JPH1019827A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JPH1019827A
JPH1019827A JP8174960A JP17496096A JPH1019827A JP H1019827 A JPH1019827 A JP H1019827A JP 8174960 A JP8174960 A JP 8174960A JP 17496096 A JP17496096 A JP 17496096A JP H1019827 A JPH1019827 A JP H1019827A
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air
sensor
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electromotive force
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Masaya Fujimoto
正弥 藤本
Minoru Ota
太田  実
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Denso Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】いち早く所望の空燃比フィードバック制御を開
始し、エミッションを低減すると共に良好なるドライバ
ビリティを確保する。 【解決手段】エンジン1の排気管12には、限界電流式
のA/Fセンサ26が配設されている。センサ駆動部6
0内のマイコンは、A/Fセンサ26の活性化状態を判
定し、当該センサ26の半活性化状態が判定された場合
において、A/Fセンサ26を起電力出力状態とすると
共にその一対の電極間に外部から強制電流を流し、起電
力が急変する空燃比点を理論空燃比点からリーン領域に
変更する。この場合、エンジン制御部50内のCPU5
1は、該変更されたセンサ特性を用いて空燃比フィード
バック制御を実施する。また、CPU51は、A/Fセ
ンサ26が完全に活性化された状態において、A/Fセ
ンサ26のリニア特性に基づいて現代制御理論を用いた
空燃比フィードバック制御を実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の空燃比
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来技術として、特開昭63−
223347号の「内燃機関の空燃比制御装置」が開示
されている。この制御装置では、空燃比センサの半活性
化状態において、当該センサの起電力出力(Z特性)を
用いて空燃比フィードバック制御が実施される。このと
き、空燃比は理論空燃比(ストイキ)に対してフィード
バック制御される。また、空燃比センサの完全活性化状
態においては、当該センサの限界電流出力(リニア特
性)を用いて空燃比フィードバック制御が実施されるよ
うになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年では、
排ガス規制が強化される傾向にあり、半活性化状態にお
いてストイキ制御を行う従来公報の技術では、十分なエ
ミッションの低減効果が得られないという問題や、良好
なるドライバビリティが確保できないという問題があっ
た。かかる問題は特に、内燃機関の低温始動直後に顕著
に現れる。
【0004】また、最近では、上述の如くエミッション
の低減やドライバビリティの確保を図るべく、空燃比セ
ンサが半ば活性化した状態においても、空燃比を理論空
燃比近傍で多少リーン側(或いはリッチ側)に制御させ
たいという要望も提案されているが、既存の装置ではか
かる要望に応えることができず、通常は、空燃比センサ
が完全な活性化状態になるまで待たなければならないと
いう不都合があった。
【0005】一方、理論空燃比点で急変する特性しか有
しない空燃比センサ(O2 センサ)の場合には、加速時
の高負荷運転時に燃料噴射量をリッチ側に制御したり、
触媒の過熱防止のために同じく燃料噴射量をリッチ側に
制御したりする際において、空燃比フィードバック制御
を継続することができず、一時的なオープン制御が強い
られる。かかる場合、エミッションの悪化等の諸問題を
招く。
【0006】本発明は、上記問題に着目してなされたも
のであって、その目的とするところは、空燃比センサの
起電力特性を変更することにより、いち早く所望の空燃
比フィードバック制御を開始すると共に理論空燃比点か
ら離れた空燃比点での空燃比フィードバック制御を可能
とし、エミッション低減並びに良好なるドライバビリテ
ィの確保を実現することができる内燃機関の空燃比制御
装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明では、固体電解質層とその両
側に設けられた少なくとも一対の電極とを有し、外部か
らの強制電流が流れていない時には理論空燃比点近傍に
て急変する起電力を出力する空燃比センサを備える。そ
して、センサ特性変更手段は、前記空燃比センサの一対
の電極間に外部から強制電流を流し、前記起電力が急変
する空燃比点を理論空燃比点からリーン領域又はリッチ
領域に変更させる。空燃比制御手段は、前記センサ特性
変更手段により変更されたセンサ特性を用い、当該空燃
比センサにより検出された空燃比が、前記特性変更後に
おける起電力急変の空燃比点に対してリッチ側か或いは
リーン側かに応じて空燃比フィードバック制御を実施す
る。
【0008】つまり、上記のように変更されるセンサ特
性は、その時々の機関運転条件に対応する目標空燃比に
応じて任意に設定でき、理論空燃比点から離れた空燃比
点でのフィードバック制御が実現できる。この場合、例
えば機関始動時においてリーン領域の空燃比点で起電力
を急変させるようセンサ特性を変更し、このセンサ特性
に基づいてフィードバック制御を実施すれば、機関始動
時当初のHC排出量を低減させることが可能となる。ま
た、機関暖機後の加速時においてリッチ領域の空燃比点
で起電力を急変させるようセンサ特性を変更し、このセ
ンサ特性に基づいてフィードバック制御を実施すれば、
高負荷時においてもフィードバック制御が継続できる。
【0009】以上本発明によれば、いち早く所望の空燃
比フィードバック制御を開始すると共に理論空燃比点よ
りも離れた空燃比点での空燃比フィードバック制御を可
能とし、エミッション低減並びに良好なるドライバビリ
ティの確保を実現することができる。言い加えれば、本
発明の制御では、本来、理論空燃比点で起電力を急変さ
せる特性を有する空燃比センサ(O2 センサ)を構成要
件としても、リーン領域又はリッチ領域での空燃比フィ
ードバック制御が実現できることとなる。
【0010】また、請求項2に記載の発明において、活
性化状態判定手段は、前記空燃比センサの活性化状態を
判定するための複数の判定条件に基づいて、少なくとも
前記空燃比センサが半ば活性化した状態、並びに完全に
活性化した状態を判定する。センサ特性変更手段は、前
記空燃比センサの半活性化状態が判定された場合におい
て、当該空燃比センサの一対の電極間に外部から強制電
流を流し、前記起電力が急変する空燃比点を理論空燃比
点からリーン領域又はリッチ領域に変更させる。この場
合、空燃比センサの半活性化状態で変更されるセンサ特
性は、内燃機関の個々の特性や仕様に基づいて決定され
るものである。
【0011】そして、第1の空燃比制御手段は、前記空
燃比センサの半活性化状態が判定された場合において、
前記センサ特性変更手段により変更されたセンサ特性を
用い、当該空燃比センサにより検出された空燃比が、前
記特性変更後における起電力急変の空燃比点に対してリ
ッチ側か或いはリーン側かに応じて空燃比フィードバッ
ク制御を実施する。また、第2の空燃比制御手段は、前
記空燃比センサの完全なる活性化状態が判定された場合
において、当該空燃比センサにより検出された空燃比に
基づいて空燃比フィードバック制御を実施する。
【0012】つまり、空燃比センサの活性化が進むに従
って、その制御形態が第1の空燃比制御手段によるフィ
ードバック制御から、第2の空燃比制御手段によるフィ
ードバック制御に移行されることとなる。なお、ここで
言う第2の空燃比制御手段は、ストイキ近傍にて空燃比
をPI制御したり、比較的広域な空燃比領域で現代制御
理論に基づいて空燃比をフィードバック制御したりす
る。
【0013】上記構成によれば、機関始動直後に空燃比
センサが完全に活性化するまでの間において、当該空燃
比センサが活性化前の状態(半活性化の状態)であって
も内燃機関の仕様に応じた所望の空燃比点にてフィード
