JPH1020932A - プラント異常診断装置 - Google Patents

プラント異常診断装置

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JPH1020932A
JPH1020932A JP16948096A JP16948096A JPH1020932A JP H1020932 A JPH1020932 A JP H1020932A JP 16948096 A JP16948096 A JP 16948096A JP 16948096 A JP16948096 A JP 16948096A JP H1020932 A JPH1020932 A JP H1020932A
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JP
Japan
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plant
function
abnormality
diagnosis
abnormal
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JP16948096A
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Kazuo Kadota
一雄 門田
Yoji Takizawa
洋二 瀧澤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y04S10/00Systems supporting electrical power generation, transmission or distribution
    • Y04S10/50Systems or methods supporting the power network operation or management, involving a certain degree of interaction with the load-side end user applications
    • Y04S10/52Outage or fault management, e.g. fault detection or location

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 予め異常事象の想定を行うことなく、理解し
やすい推論プロセスを実現し、的確なプラント異常診断
を支援する。 【解決手段】 プラント状態量を計測する状態量計測装
置14と、状態量計測装置13からの計測信号に基づい
て異常診断の対象とするプラント機能階層モデル17に
かかる計測状態量の正常/異常を判定し、プラント制御
装置15からのプラントの稼働スケジュールに応じて計
測状態量の正常/異常判定用のしきい値の変更およびプ
ラント機能階層モデル17における各ゴールの優先度を
決定する計測量判定装置16と、計測量判定装置16の
判定結果に基づいてプラント機能階層モデル17上の異
常伝播ネットワークを求め、異常診断を行う診断装置1
8と、診断装置21の異常診断結果および推論過程を表
示する表示装置19とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業プロセスプラ
ントの異常診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電プラントや石油化学プラント
のような大規模複雑な産業プロセスプラントの操業にお
いては、プラントの局部における異常も早期に発見し、
適切な処置を講ずることによって異常の拡大を防止し、
稼働率を高め、安全を維持することが重要である。この
ため、プラントの操業状態を把握するための多数の計測
器を設置し、これらの多くに警報発生機能を設け、異常
を早期に検出するようにしている。
【0003】しかしながら、これら多数の警報に常に迅
速・適切に対処することは運転員に取って負担の大きい
所であり、またプラントのすべての要素の状態を計測監
視することも現実的ではない。
【0004】そこで、これらプラントの計測信号に基づ
きプラントの操業状態を診断し、運転員の監視・診断業
務を支援するプラント診断装置が種々開発されてきた。
代表的なものは、プラントに発生する可能性のある異常
を想定し、その場合の代表的なプラント状態量の過渡的
変化パターンを記憶しておき、異常発生時にこのパター
ンと比較することによって、どのような異常が発生した
かを同定しようとするものである。ニューラル・ネット
ワークを用いた診断も代表パターンをニューロ・ネット
の結線に記憶させたものと考えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】大規模で複雑なプラン
トにおいては、発生しうる異常事象も種々あり、これら
の進展パターンを予め用意することは容易ではない上
に、実際に該当する事象が発生した場合も、細部では想
定したものと異なってくるのは当然であり、用意された
パターンと異なってくる事態が発生する可能性がある。
また、重要な事故に至るのは往々にして、予期せざる多
重故障であろうことは他産業の例からも想定しておかね
ばならない。
【0006】さらに異常診断装置の結果を参照して最終
判断をするのは運転スタッフであるから、異常診断装置
の判断プロセスが彼らにとって理解し納得しうるもので
あることが重要であるが、膨大な異常原因と観測徴候の
組み合わせを記憶しておくことは人間にとって困難であ
り、これが異常診断装置の結果の理解を難しくすること
が過去における医学分野のエキスパートシステムの例か
らも十分予想される。
【0007】ところで、人が産業プロセスプラントのよ
うな大規模で複雑なシステムについて推論するときは、
対象を種々の抽象レベルでモデル化していることが知ら
れている。最上位はプラントの目的であり、発電プラン
トにあっては電力生産と安全確保である。次のレベルは
抽象機能レベルであり、物質、エネルギー、情報の流れ
などでプラントの機能・構造を表現する。さらに次のレ
ベルは一般機能レベルであり、以下物理機能レベル、物
理形態レベルが考えられている。
【0008】このような抽象機能階層モデルを用いる根
拠は、有限の資源である頭脳を用いて推論するという制
約から、プラント全体に関する考察を行う場合は、抽象
度の高いレベルにおいて、例えば重要機能の健全性をチ
ェックする等のプロセスを行い、一定時間内における処
理判断の遂行を可能にしなければならないからである。
上位レベルで考察対象の絞り込みが可能となれば、下位
のレベルではより限定された範囲内でのより詳細な機能
レベルにおける推論が可能となる。
【0009】本発明は、上記人間が問題解決にあたって
行う認知プロセスに関する知見を応用してなされたもの
