JPH10216454A - パルス流制御式圧力スイング吸着法およびガス流れのパルス流制御法 - Google Patents

パルス流制御式圧力スイング吸着法およびガス流れのパルス流制御法

Info

Publication number
JPH10216454A
JPH10216454A JP9017105A JP1710597A JPH10216454A JP H10216454 A JPH10216454 A JP H10216454A JP 9017105 A JP9017105 A JP 9017105A JP 1710597 A JP1710597 A JP 1710597A JP H10216454 A JPH10216454 A JP H10216454A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
valve
pulse
swing adsorption
pressure swing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9017105A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3646238B2 (ja
Inventor
Yutaka Noguchi
豊 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan
Original Assignee
Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan filed Critical Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan
Priority to JP01710597A priority Critical patent/JP3646238B2/ja
Publication of JPH10216454A publication Critical patent/JPH10216454A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3646238B2 publication Critical patent/JP3646238B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着剤を充填した吸着塔を2塔以上、ポンプ
を1以上、複数の自動弁を有する公知の圧力スイング吸
着装置(PSA法)を用いて、2つ以上の気体混合物か
ら所望の有用成分を分離する時、流れの平滑化、定速
化、定量化を可能とし、吸着剤生産性と製品収率の双方
を向上できるPSA法を開発すること。 【解決手段】 PSAの1循環操作内に、原料気体供給
加圧、製品気体送出、減圧放出の基本操作以外に有価
ガスによるパージ、2塔間の圧力平衡化(均圧)など
のPSA個別操作を含み、この個別操作における気体の
移動量と移動速度を自動弁(オン−オフ弁)のパルス的
開閉操作により制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は圧力スイング吸着
法およびガス流れのパルス流制御法に関するものであ
り、さらに詳しくは原料とする混合気体から所要気体を
分離して抽出するためのパルス流制御式圧力スイング吸
着法(以下PSAと略す)による気体分離およびパルス
流制御式圧力スイング吸着法を適用して気体の移動量な
どを制御するるガス流れのパルス流制御法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図1(a)、(b)に、原料混合ガス中
の不用成分を吸着除去して、非吸着質を製品とする公知
の2塔構成のPSAシステム図を示す。図7は図1
(a)のシステムの各弁を作動させて、PSA法循環操
作を実施する場合の1サイクルにおける各弁の作動状態
(弁シーケンスと称す)を示す図である。斜線部は各弁
が開放されていることを示す(以下同様)。
【0003】以下、空気を原料とし空気中の不用成分
(水分、窒素など)を吸着分離して酸素を製品とする場
合を例にとって従来技術を説明する。図1(a)は2つ
の吸着塔で構成される基本システムであるが、2塔構成
のPSAシステムに限ってもいくつかの変形システムが
考えられる。図1(b)は図1(a)の変形システムの
例を示す。図2、図3はポンプ2基(1つは圧縮用、他
の1つは真空引用)を使用した他の基本システムの例を
示す。
【0004】以下に主として図1(a)(基本ハード)
−図7(図1に対応する基本ソフト)について従来技術
を説明するが、本発明における「パルス流制御操作」は
これらすべてのPSAシステム及びその作動ソフト(弁
シーケンス)に適用可能である。
【0005】空気を原料とし、その中の水分、窒素成分
(不用気体成分)を吸着除去し、酸素(有用成分)を製
造する場合を例にとって説明する。図1(a)におい
て、10a、10bは吸着剤カラム(層)a、bをそれ
ぞれ内蔵する吸着塔であり、1a〜5a、1b〜5b、
6は、電気力もしくは空気圧によって開閉する電磁弁、
モーター弁、ダイヤフラム弁、ピストン弁、バタフライ
弁などの自動弁(オン−オフ弁)(以下自動弁と称す)
である。3a、3bはパージ用弁であり、3a〜4a
(3b〜4b)は同時に作動し2つの塔(10a、10
b)間の圧力平衡化(均圧)に使用される。Pはポン
プ、11は気体混合物供給源、12と13は廃棄ライン
を示す。
【0006】PSA法は図1(a)に示したPSAシス
テムにおいて図7に示した弁シーケンスに従って次の7
工程を順次経る。 1 原料(ガス)加圧 2 製品(ガス)取出し 3 パージ供与 4 均圧−減圧 5 減圧 6 パージ 7 均圧・加圧 以下、上記1〜7の工程を繰り返す。
【0007】上記の例では「均圧」操作を含む例を示し