バック制御が実現できる。その結果、いち早く所望の空
燃比制御が開始できると共に、エミッション低減や良好
なるドライバビリティ確保といった効果を得ることがで
きる。
【0014】前記センサ特性変更手段による特性変更手
順としては、請求項3に示すように、基準ガス側電極か
ら被測定ガス側電極へ向けて電流を流し込むことにより
前記起電力が急変する空燃比点をリーン領域に変更し、
他方、前記被測定ガス側電極から前記基準ガス側電極へ
向けて電流を流し込むことにより前記起電力が急変する
空燃比点をリッチ領域に変更する。この場合、基準ガス
とは一般に大気を指し、基準ガス側電極は大気側電極に
相当する。また、被測定ガスとは一般に排気ガスを指
し、被測定ガス側電極は排気ガス側電極に相当する。こ
れにより、空燃比点の起電力に係わる特性が容易に変更
でき、また、その変更可能な範囲も比較的広域とするこ
とができる(理論空燃比14.7に対して、±3程度の
空燃比の変更が可能となる)。
【0015】また、請求項4に記載の発明では、前記空
燃比センサは、例えば限界電流式の空燃比センサであっ
て、理論空燃比点にて急変する起電力を出力する第1の
特性と、固体電解質の両側電極に所定電圧が印加される
ことにより空燃比に対してリニアな電流値を出力する第
2の特性とを有する。そして、センサ特性変更手段は、
空燃比センサの一対の電極間に流れる電流を制御して前
記第1の特性を変更する。この場合、請求項5に記載し
たように、前記第1の空燃比制御手段は、前記センサ特
性変更手段により変更された第1の特性に基づいて空燃
比フィードバック制御を実施し、前記第2の空燃比制御
手段は、前記第2の特性に基づいて空燃比フィードバッ
ク制御を実施する。
【0016】上記構成によれば、活性化温度が比較的高
い空燃比センサ(例えば限界電流式センサでは、650
℃程度)についても、その完全な活性化までに要する期
間内において、早期に所望の空燃比フィードバック制御
が実施できる。
【0017】請求項6に記載の発明では、前記活性化状
態判定手段の具体的な手法として、内燃機関の始動時か
らの経過時間、前記空燃比センサの起電力レベル、前記
空燃比センサの素子抵抗、素子温、当該センサに付設さ
れるヒータへの機関始動時からの供給電力量のいずれか
又はこれらの組み合わせに基づいて、空燃比センサの活
性化状態を判定する旨を記載している。かかる構成によ
れば、容易且つ確実に空燃比センサの活性化状態を判別
することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明を内燃機関の空燃比
制御装置において具体化した第1の実施の形態を説明す
る。本実施の形態における空燃比制御装置ではその主た
る構成として、内燃機関の排気系通路の途中に三元触媒
を有し、その三元触媒の上流側には限界電流式の空燃比
センサ(A/Fセンサ)が配設されると共に、同三元触
媒の下流側には理論空燃比点を境に出力電圧が急変する
空燃比センサ(O2 センサ)が配設されている。そし
て、これら2つの空燃比センサによる検出結果を、マイ
クロコンピュータを主体とする電子制御装置(以下、E
CUという)に取り込み、当該ECUは前記検出結果を
用いて空燃比フィードバック制御を実施する。以下、図
面を用いてその詳細な構成を説明する。
【0019】図1は、本実施の形態における空燃比制御
装置が設けられた内燃機関とその周辺機器の概略構成図
である。図1に示すように、内燃機関(以下、エンジン
という)1は4気筒4サイクルの火花点火式として構成
されている。その吸入空気は上流よりエアクリーナ2、
吸気管3、スロットルバルブ4、サージタンク5及びイ
ンテークマニホールド6を通過して、インテークマニホ
ールド6内で各気筒毎の燃料噴射弁7から噴射された燃
料と混合される。そして、所定空燃比の混合気として各
気筒に供給される。
【0020】また、エンジン1の各気筒に設けられた点
火プラグ8には、点火回路9から供給される高電圧がデ
ィストリビュータ10を介して分配供給され、点火プラ
グ8は前記各気筒の混合気を所定タイミングで点火す
る。燃焼後に各気筒から排出される排気ガスは、エキゾ
ーストマニホールド11及び排気管12を通過し、排気
管12に設けられた三元触媒13にて有害成分(CO、
HC、NOX 等) が浄化された後、大気に排出される。
【0021】前記吸気管3には吸気温センサ21及び吸
気圧センサ22が設けられ、吸気温センサ21は吸入空
気の温度(吸気温Tam)を、吸気圧センサ22はスロ
ットルバルブ4の下流側の吸入空気の圧力(吸気圧P
M)をそれぞれ検出する。また、前記スロットルバルブ
4には同バルブ4の開度(スロットル開度TH)を検出
するためのスロットルセンサ23が設けられ、このスロ
ットルセンサ23はスロットル開度THに応じたアナロ
グ信号を出力すると共に、スロットルバルブ4が略全閉
である旨の検出信号を出力する。また、エンジン1のシ
リンダブロックには水温センサ24が設けられ、この水
温センサ24はエンジン1内の冷却水の温度(冷却水温
Thw)を検出する。前記ディストリビュータ10には
エンジン1の回転数(エンジン回転数Ne)を検出する
ための回転数センサ25が設けられ、この回転数センサ
25はエンジン1の2回転、すなわち720°CA毎に
等間隔で24個のパルス信号を出力する。
【0022】さらに、前記排気管12の三元触媒13の
上流側には、エンジン1から排出される排気ガスの酸素
濃度に比例して広域で且つリニアな空燃比信号λを出力
する、限界電流式酸素センサからなるA/Fセンサ(空
燃比センサ)26が設けられている。また、三元触媒1
3の下流側には、空燃比が理論空燃比(λ=1)に対し
てリッチかリーンかに応じた電圧VOX2を出力する下
流側O2 センサ27が設けられている。
【0023】図2は、A/Fセンサ26の概略を示す断
面図である。図2において、A/Fセンサ26は排気管
12の内部に向けて突設されており、同センサ26はカ
バー31、センサ本体32及びヒータ33に大別され
る。カバー31は断面コ字状をなし、その周壁にはカバ
ー内外を連通する多数の小孔31aが形成されている。
センサ本体32は、空燃比リーン領域における酸素濃
度、若しくは空燃比リッチ領域における未燃ガス(C
O,HC,H2 等)濃度に対応する限界電流を発生す
る。
【0024】センサ本体32の構成について詳述する。
センサ本体32において、断面カップ状に形成された固
体電解質層34の外表面には、被測定ガス側電極として
の排気ガス側電極層36が固着され、内表面には基準ガ
ス側電極としての大気側電極層37が固着されている。
また、排気ガス側電極層36の外側には、プラズマ溶射
法等により拡散抵抗層35が形成されている。固体電解
質層34は、ZrO2、HfO2 、ThO2 、Bi2 O3
等にCaO、MgO、Y2 O3 、Yb2 O3等を安定剤
として固溶させた酸素イオン伝導性酸化物焼結体からな
り、拡散抵抗層35は、アルミナ、マグネシャ、ケイ石
質、スピネル、ムライト等の耐熱性無機物質からなる。
排気ガス側電極層36及び大気側電極層37は共に、白
金等の触媒活性の高い貴金属からなり多孔質の化学メッ
キ等により形成されている。なお、排気ガス側電極層3
6の面積及び厚さは、5〜100mm^2(平方ミリメー
トル)及び0.5〜2.0μm程度となっており、一
方、大気側電極層37の面積及び厚さは、5mm^2(平
方ミリメートル)以上及び0.5〜2.0μm程度とな
っている。
【0025】ヒータ33は大気側電極層37内に収容さ
れており、その発熱エネルギーによりセンサ本体32
(大気側電極層37、固体電極質層34、排気ガス側電
極層36及び拡散抵抗層35)を加熱する。ヒータ33
は、センサ本体32を活性化するに十分な発熱容量を有
している。
【0026】上記構成のA/Fセンサ26のセンサ本体
32は、排気ガス側電極層36及び大気側電極層37の
両電極に所定電圧が印加された状態において、理論空燃
比点よりリーン領域の酸素濃度に応じた限界電流を発生
する。この場合、酸素濃度に対応する限界電流は、排気
ガス側電極層36の面積、拡散抵抗層35の厚さ、気孔
率及び平均孔径により決定される。
【0027】また、センサ本体32は酸素濃度を直線的
特性にて検出し得るものであるが、このセンサ本体32
を活性化するのに約650℃以上の高温が必要とされる
と共に、その活性温度範囲が狭いため、エンジン1の排
気ガスのみによる加熱ではセンサ本体32を活性領域に
制御できない。そのため、本実施の形態では、後述する
ECU40によりヒータ33が加熱制御され、センサ本
体32が所定の活性温度に保持されるようになってい
る。なお、理論空燃比よりもリッチ側の領域では、未燃
