JPH10205344A - 円盤型回転エンジン - Google Patents

円盤型回転エンジン

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JPH10205344A
JPH10205344A JP9333483A JP33348397A JPH10205344A JP H10205344 A JPH10205344 A JP H10205344A JP 9333483 A JP9333483 A JP 9333483A JP 33348397 A JP33348397 A JP 33348397A JP H10205344 A JPH10205344 A JP H10205344A
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rotating circular
rotating
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disk
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 回転体によって形成する二つの容積可変チャ
ンバを用い、公害を少なくすると共に、消費燃料と出力
の減歩率を低く抑えたエンジンを提供する。 【解決手段】 円筒内周壁を有するケーシング1と、一
端側に少なくとも各二つの放射状凹部と凸部を交互に有
し、ケーシング内周壁に同軸、かつ、気密に嵌装された
非回転円形体2と、一端側に非回転円形体の凹凸面に対
応して同形の面を形成し、非回転円形体の凹凸面に摺接
しケーシング内周壁に気密、かつ、回転可能に嵌装され
た回転円形体3と、この回転円形体と連動して回転する
回転出力軸6´と、回転円形体と非回転円形体を係合さ
せる押圧手段7,8と、非回転円形体に連通させた燃料
供給路と、排気口と、内部に点火プラグを配置したガス
溜め燃焼室と、圧縮連絡路とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非回転円形体と回転
円形体の凹凸対向面間に形成される容積可変の一対のチ
ヤンバで吸気、圧縮、膨張、排気を行う円盤型回転エン
ジンに関するものである。
【0002】
【技術的背景】この発明は、正円のケーシング内に円筒
と同軸線となるようにした2枚の円形体を相対面させ、
該対向面のそれぞれに放射状に設けた凹・凸を対称的に
設けて、いずれかを回転させた場合に各々の凹と凸とが
接面した噛合関係を形成する形態と、この噛合関係から
いずれか一方あるいは双方が異方向に回転した際に、各
々の凸同志が摺合する状態に変化するように構成すると
ともに、互いの円形体の軸方向への移動距離の合計が前
記凹・凸の高低差と同距離を移動し、これが最大の対面
円形体の最大移動距離とする。
【0003】この2枚の円形体のそれぞれにあっては、
一方の円形体を非回転円形体とするとともに軸線方向へ
の横移動体となるようにし、対面する他方の円形体は回
転動のみを許された回転体となるようにする。
【0004】これら2つの円形体は凹・凸同志が常に噛
合関係にあるように非回転円形体の外側から押圧力を付
与し、凸・凸同志が摺合する際のみ非回転円形体は押圧
力に抗して外側に後退するようにする。
【0005】このように凸・凸同志が相対向位置にあ
り、そこに生じたチャンバ(空隙)と外殻のケーシング
とにより密閉室が作用室となり、この密閉室の断続形成
により内燃機としての吸入・圧縮・爆発・排気の行程を
形成し、この動作に伴う回転円形体の回転が出力源とな
って、該回転円形体に設けた軸体が出力軸となり、該出
力軸により外部に回転動力の供給できるようにしたもの
である。
【0006】
【従来の技術】一般に内燃機関としてシリンダ・ピスト
ンの組み合わせで所定の作動行程によりピストンの直動
型往復運動を運動方向変換手段のクランク軸を介して回
転運動が供給できるようになっていることは周知の技術
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】シリンダ、ピストン及
びクランクを使用し、シリンダ内に吸引した燃料を圧縮
