JPH1019919A - 流線測定方法および流線測定装置 - Google Patents

流線測定方法および流線測定装置

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JPH1019919A
JPH1019919A JP16919896A JP16919896A JPH1019919A JP H1019919 A JPH1019919 A JP H1019919A JP 16919896 A JP16919896 A JP 16919896A JP 16919896 A JP16919896 A JP 16919896A JP H1019919 A JPH1019919 A JP H1019919A
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dimensional
space
movement component
irradiation
streamline
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JP16919896A
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English (en)
Inventor
Hirokuni Watabe
宏邦 渡部
Shunsaku Sato
俊作 佐藤
Hiroyuki Naka
裕之 中
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダスト源を正確に容易に特定する。 【解決手段】 流れの生じている空間内でトレーサ微粒
子を霧状に浮遊させて、空間内に平面状のレーザ光30
1、302を照射し、レーザ光301、302が作る第
1照射面およびこの照射面に平行な第2照射面を撮像し
て、トレーサ微粒子が作る濃度パターンを第1照射面中
の小領域ごとに微小時間を隔てて対比して濃度パターン
の第1照射面での二次元移動成分を算出し、第1および
第2照射面を利用して前記第1照射面からの奥行き方向
移動成分を前記小領域ごとに算出し、前記空間内におけ
る三次元位置の異なる多数の前記第1および第2照射面
について前記二次元移動成分および奥行き方向移動成分
の算出を行い、前記二次元移動成分および奥行き方向移
動成分から前記各第1照射面での三次元流速ベクトルを
前記小領域ごとに算出し、得られた三次元流速ベクトル
を基にして前記空間における流線を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流れの生じている
空間内での流線測定方法および流線測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程では、雰囲気中に浮遊し
ている微粒子が半導体ウエハなどの被処理物に付着する
と不良品を生じるため、クリーンルーム内で作業を行う
ようにしている。クリーンルームでは、清浄気体を内部
に供給するとともに内部の気体を外部に排出して清浄化
を図っている。このため、クリーンルーム内の気体には
流れが生じている。
【0003】クリーンルーム内では機械的な摩擦や接触
などにより多数個の微粒子が発生しており、それらの微
粒子が気体の流れにのって移動し、被処理物に付着す
る。この微粒子の発生を防ぐ対策を講じるために、微粒
子の発生源を特定しなければならない。微粒子の発生源
を特定するために、クリーンルーム内に多数のセンサを
設置して三次元気流分布を把握している。
【0004】しかし、センサを用いた気流速度の計測
は、低速域での精度低下や、センサの設置のための労力
といった問題をかかえており、気体の流れを正確に把握
することができない。他方、微粒子の移動方向と速度を
三次元的に求める技術が、特開平6−66823号公報
により提案されている。この技術によれば、流れの生じ
ている空間に、波長の異なる少なくとも2つのレーザ光
を平行な平面形状に成形して照射し、これらのレーザ光
平面を通過する微粒子からの散乱光を波長別に光電変換
素子と撮像光学系とで受光して、撮像光学系の撮像信号
と光電変換素子からの光電変換信号によって微粒子の移
動方向と速度を三次元的に求めるようにしている。ま
た、固定カメラと首振り可能カメラと並べて備えた撮像
光学系を使って、固定カメラで撮像するとともに首振り
可能カメラを左右に首振り動作させながら撮像すること
により三次元的に求める方法もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法では、
レーザ光平面を通過する微粒子が1個しかない場合には
微粒子からの散乱光が1つのレーザ光平面ごとに1個の
輝点として観測されるため微粒子の移動を追跡すること
ができる。しかし、1個の微粒子が流れの生じている空
間全体を隈なく移動するわけではないので、微粒子1個
の移動を追跡しても空間全体の流線を算出することはで
きない。また、微粒子が複数個ある場合には、微粒子か
らの散乱光が1つのレーザ光平面ごとに複数個の輝点と
して観測されるので、異なるレーザ光平面間の対応する
輝点を見いだすのが困難になり、微粒子の移動軌跡を特
定することができず、また分解能も上げられない。更に
微粒子が測定空間内で物体の影に入った場合にはレーザ
光が微粒子があたらなかったり微粒子からの散乱光が観
測されなかったりしてデータが欠落し測定不能におちい
る。このように、従来の方法では、流れの生じている空
