JPH1020244A - 3次元像再生装置 - Google Patents

3次元像再生装置

Info

Publication number
JPH1020244A
JPH1020244A JP8188630A JP18863096A JPH1020244A JP H1020244 A JPH1020244 A JP H1020244A JP 8188630 A JP8188630 A JP 8188630A JP 18863096 A JP18863096 A JP 18863096A JP H1020244 A JPH1020244 A JP H1020244A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
scanning means
dimensional
optical axis
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8188630A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Sudo
敏行 須藤
Takasato Taniguchi
尚郷 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP8188630A priority Critical patent/JPH1020244A/ja
Publication of JPH1020244A publication Critical patent/JPH1020244A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 走査手段を小型にして観察に際して安全であ
り、サイズの大きい3 次元像を広い観察視域から観察で
きる3 次元像再生装置を得ること。 【解決手段】 光源より放射される光束の強度を制御手
段からの輝度情報信号によって制御される強度調整手段
によって調整し、又は光源の放射強度を制御手段からの
輝度情報信号によって調整し、強度を調整された該放射
光束を3 次元走査手段に入射させ、該3 次元走査手段よ
り射出する該放射光束を像観察光学系を介して所定の位
置に輝点として結像させ、その際、該3 次元走査手段は
該輝点を3 次元的に走査して形成し、該制御手段は該3
次元走査手段の状態に応じて該輝度情報信号を出力して
該輝点により3次元像を再生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は3 次元像再生装置に
関し、特に観察空間中で1つの輝点を高速に3 次元的に
スキャンして、観察者の残像効果を利用して3 次元像を
認識せしめる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より3 次元物体像を再生する方法と
して様々な方式が知られている。その中で、レンチキュ
ラレンズ方式や偏光メガネ方式という両眼視差を利用し
て立体知覚を認識せしめる方法は、視差情報により得ら
れる立体像の奥行き知覚と観察者の眼のピントが一致せ
ず、疲労や違和感を観察者に与えるため、安全上の問題
が指摘されている。
【0003】また、上記の方法は物体を2 方向から観察
した立体情報しか存在しないために、観察位置の移動に
伴う立体像の変化はなく、立体物の自然な見えが得られ
ない。
【0004】こうした問題点の発生しない像再生手段と
して「奥行き標本化方式」による3次元像再生装置があ
る。「奥行き標本化方式」は、物体の多数枚の断面画像
を、結像系を移動させて観察空間中に奥行き方向に表示
面を変えながら時分割表示し、眼の残像効果を利用して
観察空間に断面画像を重畳して浮かび上がらせる方式で
ある。
【0005】例えば、図49のように、小径に絞ったレー
ザービームを光偏向走査器を用いて2 次元的にスキャン
して拡散スクリーンに投影すればスクリーン上に2 次元
画像が得られるが、この拡散スクリーンを高速で往復運
動させ、拡散スクリーンの位置に同期してその位置にお
ける物体断面の画像をレーザービームで描画し、これを
高速に繰り返せば、残像効果により3 次元像が空間に浮
かび上がる。
【0006】この方法によれば観察空間中に物体と同じ
形状の立体像が形成されるので、観察者は例え左右に移
動しても常にその位置から元の物体を見たと同じ立体像
を観察することが出来、常に自然な見えが得られる。
【0007】又、まったく自然な立体像を与える方式と
してホログラフィ技術を用いる3 次元物体を再生する方
法がある。最も一般的な方法は、3 次元物体をレーザー
で照明し、その拡散反射光(物体光)と、別の方向から
くるレーザー光(参照光)を干渉させ、この干渉縞をあ
る平面において記録してホログラムを形成し、このホロ
グラムに参照光と同一波長、同一波面の光を入射させて
もとの物体光と同一な波面、つまり物体像を再生する方
法である。
【0008】しかし、一般にホログラム干渉縞を形成す
るには、高い空間周波数を解像する感光材料等が必要
で、これらの感光材料が極めて低感度であるため対象と
する物体は静止物体に限定されていた。
【0009】ところが、近年、ホログラフィ技術を使用
して、3 次元動画像の再生を可能にする技術が現れて来
た。例えば、特開昭64-84993号公報、特開平6-186901号
公報及び特開平6-242715号公報にはこれらの技術が開示
されている。
【0010】これらの従来例について説明する。 (1) 特開昭64-84993号公報に開示された技術 上記公報では、液晶ドットマトリクス表示素子を用いた
リアルタイムホログラム再生装置が開示されている。図
50はこの装置の構成概略図である。図中のマイクロプロ
セッサ25-1及び映像制御装置25-2によって所望の立体像
再生を可能にする干渉縞パターンを生成し、ドライバ回
路25-3にて上記干渉縞パターンを液晶ドットマトリクス
表示素子25-4上に明暗のパターンとして描画する。これ
をレーザー発光回路25-5より発生するレーザー光にて照
射し、方向A から観察すれば観察者は立体像を観察する
ことが出来る。さらに、液晶ドットマトリクス表示素子
25-4上に描画する干渉縞パターンを動的に変化させれば
立体動画像を得ることが出来る。 (2) 特開平6-186901号公報及び特開平6-242715号公報に
開示された技術 上記公報では、従来の静止画ホログラムを用いた3 次元
動画像表示装置が開示されている。図51はこの装置の構
成概略図である。図中26-1はレーザー光源、26-2は拡大
レンズ、H-i はi 番目のホログラム、26-4はモーター、
26-5は制御装置である。レーザー光源26-1から発せられ
たレーザー光は拡大レンズ26-2によって拡大された後、
ホログラムH-i の所定領域に参照光として入射する。該
ホログラムH-i は図52に示すように、他の複数のホログ
ラムと共に円板26-6上に設置されており、該円板26-6は
モーター26-4によって回転し、モーターの回転によって
各ホログラムに順次参照光が入射する構成となってい
る。
【0011】各ホログラムH-1,H-2,H-3・・・・・はそれぞれ
3 次元空間の異なる位置に点像P-1,P-2,P-3・・・・・を再生
するように記録が施されている。このホログラムの個数
を増やし、再生可能な点像数を増やしていけば、3 次元
空間内に、例えば中身の詰まった長方形の箱等を再生で
きることになる。
【0012】制御装置26-5には上記の複数の点像のう
ち、どれを発光させるかを示す画像信号と、円板26-6の
回転角度信号が入力され、点像を形成すべきタイミング
でレーザー光源26-1を点灯し、点像を形成すべきでない
時にはレーザー光源26-1を点灯しないよう制御する。こ
れら一連の処理を人間の残像時間内に実行すれば、画像
信号に応じて所望の物体を3 次元表示することができ
る。また、時間を追って作成する像を移動させれば動画
像を得ることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の「奥行き標
本化」方式の立体像表示方法には次のような問題点が存
在する。 (1) 再生したい3 次元像の大きさと同程度の大きさの高
速移動像形成手段(スクリーン等)が必要になり、大が
かりな装置になると共に高速駆動が困難になる。 (2) 大きい質量を持った物体(高速移動像形成手段)が
像再生空間を高速で振動するため、観察時に危険が伴
う。
【0014】又、上記従来のホログラム方式の3 次元像
再生装置には次のような問題点が存在する。 (1) 特開昭64-84993号公報に開示された技術 第1 に、干渉縞パターンを表示する液晶ドットマトリク
ス表示素子25-4(空間変調素子)の解像度が、従来の感
光材料の解像度に比べてかなり低いので、再生光の回折
角を大きくすることは困難である。よって再生像の観察
域が狭くなってしまう。
【0015】第2 に、リアルタイムホログラム再生装置
に使用されるような、微細な干渉縞パターンを形成しう
る空間変調素子の有効面積は、現在の技術ではあまり大
きくできない。よって再生像のサイズが制限されてしま
う。
【0016】第3 に、リアルタイムホログラム再生装置
に使用されるような、微細な干渉縞パターンを形成しう
る空間変調素子の回折光利用効率は、現在の技術ではき
わめて低い。従って再生像が暗いと言う問題が発生す
る。
【0017】第4 に、空間変調素子上に表示する干渉縞
パターンの情報量が膨大であるので、干渉縞パターンを
演算・処理する映像制御装置の処理能力が追いつかな
い。 (2) 特開平6-186901号公報及び特開平6-242715号公報に
開示された技術 記録される個々のホログラム領域の有効面積に対して、
再生像の大きさと記録できる像の情報量とがトレードオ
フになっている。つまり、有効面積が小さいと、再生像
が小さいものに限定されてしまうし、有効面積が大きい
と、記録できる情報量が少なくなってしまう。いずれも
立体像再生にとって重要な条件であるにもかかわらず、
この方式では現実的に両方の条件を満足する有効面積の
大きさが存在しない。
【0018】本発明の目的は、走査手段を小型にして観
察に際して安全であり、サイズの大きい3 次元像を広い
観察視域から観察できる3 次元像再生装置の提供であ
る。
【0019】更に、 (1−1) 再生する3 次元像が従来のものより明る
い。 (1−2) ライン光源又はマトリクス光源を使用する
ことにより、全体の構成をよりシンプルにする。 (1−3) フルカラーで3 次元像を再生することがで
きる。 (1−4) マトリクス光源及び空間光変調素子を使用
することにより可動部分を皆無にすることができる。 (1−5) 1 つの輝点を再生するホログラムのサイズ
を小さくしてホログラムアレイプレートへ従来よりもよ
り多くのホログラムを設置し、3 次元像を再生する輝点
の密度を高めて従来よりもよりシャープな3 次元像を再
生することができる。 (1−6) ホログラムアレイプレートへのホログラム
の設置パターンを螺旋状にする、或はホログラムスキャ
ンとイメージローテーターによる回転スキャンとを組み
合わせることにより更に3 次元像を再生する輝点の密度
を高めて、一層シャープな3 次元像を再生することがで
きる。等の少なくとも1 つの効果を有する3 次元像再生
装置の提供である。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の3次元像再生装
置は、 (2−1) 光源より放射される光束の強度を制御手段
からの輝度情報信号によって制御される強度調整手段に
よって調整し、又は光源の放射強度を制御手段からの輝
度情報信号によって調整し、強度を調整された該放射光
束を光軸方向走査手段により所定の位置に集光させ、該
集光する放射光束を2 次元走査手段に入射させ、該2 次
元走査手段より射出する該放射光束を像観察光学系を介
して所定の位置に輝点として結像させ、その際、該光軸
方向走査手段は該輝点の位置を該像観察光学系の光軸方
向に変化させ、該2 次元走査手段は該輝点の位置を該光
軸に対して略垂直な面内で該光軸方向走査手段と同期し
て2 次元的に変化させ、該制御手段は該光軸方向走査手
段及び該2 次元走査手段の状態に応じて該輝度情報信号
を出力して該輝点により3次元像を再生すること等を特
徴としている。特に、 (2−1−1) 前記2 次元走査手段を走査方向が直交
する2 つのガルバノミラー若しくは2 つのポリゴンミラ
ーで構成している。 (2−1−2) 前記2 次元走査手段を1 次元的に走査
する1 次元走査手段と前記光軸を中心に回転するイメー
ジローテーターで構成している。こと等を特徴としてい
る。
【0021】更に、本発明の3次元像再生装置は、 (2−2) 複数の所定の色光の光源の各放射強度を制
御手段からの各輝度情報信号によって調整し、強度を調
整された各放射光束を光軸方向走査手段により所定の位
置に集光させ、該集光する各放射光束を2 次元走査手段
に入射させ、該2次元走査手段より射出する各放射光束
を像観察光学系を介して所定の位置に夫々輝点として結
像させ、その際、該光軸方向走査手段は各輝点の位置を
該像観察光学系の光軸方向に変化させ、該2 次元走査手
段は各輝点の位置を該光軸に対して略垂直な面内で該光