たが、もっと簡単なものは「均圧」を含まない下記の5
工程を順次経る。即ち 1 原料ガス加圧 2 製品ガス取出し 3 パージ供与 4 減圧 5 パージ 以下、上記1〜5の工程を繰り返す。
【0008】空気より酸素を分離する場合、吸着剤カラ
ムa、bの吸着剤はMS−5A、MS−13X、LiX
などの窒素選択吸着剤である。なお多くの場合吸着剤層
は2層で構成され、入口端部には空気中の水分除去用と
してシリカゲル、活性アルミナなど水分吸着剤層が設け
られる。吸着剤は予め加熱もしくは加熱と真空引の併用
などの手段により活性化し、乾燥空気または乾燥窒素を
充填し密封しておく。図1(a)に示すシステム内の自
動弁は弁6を除きすべて閉止しておく。この状態から動
作が始まる。次に図1(a)および図7により塔10a
に着目して弁シーケンス(自動弁の開放時間〜時間関
係)の説明を行う。
【0009】1.原料加圧 ポンプPを起動、弁6を閉止、弁1aを開放する。気体
混合物(空気または工業的に製造された混合ガス)は気
体混合物供給源11からポンプPにより吸引され、弁1
aを経て継続的に加圧下にて吸着塔10aの吸着剤層入
口端部へ導入される。吸着塔10aへの気体の導入によ
って、不要気体成分は吸着剤カラムaの吸着剤に入口側
から吸着され、吸着剤層に吸着気体帯域(入口側の吸着
剤中の不用成分濃度が大きく、ガス流れの方向に沿って
濃度が小さくなる)が形成され、気体混合物の導入に伴
って、上記帯域の先端部は吸着塔に沿って前進する。
【0010】2.製品取出 吸着塔内圧力が所定の圧力に達したら弁2aが開放され
所要の気体成分(O2)が弁2a、流量調節弁(記載せ
ず)を経てシステム外へ取出される。
【0011】3.パージ供与 上記の2の工程と同時もしくは少し遅れて、パージ弁3
aが開放され、製品気体(O2 )の一部が塔10aより
弁3aを介して減圧下にある(図7参照)塔10bの出
口端部へ供給され、塔10b内を向流方向(塔10bの
原料気体送入方向に対して逆の方向)に流れ、塔10b
の吸着剤カラムbの吸着剤中に残留する不用ガス(N
2 )をパージする。不用ガス(N2 )の脱着効果を上げ
るためには、このパージ操作は重要で分離の基本性能に
直接係るものである。
【0012】4.均圧減圧 弁2aを閉止、弁3a、4aを同時に開放し(弁6、弁
5b閉止)、塔10aと塔10bとを出口端部同志、入
口端部同志を同時に連結して2つの塔の圧力の平衡化
(均圧)を行う。この操作は塔10aの向流減圧に先立
って有価ガス(O2 リッチガス)の回収を行う。この操
作におけるガス流れの制御は重要で分離の基本性能に直
接係ることは「パージ」と同様である。
【0013】5.減圧(放出) 弁5aが開放され、吸着塔10a内に加圧された状態で
残っている不用気体成分の一部は廃棄ライン13を通し
てシステム外に放出される。この放出工程により吸着塔
10a内の気相部ガスは殆ど除かれるが、吸着剤カラム
aの吸着剤内部には未だかなりの不用気体成分が吸着さ
れたまま残っている。
【0014】6.パージ 吸着塔10aの吸着剤中に吸着されて残っている不用成
分の脱着は、製品ガスの一部を用いて行われる。即ちパ
ージ供給弁3bを開放し、塔10bからの製品ガスの一
部を原料気体混合物流通方向と逆方向に塔10aの出口
端部から吸着剤カラムa内に導入流通させる。導入され
た製品ガスは吸着された不用気体成分を脱着し、弁5a
を経て廃棄ライン13を介して脱着された気体成分とと
もに放出される。製品ガスを使用して吸着された気体成
分を脱着する上記脱着の手順は「パージ法」と呼ばれて
いる。パージに使用するガスは製品ガスであり、上記操
作で損失となるから、できるだけ早く、できるだけ少な
い量で、大きな脱着効果を上げることが要請される。そ
のため「パージ」操作時のガス流の調整は分離の基本性
能に直接係るものである。
【0015】7.均圧・加圧 弁3b−弁4bを同時に開放(同時に弁6開放)し、吸
着塔10a、吸着塔10bの出口端部同志、入口端部同
志を連結し、圧力平衡化を行う。吸着塔10bの有価ガ
スを吸着塔10a内に移送し、吸着塔10aの圧力を操
作の中間圧まで復圧させ、前記1.の原料加圧工程への
準備をする。この後、弁1aを開放し、以上1〜7の7
つの工程を繰り返す。
【0016】以上1〜7の7つの工程を1サイクル工程
(T、秒)という。以上の7工程から成る吸着塔10a
についての気体分離操作は吸着塔10bについても同様
に行われる。但し、図7に示すように吸着塔10a(あ
るいは10b)の1〜4の工程と吸着塔10b(あるい
は10a)の5〜7の工程とが同時期に進行するようT
/2時間づらして実施される。上記1〜4の工程は加圧
工程もしくは製品取出工程であり、上記5〜7の工程は
減圧工程もしくは再生工程とまとめることができる。
【0017】上記のように吸着塔10aの気体分離操作
と吸着塔10bの気体分離操作は所望のガス要求量を製
造するため繰り返される。このように製品ガスは製品リ
ザーバー(記載せず)へ各塔10a、10bから交互に
送り込まれそこから連続的に消費端に供給される。
【0018】以上で従来技術を最も基本的な2塔構成シ
ステムについて、“パージ”と“均圧”の2つの個別操
作を含むPSAを説明した。図1(b)は、図1(a)
の変形態様である。E1 、E2 は均圧弁で、前記4と7
の工程において作動する。
【0019】PSAシステムは最も基本的に限ってもい
くつかの変形態様がある。例えば、1つのポンプを使う
方式でも2通りある(加圧専用ポンプのみ使う方式と加
圧−真空引併用ポンプを使う方式と2通りある) 図2、図3は2つのポンプを使う方式を示す。もっとも
基本的な2塔システムのみ示したが、PSAシステムの
変形態様は塔数、ポンプ数を変えれば他にも多数の構成
が考えられる。PSA操作はいくつかの個別操作(ステ
ップ)の組合せから成立ち、前記従来技術の説明におい
