JPH10197620A - レーダ装置 - Google Patents

レーダ装置

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JPH10197620A
JPH10197620A JP8358671A JP35867196A JPH10197620A JP H10197620 A JPH10197620 A JP H10197620A JP 8358671 A JP8358671 A JP 8358671A JP 35867196 A JP35867196 A JP 35867196A JP H10197620 A JPH10197620 A JP H10197620A
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signal
synchronization signal
transmission synchronization
circuit
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Hidefumi Ito
秀文 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 〔課題〕最小回数にわたって受信した受信パルスを遅延
回路を利用して保存しておき、相互の論理積を作成する
ことによってフロントエンドでの雑音成分の除去を短時
間で行うレーザ装置を提供する。 〔解決手段〕所定周期の送信同期信号を出力する送信同
期信号発生手段(14)と、この出力された送信同期信号を
最大測定レンジに基づいて設定される所定時間だけ遅延
させて出力する送信同期信号遅延手段(25)と、送信同期
信号発生手段(14)が出力した送信同期信号及び送信同期
信号遅延手段(25)が出力した遅延された送信同期信号に
同期してパルス状のビームを送信する送信手段(11,12,1
6,17,18,19) と、このパルス状のビームの反射体による
反射ビームを受信し受信パルスとして出力する受信手段
(21,22,24)と、この受信パルスを所定時間遅延させて遅
延済みの受信パルスとして出力する受信パルス遅延手段
(25)と、この遅延済みの受信パルスと受信手段(21 ,22,
24) が次に受信し出力した受信パルスとを乗算すること
により雑音を除去し、雑音除去済みの受信パルスとして
出力する乗算回路(26)とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接岸速度計などと
して利用されるレーダ装置に関するものであり、特に、
雑音を軽減することによって性能を向上させたレーダ装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パルスレーザレーダを利用したサンプリ
ング方式の接岸速度計が本出願人が先に特許出願した特
公平7ー69423 号公報、特公平7ー69427 号公報、特公
平7ー78537 号公報などに開示されている。このサンプ
リング方式の接岸速度計は、パルス状のレーザ光線を一
定の送信周期で反復して送信すると共に、反射体である
接岸動作中の船舶からの反射パルスを上記送信周期より
も微小量ずつ累積的に増加されてゆく受信周期で多数回
にわたって受信することにより、時間軸を伸長しながら
反射パルスを受信するように構成されている。このサン
プリング方式のレーザレーダは、半値幅数nsec の鋭い
レーザパルスを使用することによって高精度の計測が可
能である反面、一点の測定に数千回のレーザパルスの送
受信が必要になるため、測定に時間がかかるという問題
がある。
【0003】測定時間を短縮するためサンプリング方式
によらない慣用のパルスレーザレーダを構成しようとす
る場合、測定可能な最大距離を確保するうえでどのよう
に雑音を低減するかが問題となる。一般に、信号処理の
分野では、複数回にわたって発生した信号の論理積を取
ることにより、これらに含まれる雑音を消去する方法が
知られている。すなわち、信号成分と雑音成分とから構
成される見掛けの信号について論理積を作成することに
より、信号成分とは異なり出現時点に規則性がない雑音
成分のみが除去される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記論理積の作成によ
る雑音成分の除去をパルスレーザレーダに応用する場合
には、解決しなければならない種々の課題が存在する。
