JPH10205382A - エンジンシミュレータ - Google Patents

エンジンシミュレータ

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JPH10205382A
JPH10205382A JP9011569A JP1156997A JPH10205382A JP H10205382 A JPH10205382 A JP H10205382A JP 9011569 A JP9011569 A JP 9011569A JP 1156997 A JP1156997 A JP 1156997A JP H10205382 A JPH10205382 A JP H10205382A
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signal
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ignition
crank angle
injection
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典生 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンシミュレーション用のソフトウウェ
アの負担を軽減し、精度を向上させる。 【解決手段】 制御用コンピュータ62の開発や調整を
行うエンジンシミュレータ61は、ホストコンピュータ
63で時間系の処理を行い、クランク角同期系の処理は
クランク角信号発生手段から一定のクランク角変化毎に
発生するパルスを計測して行う。角度換算回路65は、
パルスを計数すれば、直接クランク角に換算することが
できるので、ホストコンピュータ63の処理の負担が軽
減され、より精度の高いシミュレーションが可能にな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御用コンピュー
タによって電子的に制御される自動車用エンジンなどの
エンジンシミュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、図8に示すように、自動車用
のエンジン1では制御用コンピュータ2によって総合的
な制御が行われ、出力、燃費、ドライバビリティおよび
信頼性等の向上が図られている。制御用コンピュータ2
は、ECUと略称されることもあり、空気量センサ3、
2センサ4、スロットルセンサ5、水温センサ6、吸
気温センサ7あるいはノックセンサ8などからの信号に
基づいてエンジン1の制御を行う。エンジン1の制御
は、マイクロコンピュータ10のプログラム動作によっ
て行われ、入力回路(アナログ)11から各センサのア
ナログデータを入力し、ADコンバータ12によってデ
ジタル値に変換する。マイクロコンピュータ10による
処理結果は、出力回路13からエンジン1に与えられ
る。マイクロコンピュータ10には、さらに入力回路
(デジタル)14を介して、デジタルデータも入力され
る。マイクロコンピュータ10は、中央処理装置(以
下、「CPU」と略称する)15、読出し専用メモリ
(以下、「ROM」と略称する)16、ランダムアクセ
スメモリ(以下、「RAM」と略称する)17および入
出力回路(以下、「I/O」と略称する)18を含む。
【0003】制御用コンピュータ2によって制御される
エンジン1の構成要素として、点火のためのイグナイタ
20、燃料噴射のためのインジェクタ21およびISC
と略称されるアイドル回転数制御のためのISCバルブ
22が含まれる。点火や燃料噴射は、エンジンの回転角
を基準として行う必要があるので、エンジン1にはクラ
ンク軸の回転角が所定角になっているか否かを検出する
回転角センサ23が設けられる。回転角センサ23から
の出力は、入力回路(デジタル)14を介してマイクロ
コンピュータ10に与えられる。入力回路(デジタル)
14には、さらに各種のスイッチ(以下、「SW」と略
称する)からの信号も入力される。これらの信号には、
スタータSW25、エアコンSW26、ニュートラルS
W27が含まれる。
【0004】図8に示すような制御用コンピュータ2の
開発や調整の際に、必ずしも実際に作動するエンジン1
を使用することができない場合もある。たとえば、エン
ジン1が開発中であり、制御用コンピュータ2の開発も
並行して行われているような場合や、制御用コンピュー
タ2を多量に量産する場合などである。完成しているエ
ンジン1を使用することができる場合であっても、エン
ジンの特性を変更する必要も生じる場合がある。したが
って、エンジン1の制御用コンピュータ2の開発や調整
の際には、エンジン1の動作を疑似的に行うエンジンシ