ては「パージ」と「均圧」の2つの個別操作を含む代表
的な分離方法を説明したが、PSA操作には他に「製品
加圧」、「リサイクル」、「気相置換」(吸着成分を製
品とするとき行われる)などの個別操作が含まれる場合
もある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】PAS法による気体分
離の改善方向は次の2点に集約される。 1.吸着剤生産性を増大する。すなわち、製品ガスm3
(STP)/kg吸着剤(H)を大きくする。こうする
と装置がコンパクト、省資材になり装置価格が安くな
る。 2.電力原単位の低下。すなわち、KWH/製品ガスm
3 (STP)を小さくする。このことは圧力操作条件
(加える電力量)が一定のときは収率を大きくすること
になる。 前記の従来技術は長年改善が加えられてきたが、上記改
善方向に照らし、改善要請は強くかつ不断にある。とく
に空気より酸素を製品として分離する場合は、近年、環
境、エネルギー分野などへの用途の拡大、使用量の増大
が見込まれるので、少しでも安い酸素をつくる技術は、
非常に重要である。
【0021】吸着剤生産性を増大するためには、一般に
1サイクルあたりの製品送出量を保持しつつ、1サイク
ル時間を短くするか、あるいは、1時間あたりのサイク
ル数を多くする必要があるが、このことは、吸着塔に対
してより大きなポンプを接続すること(または1つのポ
ンプに対して吸着塔容積を小さくすること)であり、吸
着塔の加圧、減圧などの速度が速くなる。このためPS
A各個別操作において吸着剤に対して、 a.ガスの突入衝撃が起きたり、 b.偏流が起きたり、 c.線速や空間速度が従来基準より著しく増大すること
になり、また、ポンプに対して、 d.サイクルを構成する各個別操作(ステップ)間の切
換が急速になり圧力衝撃がおきる恐れがある。 以上により、吸着剤カラムの気相や固相の気体成分分布
がかく乱され、ポンプの作動不良が生じ、所望の純度の
製品が安定して得られなくなり、吸着剤生産性や製品収
率低減の原因となる。
【0022】以上の問題は、PSAの個別操作を行うに
あたり下記の1〜3を考慮して、ガスの移動を迅速、精
密に制御することにより解決される。 1.吸着塔出入流速が早くなっても、吸着帯が乱れた
り、拡がらないこと。 2.「パージ」などの有価ガス成分の損失を伴う操作で
は有価ガスの移送量が少なくてすむこと。 3.個別操作−個別操作のステップ間切換時、切換塔内
やポンプのラインに突出した圧力変動がおこらないよう
切換操作が円滑であること。
【0023】従来のガス流制御手段は下記1〜4などの
用いて行われていた。 1.オリフイス−自動弁(オン−オフ弁)、逆止弁など
と併用される。 2.流量調整弁−ダイヤフラム弁が多い。 3.センサー〜自動弁系のフィードバック制御が行われ
ており、センサーとしては圧力、温度センサーなどが用
いられている。 4.ステップ−ステップ間における圧力変動の緩衝化の
ためリザーバーが使用されており、このリザーバーには
定容量タンクと可変容量タンクとの2通りがある。
【0024】しかし、上記従来技術におけるガス流制御
手段は下記1〜4のような問題点を有する。 1.オリフイスはエネルギー損失を伴う。流れる量が少
ないし制御が十分でない。 2.流量調整弁は応答が遅く、値段が高い。 3.フイードバック制御はもっとも複雑・高価であり、
通常「均圧」などの1つの個別操作で使用されている。
またこの制御は主として圧力や温度の制御であって、き
め細かい流量の制御はできない。 4.コンパクト化ができず、コストも高くなる。
【0025】
【課題を解決するための手段】従来技術における上記諸
問題は自動弁(オン−オフ弁)の精密シーケンス操作に
よりすべて解決される。本発明における必要なハードは
オン−オフ弁のみである。本発明の請求項1の発明は、
2以上の吸着塔、1以上のポンプ、複数の自動弁(オン
−オフ弁)を備えた圧力スイング吸着(Pressure Swing
Adsorption 、PSA)装置による非吸着成分および/
または吸着成分を製品とする圧力スイング吸着法(PS
A法)であって、上記PSAの1循環操作内に、原料気
体供給加圧、製品気体送出、減圧放出の基本的個別操作
以外に下記の〜から選ばれる少なくとも1のPSA
個別操作(ステップ)を含み、少なくとも1の個別操作
における気体の移動量と移動速度を自動弁(オン−オフ
弁)のパルス的開閉操作により制御することを特徴とす
るパルス流制御式圧力スイング吸着法である。 有価ガスによるパージ(パージ) 2塔間の圧力平衡化(均圧) 製品ガスによる再加圧(製品加圧) ポンプを介する有価ガスの回収(リサイクル) 吸着成分ガスによる塔内気相ガスの置換(気相置換)
【0026】本発明の請求項2の発明は、請求項1記載
のパルス流制御式圧力スイング吸着法において、上記P
SA個別操作のシミュレーター(吸着塔−自動弁系)に
おいて自動弁(オン−オフ弁)の開放時間(△ti)を
パラメーターとして、△tiに対応する吸着剤カラム内
差圧(入口端部−出口端部間差圧)の時間的変化を測
定、図形化し△pを縦軸、経過時間(t)を横軸とし、
この図形が正弦波(半波長)もしくはその近似形を示す
ときの△tiをパルス時間、△tiに対応するガス移動
量をVi、上記正弦波の半波長時間から△tiを引いた
値を△Ziとしたとき、△t1 −△Z1 −△t2 −△Z
2 ・・・・△ti−△Ziの弁シーケンス(弁開放時間
−時間関係)により上記個別操作に必要な気体移動量
(ΣVi)と気体の移動速度(ΣVi/Σ(△ti+△
Zi)を制御することを特徴とする。
【0027】本発明の請求項3の発明は、請求項1ある
いは請求項2記載のパルス流制御式圧力スイング吸着法
において、パージ操作を次式(1)に基づいて行うこと
を特徴とする。
【0028】
【数3】
【0029】本発明の請求項4の発明は、請求項1ない
