
前縁部近くで、コレクターを集中加熱するようにしてい
る。このコレクターは断熱され、さらに発明の別実施例
に見られる如く、コレクター面の熱膨脹に順応し得る如
くさせている。なお、走査噴霧装置の走査速度と距離
も、発明の追加実施例にあっては従属的にコレクターの
回転速度に合わせて操作し、噴霧装置の実質滞留時間
(噴霧時間)をコレクターの回転数の高まりに応じて低
めるようにしている。
【0030】
【実施例】本発明の上記及びその他の目的と利点につい
ては、以下の図面に基づく次の詳細説明により、一層明
瞭となる筈である。
【0031】以下、図面に基づいて、この発明の実施例
を説明する。図1〜図19は、この発明の実施例を示す
ものである。
【0032】図1を参照すると、本発明の一実施例のも
とで圧力コントロール技術を使った吹き付け注型装置の
概略図が示されている。この装置には囲壁室C内に設け
た真空溶融室Aとスプレー室Bとが備わっている。この
溶融室A内には耐火坩堝10が据えられ、この坩堝内で
金属または合金充填物が、この坩堝周りに取り付けた誘
導コイルで誘導加熱により溶融されるようになってい
る。坩堝10は図示のように坩堝トラニオンT周りを傾
動出来るようになっており、適当な過熱温度下で金属ま
たは合金溶融体を、耐火湯だまり14中に流し込む。図
1−図2に示すように、湯だまり14には溶融体保持室
14bと耐火性の溶融体排出ノズル14cが取り付けら
れ、このノズル構成で溶融体排出オリフィス14d(I
N718溶融体については代表的直径寸法は0.250
−0.300インチ(0.635−0.762センチメ
ートル)例えば0.292インチ(0.74168セン
チメートル))が形成されている。溶融体はオリフィス
14dを経て、溶融室Aとスプレー室Bを仕分ける中間
壁19下方に取り付けた、下部アトマイザー装置18に
向けて排出される。湯だまりは金属を濾過してその流量
を調節する役割を果たす。
【0033】溶融室Aは管路C1により通常の真空ポン
プ20に連結されており、このポンプを使って坩堝10
中の充填材料を誘導加熱するに先立ち、10ミクロン以
下程度の極めて高真空レベルまで排気することが出来
る。この配設により、溶融体を汚染する、および/また
はこれと反応することのある酸素、窒素およびその他ガ
スを溶融時およびこれに先立ち室Aから取り除いて置
く。
【0034】本発明の説明のため、またこれに限定しな
い説明例として、既知ニッケル系のIN718超合金の
棒材を、坩堝10で適当量を充填処理する例から始め
る。坩堝10には実質的に溶融IN718の超合金と反
応しないアルミナ被覆の坩堝を取り付ける。IN718
の超合金の固体充填物を、誘導コイル12に通電するこ
とにより坩堝10内で誘導溶融する。このIN718溶
融体は鋳込みに先立ち合金の融点以上(200−300
°F(93.33−148.88℃)以上、例えばIN
718超合金溶融体については300°F(148.8
8℃)以上)で適当に過熱する。溶融温度は赤外線(I
R)放射高温計を使って測定する。過熱温度で溶融体が
一応安定化すると、溶融室Aとスプレー室Bは何れも不
活性または非反応性ガスの分圧を利用して、前記アトマ
イザー18からの、または不活性ガス(例えばアルゴ
ン)または非反応性ガスを高圧充填したボンベまたは圧
力容器等のガス源S1および/またはS2および弁V
1、V2からの排出ガスを介して、400トル(Tor
r)以下の圧レベルにまで裏込め充填する。このために
S1、S2源を単一ガス源と組合せ、室A、Bにガスを
供給しても良い。この時点で、過熱溶融体を過熱湯だま
り14に鋳込み処理する。
【0035】湯だまり14には直立タイプのネットワー
ク形状のセラミック(ジルコニア製)フイルター17を
取り付ける。このフイルターにはインチ当たり例えば1
0〜20ポア(Pores)を設けて、このフイルター
で湯だまり用溶融体保持室14bと鋳込み室14gとを
仕分け、この鋳込み室で坩堝10からの溶融体を受入
れ、静定室14hを溶融体排出用ノズル14C上に据
え、これに静止状溶融体を供給する。フイルター17
は、鋳込み室14gから静定室14hへ溶融体が移動す
る際、合金の溶融体の濾過用に利用する。この際14h
室では、溶融体が溶融体排出ノズル14Cに流れ込み、
鋳込み室から静定室への乱流を分散させる目的にこのフ
イルターが利用される。湯だまり内のサーモカップル列
15でスプレー放出時の湯だまり内の金属温度を記録す
る。
【0036】フイルター17は湯だまりの側壁部に固定
され、その構造はフイルター幅長が湯だまり内に鋳込ん
だ補助スロットにはまり込むようになっており、フイル
ター17はまたジルコニア煉瓦17bで垂直に保持され
る。フイルター17には上部オーバーフロー用のチヤン
ネル17aと、V型の底部とを設け、この底部はくりぬ
き形状の頂点を備え図面に直角方向に伸長し、湯だまり
内の溶融金属の溜り部分でフイルターの押出し操作を助
け、この局部フイルター域に排出を集中するのにも役立
つている。
【0037】坩堝10から予熱された湯だまり14中に
注入される溶融体は、周縁に配したノズルヒーター14
jを備える溶融体排出ノズル14cから取り出される。
排出オリフィス14dからの溶融体の流量は、湯だまり
中の金属の上面レベルを適当に保って調節する。IN7
18の超合金溶融体の通常の流量は75〜95ポンド/
分(2041.12〜2449.35〓/h)程度と見
做して良い。湯だまり排出用オリフィス14dからの放