間全体の流線は算出することができないのである。
【0006】本発明の課題は、流れの生じている空間全
体の流線を短時間で精度良く算出し、たとえばダスト源
を正確に容易に特定することのできる流線測定方法およ
び流線測定装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
トレーサ発生工程と、レーザ照射工程と、観測工程と、
データ合成工程と、流線抽出工程とを有する。トレーサ
発生工程は、流れの生じている空間内でトレーサ微粒子
を霧状に浮遊させる工程である。レーザ照射工程は、空
間内に平面状のレーザ光を照射する工程である。観測工
程は、レーザ光が作る第1照射面およびこの照射面に平
行な第2照射面を撮像して、トレーサ微粒子が作る濃度
パターンを第1照射面中の小領域ごとに微小時間を隔て
て対比して濃度パターンの第1照射面での二次元移動成
分を算出し、第1および第2照射面を利用して第1照射
面からの奥行き方向移動成分を小領域ごとに算出し、空
間内における三次元位置の異なる多数の第1および第2
照射面について二次元移動成分および奥行き方向移動成
分を小領域ごとに算出する工程である。データ合成工程
は、各第1照射面について二次元移動成分および奥行き
方向移動成分から三次元流速ベクトルの算出を小領域ご
と行う工程である。流線抽出工程は、得られた三次元流
速ベクトルを基にして前記空間における流線を算出する
工程である。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
流線測定方法において、空間内における三次元位置の異
なる多数の第1照射面のうちの、二次元移動成分および
奥行き方向移動成分が算出されない小領域について、隣
の小領域について算出された二次元移動成分および奥行
き方向移動成分を境界条件として用いてシミュレーショ
ン計算により二次元移動成分および奥行き方向移動成分
を算出することを特徴とする。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項1または2
に記載の流線測定方法において、空間内にダスト粒子が
浮遊しており、流線を基にしてダスト粒子の源を特定す
ることを特徴とする。請求項4に係る発明は、請求項1
または2に記載の流線測定方法において、空間内にダス
ト粒子が浮遊しており、流速ベクトルの方向を各三次元
成分について全て逆符号化し、ダスト粒子が付着した点
を起点として流線を算出することによりダスト粒子の源
を特定することを特徴とする。
【0010】請求項5に係る発明は、請求項1から4ま
でのいずれかに記載の流線測定方法において、トレーサ
微粒子が純水の液滴であることを特徴とする。請求項6
に係る発明は、トレーサ発生手段と、照明手段と、撮像
手段と、移動手段と、画像記録手段と、画像処理手段と
を備えている。トレーサ発生手段は、トレーサ微粒子を
空間内に霧状に放出する手段である。照明手段は、空間
内のトレーサ微粒子の浮遊領域に対して平行な平面状の
レーザ光を照射する手段である。撮像手段は、レーザ光
が作る第1照射面およびこの照射面に平行な第2照射面
を撮像する手段である。移動手段は、空間内における三
次元位置の異なる多数箇所において第1および第2照射
面が形成されるようにトレーサ発生手段と照明手段と撮
像手段とを三次元的に移動させる手段である。画像記録
手段は、撮像手段から入力された画像信号を記録する手
段である。画像処理手段は、画像信号を処理する手段で
あり、二次元移動成分算出手段と、奥行き方向移動成分
算出手段と、三次元流速ベクトル算出手段と、流線算出
手段とを備えている。二次元移動成分算出手段は、トレ
ーサ微粒子の作る濃度パターンを第1照射面中の小領域
ごとに微小時間を隔てて対比して濃度パターンの第1照
射面での二次元移動成分を算出する手段である。奥行き
方向移動成分算出手段は、第1および第2照射面を利用
して第1照射面からの奥行き方向移動成分を小領域ごと
に算出する手段である。三次元流速ベクトル算出手段
は、二次元移動成分および奥行き方向移動成分から各第
1照射面での三次元流速ベクトルを小領域ごとに算出す
る手段である。流線算出手段は、三次元流速ベクトルを
基にして空間における流線を算出する手段である。
【0011】請求項7に係る発明は、請求項6に記載の
流線測定装置において、空間内における三次元位置の異
なる多数の第1照射面のうちの、二次元移動成分および
奥行き方向移動成分が算出されない小領域について、隣
の小領域について算出された二次元移動成分および奥行
き方向移動成分を境界条件として用いてシミュレーショ
ン計算により二次元移動成分および奥行き方向移動成分
を算出するシミュレーション計算手段をも備えたことを
特徴とする。
【0012】請求項8に係る発明は、請求項6または7
に記載の流線測定装置において、撮像手段が、第1およ
び第2照射面に直交する方向から撮像するように配置さ
れていることを特徴とする。
【0013】流れの生じている空間内でトレーサ微粒子
を霧状に浮遊させることによりトレーサ微粒子が流れに
のって移動するため、トレーサ微粒子を観測することに
より流れを見ることができる。この空間に平面状のレー
ザ光を照射し、レーザ光が作る平行な第1および第2照
射面を撮像し、得られた画像を解析することにより、第
1または第2照射面での三次元流速ベクトルが算出され
る。すなわち、トレーサ微粒子が作る濃度パターンを前
記第1照射面中の小領域ごとに微小時間を隔てて対比し