して爆発的に燃焼させることによりピストン運動を回転
運動に変換するピストン型内燃機関は一般に自動車など
の駆動手段として広く使用されている。
【0008】この種のピストン型内燃機関は、ピストン
の圧縮行程完了直前に燃料が点火され、ピストンの下死
点到達前に膨張行程が完了するのが理想とされている。
【0009】ところが、現実には燃料への着火伝播の速
度が遅いことと、ピストンが上死点と下死点の間を所定
のストロークで必然的に往復移動する構造であることか
ら、ピストンが下死点を過ぎても膨張行程が続く傾向が
ある。このことはピストンが上死点に向かう排気行程に
まで膨張現象が作用し、大きな抵抗が生ずることを意味
する。
【0010】このために、消費される燃料エネルギーに
対する発生運動エネルギーの減歩率が高くなり、歩留り
が悪くなる。
【0011】また、ガソリンや軽油等の消費エネルギー
の減歩率が高くなると不完全燃焼や変質有害化合物の発
生を招くので、経済的な損失だけでなく、公害の発生原
因にもなる。
【0012】最近のガソリンエンジンにあっては、排気
量対出力の比率を高くする目的で、排気量に対して過剰
な燃料を供給して大出力を得ようとする傾向があるが、
従来のピストン型内燃機関は前記のように着火伝播の遅
延による不完全燃焼をおこし易いのでこの傾向は不完全
燃焼ガスの発生を助長し、別途にその対策が必要にな
る。
【0013】尚、ジーゼルエンジンの分野においても、
従来のようにピストン型ジーゼルエンジンは、高い圧縮
比の下で燃料を燃焼させるので、高温燃焼による窒素酸
化物の発生が公害問題を大きくしている。
【0014】従って、本発明の主たる目的は、回転体に
よって形成される二つの容積可変チャンバを用いること
により、不完全燃焼による公害を少なくするとともに、
消費燃料と得られる出力の減歩率を低く抑えることがで
きる新規なエンジンを提供することにある。
【0015】本発明の他の目的は、軽油を使用する場合
でも窒素酸化物の発生を抑制して高効率の出力が得られ
るエンジンを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成させるための手段として、第1の発明は、円筒内
周壁を有するケーシングと;一端側に少なくとも二つの
放射状凹部と二つの放射状凸部を交互に有する流線形の
波形凹凸面を形成してなり、前記ケーシングの内周壁に
同軸、かつ、気密に嵌装された非回転円形体と;一端側
に前記非回転円形体の波形凹凸面と同形の放射状凹凸面
を形成してなり、この凹凸面の凸部が前記非回転円形体
の波形凹凸面に摺接するようにしてケーシング内周壁に
気密、かつ、回転可能に嵌装された回転円形体と;この
回転円形体と連動して回転し、一端をケーシングの外部
に突出させた回転出力軸と;回転円形体の回転に伴って
軸方向へ往復摺動できるようにした非回転円形体又は回
転円形体を、相手側の回転円形体又は非回転円形体の凹
凸面に弾力的に係合させる押圧手段と;回転円形体の凸
部が摺接する非回転円形体の第1凹部の噛合側傾斜部近
傍に連通させた燃料供給路と;回転円形体の凸部が摺接
する非回転円形体の第2凹部の反噛合側傾斜部近傍に連
通させた排気口と;回転円形体の凸部が摺接する非回転
円形体の第2凹部の噛合側傾斜部近傍に開口させ、内部
に点火プラグを配置したガス溜め燃焼室と;回転円形体
の凸部が摺接する非回転円形体の第1凹部の反噛合側傾
斜部近傍から前記ガス溜め燃料室に逆止弁を介して連通
させた圧縮連絡路と;を有するものである。
【0017】第2の発明は、非回転円形体又は回転円形
体のいずれか一方を凹凸面の高低差のストロークで軸方
向へ往復摺動可能に配置してなるものである。
【0018】第3の発明は、非回転円形体及び回転円形
体の双方を軸方向へ往復摺動可能に配置し、両回転体の
摺動ストロークの合計が凹凸面の高低差と等しくなるよ
うに規制したものである。
【0019】第4の発明は、押圧手段がスプリング又は
圧縮シリンダもしくはこれらの組合せからなるものであ
る。
【0020】第5の発明は、軸方向に移動する非回転円
形体又は回転円形体のいずれか一方又は双方に、前記移
動と連動して圧縮流体の供給を制御し、かつ、前記非回