出溶融体は、アトマイザー装置18に注入される。
【0038】溶融体噴霧用のアトマイザー装置18(図
2と図3に示す)は、米国特許第4,779,802号
および4,905,899号に記載の形状を備え、この
アトマイザーの構造については教示事項をここに説明付
記しておく。例えばアトマイザー装置18には、静置一
次ガスノズル18aを溶融体排出用ノズル14cの周縁
に取り付ける。この一次ガスノズル18aはマニホール
ド19aから送られる、30〜60psig程度の圧力
下で、不活性ガス(例えばアルゴン)等の一次ガスを利
用し、オリフィス14dから排出される溶融体の跳ね返
りを防ぐ。跳ね返り防止のためには、一次ガス(アルゴ
ン)圧としてはIN718溶融体用として、特に35p
sigを採用することがある。静圧ガス用ノズル18a
のマニホールド19aは、スプレー室Bの外側に設けた
ガス源22からのガスを受け入れる。ガス源は従来の高
純度アルゴン等の不活性ガス、または実質的に溶融体と
は反応しない他のガス等の高圧ボンベ、ボトル等を利用
出来る。
【0039】アトマイザー18にはさらに、走査ガスア
トマイザー18dを取り付け、このアトマイザーで一次
ノズル18aからの噴霧溶融体を受入れ、また溶融体の
噴霧用としてマニホールド21から供給の70〜140
psig程度の噴霧ガス圧下で、不活性ガス(例えばア
ルゴン)による噴霧ガスを利用する。この場合二次噴霧
ガス圧としてはIN718超合金溶融体用として、特に
110psigを採用することがある。アトマイザー1
8dは、このものが反復サイクル下で振動することか
ら、走査アトマイザーと名付けられ、この場合各振動サ
イクルでは、コレクター30がアトマイザー18dに対
する流量制御のもとに、その垂直軸に対し、軸方向に移
動、回転する際、順次吹き付け角度の増大に伴い振動を
起す場合が想定される。
【0040】引例のみに止めた、これに限定されぬ実施
例として、アトマイザー18dを反復サイクル走査する
ことが出来るが、この場合各サイクルには図18で示す
如く、アトマイザーの垂直軸を起点として、コレクター
の回転に対して約1°、7°、13°の角の周りに振動
操作を設定する。言い替えればアトマイザー18dは、
コレクター30の一回転の際、垂直軸に対して1.06
°の角度周りに振動させ、次にコレクターの一回転につ
き垂直軸に対して7.41°を、更にコレクターの一回
転につき垂直軸に対して13.58°の角度周りに振動
させる。このサイクル操作はコレクター30が蒸着スタ
ート位置から、シングルパスの蒸着最終位置まで、軸方
向の移動とともに反復され、予備成形物としてコレクタ
ー上に希望するスプレー蒸着物を形成させる。コレクタ
ーのそれぞれの回転に応じて振動角度の増大に見合う、
アトマイザー18dの走査サイクルのもとでは、スプレ
ー蒸着物は図19で概略を示す通り重なり合って、シン
グルパス蒸着操作でコレクター30の長さだけに制限さ
れるようになる。即ちコレクター30はアトマイザー1
8dに対し、シングルパス中図1と図11〜図12にあ
っては、右から左方向に軸移動し、コレクター面104
a上に予備成形物が得られる。図19では所謂スプレー
蒸着物の“スイートスポット”は、通常相互にコレクタ
ー面上で等間隔Rのもとに離隔し、通常水平軸に対し
(または水平で無いノズル/コレクターの向きが採用さ
れる場合は、噴霧式ノズル18dのスプレー軸に垂直な
軸に対し)10〜20°角度範囲内例えば15°の角度
のもとに、方向性を示す前縁域を備えた一般に一様なス
プレー蒸着物を形成する。
【0041】コレクター30の回転数は、コレクター面
104aの外径の変動に応じて変わり、スプレー注型蒸
着物上の遠心応力は最低に抑えられる。例えばこの応力
は20psiを超えることは無い。アトマイザー18d
の振動はコレクター30の回転数に従って生じ、約1
°、7°、13°の振動形態は、コレクターの回転数と
は関係無く、コレクターの一回転に対して依然認めら
れ、希望の蒸着物が得られるまで反復される筈である。
この場合のサイクルの各振動別滞留時間(スプレー操作
時間)も、コレクターの回転速度(rpm)の増大につ
れて低減する。
【0042】走査アトマイザー装置18dのマニホール
ド21は、スプレー室Bの外側に設けたガス源23から
の噴霧ガスを受け入れる。ガス源としては高純度アルゴ
ン等の不活性ガス、または実質上溶融体とは反応しない
別ガスを充填した高圧ボンベ、ボトルも含まれてくる。
【0043】静置ガスノズル18aには、複数(12
組)の図3に見られる溶融体排出用オリフィス14dの
周縁に沿って離隔した、ガス排出オリフィス18f(径
0.055インチ(0.1397センチメートル))を
取り付ける。走査ガスアトマイザー18dには、同じく
図2に示す、アトマイザースプレー開口部18jの円周
に沿って離隔したガス排出オリフィス18i(径0.1
570インチ(0.39878センチメートル))を複
数(24組)設ける。アトマイザー装置18の開口部1
8jと、ガス排出オリフィス18iとを微細溶融液滴の
スプレーの際、金属または合金溶融体をある程度効果的
に噴霧し得る如く取り付ける。この場合採用のアトマイ
ザーは米国特許第4,779,802号および4,90
5,899号に記載されており、その教示事項をここに
説明の参考として付記しておく。ここで吹付金属または
合金のスプレーSを、図1に示すスプレーSの通過路中
にスプレー室B内に設けた、コレクター30の下部軟鋼
