JPH10204734A - 糸条の繰出装置 - Google Patents

糸条の繰出装置

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JPH10204734A
JPH10204734A JP9017291A JP1729197A JPH10204734A JP H10204734 A JPH10204734 A JP H10204734A JP 9017291 A JP9017291 A JP 9017291A JP 1729197 A JP1729197 A JP 1729197A JP H10204734 A JPH10204734 A JP H10204734A
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JP
Japan
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yarn
disk
magnet
fixed disk
floating
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Application number
JP9017291A
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English (en)
Inventor
Norio Matsudaira
寛夫 松平
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MATSUDAIRA SEISAKUSHO KK
Original Assignee
MATSUDAIRA SEISAKUSHO KK
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Publication date
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  • Forwarding And Storing Of Filamentary Material (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撚糸機等で用いる糸条の繰出装置ないし張力
付与装置に関し、構造が簡単で糸条の繰出し停止を速や
かに行うことができる装置を得る。 【解決手段】 回転軸2に固定された固定円板8とこれ
に対向する遊動円板11とを設け、遊動円板11を磁石
22で固定円板8側に付勢して両者8、11で糸条19
を挟持して繰り出す。固定円板8には多数のピン9を植
立する等して糸条19を巻架する円筒状の包絡面20を
形成し、当該ピン等に遊動円板11をわずかに揺動かつ
移動可能に支持する。磁石22は、糸条19を巻架する
側の固定円板8の反遊動円板側か、または糸条19を巻
架する側の反対側で遊動円板11の反固定円板側に、包
絡面20より径大側に偏倚させて配置する。磁石22を
進退させたり、他のバランス磁石を設けてそれを進退さ
せたりして、遊動円板を固定円板側に付勢したり解放し
たりし、糸条を挟持したり解放したりする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、撚糸機、カバー
リング機、ワインダなどにおいて、糸条の走行路に設置
することにより、糸条を一定の速度で強制的に送り出し
たり、糸条に一定の張力を付与するのに用いる糸条の繰
出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の糸繰出装置として、図15、1
6に示すように、2個の回転ローラで糸条を挟持して送
り出す構造のものが知られている。図15のものは、互
いに当接回転する2個のローラ40、41の一方41に
隣接して小径の自由回転可能な多溝ローラ42を配置
し、前記ローラの一方41と多溝ローラ42との間に糸
条を複数回掛け回してローラ40、41を回転駆動する
ことにより、糸条19を繰り出す構造である。この構造
のものでは、ローラ40、41の挟持部を糸条19が複
数回通過するので、ローラと糸条の間でスリップが生じ
にくく、確実な繰出しを行うことができる。
【0003】図16に示すものは、一定間隔を隔てて配
置した同方向回転する2個のローラ43、44の上に自
由回転状態の錘ローラ45を搭載したもので、糸条19
は錘ローラ45と2個のローラ43及び44との間の2
箇所で挟持されて繰り出される。
【0004】従来の他の構造として図17に示すよう
に、対向面に放射方向の多数のリブ46を設けた2枚の
円板47、48を、リブ46相互が互い違いに噛み合う