ミュレータが用いられる。
【0005】図9は、従来技術によるエンジンシミュレ
ータの概略的な構成を示す。エンジンシミュレータは、
ホストコンピュータ30のプログラム動作によって実現
される。ホストコンピュータ30内には、基準信号発生
手段31、点火期間計測手段32、噴射時間計測手段3
3がソフトウエアによって形成される。基準信号発生手
段31は、エンジン回転数の演算結果に基づき、点火や
燃料噴射のタイミングの基準となる基準信号やクランク
角信号を発生する。点火期間計測手段32は、制御用コ
ンピュータ2からの点火信号と基準信号発生手段31か
らの基準信号に基づいて、点火時期の計測を行う。噴射
時間計測手段33は、制御用コンピュータ2からの噴射
信号と基準信号発生手段31からの基準信号とに基づ
き、噴射時間の計測を行う。点火期間計測手段32が計
測する点火期間は、時間値として計測される。エンジン
のシミュレーションに利用される点火期間は、クランク
角が基準となるので、時間値をエンジン回転数に基づい
てクランク角に変換する必要がある。
【0006】エンジンシミュレータでは、計測される点
火進角に基づき、点火時期が異常であるか正常であるか
の判断も行う。たとえば図10に示すような点火異常検
出手段34を含むホストコンピュータ35では、基準信
号発生手段31からの基準信号の立下りで示される気筒
の上死点からの位相差を一旦時間として計測する。点火
異常検出手段34では、計測された時間値をクランク角
に変換し、点火信号が所定のクランク角範囲で発生して
いるか否かを判断する。所定のクランク角範囲は、基準
信号の前後に設けられ、この範囲に入らない点火抜けや
点火多発などの異常が生じているか否かを判定する。
【0007】図9や図10に示すホストコンピュータ3
0,35によるエンジンのシミュレーションは、図11
に示すようなエンジンモデルによって行われる。エンジ
ンモデル40では、スロットル41、噴射量42、点火
進角43およびスタータ44からのデータが入力され
る。吸入空気量算出手段45では、スロットル41の開
度に基づいて吸入空気量を算出する。A/F演算手段4
6では、燃料の噴射量42に基づいて、空気と燃料との
比率であってA/Fと略称される空燃比の演算を行う。
ノック算出手段47は、点火進角43に基づき、点火が
適切なタイミングで行われずにノッキングが発生するか
否かを算出する。吸入空気量算出手段45の算出結果に
基づき、基本トルク演算手段48は基本トルクを演算す
る。A/Fトルク演算手段49は、A/F演算手段46
の演算値に基づいて、A/Fトルクを演算する。ノック
トルク演算手段50は、ノック算出手段47の算出結果
に基づいて、ノックトルクを演算する。基本トルク演算
手段48、A/Fトルク演算手段49およびノックトル
ク演算手段50の出力は、積算手段51で掛け合わされ
る。積算手段51の出力は、加算手段52でスタータ4
4からの出力と加算される。加算手段52の出力は、エ
ンジン回転数演算手段53に入力され、エンジン回転数
が算出される。エンジン回転数演算手段53の演算結果
は、吸入空気量算出手段45、A/F演算手段46、ノ
ック算出手段47および基本トルク演算手段48にフィ
ードバックされる。A/F演算手段46では、気筒が複
数あっても、気筒別に噴射量を演算することはなく、そ
の時点の噴射量より全体的な空燃比を演算しているだけ
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図9に示すようなホス
トコンピュータ30によるエンジンシミュレータでは、
点火信号および噴射信号の計測に伴って次のような処理
を行っている。
【0009】基準信号の計測 点火信号の計測 噴射信号の計測 点火信号の角度変換 点火時期の気筒割り振り 噴射量の気筒割り振り 特にの基準信号の処理では、基準信号から点火時期が
求められる。またの点火時期の気筒振り分け、の噴
射量の気筒振り分けが行われるため、の点火信号の角
度変換には即時性が求められる。このためホストコンピ
ュータ30の処理に負担がかかっている。
【0010】また図10に示すようにして点火異常を検
出する構成では、基準信号および点火信号の2つの信号
の位相差を計測していることになるので、一方の信号異
常が発生し、たとえば点火抜けや点火多発となると、計
測値が異常となる。位相差を計測した上で異常か否かを
判断する必要があるので、計測装置側に負担がかかって
しまう。
【0011】図11に示すようなエンジンモデル40に
基づくシミュレーションでは、空燃比の計算を気筒別に
行わず、その時点の噴射量に従って行っているので、気
筒別にシミュレーションを行うことができず、最終的な
