JPH10204854A - フロートバルブ型分水工 - Google Patents

フロートバルブ型分水工

Info

Publication number
JPH10204854A
JPH10204854A JP1136997A JP1136997A JPH10204854A JP H10204854 A JPH10204854 A JP H10204854A JP 1136997 A JP1136997 A JP 1136997A JP 1136997 A JP1136997 A JP 1136997A JP H10204854 A JPH10204854 A JP H10204854A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
valve
float
water level
water tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1136997A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Kodama
皓 児玉
Shoichi Yonemura
省一 米村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP1136997A priority Critical patent/JPH10204854A/ja
Publication of JPH10204854A publication Critical patent/JPH10204854A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Barrages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 末端弁群の開度をコントロールするなど下流
側配管抵抗の適正管理を行なわずとも、分水路内の水位
が所定値以下になって空気が巻き込まれることを防止し
て、下流側配管網での円滑な流れを保持できるようにす
る。 【解決手段】 水槽1に接続された流入管2の先端部に
配置されたバルブ3をフロート8の上下動に応じて開閉
させるパンタグラフ式リンク機構9を設けるとともに、
水槽1内に挿入設置される分水管4の頂部周壁を切欠い
て越流堰5が形成され、かつ、その底部近くに流出管6
が接続された分水路7を備えてなるフロートバルブ型分
水工において、分水路7の水位H2が所定値以下になっ
た時、流出管6の入口部6Aに設けた流量調整弁28の
開度を減少させて流出量を絞ることで、越流堰5からの
落水に伴う空気の巻き込みを阻止するように構成してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パイプラインに流
れる用水を幹線水路から水田など一定のかんがい区域へ
分水供給する場合に設置される分水工で、詳しくは、下
流側の使用水量の増減による水槽内の水面変動に伴うフ
ロートの浮力及び重力を利用した上下動により流入管の
先端部に接続配置されたバルブを開閉させて水槽内の水
位を一定に保つように構成されているフロートバルブ型
分水工に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9はこの種の従来のフロートバルブ型
分水工全体の概要を示す構成図であり、該フロートバル
ブ型分水工は、同図からも明らかなように、下部に流入
管2が接続された水槽1と、上記流入管2の先端部に接
続されて上記水槽1内に配置されたバルブ3と、上記水
槽1内に挿入設置される分水管4の頂部周壁を切欠いて
上記水槽1からの越流堰5が形成され、かつ、その底部
近くには流出管6が接続された分水路7と、上記水槽1
内の水面に浮上され該水槽1内の水位変動に応じて上下
動可能に設けられたフロート8と、このフロート8の上
下動に連動して上記バルブ3を開閉させる連動機構とし
てのパンタグラフ式リンク機構9とを備えてなる。
【0003】上記のような構成のフロートバルブ型分水
工における流量特性は、図10に示すように、バルブ3
の全閉時のフロート8の位置Aと、水槽1内の水位が高
いほど流量がほぼ1.5乗に比例して増大するという越
流堰5の流量特性曲線aと水槽1内の水位が高いほど流
量がほぼ比例的に減少するというフロートバルブ3の流
量特性曲線bとの交点Bと、そのB点の流量で、流出管
6の下流位置に設置されている給水弁(図示省略する)
の高さCとを結ぶ曲線(A−B−C)で表される。
【0004】また、分水路7の流量・水位は、上記した
分水工における流量特性曲線(A−B−C)と、下流側
配管の抵抗曲線R1,R2の交点となる。つまり、交点
がA−B間の場合は、もぐり堰状態となり、分水路7の
水位は水槽1の水位とほぼ等しく、図10のロ点とな
り、かつ交点がB−C間の場合は、完全越流状態とな
り、水槽1の水位は図10のB点、分水路7の水位は図
10のイ点となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構成およ