支持体104に向けて吹き付ける。
【0044】コレクター30は図4の複式同軸機構に取
り付け、この機構を使ってコレクターを回転させ、同じ
くコレクターをアトマイザー18dに対し、軸方向の蒸
着スタート位置から同じく蒸着最終位置に向け移動させ
る。内側軸31で31、33軸間の軸受台を介してコレ
クターを回転させ、他方で外側軸33をコレクター30
に連結し、コレクターはアトマイザー18dに対して軸
方向の運動を行わせる。真空シール集成装置31bと軸
受装置とを二重壁室に取り付ける。回転軸31はACサ
ーボモータ34により回転駆動させる。ACサーボモー
タ34およびACサーボモータ32は図示しないが、そ
れぞれ共通スライドまたはキャリジ上に取り付ける。従
来式のボール/ねじ駆動機構(図示せず)を介し、この
共通スライドまたはキャリジを駆動させ、この上にモー
タ32、34を取り付け、軸31を回転させる一方、滑
り運動と軸33の軸運動とを一体化させる。
【0045】コレクター30には、外側コレクター支持
体面104aを設け、コレクターに蒸着させる吹付注型
金属または合金に対し希望の形状を取らせるようにす
る。この外側面104aとアトマイザー18dとの間の
標準隔離距離は、23〜29インチ(58.42〜7
3.66センチメートル)程度とされ、特にIN718
の超合金溶融体の吹き付けの場合、この距離は例えば2
6インチ(66.04センチメートルとされる。
【0046】コレクター30の外側コレクター面104
aの形状は円筒形であり、リングまたはチューブに要求
される内外側円筒状コレクター面104aを持つ、リン
グまたはチューブ状蒸着物Dを得ることも可能である。
またこれに代えて、コレクター面104aの形状は、図
11・図12に示すテーパ状円錐形または別形状とし、
この上に希望するスプレー注型蒸着物の予備成形物を形
成させることも出来る。
【0047】本発明の一実施例では、コレクター30は
図1では示していないが、通常静置式誘導コイルを用
い、溶融体のスプレーに先立ち予熱操作を行う。コレク
ター予熱用の電力と時間は、支持体の大きさ形状に依っ
ても変わり、この場合の支持体の最終予熱温度はIN7
18ニッケル系合金の場合、約1700〜1800°F
(926.66〜982.22℃)である。これに対し
DCプラズマトーチを後に示すように、この誘導予熱操
作に代えても良い。IN718超合金の吹付注型に当た
っては、吹付注型を行う金属または合金によりコレクタ
ー用として別材料を用いても良いが、このコレクターは
軟鋼製とすることが出来る。
【0048】採用する円筒状コレクターの外面104a
の標準寸法としては、外径約3.5〜60インチ(8.
89〜152.4センチメートル)、長さ約60インチ
(約152.4センチメートル)とされ、この場合利用
出来る吹き付け(スプレー)長は約56インチ(14
2.24センチメートル)とする。
【0049】コレクター30のさらに詳細部分は図4に
示すが、この場合は中空の筒状構造とし、単純な低コス
トのもので、製造操作を素早く変更出来、コレクターの
内径は断熱性であり、コレクターの熱膨脹に対しても相
容性を示す構造である。コレクター30には軸保持用の
端板100a、100bおよび他のコレクター部分の重
量を支え、同心的に端板100a、100bを位置決め
するSS製補強はり102、および軟鋼製のコレクター
支持体104と、コレクター軸線に対するコレクター面
104aを設ける。この補強はり102の軸端102a
はハブ112に溶接する。張力リング106およびこれ
に対応するリングボルトおよびナットそれぞれ108と
109とは、図4中の右手端板100bに連結し、軸方
向端板100a、100b間に見られる360°角リン
グ溝に軟鋼製のコレクター支持体104を緊締する。張
力リング106で張力リング締め付けピン106aを使
って補強はりを締め付け、このピンは張力リングおよび
補強はり102中の適正直径孔(図示せず)を貫通さ
せ、さらにその端部で締め付けピン保持用の止め輪を使
って、リング106を補強はりに締め付けする。左手支
持端板100aは、ねじ114を使ってハブ112に固
定する。次に順次ハブ112を、回転図示したスプライ
ンおよびボルト連結具を使って、回転軸の端末ハブ31
aに緊締する。真空O−リングパック31bで軸33を
シールする。
【0050】端板100a、100bの径は変え得るよ
うにし、図11・図12のテーパ状コレクターの外面形
状を構成させ、この場合支持体104の外径は一端から
他端へと低減させたり、またその逆構成とする。
【0051】張力リングボルト108のナット109
と、これに接して外方に向く端板100bの面間に、そ
れぞれ適合する(圧縮性)グラファイトフェルト座金1
10を取り付け、コレクターを予熱しつつ、この座金で
加熱金属スプレー蒸着物を受け入れる間に、コレクター
支持体を伸長出来るようにする。この熱膨脹に対する相
容機構によりコレクターの寸法安定性が確保される。
【0052】補強はり102の外径と、コレクター支持
体104の内径との間に設けた環状スペース120に、
Kaowool絶縁材等の断熱材(一部を示す)を充填
し、これにより支持体104の温度を吹き付け操作を行
う間に、内径部分の裂け目による気孔率を十分低めるだ
けの温度に保つ如く操作する。例えば比較例として、断
熱材の無い図16の上部予備成形物と、断熱材を使用し
た図17中の下部予備成形物を比べて見れば良い。