ガスである一酸化炭素(CO)等の濃度が空燃比に対し
てほぼリニアに変化し、センサ本体32はCO等の濃度
に応じた限界電流を発生する。
【0028】センサ本体32の電圧−電流特性について
図3を用いて説明する。図3に示すように電流−電圧特
性は、A/Fセンサ26の検出酸素濃度(空燃比)に比
例するセンサ本体32の固体電解質層34への流入電流
と、同固体電解質層34への印加電圧との関係が直線的
であることを示す。そして、センサ本体32が温度T=
T1にて活性状態にあるとき、図3の実線で示すように
特性線L1でもって安定した状態を示す。かかる場合、
特性線L1の電圧軸Vに平行な直線部分がセンサ本体3
2の限界電流を特定する。この限界電流の増減は空燃比
の増減(すなわち、リーン・リッチ)に対応しており、
空燃比がリーン側になるほど限界電流は増大し、空燃比
がリッチ側になるほど限界電流は減少する。
【0029】また、この電圧−電流特性において電圧軸
Vに平行な直線部分よりも小さい電圧域は抵抗支配域と
なっており、その抵抗支配域における特性線L1の傾き
は、センサ本体32における固体電解質層34の内部抵
抗により特定される。固体電解質層34の内部抵抗は温
度変化に伴い変化するため、センサ本体32の温度が低
下すると抵抗の増大により上記傾きが小さくなる。つま
り、センサ本体32の温度TがT1よりも低いT2にあ
るとき、電流−電圧特性は図3の破線で示すように特性
線L2でもって特定される。かかる場合、特性線L2の
電圧軸Vに平行な直線部分がT=T2におけるセンサ本
体32の限界電流を特定するもので、この限界電流は特
性線L1による限界電流とほぼ一致している。
【0030】そして、空燃比がリーンである場合におい
て、特性線L1では、センサ本体32の固体電解質層3
4に正の印加電圧Vposを印加することにより、セン
サ本体32に流れる電流が限界電流Iposとなる(図
3の点Pa参照)。また、センサ本体32の固体電解質
層34に負の印加電圧Vnegを印加することにより、
センサ本体32に流れる電流が酸素濃度に依存せず、温
度のみに比例する負の温度電流Inegとなる(図3の
点Pb参照)。
【0031】また、本実施の形態におけるA/Fセンサ
26は、上記の如く空燃比(厳密には酸素濃度)に応じ
たリニアな出力特性を有することに加えて、電圧が印加
されていない状態において理論空燃比点(λ=1)を境
にリーン側及びリッチ側でその起電力が急変する出力特
性を有する。この起電力は、大気中の酸素濃度と排気ガ
ス中の酸素濃度との差に応じたものであって、その起電
力の出力特性を図4に示す。
【0032】図4において、A/Fセンサ26の起電力
は、理論空燃比よりもリッチ側では約1ボルトの電圧値
となり、リーン側では約0ボルトの電圧値となってい
る。この起電力の出力特性は、下流側O2 センサ27の
出力特性と略同じものである。なお、本実施の形態にお
いて、A/Fセンサ26が起電力を出力する特性が請求
項記載の第1の特性に相当し、空燃比に対してリニアな
限界電流を出力する特性が請求項記載の第2の特性に相
当する。
【0033】一方、図1のエンジン1の運転を制御する
ECU40は、主に燃料噴射制御や点火制御を司るエン
ジン制御部50と、前記A/Fセンサ26の駆動を制御
するセンサ駆動部60とに大別できる。エンジン制御部
50は、CPU(中央処理装置)51、ROM(リード
オンリメモリ)52、RAM(ランダムアクセスメモ
リ)53、バックアップRAM54等を中心に論理演算
回路として構成され、前記した各種センサの検出信号
(吸気温Tam、吸気圧PM、スロットル開度TH、冷
却水温Thw、エンジン回転数Ne、空燃比信号等)を
入力する。そして、それらの各値に基づいて燃料噴射量
TAU、点火時期Ig等の制御信号を算出し、さらに、
それら制御信号を燃料噴射弁7及び点火回路9等にそれ
ぞれ出力する。上記ECU40には、主電源たるバッテ
リ41が接続されている。
【0034】次に、センサ駆動部60の構成を図5を用
いて説明する。図5において、センサ駆動部60は、周
知のマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)6
1と、バイアス制御回路62とを有し、これら両者の間
にはA/D変換器63及びD/A変換器64が配設され
ている(但し、マイコン61内のCPU,ROM,RA
M等の記載は省略する)。
【0035】マイコン61は、A/Fセンサ26の半活
性化状態下においてその起電力特性を変更すべく、電流
制御信号VqをD/A変換器64に対して出力し、D/
A変換器64はこの電流制御信号Vqをアナログ信号に
変換してそれをバイアス制御回路62に出力する。ま
た、マイコン61は、A/Fセンサ26の完全又は略完
全なる活性化状態下において所望の空燃比を検出するた
めのバイアス指令信号VrをD/A変換器64に対して
出力し、D/A変換器64は、このバイアス指令信号V
rを電圧信号Vcにアナログ変換してそれをバイアス制
御回路62に出力する。
【0036】バイアス制御回路62はその主たる構成と
して、基準電圧回路65と、第1の電圧供給回路66
と、第2の電圧供給回路67と、電流検出回路68と、
一対のスイッチ回路69,70と、定電流回路71とを
備える。ここで、本実施の形態におけるA/Fセンサ2
6は既述した通り、理論空燃比を境に起電力を急変する
第1の特性と、空燃比に対してリニアな限界電流を出力
する第2の特性とを有し、それら2つの特性はスイッチ
回路69,70の動作状態に応じて切り替えられるよう
になっている。
【0037】因みに、図示の状態はスイッチ回路69,
70が接点69a,70a側に接続されており、この状
態ではA/Fセンサ26は第2の特性(リニア特性)に
て作動する。これに対して、スイッチ回路69,70が
接点69b,70b側に切り替えられると、A/Fセン
サ26の出力特性は第1の特性(起電力を急変させる特
性)にて作動するようになっている。
【0038】以下には、バイアス制御回路62の各部の
構成を詳細に説明する。先ず、基準電圧回路65は一対
の分圧抵抗65a,65bを有し、これら分圧抵抗65
a,65bにより一定の基準電圧Vaを生成する。
【0039】第1の電圧供給回路66は電圧フォロア回
路にて構成され、基準電圧回路65の基準電圧Vaと同
じ電圧Vaをスイッチ回路69の接点69aに供給す
る。より具体的には、第1の電圧供給回路66は、正側
入力端子が前記各分圧抵抗65a,65bの分圧点に接
続されると共に負側入力端子がスイッチ回路69の接点
69aに接続された演算増幅器66aと、演算増幅器6
6aの出力端子にそれぞれベースが接続されたNPNト
ランジスタ66b及びPNPトランジスタ66cとを有
する。NPNトランジスタ66bのコレクタは定電圧電
源Vccに接続され、エミッタは電流検出回路68を構
成する電流検出抵抗68aを介してスイッチ回路69の
接点69aに接続されている。また、PNPトランジス
タ66cのエミッタはNPNトランジスタ66bのエミ
ッタに接続され、コレクタはアースされている。
【0040】また、第2の電圧供給回路67も同様に電
圧フォロア回路にて構成され、前記D/A変換器64の
電圧信号Vcと同じ電圧Vcをスイッチ回路70の接点
70aに供給する。より具体的には、第2の電圧供給回
路67は、正側入力端子が前記D/A変換器64の出力
に接続されると共に負側入力端子がスイッチ回路70の
接点70aに接続された演算増幅器67aと、演算増幅
器67aの出力端子にそれぞれベースが接続されたNP
Nトランジスタ67b及びPNPトランジスタ67cと
を有する。NPNトランジスタ67bのコレクタは定電
圧電源Vccに接続され、エミッタはスイッチ回路70
の接点70aに接続されている。また、PNPトランジ
スタ67cのエミッタはNPNトランジスタ67bのエ
ミッタに接続され、コレクタはアースされている。
【0041】スイッチ回路69,70は、A/Fセンサ
26の2つの端子73,74にそれぞれ接続されるもの
であって、スイッチ回路69に接続される一方の端子7
3はA/Fセンサ26の大気側電極層37(前記図2参
照)に接続される端子であり、スイッチ回路70に接続
される他方の端子74はA/Fセンサ26の排気ガス側
電極層36(前記図2参照)に接続される端子である。
これらスイッチ回路69,70の切替動作はマイコン6
1により双方同時に操作されるようになっている。この
場合、図示の状態では、スイッチ回路69,70がそれ
ぞれ接点69a,70a側に切り替えられているため、
A/Fセンサ26の両端子73,74には前記第1及び
第2の電圧供給回路66,67から電圧が供給(印加)
される。