て前記パターンの前記第1照射面での二次元移動成分を
算出し、前記第1および第2照射面を利用して前記第1
照射面からの奥行き方向移動成分を前記小領域ごとに算
出し、前記空間内における三次元位置の異なる多数の前
記第1および第2照射面について前記二次元移動成分お
よび奥行き方向移動成分の算出を行うのである。これに
より、空間全体にわたって各照射面について小領域ごと
に三次元流速ベクトルが算出され、このベクトルから流
線が算出される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、定常的な流れないしは
弱い乱れを伴う非定常流れ(たとえば、ゆっくりとうず
をまいているような流れ)の生じている空間(たとえ
ば、クリーンルーム)においてその空間全体の流れを把
握するのに使用される。また、本発明は、多数個の粒子
が空間に浮遊していてもその空間全体の流れを正確に把
握できるので、クリーンルーム以外の空間にも適用でき
る。このため、本発明は、室内の一部の空間を必要な時
に清浄化するという局所クリーン方法を実施するのにも
有用である。局所クリーン方法では、清浄にされる局所
空間は、通常は、その周りの雰囲気と隔離されておらず
多数の微粒子を含んでいる。本発明によりこの微粒子の
発生源を把握し、この発生源に微粒子防止対策を講じて
おけば、雰囲気全体の微粒子を普段からできるだけ少な
くしておくことができ、局所クリーン方法を行うときに
はより短時間で清浄度の高いクリーン空間を作ることが
できる。
【0015】図1は、本発明の流線測定方法の1実施形
態を工程順に示すブロック図である。図2は、本発明の
流線測定装置の1実施形態の部分を模式的に示す。図1
に示すように、トレーサ発生を行い、トレーサ微粒子を
空間内の一部の領域に霧状に浮遊させる。このトレーサ
微粒子としては、元々空間中を浮遊している微粒子を使
用してもよいし、必要に応じて適当な微粒子をその空間
に導入してもよい。トレーサ微粒子の種類や粒径など
は、対象とする空間に応じて適宜選択すればよい。な
お、トレーサ微粒子数は、画像中での濃淡を容易に識別
するという点を考慮すると、たとえば1×108 〜1×
1012個/dm3 、好ましくは1×1010〜2×1010
/dm3 である。トレーサ微粒子は、また、固体および液
体のいずれでもよく、たとえば、クリーンルーム内の流
れを把握するためには純水のミストをトレーサ微粒子と
して用いるのがよい。純水を用いると、蒸発させること
により容易にトレーサ微粒子を除去でき、しかも残留物
を生じないので、トレーサ微粒子またはその残留物の回
収作業が不要である。純水のミストは、たとえば、超音
波を利用したミスト発生装置により容易に発生させるこ
とができる。
【0016】トレーサ発生後、図1に示すように、レー
ザ照射を行う。この工程では、図2に示すように、流れ
の生じている空間内でトレーサ微粒子(図示省略)を霧
状に浮遊させた領域に光源31、32から平面状のレー
ザ光301、302を照射する。このレーザ光301、
302が作る照射面では、この照射面を通る霧状のトレ
ーサ微粒子にレーザ光301、302があたって散乱す
る。空間内の流れの主要な方向Aがレーザ光301、3
02の作る照射面と平行である(左向きの矢印)かまた
はその照射面と45度以下の角度θをなすように光源3
1、32を配置するのがよく、好ましくはθ≦10°で
ある。これは、流れの主要な方向がレーザ光301、3
02の作る照射面に直交またはほぼ直交するようになっ
ているとトレーサ微粒子の経時的移動を追跡するのが困
難になることが多いからである。レーザ光301、30
2は波長の異なる2つのレーザ光である。波長の異なる
光とは、青と緑、赤と青、赤と緑、赤と青と緑などであ
り、波長差は5〜10nm以上あれば十分である。光を平
面状にする方法は、従来公知であり、たとえば、レーザ
発振器から出力されたレーザビームをスキャナーでスキ
ャンして平面レーザ光を形成する方法、レーザ光をスリ
ットに通して平面スリット光に成形する方法、レーザ光
をシリンドリカルレンズのごときシート光発生レンズに
よりシート状に広げる方法などが使用される。レーザ光
の数は、図2では2つであるが、2以上であれば特に限
定はない。
【0017】次に、図1に示すように、観測を行う。観
測は、空間全体を多数個の小空間に区切り、この小空間
ごとに順次行い、空間全体にわたって続行する。観測で
は、平面状のレーザ光が作る照射面を撮像する。たとえ
ば、図2に示すように、レーザ光301、302が作る
照射面を通るトレーサ微粒子からの散乱光をカメラ4
1、42などの撮像手段でそれぞれ撮像する。散乱光
は、トレーサ微粒子に照射された光と同じ波長を有す
る。撮像手段としては、トレーサ微粒子からの散乱光を
濃度パターンとして識別できる程度の解像力、または、
個々のトレーサ微粒子の散乱光をも識別できる程度の解
像力を持つCCDカメラなどの高感度カラーカメラが使
用される。また、解像度を高めるために、光電変換素子
をカメラと併用することが可能である。カメラには、異
なる波長の光のうちのいずれか1つが選択的に入射する
ように光学フィルタを装着することができ、この場合、
各波長の光ごとに1台ずつカメラを使用する。たとえ
ば、波長の異なる2つの光として青色光と緑色光を照射
する場合、青色光を透過させる光学フィルタを装着した
カメラと緑色光を透過させる光学フィルタを装着したカ
メラとを使用する。そして、トレーサ発生手段と光源3
