JPH10203517A - カートン内部へのラベル貼着前にラベル貼着用ヘッドの位置を変更するための機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続流れ状態において個々の製品ユニットに
対してラベルを高速で貼り付けることのできるラベル貼
着装置を提供する。 【解決手段】 ラベルの方向をこれらラベルを貼り付け
る前に転換する方法。各容器を包装工程において移動さ
せる段階と、吸引貼着ヘッド８によりラベルを取り上げ
る段階と、そのラベルを移動機構によって、移動する各
容器と同じ速度で各容器まで移動させ、それと同時に貼
着ヘッドをラック・ピニオンギヤ６，７及び静止カム５
によって９０°回転させ容器内に挿入し、そこにおいて
ラベルを貼着ヘッド８の吸引グリッドから噴き離して容
器内部に貼着させる段階と、貼着ヘッドを初期位置に復
帰させる段階と、これらの段階を繰り返す段階と、を有
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はラベル位置変更装置
(label reorientation device) に関する。より詳細に
は、本発明は、吸引貼着ヘッドのためのカム作動回転部
材を組み入れたラベル貼着機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にラベル貼着装置は、物品が該ラベ
ル貼着装置を通過する際に、ラベルを各物品に貼り付け
るものである。通常、ラベルは、細長い支持ストリップ
に剥がせるように一列に貼り付けられている。ラベル貼
着装置は、支持ストリップからそれらラベルの一枚を剥
がし、そのラベルをラベル貼着ステーションにて開放可
能な状態に保持する。ラベルを貼られる物品がその剥が
されたラベルに近接することによりラベルが物品に貼ら
れる。このタイプのラベル貼着装置は、例えば米国特許
出願第 3,093,528 号、第 3,729,362 号、及び第 4,02
4,011 号明細書に開示されている。

【０００３】このタイプのラベル貼着装置は、多くの応
用が利くが、ラベル貼りが行われる物品の組立作業又は
包装作業に遅れが生ずるおそれがある。例えば、ラベル
の索引付 (indexing) 又はラベルを前進させる操作（す
なわち支持ストリップからラベルを除去し、除去したラ
ベルを適当な保持手段へ受け渡し、さらにそのラベルを
個別の操作により回転させる等の操作）は、保持された
ラベルを物品に貼り付ける操作が迅速に行われるのに対
し、比較的ゆっくりしたものである。ラベル貼り機能が
生産ライン中で最も遅い操作となるよう、ラベル貼り動
作を充分低速で行うことも可能である。

【０００４】また、その他の作業動作も、作業ステーシ
ョンに部材（各作業ステーションを通過して搬送される
物品に対して固定、組み立て、あるいは積層等される部
材）を繰り返し提供する工程を含んでいる。いくつかの
作業動作のうちではこの部材の繰り返し供給動作が工程
中最も遅く、従って、物品が作業ステーションを通過し
て搬送される速度がこれによって制限されている。従っ
て、その他の作業動作は、上述の如きラベル貼着装置の
問題と同様な問題を含んでいる。

【０００５】物品の高速ラベル貼りでさらに問題となる
のは、個々の包装物に対して重量、製品サイズ、バーコ
ード、あるいは製品認識番号等の特別な情報を含んだラ
ベルを提供する場合である。

【０００６】販売品のためのカートン又は容器の外側に
ラベルを貼り付けるのに、大抵のラベルは、直接貼着に
より容器の外側に直接貼り付けられる。しかし、数多く
あるラベルの用途の中で、例えばいわゆる万引きが大き
な問題となるデパートあるいはディスカウントストア等
で販売される写真用フィルムあるい同様な材料等の商品
の販売においては、カートンに貼り付けられたラベル
が、カートンが店外に持ち出される前に支払が済んでい
ることを記録するために電気的又は磁気的に処理される
ことがある。こうすることにより、料金が支払われた時
点でカウンターの店員がそれらラベルの機能を無効化
し、盗難を防止するための店内の検出器が機能しないよ
うにされる。