軸方向走査手段と同期して2 次元的に変化させ、該制御
手段は該光軸方向走査手段及び該2 次元走査手段の状態
に応じて該輝度情報信号を出力して該輝点により3 次元
像を再生すること等を特徴としている。
【0022】特に、 (2−2−1) 前記2 次元走査手段を走査方向が直交
する2 つのガルバノミラー若しくは2 つのポリゴンミラ
ーで構成している。 (2−2−2) 前記2 次元走査手段を1 次元的に走査
する1 次元走査手段と前記光軸を中心に回転するイメー
ジローテーターで構成している。こと等を特徴としてい
る。
【0023】更に、本発明の3次元像再生装置は、 (2−3) 複数の点光源をライン状に配列して成るラ
イン光源の各点光源の放射強度を制御手段からの輝度情
報信号によって並列的に調整し、強度を調整された各放
射光束を光軸方向走査手段により所定の位置に夫々集光
させ、該集光する各放射光束を1 次元走査手段に入射さ
せ、該1 次元走査手段より射出する各放射光束を像観察
光学系を介して所定の位置に夫々輝点として結像させ、
その際、該光軸方向走査手段は各輝点の位置を該像観察
光学系の光軸方向に変化させ、該1 次元走査手段は各輝
点の位置を該光軸に対して略垂直な面内で該光軸方向走
査手段と同期して1 次元的に変化させ、該制御手段は該
光軸方向走査手段及び該1 次元走査手段の状態に応じて
該輝度情報信号を出力して該輝点により3 次元像を再生
する。 (2−4) 複数の所定の色光の点光源を夫々ライン状
に配列して成るライン光源の各点光源の放射強度を制御
手段からの輝度情報信号によって並列的に調整し、強度
を調整された各放射光束を光軸方向走査手段により所定
の位置に夫々集光させ、該集光する各放射光束を1 次元
走査手段に入射させ、該1 次元走査手段より射出する各
放射光束を像観察光学系を介して所定の位置に夫々輝点
として結像させ、その際、該光軸方向走査手段は各輝点
の位置を該像観察光学系の光軸方向に変化させ、該1 次
元走査手段は各輝点の位置を該光軸に対して略垂直な面
内で該光軸方向走査手段と同期して1 次元的に変化さ
せ、該制御手段は該光軸方向走査手段及び該1 次元走査
手段の状態に応じて該輝度情報信号を出力して該輝点に
より3 次元像を再生する。 (2−5) 複数の点光源をライン状に配列して成るラ
イン光源の各点光源の放射強度を制御手段からの輝度情
報信号によって並列的に調整し、強度を調整された各放
射光束を光軸方向走査手段により所定の位置に夫々集光
させ、該集光する各放射光束をイメージローテーターに
入射させ、該イメージローテーターより射出する各放射
光束を像観察光学系を介して所定の位置に夫々輝点とし
て結像させ、その際、該光軸方向走査手段は各輝点の位
置を該像観察光学系の光軸方向に変化させ、該イメージ
ローテーターは各輝点の位置を該光軸に対して略垂直な
面内で該光軸方向走査手段と同期して回転変化させ、該
制御手段は該光軸方向走査手段及び該イメージローテー
ターの状態に応じて該輝度情報信号を出力して該輝点に
より3次元像を再生する。 (2−6) 複数の点光源を2 次元的に配列して成るマ
トリクス光源の各点光源の放射強度を制御手段からの輝
度情報信号によって並列的に調整し、強度を調整された
各放射光束を光軸方向走査手段により所定の位置に夫々
集光させ、該集光する各放射光束を像観察光学系を介し
て所定の位置に夫々輝点として結像させ、その際、該光
軸方向走査手段は各輝点の位置を該像観察光学系の光軸
方向に変化させ、該制御手段は該光軸方向走査手段の状
態に応じて該輝度情報信号を出力して該輝点により3次
元像を再生する。こと等を特徴としている。
【0024】特に、 (2−6−1) 前記光軸方向走査手段は、集光光学系
と、該集光光学系の少なくとも1 部を搭載して該集光光
学系の光軸に沿って往復運動をするリニアモーターと、
該リニアモーターの移動量を検出する変位量検出手段と
を有する。 (2−6−2) 前記光軸方向走査手段は、焦点距離の
異なる多数の光学素子を1 つの円周に沿って配置した円
板と該円板を回転する回転手段と該円板の回転位置を検
出する変位量検出手段とを有する。 (2−6−3) 前記光軸方向走査手段は、焦点距離の
異なる多数の光学素子を側面に配置した円筒体と該円筒
体を回転する回転手段と該円筒体の回転位置を検出する
変位量検出手段とを有する。 (2−6−4) 前記光軸方向走査手段は、透過光束の
集光点を電気的に制御可能な空間光変調素子を有する。
こと等を特徴としている。
【0025】更に、本発明の3次元像再生装置は、 (2−7) 光源より放射される光束の強度を制御手段
からの輝度情報信号によって制御される強度調整手段に
よって調整し、又は光源の放射強度を制御手段からの輝
度情報信号によって調整し、強度を調整された光束を3
次元走査手段に入射させ、該3 次元走査手段より射出し
て像観察光学系を透過する光束によって所定の位置に輝
点を形成し、その際、該3 次元走査手段は該輝点を順次
3 次元的に異なる位置に形成し、該制御手段は該3 次元
走査手段の状態に応じて該輝度情報信号を出力して該輝
点により3次元像を再生すること等を特徴としている。
【0026】特に、 (2−7−1) 前記3 次元走査手段は、前記の入射光
束に対して夫々3 次元的に異なる位置に輝点を再生する
複数のホログラムを1 つの円周上に設置した円板と、該
円板を回転する回転手段と、該円板の回転位置を検出し
て信号を出力する変位量検出手段とを有している。 (2−7−2) 前記3 次元走査手段は、前記の入射光
束に対して夫々3 次元的に異なる位置に輝点を再生する
複数のホログラムをその面上に螺旋状に設置した円板
と、該円板を回転する回転手段と、該入射光束を該円板
上の所望のホログラムに向ける第1 のトラッキングミラ
ーと、該ホログラムからの再生光束を所定の方向に偏向
させる第2 のトラッキングミラーと、該円板の回転位置
を検出して信号を出力する位置検出手段とを有してい
る。 (2−7−3) 前記3 次元走査手段は、前記の入射光
束に対して夫々前記像観察光学系の光軸を含む平面内の
異なる位置に輝点を再生する複数のホログラムを1 つの
円周上に設置した円板と、該円板を回転する回転手段
と、該円板の回転位置を検出して信号を出力する円板変
位量検出手段と、該円板と該像観察光学系の間に設けて
該ホログラムにより形成する輝点の位置を該像観察光学
系の光軸を軸として順次回転変化させるイメージローテ
ーターと、該イメージローテーターの回転位置を検出し
て信号を出力するイメージローテーター変位量検出手段
とを有している。こと等を特徴としている。
【0027】更に、本発明の3次元像再生装置は、 (2−8) 所定の複数の色光の光源と、該光源からの
入射光束に対して夫々輝点を再生する複数のホログラム
を設置したホログラム集合体を集合体駆動手段で駆動す
ると共に該ホログラム集合体の駆動位置を変位量検出手
段で検出してスキャン情報信号を出力する3 次元走査手
段と、像観察光学系と、制御手段とを有し、該複数の光
源より放射される光束の強度を該制御手段からの複数の
輝度情報信号によって制御される複数の強度調整手段に
よって夫々調整し、又は該複数の光源の放射強度を該制
御手段からの複数の輝度情報信号によって夫々調整し、
強度を調整された光束を該3 次元走査手段に入射させ、
該3 次元走査手段より射出して該像観察光学系を透過す
る再生光束によって所定の位置に夫々輝点を形成し、そ
の際、該3 次元走査手段は該輝点を順次3 次元的に異な
る位置に形成し、該制御手段は該3 次元走査手段からの
該スキャン情報信号に基づき該輝度情報信号を出力して
該輝点により3次元像を再生すること等を特徴としてい
る。
【0028】特に、 (2−8−1) 前記ホログラム集合体は前記複数のホ
ログラムを設置した円板であり、該円板上の中心からの
放射線上には前記入射光束に対して夫々3 次元的に略同
じ位置に前記複数の色光の輝点を再生する複数のホログ
ラムを配置し、該円板上の1 つの円周上には全て3 次元
的に異なる位置に輝点を再生する複数のホログラムを配
置しており、前記集合体駆動手段は該円板を回転駆動す
る。 (2−8−2) 前記複数のホログラムの1 つ、1 つは
前記複数の光源からの3つの入射光束を夫々異なる角度
で入射させることにより略同じ位置に前記複数の色光の
輝点を再生するホログラムであり、前記ホログラム集合
体は該複数のホログラムを1 つの円周上に配置した円板
であり、前記集合体駆動手段は該円板を回転駆動する。
こと等を特徴としている。
【0029】更に、本発明の3次元像再生装置は、 (2−9) 所定の色光の光源と、該光源の夫々に対応
して該光源からの入射光束により夫々3 次元的に異なっ
た位置に輝点を再生する複数のホログラムを設置した円
板を回転手段で回転駆動すると共に該円板の回転位置を
変位量検出手段で検出してスキャン情報信号を出力する
ホログラム走査手段と、像観察光学系と、制御手段とを
有し、該複数の光源より放射される光束の強度を該制御
手段からの複数の輝度情報信号によって制御される複数
の強度調整手段によって夫々調整し、又は該複数の光源
の放射強度を該制御手段からの複数の輝度情報信号によ
って夫々調整し、強度を調整された光束を該複数の光源
の夫々に対応する該ホログラム走査手段に入射させ、該
ホログラム走査手段より射出する複数の再生光束を複数
の色合成光学素子により1 つに合成し、該合成した再生
光束を該像観察光学系を透過させて所定の位置に夫々輝
点を形成し、その際、該ホログラム走査手段は各色光の
輝点を順次3 次元的に異なる位置に形成し、該制御手段
は該ホログラム走査手段からの該スキャン情報信号に基
づき該輝度情報信号を出力して該輝点により3次元像を
再生すること等を特徴としている。
【0030】特に、 (2−9−1) 前記ホログラムは、前記入射光束と同
じ波長で同じ波面形状の参照光を感光板に与え、同時に
該感光板に対して該参照光側とは反対側の空間に存在す
る同じ波長の点光源より発散される物体光を該感光板に
対して再生時と同じ位置関係にある前記像観察光学系を
介して該感光板に与え、該参照光と該物体光とを干渉さ
せて製作したものである (2−9−2) 前記像観察光学系の前記ホログラム側
若しくは前記感光板側若しくは前記3 次元走査手段側の
口径は反対側の口径より小さい。こと等を特徴としてい
る。
【0031】更に、本発明の3次元像再生装置は、 (2−10) 光源より放射される光束の強度を制御手
段からの輝度情報信号によって制御される強度調整手段
によって調整し、又は光源の放射強度を制御手段からの
輝度情報信号によって調整し、強度を調整された該放射
光束を3 次元走査手段に入射させ、該3 次元走査手段よ
り射出する該放射光束を像観察光学系を介して所定の位
置に輝点として結像させ、その際、該3 次元走査手段は
該輝点を3 次元的に走査して形成し、該制御手段は該3
次元走査手段の状態に応じて該輝度情報信号を出力して
該輝点により3次元像を再生すること等を特徴としてい
る。
【0032】特に、 (2−10−1) 前記輝点により再生する1 つの3次
元像の形成に要する時間が、1/30秒以下であること等を
特徴としている。
【0033】
【発明の実施の形態】図1 は本発明の3 次元像再生装置
のブロック図である。本発明の3 次元像再生装置は「制
御部」、「パルスビーム形成部」、「輝点スキャン
部」、「像観察光学系」の4 つの部分に大別される。
【0034】制御部1 は輝点のスキャン情報信号を輝点
スキャン部103 より入力し、輝点の輝度情報信号をパル
スビーム形成部102 に出力する。
【0035】パルスビーム形成部102 は、光源からの光
の強度を上記輝度情報信号に基づいて変調して高い周波
数のパルス状の光ビームを形成し、輝点スキャン部103
へ射出する。
【0036】輝点スキャン部103 は該光ビームを集光光
束に変換し、その集光点を光軸方向(z 方向)をも含ん
で3 次元的に高速スキャンして、そのスキャンビームを
像観察光学系9 へ射出する。
【0037】像観察光学系9 はこうして処理されたスキ
ャンビームによって3 次元空間(観察空間)中で輝点を
順次結像して観察者に輝点を視認せしめる。
【0038】そして、ビームのスキャンと強度変調の速
度を十分に速くし、かつ同期を正しくとっているので、
像観察光学系9 の所定方向より観察する観察者は、残像
効果により、観察空間内で輝点の集合としての3 次元的
な像を観察することができる。
【0039】図2 は本発明の実施形態1 の要部概略図で
ある。図中、1 は制御部 (制御手段) であり、コンピュ
ーターで構成している。コンピューター1 は輝点スキャ
ン部103 よりスキャン情報信号を得て、形成する輝点の
位置を求め、対応する輝度情報信号をパルスビーム形成
部102 に出力する。
【0040】2 は光源であり、結像性能を高くするため
に可視域の単色LED 点光源を用いている。この光源2 と
しては空間的コヒーレンシーの高いもの、例えばLED 半
導体レーザー、メタルハライドランプ等が適切である。
【0041】なお、この点光源は、平行ビームを結像光
学系に入射させて得られる点光源に置き換えても良い。
【0042】4 は透過率制御部 (強度調整手段) であ
り、AOM (音響光学素子)や、EO(エレクトロオプティ
カルデバイス)等の高周波光変調素子を用い、上記光ビ