シミュレーションの精度も低くなってしまう。
【0012】本発明の目的は、エンジンシミュレーショ
ン用のソフトウエアの負担を軽減し、精度のよいシミュ
レーションや異常検出が可能となるエンジンシミュレー
タを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、クランク角信
号を用いてエンジン制御用コンピュータのシミュレーシ
ョンを行うエンジンシミュレータにおいて、予め設定さ
れるプログラムに従ってエンジンの動作についての時間
系処理を行い、エンジンの回転に対応する回転信号と、
クランク角が基準となる時点を示す基準信号とを導出す
るホストコンピュータと、ホストコンピュータからの回
転信号と基準信号とに基づいて、予め定めるクランク角
度変化毎にパルス信号を角度信号として発生するクラン
ク角信号発生手段と、ホストコンピュータからの回転信
号と基準信号とに基づいてエンジン制御用コンピュータ
から発生される制御信号のタイミングを、クランク角信
号発生手段からの角度信号のパルスを計数してクランク
角度に換算する角度換算手段とを含むことを特徴とする
エンジンシミュレータである。本発明に従えば、クラン
ク角信号発生手段から予め定めるクランク角度変化毎に
パルス信号が角度信号として発生される。角度換算手段
は、エンジン制御用コンピュータから発生される制御信
号のタイミングを、クランク角信号発生手段からの角度
信号のパルスを計数してクランク角度に換算する。角度
信号は予め定めるクランク角度変化毎に発生するパルス
であるので、その数がクランク角度に対応する。時間を
計測して回転数に基づいてクランク角に換算する処理が
不要となるので、ホストコンピュータの負担が軽減され
シミュレーションの精度向上などを図ることができる。
【0014】また本発明で、前記制御信号にはエンジン
点火時期を示す点火信号が含まれ、前記角度換算手段は
点火時期をクランク角度に換算することを特徴とする。
本発明に従えば、点火時期がクランク角度に直接変換さ
れて計測されるので、点火時期に基づくエンジンのシミ
ュレーションの際のホストコンピュータの負荷が軽減さ
れ、点火時期に関連するエンジンのシミュレーションを
より短い時間間隔で行うことなどによって、精度の向上
を図ることができる。
【0015】また本発明は、前記エンジン点火信号の終
了と同時に、前記角度換算手段の計数値をホストコンピ
ュータに転送する転送手段をさらに備えることを特徴と
する。本発明に従えば、点火時期の計測結果を直ちにホ
ストコンピュータに転送するので、その時点でのクラン
ク角度に対応してどの気筒の点火であるかを判別するこ
とができ、ホストコンピュータ内でのクランク角系の処
理が不要となって負担が軽減される。
【0016】また本発明は、前記基準信号および前記角
度信号に基づいて、点火が許可されるクランク角の範囲
で点火許可信号を発生する許可信号発生手段と、前記点
火信号を許可信号と比較し、点火信号が許可信号の発生
期間内に発生されているか否かに従って、点火が正常で
あるか異常であるかを判定する判定手段とをさらに含む
ことを特徴とする。本発明に従えば、許可信号発生手段
から発生される点火許可信号に基づいて点火信号の有無
を判別し、点火許可信号の発生中に点火信号が発生して
いれば正常であり、点火許可信号の発生中の期間から時
間的にずれて点火信号が発生しているときには、点火異
常と判断される。
【0017】また本発明は、前記制御信号には燃料噴射
時期を示す噴射信号が含まれ、前記基準信号および前記
角度信号に基づいて、吸気バルブの開放時期を示す吸気
バルブ信号を発生する吸気信号発生手段と、噴射信号お
よび吸気バルブ信号が共に発生されている期間を、燃料
の供給が行われる時間として計測する噴射時間計測手段
とをさらに含むことを特徴とする。本発明に従えば、イ
ンジェクタなどによる燃料の供給のための噴射と、吸気
バルブの開放とを組合わせ、エンジンへの燃料の供給時
間を噴射時間として計測することができる。
【0018】また本発明は、前記制御信号には燃料噴射
時期を示す噴射信号が含まれ、前記ホストコンピュータ
はシミュレーションに基づいて吸気バルブの開放時期を
示す吸気バルブ信号を発生し、噴射信号および吸気バル
ブ信号が共に発生されている期間を、燃料の供給が行わ
れる時間として計測する噴射時間計測手段をさらに含む
ことを特徴とする。本発明に従えば、噴射入力を気筒別
に振り分けるハードウエアを用いるので、ホストコンピ
ュータの負荷を軽減し、シミュレーションの精度を向上
することができる。
【0019】また本発明は、シミュレーションを行うエ
ンジンは複数の気筒を有し、前記吸気バルブ信号は気筒
毎に異なるタイミングで発生され、吸気バルブ信号およ