【0053】上面にスプレーSを蒸着させる間に、モー
ターとコレクター30とを連結するシヤフト31と、駆
動モーターとを使ってコレクター30をアトマイザー1
8に対して回転させる。この操作によりスプレーSはコ
レクター外側面104aの全周縁または円周周りに蒸着
させることが出来る。コレクター30の回転速度は通
常、IN718溶融体の流量75〜95ポンド/分(2
041.12〜2449.5〓/h)に対し、100〜
200rpm程度とされる。このコレクターの回転速度
は蒸着物に掛る許容遠心応力で規定される。例えば遠心
応力が約20psiを超さぬ程度に保持するごとくであ
る。上記の如くアトマイザー18dは、コレクターの希
望長に沿って蒸着物が形成されて来るまで、コレクター
が軸方向に回転、作動するにつれ、コレクター30の各
回転に対し、約1°、7°、および13°の振動を含め
た反復サイクルのもとで操作する。
【0054】出来ればコレクターには、コレクターの端
板100a近くに設けた標準的な角度保有の周長“スタ
ート”表面域104b構成とし、この面に対して噴霧金
属または合金の面域吹付操作が開始される。この角度保
有の面域104bでスプレー材料が捕捉され、面域10
4aでの材料の“迅速”集積が行われ(図5〜図8およ
び図14・図15と図16・図17中の“スタート”を
参照)、囲壁部分での材料の温存が図られる。つまり、
コレクター域の104bが無い場合は、蒸着材料のこぼ
れまたは減失が見られる筈であり、これは成分形成にも
思わしく無く、コレクター上の蒸着材料の無駄にもなり
兼ねない。表面域104bを取り付けることにより、溶
融金属スプレーとコレクター端板100aとのシールド
効果にも寄与する。同様に角度保有面域(図示せず)を
対向側端板100bまたはコレクター30の別部分近く
に設けても良い。例えば図14・図15及び図16・図
17に示す蒸着物の端部域特徴を発揮させるため、この
面域を設けることも考えられる。
【0055】本発明を実施する場合には、スプレー室B
をアトマイザー18dから真空装置に至るまで、対向側
に設けた管路C2と連結し、この真空装置によりスプレ
ー室Bを十分高い真空度に排気して、コレクター30に
向けスプレーSを吹付注型する場合、スプレー室B内の
ガス分圧(例えば静置アトマイザー18aおよび走査ア
トマイザー18dから放出されるガスがアルゴンの場
合、その分圧)を十分低く選定することが出来る。つま
り、この真空装置はスプレー室Bから十分迅速にアルゴ
ンガスを排気して、スプレーSをコレクター30に吹付
け蒸着させる場合、スプレー室中の選定ガス分圧を十分
低く保つ必要がある。好ましくはスプレー室B中のガス
分圧は約400トルから約10トル程度まで低く保つよ
うにする。室B内のガス分圧は約250トルから400
トル以下にまで保持され、このためにはIN718超合
金溶融体の吹付注型に当たり、以下に記載の真空装置を
用いるようにしている。
【0056】スプレー室B内の上記程度のガス分圧を得
るための、好適な真空ポンプ装置には、ブロワー間に取
り付けたインタークーラーB3と直列に、一段及び二段
ブロワー(ポンプ)B1、B2を設ける。第一段ブロワ
ーB1は市場で入手出来るStokesHPB622ブ
ロワーであり、他方第二段ブロワーB2も市場入手可能
のHibbonSIAV25ブロワーである。これを連
結した場合は、第一段、第二段のB1、B2ブロワー
は、十分な真空度を保持しスプレー室B内で110ps
iのもとに(つまり約900ft3 /分に相当)噴霧ガ
ス流に耐えることが出来、さらにスプレー室Bを標準作
業条件のもとで、スプレー蒸着操作時に200トルまた
は400トル以下の真空を保持出来るようにする。スプ
レー室Bの真空度は比例集成誘導コントローラCC(例
えばHoneywell社製UDC3000コントロー
ラ)中に事前設定しておき、このコントローラでブロワ
ーB1、B2とスプレー室Bとの間にある調整弁VV
は、自動的にコントロールされる。
【0057】コレクター30を使って、スプレー室に噴
霧スプレーSが吹き込まれるに先立ち、スプレー室Bは
当初真空ポンプ20を使って溶融室Aの排気条件に見合
って、約1ミクロン以下にまで排気され、酸素、窒素お
よびその他好ましくないガスを除いておく。合金を高真
空下のもとに坩堝10内で溶融後、室AとBとは何れも
約400トル以下の分圧の不活性ガス(例えば高純度ア
ルゴン)または非反応性ガスで裏込め充填する。裏込め
ガスはアトマイザー18またはガス源S1および/また
はS2を、さらに弁V1および/またはV2を経て、高
純度不活性または非反応性ガス用の高圧ボンベまたはボ
トルから供給される。単一の通常のガス源(図示せず)
は、この同じ目的のために、通常の弁(図示せず)を経
て室AとBに供給することができる。スプレー室Bが約
400トル以下の不活性または非反応性ガスの分圧下で
充填された後、溶融体は湯だまり14を介し、アトマイ
ザー18に充填供給され、噴霧スプレーSは予熱コレク
ター30に向け吹き込まれ、コレクター上に代表的な層
厚0.5〜4.0インチ(1.27〜10.16センチ
メートル)であるスプレー注型蒸着物として得られる。
コレクター30はシングルパス内のアトマイザー18d
に対し、軸方向に回転移動し、スプレー材料を蒸着させ
てコレクター面104a上に、希望する予備成形物を得
ることが出来る。
【0058】IN718等のニッケル系超合金を特にス
プレー注型する場合、発明の実施に当たって採用する条