ームの光路上に配置し、コンピューター1 より出力され
る輝度情報信号に応じて光源より放射される光束の透過
率、つまり光束の強度を調整する。ただし、光源2 自体
の放射強度が高い周波数で変調可能なものであれば、コ
ンピューター1 より出力される上記輝度情報信号に応じ
て、光源の発光強度を直接調整できるため、透過率制御
部4 は必要ない。
【0043】光源2 、透過率制御部4 等はパルスビーム
形成部102 の一要素を構成している。
【0044】5 は zスキャン部 (光軸方向走査手段) で
あり、図3 はその説明図である。 zスキャン部5 はビー
ム径よりやや大きい程度の有効径を有する小型のズーム
レンズ (集光光学系) 5-1 、ズームレンズ5-1 中の可動
レンズ部(スキャン要素)5-4 、光軸方向にそって可動
レンズ部5-4 を高速往復運動させるリニアモーター5-2
などを備えている。
【0045】ズームレンズ5-1 は光源2 からの光ビーム
を光軸上である距離に集光させる。そして、リニアモー
ター5-2 は光軸方向(図ではx 方向であるが、光ビーム
は後記のビームスキャン部6 によってz 方向へ偏向され
るので、ここではz 方向として説明する)に沿って往復
直線運動し、これにより、ズームレンズ5-1 の焦点距離
が振動して、光ビームの集光点F を光軸方向に高速に往
復スキャンする。つまり、 zスキャン部5 は光ビームの
集光点(輝点)をz 方向にスキャンする。
【0046】可動レンズ部5-4 の変位量zLは変位量検出
部 (変位量検出手段) 5-3 にて検出し、スキャン情報信
号としてコンピューター1 に送信する。本実施形態の場
合、変位量検出部5-3 はリニアモーターの位置検出用エ
ンコーダーを利用している。
【0047】尚、ズームレンズの可動部が複数存在する
場合は、リニアモーターの数を増やすか、ギヤやカムを
駆使して適切に連動するように構成する。
【0048】図2 において、6 はビームスキャン部であ
る。図4 はビームスキャン部6 の説明図である。本実施
形態の場合、ビームスキャン部6 は2 次元走査手段とし
て機能するもので、走査方向の直交する1 組のガルバノ
ミラー6-1 、6-2 により構成している。これらのガルバ
ノミラーを駆動するモーター6-3 、6-4 は、往復回転運
動を行う。これにより、光ビームは各ガルバノミラーの
回転角に応じた方向、即ち観察空間内のx 方向、y 方向
に偏向され、2 次元的に走査される。
【0049】本実施形態のガルバノミラー6-1 の回転方
向は水平方向、ガルバノミラー6-2のそれは垂直方向と
なっているが、それぞれのミラーのふれ角θH 、θV
モーター6-3 、6-4 に内蔵するエンコーダーによって検
出され、輝点の位置を示すスキャン情報信号としてコン
ピューター1 へ送信される。
【0050】zスキャン部5 、ビームスキャン部6 等は
輝点スキャン部103 の一要素を構成している。又、本実
施形態の輝点スキャン部103 は3 次元走査手段の一要素
を構成している。
【0051】図2 において、9 は像観察光学系である。
本実施形態の場合、像観察光学系9は2 枚の大口径の凸
レンズを使用しており、ビームスキャン部6 から射出し
てくる光ビームを所定の観察領域へ収束させ、装置全体
の射出瞳を形成すると共に観察領域中に輝点によって3
次元像を形成する。
【0052】本実施形態の作用を説明する。光源2 を射
出する光束は透過率制御部4 でコンピューター1 からの
信号によりその強度を変調して zスキャン部5 へビーム
を射出する。
【0053】zスキャン部5 では入射する光ビームを集
光光束に変換すると共にその集光点を高速で往復スキャ
ンする。そしてビームスキャン部6 は上記のx 軸に平行
に入射する集光光をz 方向に偏向させると共にxy面内の
所定領域を2 次元スキャンする。
【0054】図5 は実施形態1 において、光ビームが輝
点スキャン部103 を射出するまでの光路を鉛直上方より
見た図である。
【0055】輝点スキャン部103 を射出した光ビームの
主光線7 は、いずれも輝点スキャン部103 より発散する
方向に射出しており、このままでは観察者8 の眼に入射
する光ビームは中心部のごく僅かでしかない。そこで本
実施形態では輝点スキャン部103 を射出した光ビームを
像観察光学系9 によって適切に収束せしめている。
【0056】図6 は本実施形態において光ビームが像観
察光学系9 を射出して観察者に達するまでの光路を鉛直
上方より見た図である。この図によって像観察光学系9
の作用を説明する。
【0057】輝点スキャン部103 までの光学系と上記像
観察光学系9 とをあわせて1 つの光学系と見ると、この
光学系の瞳10の位置はガルバノミラーの回転中心位置と
なっている。(より正確にはメリディオナル方向の光路
の瞳中心は垂直走査ガルバノミラーの回転中心で、サジ
タル方向の光路の瞳中心は水平走査ガルバノミラーの回
転中心となっている。)この時、瞳10は像観察光学系9
にとっては入射瞳であって、これは像観察光学系9 の結
像作用によって射出瞳10’に結像する。
【0058】射出瞳10’は全光学系にとっても射出瞳で
ある。よって全光学系を通った光ビームはすべて射出瞳
10’を通過することになるから、観察者8 が射出瞳10’
内に眼をおいて光ビームの輝点(結像点)を観察すれ
ば、すべての輝点を認識することができる。また、図6
に示すように、本装置で3 次元画像を観察する際の最適
観察距離は距離L(像観察光学系9 のもっとも手前の面か
ら射出瞳10' までの距離)、観察視域は射出瞳10’の径
D となる。
【0059】像観察光学系9 に求められる条件として
は、第1 に、射出瞳10’が像観察光学系9 より観察者8
側で、観察距離( 1〜数m )程度の距離に形成されるこ
と。第2 に、各光ビームの主光線7 が輝点形成後、射出
瞳10’の中心で交わるようにするため、像観察光学系9
の最大有効径を再生する3 次元像よりも大きく設定する
こと、第3 に、上記観察視域D をできるだけ大きくとる
ため、Fナンバー(焦点距離を瞳の直径で除した値)の
小さいレンズであること(像観察光学系9 の有効径がで
きるだけ大きく、かつ焦点距離ができるだけ短いレンズ
であること)が挙げられる。
【0060】こうして、輝点スキャン部103 によるスキ
ャンの結果、光ビームは3 次元空間内のある範囲内に輝
点群(xi,yi,zi)を形成する。
【0061】次にパルスビーム形成部102 、輝点スキャ
ン部103 の制御と、コンピューター1 で行われるデータ
処理、再生される3 次元像の情報の関係について説明す
る。本実施形態においては、はじめに輝点スキャン部10
3 の各スキャンデバイスの状態、つまり、水平走査ガル
バノミラーの回転角θH 、垂直走査ガルバノミラーの回
転角θV 、リニアモーターのz 方向変位(スキャン要素
の変位)zLの3 つのパラメータを検出し、これらを各走
査手段の状態、即ちスキャン情報信号としてコンピュー
ター1 に入力する。
【0062】コンピューター1 は表示しようとする立体
像を基にそれに応ずる光ビームの強度L(θHV,zL) を
算出し、輝度信号をパルスビーム形成部102 に送信す
る。
【0063】こうして、形成された光ビームは輝点スキ
ャン部103 を通って像観察光学系9による光学変換を受
けたのち、最終的な集光位置(輝点位置)に結像し、位
置(x,y,z) に輝度L'(x,y,z) の輝点を形成する。
【0064】図7 に表すように、像観察光学系9 による
輝点位置(x,y,z) および輝度L'(x,y, z)の光学変換を、
それぞれψ1 、ψ2 とすると、上記のデータの流れは図
8 の模式図で表現できる。
【0065】輝点スキャン部103 よりコンピューター1
に送信されるスキャンデバイスの情報 (θHV,zL) は
コンピューター1 の内部でψ1 の変換を受け、像点の位
置情報(x,y,z) に変換される。コンピューター1 はあら
かじめ生成されている3 次元像のデータを参照して、
(x,y,z) と一致する3 次元像点を検索し、存在すればそ
の点の輝度情報L'(x,y,z) を得る。
【0066】次に、輝度情報L'(x,y,z) に対してコンピ
ューター1 はψ2 の逆変換ψ2 -1 を施し、パルスビーム
の輝度情報L(θHV,zL) を得る。ただし、変換ψ1トψ
2 -1については、像観察光学系9 の特性(収差、透過率
等)をあらかじめシミュレーション又は実測で把握して
おけば、コンピューター1 上で疑似実行することができ
る。
【0067】輝度情報L(θHV,zL) はパルスビーム形
成部102 へと送信され、これに基づき光ビーム強度を制
御する。こうして形成された光ビームは輝点スキャン部
103へ射出され、次いで像観察光学系9 によって光学変
換ψ1 、ψ2 を受け、位置(x,y,z) に輝度L'(x,y,z) の
輝点が形成される。
【0068】上記の輝点は該位置に応じた輝度を有して
いる。そして、輝点の移動を人間の眼で認識できないほ
ど高速で行い、かつ、これら輝点の集合を一度に全体的
に観察できるようにしているので、観察者は残像効果に
より該輝点の集合を1 つの3次元像として視認すること
ができる。(光ビームの3 次元的なスキャンの1 つのサ
イクル(1個の立体像の再生)を1/30秒以下の高速で行
えば、残像効果が現れる。)本実施形態は輝度の高い光
源からの光束による輝点によって3 次元像を構成し、該
光束の一部が観察者の眼に直接入射するので、明るい3
次元像を再生することができる。又、制御手段1 中で時
系列的に3 次元動画を構成若しくは入力すれば3 次元の
動画を再生することが出来る。更に、従来の3 次元像再
生装置と比べて、像観察光学系9 を適切に選ぶことによ
り観察視域を広く、又、大きい3 次元像を得ることが出
来る。又、大きい高速移動体を使用しないので観察に際
して安全である。
【0069】本実施形態の zスキャン部5 及びビームス
キャン部6 は必要に応じて他の構成のものに置換でき、
これによって応用性・汎用性をより高めることができ
る。以下、別の構成の zスキャン部及びビームスキャン
部を説明する。
【0070】図9 は別の zスキャン部 (光軸方向走査手
段) 51の説明図である。この zスキャン部51は実施形態
1 の zスキャン部6 のリニアモーターをより一般的な回
転モーターにして、可動レンズ部5-4 を可動ステージに
搭載して該ステージをクランク駆動によって駆動するよ
うにしたものである。
【0071】図中、11は可動レンズ部5-4 を搭載する可
動ステージ、12は可動ステージの直線運動の方向を定め
るレール、13は連結棒、14はクランク、16はモーター、
15はモーターの回転軸である。なお、ズームレンズ5-1
は省略している。
【0072】モーター16が回転すると、クランク機構に
より可動レンズ部5-4 を搭載した可動ステージ11はレー
ル12に沿って往復直線運動する。可動レンズ部5-4 の変
位zLはモーター16の回転角の検出により容易に求めるこ
とができる。
【0073】図10は別のビームスキャン部 (2 次元走査
手段) 61の説明図である。このビームスキャン部61は実
施形態1 のガルバノミラーをポリゴンミラーに替えたも
ので、図10に示すようにポリゴンミラーを2 個使用して
光ビームを2 次元的にスキャンするのである。
【0074】ポリゴンミラーはガルバノミラーに比べ、
単位時間当たりのビーム走査回数が多く、また、回転数
も高くできるため、ビームスキャンの周波数を上げたい
場合に効果的である。
【0075】図11は本発明の実施形態2 のビームスキャ
ン部62の説明図である。本実施形態は実施形態1 のビー
ムスキャン部6 の2 つのガルバノミラーを1つのガルバ
ノミラー (1 次元走査手段) と1つのイメージローテー
ター17に替えたものである。その他の構成は実施形態1
と同じである。
【0076】本実施形態のビームスキャン部62に使用す
るイメージローテーター17は図11に示すように、輝点の
結像位置を光軸中心に回転移動させる。即ちイメージロ
ーテーター17の回転軸を光軸に合わせて回転させると、
点像もxy面内で回転する。従って観察空間内でz 方向の
距離z で光軸からの距離r の位置に輝点を形成するビー
ムを入射させて、イメージローテーター17を回転させる
と、該輝点は光軸を中心として半径r で回転移動をす
る。
【0077】そして、イメージローテーター17に入射す
る光ビームの入射角をガルバノミラー6-1 でスキャンす
れば或るxy面全体をスキャンすることが出来る。つま
り、xy面を極座標的にスキャンすることになる。
【0078】これと zスキャン部5 によるz 方向スキャ
ンとを組み合わせることにより観察空間内の或るxyz 領
域をスキャンして立体像を形成することが出来る。
【0079】ただし、イメージローテーターを使用して
ビームスキャンを行う場合は、使用する光学系は必ず回
転対称のものでなければならない。
【0080】図12は本発明の実施形態3 の要部概略図で
ある。本実施形態は実施形態1 に対してパルスビーム形
成部102 の構成とビームスキャン部の構成のみが異なっ
ている。実施形態1 は1 つの点光源を使用したが、本実