ように対向させ、糸条19をこのリブ46の間でジグザ
グ状に屈曲させて巻回し、その状態で円板47、48を
回転させることにより、糸条を繰り出すようにした装置
も知られている。しかしこの構造は、糸条がスリップし
易く、またジグザグ状の糸条がリブの途中に引っ掛かっ
て本来巻架されるべき円筒面49に達しない状態で送ら
れることがあり、送り量を正確に制御するという点では
難点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】更に上記構造の従来の
糸条の繰出装置は、構造が複雑で高価になるという問題
がある。特に撚糸機やワインダに糸条の繰出装置を設け
るときは、これらの機械は多数本の糸条を一斉に処理す
るため、多数の繰出装置を必要とし、繰出装置が高価で
あると機械が非常に高価になる。
【0006】また従来の装置では、瞬間的な糸条の繰出
しの開始及び停止を行うことが困難で、2個のローラで
糸条を挟持して繰り出す構造のものであっても、ローラ
相互の当接離隔を行わせる機構が複雑になったり、ロー
ラを当接離隔させるために強い力が必要であったりする
という問題がある。
【0007】この発明は、構造が簡単で従って安価に提
供することができ、糸条の瞬間的な繰出しや停止を行う
ことも容易であるとともに、テンション装置として使用
することも可能な糸条の繰出装置を得ることを課題とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の糸条の繰出装
置は、回転軸2に固定された固定円板8とこれに対向す
る遊動円板11とを設け、遊動円板11を磁石22で固
定円板8側に付勢することにより、両者8、11の対向
面で糸条19を挟持して当該糸条を繰り出す構造を採用
している。
【0009】遊動円板11は、固定円板の一方の面10
側に回転軸2を中心とする円筒状の包絡面20を形成す
る複数のガイド部材9を実質上一体に設け、このガイド
部材9にわずかに揺動可能な遊隙をもって回転軸2の軸
方向に移動自在に嵌合させて設ける。包絡面20を形成
する手段としては、下記実施例に示すように固定円板8
の同心上に多数のピン9を回転軸2と平行に植立する構
造のほか、たとえば歯車ないしスプライン状のものを固
定円板8の遊動円板側に設ける構造が可能である。
【0010】遊動円板11は磁性体とし、遊動円板11
の反固定円板側移動限を規制するストッパ14と、磁力
の作用中心線を前記包絡面20より外側にして配置した
磁石22とを設ける。磁石22は、固定円板8の反遊動
円板側の面に間隙23をもって臨ませる請求項1の発明
と、遊動円板11の反固定円板側の面に間隙23をもっ
て臨ませる請求項2の構成とが可能である。固定円板8
と遊動円板11の対向面は、糸条挟持面10、16を形
成している。
【0011】請求項3の発明は、上記構成の糸条の繰出
装置において、固定円板8と遊動円板11の糸条挟持面
10、16の両方またはいずれか一方16を、小径側が
他方に向かってわずかに突出する中凸面としたものであ
る。
【0012】また請求項4の発明は、固定円板8と遊動
円板11との間の包絡面20に巻架される糸条の導入側
と導出側とを案内する2個のヤーンガイド26、27の
うちの少なくとも1個を揺動部材25に設け、2個のヤ
ーンガイド26、27が磁石22の磁力の中心線の両側
に配置される位置と片側に配置される位置とに揺動部材
25を揺動させて糸条19の送り出しと停止とを行わせ
るようにしたものである。
【0013】また請求項5の発明は、回転軸2を挟んで
磁石22と略対称の位置に配置される第2の磁石32を
設けた揺動部材34を設け、この揺動部材34を回転軸
2と略平行な支点軸33回りに揺動させて第2の磁石3
2を前記位置に進退させることにより、糸条19の送り
出しと停止とを行わせるようにしたものである。
【0014】
【作用】上記構造の糸条の繰出装置は、糸条19を固定
円板8と遊動円板11との間の円筒状の包絡面20に1
未満の巻数で巻架して回転軸2を回転させることによ
り、当該糸条19を送り出す。請求項1の発明では磁石
22の磁力の中心線が作用している側で包絡面20に糸
条19が巻架されるようにし、請求項2の発明では磁石
2の磁力の中心線が作用している側と反対の側で包絡面
20に糸条19が巻架されるようにする。
【0015】図2に示すように、請求項1の発明におい
て磁石22を設けた側に糸条19を巻架したとき、遊動
円板11は固定円板8を透過した磁力によって磁石22
へと引き寄せられる。このとき遊動円板11は磁石22
を設けた側が固定円板8側へ引き寄せられるので、磁石
22を設けた側に巻架した糸条19は固定円板8と遊動
円板11との間で挟持された状態となる。