件としての噴霧ガス/金属の流量比は、標準値として約
1.2:1とされる。但しこの値に限定されることは無
い。ここで発明の利点として挙げられることは、スプレ
ー蒸着物の質がスプレー室Bのスプレー圧が大気圧近く
の場合であっても、ガス量対金属量比にそれほど影響さ
れぬ点にある。
【0059】上記による如く、コレクター30を回転さ
せ、一方サイクル操作を繰り返す場合、走査アトマイザ
ー18dを使ってコレクター30の部分で、スプレーS
を走査移動させる。この場合約1°、7°、および13
°での振動操作もこれに含ませる。スプレーSをコレク
ター30に向けて蒸着させる場合、真空ポンプB1とB
2を作動させ、ガス分圧(例えばアルゴンを噴霧ガスと
した場合はアルゴン分圧)を約10トル以上約400ト
ルを上回らぬように出来れば、低レベルに保持したと云
い得る。
【0060】発明の一実施例について云えば、図11、
図12、図13で示すように、DCプラズマトーチまた
はガン130を使ってスプレー操作する間、コレクター
30を予熱しておく。特に低圧タイプのDCアークプラ
ズマ予熱トーチまたはガンを用いることにより、形成蒸
着物の前縁LE部の真上のコレクター面104を効果的
に加熱することが出来る。即ち蒸着中に現場で支持体の
加熱が集中的に行える。トーチまたはガン130を用
い、蒸着物の直前部分を加熱することにより、次の効果
が得られる。 1)蒸着物と支持体104間の結合を高める。 2)蒸着物に対する境界面の熱条件として、1700〜
1800°F(926.66〜982.22℃)を保つ
ことにより内径部分の裂け目による気孔率を低める。 3)熱エネルギーがこの操作に欠かせない場合、蒸着物
の前縁に熱エネルギーを集中出来る。トーチ130と断
熱材122とを備えた構造のコレクターと共用させるこ
とにより、現場でコレクター支持体104を予熱する場
合、蒸着物の内径部分に生ずる裂け目気孔率を付随的に
無くすることにより、内径部分での熱条件も改善され
る。DCプラズマアークトーチまたはガン装置130に
は、真空プラズマ吹付けに利用される標準的な従来型の
アルゴン+ヘリウムプラズマガンを取り付ける。トーチ
またはガンは適当な配水管150を介して水冷され、こ
の場合水管はガン130に連結し、ガンに連結した適切
ガス管路(図示せず)を介して、好適なプラズマ用ガス
が供給される。
【0061】これに代えて前記の誘導予熱技術を援用し
て、コレクターを加熱することが出来る。ただし誘導予
熱方式はスプレーを行うに先立ち、コレクターを予熱す
る時に限って用いるべきで、一方DCプラズマ源の利用
技術はスプレー吹付操作前および操作中に利用出来る。
【0062】トーチまたはガン装置130を、図11、
図12、および図13中で見られるようにそのスプレー
室B内のスライド機構に取り付ける。このスライド機構
でトーチ組立て装置の一部となるブーム142を保持す
る。ブーム142はスライダー144上に載り、スライ
ダーはサーボモーター145とボール/ねじ機構146
とにより、コレクター30の径と平行方向に移動出来、
トーチのプリュームは噴霧操作中に、支持体面104に
集中されるスプレー蒸着物の半径方向大きさを調節出来
るようになっている。これについては図13を参照のこ
と。
【0063】トーチ130とコレクター30とは、当初
複軸機構の軸運動によりコレクター30上のスタート位
置に据えられる。トーチ130を調節することにより、
プラズマのプリユーム形態はコレクター支持体面104
aに直交するか、または設定のテーパー状コレクター面
を使って、これに任意の角度をなすよう操作出来る。吹
付中、コレクター30が軸方向(図12の右方から左方
向)に移動するにつれ、プラズマプリユームは上記目的
に沿って、蒸着物前縁LEの直ぐ前方に向けられる。
【0064】吹付注型操作において本発明が目指す点
は、スプレー室中の圧力には関係なく、内径部分の裂け
目気孔率を低める目的で、噴霧ノズル18dの吹付軸に
直交する軸と鋭角をなすよう、図18のスプレー蒸着物
の前縁部LEの角度を決めることにある。このために
は、噴霧ノズル18dの振動角を適正に調節すれば良
い。この代りにまたは追加操作として、コレクターの外
側面104a(または交互にコレクター30の軸線角
度)を、このために水平方向から逸らせるようにすると
良い。例えばコレクター面104aの角度AA(図1)
を、水平方向に対し10〜30°、例えば25°(また
は水平軸に別途鋭角をなすよう)に選定して、内径裂け
目による気孔率を低め、スプレー蒸着層の質を高めるよ
うに出来る。コレクター面104aの角AAが、水平方
向に対し45°または0°を示す場合、コレクター30
上にスプレー注型のIN718の蒸着物を得ることがで
き、この場合の内径部分の気孔率は最適値以下とするこ
とが出来る。例えば蒸着層中の内径裂け目気孔率につい
ては、図5〜図8(AA角度は0°)と図15(テーパ
ー状コレクター面104aのAA角度45°)と、これ
に対する図14と図16、図17(テーパ状コレクター
面104aのAA角度は25°)とを比較して見れば良
い。
【0065】水平方向に対するコレクター面104aの
AA角度の調整には、図11〜図13に示すテーパ状の
コレクター支持体104を用いる。これに代えて角AA
の調整には、上記複軸機構と同軸ACサーボモータ3
1、33を取り付け、同じ目的で水平軸に対する軸角を
変えるようにしても差し支え無い。
【0066】吹付注型後、標準寸法として0.5〜4.