施形態は複数の点光源より構成するライン光源を使用す
る。
【0081】図中21はライン光源であり、図13に示すよ
うに多数の点光源を直線上に並べて構成している。ライ
ン光源21中の各点光源はコンピュータ1 により並列に強
度変調及びON/OFF駆動ができる。本実施形態ではライン
光源21の各点光源で強度変調を行うので実施形態1 の透
過率制御部4 は不要である。
【0082】63はビームスキャン部であるが、ライン光
源21がすでに1 次元の情報を有しているので、ビームス
キャン部63は1個のガルバノミラー又は1個のポリゴン
ミラーで構成して、ライン光源21の並びの方向と直交す
る方向へビームスキャンを行う。即ち、本実施形態のビ
ームスキャン部63は1 次元走査手段の一要素を構成して
いる。
【0083】本実施形態の作用を説明する。コンピュー
タ1 はライン光源21を構成する各点光源を同時に点滅さ
せる。その時、コンピューター1 は輝点スキャン部103
からのスキャン情報信号をもとに各点光源からの放射強
度を変調する。
【0084】ライン光源21からの光ビームは zスキャン
部 (光軸方向走査手段) 5 によって観察空間で距離z へ
集光する光ビームに変換する。そしてビームスキャン部
63は上記の光ビームをz 方向に偏向させると共にライン
光源21の並びの方向と直交する方向へビームスキャンを
行う。これによって距離z に存するxy面内の所定領域を
2 次元スキャンして、このxy面と3 次元像との交点を光
らせる。
【0085】次いで、ビームスキャン部63は再びxy面の
端からスキャンを行なうが、この時zスキャン部5 によ
って集光点の距離z は変わっており、この状態で再びxy
面内をスキャンし、このxy面と3 次元像との交点を光ら
せる。以上の動作を繰り返すことで観察空間内に輝点で
以て立体像(3次元像) を形成する。
【0086】なお、コンピューター1に入力されるスキ
ャン情報信号はガルバノミラー又はポリゴンミラーの回
転角θH 、ライン光源を構成する点光源の位置V 、 zス
キャン部5 のスキャン要素の変位zLの3 つのパラメータ
H,V,zL) である。
【0087】本実施形態は、ビームスキャン部63の負う
べき情報量の一部をライン光源21で吸収できるため、ビ
ームスキャン部63の周波数帯域を低く抑えることが可能
となる。
【0088】ただし、パルスビーム形成部102 や輝点ス
キャン部103 に使用する光学系は、ライン光源21の全範
囲に対応させるために、点光源の場合に比べ有効径の大
きいものを使用する。
【0089】図14は本発明の実施形態4 の要部概略図で
ある。実施形態1 は点光源を使用したが、本実施形態は
マトリクス光源を使用する。本実施形態は実施形態1 に
対してパルスビーム形成部102 の構成と輝点スキャン部
のみが異なっている。
【0090】図中22はマトリクス光源であり、図15に示
すように多数の点光源をマトリクス状に2 次元的に並べ
て構成している。マトリクス光源22中の各点光源はコン
ピュータ1 により並列に強度変調及びON/OFF駆動ができ
る。本実施形態ではマトリクス光源22中で強度変調を行
うので実施形態1 の透過率制御部4 は不要であり、又ビ
ームスキャン部6 も不要である。64は偏向手段であり、
光ビームの方向を偏向する。
【0091】よってこのマトリクス光源22を光源として
使用すれば、ビームスキャンに関しては1次元、つま
り、z 方向スキャンのみ行えば、3 次元像の再生が可能
となる。
【0092】本実施形態の作用を説明する。コンピュー
タ1 はマトリクス光源22を構成する点光源を同時に点滅
させる。その時、コンピューター1 は表示する距離z と
点光源の位置に応じてその放射強度を変調する。点灯し
たマトリクス光源22からの光ビームは zスキャン部5 に
よって観察空間で距離z へ集光する光ビームに変換され
る。そして偏向手段64はx 軸に平行に射出してくる集光
光束をz 方向に偏向させて像観察光学系9 を透過させ
る。これによって距離z に存するxy面内の所定領域に2
次元輝点群を形成して、このxy面と3 次元像との交点を
光らせる。
【0093】次いで、コンピュータ1 はマトリクス光源
22を再び点滅させるが、この時 zスキャン部5 によって
集光点の距離z は変わっており、この距離のxy面と3 次
元像との交点を光らせる。
【0094】以上のようにマトリクス光源22を構成する
点光源を並列で高速に点滅させ、 zスキャン部5 をこれ
に同期して上記のようにz 方向にスキャンすることによ
り観察空間内に輝点で以て立体像を形成することが出来
る。
【0095】本実施形態の場合、コンピューター1 に入
力されるスキャン情報はマトリクス光源を構成する点光
源の位置H,V 及び zスキャン部5 のスキャン要素の変位
zLの3 つのパラメータ(H,V,zL) である。
【0096】ただし、 zスキャン部5 に使用する光学系
は、マトリクス光源22の全範囲に対応させるために、実
施形態1 に比べ有効径が大きいものを使用する。
【0097】本実施形態は可動部を持つ部分が zスキャ
ン部5 のみであるので簡易な構成の3 次元像再生装置と
なる。
【0098】図16は本発明の実施形態5 の要部概略図で
ある。本実施形態は実施形態3 のビームスキャン部63を
イメージローテーターで構成したものである。
【0099】光源はライン光源21であり、その中心を光
軸に位置させている。65はビームスキャン部であり、不
図示の偏向ミラーとイメージローテーター17で構成して
いる。
【0100】本実施形態の作用を説明する。コンピュー
タ1 はライン光源21を構成する各点光源を同時に点滅さ
せる。その時、コンピューター1 は輝点スキャン部103
からのスキャン情報信号をもとに各点光源の強度を変調
する。ライン光源21からの光ビームは zスキャン部5 に
よって観察空間で距離z へ集光する光ビームに変換され
る。
【0101】そしてビームスキャン部65は上記の光ビー
ムをz 方向に偏向させ、像観察光学系9 を介して観察空
間内でz 方向の距離z のxy面内に1つのライン状輝点群
を形成する。その際、イメージローテーター17をその回
転軸(=光軸)を中心に回転させてライン状の輝点群を
回転スキャンする。(この時、ライン状の輝点群は180
°回転させれば良い)。これによって観察空間中、距離
z に存するxy面内の所定領域を2 次元スキャンして、こ
のxy面と3 次元像との交点を光らせる。
【0102】次いで、コンピュータ1 はライン光源21を
再び同時に点滅させるが、この時 zスキャン部5 は距離
z=z+Δz へ光ビームを集光させるように状態を変えてお
り、この状態で再びxy面内を回転スキャンし、このxy面
と3 次元像との交点を光らせる。
【0103】以上の動作を繰り返すことで観察空間内に
輝点で以て立体像を形成する。
【0104】このとき、コンピューター1 に入力される
スキャン情報はイメージローテーターの回転角θI 、ラ
イン光源を構成する点光源の位置V 、 zスキャン部5 の
スキャン要素の変位zLの3つのパラメータ (θI,V,zL)
である。
【0105】図17は本発明の実施形態6 の要部概略図で
ある。これまでの実施形態は光源に単色光源を用いてい
たので観察される3 次元像は単色の3 次元像であった。
これに対して本実施形態は光源に赤(R),緑(G),青(B) の
3 つの単色点光源を用いて、再生像のフルカラー化を図
っている。本実施形態は実施形態1 に対してパルスビー
ム形成部102 の構成のみが異なっている。
【0106】図18は本実施形態の光源23の説明図であ
る。実施形態1では1つのLED 単色点光源を配置してい
たが、本実施形態はR,G,B の3 つのLED 点光源を並べて
光源23を構成している。
【0107】この3 つの点光源について、これまでの実
施形態と同じようにビームスキャン及び結像を行うと、
観察空間においても、R,G,B の3 つの輝点が並んで結像
する。しかし、3 つの光源に対して光学系は共通なの
で、光学系の色収差により、3つの輝点の相対的位置関
係はもとの関係とは少し異なってくる。
【0108】そこで、実施形態1で説明した像点位置及
び輝度の光学変換ψ1 、ψ2 を予め各光源の波長ごとに
求めておき、各々独立に、かつ並列にR,G,B 光源の強度
変調制御を行えば、正しい輝点位置関係でフルカラーの
3 次元像が得られる。
【0109】つまり、図19に示すように、各波長ごと
に、位置情報の変換についてはψ1-R、ψ1-G 、ψ
1-B 、輝度情報の変換についてはψ2-R 、ψ2-G 、ψ
2-B と定義して、像観察光学系9 による光学変換を光学
系の特性等をもとに予め求めておく。図20は本実施形態
における位置情報及び輝度情報の流れの模式図である。
あらかじめ求めておいた各波長ごとの変換についてはψ
1-col 、ψ2-col (col は対応する波長を示すsuffixと
する)と記してある。輝点スキャン部103 より送信され
るスキャンデバイスのスキャン情報 (θHV,zL) はコ
ンピューター1の内部でψ1-col の変換を受け、像点の
位置情報(x,y,z)colに変換される。
【0110】コンピューター1はあらかじめ生成されて
いる3 次元像のデータを参照して、位置(x,y,z)colと一
致する3 次元像点(x,y,z) を検索し、存在すればその点
の輝度情報L'col(x,y,z)を得る。L'col(x,y,z)は像点
(x,y,z) の輝度情報L'(x,y,z)をRGB に色分解した各成
分に相当する。
【0111】さらに、輝度情報L'col(x,y,z)に対してコ
ンピューター1はψ2-col の逆変換ψ2-col -1 を施し、
各パルスビームの輝度情報Lcol( θHV,zL) を得る。
Lcol( θHV,zL) はパルスビーム形成部102 へと送信
され、各波長の光ピーム強度がこれに基づき制御され
る。
【0112】こうして形成された光ビームは輝点スキャ
ン部103 へ射出され、次いで像観察光学系9 によって光
学変換ψ1-col 、ψ2-col を受け、像点(x,y,z) におけ
る正しい輝度情報L'(x,y,z) (L'col(x,y,z)の各成分が
混色合成されて観察されるフルカラー輝度情報)が得ら
れる。
【0113】尚、フルカラー像の再生を行う方法として
は本実施形態の方法以外にも「RGB合成光学系」を用い
る方法がある。これは、図21に示すように、パルスビー
ム形成部(光源2 、透過率制御部4 )102 をRGB 各波長
毎に独立に配置し、色合成光学素子(ダイクロイックミ
ラー)19-1,19-2 を用いて白色光ビームを形成する方式
である。形成された白色ビームを実施形態1 の輝点スキ
ャン部103 に入射させれば観察空間にフルカラーの3 次
元像を視認することができる。なお、図21ではzスキャ
ン部5 を2 つの部分5A、5B に分割して配置しているが、
これは部分5Aを光源2 とダイクロイックミラー19-1及び
19-2間へ配置して、ダイクロイックミラー19-1,19-2 へ
は平行ビームを入射させ、もって均一な分光特性を得る
ためである。なお、部分5Bには前記の集光点をz 方向に
スキャンする要素を備えている。
【0114】また、実施形態3、5 のごとくライン光源を
使用する場合も、例えば図22(A) に示すように、RGB 各
色のライン光源を隣り合わせに並べて構成する、又、実
施形態6 のごとくマトリクス光源を使用する場合も、例
えば図22(B) に示すように、RGB 各色のライン光源を順
番に並べて構成する、或は夫々の色光源について独立に
パルスビーム形成部102 を設けてダイクロイックミラー
で白色ビームに合成する等して、上記のようなデータ処
理、強度変調を行えば、同じようにフルカラーの3 次元
像再生が可能である。
【0115】図23は本発明の実施形態7 の zスキャン部
(光軸方向走査手段) 52の説明図である。本実施形態は
実施形態1 に対して zスキャン部の構成のみが異なって
いる。実施形態1 においては、輝点のz 方向の距離を変
化させるのに小型ズームレンズを変倍させてその結像点
を変化させた。本実施形態においては、焦点距離が異な
る多数のレンズを回転板に設置して、該回転板を回転さ
せて、z 方向のスキャンを行っている。
【0116】図中、52-1は回転板である。52-2は回転板
の円周方向に沿って並べて配置した複数の光学素子であ
り、それぞれ焦点距離が異なり、いずれも入射するビー
ム径と略等しい径を有している。ここでは、焦点距離が
0.5mm ずつ異なる直径1mm のマイクロレンズを1 つの円
周上に配置している。52-3は回転板52-1に近接して取り
付けた回転角検出手段 (変位量検出手段) であり、回転
角θP を検出する。52-4はモーター (回転手段) であ
る。なお、以上の各要素は zスキャン部52の一要素を構
成している。
【0117】本実施形態の zスキャン部52の作用を説明
する。回転板52-1はモーター52-4によって高速回転する
が、回転角検出手段52-3は光学系の光軸と、各光学素子
(マイクロレンズ)52-2 の光軸とが一致した時に、コン
ピューター1 にz 方向のスキャン情報信号を送信する。
コンピューター1 は輝点スキャン部103 からのスキャン