び流量特性を有するフロートバルブ型分水工では、流出
管6の下流側での使用流量Q2が増加すると、水槽1内
の水位H1が低下し、この水位H1の低下につれてフロ
ートバルブ3の開度が大きくなって、水槽1内への供給
流量Q1が増加するといった具合に、供給流量Q1を使
用流量Q2に自動的に追随させる定流量機能を有してい
る。ところで、上記供給流量Q1は、フロートバルブ3
の流量特性、水槽1内の設定水位、水槽1内への供給元
圧P1によって予め最大供給流量Q1max.が決定さ
れ、その最大供給流量Q1max.以上は供給できな
い。一方、流出管6の下流側での使用流量Q2は管網の
圧損、末端弁群の開度、分水路7の自由水面と末端弁ま
での静水頭等によって供給流量Q1とは無関係に決まっ
てくる。したがって、末端弁群の開度を意識的にコント
ロールして下流側配管抵抗を適正に管理しない限り、Q
2>Q1max.の状態が起こり得るのであって、この
ようなQ2>Q1max.の状態になると、分水路7内
の水位H2が下り、それが一定値H2min.以下にな
ると、越流堰5からの落水に伴って空気が巻き込まれて
多くの気泡が流出管6から下流側配管網に流れ込まれ
る。殊に、分水路7内の水位H2がH2min.よりも
更に低下すると空気混入量は急速に増大する。その結
果、流路抵抗が増大して流れが阻害されるという問題が
ある他に、空気混入状態であるから、下流側配管網での
流量管理が困難になるという問題もあり、特に、下流側
配管が埋設管である場合は、そこに入り込んだ空気を除
去することも容易でない。
【0006】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、末端弁群の開度をコントロールしなくても、
分水路内の水位が所定値以下になって空気が巻き込まれ
ることを防止して、下流側配管網での円滑な流れを保持
することができるフロートバルブ型分水工を提供するこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明に係るフロートバルブ型分水
工は、下部に流入管が接続された水槽と、上記流入管の
先端部に接続されて上記水槽内に配置されたバルブと、
上記水槽内に挿入設置される分水管の頂部周壁を切欠い
て上記水槽からの越流堰が形成され、かつ、その底部近
くには流出管が接続された分水路と、上記水槽内の水面
に浮上され該水槽内の水位変動に応じて上下動可能に設
けられたフロートと、このフロートの上下動に連動して
上記バルブを開閉させる第1の連動機構とを備えてなる
フロートバルブ型分水工において、上記分水路に接続さ
れた流出管の入口部に開度調整可能な弁が設けられてい
るとともに、上記分水路内の水位を検出する水位検出手
段が設けられ、この水位検出手段による検出水位が所定
値以下になったとき、上記流量調整弁の開度を減少させ
るように上記水位検出手段と流量調整弁とを連動させる
第2の連動機構が設けられていることを特徴とするもの
である。
【0008】上記のような構成の請求項1に記載の発明
によれば、下流側配管抵抗が一定に保たれている状態で
は、分水路における越流堰の流量特性曲線とフロートバ
ルブの流量特性曲線とにより水槽内への供給流量が下流
側配管網での使用流量に自動的に追随されて上記両特性
曲線の交点付近で安定し定流量維持機能が自動的に発揮
されるが、ここで、下流側配管網の末端弁の開度を過大
に開け過ぎるなどして下流側配管抵抗が小さくなって、
下流側での使用流量が水槽内への最大供給流量以上とな
ると、分水路内の水位が低下し始める。そして、その分
水路内の水位が所定値以下になると、水位検出手段が検
出動作し第2の連動機構を介して流出管の入口部に設け
られた流量調整弁の開度を減少させることになり、これ
に伴って分水路からの流出管への流出量が絞られて分水
路内の水位が再び上昇し、越流堰からの落水に伴う空気
の巻き込みを阻止することが可能であり、これによっ
て、下流側配管網での使用流量の変動にかかわらず、そ
の下流側配管網への空気の混入を防いで常に下流側配管
網での円滑な流れを保持することができる。
【0009】上記請求項1に記載の発明に係るフロート
バルブ型分水工において、上述したような空気巻込み防
止機能を果たすための構成として、請求項2に記載した
ように、上記分水路の流出管の入口部を下向きに形成
し、その下向き入口部の内部に上下動により該入口部の
開度を調整可能な邪魔板状の弁を設けるとともに、上記
分水路内の水面に浮上され該分水路内の水位変動に応じ
て上下動可能に設けられたフロートにより水位検出手段
を構成し、かつ、このフロートと上記邪魔板状の弁とを
直結する軸状部材により第2の連動機構を構成する手段
を採用することにより、高価なセンサーや電気的回路な
どを一切用いることなく、機械的要素の組合わせのみに
よる簡単かつ安価な構成で所定の空気巻込み防止機能を
確実に達成することができる。
【0010】また、請求項3に記載の発明に係るフロー
トバルブ型分水工は、上記請求項1または2に記載の発