1、32とカメラ41、42とを三次元的に移動させる
ことにより、空間内の異なる多数の三次元位置におい
て、トレーサ発生と、レーザ光301、302の作る照
射面の撮像とを行う。このように、空間全体にわたって
観測を続行するのである。
【0018】図2に示すように、カメラ41、42は、
それぞれ、VTR(ビデオ・テープ・レコーダ)などの
画像記録手段(録画手段)51、52の画像入力端子に
接続されている。レーザ光301、302が作る各照射
面をカメラ41、42でそれぞれ時間的に連続して撮影
した一連の画像が画像記録手段51、52で記録され
る。
【0019】図2に示すように、画像記録手段51、5
2の画像出力端子は、画像処理手段53の画像入力端子
に接続されている。画像処理手段53は、カメラ41、
42または画像記録手段51、52からの画像出力信号
を画像処理するものであり、入力された画像信号を数値
的な画像情報に変換した(A/D変換した)後、この画
像情報に演算処理を施すことによって、対象物(トレー
サ微粒子の濃度パターン)についての情報を明確にす
る。このため、画像処理手段53は、画像処理プロセッ
サ、ハードディスク装置や画像メモリなどの画像蓄積装
置を備えている。
【0020】画像処理手段53は、解析装置6に接続さ
れている。画像処理手段53で画像処理され、グレイレ
ベル(濃淡)で表現された可視化画像Li 、Ri が解析
装置6に入力され、解析装置6において可視化画像
i 、Ri を解析する。ここで、画像Li 、Ri は、そ
れぞれ、時刻t=t0 +(i−1)・Δt(iは1以上
の整数である。)にレーザ光301、302の作る照射
面から得られた濃淡画像である。Δtは、たとえばビデ
オのコマ間隔(1/30秒)であるが、この値に限定さ
れるわけではない。解析装置6は、パーソナルコンピュ
ータなどのコンピュータであり、画像処理手段53で処
理された画像情報に基づいて演算を行うために使用され
る。このため、解析装置6は、CPU、演算結果を記憶
するディスク装置、演算結果を出力するプリンタなどの
出力装置、入力された画像情報や演算途中の情報や演算
結果を表示するディスプレイなどの表示装置、キーボー
ドなどの入力装置を備えている。
【0021】解析装置6では、レーザ光301、302
が作る照射面をそれぞれ時間的に連続して撮影した一連
の画像をそれぞれ多数の小領域に区切って画像解析を行
い、レーザ光301が作る照射面またはレーザ光302
が作る照射面について小領域ごとに三次元の移動距離を
求める。小領域のサイズは、たとえば画面でのサイズで
はなく実際の空間でのサイズとして3cm×3cm×3cmと
される。この程度の大きさの小領域内の全体では、三次
元移動成分の大きさが一様になり、1つの点と仮定でき
るので、計算が簡略になる。また、時間的に連続して撮
影した一連の画像とは、たとえば1〜3秒間撮像した画
像である。測定精度を高めるために、この一連の画像を
処理して平均的な値に対して大きくずれているデータを
棄却し、残りのデータの平均値(加重平均値)を結果と
する。三次元の移動距離は、レーザ光301、302の
一方の照射面内での二次元移動成分Δx、Δyと、この
照射面に直交する方向(奥行き方向)での移動成分Δz
とから算出される。二次元移動成分Δx、Δyは、レー
ザ光301、302の一方の照射面についての一連の画
像を使って、トレーサ微粒子の濃度差によって現れる濃
度パターン(濃淡模様)の時間経過による移動を追跡す
ることにより求められる。また、奥行き方向での移動成
分Δzは、レーザ光301、302の両方の作る照射面
についての画像を利用して算出することができる。たと
えば、トレーサ濃度の差分を算出したり、照射面間での
時間経過による濃度パターンの移動を追跡したりするこ
とにより移動成分Δzを算出する。必要に応じて、この
算出値を公知の方法に従ってより適切な値あるいは最適
な値に修正することができる。濃度パターンの追跡は、
公知のパターン認識技術を利用して行うことができる。
また、より正確なデータを得るためには、トレーサ濃度
をできるだけ多くの階調に分けて識別することが好まし
い。
【0022】解析装置6では、さらに、各照射面につい
て得られた三次元の移動距離とその移動に要した時間と
から小領域ごとに、三次元速度成分を算出し、三次元流
速ベクトルを算出する。画像Ri における、あるトレー
サ濃度パターンの三次元位置をf(x,y,z,t)と
する。これが時間Δt後に画像Li+1 における位置f
(x+Δx,y+Δy,z+Δz,t+Δt)にそのま
まの大きさと形で移動したとすると、
【0023】
【数1】
【0024】となる。Δtは、たとえば、ビデオのコマ
間隔(1/30秒)である。ここでΔzが微小であると
して式(1)の右辺を展開し、Δzの2次以上の項を無
視すると、
【0025】
【数2】
【0026】となり、式(2)の右辺第2項の微分を2
つの画像Li+1 、Ri 間での濃度の差分で近似し、式
(1)の左辺と等しいとおけば、
【0027】
【数3】
【0028】となる。図3にも示すように、上記レーザ
光301の作る照射面から得られた可視化画像中の時間
的に連続して撮像された一連の画像の中の任意の1組の
可視化画像R i 、Ri+1 について、画像Ri 中の濃度パ
ターン80が時間Δtの間に上記レーザ光301の作る
照射面内の二次元移動成分Δx、Δyは、2つの画像R
i 、R i+1 の濃度パターン80を追跡することにより求