し請求項3記載のパルス流制御式圧力スイング吸着法に
おいて、自動弁を通過するガス量(Vi)を次式(2)
により定めることを特徴とする。
【0030】
【数4】
【0031】本発明の請求項5の発明は、請求項1ない
し請求項4記載のパルス流制御式圧力スイング吸着法に
おいて、空気を原料として酸素を製品とすることを特徴
とする。
【0032】本発明の請求項6の発明は、請求項1ない
し請求項5記載のパルス流制御式圧力スイング吸着法に
おいて、自動弁を電気力もしくは空気圧によって開閉作
動する弁とすることを特徴とする。
【0033】本発明の請求項7の発明は、請求項1ない
し請求項6記載のパルス流制御式圧力スイング吸着法に
おいて、電磁弁使用のときパルス時間を0.05秒〜
1.0秒とし、空気圧作動弁使用のときパルス時間を
0.5〜3.0秒とすることことを特徴とする。
【0034】本発明の請求項8の発明は、自動弁(入
口)−充填塔−自動弁(出口)の直列系に対して請求項
2、請求項4あるいは請求項6記載のパルス流制御式圧
力スイング吸着法を適用して、気体の移動量、移動速
度、混合比率を制御することを特徴とするガス流れのパ
ルス流制御法である。
【0035】
【発明の実施の形態】先ず図4に示す実験装置を用いて
吸着塔20に流(出)入するガスの挙動を調べた。 20: 吸着塔 20a:吸着剤カラム V1 : 自動弁(オン−オフ弁) V2 : 自動弁(オン−オフ弁) V3 : 自動弁(オン−オフ弁) V4 : 自動弁(オン−オフ弁) V : 真空ポンプ P1 ,P2 :圧力センサー △P:吸着剤カラム層の上−下(入−出)端部差圧
【0036】実験操作例を以下に示す。そして、V1
所定時間開放した時の△Pの時間的変化を測定した結果
を図5(A)、(B)、(C)に示す。吸着剤(20
a)は予め加熱・真空引などの手段で活性化しておく
(P1 −P2 =一定)。 1.V1 を0.1秒(1つの例)開放し、△Pの時間的
変化を測定した結果を図5(A)に示す。 2.V1 を0.2秒開放し、△Pの時間的変化を測定し
た結果を図5(B)に示す。 3.V1 を0.3秒開放し、△Pの時間的変化を測定し
た結果を図5(C)に示す。
【0037】図5(A)、(B)、(C)を比較する
と、山型頂部の形状が最初鋭角であったのが次第に円み
を帯びた形へと変化する。(C)の場合、V1 の開放に
より吸着塔(20)へ流入した一定量のガス塊が吸着剤
カラム20aの層を圧力波として円滑に伝播しているこ
とが判る。(C−1)は好適なパルス波を示す。また相
当する量が最小最適なガス塊の量を示す。V1 を0.3
秒開放した(第1回)時の(C−1)を第1パルスと称
し、V1を0.3秒開放した(第2回)時の(C−2)
を第2パルスという。TC は第1パルス−第2パルス間
にとられるべき時間間隙で、(TC −0.3)(秒)を
第1ポーズ(Z1 )という。以下同様。
【0038】図5(A)、(B)、(C)に示す波高
(HA 、HB 、HC )、半波長(TA、TB 、TC )な
どは下記のような吸着システム構成要件や実験条件によ
り決まる。 自動弁仕様 吸着塔仕様、内部構造 吸着剤:種別、粒度、活性化条件など 吸着剤カラム:断面積、層高 実験に用いるガス 自動弁V3 が大気に開放されているか(P1 >>大気
圧) 自動弁V4 が開放され、ポンプVで真空吸引されている
か(P1 :大気圧近傍)など
【0039】図6は、PSA個別操作における典型的な
弁シーケンス(弁の開放時間−時間の関係)例を示す。
図6の30A、30B、30Cの斜線部は弁が開放され
た状態を示す。△t1 、△t2 は、それぞれ第1パル
ス、第2パルスを示す。△Z1 、△Z2 は、それぞれ第
1ポーズ、第2ポーズを示す。図6は自動弁の上流−下
流の圧力差が次第に減少する場合を示す(高速PSAに
見られる例)。圧力差の減少とともにパルス幅(△t
i )が増大するが△tiに対応する量(Vi)は略一定
に保たれる。
【0040】パルスの流量は前記式(2)(実験式)で
示される。以上をまとめると次のようになる。PSA個
別操作において吸着塔に接続される自動弁(オン−オフ
弁)の上流−下流差圧が変化するとき、同一量のガス塊
を継続的に送りたい場合(”定流量制御”)は、 1.△P一定のときは、パルス幅(△ti )は一定にす
ればよく、 2.△Pが減少するときは、パルス幅(△ti )は増大
させればよく、 3.△Pが上昇するときは、パルス幅(△ti )は減少
させればよい。 パージ操作は一般に自動弁上流−下流差圧が略一定の条
件で行われるので、このときは弁シーケンスは例えば 1秒開−2秒停止−1秒開−2秒停止 のごとく行われ、一定量のガス塊が断続的に吸着塔へ送
入される。以上、自動弁上流−下流差圧が種々変動する
条件下で“定速制御”できることを示した。
【0041】次に“パルス・パージ”操作を例にとって
“定量(供給)制御”を行う例を示す。“パージ”操作
においては、前記式(1)(実験式)が成立する。空気
より酸素を分離する例(MS−5A使用)ではα≒1で
あった。各パルスの量V1 、V2 …は同じ(V0 とす
る)であった。また必要なパルス数n=V/V0 =1〜
3となった。最大、最適なパージ供与速度は次式(3)
となる。
【0042】
【数5】
【0043】小型の吸着塔を用いた実験では、△ti=
0.1秒以下、△Zi=0.4秒以下が可能であった。
大型機の場合は小型機の10〜20倍となった。
【0044】
【作用】
1)近年、PSA法によるガス分離性能向上のためには
自動弁を介して吸着塔へ出入するガス流れの迅速・精密
制御法が必須の技術として期待されてきた。 2)PSA法の循環操作は高速化に伴い、圧力変動が激
しくなった。従来、秒単位で精密に流れを制御すること
は困難もしくは不可能であったが、本発明の簡単な方法
ですべて解決された。 3)本発明の方法は市販・規格品または常用自動弁(オ
ン−オフ弁)の精密な弁シーケンス(弁開放時間−時間