【0042】つまり、図5の状態において、A/Fセン
サ26の一方の端子73には常時基準電圧Vaが供給さ
れている。このとき、D/A変換器64を経由してA/
Fセンサ26の他方の端子74に供給される電圧Vcが
前記基準電圧Vaよりも低ければ(Vc<Va)、当該
A/Fセンサ26が正バイアスされる。また、端子74
に供給される電圧Vcが前記基準電圧Vaよりも高けれ
ば(Vc>Va)、A/Fセンサ26が負バイアスされ
ることになる。かかる場合、電圧の印加に伴ない流れる
限界電流は電流検出抵抗68aの両端電圧差として検出
され、A/D変換器63を介してマイコン61に入力さ
れる。
【0043】一方、スイッチ回路69,70の他方の接
点69b,70bには、当該接点69b,70bとA/
Fセンサ26とが接続された状態においてA/Fセンサ
26が発生する起電力を検出するための起電力検出抵抗
72が接続されている。この起電力検出抵抗72により
検出されたA/Fセンサ26の起電力はA/D変換器6
3を介してマイコン61に入力される。
【0044】また、同じくスイッチ回路69,70の接
点69b,70bには、定電流回路71が接続されてい
る。この定電流回路71は、マイコン61からの電流制
御信号Vqに応じてA/Fセンサ26の排気ガス側電極
層36又は大気側電極層37に強制電流を流し込み、当
該A/Fセンサ26の第1の特性を変更させるものであ
る。つまり、第1の特性において起電力が急変する空燃
比点を理論空燃比点からリーン側或いはリッチ側に移行
させる。なお、定電流回路71と接点69bとの間に
は、抵抗75が設けられている。
【0045】ここで、A/Fセンサ26の第1の特性が
変更される過程についてより具体的に説明する。つま
り、A/Fセンサ26の固体電解質層34の両側に設け
られた排気ガス側電極層36及び大気側電極層37のう
ち、図6の(a)に示すように、大気側電極層37に強
制電流を流し込むと(矢印の方向)、酸素イオンが固体
電解質層34内を排気ガス側電極層36から大気側電極
層37へと移動する。このとき、排気ガス中の酸素量が
少なくなるため、図6の(b)に実線で示すように、理
論空燃比(λ=1)よりもリーン側でA/Fセンサ26
の起電力が急変することとなる。すなわち、A/Fセン
サ26の起電力特性(第1の特性)がリーン側に変更さ
れる。
【0046】また、図6の(a)とは逆に排気ガス側電
極層37に強制電流を流し込むと、同図の矢印とは逆方
向に電流が流れる。このとき、同図とは逆方向に酸素イ
オンが流れ、図6の(b)に二点鎖線で示すように、理
論空燃比(λ=1)よりもリッチ側でA/Fセンサ26
の起電力が急変することとなる。すなわち、A/Fセン
サ26の起電力特性(第1の特性)がリッチ側に変更さ
れる。
【0047】次に、上記の如く構成される空燃比制御装
置の作用を説明する。先ずは、センサ駆動部60内のマ
イコン61により実行されるA/Fセンサ26の駆動ル
ーチンを図7のフローチャートを用いて説明する。この
図7のルーチンはECU40(センサ駆動部60)への
電源投入に伴ない起動される。
【0048】さて、図7のルーチンがスタートすると、
マイコン61は先ずステップ100で所定の初期化処理
を実施する。この初期化処理において、A/Fセンサ2
6の活性化状態を表す活性化フラグF1,F2,F3等
がクリアされる。ここで、各フラグF1,F2,F3
は、A/Fセンサ26が完全に活性化して正確な限界電
流値を出力できるまでの活性化状態を段階的に表すもの
であって、F1はA/Fセンサ26が半ば活性化した状
態で「1」がセットされるフラグ(以下、半活性化フラ
グという)であり、F2はA/Fセンサ26が完全に活
性化する直前の略活性化した状態で「1」がセットされ
るフラグ(以下、略活性化フラグという)である。ま
た、F3はA/Fセンサ26が完全に活性化した状態で
「1」がセットされるフラグ(以下、完全活性化フラグ
という)である。
【0049】その後、マイコン61は、ステップ110
で前記図5のセンサ駆動部60におけるスイッチ回路6
9,70を起電力出力状態とする。すなわち、A/Fセ
ンサ26の端子73,74とスイッチ回路69,70の
接点69b,70bとを接続状態とする(図5とは逆の
状態とする)。この場合、A/Fセンサ26と第1及び
第2の電圧供給回路66,67との間が遮断され、A/
Fセンサ26は排気ガス中の酸素濃度に応じた起電力を
出力する。そして、その起電力は起電力検出抵抗72に
より検出されることとなる。
【0050】その後、マイコン61は、ステップ120
でA/Fセンサ26の起電力出力が例えば0.5ボルト
以上であるか否かを判別する。この場合、起電力出力≧
0.5ボルトであれば、マイコン61は、A/Fセンサ
26の起電力出力が空燃比フィードバック制御に用いる
ことができる状態まで当該センサ26が活性化されたと
みなし、続くステップ130に進む。
【0051】マイコン61は、ステップ130でA/F
センサ26の起電力出力が急変する空燃比点を理論空燃
比からリーン領域又はリッチ領域に変更すべく、図5の
定電流回路71に対してD/A変換器64を介して電流
制御信号Vqを出力する。つまり、既述した通りA/F
センサ26の排気ガス側電極層36又は大気側電極層3
7に強制電流を流し込むことによって、前記図6の
(b)に示すように起電力が急変する空燃比点がリーン
領域又はリッチ領域に変更される。このとき、起電力が
急変する空燃比点は、エンジン個々の仕様や特性によっ
て任意に定められるものであるが、エンジン始動直後の
HC成分を低減する場合にはリーン側に設定され(図6
の(b)中の実線の特性)、本実施の形態ではこのリー
ン側の出力特性を用いて起電力を検出することとする。
【0052】また、マイコン61は、続くステップ14
0で半活性化フラグF1に「1」をセットする。さら
に、マイコン61は、ステップ150でその時のセンサ
素子抵抗(固体電解質層34の内部抵抗値)RSがA/
Fセンサ26の活性化状態を判定するための第1の判定
値R1以下であるか否かを判別する。そして、ステップ
150が肯定判別されるまで、マイコン61は現状の状
態を継続する。
【0053】ここで、センサ素子抵抗RSは、図示しな
い他の素子抵抗検出ルーチンにて求められるものであっ
て、A/Fセンサ26への印加電圧とその時のセンサ出
力電流とから算出されるようになっている(センサ素子
抵抗=印加電圧/センサ出力電流)。また、第1の判定
値R1は、図8に示すようにセンサ素子温が500℃程
度の温度に相当する抵抗値であって、A/Fセンサ26
が一部の空燃比領域に限り限界電流を出力できる状態、
すなわち略活性化した状態を判定するための値となって
いる。なお、図8では、センサ素子温が高くなるほど、
センサ素子抵抗が小さくなる特性を示している。
【0054】そして、A/Fセンサ26の活性化が進む
ことによりセンサ素子抵抗RSが第1の判定値R1以下
となり、ステップ150が肯定判別されると、マイコン
61はステップ160に進み、前記図5のスイッチ回路
69,70を電圧印加状態とする。すなわち、スイッチ
回路69,70を切り替え動作させ、A/Fセンサ26
の端子73,74と接点69a,70aとを接続状態と
する(図5に示す状態とする)。この場合、A/Fセン
サ26には、第1及び第2の電圧供給回路66,67か
ら供給される電圧が印加されることとなり、A/Fセン
サ26は排気ガス中の酸素濃度に応じた電流値(限界電
流)を出力する。
【0055】また、マイコン61は、ステップ170で
略活性化フラグF2に「1」をセットし、続くステップ
180でセンサ素子抵抗RSが第2の判定値R2以下で
あるか否かを判別する。この第2の判定値R2は、図8
に示すように前記第1の判定値R1よりも小さい値であ
って、同判定値R2はA/Fセンサ26が完全に活性化
したと判断できる素子温(=650℃程度)に相当す
る。なお、略活性化フラグF2のセット時には、前記半
活性化フラグF1を「0」にクリアしておく。
【0056】そして、センサ素子抵抗RSが第2の判定
値R2以下となりステップ180が肯定判別されると、
マイコン61はステップ190に進み、完全活性化フラ
グF3に「1」をセットする。それ以降、センサ駆動部
60のバイアス制御回路62は、電圧印加状態のままで
保持されると共に、完全活性化フラグF3はセット状態
で保持される。なお、完全活性化フラグF3のセット時
には、前記略活性化フラグF2を「0」にクリアしてお
く。
【0057】以上詳述した図7のセンサ駆動ルーチンで
は、ステップ120,150,180が請求項記載の活
性化状態判定手段に相当し、ステップ130が請求項記
載のセンサ特性変更手段に相当する。