められる。画像Ri 中にとったA点を含む小領域81
と、上記スリット光302から得られた画像Li+1 中に
とったB点を含む小領域82との輝度分布の類似性か
ら、A点に対応するB点を見いだし(パターン追跡)、
距離ABを移動量として速度成分ΔVx、ΔVyを求め
る。同様の処理を時間的に連続して撮像された一連の画
像の中の複数組(たとえば10〜20組)の画像Ri
i+1 、Li+1 に対して行い、同一組の画像間での同一
点において複数組の速度ベクトルを算出する。算出され
た複数組の速度ベクトルのうちの誤追跡ベクトルを削除
し、また、欠落している速度ベクトルは、算出された速
度ベクトルを利用して内挿法により求め、加重平均値を
算出し、この平均値の速度ベクトルを流線の算出に用い
る。誤追跡ベクトルは、ニューラルネットワークを用い
た判定法により選別される(たとえば、同一点でのデー
タを80個とり、その中で最も確率の高いデータを採用
する)。
【0029】上記レーザ光301、302の作る照射面
に直交する方向zに移動した距離Δzは、二次元移動距
離Δx、Δyを上記式(3)に代入して算出するか、あ
るいは、2つの画像Li+1 、Ri 間のトレーサ濃度の差
分と、2つの画像Ri+1 、L i+1 間のトレーサ濃度の差
分とから下記の計算式により算出することができる。こ
の際、照射面を形成する青と緑の各レーザ光の強度を揃
えるとともに、2台のCCDカメラの光量−出力レベル
特性を揃える。そして、トレーサ濃度の差分を算出する
ために、グレイレベルから光量への変換(この変換はC
CDカメラの特性の違いを吸収するために行う。)、光
量からトレーサ濃度への変換(この変換はレーザ光強度
の違いを吸収するために行う。)を行う。グレイレベル
から光量への変換は、光量を変化させたときのグレイレ
ベルの値から予め求めておいた較正線を用いて行うこと
ができる。光量からトレーサ濃度への変換は、次の方法
で行うことができる。上記スリット光301、302の
照明光量をそれぞれIL 、IR とし、あるトレーサ濃度
cに対応するスリット光301、302での散乱光量i
L 、iR は次式:
【0030】
【数4】
【0031】で表される。あるトレーサ濃度c0 に対応
する散乱光量iL0、iR0は、測定空間内を一様濃度c0
のトレーサ微粒子で満たし、これに平面状のレーザ光を
当てて撮影を行い、得られた画像のグレイレベルを、予
め作っておいた上述のごとき較正線によって変換するこ
とで求められる。画像Ri の各小領域のトレーサ濃度を
Ri、画像Ri+1 の各小領域のトレーサ濃度をcRi+1
画像Li+1 の各小領域のトレーサ濃度をcLi+1とする
と、上記式(3)は、
【0032】
【数5】
【0033】と表現できる。なお、ここまでの説明は、
奥行き方向の移動成分がカメラから遠ざかる向きである
(Δz>0)と仮定して行ったが、奥行き方向の移動成
分がカメラに近づく向きである(Δz<0)場合には、
画像Ri 、Ri+1 をそれぞれ画像Li 、Li+ 1 と入れ替
えれば全く同様の計算ができる。Δz<0の場合と、Δ
z>0の場合とで、Δzの決定の際の回帰式の残差を比
較して、この残差がより小さい方を解として採用する。
【0034】これにより、画像Ri に対応するレーザ光
301の照射面の各小領域ごとに、その照射面内での二
次元速度成分ΔVx、ΔVyと、この照射面に直交する
方向(奥行き方向)での速度成分ΔVzとが算出され
る。これらの三次元速度成分ΔVx、ΔVy、ΔVzか
ら、図4に示すごとく、測定空間13における画像Ri
に対応するレーザ光301の照射面の各小領域ごとに、
奥行き方向の成分をも持つ三次元流速ベクトルVが得ら
れる。なお、図4では、三次元流速ベクトルVを各小領
域の中心・を起点とする矢印で表示しているが、各小領
域の4隅のうちのいずれか1つを起点とする矢印で表示
したり、各小領域の4辺のうちのいずれか1つの中間点
を起点とする矢印で表示したりすることもできる。レー
ザ光301の照射面を区切っている線(実線および一線
鎖線)は仮想線であり、実在の部材を表すものではな
い。
【0035】以上に説明した、撮像から三次元流速ベク
トルの算出までの操作を、図5に示すごとく、流れの生
じている空間10内のできるだけ多数箇所において行
い、得られた三次元流速ベクトルデータを合成し、全測
定空間13での、レーザ光301の照射面の各小領域ご
とに三次元流速ベクトルデータVをCPU上で作成し、
必要に応じて、モニタに表示したり、記憶手段に記憶さ
せたりする。測定空間13を区切っている線(実線およ
び破線)は仮想線であり、実在の部材を表すものではな
い。
【0036】図4および5では、図示の都合上、レーザ
光301の照射面(太い実線で囲まれた領域)を3個×
4個の小領域に区切っているが、実際にはもっと多くの
小領域に区切られることができる。図5に示すごとく、
濃度パターンを把握できない小領域Kまたは測定不可能
な小領域Mが生じた場合には、これらの小領域K、Mの
三次元流速ベクトルは、隣の小領域Nでの三次元流速ベ
クトルVの測定データを境界条件に入れてシミュレーシ
ョン計算により求める。このシミュレーション計算もC
PUで行うことができる。このように撮像から算出され
た三次元流速ベクトルの値を優先的にシミュレーション
計算に用いることにより、このシミュレーション計算を
行う箇所が従来に比べて極めて少なくなり、計算に要す
る時間が非常に短くなる。
【0037】流れの生じている空間全体についての三次
