JPH10205914A - セパレート形ヒートポンプ - Google Patents

セパレート形ヒートポンプ

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JPH10205914A
JPH10205914A JP1018097A JP1018097A JPH10205914A JP H10205914 A JPH10205914 A JP H10205914A JP 1018097 A JP1018097 A JP 1018097A JP 1018097 A JP1018097 A JP 1018097A JP H10205914 A JPH10205914 A JP H10205914A
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JP
Japan
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condenser
working medium
liquid
temperature
valve
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Application number
JP1018097A
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Inventor
Hiroaki Sumimoto
弘明 住元
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷房基調比例熱回収運転中に液落としを行う
必要が生じた場合に、液落とし期間中でも要求される暖
房熱を発生できること。 【解決手段】 圧縮機11、凝縮器14、膨張弁15、蒸発器
16を含む作動媒体循環流路と、この流路から分岐し、圧
縮機11からの作動媒体のうち凝縮器14に流れる量と空気
熱交換器19に流れる量を調節する流量調節弁18、空気熱
交換器19、及び逆止弁20を経て凝縮器14に至る作動媒体
流路と、凝縮器出口の温水温度を設定範囲内に保つべく
流量調節弁18を制御するための信号を出力する温度調節
計28とを備え、冷房基調比例熱回収運転を行うセパレー
ト形ヒートポンプにおいて、空気熱交換器19から凝縮器
14に至る連絡管Pから分岐して開閉弁31及び流量調節弁
32を経て蒸発器入口に合流する流路と、凝縮器内14の作
動媒体液が下限許容レベルまで低下したときに液落とし
のため開閉弁31を開かせる制御手段30とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】ヒートポンプは、低温の熱を
くみ上げて水などの熱媒体を利用可能な温度まで昇温す
る装置で、空調用(冷暖房用)として広く用いられてい
る。セパレート形ヒートポンプは、一般にビルの屋上な
ど高い所に設置される空気熱交換器と、一般にビルの地
下室など前記熱交換器から相当離され且つ低い所に設置
され、圧縮機、凝縮器及び蒸発器等よりなるヒートポン
プ本体とを備え、冷水と温水とを同時に作りだし、これ
らの熱交換後の供給水をビル内の各空調機へ送り出すも
のである。この発明は、例えば大型ビルの空調用として
用いられるセパレート形ヒートポンプの改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、この種のセパレート形ヒー
トポンプとして図2に示すものを先に提案している(特
開平8−110111号公報)。以下、詳細に説明す
る。このセパレート形ヒートポンプは、外気を熱源と
し、フロンを作動媒体(冷媒)とするものであって、図
2に示すように、油冷式の圧縮機、例えばスクリュ式圧
縮機11、油分離回収器12、通常は常に開状態にある
第1開閉弁13、凝縮器14、第1膨張弁15、蒸発器
16及び第1流量調節弁17を含む作動媒体循環流路
(熱回収運転流路)と、前記の油分離回収器12と第1
開閉弁13との間の作動媒体循環流路の部分から分岐し
て、第2流量調節弁18、空気熱交換器19、逆止弁2
0を経て凝縮器14に至る作動媒体流路(放熱流路)と
を有している。
【0003】前記の第2流量調節弁18は、スクリュ式
圧縮機11から吐出された高温の作動媒体ガスのうち凝
縮器14に流れる量と空気熱交換器19に流れる量を調
節する流量調節手段を構成している。そして、前記の作
動媒体循環流路及び作動媒体流路は冷房基調比例熱回収