【0058】次に、本実施の形態における空燃比制御ル
ーチンを図9のフローチャートを用いて説明する。本ル
ーチンは、燃料噴射毎(本実施形態では180°CA
毎)にエンジン制御部50内のCPU51により実行さ
れる。
【0059】さて、上記ルーチンがスタートすると、C
PU51は、先ずステップ200でエンジン運転状態を
表す各種センサによる検出結果(エンジン回転数Ne、
吸気圧PM、冷却水温Thw等)を読み込み、続くステ
ップ210でROM52内に予め格納されている基本噴
射マップを用い、その時のエンジン回転数Ne及び吸気
圧PMに応じた基本噴射量Tpを算出する。また、CP
U51は、ステップ220で周知の空燃比フィードバッ
ク条件が成立しているか否かを判別する。ここで、空燃
比フィードバック条件とは、冷却水温Thwが所定温度
以上であることや、高回転・高負荷状態でないことを含
む。また、前記図7のステップ120で記載したよう
に、A/Fセンサ26がある程度活性化された状態(セ
ンサ起電力≧0.5Vの状態)であることも当該フィー
ドバック条件に含まれる(この活性化条件はフラグ判定
するようにしてもよい)。
【0060】空燃比フィードバック条件が成立していな
ければ、CPU51はステップ230に進み、空燃比オ
ープン制御を実施して本ルーチンを一旦終了する。つま
り、かかる場合には、前記基本噴射量Tpに対して低温
始動時における増量補正や高負荷増量補正等が行われ、
その補正結果から最終の燃料噴射量TAUが求められ
る。そして、最終の燃料噴射量TAUに基づいて燃料噴
射弁7による燃料噴射制御が実施される。このとき、フ
ィードバック補正係数FAFは「1」のままで保持され
る。
【0061】また、空燃比フィードバック条件が成立し
ていれば、CPU51はステップ240に進み、前記図
7のルーチンにて設定したA/Fセンサ26の活性化フ
ラグF1,F2,F3を読み出し、各フラグのいずれが
「1」にセットされているかを判別する。このとき、エ
ンジン始動時から考えて半活性化フラグF1が「1」で
あれば、CPU51はステップ250に進み、A/Fセ
ンサ26の起電力出力による空燃比フィードバック制御
を実施する。そして、ステップ250の処理後、本ルー
チンを一旦終了する。
【0062】かかる場合、A/Fセンサ26は、理論空
燃比からリーン領域又はリッチ領域に幾分ずれた空燃比
点にてその起電力を急変させる特性を有しており、CP
U51は、当該リーン領域又はリッチ領域における空燃
比点を目標空燃比としてフィードバック制御を実施す
る。例えば本実施の形態のようにリーン領域に目標空燃
比(リーン目標空燃比)を設定する場合、A/Fセンサ
26により検出された空燃比がリーン目標空燃比よりも
さらにリーン側であれば燃料噴射量TAUを増量補正す
べく、フィードバック補正係数FAFを大きくする(但
し、TAU=Tp・FAF+α;αは他の補正量)。ま
た、A/Fセンサ26により検出された空燃比がリーン
目標空燃比よりもリッチ側であれば最終燃料噴射量TA
Uを減量補正すべく、フィードバック補正係数FAFを
小さくする。
【0063】一方、略活性化フラグF2が「1」であれ
ば、CPU51はステップ260に進み、A/Fセンサ
26の電流出力による空燃比フィードバック制御を実施
する。また、完全活性化フラグF3が「1」であれば、
CPU51はステップ270に進み、A/Fセンサ26
の限界電流出力による空燃比フィードバック制御を実施
する。そして、ステップ260,270の処理後、本ル
ーチンを一旦終了する。なお、ステップ260,270
の空燃比制御は、いずれも同様に現代制御理論を用いた
ものであって、以下にはその概略を説明する。
【0064】但し、F2=1の場合には、A/Fセンサ
26が完全に活性化される直前の状態であるため、一部
の空燃比領域ではその検出精度が幾分悪化するのに対
し、F3=1の場合には、A/Fセンサ26が完全に活
性化された状態であるため、全ての空燃比領域で高い検
出精度が得られる。図10の(a)は略活性化した状態
(F2=1の状態)でのA/Fセンサ26の電圧−電流
特性を示し、図10の(b)は完全に活性化した状態
(F3=1の状態)でのA/Fセンサ26の電圧−電流
特性を示す。図中の直線Laは、空燃比を検出するため
の印加電圧特性を示し、この印加電圧を指令する信号は
図5のマイコン61から出力されるバイアス指令信号V
rに相当する。
【0065】要するに、現代制御理論を用いて空燃比フ
ィードバック制御を実施する際には、A/Fセンサ26
の検出結果を目標空燃比に一致させるためのフィードバ
ック補正係数FAFを次の式(1),(2)を用いて算
出する。なお、このフィードバック補正係数FAFの設
定手順については特開平1−110853号公報に開示
されている。
【0066】
【数1】 但し、上記式(1),(2)において、λは任意のタイ
ミングの空燃比を示し、λTGは目標空燃比を示す。ま
た、iはサンプリング開始からの制御回数を示す変数、
K1〜K4は最適フィードバックゲイン、ZI(i)は
積分項、Kaは積分定数である。
【0067】そして、こうして算出されたフィードバッ
ク補正係数FAFと前記算出した基本噴射量Tpとから
最終燃料噴射量TAUを算出する(TAU=Tp・FA
F+α)。なお、上記式(2)における目標空燃比λTG
は、下流側O2 センサ27の出力電圧VOX2に基づい
て可変に設定される(これを、一般にはサブフィードバ
ック制御と言う)。つまり、下流側O2 センサ27の出
力電圧VOX2からその時点での実際の空燃比を求め、
その空燃比と目標空燃比λTG(例えば、理論空燃比)に
対してリッチ・リーンのいずれにズレているかを判定す
る。そして、現在の空燃比がリッチ寄りであれば、目標
空燃比λTGをリーン側に移行させ、空燃比がリーン寄り
であれば、目標空燃比λTGをリッチ側に移行させる。
【0068】以上詳述した図9の空燃比制御ルーチンで
は、ステップ250が請求項記載の第1の空燃比制御手
段に相当し、ステップ260,270が請求項記載の第
2の空燃比制御手段に相当する。
【0069】図11は、上記作用をより具体的に説明す
るためのタイムチャートであり、本チャートはエンジン
始動時からの空燃比の推移やHC排出量の推移等を表す
ものである。
【0070】さて、図11において、時間t0はエンジ
ン始動時のタイミングを表し、時間t1になると、半活
性化フラグF1が「1」にセットされる。そして、時間
t1〜t2の期間においては、A/Fセンサ26が理論
空燃比(ストイキ)よりもリーン側でその起電力を急変
させる特性を有するため、空燃比がリーン側に振られ
る。また、時間t2では半活性化フラグF1が「0」に
クリアされると共に、略活性化フラグF2が「1」にセ
ットされる。さらに、時間t3では略活性化フラグF2
が「0」にクリアされると共に、完全活性化フラグF3
が「1」となる。
【0071】このとき、A/Fセンサ26の半活性化状
態でストイキ制御した従来技術(図に破線で示す)と、
本実施の形態(図に実線で示す)とを比較すれば、本実
施の形態では、HC排出量がより早く減り始め、その排
出総量も大幅に低減されているのが判る。つまり、従来
技術は、フィードバック開始までの間(時間t2以前)
がオープンリッチで制御され、このオープン制御時に多
量にHCが排出されるが、本実施の形態のように早期に
フィードバックを開始することによりHC排出量が低減
される。
【0072】次に、本実施の形態により得られる効果を
列記する。 (a)本実施の形態では、A/Fセンサ26の活性化の
状態を判定し、当該センサ26の半活性化状態が判定さ
れた場合において、A/Fセンサ26を起電力出力状態
とすると共にその一対の電極間に外部から強制電流を流
し、起電力が急変する空燃比点を理論空燃比点からリー
ン領域又はリッチ領域に変更するようにした。そして、
該変更されたセンサ特性(本実施の形態では、リーン側
の起電力特性)を用いて空燃比フィードバック制御を実
施するようにした。また、A/Fセンサ26が完全に活
性化された状態又はその直前の状態では、当該センサ2
6のリニア特性に基づいて現代制御理論を用いた空燃比
フィードバック制御を実施するようにした。
【0073】上記構成によれば、エンジン始動直後にA
/Fセンサ26が完全に活性化するまでの間において、
当該センサ26が活性化前の状態(半活性化の状態)で
あってもエンジン1の特性や仕様に応じた所望の空燃比
点にて空燃比フィードバック制御が実現できる。その結
果、いち早く所望の空燃比制御が開始できると共に、エ
ミッション低減や良好なるドライバビリティ確保といっ
た効果を得ることができる。
【0074】(b)A/Fセンサ26の起電力特性をリ
ーン領域又はリッチ領域に変更するに際しては、固体電