まず、パルス信号を送信してからその反射パルスを受信
するまでの時間が反射体の位置に応じて変化するため、
過去何回かにわたって受信した反射パルスをどのように
保存しておけば良いかの問題がある。
【0005】複数回にわたって受信した反射パルスを、
毎回、ディジタル信号や周波数スペクトルに変換してメ
モリに保存しておく構成が採用できれば、上述したデー
タの保存方法についての問題はない。しかしながら、接
岸速度計などでは、距離に関しては数十cm程度の高い
検出精度を実現するために、半値幅が数nsec(周波数帯
域; 数十MHz ) の鋭いパルスの送受信が必要になるとい
う固有の事情がある。このような鋭いパルスを、サンプ
リング方式による時間軸伸長を行うことなく、直接A/
D変換によってディジタル信号に変換したり、高速フー
リエ変換などによって周波数スペクトルに変換すること
は処理速度の点で実現が困難である。
【0006】このため、過去の受信信号をメモリではな
く、なんらかの遅延回路を利用して保存しておくことが
必要になる。この場合、どのような回路構成を採用すべ
きかが解決課題である。
【0007】次に、遅延回路を利用する場合、遅延対象
のパルスが半値幅が数nsec の鋭いパルスである反面そ
の遅延時間が極めて長くなるという接岸速度計などに固
有の特殊な事情がある。すなわち、通常の信号処理回路
では、高速になるにつれてこの高速性に見合うように遅
延時間も短縮されるのであるが、典型的な接岸速度計で
は、計測可能な最大距離を 200メートルとした場合、反
射体までの往復の伝播距離はこの最大距離の2倍の 400
メートルとなり、必要な遅延時間は1.33μs となる。
【0008】上述のような高速で大きな遅延量の遅延回
路をLCの集中定数による慣用の遅延回路で実現しよう
とすると、千段にもおよぶ縦列接続段数が必要になり、
大型かつ高価になるという問題がある。同軸ケーブルな
どの分布定数の遅延回路を使用する場合、比誘電率によ
る波長短縮効果を考慮しても160 メートル程度もの長さ
が必要になるという問題がある。超音波式遅延線路が利
用できれば、小型・安価であるが、この超音波式遅延線
路では数十 MHz程度の高周波特性を実現することは困難
である。
【0009】上述のような事情から、従来は、半値幅が
数nsec の鋭いパルスを送受信する接岸速度計などのレ
ーダ装置においては、フロントエンドの段階で論理積を
作成することにより雑音成分を除去するという手法は、
発明者の知る限りでは採用されていない。このフロント
エンドでの雑音除去処理を行う代わりに、雑音によって
ばらついた距離を多数回にわたって測定し、これらの測
定結果に対して統計的な処理を施すことによりフロント
エンドにおいて発生した雑音を間接的に除去するという
バックエンドでの処理が採用されてきた。
【0010】しかしながら、上記従来のバックエンドで
の統計的処理による雑音除去は、処理対象のデータが多
数必要となるため、処理に時間がかかるという問題があ
る。従って、本発明の目的は、最小回数にわたって受信
した受信パルスを遅延回路を利用して保存しておき、相
互の論理積を作成することによってフロントエンドでの
雑音成分の除去を短時間で行うレーダ装置を実現するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の課題を解
決する本発明のレーダ装置は、所定周期の送信同期信号
を発生して出力する送信同期信号発生手段と、この送信
同期信号発生手段が出力した送信同期信号を最大測定レ
ンジに基づいて設定される所定時間だけ遅延させて出力
する送信同期信号遅延手段と、前記送信同期信号発生手
段が出力した送信同期信号及び前記遅延手段が出力した
遅延された送信同期手段に同期してパルス状のビームを
送信する送信手段と、この送信手段が送信したパルス状
のビームの反射体による反射ビームを受信し受信パルス
として出力する受信手段と、この受信パルスを所定時間
遅延させて遅延済みの受信パルスとして出力する受信パ
ルス遅延手段と、この遅延済みの受信パルスと前記受信
手段が次に受信し出力した受信パルスとを乗算すること
により雑音を除去し、雑音除去済みの受信パルスとして
出力する乗算回路とを備えている。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施の形態によれ
ば、前記受信手段は前記受信パルスを2値化する2値化