【0016】また図12に示すように、請求項2の発明
においては、磁石22で引かれた遊動円板11の磁石2
2を設けた側と反対の側は、ストッパ14との当接点3
5を支点とする遊動円板11の揺動により、固定円板8
に付勢され、磁石22を設けた側と反対の側に巻架され
た糸条19を挟持することとなる。
【0017】固定円板8と遊動円板11との糸条挟持面
の間に形成される間隙を糸条19の延在方向に沿って展
開して示すと、大略図7に示すようになる。この状態で
回転軸2を回転すると、固定円板8と遊動円板11とは
同時に回転駆動され、かつ磁石22で吸引される位置は
円周上を移動していくため、糸条19を挟持している面
が図7に矢印で示すように移動し、あたかも糸条19が
半径の大きな二つのローラで挟持されたような状態で繰
り出されることとなる。
【0018】固定円板8と遊動円板11との間に糸条1
9が導入される位置及び導出される位置における固定円
板8と遊動円板11の糸条挟持面10、16相互の間隔
36は、押し潰されていない状態での糸条19の太さよ
り広くするのが、特に糸条に作用している張力が小さい
ときに糸条19が固定円板8と遊動円板11との間に巻
き込まれるのを防止するうえで好ましい。
【0019】請求項3の固定円板8及び遊動円板11の
糸条挟持面の両方またはいずれか一方を中凸としたもの
では、図4に示すように、固定円板8と遊動円板11の
糸条挟持面相互を接触させたとき、糸条挟持面を傾斜さ
せた分だけ斜めになった状態で接触するから、請求項1
の発明では磁石22を設けた側の反対の側に、請求項2
の発明では磁石を設けた側に、糸条挟持面を平面とした
場合よりも広い間隔36が形成される。従ってこの間隔
36を、固定円板8と遊動円板11との間に糸条19が
巻き込まれるのを防止するのに充分なものにできる。
【0020】また、固定円板8と遊動円板11との間に
巻架された糸条の導入側と導出側とにヤーンガイド2
6、27を設け、図5のようにこのヤーンガイド26、
27を磁石22の両側に配置すれば、糸条19が包絡面
20上で固定円板8と遊動円板11とで挟持され、図6
のように磁石22の片側に配置すれば、固定円板8と遊
動円板11とで挟持されない位置を糸条が通過するよう
にできる。
【0021】2個のヤーンガイド26、27の1個のヤ
ーンガイド26を揺動部材25上に設け、この揺動部材
25を揺動させることによって上述した糸条の巻架態様
を実現させる請求項4記載の発明によれば、揺動部材2
5を揺動させることにより、糸条の送り出しと停止とを
速やかに切り換えることが可能である。
【0022】このような糸条の送り出しと停止とは、図
8のように磁石22を電磁石として間歇的に電磁石30
をオンオフすることにより、あるいは図9のように磁石
22と固定円板8との間に磁性体からなる遮蔽板31を
挿脱することによって行うことも可能である。更に図1
0、図14のように磁石22を進退させて行うこともで
きる。
【0023】請求項5の発明では、第2の磁石32を進
出させたとき、図13に示すように遊動円板11は磁石
22と第2の磁石32とで引かれてその糸条挟持面16
の全体が固定円板8から離隔する。したがってこの状態
では、糸条19の繰出しは停止する。一方第2の磁石3
2を図12に示すように退避させると、前述した請求項
2の発明の糸条の送り出し状態となる。従って請求項5
の発明においても、請求項4と同様な機械的操作によ
り、糸条19の送り出しとその停止を行うことができ
る。
【0024】さらに請求項5の発明のものでは、第2の
磁石32を進出させたとき遊動円板11が積極的に固定
円板8から引き離された状態となるので、糸条の停止状
態をより安定に保持できる。磁石を1個のみ設けた構成
でこのような状態を実現するには、固定円板8と遊動円
板11との間に図10に示す弱いリターンスプリング3
7を設けてやればよい。
【0025】糸条19の繰出速度は回転軸2の回転速度
を変速することにより制御できる。撚糸機等でこの発明
の糸条の繰出装置を用いるときは、可変速電動機で駆動
される1本の回転軸2に固定円板8と遊動円板11及び
磁石22の組を多数設けて、多数の糸条の繰出速度の制
御や、電磁石30のオンオフや、前記揺動部材25、3
5の揺動による糸条の間歇繰出しが一斉に行われるよう
にする。
【0026】回転軸2を可変速電動機4で駆動すれば糸
条19を一定の速度で送り出すことができる。糸条19
の送り速度より遅い速度で回転軸2を駆動するか、回転
軸2の駆動を停止して磁石などで負荷を与えれば糸条1
9にテンションを付与することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1ないし図6はこの発明の第1