解質層34を挟むように設けられた排気ガス側電極層3
6又は大気側電極層37のいずれかに外部から強制電流
を流し込むようにした。これにより、空燃比点の起電力
に係わる特性が容易に変更でき、また、その変更可能な
範囲も比較的広域とすることができる(理論空燃比1
4.7に対して、±3程度の空燃比の変更が可能とな
る)。
【0075】(c)また、エンジン始動当初のA/Fセ
ンサ26の起電力レベル、及び当該センサ26の素子抵
抗RSに基づいて、A/Fセンサ26の活性化状態を判
定するようにした。かかる構成によれば、容易且つ確実
に空燃比センサの活性化状態を判別することが可能とな
る。
【0076】次に、本発明における第2〜第5の実施の
形態を図面を用いて説明する。但し、以下の各実施の形
態の構成において、上述した第1の実施の形態と同等で
あるものについては図面に同一の記号を付すと共にその
説明を簡略化する。そして、以下には第1の実施の形態
との相違点を中心に説明する。
【0077】(第2の実施の形態)図12は、第2の実
施の形態におけるセンサ駆動ルーチンを示すフローチャ
ートであり、同ルーチンは前記第1の実施の形態におけ
る図7の一部を変更したものである。つまり、本実施の
形態は、図7中におけるA/Fセンサ26の活性化状態
判定処理を変更するものであって、図12では、前記図
7のステップ120,150,180をステップ30
0,310,320のように変更している。要するに、
本実施の形態では、図12のステップ300,310,
320が請求項記載の活性化状態判定手段に相当する。
【0078】本実施の形態では、エンジン始動時からの
経過時間に基づいてA/Fセンサ26の活性化状態を判
定するようにしている。より詳しくは、図12におい
て、マイコン61は、ステップ300でエンジン始動時
からの経過時間が所定時間T1を超えるか否かを判別す
る。そして、同ステップ300が肯定判別されれば、マ
イコン61は、A/Fセンサ26が半活性化状態になっ
たとみなし、続くステップ130に進む。また、マイコ
ン61は、ステップ310でエンジン始動時からの経過
時間が所定時間T2を超えるか否かを判別する。そし
て、同ステップ310が肯定判別されれば、マイコン6
1は、A/Fセンサ26が略活性化状態になったとみな
し、続くステップ160に進む。
【0079】さらに、マイコン61は、ステップ320
でエンジン始動時からの経過時間が所定時間T3を超え
るか否かを判別する。そして、同ステップ320が肯定
判別されれば、マイコン61は、A/Fセンサ26が完
全活性化状態になったとみなし、続くステップ190に
進む。なお、上記所定時間T1,T2,T3は、エンジ
ン1が冷間始動時であるかどうかに応じて設定されるも
のであって、それぞれの設定範囲は、T1=0〜10
秒、T2=0〜20秒、T3=0〜30秒とする。この
場合、エンジン1の冷間始動時には各所定時間T1,T
2,T3をその最大値とし、暖機完了後のエンジン再始
動時にはいずれの時間も0秒とする。
【0080】以上第2の実施の形態においても前記第1
の実施の形態と同様に、いち早く所望の空燃比制御が開
始できると共に、エミッション低減や良好なるドライバ
ビリティ確保といった効果を得ることができ、本発明の
目的を達成することができる。
【0081】(第3の実施の形態)図13は、第3の実
施の形態におけるセンサ駆動ルーチンを示すフローチャ
ートであり、同ルーチンは前記第2の実施の形態と同様
に、第1の実施の形態における図7の一部を変更したも
のである。つまり、本実施の形態は、図7中におけるA
/Fセンサ26の活性化状態判定処理を変更するもので
あって、図13では、前記図7のステップ120,15
0,180をステップ400,410,420のように
変更している。要するに、本実施の形態では、図13の
ステップ400,410,420が請求項記載の活性化
状態判定手段に相当する。
【0082】本実施の形態では、A/Fセンサ26のヒ
ータ33へのエンジン始動時からの電力供給量に基づい
てA/Fセンサ26の活性化状態を判定するようにして
いる。より詳しくは、図13において、マイコン61
は、ステップ400でエンジン始動時からのヒータ供給
電力量が所定量W1を超えるか否かを判別する。そし
て、同ステップ400が肯定判別されれば、マイコン6
1は、A/Fセンサ26が半活性化状態になったとみな
し、続くステップ130に進む。また、マイコン61
は、ステップ410でエンジン始動時からのヒータ供給
電力量が所定量W2を超えるか否かを判別する。そし
て、同ステップ410が肯定判別されれば、マイコン6
1は、A/Fセンサ26が略活性化状態になったとみな
し、続くステップ160に進む。
【0083】さらに、マイコン61は、ステップ420
でエンジン始動時からのヒータ供給電力量が所定量W3
を超えるか否かを判別する。そして、同ステップ320
が肯定判別されれば、マイコン61は、A/Fセンサ2
6が完全活性化状態になったとみなし、続くステップ1
90に進む。なお、上記所定量W1〜W3は、W1≦W
2≦W3の関係を持つ。また、これら所定量W1〜W3
は、エンジン1が冷間始動時であるかどうかに応じて設
定されるものであって、エンジン1の冷間始動時にはそ
の最大値とし、暖機完了後のエンジン再始動時にはいず
れの時間も「0」とする。
【0084】以上第3の実施の形態においても前記第
1,第2の実施の形態と同様に、いち早く所望の空燃比
制御が開始できると共に、エミッション低減や良好なる
ドライバビリティ確保といった効果を得ることができ、
本発明の目的を達成することができる。
【0085】(第4の実施の形態)次いで、第4の実施
の形態について図14及び図15を用いて説明する。上
記各実施の形態では、三元触媒13の上流側に限界電流
式のリニア空燃比センサ(A/Fセンサ26)を設けた
事例について説明したが、本実施の形態では、このA/
Fセンサ26に代えて、起電力出力型のO2 センサを設
けた事例について説明する。なお、O2 センサの構成に
ついては周知であるので、ここではその詳細を省略する
が、本センサにおいても酸素イオンを伝導させるための
カップ状の固体電解質層を有し、その内側(大気側)に
は基準ガス側電極としての大気側電極層が配設され、外
側(排気ガス側)には被測定ガス側電極としての排気ガ
ス側電極層が配設されている。
【0086】また、そのO2 センサの駆動部において
は、前記図5の電圧供給回路66,67、電流検出回路
68等、限界電流を検出するための構成が省略され、定
電流回路71とその定電流回路71に電流制御信号Vq
を出力するためマイコン61とにより当該O2 センサの
起電力特性が変更されるようになっている。
【0087】図14は、センサ駆動部60内のマイコン
61により実行されるセンサ駆動ルーチンであり、同ル
ーチンはECU40(センサ駆動部60)への電源投入
に伴ない起動される。
【0088】さて、図14のルーチンがスタートする
と、マイコン61は、先ずステップ500で所定の初期
化処理を実施する。この初期化処理において、O2 セン
サの活性化状態を表すフラグF10,F11,F12が
「0」にクリアされる。ここで、F10は、O2 センサ
が未活性の状態でセットされるフラグ(未活性フラグ)
であり、F11は、O2 センサが半活性化の状態でセッ
トされるフラグ(半活性化フラグ)であり、F12は、
O2 センサが完全活性化の状態でセットされるフラグ
(完全活性化フラグ)である。
【0089】その後、マイコン61は、ステップ510
で前記未活性フラグF10に「1」をセットし、続くス
テップ520でエンジン始動時からの経過時間が所定時
間T11を超えるか否かを判別する。そして、ステップ
520が肯定判別されれば、マイコン61はステップ5
30に進み、O2 センサの起電力特性を変更する。ここ
で、本実施の形態では、O2 センサの起電力出力が急変
する空燃比点を理論空燃比からリーン領域に変更する。
つまり、大気側電極層から排気ガス側電極層へ強制電流
を流すことによって、起電力が急変する空燃比点がリー
ン領域に移行する。
【0090】また、マイコン61は、ステップ540で
半活性化フラグF11に「1」をセットし、続くステッ
プ550でエンジン始動時からの経過時間が所定時間T
12を超えるか否かを判別する。なお、半活性化フラグ
F11のセット時には、前記未活性フラグF10を
「0」にクリアしておく。
【0091】そして、ステップ550が肯定判別される
と、マイコン61はステップ560に進み、O2 センサ
の起電力特性を元通りの、理論空燃比にて起電力が急変
する特性に戻す。また、マイコン61は、ステップ57
0で完全活性化フラグF12に「1」をセットし、それ