運転を行うためのものであり、後述する温度調節計28
からの信号に基づいて第2流量調節弁18に対する開度
制御を行って、温水負荷の変動、すなわち温水温度の変
動に対して凝縮器14で熱交換する高温高圧の作動媒体
ガス量を制御して温水温度を調節しつつ蒸発器16での
熱交換により冷水を作り出す冷房基調比例熱回収運転が
行われるようになっている。なお、凝縮器14で熱交換
によって昇温させて得る温水の凝縮器出側(出口)にお
ける設定温度は例えば45±1℃であり、蒸発器16出
側における冷水の設定温度は例えば7±1℃である。
【0004】また、前記凝縮器14と第1膨張弁15と
の間の作動媒体循環流路から分岐して第3開閉弁23、
第2膨張弁22を経て、前記空気熱交換器19と逆止弁
20との間の作動媒体流路の部分に合流する流路、およ
び、前記空気熱交換器19と第2流量調節弁18との間
の作動媒体流路から分岐して第2開閉弁21を経て、前
記第1流量調節弁17とスクリュ式圧縮機11との間の
作動媒体循環流路の部分に合流する流路が設けられてい
る。
【0005】これらの流路は、冷房基調比例熱回収運転
状態のときは閉じられており、蒸発器16での冷水を得
るための熱交換は行わず凝縮器14での温水を得るため
の熱交換だけが必要になったとき、つまり暖房運転のみ
を行うときのものであり、スクリュ式圧縮機11から油
分離回収器12、第1開閉弁13、凝縮器14、第3開
閉弁23、第2膨張弁22、空気熱交換器19、第2開
閉弁21を経てスクリュ式圧縮機11に戻る流路にて暖
房運転が行われる。
【0006】なお、空気熱交換器19はビルの屋上に設
置され、スクリュ式圧縮機11、凝縮器14及び蒸発器
16等よりなるヒートポンプ本体は前記ビルの地下室に
設置されており、屋上の空気熱交換器19から地下室の
凝縮器14へ至る作動媒体流路として配される連絡管P
は、その長さが大型ビルでは例えば100m程度になる
ものである。
【0007】また、凝縮器14には、凝縮器14内の作
動媒体液の液面レベルが下限許容レベルである第1設定
レベルまで低下したことを検出する第1液面スイッチ2
4と、液面レベルが第1設定レベルよりも液面の高い第
2設定レベルに上昇したことを検出する第2液面スイッ
チ25と、凝縮器14出側に設けられ、凝縮器14にて
高温の作動媒体ガスと熱交換した温水の温度を検出する
温度検出手段としての温度検出器26とが設けられてい
る。
【0008】さらに、この温度検出器26からの温度信
号を受けて、凝縮器14による熱交換された温水の温度
を設定範囲内に保持すべく第2流量調節弁18の開度を
制御するための信号を出力する温度調節計28が設けら
れている。またさらに、制御手段27が設けられてお
り、この制御手段27は、冷房基調比例熱回収運転の状
態にある場合、凝縮器14内の作動媒体液の液面が第1
設定レベル(下限許容レベル)まで低下していないとき
には凝縮器14出口の温水温度を設定範囲内に保つべく
前記の温度調節計28からの信号によって第2流量調節
弁18の開度調節を行い、凝縮器14内の作動媒体液の
液面が第1設定レベルまで低下したときには、後述する
「液落とし」を実施するため、温度調節計28からの信
号による開度調節を行う状態から、液落とし期間中は第
2流量調節弁18を全開にさせる状態に切り換わるもの
である。
【0009】次に、この従来のセパレート形ヒートポン
プの冷房基調比例熱回収運転での動作を説明する。冷房
基調比例熱回収運転では、温水負荷の変動に対して凝縮
器14から熱交換して送り出す温水の温度を設定範囲内
に保持することを目的として空気熱交換器19にて作動
媒体の放熱を行うために第2流量調節弁18が所定開度
で開かれており、スクリュ式圧縮機11から吐出された
高温高圧(例えば温度80℃、圧力20kgf/cm2 )の作
動媒体ガスは、その一部が作動媒体流路の第2流量調節
弁18を経て空気熱交換器19へ流れ、残り部分が作動
媒体循環流路の凝縮器14へ流れる。そして、作動媒体
循環流路へ導かれた高温高圧の作動媒体ガスは、凝縮器
14に流れ、この凝縮器14内の図示しない熱交換器を
流れる凝縮器入側から流入した温水(例えば温度40
℃)との間で熱交換を行って冷却され、液体となって底
部に溜まる。また、この凝縮器底部に溜まった作動媒体
液は第1膨張弁15にて膨張した後に蒸発器16に流入
する。この蒸発器16に流入した気液混合状態の作動媒
体は、蒸発器16内の図示しない熱交換器を流れる蒸発