実施例を示した図で、請求項1、3に該当する。図1は
遊動円板11とそのストッパ14とを引き抜いた状態で
示す斜視図、図2は固定円板8と遊動円板11及びスト
ッパ14等の断面詳細図である。図3、図4は遊動円板
11の形状の違いによる断面詳細図である。図5及び図
6はそれぞれ繰出時と繰出停止時の磁石22と糸条19
の位置関係を示す説明図である。
【0028】撚糸機等のフレーム1に図示しない軸受で
回転軸2が水平に軸架されている。回転軸2はその一端
にカップリング3で連結された電動機4で回転駆動され
るようになっており、この電動機4の回転数はインバー
タ5で調整できるようになっている。回転軸2には段付
円筒状のボス6が挿通され、セットスクリュ7で所定の
位置に固定されている。
【0029】ボス6には固定円板8が固定されている。
固定円板8は薄い真鍮板やオーステナイト系ステンレス
板のような非磁性板で製作されており、耐摩耗性を付与
するための硬質クロムメッキが施されている。固定円板
8の一方の面には、その半径の略3分の2の半径の円周
上に等ピッチで回転軸2と平行な複数本(図では15
本。8本以上が望ましい。)のピン9が植立されてい
る。
【0030】固定円板8のピン9を植立した面(固定円
板側の糸条挟持面)10に対向して遊動円板11が設け
られる。遊動円板11は耐摩耗性を付与するための硬質
クロムメッキを施した薄い鉄板で、ボス6及び15本の
ピン9が挿通される孔12、13を備えている。これら
の孔12、13は、遊動円板11が軸方向に軽く遊動で
きるように、ある程度の遊隙を備えた寸法で設けられて
いる。
【0031】ピン9に挿通した遊動円板11の脱落は、
ボス6に嵌着したストッパ14で阻止されている。スト
ッパ14は、ボス6に嵌め込んだOリング15の摩擦力
によって定位置に固定されるようになっている。
【0032】この第1実施例のものは、遊動円板11の
固定円板に対向する面16が、小径側でわずかに固定円
板側へ突出した中凸面となっている。固定円板8及び遊
動円板11の外周には、両者の間へ糸条を円滑に導入で
きるように、互いに反対の方向に傾斜した傾斜縁17、
18が形成されている。固定円板8と遊動円板11との
間に導入された糸条19は、複数本のピン9で形成され
る近似円筒状の包絡面20に掛け回されることになる。
【0033】撚糸機等のフレーム1には、回転軸2に設
けた上記部材に近接して、ブラケット21が装着され、
このブラケットに装着した永久磁石22が固定円板8の
反遊動円板側の面に間隙23を隔てて臨んでいる。この
永久磁石22は固定円板8に臨む面の中心がピン9で形
成される包絡面20より外径側となる位置に装着されて
いる。また前記ブラケット21には、糸条19の導出側
の位置に支点ピン24で揺動アーム25が装着されてお
り、この揺動アーム25には導入側ヤーンガイド26が
固定されている。揺動アーム25は、その枢支部分に介
装されたバネ座金の摩擦力によって揺動位置を保持する
ようになっている。
【0034】糸条19は下方から導入され、揺動アーム
25を下方へ揺動した状態では、図5に示すように導入
側ヤーンガイド26を通った糸条19がピン9で形成さ
れる包絡面20に略120度巻回され、上方から導出側
ヤーンガイド27を通って略水平に引き出される状態と
なる。糸条19は磁石22によって吸着された領域の固
定円板8と遊動円板11との間を通過しており、糸条1
9はこの領域で挟持されて繰り出される。磁石22の吸
引力は、糸条19の引出側に異常な張力が作用したと
き、糸条が固定円板8と遊動円板11との間で滑って糸
切れが防止される程度の力にするのが好ましい。
【0035】一方揺動アーム25を上動した状態では、
図6に示すように、導入側ヤーンガイド26が磁石22
の上方へ移動し、この時の導入側ヤーンガイド26から
導出側ヤーンガイド27に至る糸条の通路は、遊動円板
11が固定円板8に押接されている領域から外れる。そ
のため、図6の状態では糸条19は挟持されず、従って
回転軸2が回転していても糸条19は繰り出されない。
【0036】図8はこの発明の請求項1、3に該当する
第2実施例を示したもので、磁石22として電磁石を用
いた例である。この実施例の場合には、電磁石30をオ
ンオフすることにより、糸条19の繰出停止を制御する
ことができるから、導入側及び導出側ヤーンガイド2
6、27を定位置に設けたままで、糸条19の繰出停止
を行うことができる。この場合の糸条の把持力の調整
は、電磁石30の電流を制御することによって行うこと
ができる。
【0037】糸条の繰出中に電磁石30に常時通電しな
ければならない問題を避けるためには、磁石22として
永久磁石を用い、当該磁石に逆極性を付与する電磁コイ
ルを設ける構造とすることができる。そのような構造に