転円形体又は回転円形体背面の流体圧シリンダに供給で
きるようにしてなるものである。
【0021】第6の発明は、燃料供給路、圧縮連絡路、
ガス溜め燃焼室及び排気口の全部又は一部が非回転円形
体に設けてなるものである。
【0022】第7の発明は、燃料供給路、圧縮連絡路、
ガス溜め燃焼室及び排気口の全部又は一部がエンジンケ
ーシングに設けてなるものである。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の上記の目的は、一端側に
少なくとも二つの放射状凹部と二つの放射状凸部を有す
る波形凹凸面を形成した非回転円形体と回転円形体を用
い、回転円形体の回転によって非回転円形体との間に形
成される一対の容積可変チャンバの一方で吸気、圧縮の
各行程を同時に行うとともに、他方のチャンバで膨張、
排気の各行程が同時に行われるようにした円盤型回転エ
ンジンによって達成される。
【0024】以下に本発明の実施例を添付の図面に基づ
いて説明する。図1に示すように、円盤型回転エンジン
は、内部に真円の円筒内周壁を有するケーシング1を有
し、このケーシング1の内部に真円の非回転円形体2と
回転円形体3が、その軸方向の一端側を対向させて気密
に嵌装されている。
【0025】非回転円形体2と回転円形体3の各々の対
向面は、図2に示すように、複数(図では4ケ所)の放
射状凹部4と複数(図では4ケ所)の凸部5を交互に連
結させた波形凹凸面を有し、該凹凸面はなだらかな曲線
の流線形に形成されている。
【0026】図1の実施例では、回転円形体3は軸心に
一体回転可能の軸体6を有し、この軸体6をケーシング
1に軸支して回転可能に嵌装されているとともに、ケー
シング1の外部に突出した軸体6の一端側が回転出力軸
6’を構成している。
【0027】他方、前記したように、非回転円形体2は
回転円形体3との対向面に回転円形体3の波形凹凸面に
密接に噛合う流線形の波形凹凸面を有し、ケーシング1
内に回転不能に嵌装されている。判り易く説明するため
に、図では非回転円形対2の凹部は参照符号4´で示
し、凸部は参照符号5´で示している。
【0028】非回転円形体2と回転円形体3は、回転円
形体3の回転により非回転円形体2の凹凸面との間に少
なくとも一対の容積可変のチャンバまたは隙間を形成す
るもので、従って非回転円形体2と回転円形体3は回転
中も常に圧接されており、しかも、回転円形体3の凸部
が圧接力に抗して非回転円形体2の凸部をのり超えて回
転するようにする必要がある。そのために、本発明で
は、非回転円形体2と回転円形体3のいずれか一方また
は双方が軸方向へ所定のストロークで摺動するととも
に、摺動可能にした非回転円形体2及び/又は回転円形
体3が押圧力によって復帰するようになっている。
【0029】このため、図1の実施例は、非回転円形体
2のみをスプライン係合によりケーシング1に摺動可能
に且つ回転不能に嵌装するとともに、非回転円形体2の
背面側にスプリング7及び/又は流体圧シリンダ8等の
押圧手段を介装してある。
【0030】これに対し、図3の実施例は、回転円形体
3又はその軸体6を回転出力軸6’にスプライン係合部
9を介して摺動自在且つ一体回転可能に連結するととも
に、回転円形体3の背面側にスプリング7及び/又は流
体圧シリンダ8(図は省略)などの押圧手段を介装し、
これにより、非回転円形体2と回転円形体3が常に圧接
するようにしてある。
【0031】このように、非回転円形体2を摺動させな
い場合は、非回転円形体2はケーシング1に固定しても
よく、また、ケーシング1と一体成型してもよい。
【0032】上記のように、非回転円形体2又は回転円
形体3の一方のみを摺動させる場合の摺動ストロークは
前記波形凹凸面の凹部と凸部の高低差寸法に規制するの
が望ましい。
【0032】前記した押圧手段に流体圧を用いる場合
に、軸方向に移動する非回転円形体2、場合により回転
円形体3の背面側に流体圧シリンダ8を設けて、高圧流
体を圧入するものである。(図1ならびに図4参照)
【0033】図4に示す実施例は、高圧流体、例えば圧
縮空気を用いる場合には、(図4)ケーシング1の一部
をピストン状突起19に構成し、非回転円形体2の背面