器入側から流入した冷水(例えば温度12℃)との間で
熱交換を行って前記冷水から熱を吸収し蒸発されて作動
媒体ガスとなり、この低温低圧の作動媒体ガスが再度ス
クリュ式圧縮機11に戻ることになる。
【0010】一方、作動媒体流路の第2流量調節弁18
を通過した高温高圧の作動媒体ガスは空気熱交換器19
へ流れる。この空気熱交換器19にて作動媒体ガスが外
気との間で熱交換を行って放熱、液化して作動媒体液と
なり、作動媒体液はビルの屋上に設置されたこの空気熱
交換器19から出て連絡管P内を重力落下(自然落下)
し、凝縮器14内に溜まることになる。
【0011】そして、温水負荷が小さくなって凝縮器1
4から出る温水の温度がその設定範囲より高い場合は、
温度調節計28からの信号に基づき制御手段27により
第2流量調節弁18の開度を増大させて空気熱交換器1
9側に作動媒体ガスをより多く流すようにして、この空
気熱交換器19にてより多くの作動媒体ガスを放熱・液
化させ、これにより凝縮器14で熱交換する作動媒体ガ
ス量を減少させて凝縮器14から出る温水の温度を低下
させるようにしている。一方、温水温度がその設定範囲
より低い場合は、制御手段27により第2流量調節弁1
8の開度を縮小させて、凝縮器14で熱交換する作動媒
体ガス量を増大させて凝縮器14から出る温水の温度を
上昇させるようにしている。
【0012】さて、このように温水負荷の変動に対して
空気熱交換器19にて放熱することにより温水温度を調
節しながら行う冷房基調比例熱回収運転の場合、外的な
状態として冬期の外気約10℃程度であれば、空気熱交
換器19へ流れ込んだ高温高圧の作動媒体ガス(スクリ
ュ式圧縮機11出側では例えば温度80℃、圧力20kg
f/cm2 )は、外気に熱を奪われてその圧力が10〜12
kgf/cm2 となる。一方、凝縮器14に流入した作動媒体
ガスが凝縮器14内の熱交換器で40〜45℃程度の温
水と熱交換する結果、凝縮器14内の圧力は、18〜1
9kgf/cm2 となり空気熱交換器19内の圧力よりも高く
なる。
【0013】その結果、ビル屋上の空気熱交換器19と
地下室内の凝縮器14との間の連絡管P内に空気熱交換
器19からの作動媒体液が溜まってしだいにその量が増
えて、このため凝縮器14での作動媒体液の量が不足す
ることになる。凝縮器14で作動媒体液が不足すると、
蒸発器16からスクリュ式圧縮機11入側に至る流路内
がしだいに真空状態となってゆき、スクリュ式圧縮機1
1の吸込み圧力(スクリュ式圧縮機11入側の作動媒体
ガス圧力)が通常4kgf/cm2 程度がゼロというように低
下しすぎて、安定した冷房基調比例熱回収運転が行えな
くなる。
【0014】そこで、連絡管P内に溜まった作動媒体液
を回収すべく凝縮器14に流入させる、いわゆる液落と
しを行うようにしている。すなわち、前記連絡管P内に
作動媒体液が溜まってゆき、凝縮器14内の作動媒体液
の液面が下がって第1設定レベル(下限許容レベル)に
達したことを第1液面スイッチ24によって検出する
と、制御手段27は、第2流量調節弁18を全開状態に
する。これにより連絡管P内と凝縮器14内との圧力を
均圧にして、連絡管P内に溜まった作動媒体液を凝縮器
14内へ重力による自然落下させ、凝縮器14内の液不
足をなくすようにしている。そして、凝縮器14内の作
動媒体液の液面レベルが十分な状態に戻って第2設定レ
ベルに達したことが第2液面スイッチ25によって検出
されると、制御手段27は、温度調節計28からの信号
に基づく第2流量調節弁18の開度調節を行う状態に戻
る。このように、第2流量調節弁18を全開にし、連絡
管P内の圧力と凝縮器14内の圧力とを均圧にして、凝
縮器14への液落としを行うようにしている。なお、こ
の従来のセパレート形ヒートポンプでは、液落としの期
間中は第2流量調節弁18が全開状態で凝縮器14へ高
温高圧の作動媒体ガスがほとんど流入しないので温水を
設定温度に昇温できず要求される暖房熱を発生できない
状態となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来のセパレ
ート形ヒートポンプでは、その液落としに際し、流量調
節弁18を全開にすることでビル屋上の空気熱交換器1
9からビル地下室の凝縮器14に至る連絡管P内の圧力
と凝縮器14内の圧力とを均圧にし、連絡管P内に溜ま
った作動媒体液を凝縮器14へ重力による自然落下させ
るようにしたものであるから、連絡管P内に溜まった作