元流速ベクトルから速度ベクトルのつながりを算出する
ことにより、図6に示すごとく、流れの生じている空間
10全体の流線Rを得る。この算出もCPUで行うこと
ができる。流線の算出は、たとえば、微小メッシュから
形成される空間群において質量ゼロの仮想パーティクル
を浮遊させるとメッシュごとにすでに計算あるいは測定
された速度ベクトルと同じ速度と方向で仮想パーティク
ルが移動し、一定の時間の後、次の近接する微小メッシ
ュに到着する。ここで新しい速度ベクトルの影響をうけ
て前ステップと異なる方向および速度で仮想パーティク
ルが移動する。この作業を繰り返すと仮想パーティクル
の軌跡が求められる。また、ダストの逆追跡をする場合
は、すでに測定し計算にて補正された流れ場の流速ベク
トルの方向を各三次元成分に対して全て逆符号化し、ダ
ストが付着した点を起点として計算させて流線を求める
と直接ダスト源が明確に特定される。
【0038】得られた流線は、必要に応じて、記憶手段
に記憶させたり、モニタ画面に表示したり、紙上に出力
したりする。また、この流線を用いてダスト源を特定す
ることができる。ある部位、たとえばウエハ上に浮遊し
てきたダスト粒子は、その部位を通る流線に沿って移動
してきたとみなすことができるので、その流線を逆追跡
する(逆上っていく)ことにより、図6に示すごとく、
ダスト源90の場所と影響度レベルを算定し、必要なら
ば、結果を表示し、ダスト源にダストを発生しないよう
な対策を講じたり、あるいは、ダストが多く漂っている
箇所にダストよけのためのカバーを被せるなどの対策を
講じるのである。
【0039】図7は、本発明の装置の第1実施例を模式
的に示す斜視図である。図7に示すように、この装置
は、パーティクル発生機2、レーザ光源31、32、カ
メラ41、42、データ処理装置5、解析装置6、移動
手段7を備えている。パーティクル発生機2は、超音波
により純水のミスト21を発生させるようになってい
る。純水のミスト21は空間内の流れにのって浮遊する
程度の大きさで作られる。レーザ光源31は、平面状の
青色レーザ光301を照射し、レーザ光源32は、平面
状の緑色レーザ光302を照射するようになっている。
この2つのレーザ光301、302は、これらの作る照
射面が平行になるように、光源31、32を配置する。
レーザ光301、302の作る照射面の間隔dは、奥行
き方向の代表流速と計測時間の積がd以下になるという
点を考慮して設定され、たとえば10mm程度である。カ
メラ41、42は、レーザ光301、302の作る照射
面に直交する方向から撮像するように設置されている。
カメラ41、42は、また、レーザ光301、302の
作る照射面にほぼ直交する方向(90°±15°)から
撮像するように設置されていてもよい。パーティクル発
生機2は、カメラ41、42の視野内でレーザ光30
1、302を通過する流れに影響を与えないように、カ
メラ41、42よりもある程度高い位置(カメラ41、
42よりも約30cm高所)に配置されている。レーザ光
301、302でのミスト21の散乱光がカメラ41、
42で撮像される。カメラ41、42から出力された映
像信号はデータ処理装置5に入力して処理され解析装置
6のモニタ画面61に表示される。データ処理装置5
は、図2に示す画像記録手段51、52と画像処理手段
53とを内蔵している。
【0040】解析装置6は、上述のごとく画像信号を解
析して三次元流速ベクトルを算出するためのCPUと、
入力した画像信号および処理した画像信号をそれぞれ記
憶する記憶部とを備えている。モニタ画面61は、解析
装置6に入力した画像データ、解析装置6で処理された
画像を適宜表示するようになっている。モニタ画面61
を見ながらキーボード8またはマウス(図示されず)を
操作して画像の選択や処理を行うことができるようにな
っている。
【0041】移動手段7は、水平面内で方向Xに直線的
に往復移動するX方向移動手段71と、同じ水平面内で
方向Xに直交する方向Yに直線的に往復移動するY方向
移動手段72と、鉛直方向Zに直線的に往復移動するZ
方向移動手段73とを備えている。Z方向移動手段73
は、被測定空間内の床に柱のごとく設置されている。X
方向移動手段71がZ方向移動手段73に取り付けられ
ていて、Y方向移動手段72がX方向移動手段71に取
り付けられている。Y方向移動手段72には台座74が
取り付けられている。台座74上には、パーティクル発
生機2とレーザ光源31、32とカメラ41、42とが
載置されている。レーザ光源31、32とカメラ41、
42とはほぼ同じ高さ位置に設置されており、これらよ
りもさらに上方位置にパーティクル発生機2が設置され
ている。X方向移動手段71とY方向移動手段72とは
互いに独立に往復動作し得るようになっている。X方向
移動手段71、Y方向移動手段72、Z方向移動手段7
3が、それぞれ、方向X、Y、Zに移動して適当な位置
で停止することにより、パーティクル発生機2とレーザ
光源31、32とカメラ41、42とを空間内において
所望の位置に配置することができる。 (第2実施例)図8は、本発明の装置の第2実施例を模
式的に示す斜視図である。第2実施例の装置は、移動手
段が異なっている以外は第1実施例の装置と同じであ
る。図8に示すように、第2実施例の装置の移動手段7
00では、前後左右に自走できる台車701の上面に鉛
直方向に伸縮自在の支柱702を設けておき、この支柱
702先端には水平方向に伸縮自在の腕703が設けら