関係)の設定のみでPSA全圧力変動過程の細部に亘り
迅速・精密な制御を可能にした。 4)その結果、吸着剤の潜在性能を引き出し、ガス分離
性能を格段に向上さす作用が生じた。 5)従来技術で不可能であった、短時間(秒単位)での
“定速制御”や“定量供給制御”が可能となったので、
サイクルタイム短縮による、吸着剤生産性向上や有用成
分の損失防止による、製品収率の向上を図ることができ
た。例えば、酸素濃縮装置の小型コンパクト、低コスト
化及び省エネ向上に作用した。 6)本発明は酸素濃縮装置の性能向上のみならず、吸着
塔と自動弁で構成されるあらゆるPSA装置の動作改善
に作用するものである。 7)本発明は、従来装置に特別な部品や複雑な機構を付
加するものでない。コストのかからないシーケンスの変
更のみで、PSA装置の省資材、省エネ性向上をもたら
すものでその影響は広く、大きい。 8)本発明の方法は自動弁−吸着塔系に対するガス流の
制御(PSA)のみに限定されるものではない。自動弁
−充填塔系に対しても有効である。後者のシステムに前
記の操作を適用することにより、ガス流の安定化、定量
化が可能となる。 また充填塔に2系列のガス流をパルス波として交互に供
給することにより、他端から所定混合比のガス流が得ら
れる。これらの操作に必要なハードは弁と塔のみで化学
工学上もっとも基本的かつ簡単な要素であって、目的に
応じ、もっとも低価格、コンパクトな組み合わせを選択
できる。そして単にシーケンスの変更で、種々の態様の
ガス流の迅速精密な制御が可能になるので、ガス処理に
係わる化学装置の簡素化、低価格化およびその操作の改
善などに大きく作用する。
【0045】
【実施例】以下に実施例をもって本発明を更に詳細に説
明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り、本発明は実
施例に限定されるものではない。 (実施例1)図1(a)は常用圧力スイング法の基本シ
ステム図(加圧法)であり、空気より酸素濃縮は本シス
テムで実施されている。図8は図1(a)のシステムを
用いて本発明を実施するための標準弁シーケンス図であ
る。図1(a)の構成については従来技術の欄で既に説
明した。本発明においては図1(a)の基本システムを
用い、次の〜の7工程を順次経てガス分離が行われ
る。塔10aに着目し、図8の弁シーケンスに従って操
作を行う。 原料(ガス)加圧 製品(ガス)取出し パージ供与(パルス・パージ) 均圧−減圧 減圧 パージ(パルス・パージ) 均圧−加圧 以下、〜の7工程を繰り返す。なお、この実施例1
の工程は従来技術の説明で述べたものと全く同じであ
り、説明が重複するので省略する。、のパルス・パ
ージ工程のみ従来技術と異なる(本発明における“パー
ジ”は“パルス・パージ”と称す。以下同様)。
【0046】以下、従来技術の説明と同じく空気より酸
素濃縮を例にとって“パルス・パージ”法を説明する。 パージ供与 の工程と同時もしくは少しおくれて、パージ弁3a
(オン−オフ弁)の0.1秒開放−0.9秒閉止−0.
1秒開放−0.9秒閉止の断熱的開閉操作(パルス操
作)を行う。上例は1つの例であって、弁−吸着塔系シ
ミュレーターで予め実験しておき、それによりパルス操
作シーケンスが定められる。製品O2 の一部が、弁3a
を介して減圧下にある塔10bの出口端部へ供給され、
塔10b内を継続する2つの圧力波として塔10b内を
向流方向に流れ、塔10bの吸着剤カラムbの吸着剤中
に残留する不用ガス(N2 )をパージする。
【0047】パージ 塔10aの吸着剤カラムa中に吸着されて残っている不
用ガスの脱着は、製品ガスの一部を用いて行われる。即
ち、パージ供給弁3bを0.1秒開−0.9秒閉−0.
1秒開−0.9秒閉と操作し、塔10bからの製品ガス
を塔10aの出口端部へ断続的に供給し吸着剤カラム内
に導入・流通させる。導入された製品ガスは吸着剤カラ
ム層a内を圧力波(正弦波)として伝播し、1つの伝播
が終わったらすぐ次の第2波が供給される。この製品ガ
スの圧力波は吸着剤カラム層a中に残留する不用ガス
(N2 )の脱着に有効に作用し、弁5aを経て、廃棄ラ
イン13を介して脱着された気体成分とともに放出され
る。パルス数は小型機による酸素濃縮の場合、1〜3回
で十分である。またポーズ時間は小型機の場合、1秒以
下で十分である。
【0048】(実施例2)図2は、常用圧力スイング法
の他の基本システム図(真空法)であり、空気より酸素
濃縮は本システムで実施されている。図9は、図2のシ
ステムを用いて本発明を実施するための標準弁シーケン
ス図である。図2の構成は次の1点を除いて、すなわち
真空ポンプVがついていることを除いて、図1と同じで
ある。真空ポンプVは減圧を促進するため(生産性向
上、収率向上を目的とする)に設けられている。塔10
aに着目し、図2のシステムを用い、図9の弁シーケン
スに従って次の〜の7工程を経てガス分離が行われ
る。 原料(ガス)加圧 製品(ガス)取出し パージ供与(パルス・パージ) 均圧−減圧(パルス・均圧) 減圧 パージ(パルス・パージ) 均圧−加圧(パルス・均圧)
【0049】上記の〜の7つの工程は従来技術及び
実施例1で説明したものと同じである。この実施例2は
パルス・パージとパルス・均圧の2つの個別操作を用い
た処に特長がある。従来技術及び実施例1と説明が重復
するのを避け“パルス・均圧”(と)のみについて
以下に説明する。
【0050】図2のシステムを用い、図9の弁シーケン
スに従って、空気より酸素濃縮を行う例について説明す
る。 均圧−減圧(パルス・均圧) のパージ供与が終わったら、塔10aの加圧および塔
10bの減圧を停止する。直ちにパージ弁3a(均圧併
用)と均圧弁4aを同時に例えば、1秒開−2秒閉−3
秒開の開閉操作を行い、加圧下の塔10aと減圧下の塔
10bとの上(出口)端部同志および下(入口)端部同