明に係るフロートバルブ型分水工における上記フロート
とバルブとの第1の連動機構が、バルブ本体の上部に取
り付けられた支持部材に回動可能に枢支保持され、その
上下端部を上記バルブおよびフロートに連結してなるパ
ンタグラフ式リンク機構から構成されたものであり、こ
のように水槽に対して独立したパンタグラフ式リンク機
構を採用することによって、第1の連動機構を水槽に支
持させる形態のものに比べて、水槽の側壁部に対する加
工が全く不要であるとともに、水槽の平面寸法を大幅に
縮小することが可能で、分水工全体の経済化、コンパク
ト化及びその設置所要スペースの節減を図ることができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にもとづいて説明する。図1は本発明に係るフロートバ
ルブ型分水工の第1の実施の形態を示す全体縦断正面
図、図2は同分水工の全体縦断側面図、図3は同分水工
の一部切欠き平面図である。なお、この実施の形態の説
明では、図9に示す従来のフロートバルブ型分水工にお
ける構成部分と同一のものについては、同一の符号を用
いて説明することとする。
【0012】図1〜図3において、1は水槽であり、該
水槽1は、例えば円盤状の鉄筋入りコンクリート製底壁
部1Aと円筒状の鉄筋入りコンクリート製胴壁部1Bと
に分割して製作され、これら分割された壁部1Aと1B
とは、分水工の設置現場において水密状態に接合施工可
能とした組立式マンホールから構成されている。上記胴
壁部1Bの下部で径方向に対向する位置には、該胴壁部
1Bの製作時において流入管2および流出管6がシール
部材10および11を介して水密状に接続されている。
【0013】3は上記流入管2の先端部に接続されて上
記水槽1内に架台12を介して設置されたバルブで、該
バルブ3は、図4及び図5に示すように、上記水槽1内
に下向きに開口する流路をもつバルブ本体3aとこのバ
ルブ本体3a内に形成の弁座3bに当接離間可能な弁体
3cとこの弁体3cから上方へ向けて一体に固着延出し
た弁棒3dとから構成されている。8は上記水槽1内の
水面WLに浮上可能に設けられたフロートであり、この
フロート8は上記水槽1内の水位H1の変動に伴って上
記バルブ3のバルブ本体3aの上面固定板3eから垂直
姿勢で上方へ延出した複数本のロッド状ガイド13に沿
って上下動自在に構成されているとともに、このフロー
ト8と上記バルブ3の弁体3aとの間には、該フロート
8の上下動に連動して弁体3aを開閉させる第1の連動
機構としてのパンタグラフ式リンク機構9が設けられて
いる。
【0014】4は金属製、例えば鋼製の分水管で、上記
水槽1内に挿入設置することにより、その底部近くに上
記流出管6が接続される分水路7を構成するもので、こ
の鋼製分水管4の頂部周壁で上記フロート8およびバル
ブ3の存在する側に対して直交する対向周壁部分をそれ
ぞれ下方へ向けて適当長さに亘り四角形状に切欠くこと
によって形成される2箇所の越流堰5を介して上記水槽
1内のスタンド室14に連通接続されている。
【0015】上記第1の連動機構としてのパンタグラフ
式リンク機構9は図4および図5に明示のように構成さ
れている。即ち、バルブ本体3aの上面固定板3eに取
り付けた門型支持部材16の天板部下面に略コ字状の支
持枠17が止着され、この支持枠17に、互いにX字状
に交差させて配置した一対の主アーム18a,18bの
交差点部分が枢支軸19を介して回動可能に枢支されて
いると共に、上記一対の主アーム18a,18bの上部
と平行四辺形を形成する一対の上側従アーム18c,1
8dの両端部が各主アーム18a,18bの上端部とフ
ロート軸8aの下端部とに連結ピン20,21を介して
それぞれ回動可能に連結され、かつ、上記一対の主アー
ム18a,18bの下部と平行四辺形を形成する一対の
下側従アーム18e,18fの両端部が各主アーム18
a,18bの下端部と上記バルブ3の弁棒3dの上端部
とに連結ピン22,23を介してそれぞれ回動可能に連
結されている。
【0016】また、図1〜図3において、24は上記フ
ロート8の上部に設けたフロート高さ調整用ねじ機構
で、上記水槽1の上部開口全体を閉塞する蓋体25に形
成され常時は小蓋26により閉塞される小開口を通じて
ハンドル24aを回転操作することで上記フロート8の
設定高さを変更して、その上下動作範囲の下限位置高さ
を上記分水路7の越流堰5の越流部高さ以上において調
整することにより水槽1のスタンド室14から分水管4
内の分水路7への分水量を調整可能としている。なお、
図中の27は余剰水の排出管である。
【0017】上記構成のフロートバルブ型分水工におい
て、上記分水路7に接続された流出管6の入口部6Aを
下向きに形成し、この下向き入口部6Aの内部に上下動
により該入口部6Aの開度を調整可能な邪魔板状の流量
調整弁28が設けられているとともに、上記分水路7内
には水位検出手段の一例として、その水面に浮上されて
該分水路7内の水位H2の変動に応じて上下動可能なフ
ロート29が設けられている。このフロート29と上記