0インチ(1.27〜10.16センチメートル)厚の
蒸着リングまたはチユーブを、相対真空度のもとでスプ
レー室B内で冷却する。次いで周囲温度下でコレクター
30から吹付注型リングまたはチユーブを取外し、引き
続き熱間等静圧をかけて、蒸着リングまたはチューブを
圧密することも出来る。
【0067】本発明に準じてスプレー室B中のガス分圧
を低く保持することにより、スプレー室B内の飛行噴霧
化吹付の液滴温度、およびコレクター30に蒸着した噴
霧金属または合金の温度のコントロール効果を高めると
共に、吹付け状態のままの気孔率も低めることが出来
る。例えば400トルのスプレー圧下で、気孔率0.9
容積%の図6に対し、730トルのスプレー圧下で、気
孔率2.1容積%の図8を比較して見れば良い。実際の
所、スプレー室の圧力コントロール技術を援用すること
により、さもなければ比較的高いスプレー室圧下のもと
で、生じると見られる液滴の対流熱ロスを低めたり、ま
たコレクター30上の蒸着金属または合金中の熱平衡を
早急に達成させ、スプレー室B中を飛行し、かつコレク
ター上に蒸着する噴霧スプレー液滴の温度を比較的高く
保つことができる。
【0068】図5〜図8は本発明によるスプレー室B中
の低圧(例えば400トル)下で得た、スプレー蒸着物
IN718リング(図5)と、スプレー室B内の比較的
高圧(例えば730トル)下で得たスプレー蒸着による
IN718リング(図7)との違いを示した図である。
特に内径部分(コレクター30近くのリング内径部分)
における裂け目気孔率およびリング蒸着物内の、埋封ガ
スによる気孔率が何れも顕著に低減しており、一方同一
の均一粒度(例えばASTMで6〜6.5粒度相当)が
それぞれのリングの微細構造中、特に粒子による帯形成
または層形成を示すことなく保持されている。
【0069】図6と図8はそれぞれ図5と図7とのスプ
レーリングの微細構造を示す。本発明によるスプレー蒸
着物中に埋封されるアルゴンは(例えば0.9容積%気
孔率の如く)、比較的高い730トルの圧力下でのスプ
レー蒸着物内の埋封アルゴンに比し(例えば2.1容積
%気孔率の如く)著しく低減している。さらに別の実施
例として、本発明に基づくWaspaloyスプレー注
型によるリング中の埋封アルゴンは、0.5ppm重量
濃度であるのに対し、スプレー室B内で大気圧近くの圧
条件で得たWaspaloyスプレー注型によるリング
中の埋封アルゴンは、1.5ppm重量濃度を示してい
る。
【0070】さらに図9・図10では本発明によるスプ
レー室B中、低圧(例えば400トル)で得たスプレー
蒸着によるWaspaloyリング中の、電子ビームに
よる溶接時での気孔率は低く(図10)、これに対しス
プレー室B中比較的高圧(例えば730トル)で得たス
プレー蒸着のWaspaloyリング中の電子ビームに
よる溶接時での気孔率は高い(図11)ことが示されて
いる。
【0071】スプレー室中の圧力調整技術によれば、コ
レクター30上に蒸着する金属または合金中の埋封噴霧
ガス量は低減し(気孔率で判定)、コレクター外側面3
0aに近接する裂け目空隙も低減し、更にスプレー蒸着
操作中に蒸着物中の熱平衡条件が改善される結果、コレ
クター30上に見られる蒸着層厚を通して、実質的に均
一粒度が保証される。なおまた、コレクター30上には
比較的大径のリングまたはチユーブ蒸着物の形成が見ら
れる。例えば30インチ以上の大径を有する蒸着物が得
られ、しかも他方では蒸着物中には粒子の重なり層形成
またはその帯状形成は見られ無い。
【0072】これまでの使用圧730トルに対し、本発
明による400トル以下の吹付注型操作にあっては、吹
付温度と蒸着物温度の高まりが付随して起きるため、対
流冷却が低下することから、比較的大径の予備成形物
(蒸着物)の製作方法および装置の計量評価が可能とな
る。スプレー/蒸着物温度が高まることから、比較的緩
慢な回転速度(即ち遠心応力の低減)のもとで、大形の
予備成形物のスプレー操作が可能となり、一方内径部分
の裂け目による気孔率の低減、および加工窓の拡幅が効
果的に行える大径のものにおいても、許容出来る熱環境
が保持される。
【0073】本発明による400トル以下でのスプレー
注型のもとでは、内径部分の裂け目による気孔率は低め
られ、蒸着物内への埋封ガス量も減り、また均一な蒸着
物の微細構造を裏付ける多様な形状、大きさが得られる
加工窓の拡幅も可能とされる。更に本発明の実施に基づ
く支持体角度の調整技術により、内径部分の裂け目によ
る気孔率も低く抑えられ、均質な蒸着物の微構造を示す
多様な構成装置の形状、大きさを保証する加工窓の拡長
も考えられる。上記の走査アトマイザーのサイクル利
用、断熱コレクターの利用と共に、本発明の別実施例に
基づくDCプラズマアークトーチの活用により、内径部
分の裂け目気孔率は低く抑えられ、更に均一な蒸着層の
微細構造を備えた多様な構成装置の形状、および大きさ
を生む加工窓の拡張も考慮される。
【0074】この結果、本発明によれば内径部分の亀裂
ないし気孔率を低める、スプレー蒸着リングおよびチュ
ーブを得ることが出来、これに対し比較的高圧(例えば
730トル)でのスプレー蒸着との比較が行えると共
に、一切粒子の帯形成を伴わぬスプレー蒸着層厚に亘っ
て均一な粒度分布が保証される。
【0075】本発明実施の数例を示し、その詳細につい
て説明してきたが、添付の請求項でも示す如く、本発明
の趣旨と範囲を逸脱すること無く、種々の変形と修正が
考え得ることは了解されるであろう。
【0076】
【発明の効果】本発明のスプレー室中の圧力調整技術に
よれば、コレクター上に蒸着する金属または合金中の埋
封噴霧ガス量は低減し(気孔率で判定)、コレクター外
側面に近接する裂け目空隙も低減し、更にスプレー蒸着
操作中に蒸着物中の熱平衡条件が改善される結果、コレ
クター上に見られる蒸着層厚を通して、実質的に均一粒
度が保証される。なおまた、コレクター上には比較的大
径のリングまたはチユーブ蒸着物の形成が見られる。例
えば30インチ以上の大径を有する蒸着物が得られ、し
かも他方では蒸着物中には粒子の重なり層形成またはそ
の帯状形成は見られ無い。
【0077】これまでの使用圧730トルに対し、本発
明による400トル以下の吹付注型操作にあっては、吹
付温度と蒸着物温度の高まりが付随して起きるため、対
流冷却が低下することから、比較的大径の予備成形物
(蒸着物)の製作方法および装置の計量評価が可能とな
る。スプレー/蒸着物温度が高まることから、比較的緩
慢な回転速度(即ち遠心応力の低減)のもとで、大形の
