JPH10197496A - 光音響分光測定方法及び測定装置 - Google Patents

光音響分光測定方法及び測定装置

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JPH10197496A
JPH10197496A JP8359249A JP35924996A JPH10197496A JP H10197496 A JPH10197496 A JP H10197496A JP 8359249 A JP8359249 A JP 8359249A JP 35924996 A JP35924996 A JP 35924996A JP H10197496 A JPH10197496 A JP H10197496A
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sample
photoacoustic
light
pulse
photoacoustic signal
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JP8359249A
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Masato Hoshi
正人 星
Yasushi Shioya
靖 塩屋
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光音響分光法において試料の深さ方向の分析
を、非破壊で、in vivo測定により短時間で行え
るようにし、さらに深さ方向の定量的分析を可能とす
る。 【解決手段】 試料Sに励起光Lを照射し、試料Sから
発せられる光音響信号を検出する光音響分光測定方法に
おいて、開放型光音響セル10を使用し、励起光Lとし
てパルス光を使用し、試料Sからの過渡的光音響信号を
検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光音響分光法によ
る測定方法と測定装置に関する。特に、測定対象試料の
表層の深さ方向の分析や測定対象試料に適用した剤の深
さ方向の浸透状態の分析を非破壊で行うことを可能とす
る、光音響分光測定方法及び測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光音響分光法は、試料に励起光を照射す
ると、試料が励起光を吸収し、吸収された光が無輻射過
程によつて熱に換わり、その熱が圧力波(音波)を発生
させるという現象を利用する分析方法であり、より具体
的には、所定波長の光をチョッパーを用いて断続光と
し、これを試料に照射し、試料が発生する音をマイクロ
ホンで検出して光音響信号を得、光音響信号を解析する
ことにより試料表層の分析を行う方法である。
【0003】この光音響分光法は、試料の透明、不透
明、散乱性の大小にかかわらず行うことができるので、
従来の吸光度分析では分析できない試料も測定対象とす
ることができるという利点を有している。また、光音響
分光法においては、励起光の周波数を変えることによ
り、試料表面からの測定深さを変えることができる。そ
のため、光音響分光法は試料の深さ方向の新たな分析手
法として期待されている。たとえば、化粧品や香粧品に
用いられる剤が皮膚上でどのように深さ方向に分布して
存在しているかを調べることは、剤の効果や経皮吸収性
の評価を行う上で重要であるが、この場合の剤の深さ方
向の分布を求めるために、光音響分光法を利用すること
が考えられる。
【0004】そこで、これを利用した分析が多くの系に
ついて行われている(澤田嗣郎編「光音響法とその応用
−PAS」日本分光学会測定法シリ−ズ)。
【0005】深さ方向分析の定量的な取り扱いは、原田
と沢田( J.Appl.Phys.,65,959(1989) )によって提案さ
れている。即ち、種々の周波数について断続光を励起光
として光音響信号を測定し、得られた光音響信号の振幅
を逆ラプラス変換を含むデ−タ処理にかけ、これにより
深さ方向の剤の分布を得る。
【0006】また、杉谷は相関光音響分光法を開発し、
擬似的にランダムにきざまれたチョッパーを用いて測定
した光音響信号の相関関数を計算することでインパルス
応答カーブを求めることを可能にした(ぶんせき、131
(1987)) 。さらに、インパルス応答カーブのピーク位置
が信号の発生する位置と関係していることを示し、深さ
方向の情報が得られることを示した。
【0007】以上の研究は、密閉容器内に試料を入れて
励起光を照射する密封型セルを用いて検討されたもので