に凹設した流体圧シリンダ8を嵌合し、コンプレッサ1
8からの導管20と排管21とをピストン状突起19を
経由して開口し、排管21には弁22を設けて、非回転
円形体2と回転円形体3との噛合関係状態と連動して弁
22との開閉状態を司るようにしてある。
【0034】これら、非回転円形体2ならびに回転円形
体3はケーシング1と密接状態を旨とするもので、その
接合面をシールする円周シール23を外周に設ける。
【0035】非回転円形体2ならびに回転円形体3の外
周にはシール溝24を凹設し、板バネ25を介装して円
周シール23を嵌合する。
【0036】図5の実施例では、前記円周シール23を
非回転円形体2ならびに回転円形体3の外周における波
形凹凸に合わせた一定間隙を介した複数を平列設したも
のである。
【0037】また図7の実施例では、非回転円形体2の
軸孔内周に接する軸体6の外周にも前記円周シーム23
と同構成の円周シール23’が嵌合されている。
【0038】回転円形体3における非回転円形体2との
接合面において、放射状凸部5の稜線位置に対面シール
26が嵌合され、その頂部が前記稜線位置より自然状態
で突出し、非回転円形体2との圧接時には没入作用する
板バネ25’が弾発作用するように植込まれている。
【0039】さらに、非回転円形体2における回転円形
体3との接合面において放射状凸部5’の稜線位置に狭
幅の逆止めシール27の前辺を固着し、対面する回転円
形体2の回転進行方向と相対向するように後辺をなびか
せて、各チャンバ11の仕切作用を奏でるように設ける
ものである。
【0040】尚、図は省略したが、図1、図3の上記構
成を組合せ、非回転円形体2と回転円形体3の双方を軸
方向へ摺動自在に嵌装し、各々の背面側に押圧手段を介
装してもよい。この場合は、非回転円形体2と回転円形
体3の摺動ストロークの合計が凹凸面の高低差寸法に合
致するようにする。
【0041】上記の構成により、非回転円形体2に対し
て回転円形体3を回転させると、図12〜図15に示す
ように、非回転円形体2と回転円形体3の両凹凸面間
に、両凹凸面の相対位置変位に伴って容積が変化する複
数のチャンバ(隙間)が生成される。
【0042】本発明は、隣合う一対のチャンバ10、1
1を一組のエンジン行程室とし、回転円形体3の進行方
向からみて、後方の第1チャンバ(第1凹部)10を吸
気行程及び圧縮行程用のチャンバとして使用し、前方の
第2チャンバ(第2凹部)11を膨張行程及び排気行程
用のチャンバとして使用するものである。
【0043】このために、図の実施例では、回転円形体
3の回転方向からみて、非回転円形体2の第1チャンバ
10の噛合側傾斜面10aに外部からの燃料供給路12
(吸気口)を開口させてある。また、非回転円形体3の
次段の第2チャンバ11の反噛合側傾斜面11bに外部
への排気口13が開口している。
【0044】他方、非回転円形体3の前記第2チャンバ
11の噛合側傾斜面11aの内側に点火プラグ14を配
設したガス溜め燃焼室15を設け、このガス溜め燃焼室
15を前記噛合側傾斜面11aに開口させるとともに、
前記第1チャンバ10の反噛合側傾斜面10bから前記
ガス溜め燃焼室15に圧縮連絡路16を形成し、この連
絡路16にガス溜め燃焼室15へのみ開く逆止弁17を
設けてある。
【0045】このように、燃料供給路12と圧縮連絡路
16を臨ませた第1チャンバ10と、ガス溜め燃焼室1
5と排気口13を臨ませた第2チャンバ11は非回転円
形体2の凹凸面に二つ一組として連続的に配置されてい
る。
【0046】図の実施例では、第1チャンバと第2チャ
ンバからなるエンジン行程室を2組設けた場合を例示し
たが、非回転円形体2と回転円形体3の凹凸面の間に3
組以上設けてもよい。
【0047】尚、図の実施例では前記燃料供給路12、
圧縮連絡路16、ガス溜め燃焼室15及び排気口13を
非回転円形体2に形成する具体例を示したが、これとは
別に、ケーシング1にこれらの燃料供給路12、圧縮連
絡路16、ガス溜め燃焼室15及び排気口13を貫設
し、前記傾斜面10a、10b、11a、11bの近傍
にそれぞれ開口させてもよい。
【0048】次に、本発明の作用について、図12乃至
図15に基づいて説明する。図1及び図3において、回