以降、現状の状態を継続させる。なお、完全活性化フラ
グF12のセット時には、前記半活性化フラグF11を
「0」にクリアしておく。
【0092】因みに、上記所定時間T11,T12は、
エンジン1が冷間始動時であるかどうかに応じて設定さ
れるものであって、それぞれの設定範囲は、T11=0
〜10秒、T12=0〜20秒とする。この場合、エン
ジン1の冷間始動時には各所定時間T11,T12をそ
の最大値とし、暖機完了後のエンジン再始動時にはいず
れの時間も0秒とする。
【0093】以上詳述した図14のセンサ駆動ルーチン
では、ステップ520,550が請求項記載の活性化状
態判定手段に相当し、ステップ530が請求項記載のセ
ンサ特性変更手段に相当する。
【0094】次に、本実施の形態における空燃比制御ル
ーチンを図15のフローチャートを用いて説明する。本
ルーチンは燃料噴射毎(本実施形態では180°CA
毎)にエンジン制御部50内のCPU51により実行さ
れる。
【0095】さて、上記ルーチンがスタートすると、C
PU51は、先ずステップ600でエンジン運転状態を
表す各種センサによる検出結果(エンジン回転数Ne、
吸気圧PM、冷却水温Thw等)を読み込み、続くステ
ップ610でROM52内に予め格納されている基本噴
射マップを用い、その時のエンジン回転数Ne及び吸気
圧PMに応じた基本噴射量Tpを算出する。また、CP
U51は、ステップ620で周知の空燃比フィードバッ
ク条件が成立しているか否かを判別する。ここで、空燃
比フィードバック条件とは、冷却水温Thwが所定温度
以上であることや、高回転・高負荷状態でないことを含
む。空燃比フィードバック条件が成立していなければ、
CPU51はステップ630に進み、空燃比オープン制
御を実施して本ルーチンを一旦終了する。
【0096】また、空燃比フィードバック条件が成立し
ていれば、CPU51はステップ640に進み、前記図
14のルーチンにて設定したO2 センサの各フラグF1
0,F11,F12を読み込み、これらのいずれが
「1」にセットされているかを判別する。このとき、先
ずは未活性フラグF10が「1」であれば、CPU51
はステップ630に進み、空燃比オープン制御を実施す
る。
【0097】また、半活性化フラグF11が「1」であ
れば、CPU51はステップ650に進み、O2 センサ
のリーン側目標空燃比に基づいた空燃比フィードバック
制御を実施する。そして、ステップ250の処理後、本
ルーチンを一旦終了する。つまり、かかる場合(F11
=1の場合)には、O2 センサは、理論空燃比からリー
ン領域に幾分ずれた空燃比点にてその起電力を急変させ
る特性を有しており、CPU51は、当該特性を用いて
フィードバック制御を実施する。
【0098】一方、完全活性化フラグF12が「1」で
あれば、CPU51はステップ660に進み、理論空燃
比にて起電力を急変させるO2 センサの特性を用い、理
論空燃比(ストイキ)を目標空燃比としてフィードバッ
ク制御を実施する。そして、ステップ660の処理後、
本ルーチンを一旦終了する。
【0099】なお、上記記載では、O2 センサの起電力
出力が急変する空燃比点をリーン側に設定したが、勿論
リッチ側に設定することも可能である。かかる場合に
は、排気ガス側電極層から大気側電極層へ強制電流を流
すことによって、起電力が急変する空燃比点がリッチ領
域に移行される(図14のステップ530)。
【0100】以上詳述した図15の空燃比制御ルーチン
では、ステップ650が請求項記載の第1の空燃比制御
手段に相当し、ステップ660が請求項記載の第2の空
燃比制御手段に相当する。
【0101】以上第4の実施の形態においても前記第1
〜第3の実施の形態と同様に、いち早く所望の空燃比制
御が開始できると共に、エミッション低減や良好なるド
ライバビリティ確保といった効果を得ることができ、本
発明の目的を達成することができる。特に、本実施の形
態では、第1〜第3の実施の形態とは異なり、起電力出
力型のO2 センサについてその特性を変更する具体例を
記載したが、かかる場合にも、当該O2 センサが完全に
活性化するまでの期間においてHC排出量を低減させる
等の効果を実現することができる。
【0102】(第5の実施の形態)次に、上記第4の実
施の形態と同様にO2 センサを構成要件として具体化さ
れる第5の実施の形態について説明する。この第5の実
施の形態では、主にエンジンの暖機完了後(センサの活
性化後)における空燃比フィードバック制御について記
載する。図・は、本実施の形態における空燃比制御ルー
チンを示すフローチャートであり、本ルーチンはエンジ
ン制御部50内のCPU51により実行される。
【0103】図・において、CPU51は、先ずステッ
プ700でエンジン運転状態を表す各種センサによる検
出結果(エンジン回転数Ne、吸気圧PM、冷却水温T
hw等)を読み込み、続くステップ710でROM52
内に予め格納されている基本噴射マップを用い、その時
のエンジン回転数Ne及び吸気圧PMに応じた基本噴射
量Tpを算出する。
【0104】また、CPU51は、ステップ720で目
標空燃比をその時の数値(例えば、理論空燃比)から変
更する必要があるか否かを判別する。ここで、目標空燃
比を変更する場合とは、車両加速時に燃料噴射量が増量
される場合や、三元触媒の過熱防止のために一時的に燃
料噴射量を増量させる場合等に相当し、かかる場合に
は、目標空燃比がリッチ側に変更されることとなる。
【0105】そして、ステップ720が肯定判別される
と、CPU51はステップ730に進み、O2 センサの
起電力特性を変更させるための電流制御信号を出力させ
べく、当該O2 センサを駆動させるためのセンサ駆動部
60(図1参照)に対して制御指令信号を出力する。こ
の場合、O2 センサの起電力出力が急変する空燃比点を
リッチ側に設定するには、既述したとおり、排気ガス側
電極層から大気側電極層へ強制電流を流させ、それによ
り起電力が急変する空燃比点をリッチ領域に移行させる
(リーン側に移行させる場合には、電流の向きが逆とな
る)。
【0106】また、ステップ720が否定判別される
と、CPU51はステップ730をバイパスしてステッ
プ740に進む。CPU51は、ステップ740でO2
センサの起電力出力に基づいた空燃比フィードバック制
御を実施する。そして、ステップ740の処理後、本ル
ーチンを一旦終了する。なお、本実施の形態では、図1
6のステップ730が請求項記載のセンサ特性変更手段
に相当し、ステップ740が空燃比制御手段に相当す
る。
【0107】以上第5の実施の形態によれば、理論空燃
比点よりも離れた空燃比点での空燃比フィードバック制
御を可能とし、エミッション低減並びに良好なるドライ
バビリティの確保を実現することができる。言い加えれ
ば、本発明の制御では、本来、理論空燃比点で起電力を
急変させる特性を有するO2 センサを構成要件として
も、リーン領域又はリッチ領域での空燃比フィードバッ
ク制御が実現できることとなる。
【0108】なお、本発明は上記各実施の形態の他に次
の形態にて実現できる。 (1)上記第1〜第3の実施の形態において、A/Fセ
ンサ26の活性化状態を半活性化状態、略活性化状態、
完全活性化状態の3つに分けて判定したが、少なくとも
半活性化状態と完全活性化状態を判定できるように変更
してもよい。例えば、図7のステップ150で完全活性
化状態を判定し(「RS≦R2か?」という処理に変
更)、それが肯定判別されれば、図5のスイッチ回路6
9,70を電圧印加状態に切り替えると共に、完全活性
化フラグF3をセットする(このとき、ステップ17
0,180が省略される)。第2,第3の実施の形態に
ついても同様で、ステップ310,410を完全活性化
状態の判別処理に変更し、同ステップ310,410が
肯定判別された時点で、図5のスイッチ回路69,70
を電圧印加状態に切り替えると共に、完全活性化フラグ
F3をセットする(このとき、ステップ170,32
0,420が省略される)。この場合、図9の空燃比制
御ルーチンでは、フィードバック条件成立時において、
A/Fセンサ26の略活性化状態での空燃比フィードバ
ック制御(図9のステップ260)が省略され、CPU
51は、ステップ250又はステップ270のいずれか
で半活性化状態又は完全活性化状態での空燃比フィード
バック制御を実施する。
【0109】(2)上記第1の実施の形態では、図11
を用い、A/Fセンサ26の半活性化状態において目標
空燃比をリーン側に設定する事例を説明したが、エンジ
ン特性に応じてリッチ側で制御することも勿論可能であ
る。図11の一部を変更した図17を用いて説明すれ
ば、図17では、半活性化フラグF1がセットされる時