【０００７】これらのラベルの問題は、それらラベルの
設けられた商品が盗難に合う可能性が依然としてあるこ
とである。容器の外側に取り付けられたラベルは、その
容器が勘定場に持ち込まれる前に外され、あるいは変え
られるケースが多くある。この問題に対処するため多く
のデパート及びその他小売店からは、カートン又は容器
の内部に、正確に読み込みができしかもイタズラをされ
ないラベルが取り付けられた製品に対する要求が出され
ている。しかしながら、カートン内部にラベルを貼るこ
とは極めて不便であり、製造者にとっては大きな問題で
ある。容器の内部にラベルを貼り付けるのに、ラベルを
容器外部に貼り付けるのに用いられる上述の方法を使用
すれば、装置は冗長なものとなり、しかも実現は極めて
困難である。それを実行するには、包装工程を停止させ
るか、あるいは少なくとも減速させなければ極めて難し
いであろう。商品のコストもかなり高いものになる。

【０００８】容器又はカートンが異なった場合にはラベ
ルを異なる位置に設けなければならないので、ラベル貼
着ステーションは回転してその位置を変えられなければ
ならない。しかしながら、ラベルを貼られる物品がラベ
ル貼着ステーションに近接した際にラベルが物品に貼り
付けられることが時々生ずる。このタイプのラベル貼着
装置は、例えば米国特許出願第 4,725,327 号、第 5,06
7,890 号、第 5,198,247 号、及び、第 5,266,149 号に
示されている。

【０００９】これまで産業界では、迅速かつ高速で実行
される処理システムに対してラベル向き変更装置を使用
する試みがなされていなかった。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、連続流れ状態において個々の製品ユニットに対して
ラベルを高速で貼り付けることのできるラベル貼着装置
を提供することである。

【００１１】本発明のさらなる目的は、工程速度と釣り
合った速度で容器の内部にラベルを貼ることのできる装
置を提供することである。

【００１２】本発明の他の目的は、該装置を使用して、
包装作業を減速することなく容器内部にラベルを貼る方
法を提供することである。

【００１３】本発明の別の目的は、ラベルが吸引グリッ
ドに送られてから貼着ヘッドの位置を変える装置を提供
することである。

【００１４】本発明のさらに別の目的は、上記の位置変
更が、ラベルが貼られる容器の移動速度と一致した速度
で、ラベル供給部から移動する前記貼着ヘッドと同時に
行われるようにすることである。

【００１５】

【課題を解決するための手段】本発明のこれらの及びそ
の他の目的により、ラベルを製品ユニットに貼り付ける
ための自動ラベル貼着装置が提供されている。この装置
は、商品を収納する一連の同種の製品容器を連続的に運
ぶ搬送装置を含んでいる。

【００１６】本発明による、各カートンにタグ又はラベ
ルを貼り付けるシステム又は装置は市販のラベル貼着装
置を含んでおり、このラベル貼着装置が移動機構に連結
(interfaced) されている。この機構は機械的に接続
（リンク）されており、カートン組立装置 (cartoning
machine) の主ライン軸 (main line shaft) によって駆
動される。この装置では、タグ又はラベルが比較的高速
でカートンに設置される。該システムは、カートン及び
ラベルの移動面の“ｘ”及び“ｙ”軸に沿った動きを提
供するバレルカム移動装置 (barrel cam translation d
evice) を含むことも可能である。吸引貼着器と貼着器
支持体とをラック及びピニオンギヤで接続することによ
って、吸引ヘッドの所要の回転が可能となっている。ラ
ックの一端に作用する静止カムによって貼着ヘッドの正
確な角度位置が得られる。この装置は、タグ又はラベル
が前記移動装置に取り付けられた貼着ヘッド支持体に設
けられた貼着器の吸引グリッドに供給されるように、ラ
ベル貼着装置と一体に構成されている。移動装置はカー
トンに機械的に連結されるので、貼着ヘッドがラベル供
給部から離れ、容器のスピードと一致させるべく加速さ
せ、かつ同時に貼着ヘッドの位置決めをする、といった
所定の動作がなされる。

【００１７】本方法の利点は、ラベル貼着装置が、各容
器の流れに直交して、市販のカートン組立装置により効
果的に取り付けられていることである。これにより、ラ
ベル貼り工程においてオペレータが通常の操作を行える
空間が確保される。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、本発明をより理解しやすい
ように、上記の図面及び本発明のいくつかの態様の説明
を参照して、本発明及び添付のクレームについて、本発
明のさらなる目的、効果、及び可能性とともに詳細に説
明する。