転円形体3に矢印方向の回転力が作用すると押圧手段に
よって挿されている非回転円形体2又は回転円形体3が
軸方向へスライドし、回転円形体3の凸部5が非回転円
形体2の凹凸面に摺接して回転する。その結果、回転円
形体3の回転位置によって、非回転円形体2と回転円形
体3の対向凹凸面間に図12乃至図15に示すような、
容積可変の種々のチャンバ(隙間)が形成される。
【0049】図12は非回転円形体2の凸部5’と回転
円形体2の凸部5が摺接し、両円形体2、3間の第1チ
ャンバ10、第2チャンバ11の容積が最大になったと
きの状態を示し、この状態では第2チャンバ11の膨張
行程が完了し、第1チャンバ10への燃料供給が完了し
ている。
【0050】この状態で、回転円形体3が矢印方向に回
転すると、第1チャンバ10が圧縮され、燃料が圧縮連
絡路16を通してガス溜め燃焼室15に圧送されると同
時に、ガス溜め燃焼室15が、回転円形体3の先行凸部
5によって閉鎖され、エンジンは圧縮行程に向かう。ま
た、このとき第2チャンバ11のガスは回転円形体3の
先行凸部5によって排気口13から排出され、排気行程
に向かう。
【0051】従って、図12から図14に至る間では圧
縮行程と排気行程が、別々の第1チャンバ10と第2チ
ャンバ11において同時に進行する。
【0052】次に、図14に示す圧縮行程完了状態でガ
ス溜め燃焼室15の点火プラグ14が点火されると燃料
が爆発作用により膨張し、その膨張力によって回転円形
体3が矢印方向へ回転すると同時に、第1チャンバ10
では次段の吸気行程に向かう。従って、図14から図1
2に至る間では、膨張行程と吸気行程が別々の第2チャ
ンバ11と第1チャンバ10において同時に行なわれ
る。
【0053】このようにして、膨張と吸気の動じ進行と
圧縮と排気の動じ進行が連続的に行われることにより回
転円形対3が連続回転し、出力回転軸から回転力が得ら
れるものである。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明は、相対する凹凸
面の相対的位置変化によって容積が変わる一対の二つの
チャンバを一組のエンジン室とし、圧縮と排気とを同時
に行なうとともに、膨張と吸気を同時に行うようにした
ことにより、次のような種々の利点が得られる。
【0055】膨張行程が完全に完了した後に排気行程が
行われるので、従来のように、膨張行程と排気行程が干
渉しあうことがなくなり、従って、燃料の完全燃焼が促
進されるとともに、爆発による膨張エネルギーの全てが
回転力に寄与するので燃料エネルギーに対する出力エネ
ルギーの歩留まりが著しく向上する。また、燃料が完全
燃焼しないうちに排気されてしまうという現象が回避さ
れるので、不完全燃焼による公害の発生が減少される。
【0056】エンジン室のチャンバが比較的小であるの
で、着火が供給燃料の全量へ迅速に伝播し、この点から
も、完全燃焼と高出力が得られる。また、二つのチャン
バにおいて、圧縮と排気が同時に進行し、膨張と吸気が
同時進行するので吸気、圧縮、膨張、排気の4行程が二
サイクルで完了する。従って、摺動による接触抵抗が少
なくなり、効率のよい回転出力が得られる。
【0057】さらに、エンジン室の各チャンバの容積が
小さいことによって圧縮比を低くおさえることができ
る。したがって、ジーゼルエンジンとして使用する場合
に、燃焼温度が比較的低温に保たれるので窒素酸化物の
発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 エンジンケーシングを断面で示す本発明
の円盤回転エンジンの概略的な内部説明図
【図2】 回転円形体の透視図
【図3】 他の実施例による図1相当図
【図4】 回転エンジンにおける押圧作用部の断面
【図5】 円周シールを装着した非回転円形体・回
転円形体の正面図
【図6】 円形シールを嵌合した部分的拡大断面図
【図7】 軸を貫通させた非回転円形体の断面図
【図8】 軸を断面で示した回転円形体接合面の平
面図
【図9】 対面シールを嵌合した部分的拡大断面図
【図10】 逆止めシールを装着した非回転円形体の
正面図
【図11】 逆止めシールを装着した非回転円形体の
平面図