情報信号を基にパルスビーム形成部102 に輝度情報信号
を出力し、所望の輝度のパルスビームを形成する。この
パルスビームは光学素子52-2によって光軸上で或る距離
に集光する。光学系の光軸と光学素子52-2の光軸とが一
致したと同時にパルスビームを形成するので、光学系の
光軸と平行に入射する光ビームの集光点F は常に光軸上
に形成される。
【0118】よって、回転板52-1を連続的に回転する
と、パルスビームの集光点F はz 方向に変化する。つま
り、焦点距離が異なる多数のマイクロレンズを設けた円
板を回転させて、ズームレンズ+リニアモーターで行う
z 方向スキャンと同等の作用を得ている。
【0119】zスキャン部52は実施形態2〜6 にも使用す
ることができる。但し、実施形態3、4 のように光源が
ライン状やマトリクス状の場合、光学素子群52-2もま
た、ライン状、マトリクス状に配置し、光源を構成する
点光源と光学素子とを一対一で対応させなければならな
いので、図24に示すように隣合う点光源間に仕切り板52
-6を設けて対応しない光学素子を照明するのを排除し
て、点光源と光学素子を一対一に対応させる。
【0120】このように構成すれば、複数個の点光源を
用いるメリットを維持したまま回転機構によるビーム集
光距離の制御を行うことができる。
【0121】なお、本実施形態の zスキャン部52につい
ては以下のように別の構成のものに置換することも可能
である。
【0122】図25は別の zスキャン部53の説明図であ
る。図中、53-5は回転ドラム (円筒体) である。53-2は
回転ドラムの側面に設けられた反射型の光学素子群であ
り、それぞれ焦点距離が異なっており、入射平行光を反
射して集光する点までの距離を各光学素子毎に僅かづつ
変える。53-3は回転ドラム53-5に近接して取り付けた回
転角検出手段 (変位量検出手段) であり、回転角θP
検出する。53-4はモーター (回転手段) である。なお、
以上の各要素は zスキャン部53の一要素を構成してい
る。
【0123】この zスキャン部の作用は透過光と反射光
の違いだけで zスキャン部52と同じである。
【0124】また、立体成型された位相回折格子を利用
したバイナリー光学素子を使用すれば、複製が容易とな
り、生産コストを抑えることができる。
【0125】図26は本発明の実施形態8 の zスキャン部
54の説明図である。本実施形態は実施形態1 に対して実
施形態7 と同様に zスキャン部のみが異なっている。本
実施形態では zスキャン部5 を電気的に制御可能な空間
光変調素子で構成し、z 方向のスキャンを電気的に行な
う。
【0126】図中、54は電気的に制御可能な空間光変調
素子、例えば、液晶レンズ、液晶リアルタイムホログラ
ム、音響光学素子等で構成している。なお、空間光変調
素子54は zスキャン部を構成している。
【0127】空間光変調素子54は輝点スキャン部103 の
光ビーム光路上に配置し、光ビームの集光点F を高い周
波数で光軸に沿って振動させる。これは実施形態1 のリ
ニアモーターのz 方向の往復運動に相当し、集光点の位
置はz 方向スキャン情報信号としてコンピューター1 に
送信される。
【0128】このように電気的に制御可能な空間光変調
素子を用いれば、可動部無しに zスキャン部を構成する
ことができ、装置の構成を簡略にすることができる。
【0129】更に、この空間光変調素子54をマトリクス
光源を用いる実施形態4 に使用すれば全く可動部の無い
3 次元像再生装置を構成することができる。
【0130】本発明の3 次元像再生装置の輝点スキャン
部103 はホログラムを用いて構成することもできる。以
下の実施形態はそのように構成した実施形態である。
【0131】本発明でのホログラムを用いた輝点スキャ
ン部103 には大きく分けて以下の2つの特徴がある。
【0132】第1 に、ホログラムの記録・再生を他の光
学系 (像観察光学系) と組み合わせた状態で行い、再生
できる像の大きさに比してホログラムのサイズを小さく
抑えている。
【0133】第2 に、上記のホログラムを集積して記録
しておき、それぞれを切り替えて再生し、任意の3 次元
像の再生を可能にする。
【0134】はじめに、第1 の特徴であるホログラムの
サイズの抑制効果について説明する。図27は従来のホロ
グラムの記録及び再生の説明図である。従来、3 次元像
等をホログラムに記録する場合、図27(A) に示すように
感光材料2-1 上に直接参照光と物体光の干渉したホログ
ラムを記録し、再生時には図27(B) に示すように作製し
たホログラム2ー2 にもとの参照光と同一波長、同一波面
の照明光を照射して、再生光によるその像を直接観察し
ていた。
【0135】しかし、この方法の場合、図28に示すよう
にホログラム像のうち観察者の両眼で観察できる観察領
域はそれぞれの眼とホログラムの端とを結ぶ領域のもの
に限定されてしまう。さらに、そのうち両眼視差の認識
も含めて立体視できる像の存在領域は図中の斜線部に限
定される。よって、再生する3 次元像の大きさを大きく
しようとするならば、ホログラムの大きさを大きくしな
ければならなかった。
【0136】図29は本発明の3 次元像再生装置における
ホログラムの記録及び再生の説明図である。本発明にお
いては、ホログラムの記録に際して図29(A) に示すよう
に物体光を特別な光学系91を通して感光材料2-1 に到達
させて参照光との干渉縞を記録し、再生時には、図29
(B) に示すようにもとの参照光と同一波長、同一波面の
照明光をホログラム2-2 に照射して、その再生光を記録
時に使用した光学系91を通して観察することを特徴とし
ている。
【0137】このように、ホログラムと他の光学系を組
み合わせて像を記録・再生する場合、再生像の大きさは
ホログラムの大きさにはよらず、光学系の像側( 観察者
側)の口径に依存する。
【0138】特に、上記光学系91のホログラム側の口径
を像側( 観察者側) の口径より小さくすれば、ホログラ
ムの大きさを従来の方法に比べて、小さくすることが出
来る。
【0139】図30はそのような光学系の具体的な構成例
であり、第1 の光学系91-1は望遠鏡の対物レンズに相当
する口径の大きい光学系である。ただし、有限距離にあ
る物体の像を所定の中間結像面91-3近傍に結ぶ。第2 の
光学系91-2は望遠鏡の接眼レンズに相当する口径の小さ
な光学系である。この光学系の瞳91-4は図のように光学
系から離れていて、第1 の光学系91-1とは反対側にあ
る。よって、この光学系を用いてホログラムの記録を行
えば、物体光はすべてこの瞳を通るので、感光材料2-1
をこの瞳位置に設置すれば小さいサイズで最も効率の良
いホログラム記録が行える次に第2 の特徴である、上記
の原理を用いて、複数のホログラムを集積して記録して
おき、それぞれを切り替えて再生して任意の3 次元像の
再生を可能にする点について説明する。
【0140】本発明においては、図31のような構成でホ
ログラムを使用して点像の結像を行う。この時、コリメ
ートされたレーザービーム7-1 はホログラム2-2 に入射
し、波面の異なるビームに変換されて像観察光学系91に
入射する。
【0141】ホログラムには、適切な方法で記録を行え
ば、点像を無収差で結像するという性質があり、このケ
ースでも、そのような方法でホログラムを記録しておけ
ば、レーザービーム7-1 は最終的に無収差の点像を形成
する。
【0142】そして、本発明ではホログラム2-2 として
観察空間中で夫々異なる位置に点像を再生する複数のホ
ログラムを用意しておき、これらのホログラムを光路中
で順次入れ替えて、時系列的に観察空間中で夫々異なる
位置に複数の点像の再生を行うのである。
【0143】図32は上記のホログラム2-2 を製作する装
置構成図である。ホログラム記録には、図31と同じ光学
系を用いる。つまり、図31のホログラム2-2 の位置に感
光材料を塗布したガラス板(以下感光板 )8-1 を置き、
像観察光学系91をホログラム再生時と同じ位置に設置す
る。そして、再生時と同じ波面のレーザービーム7-1
と、再生したい点像と同じ位置に設定した物体( 点光
源)からの発散光を像観察光学系91を介して得られる物
体光との干渉縞を上記感光板8-1 に露光記録してホログ
ラム2-2 を製作するのである。こうして作製したホログ
ラム2-2 を、記録時と同じ波面のレーザービーム7-1 で
照明し、像観察光学系91を通して観察を行えば、所望の
位置に点像を観察することができる。
【0144】このように、ホログラムの記録・再生に際
して同じ光学系を使用する方法には、次のメリットがあ
る。
【0145】第1 に、像観察光学系91側に収差があって
も、その収差を含む波面をホログラム2-2 に記録し、そ
れをもとの像観察光学系91を通して再生すれば、像が無
収差で再生できる。
【0146】第2 に、無収差結像が前提として成り立つ
ので、像観察光学系91の収差補正を無視して像を結像す
る光束のN.A.を大きくすることができ、これによって再
生する点像を観察しうる観察域が拡がる。
【0147】第3 に像観察光学系91を変化させずに、ホ
ログラム2-2 を切り替えるだけで、点像の結像位置を3
次元的に変化させることができる。
【0148】第4 に、像観察光学系91のホログラム側の
径を小さく、観察者側の径を大きくすることにより、小
さいホログラムでも像の再生可能領域を広くとれる。な
どである。
【0149】本発明においては、特に第3 、第4 のメリ
ットによりホログラムの集積記録が可能となり、複数の
ホログラムを高速に切り替え、残像効果により3 次元空
間内で多数の点像の集合が同時に再生されているかのよ
うに見せることが可能となっている。
【0150】よって、図33のように、所定の3 次元空間
内にそれぞれ一定間隔で結像する明るさの異なる点像の
集合の再生により、任意の3 次元像の再生が可能とな
る。
【0151】以下、上記の原理に基づき本発明を実施し
た実施形態について具体的に説明する。図34は本発明の
実施形態9 の要部概略図である。図中、1 は制御部 (制
御手段) であり、コンピューターで構成している。26は
光源であり、LED 、半導体レーザー等の空間的コヒーレ
ンシーの高いものを使用するが、本実施形態では可視域
の単色LED 点光源を平行ビームにコリメートして光源と
している。4 は透過率制御部 (強度調整手段) であり、
AOM (音響光学素子)や、EO(エレクトロオプティカル
デバイス)等の高周波光変調素子で構成し、上記平行ビ
ームの光路上に配置している。ただし、光源26自体が、
例えば半導体レーザー等のように高い周波数で強度変調
可能なデバイスの場合は、上記輝度情報信号に応じて、
光源の発光強度を直接制御できるため、透過率制御部 4
は不要となる。光源26、透過率制御部 4等はパルスビー
ム形成部102 の一要素を構成している。
【0152】10-4はホログラムアレイプレートであり、
円板の上にn 個の透過型ホログラムを1 つの円上に配置
している。(ここでは説明の便宜上、各ホログラムにH
(1)、H(2)、.....H(n) と番号をつける。)該ホログラ
ムアレイプレート10-4はモーター (回転手段) 10-5によ
り高速回転される。ホログラムアレイプレート10-4、ホ
ログラム群、プレート変位手段10-5等は輝点スキャン部
103 の一要素を構成している。本実施形態の輝点スキャ
ン部103 は3 次元走査手段としての作用を有する。
【0153】91は像観察光学系であり、この光学系はホ
ログラム側の口径が入射ビームと同程度に細く、観察者
側の口径はディスプレイの画面程度の大きさを持つ。本
実施形態においては、像観察光学系91として屈折型の望
遠鏡と類似の光学系を採用している。即ち、大口径の対
物レンズに相当する第1 の光学系91-1と小口径かつ広画
角の接眼レンズに相当する第2 の光学系91-2より成る光
学系を使用している。
【0154】本実施形態の作用を説明する。輝点スキャ
ン部103 ではホログラムアレイプレート10-4をモーター
10-5で高速かつ周期的に変位させている。ホログラムア
レイプレート10-4の変位量はモーターの位置検出用エン
コーダー (変位量検出手段)にて検出し、スキャン情報
信号としてコンピューター1 に送信する。
【0155】よって、コンピューター1 においては、モ
ーター10-5の変位量から、ホログラムアレイプレート10
-4の変位量を導出することができ、ホログラムH(k)(kは
自然数、1≦ k≦n)の中心が、光束の中心(光軸)上にく
るタイミングを検出する。
【0156】さらに、コンピューター1 は以上のように
ホログラムH(k)によって点像 (輝点) を再生するタイミ
ングを正確に検出すると同時に、その点像の輝度をあら
かじめ記憶している3 次元像情報より導出して、透過率
制御部4 または光源26に輝度情報信号を送信して点像の
輝度を制御する。
【0157】以上の作用により、ホログラムH(k)の中心
が光束の光軸上にくる瞬間のみ、コンピューター1 は光
源26を点灯してパルス状に光束を射出させ、これを適切
な強度に調整してホログラムH(k)に入射させて点像を再
生し、それ以外の場合は光源26を消灯して、不要光の発
生を防止する。
【0158】本実施形態においては、任意の3 次元像を