【００１９】図１ないし図６は、吸引貼着ヘッドに一枚
又は多数の（図１ないし図６においては二枚）のラベル
を供給する工程を示している。これらのラベルはこの
後、位置を変え (reposition) られ、包装工程にあって
移動している各カートンの内部に貼り付けられる。本発
明による工程では、ラベルが位置を変えられるためラベ
ルをカートン内部へ挿入することができ、そのためカー
トンのラベルの短辺側が開口に向けられている。ラベル
の他方側は開口を介して挿入するには長過ぎる。ラベル
の貼り付けは、一連の工程の速度を落とすことなく、あ
るいは工程を停止することなく行われる。

【００２０】図１ないし図６において、この工程は図１
から開始され、ラベルが吸引ヘッド１によって取り上げ
られる。この点において吸引ヘッド支持体３は、移動装
置２によって図２の工程まで“Ｘ”方向に移動される。
この移動中、ベアリング４が静止カム５に接触しつつ移
動する。各ラックギヤ６の端部に位置したこれらベアリ
ングが、貼着ヘッドに回転角０°（０°orientation）
で取り付けられたスパーギヤ（平歯車）７をロックす
る。この貼着ヘッドの０°の位置は、ラベル供給機から
ラベルを受け取るためのものである。図２に示す工程に
おいては、貼着ヘッド８により第二のラベルが取り上げ
られる。続いて、前記移動装置が吸引ヘッド支持体を各
カートンに向けて“Ｙ”方向に、かつ“Ｘ”平面に沿っ
て後方に、カートンの移動速度に合わせて移動させる。
図３に示す工程では、貼着ヘッド支持体は“Ｙ”方向に
充分に移動され、バネ９を圧縮してラックギヤを伸張さ
せる。これにより前記スパーギヤが、反時計回りに、ラ
ックギヤ上のストッパカラーによって制限されるまで９
０°回転する。図４に示す工程では、貼着ヘッド支持体
は移動装置によって“Ｙ”方向に最大限移動される。貼
着ヘッド１及び８はカートン内部に至り、ラベルを貼る
ことができる。この時点で、貼着ヘッド支持体はカート
ンコンベヤの搬送速度と同じ速度で移動している。各ベ
アリング４は静止カムより離間する。図５に示す段階に
おいて、貼着ヘッド支持体は“Ｙ”方向を後退し、ベア
リングは再び静止カムに接触する。図５に示す段階から
図６に示す段階で、貼着ヘッド支持体は“Ｘ”方向に減
速され、“Ｙ”方向に対し最大限退去する。両ベアリン
グ４は静止カムに当接してバネが圧縮され、ラックギヤ
は図１に示す位置まで復帰する。これにより、貼着ヘッ
ドに取り付けられているスパーギヤが時計方向に９０°
回転する。移動装置は図１の段階に戻っている。

【００２１】図７は、カートン又は容器の内部へのラベ
ルの位置変更貼着を可能とするラック及びピニオンギ
ヤ、カム、及び、ベアリングを示している。図７におい
て、カム５は、圧縮バネ９に取り付けられたベアリング
４に当接している。バネは貼着ヘッド支持体３に取り付
けられており、この貼着ヘッド支持体に、ラックギヤ６
がスリーブベアリングによって取り付けられている。

【００２２】貼着ヘッド支持体が上方に移動すると前記
カムとベアリングが離間する。これによりバネが伸びて
ラックギヤ６が下方に移動し、従ってスパーギヤが反時
計回り（ＣＣＷ）に回転する。回転角はストッパカラー
１５により制限される。

【００２３】貼着ヘッド８が取り付けられたスパーギヤ
７は、貼着ヘッドを駆動軸に対して０°から９０°回転
させる。

【００２４】ベアリング４がカム５から離れバネ９が伸
張することによってＣＣＷ（反時計方向）回転が生ず
る。カムがベアリングに当接して移動すると、バネは圧
縮され、ＣＷ（時計方向）回転が生ずる。