動媒体液は、流量調節弁18全開後、はじめは勢いよく
落下するものの徐々にその液落ち量が少なくなり、大型
のものでは液落ち完了までには数十分の時間を要する場
合がある。また、連絡管Pが上下方向に延びる立向き配
管のみでなく長い傾斜配管を持つ場合には、重力による
自然落下では液落ち完了までにはより長い時間を要して
いた。このため、冷房基調比例熱回収運転中に液落とし
を行う必要が生じたとき、液落としに数十分程度の長い
時間を要し、この液落とし期間中は要求される暖房熱を
発生できないという欠点があった。
【0016】そこでこの発明は、冷房基調比例熱回収運
転中に液落としを行う必要が生じた場合に、液落とし期
間中でも要求される暖房熱を発生することができるよう
にしたセパレート形ヒートポンプを提供することを目的
とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、この発明によるセパレート形ヒートポンプは、少
なくとも圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器を含む作動媒
体循環流路と、前記凝縮器の入側の前記作動媒体循環流
路の部分から分岐して、少なくとも空気熱交換器、逆止
弁を経て前記凝縮器に至る作動媒体流路と、前記圧縮機
から吐出された作動媒体のうち前記凝縮器に流れる量と
前記空気熱交換器に流れる量を調節する流量調節手段と
を備えるとともに、凝縮器出側に設けられ、前記凝縮器
にて高温の作動媒体と熱交換した温水の温度を検出する
温度検出手段と、この温度検出手段からの温度信号を受
けて、前記温水温度を設定範囲内に保つべく前記流量調
節手段を制御するための信号を出力する温度調節計とを
備え、前記温度調節計からの信号に基づき前記凝縮器で
熱交換する高温の作動媒体量を制御して温水温度を調節
しつつ前記蒸発器での熱交換により冷水を作り出す冷房
基調比例熱回収運転が可能に構成されたセパレート形ヒ
ートポンプにおいて、前記空気熱交換器から前記凝縮
器に至る流路の凝縮器寄り部分から分岐して液落とし用
開閉弁、液落とし用流量調節弁を経て前記蒸発器入口に
合流するバイパス流路と、前記凝縮器内の作動媒体液
の液面レベルが下限許容レベルである第1設定レベルま
で低下したことを検出する第1液面スイッチと、液面
レベルが前記第1設定レベルよりも高い第2設定レベル
に上昇したことを検出する第2液面スイッチと、冷房
基調比例熱回収運転の状態にあるときに、前記第1液面
スイッチが低下してきた液面検出すると前記液落とし用
開閉弁を開き、前記第2液面スイッチが上昇してきた液
面を検出すると前記開状態の液落とし用開閉弁を閉じさ
せる制御手段と、を備えたことを特徴とするものであ
る。また、請求項2では、前記液落とし用流量調節弁に
代えて液落とし用の自動膨張弁を備えるようにしてい
る。
【0018】この発明によるセパレート形ヒートポンプ
では、空気熱交換器から凝縮器に至る流路(連絡管P)
の凝縮器寄り部分から分岐して蒸発器の入口に合流する
バイパス流路を設け、このバイパス流路には、バイパス
流路を開閉する液落とし用開閉弁と、連絡管P内に溜ま
っている作動媒体液の蒸発器への時間当たり流入量をそ
の量が蒸発器にて蒸発可能な値となるように調節するた
めの液落とし用流量調節弁とを設けている。
【0019】そして、温度調節計からの信号に基づいて
流量調節手段の開度調節を行う通常の冷房基調比例熱回
収運転中に、第1液面スイッチで凝縮器内の作動媒体液
の液面レベルが下限許容レベル(第1設定レベル)まで
低下したことが検出されると、制御手段によって液落と
し用開閉弁が開き、管内圧力が10〜15kgf/cm2 程度
の高圧状態にある連絡管Pと、4〜5kgf/cm2 程度の低
圧状態にある蒸発器入口側とが常に少なくとも5kgf/cm
2 程度の圧力差を持つ状態で連通されるので、連絡管P
内に溜まっている作動媒体液は、連絡管Pが例えば10
0m程度と長い場合や、斜めに傾斜している場合であっ
ても速やかに且つ安定して蒸発器へ流入する。
【0020】そして、液落としによる連絡管P内からの
作動媒体液が蒸発器にて蒸発されて作動媒体ガスとなっ
て圧縮機に戻され、この圧縮機で圧縮された高温高圧の
作動媒体ガスは、冷房基調比例熱回収運転が継続されて
いるので温度調節計からの信号に基づいて定められる量
にて凝縮器へ流れ込み、よって、従来のように流量調節
手段を全開にすることで作動媒体ガスの凝縮器への流れ