であり、上記抽象機能レベルでのプラント機能階層モデ
ルに基づいて、予め異常事象の想定を行うことなく、プ
ラントの異常に対して機能的により重要な箇所を優先し
て人にとって理解しやすい推論プロセスを実現し、想定
外事象について適切に動作しないという事態を回避して
より適切な異常診断結果を得ることができる異常診断装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のプラン
ト異常診断装置は、診断対象のプラントを抽象機能レベ
ルで階層的に表現したプラント機能階層モデルを格納す
る手段と、プラントの状態量を計測する状態量計測装置
と、この状態量計測装置の計測信号からプラント機能階
層モデルに対応する状態量を求め、それぞれ基準値また
はしきい値と比較して正常か否かを判定する計測量判定
装置と、この計測量判定装置の判定結果に基づいて、プ
ラント機能階層モデル上の異常要素を同定する診断装置
と、この診断装置の診断プロセスおよび結果を表示する
表示装置とを備え、上記診断装置が、プラント機能階層
モデルを階層的に構成する各機能の状態を上位の階層か
ら下位に向かって順次診断し、プラント機能階層モデル
上の異常と判定した機能に基づいて異常伝播ネットワー
クを検出することを特徴とする。
【0011】請求項2の発明は、上記診断装置が、異常
伝播ネットワークを検出する際の各機能の診断順位を、
それぞれの機能の目的とするゴールの優先度に基づいて
決定することを特徴とする。
【0012】請求項3の発明は、上記診断装置が、状態
量計測装置の計測信号から状態を判定することができな
いプラント機能階層モデル上の機能については一旦異常
として扱い、異常伝播ネットワークに含めることを特徴
とする。
【0013】請求項4の発明は、上記診断装置が、異常
伝播ネットワークの最下端の流れ構造で表現される機能
のうち、計測量判定装置によって異常と判定された状態
量を含む流れ構造を最優先として診断してこの流れ構造
内の異常要素の同定を行い、異常要素が同定されない場
合には、この流れ構造につながるネットワークについて
順次上位の流れ構造内の異常要素の同定を行うことを特
徴とする。
【0014】請求項5の発明は、上記診断装置が、プラ
ント機能階層モデルにおける異常診断対象となった流れ
構造についてさらに詳細な流れ構造により模擬される場
合、この詳細な流れ構造の診断に自動的に進んで、より
詳細な異常箇所の同定を行うことを特徴とする。
【0015】請求項6の発明は、上記診断装置が、異常
伝播ネットワークを複数検出したとき、最上位のゴール
の優先度の高い異常伝播ネットワークから優先して診断
を行い、プラント機能階層モデル上の異常要素の同定を
行うことを特徴とする。
【0016】請求項7の発明は、上記プラント機能階層
モデルにおける各機能のゴールの優先度がプラントの主
要イベント状態に応じて変更可能に設定されることを特
徴とする。
【0017】請求項8の発明は、上記プラント機能階層
モデルにおける各機能のゴールの優先度が運転員の判断
によって変更可能に設定されることを特徴とする。
【0018】請求項9の発明は、上記診断装置が、複数
の分離された異常伝播ネットワークを検出したとき、こ
れらの異常伝播ネットワークを複数の処理装置によって
並列処理し、ほぼ同時に診断を行うことを特徴とする。
【0019】請求項10の発明は、上記表示装置が、プ
ラント機能階層モデル上の異常が発生した機能をプラン
ト機能階層モデル全体を使って表示することを特徴とす
る。
【0020】請求項11の発明は、上記表示装置が、プ
ラント機能階層モデル上の異常要素を、その異常同定に
使われた異常伝播ネットワークに限定して表示すること
を特徴とする。
【0021】請求項12の発明は、上記計測量判定装置
が、プラントの計画された稼働スケジュールに応じて基
準値またはしきい値を変えることを特徴とする。
【0022】本発明において、診断装置に内蔵されるプ
ラント機能階層モデルはプラントの機能構成を階層的に
表現するもので、抽象機能階層モデルにおける抽象機能
レベルに該当し、マス、エネルギーの流れによってプラ
ント機能を表現するものである。エネルギーは動力プラ
ントにあっては目的とする出力であり、また他のプラン
トにあってもその蓄積は安全上の考慮の対象となる。こ
れらの流れはソース(源)、シンク(吸い込み)、貯
槽、輸送、分岐、バリヤなどの要素を用いて表すことが
できる。また、マスバランス、エネルギーバランスはこ
れらの流れを支配する原則であり、推論において活用さ
れる。
【0023】さて、これらの要素のネットワークで表現
される「流れ構造」は、階層的につながって大規模で複
雑な産業プロセスプラントを構成すると見なすことがで
きる。
【0024】例えば原子力発電プラントにおいては、電
力生産が達成すべきゴールであり、図1に示すように、
このゴール1を維持するための熱発生・変換のプロセス
であるエネルギーの流れが最上位の流れ構造2として考
えられる。
【0025】また、このエネルギーの流れのプロセスを
実現するには、エネルギー輸送の担体としての冷却材す
なわちマスの流れが不可欠である。図1において、この
マスの流れを流れ構造3で示す。この流れ構造3の目的
は上記熱発生・変換プロセスの最上位の流れ構造2の機
能を維持することにあるので、図示のように両者の間を
ゴール4を用いてつなぐ。すなわち,ゴール4は流れ構
造3にとって達成すべきゴールであり、最上位の流れ構
造2にとってはその機能維持のための条件となってい
る。
【0026】さらに、流れ構造3のマスの流れにおける
輸送機能の実現のためのポンプ駆動のエネルギーの流れ
構造5、6が必要となり、上位の流れ構造3にそれぞれ
ゴール7、8によって連結される。なお、図1には図示
していないが、流れ構造2、3、5、6の機能維持のた
めにさらに多くの流れ構造が必要となることは明かであ
る。
【0027】このように、以上の階層構造を形成する基
本単位としては図2に示すような構成が考えられる。図
2において、ゴール9は流れ構造10の達成目標であ
り、下位のゴール11、12(流れ構造によってはさら
に多くのゴールを有する場合がある。)は流れ構造10
を維持するための条件を示している。すなわちこの要素
が多数組合わさってプラント機能階層モデルが構成され
る。
【0028】なお、図1に示すプラント機能階層モデル
の流れ構造2、3、5、6において、点線はエネルギー
の流れを示し、実線はマスの流れを示す。また、符号
a、b、c、d、eを付した各記号は、それぞれソー
ス、輸送、貯槽、分岐、シンクの各要素を示すものとす
る。
【0029】さて、プラントの任意の要素に生じた故障
はその機能の障害として周辺に影響を及ぼすと考えられ
るが、プラント機能階層モデル上では階層の下部から上
部に影響が伝播するものと考えられる。したがって、プ
ラントの異常監視をプラント機能階層モデルに従いその
上部から実施すれば、機能上重要なものが先に検出さ