回路を備えると共に、前記受信パルス遅延手段はこの2
値化された受信パルスを遅延させる直列接続されたイン
バータ群を備えている。
【0013】本発明の更に好適な実施の形態によれば、
前記送信同期信号と前記2値化回路の出力との論理和信
号を作成して前記受信パルス遅延手段に供給することに
よりこの受信パルス遅延手段と前記送信同期信号遅延手
段とを共用化するオアゲートと、このオアゲートから出
力された前記論理和信号及び前記受信パルス遅延手段に
よって遅延された前記論理和信号から前記2値化回路の
出力を除去することにより、前記送信同期信号及び前記
遅延された送信同期手段を前記送信手段に供給する信号
分離手段とを備えることにより、受信パルスの遅延回路
と、送信同期信号の遅延回路とを共用することにより、
装置の製造費用の低減と高性能化が図られる。
【0014】
【実施例】図1は本発明の一実施例の接岸速度計のフロ
ントエンド部分であるレーダヘッドの構成を示すブロッ
ク図である。このレーザヘッドは、送光部10と、受光
部20と、カウンタ30とから構成されている。
【0015】送光部10は、レーザダイオード11、レ
ーザダイオード駆動回路12、送光レンズ13、送信同
期信号発生回路14、オアゲート15、低域通過濾波回
路(LPF)16,18及びシュミットトリガ・インバ
ータ17,19を備えている。受光部20は、アバラン
シェ・フォト・ダイオード(APD)を主体とする光電
変換回路21、増幅回路22、受光レンズ23、電圧比
較回路24、遅延回路25及びアンドゲート26を備え
ている。
【0016】送信同期信号発生回路14は、周波数1KH
z の矩形波を送信同期信号として発生し出力する。この
送信同期信号は、オアゲート15、低域通過濾波回路1
6及びシュミットトリガ・インバータ17を介してレー
ザダイオード駆動回路12に供給される。レーザダイオ
ード駆動回路12は、送信同期信号の立下がりエッジに
同期した送信トリガ信号を発生し、レーザダイオード1
1を駆動する。駆動されたレーザダイオードは、半値幅
数nsec の鋭いレーザパルスを発生する。このレーザパ
ルスは、送光レンズ13による集束を受けながら接岸動
作中の船舶に向けて送信される。
【0017】一方、送信同期信号発生回路14から出力
されオアゲート15を通過した送信同期信号の一部は、
遅延回路25を通過したのち、低域通過濾波回路18と
シュミットトリガ・インバータ19とを介してレーザダ
イオード駆動回路12に供給される。この遅延回路25
は、縦列接続された多数のインバータで構成されてお
り、この内部を通過する信号に全部で1.33μs の遅延時
間を生じさせる。この1.33μs の遅延時間は、送光部1
0から放射されたレーザパルスが200 メートルの最遠点
に置かれた反射体までの間を往復するのに必要な時間、
すなわち、 400メートルの空間を伝播するのに必要な伝
播所要遅延時間と等しい値に設定されている。
【0018】レーザダイオード駆動回路12は、低域通
過濾波回路18と、シュミットトリガ・インバータ19
とを通して供給された遅延後の送信同期信号の立下がり
に同期して、送信トリガ信号を発生し、これによってレ
ーザダイオード11を駆動する。この結果、図2の波形
図に示すように、オアゲート15から出力された後、遅
延回路25を通ることなく、低域通過濾波回路16とシ
ュミットトリガ・インバータ17とを通してレーザダイ
オード駆動回路12に供給される送信同期信号によっ
て、1msの周期で第1の群のレーザパルスP1が発生
される。
【0019】さらに、オアゲート15から出力されたの
ち、遅延回路25と、低域通過濾波回路16と、シュミ
ットトリガ・インバータ17とを通してレーザダイオー
ド駆動回路12に供給される送信同期信号によって、第
1の群のレーザパルスP1から1.33μs 遅れてかつ第1
の群と同一の1msの周期で、第2の群のレーザパルス
P2が発生される。
【0020】レーザレーダは、そのユーザーが何らかの
不注意によってレーザパルスを目に受けた場合にも障害
が発生しないように、エネルギー密度に関してJISの
安全基準が設けられている。レーザパルスを1μs もの
短周期で放射しようとすれば安全基準に基づくエネルギ
ー密度の制限から、毎回放射可能なパルスレーザビーム
のレベルが極めて低くなり、200 mもの遠方を監視でき
なくなる。また、安全基準の問題とは別に、大きなレベ
ルのパルスレーザビームを1μs 程度の短い周期で発生
するのは、回路の構成上困難である。