び前記噴射信号に基づいて、前記噴射時間計測手段の計
測時間を気筒別に振り分け、各気筒毎の噴射時間に基づ
いて燃料噴射量を算出する気筒別噴射量算出手段を備え
ることを特徴とする。本発明に従えば、エンジンの吸気
バルブのタイミングをホストコンピュータによるソフト
ウエアで発生し、噴射入力を気筒別に振り分けてエンジ
ンのシミュレーションを精度よく行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
エンジンシミュレータの概略的な構成を示す。エンジン
シミュレータ61は、制御用コンピュータ62に対して
エンジンのシミュレーションを行うために、ホストコン
ピュータ63、クランク角信号発生回路64、角度換算
回路65、転送回路66、点火許可信号発生回路67、
判定回路68、吸気バルブ信号発生回路69、噴射時間
計測回路70および時刻信号発生回路71を含む。
【0021】図2は、図1のクランク角信号発生回路6
4、角度換算回路65および噴射時間計測回路70の基
本的な動作を示す。クランク角信号発生回路64では、
ホストコンピュータ63から発生される基準信号および
回転数を表すデータに基づいて、一定のクランク角毎に
パルスとして発生される角度信号、角度信号よりは大き
なクランク角変化毎に発生される複数のクランク角信
号、クランク角が基準位置にあることを示す基準信号な
どを発生する。さらに点火許可信号および吸気バルブ信
号も、気筒毎に異なるタイミングで発生する。
【0022】角度換算回路65では、制御用コンピュー
タ62から入力される点火信号の立下り時点を、その気
筒に対する点火許可信号の立上り時点から角度信号を計
数することによって計測する。各気筒毎の計測結果は、
点火許可信号の立下り時点でホストコンピュータ63に
転送される。ホストコンピュータ63では、計測値が転
送されるタイミングでどの気筒に対する点火時期を表す
データであるかを判別することができ、複数の気筒を有
するエンジンのシミュレーション精度の向上を図ること
ができる。
【0023】噴射時間計測回路70では、図1の時刻信
号発生回路71から一定の時間間隔で発生される時刻信
号を、制御用コンピュータ62からの噴射信号とクラン
ク角信号発生回路64からの吸気バルブ信号とに基づい
て計数する。すなわち、吸気バルブ信号と噴射信号とが
ともに立上っている期間が燃料噴射期間であり、簡単な
論理演算で気筒毎に噴射期間の振り分けを行うことがで
きる。
【0024】図3は、図2の動作を行う図1に示す角度
換算回路65の動作原理を示す。点火信号に基づく点火
時期計測用信号がハイレベルの期間に角度信号を計測す
れば、点火時期計測用信号の立上り時点から立下り時点
までのクランク角度を直接計測することができる。たと
えば角度信号の1パルスが1°に相当すると、点火時期
計測用信号との論理積を取ることによって、点火時期に
対応する信号が得られる。この信号のパルス数を計数す
ることによって、点火時期を直接角度換算して計測する
ことができ、ホストコンピュータでの角度変換処理を不
要にすることができる。
【0025】図4は、図1の判定回路68の動作原理を
(a)で、論理的構成の一例を(b)でそれぞれ示す。
UP/DOWNカウンタ73は、点火許可信号の立上り
でカウントUPし、点火信号の立下りでカウントDOW
Nする。UP/DOWNカウンタ73の計数値であるC
OUNTを比較器74で0と比較する。比較器74が比
較を行うタイミングは、NORゲート75の出力がハイ
レベルになるタイミングである。NORゲート75の出
力がハイレベルになるタイミングは、点火許可信号およ
び点火信号がともにローレベルとなるときである。この
ときにUP/DOWNカウンタ73の計数値COUNT
が0となっていなければ、点火異常と判断される。たと
えば点火抜けの場合には、点火許可信号の立上りでUP
/DOWNカウンタの計数値が増加しても、点火信号の
立下りが与えられないので、計数値COUNTは+とな
る。点火許可信号がハイレベルでない期間に点火信号が
入力されるときには、UP/DOWNカウンタには点火
信号の立下り時点でのカウントDOWNのみが行われる
ので、計数値COUNTは−となる。
【0026】図5は、図1のホストコンピュータ63に
よるシミュレーションのためのエンジンモデル80の構
成を示す。本実施形態では、複数、たとえば4つの気筒
を有するエンジンに対し、各気筒別に#1噴射総量8
1、#2噴射総量82、#3噴射総量83、#4噴射総
量84が与えられる。A/F演算手段86は、各気筒別
の噴射量計測値に基づいて空燃比の演算を行うので、演
算精度の向上を図ることができる。また、この演算結果
を利用するA/Fトルク演算手段の演算精度も向上す