れ、対策立案に供することができるために、プラントの
稼働率や安全性上極めて有効である。
【0030】したがって、計測量判定装置において、プ
ラント機能階層モデルの各ゴール、流れ構造に対応した
状態量として計算され、その正常・異常を判定された信
号は、診断装置において、プラント機能階層モデルに従
い階層の上部から、対応する流れ構造内の異常要素の同
定等の診断をなすべき順位を決定するのに用いられる。
【0031】すなわち、プラント機能階層モデルにおい
ては、その構造から各ゴール間の上下関係がほぼ決定で
きるが、一般に目標は複数あるので(安全と稼働率
等)、各ゴールに各々の優先度を与え、全ゴールについ
て優先度に基づく順列として図2の基本単位ごとの処理
順位を決める。これに基づき、異常の影響の伝播に着目
したネットワークを検出する。これは前述した異常の伝
播をモデル上把握するためである。
【0032】さて、図2に示す基本要素において、すべ
ての要素の状態が計測可能ではなく、1部は非計測であ
ると考えられる。非計測のものは異常の伝播モデルを検
出するさいには異常として取り扱う。
【0033】すなわち、図2において、まずゴール9の
状態を求め、正常であればネットワークに含めず、それ
以外の場合はネットワークに含める。次に、流れ構造1
0についてはその中の構成要素の計測量判定値に1つで
も異常があれば、流れ構造10は異常としてネットワー
クに含める。また流れ構造10に計測量判定値がない場
合も異常とする。流れ構造10が異常であれば、これに
つながるゴール11、12についての状態量を求め、ゴ
ール9と同様の処理を行う。流れ構造10が正常の場合
でもゴール11、12は別途この基本要素のトップゴー
ルとしてその優先度に従って処理されるので、上記プロ
セスを全ゴールについて行うことにより、プラントの異
常伝播ネットワークを検出することができる。
【0034】次に、このネットワークから異常同定をな
すべき流れ構造の処理順位を決定する。検出された異常
伝播ネットワークは一般に複数の分離されたネットワー
クからなると考えられるので、これらの優先順位の決定
を以下のごとく行う。
【0035】図3に示す異常伝播ネットワークにおい
て、このネットワークに含まれるゴールGのうち最も高
い優先度をもつゴールG1につながるネットワークを選
ぶ。そのネットワークの最下端の流れ構造のうち計測量
判定装置によって異常とされた状態量を含む流れ構造F
S1を最優先のものとし、以下これにつながるこのネッ
トワークの流れ構造FS2、FS3を順次異常同定す
る。
【0036】なお図示するように、例えば流れ構造FS
4にゴールG2、G3がつながるケースも考えられる
が、この場合には両者の優先度を比較し、高い方につな
がるものを優先する。この場合はゴールG3の優先度が
高いとしている。したがって、流れ構造FS3の次には
FS5、FS6の順で異常同定を行う。
【0037】次に、分離されたネットワークのうち次位
の優先度をもつゴールG4につながるネットワークにつ
いて、上記と同様順位FS7、FS8を定める。
【0038】また、各流れ構造FSにおける異常要素の
同定には、本出願人が先に出願した特願平8−3371
号の「プラント異常診断装置」に記載の方法を適用する
ことができる。
【0039】以上より、診断装置の機能は、プラントの
機能階層モデルと、そのなかでの各ゴールの優先度を与
えられて、計測量判定装置より各モデル要素(ゴール、
流れ構造)の状態を入力して、機能階層モデル上の異常
伝播ネットワークを検出し、これにより機能上最も高い
優先度を有し、かつ異常源に最も近い流れ構造から順次
その内部の異常部位の同定をすることにある。
【0040】計測量判定装置の機能は、状態量計測装置
より得られる信号からモデルの要素の状態量(ゴールの
達成度、マス・エネルギーの流れ、蓄積量等)の導出が
可能なケースについてこれらを求め、診断装置に提供す
ることにある。
【0041】表示装置は、以上の診断結果をプラント機
能階層モデルを表すネットワークとともに表示すること
により、運転員にプラントの異常状態の認識、原因要素
の推定等の支援を行う。
【0042】なお、原子力発電プラントにおいては通常
運転時には発電が主たる目標であるが、プラントの異常
過渡時等において、原子炉の緊急停止に至った場合には
炉心の崩壊熱除去運転が主たる目標となる。このため機
能階層モデルも両者に対応したものを用意し、原子炉の
緊急停止後は崩壊熱除去運転のゴール優先度を高める必
要がある。このようにゴール優先度の組は状況に応じて
変化するように設定する。
【0043】また、例えば任意の運転状態において、あ
る機能を果たす系統の冗長度が通常よりも低下した場合
には、その機能の果たすべきゴールの優先度を上げて監
視・診断の強化を計ることができる。
【0044】また、判断装置においては、各流れ構造に
おける異常要素の同定結果をもとに、さらに異常箇所を
局限するために、予め各流れ構造の主要な要素につい
て、それを中心とする、さらに詳細な流れ構造を用意し
ておき、その要素の異常の可能性が高い場合は、対応す
る詳細流れ構造に異常診断を行う。
【0045】すなわち、ある流れ構造の異常診断におい
て、ある要素が異常要素である可能性が高いと判定され
た場合は、上位の流れ構造の診断に進む前に、その異常
要素を中心にしたさらに詳細な流れ構造の診断を行う。
【0046】このようにすることの利点は、(1)詳細
な流れ構造をすべて含んだプラント機能階層モデルを採
用すると、モデルの複雑度が増し、診断に時間がかかる
こと、(2)一般に異常はプラント機能階層モデルの一
部に限定されるので、大きなモデルを取り扱うことは効
率が悪いこと、(3)詳細流れ構造のモデルは異常事象
の経験によって新たに追加されることがあり、その度に
プラント機能階層モデル全体を更新することは労力を要
し、かつ間違いを誘発する可能性も考えられることなど
がある。
【0047】一方、詳細流れ構造のモデルを追加する方
式では、図1に示すような基本モデルの要素にそれを中
心とする詳細モデルを外部に追加するのみで、基本モデ
ルに大きな変更を要さず、また必要とあれば追加した詳
細モデルの主要要素をさらに展開したより詳細なモデル
を付加することが可能であり、モデルの拡張が容易とな
り、いわゆる事故経験の蓄積に役立つ。
【0048】さて、詳細流れ構造モデルを用いた診断を
実現するには、機能階層モデルによる診断と同じく、診
断の効率化のために診断順位を設定する必要がある。こ
のためには、一般に異常の影響の伝播は異常箇所に近い
程大きいと考えて、1つの流れ構造内の異常要素につい
て、それらの異常度の大きい順に順位づけを行う。
【0049】例えば、最も大きい異常としては、流れの
逆流、喪失や貯槽におけるマス・エネルギーバランスの
非保存が考えられる。次位のものとしては、各流れ要素
における入出力流量のアンバランス(本来マス・エネル
ギーバランスの非保存と同等と考えられるが、計測誤差