【0021】この実施例では、半値幅が数nsec の鋭い
レーザパルスを発生せるために、レーザダイオード駆動
回路12の内部に、充電用コンデンサに充電した直流電
力を高速のスイッチングトランジスタによって瞬間的に
放電することによってレーザダイオードを駆動する充放
電回路が、レーザパルスの第1の群と第2の群のそれぞ
れに対応して2系統設置されている。各充放電回路は、
ほぼ1msかけて充電した直流電力を1〜3nsec の期
間で放電するという充放電動作を1.33μs ずつずれたタ
イミングで実行する。
【0022】上述したようなタイミングで送光部10か
ら放射され、最遠点の200 メートル以内の距離に位置す
る船舶で反射され、往路と逆向きに伝播したレーザパル
スは受光レンズ23による集束を受けながらアバランシ
ェ・ホト・ダイオードを主体とする光電変換回路21に
入射し、ここで、半値幅が数nsec の鋭い電気パルスか
ら成る受信パルスに変換される。この受信パルスは、高
周波かつ低雑音の増幅回路22で増幅され、電圧比較回
路24の一方の入力端子に供給される。
【0023】電圧比較回路24の他方の入力端子には、
基準電圧発生回路(図示せず)から一定の基準電圧Vre
f が供給されている。電圧比較回路24は、各入力端子
に供給されるオアゲート15の出力と、基準電圧Vref
とを比較し、前者が後者よりも大きければ出力をハイに
立上げ、前者が後者に満たなければ出力をローに立下げ
ることにより、増幅回路22から出力されるアナログ信
号を2値化する。この電圧比較回路24の2値化出力
は、オアゲート15において送信同期信号に重畳された
のち、その一部が遅延回路25に供給される。
【0024】図3の波形図を参照すると、波形(A)
は、送信同期信号発生回路14から出力される周波数1
KHz の矩形波から成る送信同期信号である。波形(B)
は、電圧比較回路24から出力される2値化信号であ
り、雑音によって不規則にオン状態とオフ状態の間を遷
移している状態を例示している。波形(A)と(B)の
信号についてオアゲート15において論理和が作成され
ると、波形(C)に示すように、雑音と送信同期信号と
の合成による合成信号となる。
【0025】波形(C)に示す合成信号が低域通過濾波
回路16を通過すると、波形(D)に示すように、高周
波の雑音成分が除去され、立上がりと立下がりの各エッ
ジが鈍った送信同期信号になる。このエッジの鈍った同
期信号は、シュミットトリガ・インバータ17を通して
レーザダイオード駆動回路12に供給され、波形(E)
に示す送信トリガ信号を発生する。この送信トリガ信号
を受けたレーザダイオードは、波形(F)に示すような
半値幅が数nsec の鋭いレーザパルスを発生する。この
レーザパルスは、送光レンズ13を通して接岸中の船舶
に放射される。
【0026】接岸中の船舶から反射された反射パルス
は、既に説明したように、光電変換回路21で電気パル
スに変換されて受信パルスとなり、増幅され、2値化さ
れたのち、オアゲート15の一方の入力端子に供給され
る。この2値化受信パルスは、波形(G)に示すよう
に、雑音と混在していて見分けにくいので、下方に付加
した上向きの矢印によってその出現位置を示している。
この雑音と混在している2値化受信パルスは、波形
(A)に示す送信同期信号とオアゲート15で合成さ
れ、波形(H)に示すような合成信号となり、遅延回路
25に供給される。
【0027】波形(F)に示す送光レーザパルスの出現
時点と、波形(H)の合成信号に含まれる2値化受信パ
ルスの出現時点との時間差は、レーザパルスが接岸中の
船舶までの間を往復するのに要した伝播時間τである。
この伝播所要時間τは、測定可能な最遠点を定めるため
に設定された遅延回路25による一定の遅延時間td
(この例では1.33μs ) よりも小さな値となる。波形
(H)に示す合成信号は、遅延回路25で遅延時間td
(=1.33μs )だけ遅延され、波形(I)に示すような
遅延された合成信号となる。
【0028】上記遅延された合成信号が低域通過濾波回
路18を通過すると、波形(J)に示すように、高周波
の雑音成分が除去され、立上がりと立下がりの各エッジ
が鈍った遅延された送信同期信号になる。この遅延され
た同期信号は、シュミットトリガ・インバータ19を通
してレーザダイオード駆動回路12に供給され、波形
(K)に示す送信トリガ信号を発生する。この送信トリ
ガ信号を受けたレーザダイオードは、波形(L)に示す