すれば、糸条の繰出しを停止するときだけ電磁コイルに
通電すればよいので、電力消費量を少なくすることが可
能である。
【0038】図9は糸条19の繰出停止を、磁石22と
固定円板8との間に遮蔽板31を挿入することにより行
う請求項1、3に該当する第3実施例を示したもので、
例えば回転軸2と平行に装架した揺動軸に取り付けた遮
蔽板31を、揺動回転軸の揺動により固定円板8と磁石
11との間の間隙23に挿脱するようにしたものであ
る。この場合遮蔽板31の挿脱の邪魔にならないよう
に、固定円板8には傾斜縁17を設けないで、導入側及
び導出側ヤーンガイド26、27を若干遊動円板11側
に偏倚させた位置にするのが便利である。
【0039】図10は、磁石22を点線位置に退避させ
て糸条19の送り出し停止を行う請求項1、3に該当す
る第4実施例である。
【0040】図11ないし図13は、請求項2、3、5
記載の発明の第1実施例を示したものである。回転軸2
には、固定円板8、複数のピン9、遊動円板11及びス
トッパ14が図1及び2の実施例と同様な態様で装着さ
れている。固定円板8は磁性体でも非磁性体でもよい。
遊動円板11は磁性体でなければならない。撚糸機等の
フレーム1にはブラケット21が固定され、このブラケ
ットに永久磁石22が装着されている。この永久磁石2
2はピン9で形成される包絡面への糸条19の巻掛側と
反対の側で遊動円板11の反固定円板側に間隙を隔てて
保持されている。糸条19の巻掛側には第2磁石32が
遊動円板11の反固定円板側に間隙を隔てて位置するよ
うに設けられている。この第2磁石32は回転軸2と平
行に装架した揺動軸33に固定された磁石揺動アーム3
4の先端に設けられている。揺動軸33は第2磁石32
が糸条19を巻き掛けた側で、遊動円板に臨む進出位置
と、遊動円板から外れる退避位置との間で適時進退され
るように、図示しないソレノイド、カム、リンク等によ
り揺動駆動される。
【0041】上記第1実施例の構成において、第2磁石
32を退避させた状態では、遊動円板11は、磁石22
にのみ吸引されて図12に示すように、固定円板8に対
して斜めになり、遊動円板11とストッパ14との接触
点35を支点とするてこ作用により、遊動円板11の磁
石22が設けられている側と反対の側すなわち糸条19
が掛け回されている側が固定円板8に向けて付勢され
る。このとき固定円板8と遊動円板11の糸条挟持面1
0、16相互のなす角度が遊動円板11の揺動角以上あ
れば、遊動円板11は内径側で固定円板8に押接され、
ピン9に掛け回されている糸条19を挟持することにな
る。一方第2磁石32が図13に示す位置(図12の点
線)に進出したときは、遊動円板11が磁石22と第2
磁石32との両者で吸引されることとなり、全体がスト
ッパ14側に引かれて、固定円板8との間に包絡面20
の全周に亘って遊隙が形成される。そのため回転軸2が
回転を継続しても、糸条は繰り出されない。従って第2
磁石32を進退させることにより、糸条19の間歇繰出
しが実現できる。
【0042】なお、上記第1実施例では第2磁石32の
進退により糸条19の挟持と解放とを行うようにした
が、第2磁石を設けないで1個のみ設けられた磁石22
を上記実施例の第2磁石のように進退させることにより
糸条19の挟持と解放とを行うことも可能である。図1
4はその原理を示したもので、請求項2に該当する第2
実施例である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したこの発明により、一定速度
で糸条を繰り出す場合、あるいは一定速度で繰り出され
る糸条に一定の張力を付与する場合に用いられる糸条の
繰出装置を、従来装置に比べてより安価に提供すること
ができる。また、上記各実施例に示した構成により、糸
条の繰出しと停止とを瞬間的に切り換えることができる
繰出装置を提供することができ、たとえばリングワイン
ダを用いて糸条の撚り数を部分的に変化させること、合
糸を含むカバーリングで1本の芯糸に繰出しを間歇的に
行って瘤のある糸を得ること等の操作を簡単に行うこと
ができ、従来にない新しい形態の意匠糸の製造も期待で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の全体斜視図
【図2】第1実施例の要部の断面詳細図
【図3】糸条がないときの要部の断面詳細図
【図4】円板の糸条挟持面を中凸状にしたときの図3と
同様の図
【図5】第1実施例の糸条の繰出し状態を示す図
【図6】第1実施例の糸条の繰出し停止状態を示す図
【図7】糸条の繰出し作用を示す説明図
【図8】第2実施例を示す断面図
【図9】第3実施例を示す断面図
【図10】第4実施例を示す断面図