る。エンジンモデル80の他の構成要素を、図11に示
す従来のエンジンモデル40と同等とすると、このエン
ジンモデル80では気筒別にA/Fの演算を行う必要が
あるので、ホストコンピュータ63の負担は増加する。
しかしながら、クランク角変換や気筒振分け処理に対す
る負担が大幅に軽減されているので、全体としては同等
の負担で、より精度の高いシミュレーションを行うこと
ができる。
【0027】図6は、図5に示す#1〜4の噴射総量8
1〜84を計測する基本的な考え方を示す。エンジンの
回転数に対応する周期で、クランク角の30度ずつの変
化を示す30度信号と、各気筒の上死点のタイミングに
対応するクランク角180度毎の基準信号に基づいて、
各気筒毎の吸気バルブ信号が発生される。各気筒の吸気
タイミング波形は、基準信号の立下がりの前60度から
後240度までの範囲でハイレベルとなり、吸気バルブ
が開いていることを示す。各気筒別の噴射総量は、噴射
入力が立上がると一定の勾配で増加し、対応する気筒の
吸気バルブ信号が立下がって閉になる時点の計測値を噴
射総量として読込み、図5のA/F演算手段86に転送
し、計測値を0にリセットして初期化する。噴射入力が
立下がると、計測値はその時点での値を保持する。各噴
射総量の計測は、たとえば、一定時間毎に発生するクロ
ック信号をカウンタで計数するようなハードウェアによ
って、容易に実現することができる。
【0028】図7は、図6に示す各気筒別の噴射量の計
測を、ホストコンピュータ63によるソフトウェアで行
う場合の処理を示す。ステップa0から処理を開始し、
ステップa10では1番目の気筒についのタイミングで
あるか否かをクランク角に基づいて判断する。1番目の
気筒のタイミングであれば、ステップa11で吸気バル
ブが閉じているタイミングであるか否かを判断する。閉
じていないタイミングであれば、ステップa12で噴射
入力があるか否かを判断する。噴射入力があれば、ステ
ップa13で噴射量の累計を行う。ステップa11で吸
気バルブが閉じているタイミングであると判断されると
きは、ステップa14で噴射累計値をエンジンモデル側
に転送する。次にステップa15で、噴射累計値を0に
初期化しする。ステップa12で噴射入力が無いと判断
されるとき、またはステップa13,a15が終了した
とき、さらにはステップa20,a30,a40,…
で、2番目、3番目、4番目などについての同様な処理
が終了したとき、ステップa50で、1回の処理を終了
する。このような処理を、短時間のサイクルタイムで繰
返し、精度の良い気筒振分けを行うことができる。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、制御用コ
ンピュータから発生される制御信号の発生時期を、クラ
ンク角に変換して計測することができるので、ホストコ
ンピュータの負荷を軽くしてシミュレーションの精度向
上を図ることができる。
【0030】また本発明によれば、点火時期をクランク
角で直接換算することができるので、点火のタイミング
を用いるシミュレーションを行う場合の負担を軽減し、
シミュレーションの精度を向上させることができる。
【0031】また本発明によれば、点火時期のクランク
角による変化結果を利用して、気筒毎の点火時期の割り
振りなどを容易に行うことができる。
【0032】また本発明によれば、点火時期が正常であ
るか異常であるかの判定を容易に行うことができる。
【0033】また本発明によれば、燃料噴射量を吸気バ
ルブのタイミングも考慮して算出することができるの
で、正確な燃料噴射量に基づくシミュレーションの精度
向上を図ることができる。
【0034】また本発明によれば、ハードウエアで吸気
バルブタイミングを発生するので、ホストコンピュータ
の負担を軽減し、気筒別の燃料噴射量の振り分けを精度
よくシミュレーションすることができる。
【0035】また本発明によれば、ホストコンピュータ
のソフトウエアで気筒別の燃料噴射量振り分けを容易に
行い、エンジンのシミュレーション精度向上を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の概略的な電気的構成を
示すブロック図である。
【図2】図1の基本的な動作を示す波形図である。
【図3】図1の角度換算回路65の動作原理を示す波形
図である。
【図4】図1の判定回路68の動作原理を示す波形図、
および一例の論理回路図である。
【図5】図1のホストコンピュータ63によってシミュ
レーションが行われるエンジンモデル80の構成を示す
ブロック図である。
【図6】図5のエンジンモデル80に入力する噴射総量
の計測原理を示す波形図である。
【図7】図6に示す各気筒別の噴射量の計測を、ホスト