ような2発目の鋭いレーザパルスを発生し、これは、送
光レンズ13を通して接岸中の船舶に放射される。
【0029】2発目のレーザパルスが接岸中の船舶で反
射されることによって生じた反射パルスは、既に説明し
た1発目のレーザパルスによって生じた反射パルスの場
合と同様に、受光回路21で電気パルスに変換されて受
信パルスとなり、増幅され、2値化されて波形(M)に
示すような雑音と混在した2値化受信パルスとなり、オ
アゲート15において、波形(A)に示す送信同期信号
と合成され、波形(N)に示すような合成信号となり、
アンドゲート26の一方の入力端子と遅延回路25とに
供給される。
【0030】アンドゲート26の他方の入力端子には、
波形(I)に示すように、波形(H)よりもtdだけ遅
延された遅延回路25から出力される合成信号が供給さ
れている。これら波形(I)と波形(N)とに示す合成
信号について、アンドゲート26において論理積が取ら
れると、波形(O)に示すように、出現時点に規則性の
ない雑音どうしは相殺されて消滅すると共に、出現時点
に規則性を持つ受信パルスのみが残存する波形が得られ
る。
【0031】図2の波形(O)と図1の回路構成とを参
照すれば、カウンタ30は、2発目のレーザパルスを駆
動するための送信トリガ信号を発生させるシュミトトリ
ガ・インバータ19からの出力パルスをスタート端子に
受けてカウント動作を開始する。このようにしてカウン
ト動作を開始したカウンタ30は、上述したアンドゲー
ト26から出力される波形(O)の信号中に出現する受
信パルスをストップ端子に受けると、カウント動作を停
止する。
【0032】図2の波形を参照すれば、上記カウンタ3
0のカウント動作は、レーザパルスが接岸中の船舶との
間を往復するための伝播所要時間τにわたって継続され
る。すなわち、カウンタ30によってレーザパルスの往
復の伝播所要時間τが計測され、これが、図示しないデ
ータプロセッサに通知される。このデータプロセッサ
は、レーザパルスの往復の伝播所要時間τを2等分する
ことにより片道の伝播所要時間τ/2を算定し、さら
に、このτ/2を光の速度で除算することにより、接岸
動作中の船舶までの距離を検出する。データプロセッサ
は、この接岸動作中の船舶までの距離の変化速度から、
この船舶の接岸速度を検出する。
【0033】遅延回路25を構成するインバータとして
は、例えば、74AC04を使用できる。この74AC
04は、縦列接続された6個のインバータから構成され
ており、その遅延時間は常温でほぼ12nsec である。従
って、このような74AC04をほぼ110個縦列に接
続することによって、1.33μs の遅延時間を実現でき
る。個々のインバータの立上がり/立下がり時間は、常
温で負荷容量5pFの場合に1.5 nsec であるため、半
値幅数nsec の鋭い波形の受信パルスを2値化した信号
をその波形を損なうことなく遅延できる。
【0034】また、この実施例のレーザレーダでは、送
信同期信号発生回路14から出力される送信同期信号
と、電圧比較回路24から出力される2値化受信パルス
とをオアゲート15によって合成することにより、両信
号を共通の遅延回路25を通して遅延させたのち、低域
通過濾波回路によって、送信同期信号のみを抽出する構
成を採用している。このため、個々の遅延回路を用いて
上記両信号を遅延させる場合に比べて、遅延回路の使用
個数、従って設置空間と費用とが半減されると共に、両
遅延回路における遅延時間の温度依存性の差などから両
信号間のタイミングのずれが発生して性能が劣化するな
どの欠点が有効に回避できる。
【0035】以上、接岸速度計に応用する場合を例にと
って本発明を説明したが、衝突防止用の車両用のレーザ
レーダなどに本発明を適用できる。
【0036】また、レーザパルスを送光するレーザレー
ダの場合を例にとって本発明を説明したが、電磁波のパ
ルスを送信するレーダに対しても本発明を適用できる。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のレ
ーダ装置は、鋭い受信パルスを遅延回路で遅延させ、後
続の受信パルスと乗算する構成であるから、アバランシ
ェ・ホト・ダイオードなどの受光素子内で発生するショ
ットノイズ以下のレベルの受光パルスをも検出できると
いう効果が奏される。
【0038】また、本発明のレーダ装置は、レーダヘッ
ド内というフロントエンドの段階での雑音除去を行う構