込みがないために要求される暖房熱を発生できない状態
を引き起こすことがない。これにより連絡管P内に溜ま
っている作動媒体液が速やかに減少してゆく一方、凝縮
器内の作動媒体液が増加してゆき、連絡管P内に溜まっ
ていた作動媒体液の凝縮器への回収がなされる。この回
収によって凝縮器内の作動媒体液の量が正常状態にまで
戻りその液面レベルが上昇して第2設定レベルに達する
と、バイパス回路の液落とし用開閉弁が閉じて今回の液
落としが終了する。このように冷房基調比例熱回収運転
中に液落としを行う必要が生じた場合に、液落とし期間
中でも要求される暖房熱を発生することができる。
【0021】なお、前記バイパス流路に前記液落とし用
流量調節弁に代えて液落とし用の自動膨張弁を備えたも
のでは、蒸発器出口の圧力、温度を検出し、連絡管P内
に溜まっている作動媒体液を、冷水負荷の変動に応じて
蒸発器で蒸発可能な量となるように自動的に調節して蒸
発器へ流入させることができ、熱制御がより優れたもの
となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。図1はこの発明によるセ
パレート形ヒートポンプの全体構成の一例を示す図であ
る。ここで、バイパス流路が設けられ、制御手段の動作
が異なる点以外は前記図2の従来のセパレート形ヒート
ポンプと同一構成なので、両者に共通する部分には同一
の符号を付して説明を省略し、異なる点についてのみ説
明する。
【0023】図1に示すように、連絡管Pはビル(図示
省略)の屋上に設置された空気熱交換器19からビル地
下室に設置された凝縮器14に至る流路を構成する配管
であり、この連絡管Pにおける凝縮器14近くに位置す
る逆止弁20の入側(上流側)の部分から分岐して蒸発
器16の入口に合流するバイパス流路が設けられてい
る。このバイパス流路に、バイパス流路を開閉する液落
とし用開閉弁31と、液落としにおいて連絡管P内に溜
まっている作動媒体液の蒸発器16への時間当たり流入
量をその量が蒸発器16にて蒸発可能な値となるように
調節するための液落とし用流量調節弁32とが設けられ
ている。
【0024】制御手段30は、冷房基調比例熱回収運転
の状態にあるときに、凝縮器14出口の温水温度を設定
範囲内に保つべく温度調節計28からの信号によって第
2流量調節弁18の開度制御を行う一方、凝縮器14内
の作動媒体液の液面が下限許容レベルまで低下したとき
には、前記の開度調節制御と並行して、前記バイパス流
路の液落とし用開閉弁31の開閉制御を行うものであ
る。
【0025】このように構成されるセパレート形ヒート
ポンプの液落とし動作について説明する。温度調節計2
8からの信号に基づいて第2流量調節弁18の開度調節
を行う通常の冷房基調比例熱回収運転中に、第1液面ス
イッチ24で凝縮器14内の作動媒体液の液面レベルが
下限許容レベルである第1設定レベルまで低下したこと
が検出されると、液落とし用開閉弁31が開かれる。開
閉弁31が開くと、連絡管P内に溜まっている作動媒体
液は、連絡管P内の圧力よりも蒸発器16入口の圧力の
方が5kgf/cm2 程度低いので速やかに且つ安定して、開
閉弁31および流量調節弁32を介して蒸発器16へ流
入する。
【0026】そして、液落としによる連絡管P内からの
作動媒体液が蒸発器16にて蒸発されて作動媒体ガスと
なってスクリュ式圧縮機11に戻され、このスクリュ式
圧縮機11で圧縮された高温高圧の作動媒体ガスは、冷
房基調比例熱回収運転が継続されているので温度調節計
28からの信号に基づいて定められる量にて凝縮器14
へ流れ込み、よって、従来のように第2流量調節弁18
を全開にすることで作動媒体ガスの凝縮器14への流れ
込みがないために要求される暖房熱を発生できない状態
を引き起こすことがない。これにより連絡管P内に溜ま
っている作動媒体液が速やかに減少してゆく一方、凝縮
器14内の作動媒体液が増加してゆき、連絡管P内に溜
まっていた作動媒体液の凝縮器14への回収がなされ
る。この回収によって凝縮器14内の作動媒体液の量が
十分な状態にまで戻りその液面レベルが上昇して第2設
定レベルに達すると、バイパス回路の液落とし用開閉弁
31が閉じて今回の液落としが終了する。
【0027】このように、本例のセパレート形ヒートポ
ンプによると、冷房基調比例熱回収運転中に液落としを
行う必要が生じた場合に、液落とし期間中でも要求され
る暖房熱を発生することができ、利用者に常に快適な温
度環境を提供することができる。