や状態量推定の誤差によるケースの存在を考慮して段階
分けをした。)を考える。次に、各流れ要素における流
量や水位などの状態量の設定値からの逸脱のケースを設
定した。そして後者については、逸脱量の設定値との比
の1からの偏差の大きさによって順位づけを行う。これ
は一般に異常箇所に近いほどこの正規化された偏差値が
大きく、遠ざかるほど影響は小さくなり、同時に均等化
されると考えられるからである。そこで、このように順
位付けされた異常要素の順に、詳細流れ構造に展開でき
るかを調べていき、可能な場合にはその詳細流れ構造の
診断に移行する。この詳細流れ構造についても、その診
断結果について同様の異常度の順位づけ評価を行い、更
なる詳細流れ構造への展開が可能か否かを調べる。この
ようにして詳細流れ構造モデルの存在する限り、異常源
への絞り込み、接近を可能とすることができる。
【0050】また、診断装置においては、複数の分離さ
れた異常伝播ネットワークが検出された場合、それぞれ
に対応したネットワーク、例えば図3のG1(G3を含
む。)、G2、G4に対してその処埋をするための処理
装置を複数設け、並列に処理するよう構成することでき
る。
【0051】これは、もしG1とG4あるいはG2とG
3の優先度が大差ないときに、例えば流れ構造FS7の
処理がFS1に比して大幅に遅れることがないようにす
るためである。このため、第1の処理装置がG1および
G3につながる流れ構造を処理するのと並列に第2の処
理装置がG4につながる流れ構造を、第3の処理装置が
G2につながる流れ構造をそれぞれ処理するようにす
る。
【0052】表示装置においては、異常が発生した流れ
構造をプラント機能階層モデル全体を使って表示するこ
とで、プラント全体機能への波及範囲の把握および今後
の波及予測を行えるようにすることができる。さらに、
異常同定に使われた異常伝播ネットワークに限定して表
示することで、異常同定の判断過程と同定された異常発
生箇所を容易に把握できるようにする。
【0053】また、計測量判定装置においては、プラン
トの異常は例えばプラント起動時のプラント出力の上昇
に伴って機器の受ける負荷が増して発現する場合もある
ことを考慮し、プラントの稼働状態を時間的に変化させ
る場合に、プラント機能階層モデルの対応する状態量の
基準値や異常判定のしきい値の時間的変化を計算して、
これに基づいて計測状態量の正常、異常の判定を行うよ
うにすることにより、プラント稼働状態が変動中も適切
なプラント異常診断を行い運転員に提供することができ
る。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。ここでは、ΒWR(沸騰水)型原
子力発電プラントを対象として説明する。
【0055】図4は、本発明のプラント異常診断装置の
一実施の形態を示すもので、プラント13の状態量を計
測する状態量計測装置14と、状態量計測装置14によ
って計測された状態量についてプラント制御装置15に
設定されているプラント13の稼働スケジュールを参照
して正常か否かの判定を行う計測量判定装置16と、計
測量判定装置16の判定結果に基づいてプラント機能階
層モデル17を用いて異常診断を行う診断装置18と、
診断装置18による異常診断結果を表示する表示装置1
9とで構成されている。通常、計測量判定装置および診
断装置はプロセス計算機あるいはワークステーション・
パソコン上にソフトウエアにより実現される。
【0056】プラント13は、ΒWR型原子力発電プラ
ントの場合、炉心、再循環系、給復水系、主蒸気系、タ
ービン・発電機系等によって構成される。
【0057】状態量計測装置14は、プラント13のプ
ラント状態量として、原子炉出力、炉容器圧力、主蒸気
流量、発電機出力、給水エンタルピー、炉心流量、再循
環ポンプ流量、ジェットポンプ流量、給復水流量、ポン
プ吐出圧力、原子炉水位、復水器水位などを計測してい
る。
【0058】計測量判定装置16は、状態量計測装置1
4から計測信号を入力し、正常状態における値に基づく
しきい値と比較することによって計測量の異常を検出す
る。また、プラント機能階層モデル17上の各機能のゴ
ールについて、その達成度を評価する評価関数に基づき
評価し、正常/異常の判定を行う。一方、プラント制御
装置15はプラント起動あるいは停止時等に制御棒位
置、炉心出力、給復水流量等を変化させ炉容器圧力、発
電機出力等を調整している。計測量判定装置16は、プ
ラント制御装置15からこれらのプラント起動計画やプ
ラントの負荷変更データ等の計画された稼働スケジュー
ルを取り込むことによって状態量の異常判定に用いるし
きい値を変化させ、計画的なプラント状態変化において
誤った異常判定を行うことを避けている。また、安全装
置によりプラントに緊急停止信号が発せられた場合に
は、プラント制御装置15からの緊急停止信号により通
常運転に係わるゴールの優先度を下げ、緊急時炉心冷却
に係わるゴールの優先度を上げる調節を行い、これらの
ゴール優先度も計測量判定装置の出力の一部として、診
断装置18に送られる。
【0059】診断装置18は、プラント機能階層モデル
17上に検出された異常伝播モデルに基づき、プラント
機能上最も高い優先度を有する異常につながる最も発生
源に近いと判定された流れ構造より順に異常診断を行
う。これは、この流れ構造上の要素にマッピングされた
異常/正常の判定結果を基に、要素間のマス、エネルギ
ーの流れ関係およびバランス計算を行い異常要素を判定
し、複数の要素が存在する場合には順位づけを行い、詳
細流れ構造がモデル化されている場合はその診断に移行
して異常箇所を絞り込む。さらに、経験則等を用いたエ
キスパートシステムを用いて総合的な判断を行い、運転
員の判断支援を行う。
【0060】表示装置19は、プラント機能階層モデル
17上での異常判定結果やエキスパートシステムの支援
情報を提供する。
【0061】次に、図5に示すプラント機能階層モデル
を使って本発明にかかる異常診断手法について詳細に説
明する。このプラント機能階層モデルは、図4に示すプ
ラント機能階層モデル17の一例であり、診断装置18
に内蔵され異常判定に用いられるもので、データベース
として蓄えられているものの1つである。なお、図5に
示すプラント機能階層モデルの流れ構造2および3は図
1と同じものである。ここでは、各機能要素に番号を付
記するとともに、各要素間のエネルギーあるいはマスの
流れを、符号Rに上流の要素番号と下流の要素番号を付
して表している。
【0062】ゴール1は電力生産を表しているので、発
電機送電端出力によってその達成状態を判定する。ま
た、優先順位としては安全の維持に次いで高いものであ
る。
【0063】流れ構造2は、ゴール1を目的とするエネ
ルギーの流れを示しており、この中で、熱源機能である
原子炉炉心20からの核分裂エネルギーは輸送機能であ
る冷却材21に伝えられて、エネルギーの貯蔵機能であ