再生するために、上記ホログラム群の切換を高速に行
い、残像効果を発生させて、観察者が点像のフリッカー
を感知しないような工夫をしている。例えば、ホログラ
ムアレイプレート10-4が一回転すると、ちょうど全点像
が再生されるようにホログラム群を配置しておき、モー
ターの回転数を1秒間に20〜30回転以上に設定して、そ
れに対応して点像の輝度制御を行えば、残像効果により
観察者は点像のフリッカーを感じなくなる。
【0159】そして、コンピューター1 は、再生したい
3 次元像の情報を点像の座標(x,y,z) 及び点像の輝度L
(x,y,z)の集合として保有しており、これをリアルタイ
ムに上記ホログラムアレイプレート10-4の変位量と照合
しながら、前記輝度信号を送信するので、上記の構成に
よりフリッカーのない、任意の3 次元像の再生が可能と
なる。
【0160】そして、該3 次元像のデーターを時系列的
に変化させれば、観察者は3 次元動画像を観察すること
ができる。
【0161】本実施形態の像観察光学系91は一般的な結
像においては収差を発生するが、前述の原理に基づい
て、記録されたホログラムとの組み合わせにより、観察
空間内で無収差の輝点を結像することができる。更に、
本実施例のホログラムは像観察光学系9 を用いることに
より小サイズとしているのでホログラムアレイプレート
10-4には従来よりもより多くのホログラムを設置出来
る。従って本実施形態の輝点群は高密度、無収差とな
り、輝点群の集合としての3 次元像は極めてシャープな
像となる。
【0162】又、制御手段1 中で時系列的に3 次元動画
を構成若しくは入力すれば3 次元の動画を再生すること
が出来る。更に、従来の3 次元像再生装置と比べて、像
観察光学系9 を適切に選ぶことにより観察視域を広く、
又、大きい3 次元像を得ることが出来る。又、大きい高
速移動体を使用しないので観察に際して安全である。
【0163】尚、本実施形態の各構成要素については、
必要に応じて他の構成のものに変えて、より応用性・汎
用性を高めることができる。以下にその例を説明する。 (1) ホログラムアレイプレート 本実施形態におけるホログラムアレイプレート10-4の目
的は「複数の小面積ホログラムを集積して搭載し、高速
にその位置を切り替える」ことにあるので、この目的を
満足していれば、次のような変更も可能である。
【0164】(1-1)ホログラム形状 集積して搭載するホログラムの形状は図34に示すような
円形で無くとも良い。有効面積を増やすために図35のよ
うな形状としたり、これ以外の形状でもかまわない。
【0165】(1-2)ホログラムの種類 実施形態9 では透過型のホログラムを用いていたが、反
射型のホログラムを用いても何ら問題はない。また、上
記の例ではon-axis 型のホログラムを使用していたが、
on-axis 型ホログラムは複製がしにくい、回折光の0次
光が再生像と重畳しやすい、といった問題があるので、
そのような点を改善するためには、図36に示すように照
明光の入射方向が、像観察光学系91の光軸に対して傾い
ているoff-axis型のホログラムを使用すればよい。尚、
このときはホログラムの記録に際しても照明光同様に斜
めに入射する参照光を用いることは当然である。
【0166】(1-3)プレート形状 場合によってはホログラムアレイプレート自体の形状を
円板以外のものへ置き換えても良い。例えば、図37に示
す長尺型のプレート12-1の上にホログラム群を直線上に
並べて設置し、これをリニアモーター12-2に接続して、
長手方向に沿って直線往復駆動させても良い。
【0167】また、上記目的を満足するものであれば、
プレート以外のものにホログラム群を並べる方法もあ
る。例えば図38に示すようにベルト上に反射型ホログラ
ム群を並べ、ローラー13ー1とモーター13-2で駆動する方
法もある。
【0168】また、図39に示すようにドラム形状の回転
体の側面に反射型ホログラム群を並べ、モーター14-1に
て回転・駆動しても良い。 (2) 像観察光学系 本実施形態における像観察光学系91の目的は「入射ビー
ムの径を拡げ、大きな再生像を得る」ことにあるので、
この目的を満足していれば、次のような変更も有効であ
る。 (2-1) ミラー光学系 実施形態9 では、像観察光学系91としてコンベンショナ
ルなレンズ光学系を使用した。しかし、図40に示すよう
に大きい曲面反射鏡15-1と小さい曲面反射鏡15-2とを組
み合わせて構成した反射型の像観察光学系92を使用した
り、屈折型の光学系と反射型の光学系を組み合わせた像
観察光学系を用いてもよい。
【0169】図41は本発明の実施形態10の説明図であ
る。本実施形態は、光源としてRGB の3 色を用い、再生
像のフルカラー化を達成している点が特徴である。図で
はパルスビーム形成部を省略しているが、本実施形態の
パルスビーム形成部102 は赤色の単色LED 点光源を平行
ビームにコリメートした光源26R と赤色透過率制御部4R
より成る赤色パルスビーム形成部102Rと、緑色、青色に
対する同様な構成の緑色パルスビーム形成部102G、青色
パルスビーム形成部102Bより構成している。その他の構
成は実施形態9 と同じである。
【0170】図42は本実施形態のホログラムアレイプレ
ート10-4の正面図である。本実施形態のホログラムアレ
イプレート10-4はその放射線に沿ってRGB 各色のホログ
ラム(夫々を Rホログラム、 Gホログラム、 Bホログラ
ムと呼ぶ) を図のように配置している。放射線上のホロ
グラムはいずれもその再生像のz 方向の距離が等しい。
又、1 つの円周上のホログラムは全てその再生像のz 方
向の距離が異なる。
【0171】本実施形態の作用を説明する。不図示のコ
ンピュータ1 は不図示の変位量検出手段からのスキャン
情報信号に基づきホログラムアレイプレート10-4上の或
るRGB ホログラムの中心が所定の位置に来た瞬間を検出
してR,G,B 各色の光源を発光させ、同時に各透過率制御
部を制御して該光源からの平行ビームの強度を調整し
て、3 つの平行光束を夫々R,G,B ホログラムに入射させ
る。
【0172】R,G,B ホログラムからの再生ビームは像観
察光学系91を介して観察空間の所定の位置に夫々の色の
輝点を形成する。そして、ホログラムアレイプレート10
-4を高速で回転し、観察領域内で3 色の輝点を3 次元的
に高速で再生することにより、観察者は観察空間でフル
カラーの3 次元像を観察することができる。
【0173】なお、本実施形態では、ホログラムアレイ
プレート10-4はホログラム集合体、モーター10-5は集合
体駆動手段の作用を有する。
【0174】本実施形態は以上のようにRGB 3 色のパル
スビーム形成部とR,G,B 各波長のホログラム群を用いる
ことによりフルカラーの3 次元像を再生することができ
る。
【0175】図43は実施形態10の派生例の説明図であ
り、3 色の輝点を再生する別の方法の説明図である。こ
こではホログラムの多重記録性を利用して、図に示すよ
うに1つのホログラム領域に3 本のレーザビームR,G,B
を異なる方向から同時に入射させ、各レーザビームを所
望の波面に変換して観察空間の略同じ位置に3 色の輝点
を再生する。
【0176】なお、本派生例では、ホログラムアレイプ
レート10-4はホログラム集合体、モーター10-5は集合体
駆動手段の作用を有する。
【0177】さらに、図44も実施形態10の派生例の説明
図であり、3 色の輝点を再生する別の方法の説明図であ
る。ここでは図に示すようにホログラムアレイプレート
10-4をR,G,B 3 色について別々に用意し、各色のホログ
ラムアレイプレート10-4の個々のホログラムで波面変換
されて射出する再生光束を2 つのダイクロイックミラー
(色合成光学素子) 19-1、19-2で合成し、像観察光学系
91を介して輝点を再生する。
【0178】なお、各色の光源、ホログラムアレイプレ
ート、モーター、変位量検出手段等は夫々ホログラム走
査手段の一要素を構成している。
【0179】図45は本発明の実施形態11の輝点スキャン
部103 の要部概略図である。本実施形態は実施形態9 に
対して、記録・再生可能な点像の個数を増加させている
点に特徴がある。図示部以外の構成は実施形態9 と同じ
である。
【0180】本実施形態のホログラムアレイプレート10
-4は図46にその正面図を示すようにホログラム群H(k)を
CD-ROMのピットのように螺旋状に円板上に配置してい
る。これによってホログラムをより効率よく集積化し
て、ホログラム個数を増加させている。
【0181】このホログラムアレイプレート10-4を用い
て点像再生を行うには、入射ビームを所望の位置に導
き、射出ビームを所定の位置・方向で像観察光学系91に
導く必要がある。
【0182】よって図に示すように、入射光束を円板上
の所望のホログラムに向ける第1 のトラッキングミラー
20-1をホログラムアレイプレート10-4の入射側に、又再
生光束を所定の方向に変更させる第2 のトラッキングミ
ラー20-2を射出側に設け、2つのトラッキングミラー20-
1,20-2 を同期して駆動し、入射光束、射出する再生光
束を適切に制御する。トラッキングミラー20-1,20-2 は
ガルバノミラーによって構成しており、その変位情報は
コンピューター1 に送信し、点像の輝度情報信号の形成
に寄与する。
【0183】本実施形態はホログラムアレイプレート10
-4に設置するホログラムの数を飛躍的に大きくできるの
で再生する3 次元像の解像度を大きく高めることが出来
る。
【0184】図47は本発明の実施形態12の要部概略図で
ある。本実施形態は実施形態9 に対して、再生可能な点
像の個数を増加させている点に特徴がある。本実施形態
は輝点スキャン部103 の構成を除いて実施形態9 と同じ
である。
【0185】本実施形態の輝点スキャン部103 は実施形
態9 の輝点スキャン部103 に更にイメージローテーター
を付加し、ホログラムアレイプレート10-4による2 次元
スキャンとイメージローテーターによる回転スキャンと
組み合わせて構成している。即ち、本実施形態のホログ
ラムアレイプレート10-4によるスキャンは図48に示すよ
うに、像観察光学系91の光軸(z 軸)を含む1つの平面
(例えばxz面)内の2次元走査に限定している。そし
て、ホログラムアレイプレート10-4からの射出ビームを
イメージローテーターに導入し、これに光軸を中心とす
る回転走査を光学的に施して3 次元像の再生を行う。
【0186】つまり、この方法で表現される3 次元像は
円柱座標系で表される位置情報と輝度情報を有するもの
となる。
【0187】本実施形態は図47に示すように、基本的な
構成は実施形態9 と同じであるが、ホログラムの射出側
にイメージローテーター17を挿入し、これをホログラム
の中心を通る像観察光学系91の光軸を軸にして、ローラ
ー23-2及びベルト23-3を介してモーター23-4で回転する
点が異なっている。イメージローテーター17の変位量は
モーターにとりつけたエンコーダー (イメージローテー
ター変位量検出手段)で検出し、スキャン情報信号の1
つとしてコンピューター1 に送られる。なお、モーター
10-5の位置検出用エンコーダーは円板変位量検出手段と
して作用し、ホログラムアレイプレート10-4の回転位置
をスキャン情報信号の1 つとしてコンピューター1 に出
力する。
【0188】イメージローテーター17は、1つのホログ
ラムが光軸上にある間に1回転し、これをホログラムア
レイプレート10-4が1回転するまで繰り返して、前記の
円柱空間内の点像群をすべて再生する、或はホログラム
アレイプレート10-4が1回転する間にイメージローテー
ター17は微小な角度だけ回転し、これを360 °に達する
まで繰り返して前記の円柱空間内の点像群をすべて再生
する、のいずれかの駆動方法をとることができる。
【0189】いずれにしても、イメージローテーター17
の駆動は、ホログラムアレイプレート10-4又はそれに準
ずるビーム変換手段の駆動と同期して行われる。
【0190】ただし、この方法を採用するとき、像観察
光学系91及びホログラム形状は回転対称である必要があ
る。
【0191】
【発明の効果】本発明は以上の構成により、走査手段が
小型であるので観察に際して安全であり、サイズの大き
い3 次元像を広い観察視域から観察できる3 次元像再生
装置を達成する。
【0192】更に、 (3−1) 再生する3 次元像が従来のものより明る
い。 (3−2) ライン光源又はマトリクス光源を使用する
ことにより、全体の構成をよりシンプルにする。 (3−3) フルカラーで3 次元像を再生することがで
きる。 (3−4) マトリクス光源及び空間光変調素子を使用
することにより可動部分を皆無にすることができる。 (3−5) 1 つの輝点を再生するホログラムのサイズ
を小さくしてホログラムアレイプレートへ従来よりもよ
り多くのホログラムを設置し、3 次元像を再生する輝点
の密度を高めて従来よりもよりシャープな3 次元像を再
生することができる。 (3−6) ホログラムアレイプレートへのホログラム
の設置パターンを螺旋状にする、或はホログラムスキャ
ンとイメージローテーターによる回転スキャンとを組み