志を連結して2つの塔の圧力平衡化を行う。この際、一
般に弁3a(3b)と弁4a(4b)は同一のサイズ仕
様であって、上端部同志のガス移動量と下端部同志のガ
ス移動量を同じくする。
【0051】均圧−加圧(パルス・均圧) この工程は、減圧及び有用ガスパージを経て“再生”の
終わった塔10aを再び循環使用に備えて圧力を復帰さ
すための前工程である。弁3b−弁4bを同時に開放
(同時に弁6、弁7開放)し、吸着塔10a、吸着塔1
0bを出口端部同志、入口端部同志を連結し、圧力平衡
化を行う。吸着塔10aは圧力変動操作の略中間圧まで
復圧し、の原料ガス加圧工程への準備をする。この
後、弁1aを開放する。均圧のパルス数は小型機の場合
1〜2で十分である。小型機および大型機について、自
動弁(オン−オフ弁)、パルス時間(△ti)、ポーズ
時間(△Zi)の好ましい態様を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】(実施例3)図1に示す基本システム(装
置)を使用し、実施例1に示す本発明に従うPAS法で
空気より酸素を分離した。 吸着塔: 直径5.3cm、長さ23cm(ステンレス
製の筒) 吸着剤: MS−5A、充填量 498g 吸着塔入口端部に活性アルミナを全層高の15%迄充填
した。使用した自動弁は電磁弁、ポンプはダイヤフラム
式であった。実施した弁シーケンスを表2に示す。
【0054】
【表2】
【0055】以上の結果、純度90%の濃縮酸素が毎分
2リットルで連続的安定して得られた。吸着剤生産性は
240リットル(90%O2 )/kg(H)であった。
より大きいポンプを接続しサイクルタイムを短縮したと
きは吸着剤生産性は360リットル(90%O2 )/k
g(H)であった。この値はさらに大きくすることが可
能である。従来技術では100リットル(90%O2
/kg(H)以下である。
【0056】
【発明の効果】
1.本発明は最新PSA法を特長づける“高速気体流
れ”の迅速精密な制御法に係るものであり、本発明方法
の適用によりPSA法全般の気体分離性能が大幅に改善
された。 2.本発明のガス流制御方法は常用オン−オフ弁の精密
シーケンス制御に係るものであり、従来技術のごとく特
別な制御弁や弁機構は一切使用しないので、低コストで
達成できる。 3.本発明の方法は弁−吸着塔間のガス流の制御を常用
オン−オフ弁の一定のパターンに準拠した弁開閉操作
(パルス的開閉操作)により行うものであり、どのよう
な制御も単にシーケンス(パターン)を変更するだけで
よいので、装置の改良・変更は必要なく、簡便な方法で
ある。 4.本発明の方法は従来技術では不可能であった、自動
弁上流−下流の差圧が秒単位で変動するプロセスの高速
流れの精密な制御を可能とした。即ち、流れの平滑化、
定速化、定量化が可能となった。 5.本発明の方法を空気より酸素濃縮分離に適用した場
合、分離性能の著しい向上により酸素濃縮装置のコンパ
クト化(省資材化、低コスト化)、省エネ化が達成され
た。 6.本発明の方法は酸素分離のみならず、水素分離、炭
酸ガス分離など広くPSA法全般の操作の改善に資する
ものである。 7.本発明の方法は化学工学のガスの流れを扱うプロセ
ス、例えば定率供給(混合)、定量化、定速化など全般
に適用可能であり、本法の採用により化学装置の簡単
化、コンパクト化、省資材化、省エネ化が可能となり、
化学工学操作全般の操作が改善されるので、本発明の効
果は広範囲で大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、従来方法ならびに本発明の方法を
実施するために利用される圧力・スイング法装置の基本
システム例(2塔構成、加圧法)を示す説明図であり、
(b)は、(a)の基本システム例の変形態様を示す説
明図である。
【図2】 従来方法ならびに本発明の方法を実施するた
めの圧力スイング法装置の他の基本システム例(2塔構
成、真空法)を示す説明図である。
【図3】 従来方法ならびに本発明の方法を実施するた
めの圧力・スイング法装置の他の基本システム例(2塔
構成、リサイクル法)を示す説明図である。
【図4】 自動弁のパルス的開閉操作を示す実験システ
ムを示す説明図である。
【図5】 (A)はV1 を例えば0.1秒開放した時の
吸着塔の入口端部−出口端部間の差圧の時間的変化を示
すグラフであり、(B)はV1 を0.2秒開放した時の
吸着塔の入口端部−出口端部間の差圧の時間的変化を示
すグラフであり、(C)はV1 を0.3秒開放した時の
吸着塔の入口端部−出口端部間の差圧の時間的変化を示
すグラフである。
【図6】 自動弁のパルス操作パターン例を示す説明図
である。
【図7】 図1の基本システムを用いて従来の方法を実
施するための1サイクルにおける弁の作動状態を示す説
明図(弁シーケンス)である。
【図8】 図1のシステムを用いて本発明を実施するた
めの標準弁シーケンス(加圧法)を示す説明図である。
【図9】 図2のシステムを用いて本発明を実施するた
めの標準弁シーケンス(真空法)を示す説明図である。
【図10】 図3のシステムを用いて本発明を実施する
ための標準シーケンス(リサイクル法)を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
a、b 吸着剤カラム E1 、E2 自動弁 P ポンプ V 真空ポンプ 1a〜5a、1b〜5b、6、7、8 自動弁 10a、10b 吸着塔 11 気体混合物供給ライン 12、13 廃棄ライン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、従来方法ならびに本発明の方法を
実施するために利用される圧力・スイング法装置の基本
システム例(2塔構成、加圧法)を示す説明図であり、
(b)は、(a)の基本システム例の変形態様を示す説
明図である。
【図2】 従来方法ならびに本発明の方法を実施するた