る原子炉圧力容器22に蒸気エネルギーとして蓄積され
る。原子炉圧力容器22からのエネルギーは輸送機能で
ある主蒸気系23によって蒸気タービン24に送られ、
ここで3つに分配される。まず1部は運動エネルギー/
電気エネルギーに変換され、電力系統25を経て需要家
26へと伝えられる。なお、需要家26はエネルギーを
消費することからシンクの機能で表現される。また、1
部は上記変換プロセスの効率向上のため再生エネルギー
として給水加熱器29に使用され、原子炉圧力容器22
に戻される。最後に残りが排熱として循環水系27によ
ってシンク機能である外部(一般的には海)28に放出
される。
【0064】このエネルギー流れ構造2において、炉心
20の核分裂による発生エネルギーは平均炉心出力(A
PRM)として計測される。R20,21 は炉心20で発生
する核分裂エネルギーの冷却材21への流れを示してお
り、通常は発生エネルギーと同じである。
【0065】炉心20を冷却することで核分裂による発
生エネルギーを移送する冷却材21の熱輸送機能は、バ
ランス計算(詳細な異常診断の段階で実施)および計測
値である炉心流量を制約条件として評価される。
【0066】冷却材21に伝えられた熱エネルギーは、
その一部が蒸気(エネルギーの流れR21,22 )となって
貯蔵機能である原子炉圧力容器22に蓄えられる。R2
1,22は、R20,21 と同様直接計測はできないが、通常運
転中は給水流量、給水温度、主蒸気流量、原子炉圧力を
用いてエネルギーバランス計算をすることで得られる。
【0067】蒸気エネルギーを貯蔵する原子炉圧力容器
22の機能は、計測値である原子炉圧力に加え入出力バ
ランスで評価される。原子炉圧力容器22から流出する
エネルギーR22,23 は、主蒸気流量、圧力として計測さ
れる。流入エネルギーR29,22 については後述する。
【0068】蒸気エネルギーの移送する主蒸気系23の
機能は、バランス計算および計測値であるタービン入り
口蒸気流量から評価される。R23,24 は、タービン入り
口流量として計測されるが、より詳細にエネルギーバラ
ンスの計算を行う場合には、入り口蒸気圧力と組み合わ
せて蒸気のエンタルピーを計算する必要がある。
【0069】蒸気タービン24では流入するエネルギー
と流出するエネルギー間でのバランス計算により機能の
評価を行う。またバランス計算に加えて流入エネルギー
に対して出力である電気エネルギーを制約条件として持
たせることで詳細診断を行うこともできる。
【0070】R24,25 は電気エネルギーで発電機送電端
出力として計測される。送電機能である電力系統25、
最終ユーザーである需要家26については診断対象には
含めない。R24,27 は蒸気タービン24からの排熱であ
るが、直接の計測は行われていないため、詳細診断では
炉心20で発生するエネルギーおよび発電機出力とのバ
ランスや次に述べる外部28である海水への排熱R27,2
8 から推測することになる。
【0071】R27,28 は環境に排出される排熱であり、
復水器循環水の出口温度により計測される。エネルギー
バランス計算では循環水流量(計測していない場合はポ
ンプの運転状態から定格値を用いることもできる。)、
海水温度と組み合わせる。海水の温度はプラントの熱効
率に影響するため、熱の捨て場所であるシンクの機能判
定値として使われる。R24,29 は給水加熱器29に流れ
る抽気蒸気のエネルギーであるが、抽気蒸気流量は計測
されていないので詳細診断では給水温度の上昇分から計
算される。
【0072】原子炉へ戻るエネルギーR29,22 は給水温
度の計測値により判定する。詳細診断でのエネルギーバ
ランスでは復水器を出た時点での温度、給水流量および
給水圧力等を用いて計算する。
【0073】ゴール4はエネルギーの流れ構造2を維持
するために必要なマスすなわち主蒸気流量と給水流量の
維持を示す。したがって、判定に用いる計測パラメータ
は主蒸気および給水流量である。
【0074】流れ構造3は、流れ構造2のエネルギー輸
送の担体としての冷却材すなわちマスの流れを示してお
り、この流れ構造3において31は原子炉圧力容器にお
ける冷却材の貯槽機能、32は炉心の冷却材循環機能、
33は原子炉圧力炉容器31からタービンへの主蒸気輸
送機能、34はタービンにおける給水加熱のための蒸気
抽気の分配機能、35はタービン34の排気蒸気輸送機
能、36は抽気蒸気輸送機能を示す。37は復水器のホ
ットウエルに相当する貯槽機能を示し、38は原子炉圧
力容器31への給水輸送機能を示す。
【0075】なお、エネルギー流れ構造5は給水輸送機
能38の実現のための給水ポンプの回転を維持する機能
であり、エネルギー流れ構造6は炉心冷却材循環機能3
2を維持するためのポンプ駆動の機能である。
【0076】流れ構造3における原子炉圧力容器31は
冷却材の貯蔵機能であるので、その機能維持の状態は水
位の計測値から得られる。再循環水を移送する冷却材循
環機能32は再循環ポンプとジェットポンプから構成さ
れている。R31,32 は再循環ポンプ自体の流量とジェッ
トポンプの吸い込み流量の合計である。ただし、計測さ
れているのは再循環ポンプ流量である。炉内再循環水流
量R32,31 は、再循環ポンプ流量とジェットポンプ吸い
込み流量がジェットポンプ内で混合し炉心に流れ込む流
量であり、個別のジェットポンプごとに計測されてい
る。なお、再循環ポンプの機能に関しては吸い込み流
量、回転数および吐出圧力が計測されており、診断に用
いられる。
【0077】R31,33 は主蒸気管流量として計測され
る。主蒸気の輸送機能33は、主蒸気ラインの状態とし
て主蒸気隔離弁、タービンバイパス弁などの弁位置状態
の計測結果から判断することができる。R33,34 は主タ
ービンの入り口蒸気流量として計測している。タービン
34は蒸気流量をタービン排気側のR34,35 および抽気
蒸気側のR34,36 に分配する機能を有しているが、これ
らの流量は非計測なため、詳細診断では設計上の分配比
を用いて計算する。この結果が計測量を含めた全体の評
価結果に矛盾しなければ、タービンの持つ蒸気の分配機
能34および排気蒸気輸送機能35、抽気蒸気輸送機能
36は正常と判断される。
【0078】復水器37は凝縮された蒸気を復水として
蓄え、その機能は復水器水位で計測される。R37,38 は
復水器37から復水ポンプ38への流れであり、ポンプ
吸込み流量として計測される。給水輸送機能38は復水
ポンプ、給水ポンプから構成され、吐出圧力、ポンプ回
転数などで計測される。R38,31 は原子炉給水流量であ
り、原子炉圧力容器31への給水流量として計測され
る。
【0079】ゴール8は流れ構造3における炉心再循環
流量の維持を目的としており、再循環ポンプの駆動電源
により評価される。同様にゴール7は給復水ポンプの駆
動電源によって評価される。このほか潤滑油や冷却機能
も必要になるが、ここでは省略している。