【図12】 本発明による回転エンジンの吸気行程説
明図
【図13】 本発明による回転エンジンの圧縮・排気
行程説明図
【図14】 本発明による回転エンジンの圧縮・排気
行程完了説明図
【図15】 本発明による回転エンジンの膨張・吸気
行程説明図
【符号の説明】
1 ケーシング 2 非回転円形体 3 回転円形体 4 放射状凹部 4’ 凹部 5 放射状凸部 5’ 凸部 6 軸体 6’ 回転出力軸 7 スプリング 8 流体圧シリンダ 9 スプライン係合部 10 チャンバ 10a 噛合側傾斜面 11 チャンバ 11a 噛合側傾斜面 11b 反噛合側傾斜面 12 燃料供給路 13 排気口 14 点火プラグ 15 ガス溜め燃焼室 16 圧縮連絡路 17 逆止弁 18 コンプレッサ 19 ピストン状突起 20 導管 21 排管 22 弁 23 円周シール 23’ 円周シール 24 シール溝 25 板バネ 25’ 板バネ 26 対面シール 27 逆止めシール

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒内周壁を有するケーシングと;一端
    側に少なくとも二つの放射状凹部と二つの放射状凸部を
    交互に有する流線形の波形凹凸面を形成してなり、前記
    ケーシングの内周壁に同軸、かつ、気密に嵌装された非
    回転円形体と;一端側に前記非回転円形体の波形凹凸面
    と同形の放射状凹凸面を形成してなり、この凹凸面の凸
    部が前記非回転円形体の波形凹凸面に摺接するようにし
    てケーシング内周壁に気密、かつ、回転可能に嵌装され
    た回転円形体と;この回転円形体と連動して回転し、一
    端をケーシングの外部に突出させた回転出力軸と;回転
    円形体の回転に伴って軸方向へ往復摺動できるようにし
    た非回転円形体又は回転円形体を、相手側の回転円形体
    又は非回転円形体の凹凸面に弾力的に係合させる押圧手
    段と;回転円形体の凸部が摺接する非回転円形体の第1
    凹部の噛合側傾斜部近傍に連通させた燃料供給路と;回
    転円形体の凸部が摺接する非回転円形体の第2凹部の反
    噛合側傾斜部近傍に連通させた排気口と;回転円形体の
    凸部が摺接する非回転円形体の第2凹部の噛合側傾斜部
    近傍に開口させ、内部に点火プラグを配置したガス溜め
    燃焼室と;回転円形体の凸部が摺接する非回転円形体の
    第1凹部の反噛合側傾斜部近傍から前記ガス溜め燃料室
    に逆止弁を介して連通させた圧縮連絡路と;を有するこ
    とを特徴とする円盤型回転エンジン。
  2. 【請求項2】 非回転円形体又は回転円形体のいずれか
    一方を凹凸面の高低差のストロークで軸方向へ往復摺動
    可能に配置した請求項1記載の円盤型回転エンジン。
  3. 【請求項3】 非回転円形体及び回転円形体の双方を軸
    方向へ往復摺動可能に配置し、両回転体の摺動ストロー
    クの合計が凹凸面の高低差と等しくなるように規制した
    請求項1記載の円盤型回転シリンダ。
  4. 【請求項4】 押圧手段がスプリング又は圧縮シリンダ
    もしくはこれらの組合せからなる請求項1、2又は3記
    載の円盤型回転シリンダ。
  5. 【請求項5】 軸方向に移動する非回転円形体又は回転
    円形体のいずれか一方又は双方に、前記移動と連動して
    圧縮流体の供給を制御し、かつ、前記非回転円形体又は
    回転円形体背面の流体圧シリンダに供給できるようにし
    てなる請求項1、2、3又は4記載の円盤型回転シリン
    ダ。
  6. 【請求項6】 燃料供給路、圧縮連絡路、ガス溜め燃焼
    室及び排気口の全部又は一部が非回転円形体に設けられ
    ている請求項1、2、3又は4記載の円盤型回転エンジ
    ン。
  7. 【請求項7】 燃料供給路、圧縮連絡路、ガス溜め燃焼
    室及び排気口の全部又は一部がケーシングに設けられて
    いる請求項1、2、3又は4記載の円盤型回転シリン
    ダ。
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