邪魔板状の開度調節弁28とが第2の連動機構となる軸
状部材30を介して直結されており、上記分水路7内の
水位H2が上記流出管6の管軸芯相当位置に設定された
所定の最低水位H2min.以下になったとき、フロー
ト29及び軸状部材30を介して上記流量調整弁28の
開度を減少させるように構成している。
【0018】次に、上記のように構成されたフロートバ
ルブ型分水工の動作を図6に示す概略構成図に基づいて
説明する。分水路7における流出管6に接続されている
下流側配管抵抗が一定に保たれている通常の状態では、
図10に示す特性曲線からも明らかなように、分水路7
における越流堰5の流量特性曲線aとフロートバルブ3
の流量特性曲線bとにより水槽1内への供給流量Q1が
下流側配管網での使用流量Q2に自動的に追随されて上
記両特性曲線a,bの交点付近で安定し定流量維持機能
が自動的に発揮されている。
【0019】そして、下流側配管網の末端弁の開度を過
大に開け過ぎるなどして下流側配管抵抗が小さくなっ
て、下流側での使用流量Q2が水槽1内への最大供給流
量Q1max.以上となると、分水路7内の水位H2が
低下し始め、その水位H2が図6のように、所定の最低
水位H2min.以下になると、フロート29の下降に
つれて軸状部材30を介して流出管6の下向き入口部6
Aに設けられた邪魔板状の流量調整弁28により入口部
6Aの開度が減少される(絞られる)。ここで、越流堰
5を越えて分水路7内に供給される流量は一定であるか
ら、分水路7から流出管6への流出量が絞られることに
伴い該分水路7内の水位H2が再び上昇し、越流堰5か
らの落水に伴う空気の巻き込みを阻止することになる。
これによって、下流側配管網での使用流量Q2の変動に
かかわらず、その下流側配管網への空気の混入が防止さ
れて常に下流側配管網での円滑な流れを保持することが
可能である。
【0020】なお、上記第1の実施の形態のフロートバ
ルブ型分水工においては、ハンドル24aを回転操作す
ることで上記フロート8の設定高さを変更して、その上
下動作範囲の下限位置高さを上記分水路7の越流堰5の
越流部高さ以上において調整することにより、フロート
バルブ3の流量特性曲線bの位置を変えて越流堰の流量
特性曲線との交点Bの位置、つまり、分水工全体として
の定流量を簡単に調整することが可能である。
【0021】また、バルブ3とフロート8との第1の連
動機構としてパンタグラフ式リンク機構9を採用するこ
とによって、水槽1の平面寸法を大幅に縮小することが
可能で、分水工全体のコンパクト化およびそれの設置所
要スペースの節減も図ることができる。
【0022】図7は本発明に係るフロートバルブ型分水
工の第2の実施の形態を示す要部の縦断正面図であり、
この第2の実施の形態では、分水路7内に水位検出手段
として、該分水路7内の水位を電気的に検出する静電方
式の水位センサー31を設置するとともに、流出管6の
入口部6Aに電磁式の流量調整弁28を設け、上記水位
センサー31による検出水位が所定の最低水位H2mi
n.以下になった時、第2の連動機構であるコントロー
ラ32を介して上記流量調整弁28の開度を所定開度に
減少させるように構成したものであり、この第2の実施
の形態においても上記第1の実施の形態の場合と同様
に、分水路7内の水位H2が所定の最低水位H2mi
n.に達したときの流出管6への流出量を絞ることによ
って、分水路7内の水位H2を再び上昇させて越流堰5
からの落水に伴う空気の巻き込みを阻止することが可能
で、下流側配管網での使用流量Q2の変動にかかわら
ず、その下流側配管網への空気の混入を防止して常に下
流側配管網での円滑な流れを保持することができる。
【0023】図8は本発明に係るフロートバルブ型分水
工の第3の実施の形態を示す要部の縦断正面図であり、
この第3の実施の形態では、上記流出管6の入口部6A
に上下にスライド自在な仕切弁状の流量調整弁28を設
け、この流量調整弁28を、分水路7内にその水位H2
の変動に応じて上下動可能に設けたフロート29に第2
の連動機構となる軸状部材30を介して直結連動させ
て、上記分水路7内の水位H2が上記流出管6の管軸芯
相当位置に設定された所定の最低水位H2min.以下
になったとき、フロート29及び軸状部材30を介して
上記流量調整弁28の開度を減少させるように構成した
ものであり、この第3の実施の形態においても上記第1
及び第2の実施の形態の場合と同様な作用および効果を
奏するものである。
【0024】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜3に記載の発
明によれば、分水工全体としての流量、つまり分水量
を、越流堰の流量特性曲線とフロートバルブの流量特性
曲線との交点付近で安定させて定流量機能を自動的に発
揮させることができるのはもちろん、下流側配管網の末
端弁の開度を過大に開け過ぎるなどして下流側配管抵抗
が小さくなり、下流側での使用流量が水槽内への最大供
給流量を越えて分水路内の水位が所定値以下になった
時、流出管入口部の流量調整弁の開度を減少させて分水