【００２５】貼着ヘッド支持体が下方に移動すると、ベ
アリングはカムによって上方に押されることとなる。次
いでラックギヤが上方に移動してバネが圧縮され、スパ
ーギヤがＣＷ方向に回転する。貼着ヘッド支持体の回転
は、ヘッドが０°位置となった時点で停止される。

【００２６】図８に、典型的なバレルカム移動装置を示
す。この装置の新規なる特徴は、カートン及びラベルの
移動面のｘ−ｙ軸に沿った動きを生じる吸引グリッドに
連結されたバレルカム移動装置の如きカムである。この
装置は、移動装置に取り付けられた吸引グリッドにラベ
ルが分散されるよう、ラベル貼り装置と一体に構成され
ている。移動装置はカートン又は容器に機械的に接続さ
れているので、吸引グリッドがカートン内に入り込んで
ラベル貼りができる所定の動きがなされるようになって
いる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 カートン内部にラベルを挿入して貼着する工
程を示した斜視図である。

【図２】 カートン内部にラベルを挿入して貼着する工
程の、図１に示した次の段階を示した斜視図である。

【図３】 カートン内部にラベルを挿入して貼着する工
程の、図２に示した次の段階を示した斜視図である。

【図４】 カートン内部にラベルを挿入して貼着する工
程の、図３に示した次の段階を示した斜視図である。

【図５】 カートン内部にラベルを挿入して貼着する工
程の、図４に示した次の段階を示した斜視図である。

【図６】 カートン内部にラベルを挿入して貼着する工
程の、図５に示した次の段階を示した斜視図である。

【図７】 ラックギヤとピニオンギヤとの結合状態を、
貼着ヘッドの位置を決める静止カムに対する吸引グリッ
ドの動きとともに示したものである。

【図８】 バレルカム移動装置を示したものである。

【符号の説明】

１ 吸引ヘッド ２ 移動装置 ３ 吸引ヘッド支持体 ４ ベアリング ５ 静止カム ６ ラックギヤ ７ スパーギヤ ８ 貼着ヘッド ９ バネ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 包装工程において搬送されている製品用
   容器の内部にラベルを貼着するとともに、前記容器の内
   部に前記ラベルを貼着する前にラベル貼着ヘッドの位置
   を変えるための装置であって、 貼着ヘッドのための支持体を備え、該支持体に貼着ヘッ
   ドが連結された吸引貼着ヘッドと；前記吸引貼着ヘッド
   と前記支持体とを連結するピボット取付け部と；前記吸
   引貼着ヘッドに固定され、前記支持体に取り付けられた
   ラックギヤと噛合するスパーギヤと；前記ラックの反対
   側端部に設けられたローラベアリングと；前記ラックに
   おける前記ローラベアリングのハウジングと前記ラック
   ギヤを支持するハウジングとの間の部分に設けられた圧
   縮バネと；前記ラックに設けられたストッパカラーと；
   を備えて成る、ラベル貼着用ヘッドの位置変更装置。
2. 【請求項２】 包装工程において搬送されているカート
   ンの内部にラベルを貼着する方法であって、 ｉ）カートンを包装工程に移動させるとともに、それら
   カートンに貼り付けるべき各ラベルを、駆動軸に対して
   ０°となる第一の位置にセットされた吸引支持体に設け
   られた吸引グリッドを備えた吸引ヘッドにて取り上げる
   段階と； ii）前記第一の位置にて前記吸引ヘッドにラベルを提供
   する段階と； iii）ギヤ機構を用いて前記吸引ヘッドを前記カートン
   まで移動させるとともに、前記吸引ヘッドを第二の位置
   に変更する段階と； iv）前記吸引ヘッドを前記カートンの内部に挿入する段
   階と； v）前記ラベルを前記カートンの内面に、噴き出しによ
   り貼り付ける段階と； vi）前記吸引ヘッドを前記カートンから抜き出し、前記
   ギヤ機構を用いて該吸引ヘッドを前記０°位置及び前記
   第一の位置に復帰させる段階と； vii）上記段階ｉないし段階 vi を繰り返す段階と；を
   備えて成ることを特徴とする、カートン内部へのラベル
   貼着方法。