【0080】図6に示す流れ構造40は、流れ構造3の
炉心冷却材循環機能32を詳細にしたものであり、両者
は集合・分解要素50で接続される。流れ構造3の異常
要素として32の可能性が高いと判定された場合は、異
常診断は流れ構造2の診断に進む前に流れ構造6の診断
を行う。
【0081】流れ構造40において、E1は原子炉圧力
容器のダウンカマー部を示しており、大量の冷却水を蓄
える貯蔵機能を果たしている。E2は再循環ポンプを表
しており、圧力容器ダウンカマー部E1から冷却水R1,
2 を引き出し、ジェットポンプの駆動水R2,3 としてラ
イザー管へッダー部E3に送り込む。
【0082】ライザー管へッダー部E3はジェットポン
プの数だけ必要な駆動水を分岐させる機能を持つ。ここ
では、実際のプラントを簡略化して、ジェットポンプの
吸込み口をE4,E6の2つで模擬している。ジェット
ポンプは、駆動水R3,6 、R3,4 に原子炉圧力容器から
の吸込み流量R1,6 およびR1,4 をスロート部E5,E
7で混合して、ジェットポンプ流量R5,8 、R7,8 とし
て炉心下部プレナムE10に送り込む。
【0083】なお、E8は2つのジェットポンプ流量を
まとめて表す仮想的な要素であり、#1再循環系とす
る。再循環系は2系統あるが、説明を簡潔にするため、
E9ではもう一方の#2再循環系を統合して表してい
る。すなわち、R1,2 、R1,6 、R1,4 に相当する#2
再循環系の流量をまとめてR1,9 が表し、R9,10がR8,
10に対応している。
【0084】以上のように、再循環系は再循環ポンプが
輸送機能、ジェットポンプは分岐機能としてモデル化す
ることができる。
【0085】炉心下部プレナムE10に流入した冷却水
は、炉心部E11に送られて炉心を冷却し沸騰する。沸
騰により発生した二相流はセパレータE12によって蒸
気と飽和水に分離され、蒸気は主蒸気系E13に主蒸気
流量R12,13 として送られる。一方、飽和水はR12,1と
して圧力容器ダウンカマー部E1に戻される。
【0086】主蒸気は主蒸気系E13でタービン・発電
機を駆動して電力生産した後に、復水器E14に流入す
る。復水器14は大量の復水すなわち冷却水を蓄える貯
蔵機能でもある。最後に、復水器14の冷却水は給復水
系E15によって原子炉給水流量R15,1として原子炉圧
力容器ダウンカマー部E1に戻る。
【0087】これらの流量のうち常時計測されているの
は、R1,2 の再循環ポンプ吸込み流量、R5,8 、R7,8
およびR9,10のジェットポンプ流量、炉心入り口流量R
10,11 、主蒸気流量R12,13 、タービン入り口流量R1
3,14 、給復水ポンプ吸込み流量R14,15 、原子炉給水
流量R15,1である。
【0088】また、図示していないが異常伝播ネットワ
ーク作成後に行う個別要素の異常判定には、圧力容器ダ
ウンカマー部E1の水位、再循環ポンプE2の吐出圧
力、復水器E14の水位等の計測量を使うことができ
る。
【0089】上記原子炉再循環系を中心に展開したプラ
ント機能階層モデルを用いて本実施の形態のプラント異
常診断装置による異常診断例を具体的に説明する。診断
の対象とする事象の概略は、再循環系の一部であるジェ
ットポンプに不具合が生じることで炉心流量が減少し、
それに伴い原子炉出力、発電機出力が一部低下して整定
するというものである。
【0090】ここで、正常状態での計測値と異常が発生
した後の計測値を以下のように設定する。これらの設定
値は、運転中のプラント13から状態量計測装置14に
よって取り込まれるものである。
【0091】[流れ構造2] 正常値/異常発生後の値 ゴール1 :1100/1065 炉心20 :3293/3189 R22,23 :4493/4359 R23,24 :4493/4359 R24,25 :1100/1065 R29,22 :1201/1170 なお、原子炉圧力は一時的に低下するが、圧力制御系に
よって主蒸気流量が絞られ元の圧力値に戻り、原子炉圧
力容器22の貯蔵機能には異常が起こらない。
【0092】[流れ構造3] ゴール4 :72/70 R31,32 :480/460 R32,31 :480/460 R31,33 :72/70 R33,34 :72/70 R37,38 :72/70 R38,31 :72/70 [流れ構造40] R1,2 :100/110 R5,8 :120/100 R7,8 :120/120 R9,10 :240/240 R10,11 :480/460 R12,13 :72/70 R13,14 :72/70 R14,15 :72/70 Rl5,1 :72/70 上記設定値は計測値として状態量計測装置14から計測
量判定装置16に入力されるものである。
【0093】また、通常運転時における優先度は以下 [ゴール優先度] ゴール1 :2 ゴール4 :3 ゴール7 :4 ゴール8 :5 のように設定される。
【0094】これらのデータが示すように、再循環流量
が低下することで主蒸気流量が減少し、プラント全体の
マスバランスが変化する。ただし、プラント全体からマ
スあるいはエネルギーの漏洩はないので原子炉水位、復
水器水位など貯蔵機能自体の異常を示すパラメータに変
化はない。これらの中から異常の発生元と思われる要素
を効率よく判定するのが本診断機能の目的である。
【0095】診断装置18は、計測量判定装置16から
上記のように設定された計測値の判定結果および各ゴー
ルの優先度に基づいて、図5および図6に示すプラント
機能階層モデル17を用いて異常診断を行う。
【0096】まず、プラント機能階層モデル17を上位
の階層から下位に向かって計測値が正常時とずれた要素
をチェックし、異常伝播ネットワークを作成する。ここ
では、ゴール1は発電機出力が低下したことから異常と
判定され、それにつながる流れ構造2の判定を行う。流
れ構造2では炉出力、主蒸気流量(エネルギー)、発電
機出力が異常を示しており、異常伝播ネットワークに含
まれる。
【0097】次にゴール4を見ると、給水・主蒸気流量
が減少しており、異常と判定される。流れ構造3につい
ても同様に計測値を調べると、原子炉再循環水流量、主
蒸気流量、給水流量が異常を示しており、異常伝播ネッ
トワークに含まれる。
【0098】ゴール7およびゴール8については、電源
系の異常は観測されないため異常伝播ネットワークには
含まれない。
【0099】したがって、異常伝播ネットワークとして
ゴール1、流れ構造2、ゴール4、流れ構造3が選択さ
れ、流れ構造個別の詳細診断を行うことになる。実際に
はより詳細なプラント機能階層モデルを使って異常伝播
ネットワークを作成した場合には、より大きなネットワ
ークが形成されるが、基本的な手法に変わりはない。
【0100】詳細診断の順序としてはゴール1の優先順
位が最も高いため、このネットワークから診断を始め
る。診断はゴールにつながる最下層の流れ構造から上位
に向かって行う。これは下層の流れ構造の方がより異常