路から流出管への流出量が絞り分水路内の水位を再び上
昇させることができるので、越流堰からの落水に伴う空
気の巻き込みを確実に阻止することができる。したがっ
て、下流側配管網における末端弁群の開度をコントロー
ルするなど下流側配管抵抗の適正管理を行なわずとも、
その下流側配管網での使用流量の変動にかかわらず、下
流側配管網への空気の混入を防いで常に下流側配管網で
の円滑な流れを保持することができるという効果を奏す
る。
【0025】特に、上記請求項1に記載の発明に係るフ
ロートバルブ型分水工において、上述したような空気巻
込み防止機能を果たすための構成として、請求項2に記
載したような構成を採用する場合は、高価なセンサーや
電気的回路などを一切用いることなく、機械的要素の組
合わせのみによる簡単かつ安価な構成で所定の空気巻込
み防止機能を確実に達成することができる。
【0026】また、請求項3に記載の発明によれば、上
記請求項1及び請求項2に記載の発明の効果に加えて、
水槽の平面寸法を大幅に縮小することができ、分水工全
体の経済化、コンパクト化およびそれの設置所要スペー
スの節減を図ることができるという効果も併せ奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフロートバルブ型分水工の第1の
実施の形態を示す全体縦断正面図である。
【図2】同上分水工の全体縦断側面図である。
【図3】同上分水工の一部切欠き平面図である。
【図4】同上分水工における要部の拡大正面図である。
【図5】図4のX−X線に沿った縦断側面図である。
【図6】同上分水工の動作説明のための概略構成図であ
る。
【図7】本発明に係るフロートバルブ型分水工の第2の
実施の形態を示す要部の拡大縦断正面図である。
【図8】本発明に係るフロートバルブ型分水工の第3の
実施の形態を示す要部の拡大縦断正面図である。
【図9】従来のフロートバルブ型分水工の概略構成図で
ある。
【図10】フロートバルブ型分水工の流量特性の説明図
である。
【符号の説明】
1 水槽 2 流入管 3 バルブ 3a バルブ本体 4 分水管 5 越流堰 6 流出管 6A 入口部 7 分水路 8 フロート 9 パンタグラフ式リンク機構(第1の連動機構) 16 支持部材 28 流量調整弁 29 フロート(水位検出手段の一例) 30 軸状部材(第2の連動機構の一例) 31 水位センサー(水位検出手段の他の例) 32 コントローラ(第2の連動機構の他の例)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部に流入管が接続された水槽と、 上記流入管の先端部に接続されて上記水槽内に配置され
    たバルブと、 上記水槽内に挿入設置される分水管の頂部周壁を切欠い
    て上記水槽からの越流堰が形成され、かつ、その底部近
    くには流出管が接続された分水路と、 上記水槽内の水面に浮上され該水槽内の水位変動に応じ
    て上下動可能に設けられたフロートと、 このフロートの上下動に連動して上記バルブを開閉させ
    る第1の連動機構とを備えてなるフロートバルブ型分水
    工において、 上記分水路に接続された流出管の入口部に流量調整可能
    な弁が設けられているとともに、 上記分水路内の水位を検出する水位検出手段が設けら
    れ、 この水位検出手段による検出水位が所定値以下になった
    とき、上記流量調整弁の開度を減少させるように上記水
    位検出手段と流量調整弁とを連動させる第2の連動機構
    が設けられていることを特徴とするフロートバルブ型分
    水工。
  2. 【請求項2】 上記流出管の入口部が下向きに形成さ
    れ、その下向き入口部の内部に上下動により該入口部の
    開度を調整可能な邪魔板状の弁が設けられているととも
    に、 上記水位検出手段が上記分水路内の水面に浮上され該分
    水路内の水位変動に応じて上下動可能に設けられたフロ
    ートにより構成され、 かつ、上記第2の連動機構が上記フロートと上記邪魔板
    状の弁とを直結する軸状部材から構成されている請求項
    1に記載のフロートバルブ型分水工。
  3. 【請求項3】 上記水槽内に設けられたフロートとバル
    ブとを連動する第1の連動機構が、バルブ本体の上部に
    取り付けられた支持部材に回動可能に枢支保持され、そ
    の上下端部を上記バルブおよびフロートに連結してなる
    パンタグラフ式リンク機構から構成されている請求項1
    または2に記載のフロートバルブ型分水工。
JP1136997A 1997-01-24 1997-01-24 フロートバルブ型分水工 Pending JPH10204854A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1136997A JPH10204854A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 フロートバルブ型分水工