予備成形物のスプレー操作が可能となり、一方内径部分
の裂け目による気孔率の低減、および加工窓の拡幅が効
果的に行える大径のものにおいても、許容出来る熱環境
が保持される。
【0078】本発明による400トル以下でのスプレー
注型のもとでは、内径部分の裂け目による気孔率は低め
られ、蒸着物内への埋封ガス量も減り、また均一な蒸着
物の微細構造を裏付ける多様な形状、大きさが得られる
加工窓の拡幅も可能とされる。更に本発明の実施に基づ
く支持体角度の調整技術により、内径部分の裂け目によ
る気孔率も低く抑えられ、均質な蒸着物の微構造を示す
多様な構成装置の形状、大きさを保証する加工窓の拡長
も考えられる。上記の走査アトマイザーのサイクル利
用、断熱コレクターの利用と共に、本発明の別実施例に
基づくDCプラズマアークトーチの活用により、内径部
分の裂け目気孔率は低く抑えられ、更に均一な蒸着層の
微細構造を備えた多様な構成装置の形状、および大きさ
を生む加工窓の拡張も考慮される。
【0079】この結果、本発明によれば内径部分の亀裂
ないし気孔率を低める、スプレー蒸着リングおよびチュ
ーブを得ることが出来、これに対し比較的高圧(例えば
730トル)でのスプレー蒸着との比較が行えると共
に、一切粒子の帯形成を伴わぬスプレー蒸着層厚に亘っ
て均一な粒度分布が保証される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低ガス分圧のコントロール技術を実施
するにあたり、本発明の実施例に準じた装置の一概略透
視図である。
【図2】本発明を実施する場合の噴霧装置(アトマイザ
ー)と湯だまりとの断面図である。
【図3】図2の部分拡大断面図である。
【図4】スプレー溶融体用の一コレクターの断面図であ
る。
【図5】スプレー状態のままの、400トル(Tor
r)で、略20インチ(約50.8センチメートル)径
のマンドレル上に0度角のもとでスプレー操作したIN
718ニッケル系超合金材料の特性写真を示す図であ
る。
【図6】400トル(Torr)圧のもとで、スプレー
操作したままのIN718ニッケル系超合金材料の、粒
度と気孔率を示す顕微鏡写真の図である。
【図7】スプレー状態のままの、730トル(Tor
r)で、略20インチ(約50.8センチメートル)径
のマンドレル上に0度角のもとでスプレー操作したIN
718ニッケル系超合金材料の特性写真を示す図であ
る。
【図8】730トル(Torr)圧のもとで、スプレー
操作したままのIN718ニッケル系超合金材料の、粒
度と気孔率を示す顕微鏡写真の図である。
【図9】電子ビーム溶接熱を受け、400トル(Tor
r)でスプレーした、熱間等静圧吹付注型のWaspa
loyニッケル系の超合金材料について示した顕微鏡写
真を示す図である。
【図10】電子ビーム溶接熱を受け、730トル(To
rr)でスプレーした、熱間等静圧吹付注型のWasp
aloyニッケル系の超合金材料について示したサンプ
ルが溶接熱に曝した部分の気孔率の高い顕微鏡写真を示
す図である。
【図11】本発明を実施する例で役立つ、DCプラズマ
加熱トーチの側面図である。
【図12】図11の予熱用トーチの平面図である。
【図13】図11の予熱用トーチの正面端面図である。
【図14】約20インチ(約50、8センチメートル)
径のテーパー状コレクター面上に730トル圧のもと
で、コレクター面に25゜の角度で且つ中央部分は45
゜の角度でスプレーしたままの、IN718ニッケル系
超合金材料の顕微鏡写真を示す図である。
【図15】約20インチ(約50、8センチメートル)
径のテーパー状コレクター面上に730トル圧のもと
で、コレクターに45゜の角度で且つ中央部分は25゜
の角度でスプレーしたままの、IN718ニッケル系超
合金材料の顕微鏡写真を示す図である。
【図16】25°の角度をなす(図1のAA角参照)約
20インチ(約50.8センチメートル)径のテーパー
状コレクター面上に、400トル(Torr)圧のもと
で、中央部分は25゜の角度でスプレーしたままの、且
つスプレー操作後に二部分に分割されたIN718ニッ
ケル系超合金材料の顕微鏡写真を示す図である。
【図17】25°の角度をなす(図1のAA角参照)約
20インチ(約50.8センチメートル)径のテーパー
状コレクター面上に、400トル(Torr)圧のもと
で、中央部分は25゜の角度でスプレーしたままの、且
つスプレー操作後に二部分に分割されたIN718ニッ
ケル系超合金材料の顕微鏡写真を示す図である。
【図18】図18はその上にスプレー注型蒸着物を持つ
コレクター外面と、噴射ノズルのスプレー角の増分を示
した振動サイクルとを示す図である。
【図19】振動スプレーサイクルの結果、コレクター外
面に集中したスプレー分布の重なり合い状態を示す図で
ある。
【符号の説明】
A 溶融室 B スプレー室 C 囲壁室 10 坩堝 14 湯だまり 18 アトマイザー装置 30 コレクター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デヴィッド エイ. クック アメリカ合衆国 49420 ミシガン州 ハ ート エヌ. アップル ストリート 23 番地 (72)発明者 デヴィッド ピー. インガーソル アメリカ合衆国 49437 ミシガン州 モ ンターギュ インディアン ベイ ロード 8651番地 (72)発明者 ジャック ダブリュー. ヴァン ヒース ト アメリカ合衆国 49457 ミシガン州 ツ イン レイク ホルトン ダック レイク ロード 4848番地 (72)発明者 ランス ピー. ダラル アメリカ合衆国 49445 ミシガン州 ノ ース マスケゴン センター ストリート 404番地

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 噴霧金属または合金のスプレーをスプレ
    ー室内のコレクターに放出することと、スプレーをコレ
    クターに向け放出し、スプレー室内の不活性または非反
    応性ガスの分圧を、約400トルに等しいかまたは以下
    に保ち、スプレー室を排気することにより、噴霧金属ま
    たは合金をコレクター上に蒸着させる場合、スプレー室
    内を飛行するスプレー温度およびこの噴霧金属または合
    金温度をコントロールすることと、コレクター上にスプ
    レーを蒸着させ、蒸着物を集積して注型品を形成させる
    こととから成る注型品の製造方法。
  2. 【請求項2】 スプレー室内のスプレーおよびコレクタ