成であるから、従来のバックエンドでの統計的処理によ
る間接的な雑音除去に比べて、対象の多数のデータが不
要となり、処理時間が大幅に短縮される。
【0039】また、受信パルスを2値化し、この2値化
受信パルスを直列接続されたインバータ群で遅延させる
という構成の実施例によれば、小型で安価な遅延回路を
実現できるという利点がある。
【0040】さらに、上記2値化受信パルスと送信同期
信号とを合成し、共通の遅延回路を通して遅延させたの
ち、低域通過濾波回路によって、送信同期信号のみを抽
出する構成の実施例によれば、個々の遅延回路を用いて
上記両信号を遅延させる場合に比べて、遅延回路の使用
個数、従って設置空間と費用とが半減される。また、両
遅延回路の遅延時間の温度依存性の差などから両信号間
のタイミングのずれが発生して性能が劣化するなどの欠
点が有効に回避できるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の接岸速度計のフロントエン
ド部分であるレーザレーダ・ヘッドの構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】図1のレーザレーダ・ヘッドの動作を説明する
波形図である。
【図3】図1のレーザレーダ・ヘッドの動作を説明する
波形図である。
【符号の説明】 10 送光部 11 レーザダイオード 12 レーザダイオード駆動回路 14 送信同期信号 15 オアゲート 16,18 低域通過濾波回路 17,19 シュミットトリガ・インバータ 20 受光部 21 APDを主体とする光電変換回路 22 増幅回路 24 電圧比較回路 25 遅延回路 26 アンドゲート 30 カウンタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定周期の送信同期信号を発生して出力す
    る送信同期信号発生手段と、 この送信同期信号発生手段が出力した送信同期信号を最
    大測定レンジに基づいて設定される所定時間だけ遅延さ
    せて出力する送信同期信号遅延手段と、 前記送信同期信号発生手段が出力した送信同期信号及び
    前記遅延手段が出力した遅延された送信同期手段に同期
    してパルス状のビームを送信する送信手段と、 この送信手段が送信したパルス状のビームの反射体によ
    る反射ビームを受信し受信パルスとして出力する受信手
    段と、 この受信パルスを所定時間遅延させて遅延済みの受信パ
    ルスとして出力する受信パルス遅延手段と、 この遅延済みの受信パルスと前記受信手段が次に受信し
    出力した受信パルスとを乗算することにより雑音を除去
    し、雑音除去済みの受信パルスとして出力する乗算回路
    とを備えたことを特徴とするレーダ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記受信手段は前記受信パルスを2値化する2値化回路
    を備えると共に、前記受信パルス遅延手段はこの2値化
    された受信パルスを遅延させる直列接続されたインバー
    タ群を備えたことを特徴とするレーダ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記送信同期信号と前記2値化回路の出力との合成信号
    を作成して前記受信パルス遅延手段に供給することによ
    りこの受信パルス遅延手段と前記送信同期信号遅延手段
    とを共用化する信号合成手段と、 この信号合成手段から出力された前記合成信号及び前記
    受信パルス遅延手段によって遅延された前記合成信号か
    ら前記2値化回路の出力を除去することにより、前記送
    信同期信号及び前記遅延された送信同期手段を前記送信
    手段に供給する信号分離手段とを備えたことを特徴とす
    るレーダ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3において、 前記送信手段が送信するパルス状のビームは、レーザビ
    ームであることを特徴とするレーダ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3において、 前記送信手段が送信するパルス状のビームは、電波ビー
    ムであることを特徴とするレーダ装置。
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