れている。腕703にはパーティクル発生機2とレーザ
光源3とカメラ4とが取り付けられている。この装置
は、比較的広い空間の床上を台車701が移動すること
により所望の位置に移動でき、しかも、支柱702と腕
703をそれぞれ適宜の長さに伸縮させることにより障
害物の上を越えて所望の位置にパーティクル発生機2と
レーザ光源3とカメラ4とを配置することができる。デ
ータ処理装置と解析装置は、図8には示されていない
が、台車701内に設置されている。
【0042】なお、第2実施形態の装置では、支柱70
2または腕703がそれぞれの軸線を中心にして正逆回
転可能になっていてもよい。
【0043】
【実施例】
(実施例)図8に示す装置を組み立てた。用いた主要機
材は次とおりである。パーティクル発生機2としてル・
メトル(Le Maitre )社製のSHOW MISTを用い
た。レーザ光源31、32としては、イオン・レーザ・
テクノロジー(Ion Laser Technology)社製のILT
5000(青、緑の2色)を用いた。カメラ41、42
として、(株)日本電気製のCCDカメラ(TI−23
A)2台を用い、一方のカメラ41に緑透過用光学フィ
ルタ(505〜575nm±15:50%透過。(株)日
本真空光学製)を、他方のカメラ42に青透過用光学フ
ィルタ(495±10nm:50%透過。(株)日本真空
光学製)をそれぞれ装着した。緑透過用光学フィルタを
装着したCCDカメラ41の画像出力端子をビデオデッ
キAG−6300(松下電器産業株式会社製)の画像入
力端子に、青透過用光学フィルタを装着したCCDカメ
ラ42の画像出力端子をビデオデッキNV−8500
(松下電器産業株式会社製)の画像入力端子にそれぞれ
接続した。各ビデオデッキの画像出力端子を画像処理ボ
ード((株)ライブラリー製ひまわり)の画像入力端子
に接続した。画像処理ボードは図1において画像処理手
段53として示されているものに該当する。画像処理ボ
ートの画像出力端子をパーソナルコンピュータ((株)
エプソン(EPSON)製PC−486HX)の画像入
力端子に接続した。
【0044】流れの生じている空間として、図9に模式
的に示す風洞を用いた。図9に示すようにこの風洞10
0は、アクリル板で作った四角い筒体であり、流れの主
流方向(図中に破線の矢印で示す。)の長さ200cm、
断面積60×60cm2 であった。撮影時に背景となる面
は黒く塗装してあった。風洞100の上流端、下流端に
はフィルタと整流格子(金属網を使用した。)を重ね合
わせた積層体101を挿入し(図9では下流端のみ示し
た。)、流れの乱れを抑えた。積層体101の中央部
に、30cm×30cm×40cmの角柱102を上流に向か
って伸びるように取り付けた。この風洞100の側面の
外部に図8に示す装置を設置した。そして、図8に示す
装置の支柱702と腕703とを適宜伸縮させてパーテ
ィクル発生機2とレーザ光源31、32とカメラ41、
42とを所望の位置に位置決めした。パーティクル発生
機2により純水のミスト21を発生させ、風洞の上流端
から風洞内にミスト21を浮遊させた。ミスト21の浮
遊している部分にレーザ光源31、32からそれぞれ平
面状の青と緑のレーザ光301、302を平行に照射し
た。レーザ光301、302の照射面の間隔dは1cmで
あった。レーザ光301、302の照射面に直交するよ
うにカメラ41、42を配置した。
【0045】風洞100の内部空間(60cm×60cm×
200cm)を仮想線で1.0cm×1.0cm×1.5cmの
小空間103に区切って、図8に示す装置の移動手段7
00を適宜動かして、48万個の小空間103の各々に
スリット光301、302を照射して三次元速度成分デ
ータを順次測定し、測定されたすべての三次元速度成分
データを図10に小さい矢印で示す。図10は、空洞1
00を側方からみた模式断面図であり、102は上記の
角柱である。図10の空洞100の内部において矢印を
記入していない箇所は濃度パターンが把握できずに三次
元速度成分データの実測値がないことを示す。濃度パタ
ーンが把握できなかった箇所の三次元速度成分は、隣接
する箇所の三次元速度成分データを境界条件としてシミ
ュレーション計算することにより算出した。これによ
り、全部の小空間103についての三次元速度成分デー
タを得た。結果を図11に小さい矢印で示す。
【0046】図12は、空洞100の右側から流れ込ん
だ気体が左側から流れ出るときの流入口と流出口での方
向および速度と角柱102の寸法および設置位置とを境
界条件として空洞100の全体についてシミュレーショ
ン計算した結果を示すものである。図11に示す計算結
果が実際の気体の流れ(図10)に良く一致しているこ
とは、図11および12を図10と対比することにより
明らかである。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、流れの生じている空間
全体の流線を短時間で精度良く算出でき、たとえばダス
ト源を正確に容易に特定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流線測定方法の1実施形態を工程順に
概略的に示すブロック図
【図2】本発明の流線測定装置の1実施形態の部分を模
式的に示す説明図
【図3】照射面内での二次元的移動を示す模式的な斜視
【図4】測定空間での三次元流速ベクトルを示す模式的
な斜視図
【図5】全部の測定空間での三次元流速ベクトルを模式