合わせることにより更に3 次元像を再生する輝点の密度
を高めて、一層シャープな3 次元像を再生することがで
きる。等の少なくとも1 つの効果を有する3 次元像再生
装置を達成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の3 次元像再生装置のブロック図
【図2】 本発明の実施形態1 の要部概略図
【図3】 実施形態1 の zスキャン部5 の説明図
【図4】 実施形態1 のビームスキャン部6 の説明図
【図5】 実施形態1において光ビームが輝点スキャン
部103 を射出するまでの水平面内の光路図
【図6】 実施形態1において光ビームが像観察光学系
9 を射出して観察者に達するまでの光路図
【図7】 実施形態1 の像観察光学系9 による光学変換
【図8】 実施形態1 におけるデータの流れの模式図
【図9】 別の zスキャン部51の説明図
【図10】 別のビームスキャン部61の説明図 ポリゴンミラーを使用する例
【図11】 本発明の実施形態2 のビームスキャン部62
の説明図 イメージローテーターを使用する例
【図12】 本発明の実施形態3 の要部概略図 ライン光源を使用する例
【図13】 実施形態3 のライン光源21の説明図
【図14】 本発明の実施形態4 の要部概略図
【図15】 実施形態4 のマトリクス光源22の説明図
【図16】 本発明の実施形態5 の要部概略図
【図17】 本発明の実施形態6 の要部概略図
【図18】 実施形態6 の光源23の説明図
【図19】 実施形態6 の像観察光学系9 による光学変
換図
【図20】 実施形態6 におけるデータの流れの模式図
【図21】 フルカラー像の再生を行う別法 RGB 合成光学系を用いる方法
【図22】 フルカラー用のライン光源及びマトリクス
光源の説明図
【図23】 本発明の実施形態7 の zスキャン部52の説
明図
【図24】 zスキャン部52をライン光源又はマトリク
ス光源のもとで使用する際の配置説明図
【図25】 別の zスキャン部53の説明図
【図26】 本発明の実施形態8 の zスキャン部54の説
明図
【図27】 従来のホログラムの記録及び再生の説明図
【図28】 ホログラム再生像の観察領域
【図29】 本発明の3 次元像再生装置におけるホログ
ラムの記録及び再生の説明図
【図30】 本発明の3 次元像再生装置におけるホログ
ラム作成のための光学系の構成例
【図31】 本発明の3 次元像再生装置中の点像を形成
する光学系の構成図
【図32】 本発明の3 次元像再生装置中のホログラム
を製作する装置構成図
【図33】 点像による3 次元像の再生の説明図
【図34】 本発明の実施形態9 の要部概略図
【図35】 実施形態9 のホログラム形状の別例
【図36】 実施形態9 のホログラムの別種類 (off-ax
is型のホログラム)を用いた構成例
【図37】 実施形態9 のホログラムアレイプレートの
形状を変えた構成例
【図38】 実施形態9 のホログラムアレイプレートの
形状を変えた構成例
【図39】 実施形態9 のホログラムアレイプレートの
形状を変えた構成例
【図40】 実施形態9 の像観察光学系の別の構成例
【図41】 本発明の実施形態10の輝点スキャン部の要
部概略図
【図42】 実施形態10のホログラムアレイプレート10
-4の説明図
【図43】 実施形態10の派生例、3 色の輝点を再生す
る別の方法
【図44】 実施形態10の派生例、3 色の輝点を再生す
る別の方法
【図45】 本発明の実施形態11の輝点スキャン部103
の要部概略図
【図46】 実施形態11のホログラムアレイプレートの
正面図
【図47】 本発明の実施形態12の要部概略図
【図48】 実施形態12の輝点スキャン部の説明図
【図49】 従来の奥行き標本化方式の立体像表示方法
の説明図
【図50】 従来のホログラム再生装置の構成概略図
【図51】 従来の静止画ホログラムを用いた3 次元動
画像表示装置の構成概略図
【図52】 従来の3 次元動画像表示装置におけるホロ
グラムプレートの説明図
【符号の説明】
1 制御部(コンピュータ) 2 光源 4 透過率制御部 5 zスキャン部 6 ビームスキャン部 7 主光線 8 観察者 9,91,92 像観察光学系 10 像観察光学系の入射瞳 10' 像観察光学系の射出瞳 17 イメージローテータ 21 ライン光源 22 マトリクス光源 23 実施形態6 の光源 51 別の zスキャン部 52 実施形態7 の zスキャン部 52-1 回転板 52-2 光学素子(マイクロレンズ) 52-3 回転角検出手段 (変位量検出手段) 52-4 モーター 53 別の zスキャン部 53-2 反射型の光学素子 53-3 回転角検出手段 53-4 モーター 53-5 回転ドラム 54 実施形態8 の空間光変調素子(zスキャン部) 61 別のビームスキャン部 62 実施形態2 のビームスキャン部 63 実施形態3 のビームスキャン部 64 実施形態5 の偏向手段 65 実施形態5 のビームスキャン部 5-1 ズームレンズ 5-2 リニアモーター 5-3 変位量検出部 (変位量検出手段) 5-4 可動レンズ部 6-1、6-2 ガルバノミラー 6-3、6-4 モーター 6-5、6-6 ポリゴンミラー 102 パルスビーム形成部 103 輝点スキャン部 2-1 感光材料 2-2 ホログラム 7-1 レーザビーム 26 光源 10-4 ホログラムアレイプレート 10-5 モーター (回転手段) 20-1,20-2 第1 、第2 のトラッキングミラー

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源より放射される光束の強度を制御手
    段からの輝度情報信号によって制御される強度調整手段
    によって調整し、又は光源の放射強度を制御手段からの
    輝度情報信号によって調整し、 強度を調整された該放射光束を光軸方向走査手段により
    所定の位置に集光させ、該集光する放射光束を2 次元走
    査手段に入射させ、該2 次元走査手段より射出する該放
    射光束を像観察光学系を介して所定の位置に輝点として
    結像させ、その際、 該光軸方向走査手段は該輝点の位置を該像観察光学系の
    光軸方向に変化させ、該2 次元走査手段は該輝点の位置
    を該光軸に対して略垂直な面内で該光軸方向走査手段と
    同期して2 次元的に変化させ、該制御手段は該光軸方向
    走査手段及び該2 次元走査手段の状態に応じて該輝度情
    報信号を出力して該輝点により3次元像を再生すること
    を特徴とする3次元像再生装置。
  2. 【請求項2】 前記2 次元走査手段を走査方向が直交す
    る2 つのガルバノミラー若しくは2 つのポリゴンミラー
    で構成していることを特徴とする請求項1の3次元像再
    生装置。
  3. 【請求項3】 前記2 次元走査手段を1 次元的に走査す
    る1 次元走査手段と前記光軸を中心に回転するイメージ
    ローテーターで構成していることを特徴とする請求項1
    の3次元像再生装置。
  4. 【請求項4】 複数の所定の色光の光源の各放射強度を
    制御手段からの各輝度情報信号によって調整し、強度を
    調整された各放射光束を光軸方向走査手段により所定の
    位置に集光させ、該集光する各放射光束を2 次元走査手
    段に入射させ、該2 次元走査手段より射出する各放射光
    束を像観察光学系を介して所定の位置に夫々輝点として
    結像させ、その際、 該光軸方向走査手段は各輝点の位置を該像観察光学系の
    光軸方向に変化させ、 該2 次元走査手段は各輝点の位置を該光軸に対して略垂
    直な面内で該光軸方向走査手段と同期して2 次元的に変
    化させ、該制御手段は該光軸方向走査手段及び該2 次元
    走査手段の状態に応じて該輝度情報信号を出力して該輝
    点により3 次元像を再生することを特徴とする3次元像
    再生装置。
  5. 【請求項5】 前記2 次元走査手段を走査方向が直交す
    る2 つのガルバノミラー若しくは2 つのポリゴンミラー
    で構成していることを特徴とする請求項4の3次元像再
    生装置。
  6. 【請求項6】 前記2 次元走査手段を1 次元的に走査す
    る1 次元走査手段と前記光軸を中心に回転するイメージ
    ローテーターで構成していることを特徴とする請求項4
    の3次元像再生装置。
  7. 【請求項7】 複数の点光源をライン状に配列して成る
    ライン光源の各点光源の放射強度を制御手段からの輝度
    情報信号によって並列的に調整し、強度を調整された各
    放射光束を光軸方向走査手段により所定の位置に夫々集
    光させ、該集光する各放射光束を1 次元走査手段に入射
    させ、該1 次元走査手段より射出する各放射光束を像観
    察光学系を介して所定の位置に夫々輝点として結像さ
    せ、その際、 該光軸方向走査手段は各輝点の位置を該像観察光学系の
    光軸方向に変化させ、該1 次元走査手段は各輝点の位置
    を該光軸に対して略垂直な面内で該光軸方向走査手段と
    同期して1 次元的に変化させ、該制御手段は該光軸方向
    走査手段及び該1 次元走査手段の状態に応じて該輝度情
    報信号を出力して該輝点により3 次元像を再生すること
    を特徴とする3次元像再生装置。
  8. 【請求項8】 複数の所定の色光の点光源を夫々ライン
    状に配列して成るライン光源の各点光源の放射強度を制
    御手段からの輝度情報信号によって並列的に調整し、強
    度を調整された各放射光束を光軸方向走査手段により所
    定の位置に夫々集光させ、該集光する各放射光束を1 次
    元走査手段に入射させ、該1 次元走査手段より射出する
    各放射光束を像観察光学系を介して所定の位置に夫々輝
    点として結像させ、その際、 該光軸方向走査手段は各輝点の位置を該像観察光学系の
    光軸方向に変化させ、該1 次元走査手段は各輝点の位置
    を該光軸に対して略垂直な面内で該光軸方向走査手段と
    同期して1 次元的に変化させ、該制御手段は該光軸方向
    走査手段及び該1 次元走査手段の状態に応じて該輝度情
    報信号を出力して該輝点により3 次元像を再生すること
    を特徴とする3次元像再生装置。
  9. 【請求項9】 複数の点光源をライン状に配列して成る
    ライン光源の各点光源の放射強度を制御手段からの輝度
    情報信号によって並列的に調整し、強度を調整された各
    放射光束を光軸方向走査手段により所定の位置に夫々集
    光させ、該集光する各放射光束をイメージローテーター
    に入射させ、該イメージローテーターより射出する各放
    射光束を像観察光学系を介して所定の位置に夫々輝点と
    して結像させ、その際、 該光軸方向走査手段は各輝点の位置を該像観察光学系の
    光軸方向に変化させ、該イメージローテーターは各輝点
    の位置を該光軸に対して略垂直な面内で該光軸方向走査
    手段と同期して回転変化させ、該制御手段は該光軸方向
    走査手段及び該イメージローテーターの状態に応じて該
    輝度情報信号を出力して該輝点により3次元像を再生す
    ることを特徴とする3次元像再生装置。
  10. 【請求項10】 複数の点光源を2 次元的に配列して成
    るマトリクス光源の各点光源の放射強度を制御手段から
    の輝度情報信号によって並列的に調整し、強度を調整さ
    れた各放射光束を光軸方向走査手段により所定の位置に
    夫々集光させ、該集光する各放射光束を像観察光学系を
    介して所定の位置に夫々輝点として結像させ、その際、 該光軸方向走査手段は各輝点の位置を該像観察光学系の
    光軸方向に変化させ、該制御手段は該光軸方向走査手段
    の状態に応じて該輝度情報信号を出力して該輝点により
    3次元像を再生することを特徴とする3次元像再生装
    置。
  11. 【請求項11】 前記光軸方向走査手段は、集光光学系
    と、該集光光学系の少なくとも1 部を搭載して該集光光
    学系の光軸に沿って往復運動をするリニアモーターと、
    該リニアモーターの移動量を検出する変位量検出手段と
    を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1
    項に記載の3次元像再生装置。
  12. 【請求項12】 前記光軸方向走査手段は、焦点距離の
    異なる多数の光学素子を1 つの円周に沿って配置した円
    板と該円板を回転する回転手段と該円板の回転位置を検
    出する変位量検出手段とを有することを特徴とする請求
    項1〜10のいずれか1項に記載の3次元像再生装置。
  13. 【請求項13】 前記光軸方向走査手段は、焦点距離の
    異なる多数の光学素子を側面に配置した円筒体と該円筒
    体を回転する回転手段と該円筒体の回転位置を検出する
    変位量検出手段とを有することを特徴とする請求項1〜
    10のいずれか1項に記載の3次元像再生装置。
  14. 【請求項14】 前記光軸方向走査手段は、透過光束の