の発生源に近いと考えられるためである。
【0101】流れ構造内の詳細な診断方法については本
出願人がすでに特願平8−3371号にて述べている
が、以下にその概要を示す。
【0102】流れ構造3で計測されているパラメータ
は、炉心流量(R32、31 )の他、主蒸気(R31,33 、R
33,34 )、給復水流量(R37,38 、R38,31 )である。
これら全てが正常値からずれており異常を示すが、マス
バランスの面からは正常である。
【0103】そこで正常状態からのずれの大きさを調べ
る。ずれの大きさを(正常値−異常値)/正常値によっ
て求めるとすると、炉心流量(R32、31 )、主蒸気(R
31,33 、R33,34 )、給復水流量(R37,38 、R38,31
)のそれぞれのずれの大きさは、 ・炉心流量:(480-460)/480=0.042 ・主蒸気:(72-70)/72 =0.028 ・給復水流量:(72-70)/72 =0.028 となる。
【0104】この結果から、流れ構造3における異常の
発生源として炉心冷却材循環機能32が最も可能性が高
いと判断され、詳細化が行われていれば最優先で詳細診
断に移行することになる。
【0105】流れ構造40の詳細診断では、まず、非計
測の要素の状態判定を計測値から状態判定された要素を
用いて行い、全ての要素の正常/異常判定を行う。具体
的には異常要素に挟まれた非計測要素は異常と判定し、
正常要素に挟まれた非計測要素は正常と判定する。
【0106】ここで、計測値から正常と判定される要素
は原子炉圧力容器ダウンカマ−部E1、スロート部E
7、#2再循環系E9、復水器E14である。原子炉圧
力容器ダウンカマ−部E1と復水器E14は貯蔵機能で
あり、それぞれ計測されている水位に変化はないため、
これらの機能は正常と判定される。
【0107】同様に、異常と判定される要素は再循環ポ
ンプE2、スロート部E5、#1再循環系E8、炉心下
部プレナムE10、炉心部E11、セパレータE12、
主蒸気系E13、給復水系E15である。
【0108】したがって、計測値から異常と判定された
要素E2、E5の流れに挟まれたE3、E4は異常と判
定される。−方、正常要素であるE1、E7に挟まれた
E6は正常と判定される。このようにして、全ての要素
の正常/異常判定が行われる。
【0109】次に、異常と判定された要素について、個
別にマスバランス計算による非測定量の推定およびマス
バランス以外の制約条件がある場合にはそれらを用い
て、再度判定を行う。
【0110】例えば、要素E2は輸送機能である再循環
ポンプを表しており、吸込み流量の測定の他、吐出圧力
の測定を行っている。このことから、流量が変化しても
ポンプの特性を表す流量−圧力の関係からポンプの正常
性を確認することができる。
【0111】要素E3への流量R2,3 は流量R1,2 に等
しい。分岐機能を持つ要素E3の分配係数は正常時には
0.5となるが、異常状態を見ると流量R2,3 が110に
対し、要素E6が正常であるため、流量R3,6 は正常時
と同じ50と推定することができる。この結果、流量R
3,4 は60と計算され、分配係数は約0.55となり、異常
と判定される。
【0112】同様に分岐機能を持つ要素E4について
は、正常時流量R3,4 は50、流量R4,5 は120なの
で、要素E4の分配比である流量R3,4 に対する流量R
4,5 の比は 2.4となる。異常状態においては、流量R3,
4 が60に対し、流量R5,8(=R4,5 )が100のた
め、分配比は1.67となり、異常と判定される。
【0113】要素E5は入出流量がバランスしており、
正常と判定される。要素E10は単に混合するだけの機
能であり、マスバランスが正しければ分配係数は異常に
なっても正常と判定される。要素E11は入出が1対1
の分岐要素であり、マスバランスが正常ならば要素とし
て正常と判断する。要素E12はマスバランスに加え、
重要な機能を示す分配比が正常であり要素としても正常
と判定される。要素E13は単なる輸送機能であり、マ
スバランスの結果正常と判定される。要素E15は輸送
機能であるが、流入および流出流量がバランスしている
ことおよびポンプ特性が正常なことによって要素自体も
正常と判定される。
【0114】これらの結果を総合的に判断すると、最終
的に残る異常要素はE3、E4となる。またその異常判
定理由は、いずれも分岐機能における分配係数の異常で
あり、流路に何らかの異常が発生し、分配係数が異常に
なったものと考えられる。さらに異常個所が特定されれ
ばその機能に関する異常の原因は経験則や事前の評価に
よって候補を挙げることができる。
【0115】以上の異常診断例ではプラント機能階層モ
デル17の最下層において異常発生源が同定できたので
診断は終了となるが、もし流れ構造40内で異常同定が
できない場合にはより上位の階層内(流れ構造3および
2)における異常発生源を同定することになる。
【0116】表示装置19は、これらの診断プロセスを
表示することで異常同定個所およびそれが特定された理
由付け、さらに特定できない場合には異常範囲の提供を
行い診断範囲を絞り込むことができる。
【0117】以上述べたように、本実施の形態によれ
ば、プラント機器に発生した異常によってプロセス量全
体に変化が表れ、かつ非計測量が含まれている場合にお
いても、プラント機能階層モデルに基づいて異常を機能
的により重要な箇所を優先して処理し、その要素に詳細
モデルが存在するときはその詳細モデルの診断に移行す
ることによって全体的にみて誤りの少ない、判断と処理
の高速化を実現できる。さらに、推定過程が人間の行う
推定方法に近く、理解しやすいものとなっている。
【0118】なお、本実施の形態においては、例えばプ
ラントが起動途中である場合に、図4に示すプラント制
御装置15からの入力である稼働スケジュール信号によ
り、定格出力の50%が目標値であると判断されると、計
測量判定装置16にて例えば図5あるいは図6にある給
水流量の判定値を定格時の半分にするなどして、プラン
ト13の運転状態が変動中でも的確な異常判定を行うこ
とができるようになっている。
【0119】
【発明の効果】上記したように、本発明によれば、プラ
ントの抽象機能モデルに基づいて異常診断をすることに
より、以下の効果を奏することができる。
【0120】(1)正常機能のモデルであり、特定の異
常を想定したものでないため、想定外事象で診断不能に
なることはない。
【0121】(2)人間の認知プロセスの知見に基づく
モデルであるため、大規模で複雑なプラントであっても
人間の処理し得る程度にモデルを縮約でき、推論結果の
理解・納得が容易になる。
【0122】(3)マスバランス、エネルギーバランス
という自然界の不変則に従ったモデルであるため、推論
結果の信頼性が高い。
【0123】(4)プラントの機能階層モデルに基づい
て、プラントの異常を機能的により重要な箇所を優先し