【図11】第5実施例を示す斜視図
【図12】第5実施例を示す断面図
【図13】第5実施例の糸条の繰出し停止動作を示す説
明図
【図14】第6実施例を示す断面図
【図15】従来例の斜視図
【図16】他の従来例の側面図
【図17】更に他の従来例の正面図
【符号の説明】
2 回転軸 8 固定円板 9 ピン 10 ピンを植立した面 11 遊動円板 14 ストッパ 16 固定円板に対向する面 20 包絡面 22 磁石 25 揺動部材 26 導入側ヤーンガイド 27 導出側ヤーンガイド 32 第2磁石 33 揺動軸 34 揺動アーム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸(2) と、この回転軸に固定された
    非磁性体の薄い固定円板(8) と、この固定円板の一方の
    面(10)に実質上一体に設けられて回転軸(2)を中心とす
    る円筒状の包絡面(20)を形成している複数のガイド部材
    (9) と、このガイド部材(9) にわずかに揺動可能な遊隙
    をもって回転軸(2) の軸方向に移動自在に嵌合された磁
    性体からなる遊動円板(11)と、この遊動円板の反固定円
    板側移動限を規制するストッパ(14)と、磁力の作用中心
    線を前記包絡面(20)より外側にして固定円板(8) の反遊
    動円板側の面に間隙(23)をもって臨ませた磁石(22)とを
    備え、固定円板(8) と遊動円板(11)の対向面が糸条挟持
    面(10,16) を形成している、糸条の繰出装置。
  2. 【請求項2】 回転軸(2) と、この回転軸に固定された
    固定円板(8) と、この固定円板の一方の面(10)に実質上
    一体に設けられて回転軸(2) を中心とする円筒状の包絡
    面(20)を形成している複数のガイド部材(9) と、このガ
    イド部材(9)にわずかに揺動可能な遊隙をもって回転軸
    (2) の軸方向に移動自在に嵌合された磁性体からなる遊
    動円板(11)と、この遊動円板の反固定円板側移動限を規
    制するストッパ(14)と、磁力の作用中心線を前記ストッ
    パ(14)と遊動円板(11)との当接位置より外側にして遊動
    円板(11)の反固定円板側の面に間隙(23)をもって臨ませ
    た磁石(22)とを備え、固定円板(8) と遊動円板(11)の対
    向面が糸条挟持面(10,16) を形成している、糸条の繰出
    装置。
  3. 【請求項3】 固定円板(8) と遊動円板(11)の糸条挟持
    面(10,16) の両方またはいずれか一方(16)の小径側が他
    方に向かってわずかに突出した中凸面であることを特徴
    とする、請求項1または2記載の糸条の繰出装置。
  4. 【請求項4】 固定円板(8) と遊動円板(11)との間の包
    絡面(20)に巻架される糸条の導入側と導出側とを案内す
    る2個のヤーンガイド(26,27) のうちの少なくとも1個
    を設けた揺動部材(25)を備え、この揺動部材(25)は2個
    のヤーンガイド(26,27) が磁石(22)の磁力の中心線の両
    側に配置される位置と片側に配置される位置とに揺動可
    能であることを特徴とする、請求項1、2又は3記載の
    糸条の繰出装置。
  5. 【請求項5】 回転軸(2) を挟んで磁石(22)と略対称の
    位置に配置される第2の磁石(32)を設けた揺動部材(34)
    を備え、この揺動部材(34)は回転軸(2) と略平行な支点
    軸(33)回りに揺動して第2の磁石(32)を前記位置に進退
    させることを特徴とする、請求項2記載の糸条の繰出装
    置。
  6. 【請求項6】 固定円板(8) と遊動円板(11)の糸条挟持
    面(10,16) の両方またはいずれか一方(11)の小径側が他
    方に向かってわずかに突出した中凸面であることを特徴
    とする、請求項5記載の糸条の繰出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100988368B1 (ko) * 2008-06-23 2010-10-18 (주)티에이치엔 간지 권취기
CN105420862A (zh) * 2015-12-21 2016-03-23 湖南鑫海网业有限公司 一种多功能捻线系统
CN115748068A (zh) * 2022-12-09 2023-03-07 江苏新世嘉家纺高新科技股份有限公司 一种环保抗菌面料生产装置

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