【0028】なお、図1に示す開度手動設定式の液落と
し用流量調節弁32に代えて液落とし用の自動膨張弁を
設けたものでは、蒸発器16出口の圧力、温度を検出
し、連絡管P内に溜まっている作動媒体液を、冷水負荷
の変動に応じて蒸発器16で蒸発可能な量となるように
自動調節して蒸発器16へ流入させることができ、熱制
御がより優れたものとなる。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によるセパ
レート形ヒートポンプによると、冷房基調比例熱回収運
転中に液落としを行う必要が生じた場合に、液落とし期
間中でも要求される暖房熱を発生することができ、利用
者に常に快適な温度環境を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるセパレート形ヒートポンプの全体
構成の一例を示す図である。
【図2】従来のセパレート形ヒートポンプの全体構成を
示す図である。
【符号の説明】
11…スクリュ式圧縮機 13…第1開閉弁 14…凝
縮器 15…第1膨張弁 16…蒸発器 18…第2流
量調節弁 19…空気熱交換器 20…逆止弁 24…第1液面スイッチ 25…第2液面スイッチ 2
6…温度検出器 27,30…制御手段 28…温度調
節計 31…液落とし用開閉弁 32…液落とし用流量
調節弁 P…連絡管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸
    発器を含む作動媒体循環流路と、前記凝縮器の入側の前
    記作動媒体循環流路の部分から分岐して、少なくとも空
    気熱交換器、逆止弁を経て前記凝縮器に至る作動媒体流
    路と、前記圧縮機から吐出された作動媒体のうち前記凝
    縮器に流れる量と前記空気熱交換器に流れる量を調節す
    る流量調節手段とを備えるとともに、凝縮器出側に設け
    られ、前記凝縮器にて高温の作動媒体と熱交換した温水
    の温度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段か
    らの温度信号を受けて、前記温水温度を設定範囲内に保
    つべく前記流量調節手段を制御するための信号を出力す
    る温度調節計とを備え、前記温度調節計からの信号に基
    づき前記凝縮器で熱交換する高温の作動媒体量を制御し
    て温水温度を調節しつつ前記蒸発器での熱交換により冷
    水を作り出す冷房基調比例熱回収運転が可能に構成され
    たセパレート形ヒートポンプにおいて、前記空気熱交換
    器から前記凝縮器に至る流路の凝縮器寄り部分から分岐
    して液落とし用開閉弁、液落とし用流量調節弁を経て前
    記蒸発器入口に合流するバイパス流路と、前記凝縮器内
    の作動媒体液の液面レベルが下限許容レベルである第1
    設定レベルまで低下したことを検出する第1液面スイッ
    チと、液面レベルが前記第1設定レベルよりも高い第2
    設定レベルに上昇したことを検出する第2液面スイッチ
    と、冷房基調比例熱回収運転の状態にあるときに、前記
    第1液面スイッチが低下してきた液面検出すると前記液
    落とし用開閉弁を開き、前記第2液面スイッチが上昇し
    てきた液面を検出すると前記開状態の液落とし用開閉弁
    を閉じさせる制御手段と、を備えたことを特徴とするセ
    パレート形ヒートポンプ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のセパレート形ヒートポン
    プにおいて、前記液落とし用流量調節弁に代えて液落と
    し用の自動膨張弁を備えたことを特徴とするセパレート
    形ヒートポンプ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101986062A (zh) * 2010-11-15 2011-03-16 大连三洋压缩机有限公司 冷凝温度调节制冷系统
KR101050051B1 (ko) * 2010-10-08 2011-07-19 홍창의 히트펌프식 온수발생장치
CN112097427A (zh) * 2020-10-21 2020-12-18 重庆通用工业(集团)有限责任公司 冰机除液系统及其除液方法

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