    ー上に蒸着する噴霧金属または合金の温度を、スプレー
    室が大気圧近くに保持される場合の該温度に比して高目
    に保持させる、請求項1に記載の注型品の製造方法。
  3. 【請求項3】 スプレーをコレクターに向け放出する場
    合、ガス分圧を約10から約400トルの間に保持し、
    コレクター上の蒸着物の内側部分の裂け目を効果的に低
    めるに足るだけ、スプレー室内のスプレー温度を高め
    る、請求項2に記載の注型品の製造方法。
  4. 【請求項4】 スプレーをコレクターに向け放出し、コ
    レクター上の蒸着物の内側に生ずる裂け目を効果的に低
    めるに足るだけスプレー室内のスプレー温度を高める場
    合、そのガス分圧を約10から約400トルの間に保持
    する、請求項2に記載の注型品の製造方法。
  5. 【請求項5】 スプレーをコレクターに向け放出する場
    合、ガス分圧を約250から400トル以下に保持す
    る、請求項3または4に記載の注型品の製造方法。
  6. 【請求項6】 噴霧金属または合金をコレクター上に蒸
    着させ、コレクター上の蒸着物の内側と外側を熱平衡状
    態に保ち、蒸着物中の粒子の層形成または帯形成を低め
    る如くした、スプレー室内の飛行スプレー温度と噴霧金
    属または合金の温度とをコントロールすることから成
    る、請求項1に記載の注型品の製造方法。
  7. 【請求項7】 噴霧金属または合金をコレクター上に蒸
    着させ、コレクター上の蒸着物の内外側を熱平衡に保
    ち、該内外側間で実質的に均一な粒度が得られる如く、
    スプレー室内の飛行スプレー温度と噴霧金属または合金
    温度とを更にコントロールすることから成る、請求項1
    に記載の注型品の製造方法。
  8. 【請求項8】 その厚みを利用して蒸着物中に熱を保持
    することにより、蒸着物温度を更にコントロールする、
    請求項1に記載の注型品の製造方法。
  9. 【請求項9】 コレクター上にスプレーを集中させ、約
    2インチ(約5.08センチメートル)以上の壁厚蒸着
    層を形成させ、この蒸着物の粒子積層形成または粒子の
    帯形成を無くすことから成る、請求項1に記載の注型品
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 コレクターにスプレーを放出する際、
    コレクターを回転させることから成る、請求項1に記載
    の注型品の製造方法。
  11. 【請求項11】 金属または合金に対し不活性または非
    反応性の噴霧ガスを使って、金属または合金溶融体を噴
    霧化させることと、当初不活性または非反応性ガスの分
    圧が、約400トルに等しいかそれ以下であるスプレー
    室内に設けたコレクターに対し、噴霧金属または合金を
    吹付けることと、噴霧金属または合金をコレクターに向
    け放出する場合、スプレー室を排気して該室内のガス分
    圧を約400トル以下に保つことと、コレクターに向け
    スプレーを放出して蒸着層を集積し、注型品を得ること
    とから成る注型品の製造方法。
  12. 【請求項12】 コレクターにスプレーを放出する際、
    同伴ガス量を低めることによりコレクター上の蒸着物の
    気孔率を効果的に低めるに足るだけ、スプレー室内のス
    プレー温度を高め、ガス分圧を約250から約400ト
    ル以内の範囲に保持させる、請求項11に記載の注型品
    の製造方法。
  13. 【請求項13】 コレクターに向けスプレーを放出する
    際、ガス分圧を約250から約400トル以下の範囲に
    保持し、コレクター上の蒸着物内側の裂け目を効果的に
    減ずる如く、スプレー室内のスプレー温度を高める、請
    求項12に記載の注型品の製造方法。
  14. 【請求項14】 スプレーをコレクターに向け放出する
    際、ガス分圧を約250から約400トル以下の範囲に
    保持する、請求項13に記載の注型品の製造方法。
  15. 【請求項15】 コレクターの内側から外側にかけて、
    コレクター上に噴霧金属または合金スプレーを蒸着させ
    る場合、スプレー室中の飛行スプレーの温度と噴霧金属
    または合金温度とを調節してスプレー室を排気し、蒸着
    物中の粒子積層形成またはその帯形成を低減させる如く
    した、請求項11に記載の注型品の製造方法。
  16. 【請求項16】 コレクターの内側から外側にかけて、
    蒸着物中に熱平衡を保持させる如くスプレーする場合、
    該内外部分間の粒度を実質的に一様に保つ如く、スプレ
    ー室内の飛行スプレー温度および噴霧金属または合金温
    度をコントロールする、請求項11に記載の注型品の製
    造方法。
  17. 【請求項17】 スプレーをコレクター上に集中して、
    約2インチ以上の壁厚を有する蒸着物を形成させ、さら
    に蒸着物中の粒子積層形成またはその帯層形成を無くす
    如くした、請求項11に記載の注型品の製造方法。
  18. 【請求項18】 スプレー室内に設けたコレクターに向
    け、噴霧金属または合金をスプレーすることと、スプレ
    ーをコレクターに向け放出し、スプレー室内の不活性ガ
    スまたは非反応性ガスの分圧を、約400トルに等しい
    かまたは以下に保ち、蒸着物内の埋封ガスおよび蒸着物
    の気孔率を低めることと、コレクター上にスプレーを集
    中して、注型品を構成する蒸着物を集積させることとか
    ら成る注型品の製造方法。
  19. 【請求項19】 スプレーをコレクターに吹付ける際、
    そのガス分圧を約10から約400トル以下の範囲に保
    持する、請求項18に記載の注型品の製造方法。
  20. 【請求項20】 スプレーをコレクターに吹付ける際、
    そのガス分圧を約250から400トル以下の範囲に保
    持する、請求項19に記載の注型品の製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項1により得た内径の気孔率を低
    めた、吹付注型の金属性筒状注型品。
  22. 【請求項22】 請求項11により得た内径の気孔率を
    低めた、吹付注型の金属性筒状注型品。
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