めの圧力スイング法装置の他の基本システム例(2塔構
成、真空法)を示す説明図である。
【図3】 従来方法ならびに本発明の方法を実施するた
めの圧力・スイング法装置の他の基本システム例(2塔
構成、リサイクル法)を示す説明図である。
【図4】 自動弁のパルス的開閉操作を示す実験システ
ムを示す説明図である。
【図5】 1 を所定時間開放した時の吸着塔の入口端
部−出口端部間の差圧の時間的変化を示すグラフであ
る。
【図6】 自動弁のパルス操作パターン例を示す説明図
である。
【図7】 図1の基本システムを用いて従来の方法を実
施するための1サイクルにおける弁の作動状態を示す説
明図(弁シーケンス)である。
【図8】 図1のシステムを用いて本発明を実施するた
めの標準弁シーケンス(加圧法)を示す説明図である。
【図9】 図2のシステムを用いて本発明を実施するた
めの標準弁シーケンス(真空法)を示す説明図である。
【図10】 図3のシステムを用いて本発明を実施する
ための標準シーケンス(リサイクル法)を示す説明図で
ある。
【符号の説明】 a、b 吸着剤カラム E1 、E2 自動弁 P ポンプ V 真空ポンプ 1a〜5a、1b〜5b、6、7、8 自動弁 10a、10b 吸着塔 11 気体混合物供給ライン 12、13 廃棄ライン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2以上の吸着塔、1以上のポンプ、複数
    の自動弁(オン−オフ弁)を備えた圧力スイング吸着
    (Pressure Swing Adsorption 、PSA)装置による非
    吸着成分および/または吸着成分を製品とする圧力スイ
    ング吸着法(PSA法)であって、上記PSAの1循環
    操作内に、原料気体供給加圧、製品気体送出、減圧放出
    の基本的個別操作以外に下記の〜から選ばれる少な
    くとも1のPSA個別操作(ステップ)を含み、少なく
    とも1の個別操作における気体の移動量と移動速度を自
    動弁(オン−オフ弁)のパルス的開閉操作により制御す
    ることを特徴とするパルス流制御式圧力スイング吸着
    法。 有価ガスによるパージ(パージ) 2塔間の圧力平衡化(均圧) 製品ガスによる再加圧(製品加圧) ポンプを介する有価ガスの回収(リサイクル) 吸着成分ガスによる塔内気相ガスの置換(気相置換)
  2. 【請求項2】 上記PSA個別操作のシミュレーター
    (吸着塔−自動弁系)において自動弁(オン−オフ弁)
    の開放時間(△ti)をパラメーターとして、△tiに
    対応する吸着剤カラム内差圧(入口端部−出口端部間差
    圧)の時間的変化を測定、図形化し△pを縦軸、経過時
    間(t)を横軸とし、この図形が正弦波(半波長)もし
    くはその近似形を示すときの△tiをパルス時間、△t
    iに対応するガス移動量をVi、上記正弦波の半波長時
    間から△tiを引いた値を△Ziとしたとき、△t1
    △Z1 −△t2 −△Z2 ・・・・△ti−△Ziの弁シ
    ーケンス(弁開放時間−時間関係)により上記個別操作
    に必要な気体移動量(ΣVi)と気体の移動速度(ΣV
    i/Σ(△ti+△Zi)を制御することを特徴とする
    請求項1記載のパルス流制御式圧力スイング吸着法。
  3. 【請求項3】 パージ操作を次式(1)に基づいて行う
    ことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載のパル
    ス流制御式圧力スイング吸着法。 【数1】
  4. 【請求項4】 自動弁を通過するガス量(Vi)を次式
    (2)により定めることを特徴とする請求項1ないし請
    求項3記載のパルス流制御式圧力スイング吸着法。 【数2】
  5. 【請求項5】 空気を原料として酸素を製品とすること
    を特徴とする請求項1ないし請求項4記載のパルス流制
    御式圧力スイング吸着法。
  6. 【請求項6】 自動弁を電気力もしくは空気圧によって
    開閉作動する弁とすることを特徴とする請求項1ないし
    請求項5記載のパルス流制御式圧力スイング吸着法。
  7. 【請求項7】 電磁弁使用のときパルス時間を0.05
    秒〜1.0秒とし、空気圧作動弁使用のときパルス時間
    を0.5〜3.0秒とすることことを特徴とする請求項
    1ないし請求項6記載のパルス流制御式圧力スイング吸
    着法。
  8. 【請求項8】 自動弁(入口)−充填塔−自動弁(出
    口)の直列系に対して請求項2、請求項4あるいは請求
    項6記載のパルス流制御式圧力スイング吸着法を適用し
    て、気体の移動量、移動速度、混合比率を制御すること
    を特徴とするガス流れのパルス流制御法。
JP01710597A 1997-01-30 1997-01-30 パルス流制御式圧力スイング吸着法 Expired - Lifetime JP3646238B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01710597A JP3646238B2 (ja) 1997-01-30 1997-01-30 パルス流制御式圧力スイング吸着法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01710597A JP3646238B2 (ja) 1997-01-30 1997-01-30 パルス流制御式圧力スイング吸着法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10216454A true JPH10216454A (ja) 1998-08-18
JP3646238B2 JP3646238B2 (ja) 2005-05-11