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1136997A JPH10204854A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 フロートバルブ型分水工

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10204854A true JPH10204854A (ja) 1998-08-04

Family

ID=11776111

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1136997A Pending JPH10204854A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 フロートバルブ型分水工

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10204854A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017137633A (ja) * 2016-02-01 2017-08-10 中国電力株式会社 放水設備
RU2813276C1 (ru) * 2023-03-13 2024-02-08 федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Волгоградский государственный аграрный университет" (ФГБОУ ВО Волгоградский ГАУ) Устройство для регулирования уровня воды в нижнем бьефе канала-оросителя

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017137633A (ja) * 2016-02-01 2017-08-10 中国電力株式会社 放水設備
RU2813276C1 (ru) * 2023-03-13 2024-02-08 федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Волгоградский государственный аграрный университет" (ФГБОУ ВО Волгоградский ГАУ) Устройство для регулирования уровня воды в нижнем бьефе канала-оросителя

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6396751B2 (ja) 流量調整弁
US5203038A (en) Water level sensing apparatus for a swimming pool
JPH10204854A (ja) フロートバルブ型分水工
JP3607206B2 (ja) 浮力可変型定流量越流堰及びその遠隔制御方法
GB2354458A (en) Controlling level using adjustable height weir; Separating oil and water
KR101772239B1 (ko) 중력 공급식 저수 시설
JPH08128026A (ja) 越流堰
JP2869724B1 (ja) フロートバルブ型分水工
JP2869719B2 (ja) パンタグラフ式リンク機構付フロートバルブ
JP3096765B2 (ja) フロートバルブ型分水工
JP3516924B2 (ja) 水路の上流水位調節ゲート
JP3096764B2 (ja) フロートバルブ型分水工
JP2999996B2 (ja) フロート弁連動型定流量越流堰
JP3965612B2 (ja) ラジアルゲート
JP3937219B2 (ja) 下流水位制御装置
JPH05280028A (ja) 調整池の放流量調整装置
JP2004084311A (ja) 下流水位制御装置
JP2000017637A (ja) 浮力利用の自動越流堰
JPH02171409A (ja) 自動水位制御ゲート
JPH0354209Y2 (ja)
JP2005023748A (ja) 上流水位制御ゲートの過応答防止装置
KR200286653Y1 (ko) 자동 제수문
JP3096768B2 (ja) フロートバルブ型分水工
SU840826A1 (ru) Устройство дл регулировани уровн ВОды B НижНЕМ бьЕфЕ
JP2976289B2 (ja) フロート弁のウオータハンマ防止装置