間t1でストイキ近傍の若干リッチ側で目標空燃比が設
定され、その後、エンジンが安定状態で回転し始める時
間taで目標空燃比がストイキに変更される。この場
合、始動直後においてリーン領域で安定して回らない特
性のエンジンに対しても、いち早く所望の目標空燃比で
フィードバック制御を開始することによりHC排出量を
低減させることができる。
【0110】(3)上記第1〜第3の実施の形態におい
て、A/Fセンサ26の活性化状態を判定する条件を各
種設定したが、これに限定されるものではなく、他にも
具体化してもよい。要するに、エンジン始動時からの経
過時間、A/Fセンサ26の起電力レベル、A/Fセン
サ26の素子抵抗、素子温、当該センサ26に付設され
るヒータ33へのエンジン始動時からの供給電力量のい
ずれか又はこれらの組み合わせに基づいて、空燃比セン
サの活性化状態を判定するものであればよい。これは、
第4の実施の形態についても同様である。
【0111】(4)上記各実施の形態では、コップ型の
A/Fセンサ又はO2 センサを用いて空燃比制御装置を
構成していたが、これに代えて、積層型空燃比センサ
(積層型O2 センサ又は積層型A/Fセンサ)を用いる
ようにしてもよい。かかる場合にも、空燃比センサの半
活性化状態下において、固体電解質層の両側に設けられ
た基準ガス側電極層(大気側ガス側電極層)と被測定ガ
ス側電極層(排気ガス側電極層)との間で強制電流を流
し、その起電力が急変する空燃比点を理論空燃比点から
リーン領域又はリッチ領域に移行させる。そして、こう
して変更された出力特性に基づいて空燃比フィードバッ
ク制御を実施する。
【0112】(5)空燃比センサの固体電解質層の両側
に設ける一対の電極は、少なくとも1つあればよいが、
複数個設けてもよい。かかる場合にも、空燃比センサの
半活性化状態において基準ガス側電極又は被測定ガス側
電極に外部からの強制電流を流し、その起電力特性を変
更させるようにすることができる。
【0113】(6)以上、内燃機関を例とした実施の形
態を説明したが、この内燃機関はガソリンを燃料とする
ものはもとより、CNG,LNG等を燃料とするもので
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態における空燃比制御装置の全
体構成図。
【図2】A/Fセンサの詳細な構成を示す断面図。
【図3】A/Fセンサの電圧−電流特性を示す線図。
【図4】A/Fセンサの起電力特性を示す線図。
【図5】センサ駆動部の詳細な構成を示す回路図。
【図6】A/Fセンサの起電力特性が変化することを説
明するための図。
【図7】センサ駆動部内のマイコンにより実行されるセ
ンサ駆動ルーチンを示すフローチャート。
【図8】センサ素子温とセンサ素子抵抗との関係を線
図。
【図9】エンジン制御部内のCPUにより実行される空
燃比制御ルーチンを示すフローチャート。
【図10】略活性化状態と完全活性化状態とにおけるA
/Fセンサの電圧−電流特性を示す線図。
【図11】作用をより具体的に説明するためのタイムチ
ャート。
【図12】第2の実施の形態におけるセンサ駆動ルーチ
ンを示すフローチャート。
【図13】第3の実施の形態におけるセンサ駆動ルーチ
ンを示すフローチャート。
【図14】第4の実施の形態におけるセンサ駆動ルーチ
ンを示すフローチャート。
【図15】第4の実施の形態における空燃比制御ルーチ
ンを示すフローチャート。
【図16】第5の実施の形態における空燃比制御ルーチ
ンを示すフローチャート。
【図17】他の実施の形態における作用を説明するため
のタイムチャート。
【符号の説明】
1…エンジン(内燃機関)、40…ECU(電子制御装
置)、26…空燃比センサとしてのA/Fセンサ、33
…ヒータ、51…空燃比制御手段,第1の空燃比制御手
段,第2の空燃比制御手段,センサ特性変更手段を実現
するためのCPU、61…活性化状態判定手段,センサ
特性変更手段を実現するためのマイコン(マイクロコン
ピュータ)。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 27/46 325P

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体電解質層とその両側に設けられた少な
    くとも一対の電極とを有し、外部からの強制電流が流れ
    ていない時には理論空燃比点近傍にて急変する起電力を
    出力する空燃比センサと、 前記空燃比センサの一対の電極間に外部から強制電流を
    流し、前記起電力が急変する空燃比点を理論空燃比点か
    らリーン領域又はリッチ領域に変更させるセンサ特性変
    更手段と、 前記センサ特性変更手段により変更されたセンサ特性を
    用い、当該空燃比センサにより検出された空燃比が、前
    記特性変更後における起電力急変の空燃比点に対してリ
    ッチ側か或いはリーン側かに応じて空燃比フィードバッ
    ク制御を実施する空燃比制御手段とを備えることを特徴
    とする内燃機関の空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】固体電解質層とその両側に設けられた少な
    くとも一対の電極とを有し、外部からの強制電流が流れ
    ていない時には理論空燃比点近傍にて急変する起電力を
    出力する空燃比センサと、 前記空燃比センサの活性化状態を判定するための複数の
    判定条件に基づいて、少なくとも前記空燃比センサが半
    ば活性化した状態、並びに完全に活性化した状態を判定
    する活性化状態判定手段と、 前記空燃比センサの半活性化状態が判定された場合にお
    いて、当該空燃比センサの一対の電極間に外部から強制
    電流を流し、前記起電力が急変する空燃比点を理論空燃
    比点からリーン領域又はリッチ領域に変更させるセンサ
    特性変更手段と、 同じく前記空燃比センサの半活性化状態が判定された場
    合において、前記センサ特性変更手段により変更された
    センサ特性を用い、当該空燃比センサにより検出された
    空燃比が、前記特性変更後における起電力急変の空燃比
    点に対してリッチ側か或いはリーン側かに応じて空燃比
    フィードバック制御を実施する第1の空燃比制御手段
    と、 前記空燃比センサの完全なる活性化状態が判定された場
    合において、当該空燃比センサにより検出された空燃比
    に基づいて空燃比フィードバック制御を実施する第2の
    空燃比制御手段とを備えることを特徴とする内燃機関の
    空燃比制御装置。
  3. 【請求項3】前記一対の電極は、基準ガス側電極と、被
    測定ガス側電極とからなり、 前記センサ特性変更手段は、前記基準ガス側電極から前
    記被測定ガス側電極へ向けて電流を流し込むことにより
    前記起電力が急変する空燃比点をリーン領域に変更し、
    他方、前記被測定ガス側電極から前記基準ガス側電極へ
    向けて電流を流し込むことにより前記起電力が急変する
    空燃比点をリッチ領域に変更する請求項1又は2に記載
    の内燃機関の空燃比制御装置。
  4. 【請求項4】前記空燃比センサは、理論空燃比点にて急
    変する起電力を出力する第1の特性と、固体電解質の両
    側電極に所定電圧が印加されることにより空燃比に対し
    てリニアな電流値を出力する第2の特性とを有するもの
    であって、 前記センサ特性変更手段は、空燃比センサの一対の電極
    間に流れる電流を制御して前記第1の特性を変更する請
    求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の空燃比制御装
    置。
  5. 【請求項5】前記第1の空燃比制御手段は、前記センサ
    特性変更手段により変更された第1の特性に基づいて空
    燃比フィードバック制御を実施し、 前記第2の空燃比制御手段は、前記第2の特性に基づい
    て空燃比フィードバック制御を実施する請求項4に記載
    の内燃機関の空燃比制御装置。
  6. 【請求項6】前記活性化状態判定手段は、内燃機関の始
    動時からの経過時間、前記空燃比センサの起電力レベ
    ル、前記空燃比センサの素子抵抗、素子温、当該センサ
    に付設されるヒータへの機関始動時からの供給電力量の
    いずれか又はこれらの組み合わせに基づいて、空燃比セ
    ンサの活性化状態を判定する請求項2〜5のいずれかに
    記載の内燃機関の空燃比制御装置。
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