コンピュータ63によるソフトウェアで行う場合の処理
を示すフローチャートである。
【図8】従来からのエンジンの電子制御のための構成を
示すブロック図である。
【図9】図8のエンジンのシミュレーションをおこなう
エンジンシミュレータの構成を示すブロック図である。
【図10】従来からの点火異常検出の原理を示す波形図
である。
【図11】図9または図10のホストコンピュータ3
0,35によるエンジンモデルの構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
61 エンジンシミュレータ 62 制御用コンピュータ 63 ホストコンピュータ 64 クランク角信号発生回路 65 角度換算回路 66 転送回路 67 点火許可信号発生回路 68 判定回路 69 吸気バルブ信号発生回路 70 噴射時間計測回路 71 時刻信号発生回路 80 エンジンモデル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク角信号を用いてエンジン制御用
    コンピュータのシミュレーションを行うエンジンシミュ
    レータにおいて、 予め設定されるプログラムに従ってエンジンの動作につ
    いての時間系処理を行い、エンジンの回転に対応する回
    転信号と、クランク角が基準となる時点を示す基準信号
    とを導出するホストコンピュータと、 ホストコンピュータからの回転信号と基準信号とに基づ
    いて、予め定めるクランク角度変化毎にパルス信号を角
    度信号として発生するクランク角信号発生手段と、 ホストコンピュータからの回転信号と基準信号とに基づ
    いてエンジン制御用コンピュータから発生される制御信
    号のタイミングを、クランク角信号発生手段からの角度
    信号のパルスを計数してクランク角度に換算する角度換
    算手段とを含むことを特徴とするエンジンシミュレー
    タ。
  2. 【請求項2】 前記制御信号にはエンジン点火時期を示
    す点火信号が含まれ、 前記角度換算手段は点火時期をクランク角度に換算する
    ことを特徴とする請求項1記載のエンジンシミュレー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記エンジン点火信号の終了と同時に、
    前記角度換算手段の計数値をホストコンピュータに転送
    する転送手段をさらに備えることを特徴とする請求項2
    記載のエンジンシミュレータ。
  4. 【請求項4】 前記基準信号および前記角度信号に基づ
    いて、点火が許可されるクランク角の範囲で点火許可信
    号を発生する許可信号発生手段と、 前記点火信号を許可信号と比較し、点火信号が許可信号
    の発生期間内に発生されているか否かに従って、点火が
    正常であるか異常であるかを判定する判定手段とをさら
    に含むことを特徴とする請求項2または3記載のエンジ
    ンシミュレータ。
  5. 【請求項5】 前記制御信号には燃料噴射時期を示す噴
    射信号が含まれ、 前記基準信号および前記角度信号に基づいて、吸気バル
    ブの開放時期を示す吸気バルブ信号を発生する吸気信号
    発生手段と、 噴射信号および吸気バルブ信号が共に発生されている期
    間を、燃料の供給が行われる時間として計測する噴射時
    間計測手段とをさらに含むことを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載のエンジンシミュレータ。
  6. 【請求項6】 前記制御信号には燃料噴射時期を示す噴
    射信号が含まれ、 前記ホストコンピュータはシミュレーションに基づいて
    吸気バルブの開放時期を示す吸気バルブ信号を発生し、 噴射信号および吸気バルブ信号が共に発生されている期
    間を、燃料の供給が行われる時間として計測する噴射時
    間計測手段をさらに含むことを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載のエンジンシミュレータ。
  7. 【請求項7】 シミュレーションを行うエンジンは複数
    の気筒を有し、 前記吸気バルブ信号は気筒毎に異なるタイミングで発生
    され、 吸気バルブ信号および前記噴射信号に基づいて、前記噴
    射時間計測手段の計測時間を気筒別に振り分け、各気筒
    毎の噴射時間に基づいて燃料噴射量を算出する気筒別噴
    射量算出手段を備えることを特徴とする請求項5または
    6記載のエンジンシミュレータ。
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