的に示す部分斜視図
【図6】流れの生じている空間全体の流線を模式的に示
す部分斜視図
【図7】第1実施形態の装置を模式的に示す斜視図
【図8】第2実施形態の装置を模式的に示す斜視図
【図9】実施例に用いた風洞を模式的に示す斜視図
【図10】実施例で測定された三次元速度成分データを
模式的に示す断面図
【図11】実施例で算出されたすべての三次元速度成分
データを模式的に示す断面図
【図12】シミュレーション計算のみの三次元速度成分
データを模式的に示す断面図
【符号の説明】
2 パーティクル発生機 5 データ処理装置 7、700 移動手段 21 純水のミスト 31、32 光源 41、42 カメラ 301、302 レーザ光 d 2つのレーザ光が作る照射面の間隔

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流れの生じている空間内でトレーサ微粒
    子を霧状に浮遊させて、前記空間内に平面状のレーザ光
    を照射し、前記レーザ光が作る第1照射面およびこの照
    射面に平行な第2照射面を撮像して、前記トレーサ微粒
    子が作る濃度パターンを前記第1照射面中の小領域ごと
    に微小時間を隔てて対比して前記パターンの前記第1照
    射面での二次元移動成分を算出し、前記第1および第2
    照射面を利用して前記第1照射面からの奥行き方向移動
    成分を前記小領域ごとに算出し、前記空間内における三
    次元位置の異なる多数の前記第1および第2照射面につ
    いて前記二次元移動成分および奥行き方向移動成分の算
    出を行い、前記二次元移動成分および奥行き方向移動成
    分から前記各第1照射面での三次元流速ベクトルを前記
    小領域ごとに算出し、得られた三次元流速ベクトルを基
    にして前記空間における流線を算出する、流線測定方
    法。
  2. 【請求項2】 前記空間内における三次元位置の異なる
    多数の前記第1照射面のうちの、前記二次元移動成分お
    よび奥行き方向移動成分が算出されない前記小領域につ
    いて、隣の小領域について算出された前記二次元移動成
    分および奥行き方向移動成分を境界条件として用いてシ
    ミュレーション計算により二次元移動成分および奥行き
    方向移動成分を算出する、請求項1に記載の流線測定方
    法。
  3. 【請求項3】 前記空間内にダスト粒子が浮遊してお
    り、前記流線を基にして前記ダスト粒子の源を特定す
    る、請求項1または2に記載の流線測定方法。
  4. 【請求項4】 前記空間内にダスト粒子が浮遊してお
    り、前記流速ベクトルの方向を各三次元成分について全
    て逆符号化し、前記ダスト粒子が付着した点を起点とし
    て流線を算出することにより前記ダスト粒子の源を特定
    する、請求項1または2記載の流線測定方法。
  5. 【請求項5】 前記トレーサ微粒子が純水の液滴であ
    る、請求項1から4までのいずれかに記載の流線測定方
    法。
  6. 【請求項6】 トレーサ微粒子を空間内に霧状に放出す
    る手段と、 前記空間内の前記トレーサ微粒子の浮遊領域に対して平
    行な平面状のレーザ光を照射する照明手段と、 前記レーザ光が作る第1照射面およびこの照射面に平行
    な第2照射面を撮像する撮像手段と、 前記空間内における三次元位置の異なる多数箇所におい
    て前記第1および第2照射面が形成されるように前記ト
    レーサ微粒子の放出手段と前記照明手段と前記撮像手段
    とを三次元的に移動させる移動手段と、 前記撮像手段から入力された画像信号を記録する画像記
    録手段と、 前記画像信号を処理する画像処理手段とを備え、前記画
    像処理手段が、 前記トレーサ微粒子の作る濃度パターンを前記第1照射
    面中の小領域ごとに微小時間を隔てて対比して前記パタ
    ーンの前記第1照射面での二次元移動成分を算出する手
    段と、 前記第1および第2照射面を利用して前記第1照射面か
    らの奥行き方向移動成分を前記小領域ごとに算出する手
    段と、 前記二次元移動成分および奥行き方向移動成分から前記
    第1照射面での三次元流速ベクトルを前記小領域ごとに
    算出する手段と、 前記空間内における三次元位置の異なる多数の前記第1
    および第2照射面について前記三次元流速ベクトルの算
    出を行う手段と、 得られた三次元流速ベクトルを基にして前記空間におけ
    る流線を算出する手段と、を備えている、流線測定装
    置。
  7. 【請求項7】 前記空間内における三次元位置の異なる
    多数の前記第1照射面のうちの、前記二次元移動成分お
    よび奥行き方向移動成分が算出されない前記小領域につ
    いて、隣の小領域について算出された前記二次元移動成
    分および奥行き方向移動成分を境界条件として用いてシ
    ミュレーション計算により二次元移動成分および奥行き
    方向移動成分を算出するシミュレーション計算手段をも
    備えた、請求項6に記載の流線測定装置。
  8. 【請求項8】 前記撮像手段が、前記第1および第2照
    射面に直交する方向から撮像するように配置されてい
    る、請求項6または7に記載の流線測定装置。
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