    集光点を電気的に制御可能な空間光変調素子を有するこ
    とを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の
    3次元像再生装置。
  15. 【請求項15】 光源より放射される光束の強度を制御
    手段からの輝度情報信号によって制御される強度調整手
    段によって調整し、又は光源の放射強度を制御手段から
    の輝度情報信号によって調整し、 強度を調整された光束を3 次元走査手段に入射させ、該
    3 次元走査手段より射出して像観察光学系を透過する光
    束によって所定の位置に輝点を形成し、その際、 該3 次元走査手段は該輝点を順次3 次元的に異なる位置
    に形成し、該制御手段は該3 次元走査手段の状態に応じ
    て該輝度情報信号を出力して該輝点により3次元像を再
    生することを特徴とする3次元像再生装置。
  16. 【請求項16】 前記3 次元走査手段は、前記の入射光
    束に対して夫々3 次元的に異なる位置に輝点を再生する
    複数のホログラムを1 つの円周上に設置した円板と、該
    円板を回転する回転手段と、該円板の回転位置を検出し
    て信号を出力する変位量検出手段とを有していることを
    特徴とする請求項15の3 次元像再生装置。
  17. 【請求項17】 前記3 次元走査手段は、前記の入射光
    束に対して夫々3 次元的に異なる位置に輝点を再生する
    複数のホログラムをその面上に螺旋状に設置した円板
    と、該円板を回転する回転手段と、該入射光束を該円板
    上の所望のホログラムに向ける第1 のトラッキングミラ
    ーと、該ホログラムからの再生光束を所定の方向に偏向
    させる第2 のトラッキングミラーと、該円板の回転位置
    を検出して信号を出力する位置検出手段とを有している
    ことを特徴とする請求項15の3次元像再生装置。
  18. 【請求項18】 前記3 次元走査手段は、前記の入射光
    束に対して夫々前記像観察光学系の光軸を含む平面内の
    異なる位置に輝点を再生する複数のホログラムを1 つの
    円周上に設置した円板と、該円板を回転する回転手段
    と、該円板の回転位置を検出して信号を出力する円板変
    位量検出手段と、該円板と該像観察光学系の間に設けて
    該ホログラムにより形成する輝点の位置を該像観察光学
    系の光軸を軸として順次回転変化させるイメージローテ
    ーターと、該イメージローテーターの回転位置を検出し
    て信号を出力するイメージローテーター変位量検出手段
    とを有していることを特徴とする請求項15の3次元像
    再生装置。
  19. 【請求項19】 所定の複数の色光の光源と、該光源か
    らの入射光束に対して夫々輝点を再生する複数のホログ
    ラムを設置したホログラム集合体を集合体駆動手段で駆
    動すると共に該ホログラム集合体の駆動位置を変位量検
    出手段で検出してスキャン情報信号を出力する3 次元走
    査手段と、像観察光学系と、制御手段とを有し、 該複数の光源より放射される光束の強度を該制御手段か
    らの複数の輝度情報信号によって制御される複数の強度
    調整手段によって夫々調整し、又は該複数の光源の放射
    強度を該制御手段からの複数の輝度情報信号によって夫
    々調整し、 強度を調整された光束を該3 次元走査手段に入射させ、
    該3 次元走査手段より射出して該像観察光学系を透過す
    る再生光束によって所定の位置に夫々輝点を形成し、そ
    の際、 該3 次元走査手段は該輝点を順次3 次元的に異なる位置
    に形成し、該制御手段は該3 次元走査手段からの該スキ
    ャン情報信号に基づき該輝度情報信号を出力して該輝点
    により3次元像を再生することを特徴とする3次元像再
    生装置。
  20. 【請求項20】 前記ホログラム集合体は前記複数のホ
    ログラムを設置した円板であり、該円板上の中心からの
    放射線上には前記入射光束に対して夫々3 次元的に略同
    じ位置に前記複数の色光の輝点を再生する複数のホログ
    ラムを配置し、該円板上の1 つの円周上には全て3 次元
    的に異なる位置に輝点を再生する複数のホログラムを配
    置しており、前記集合体駆動手段は該円板を回転駆動す
    ることを特徴とする請求項19の3次元像再生装置。
  21. 【請求項21】 前記複数のホログラムの1 つ、1 つは
    前記複数の光源からの3 つの入射光束を夫々異なる角度
    で入射させることにより略同じ位置に前記複数の色光の
    輝点を再生するホログラムであり、前記ホログラム集合
    体は該複数のホログラムを1 つの円周上に配置した円板
    であり、前記集合体駆動手段は該円板を回転駆動するこ
    とを特徴とする請求項19の3次元像再生装置。
  22. 【請求項22】 所定の色光の光源と、該光源の夫々に
    対応して該光源からの入射光束により夫々3 次元的に異
    なった位置に輝点を再生する複数のホログラムを設置し
    た円板を回転手段で回転駆動すると共に該円板の回転位
    置を変位量検出手段で検出してスキャン情報信号を出力
    するホログラム走査手段と、像観察光学系と、制御手段
    とを有し、 該複数の光源より放射される光束の強度を該制御手段か
    らの複数の輝度情報信号によって制御される複数の強度
    調整手段によって夫々調整し、又は該複数の光源の放射
    強度を該制御手段からの複数の輝度情報信号によって夫
    々調整し、 強度を調整された光束を該複数の光源の夫々に対応する
    該ホログラム走査手段に入射させ、該ホログラム走査手
    段より射出する複数の再生光束を複数の色合成光学素子
    により1 つに合成し、該合成した再生光束を該像観察光
    学系を透過させて所定の位置に夫々輝点を形成し、その
    際、 該ホログラム走査手段は各色光の輝点を順次3 次元的に
    異なる位置に形成し、該制御手段は該ホログラム走査手
    段からの該スキャン情報信号に基づき該輝度情報信号を
    出力して該輝点により3次元像を再生することを特徴と
    する3次元像再生装置。
  23. 【請求項23】 前記ホログラムは、前記入射光束と同
    じ波長で同じ波面形状の参照光を感光板に与え、同時に
    該感光板に対して該参照光側とは反対側の空間に存在す
    る同じ波長の点光源より発散される物体光を該感光板に
    対して再生時と同じ位置関係にある前記像観察光学系を
    介して該感光板に与え、該参照光と該物体光とを干渉さ
    せて製作したものであることを特徴とする請求項16〜
    22のいずれか1項に記載の3次元像再生装置。
  24. 【請求項24】 前記像観察光学系の前記ホログラム側
    若しくは前記感光板側若しくは前記3 次元走査手段側の
    口径は反対側の口径より小さいことを特徴とする請求項
    16〜23のいずれか1項に記載の3次元像再生装置。
  25. 【請求項25】 光源より放射される光束の強度を制御
    手段からの輝度情報信号によって制御される強度調整手
    段によって調整し、又は光源の放射強度を制御手段から
    の輝度情報信号によって調整し、 強度を調整された該放射光束を3 次元走査手段に入射さ
    せ、該3 次元走査手段より射出する該放射光束を像観察
    光学系を介して所定の位置に輝点として結像させ、その
    際、 該3 次元走査手段は該輝点を3 次元的に走査して形成
    し、該制御手段は該3 次元走査手段の状態に応じて該輝
    度情報信号を出力して該輝点により3次元像を再生する
    ことを特徴とする3次元像再生装置。
  26. 【請求項26】 前記輝点により再生する1 つの3次元
    像の形成に要する時間が、1/30秒以下であることを特徴
    と請求項1〜25のいずれか1項に記載の3次元像再生
    装置。
JP8188630A 1996-06-28 1996-06-28 3次元像再生装置 Pending JPH1020244A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8188630A JPH1020244A (ja) 1996-06-28 1996-06-28 3次元像再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8188630A JPH1020244A (ja) 1996-06-28 1996-06-28 3次元像再生装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1020244A true JPH1020244A (ja) 1998-01-23

Family

ID=16227070

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8188630A Pending JPH1020244A (ja) 1996-06-28 1996-06-28 3次元像再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1020244A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015012024A1 (ja) * 2013-07-26 2015-01-29 シチズンホールディングス株式会社 光源装置および投影装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015012024A1 (ja) * 2013-07-26 2015-01-29 シチズンホールディングス株式会社 光源装置および投影装置
JP5693803B1 (ja) * 2013-07-26 2015-04-01 シチズンホールディングス株式会社 光源装置および投影装置
CN105408805A (zh) * 2013-07-26 2016-03-16 西铁城控股株式会社 光源装置以及投影装置
US9297945B2 (en) 2013-07-26 2016-03-29 Citizen Holdings Co., Ltd. Light source device and projection device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9829781B2 (en) Projection apparatus and projection control apparatus
US8220929B2 (en) Three-dimensional image display apparatus
JP3492251B2 (ja) 画像入力装置及び画像表示装置
CN101371594B (zh) 用于放大重建立体尺寸的全息投影装置
TWI379176B (en) Projection device and method for holographic reconstruction
EP3104222B1 (en) Projection type image display apparatus
US20030197933A1 (en) Image input apparatus and image display apparatus
US5497189A (en) Stereoscopic display apparatus
JP5406045B2 (ja) 光波トラッキング手段を有するホログラフィック再構成システム
US6798390B1 (en) 3D image reconstructing apparatus and 3D object inputting apparatus
CN101449214B (zh) 再现场景的全息投射装置
CN108803295B (zh) 大视场全息图的制作方法、显示系统及点阵光源
JP2005506555A (ja) 3次元表示システム
EP0580354B1 (en) Stereoscopic display apparatus and method
US5351152A (en) Direct-view stereoscopic confocal microscope
JPH07261125A (ja) 投影型画像表示装置
CN103777453B (zh) 真三维图像显示系统及显示方法
US20140340651A1 (en) Projection apparatus and hologram recording medium
KR100391388B1 (ko) 디스플레이장치
JP2007041504A (ja) 3次元像表示装置
CN103713463B (zh) 真三维图像显示系统及显示方法
CN117233978A (zh) 一种基于光源阵列观看范围拓展的指向式背光裸眼三维显示装置和方法
JPH10232592A (ja) 画像記録装置及び画像再生装置
JPH1020244A (ja) 3次元像再生装置
JP2010237691A (ja) 3次元像表示装置