て診断するため、プラント稼働率や安全性への寄与が高
い。 (5)モデルと推論機関との分離がなされているため、
モデルの変更で種々のプロセスに対応できる。またプラ
ントプロセスの変更に容易に対応することができる。
【0124】(6)推論には仮説検証を用いているので
理解しやすい。同時に、運転員は異常診断装置による診
断結果を仮説と考えて、彼自身による検証を実施するこ
とにより、人間と機械の協同システムを実現することが
できる。
【0125】(7)モデルの対象をプラント内の任意の
部分(系統・機器)に置き、その部分は詳しく他は簡略
化することによって、対象ごとの異常診断を速やかに実
施することができる。
【0126】(8)概略モデルを用いた診断によって異
常の可能性の高い要素の順位を推論し、この順位に従っ
てその要素に詳細モデルが存在するときは、その詳細モ
デルの診断に移行することによって、全休的にみて誤り
の少ない判断と処理の高速化を実現することができる。
【0127】(9)プラントの異常事象の経験に応じて
詳細モデルを追加することが可能になり、経験の蓄積に
役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるプラント異常診断に使用するプ
ラント機能階層モデルの一例を示す図である。
【図2】プラント機能階層モデルの基本的構成要素を概
略的に示す図である。
【図3】プラント機能階層モデル上の異常伝播ネットワ
ークの一例を示す図である。
【図4】本発明のプラント異常診断装置の一実施の形態
を示すブロック図である。
【図5】図4に示す診断装置18に内蔵されるBWR型
原子力発電プラントの機能階層モデル17の構成例を示
す図である。
【図6】図5に示すプラント機能階層モデル17に付加
される詳細モデルの構成例を示す図である。
【符号の説明】
13………プラント 14………状態量計測装置 15………プラント制御装置 16………計測量判定装置 17………プラン機能階層モデル 18………診断装置 19………表示装置

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 診断対象のプラントを抽象機能レベルで
    階層的に表現したプラント機能階層モデルを格納する手
    段と、 プラントの状態量を計測する状態量計測装置と、 この状態量計測装置の計測信号から前記プラント機能階
    層モデルに対応する状態量を求め、それぞれ基準値また
    はしきい値と比較して正常か否かを判定する計測量判定
    装置と、 この計測量判定装置の判定結果に基づいて、前記プラン
    ト機能階層モデル上の異常要素を同定する診断装置と、 この診断装置の診断プロセスおよび結果を表示する表示
    装置とを備え、 前記診断装置が、前記プラント機能階層モデルを階層的
    に構成する各機能の状態を上位の階層から下位に向かっ
    て順次診断し、前記プラント機能階層モデル上の異常と
    判定した機能に基づいて異常伝播ネットワークを検出す
    ることを特徴とするプラント異常診断装置。
  2. 【請求項2】 前記診断装置が、前記異常伝播ネットワ
    ークを検出する際の各機能の診断順位を、それぞれの機
    能の目的とするゴールの優先度に基づいて決定すること
    を特徴とする請求項1記載のプラント異常診断装置。
  3. 【請求項3】 前記診断装置が、前記状態量計測装置の
    計測信号から状態を判定することができない前記プラン
    ト機能階層モデル上の機能については一旦異常として扱
    い、前記異常伝播ネットワークに含めることを特徴とす
    る請求項1または2記載のプラント異常診断装置。
  4. 【請求項4】 前記診断装置が、前記異常伝播ネットワ
    ークの最下端の流れ構造で表現される機能のうち、前記
    計測量判定装置によって異常と判定された状態量を含む
    流れ構造を最優先として診断してこの流れ構造内の異常
    要素の同定を行い、異常要素が同定されない場合には、
    この流れ構造につながるネットワークについて順次上位
    の流れ構造内の異常要素の同定を行うことを特徴とする
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載のプラント異常
    診断装置。
  5. 【請求項5】 前記診断装置が、前記プラント機能階層
    モデルにおける異常診断対象となった流れ構造について
    さらに詳細な流れ構造により模擬される場合、この詳細
    な流れ構造の診断に自動的に進んで、より詳細な異常箇
    所の同定を行うことを特徴とする請求項4記載のプラン
    ト異常診断装置。
  6. 【請求項6】 前記診断装置が、前記異常伝播ネットワ
    ークを複数検出したとき、最上位のゴールの優先度の高
    い異常伝播ネットワークから優先して診断を行い、前記
    プラント機能階層モデル上の異常要素の同定を行うこと
    を特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の
    プラント異常診断装置。
  7. 【請求項7】 前記プラント機能階層モデルにおける各
    機能のゴールの優先度がプラントの主要イベント状態に
    応じて変更可能に設定されることを特徴とする請求項2
    または6に記載のプラント異常診断装置。
  8. 【請求項8】 前記プラント機能階層モデルにおける各
    機能のゴールの優先度が運転員の判断によって変更可能
    に設定されることを特徴とする請求項2、6、7のいず
    れか1項に記載のプラント異常診断装置。
  9. 【請求項9】 前記診断装置が、複数の分離された前記
    異常伝播ネットワークを検出したとき、これらの異常伝
    播ネットワークを複数の処理装置によって並列処理し、
    ほぼ同時に診断を行うことを特徴とする請求項1ないし
    5のいずれか1項に記載のプラント異常診断装置。
  10. 【請求項10】 前記表示装置が、前記プラント機能階
    層モデル上の異常が発生した機能を前記プラント機能階
    層モデル全体を使って表示することを特徴とする請求項
    1記載のプラント異常診断装置。
  11. 【請求項11】 前記表示装置が、前記プラント機能階
    層モデル上の異常要素を、その異常同定に使われた異常
    伝播ネットワークに限定して表示することを特徴とする
    請求項1または10に記載のプラント異常診断装置。
  12. 【請求項12】 前記計測量判定装置が、プラントの計
    画された稼働スケジュールに応じて前記基準値またはし
    きい値を変えることを特徴とする請求項1記載のプラン
    ト異常診断装置。
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