Family

ID=11934758

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01710597A Expired - Lifetime JP3646238B2 (ja) 1997-01-30 1997-01-30 パルス流制御式圧力スイング吸着法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3646238B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006526501A (ja) * 2003-06-04 2006-11-24 エイチ2ジーイーエヌ・イノベーションズ・インコーポレイテッド 圧力スイング吸着システムにおける流動制御
CN113477031A (zh) * 2021-06-18 2021-10-08 四川亚联高科技股份有限公司 一种变压吸附装置及其控制方法
US11369916B2 (en) * 2019-05-23 2022-06-28 L'Air Liquide, Société Anonyme pour l'Etude et l'Exploitation des Procédés Georges Claude Process for regulating an oxygen production unit by comparison of the differential pressures characteristic of different adsorbers
WO2024059964A1 (zh) * 2022-09-19 2024-03-28 重庆冲能动力机械有限公司 利用涡轮驱动的变压吸附气体分离系统及分离方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006526501A (ja) * 2003-06-04 2006-11-24 エイチ2ジーイーエヌ・イノベーションズ・インコーポレイテッド 圧力スイング吸着システムにおける流動制御
JP4855927B2 (ja) * 2003-06-04 2012-01-18 ランマス・テクノロジー・インコーポレイテッド 圧力スイング吸着システムにおける流動制御
KR101160783B1 (ko) * 2003-06-04 2012-06-27 루머스 테크놀로지 인코포레이티드 압력 변동 흡착 시스템에 있어서 유동 제어 방법
US11369916B2 (en) * 2019-05-23 2022-06-28 L'Air Liquide, Société Anonyme pour l'Etude et l'Exploitation des Procédés Georges Claude Process for regulating an oxygen production unit by comparison of the differential pressures characteristic of different adsorbers
CN113477031A (zh) * 2021-06-18 2021-10-08 四川亚联高科技股份有限公司 一种变压吸附装置及其控制方法
WO2024059964A1 (zh) * 2022-09-19 2024-03-28 重庆冲能动力机械有限公司 利用涡轮驱动的变压吸附气体分离系统及分离方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3646238B2 (ja) 2005-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Doong et al. Bulk separation of multicomponent gas mixtures by pressure swing adsorption: pore/surface diffusion and equilibrium models
US4985052A (en) Process for producing high purity oxygen gas from air
CA2189232C (en) Method of recovering oxygen-rich gas
KR920002081B1 (ko) 압력진동흡착법을 이용한 개량된 가스분리방법
JP3073917B2 (ja) 同時段階圧力変化式吸着方法
JPH11197434A (ja) 真空圧力スイング吸着系及び方法
JPH0929044A (ja) 圧力スイング式吸着法における還流
JPH09150028A (ja) 空気から酸素を回収するための単床圧力スイング式吸着方法
JPH0239294B2 (ja)
WO1985000118A1 (en) Method and apparatus for separating mixed gas
Choi et al. Incorporation of a valve equation into the simulation of a pressure swing adsorption process
JPH10216454A (ja) パルス流制御式圧力スイング吸着法およびガス流れのパルス流制御法
JPH08294612A (ja) 多数成分の混合体を分画する圧力スウィング吸着方法
EP3768411B1 (en) Process for separating a heavy gas component from a gaseous mixture
US20050229781A1 (en) Separation method and separation apparatus of isotopes from gaseous substances
JP2691991B2 (ja) 気体分離方法
JPH0810551A (ja) 原料ガスから炭酸ガスを除去する方法
JP4817560B2 (ja) 二酸化炭素ドライ洗浄装置からの二酸化炭素回収方法
JPH0295409A (ja) 窒素ガス分離方法
JPH10225609A (ja) パラメトリックガスクロマトグラフィーによる気体のバルク分離方法
JP3561886B2 (ja) 圧力変動吸着分離方法
US20240157283A1 (en) Multi-stage direct capture of co2 from air
JPH0352615A (ja) 気体分離方法
JPH067899B2 (ja) 圧力変動吸着法によるタ−ンダウン制御方法
JPH08294613A (ja) 酸素ガスの分離法

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20031215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041026

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050125

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090218

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100218

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110218

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110218

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120218

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120218

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130218

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140218

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term