ある。密封型セルを用いる方法は、周囲からのノイズが
入りにくく、S/N比を向上させることができるが、試
料を切片状に切り取るなどして、密封型セル内に載置し
なくてはならないので、試料の非破壊分析に適用するこ
とができないという問題点を有している。
【0008】一方、一端が試料に押し当てられる開口部
となっている開放型セルの開発も報告されている(たと
えば、高木ら、分析化学,45,225(1996)、本発明者らに
よる特願平8−131095号明細書)。この開放型セ
ルによると皮膚のin vivo計測が可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、光音響
分光法を用いて深さ方向の分析を行う方法に関し、これ
までに研究はなされているが、in vivo計測で深
さ方向の定量的分析を可能とするまでは至っていない。
例えば、光音響分光法を用いた皮膚研究では、一般的に
2,3の周波数で光音響信号を測定し、光音響スペクト
ルまたは信号強度の経時変化を求め、剤の経皮吸収の速
度論的解析が行われているが、深さ方向の剤の分布を定
量的に解析した例はない。これは、これまでの光音響分
光法の計測システムでは、皮膚計測に必要な、非破壊で
in vivo測定を短時間に完了するという条件下
で、深さ方向の定量的分析に必要なデータを収集すると
いうことが困難なためである。
【0010】即ち、断続光励起の計測システムでは、励
起光の周波数を種々変えて光音響信号を測定することが
必要となるが、経時的に変化する系、たとえば、剤が塗
布された皮膚を試料とする場合、測定の途中で剤の分布
が変化するため、周波数を変えて数多くの測定を行うこ
とは困難である。さらに、種々の周波数で測定した光音
響信号から深さ方向の剤の分布を得るためには、逆ラプ
ラス変換を含むデータ処理を行うことが必要となるが、
このデータ処理も取り扱いが難しい。
【0011】相関光音響法についても、インパルス応答
カーブから深さ方向の吸収強度の分布を解析する方法は
報告されていない。
【0012】加えて、これら断続光励起や相関光音響法
の計測システムにおいて深さ方向の分析を行うに際して
は、密封型セルが使用されており、このままではin
vivo測定を行うことができない。これに対しては、
これらの計測システムにおいて密封型セルに代えて開放
型セルを使用することも考えられるが、単に開放型セル
を使用しても、密封型セルに比してS/N比が劣るた
め、これらの計測システムでin vivo深さ方向分
析を良好に行うことは難しいと考えられる。
【0013】本発明は以上のような従来技術の課題を解
決しようとするものであり、光音響分光法において試料
の深さ方向の分析を行うにあたり、非破壊で、in v
ivo測定を短時間で行えるようにし、深さ方向の定量
的分析を可能とすることを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、試料に励起光を照射し、試料から発せら
れる光音響信号を検出する光音響分光測定方法におい
て、開放型光音響セルを使用し、励起光としてパルス光
を使用し、試料からの過渡的光音響信号を検出すること
を特徴とする方法を提供する。
【0015】また、この方法を実施する装置として、試
料に励起光を照射し、試料から発せられる光音響信号を
検出する光音響分光測定装置において、開放型光音響セ
ル及びパルス光源を備え、試料からの過渡的光音響信号
を検出できるようにしたことを特徴とする装置を提供す
る。
【0016】本発明において、過渡的光音響信号とは、
励起光照射直後に過渡的に変化するマイクロホン出力
(即ち、光音響信号)の時間変化を意味し、特に、過渡
的光音響信号として、パルス光照射後、サブミリ秒の時
間スケールの光音響信号をいう。
【0017】本発明によれば、開放型セルを使用するの
で、試料の非破壊、in vivo測定が可能となる。
【0018】さらに、本発明によれば、試料の励起光源
としてパルス光源を使用する。パルス光で励起すること
により得られる過渡的光音響信号は、チョッパーによる
断続光励起をすべての周波数について行った場合に相当
する情報を有している。このため、本発明によれば、従
来、チョッパーによる断続光励起を種々の周波数につい
て行うことにより得ていた情報を一度の測定操作により
得ることができる。したがって試料の測定時間を大幅に
短縮することが可能となり、経時的に変化する試料も測
定対象とすることが可能となり、深さ方向の定量的分析
も可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0020】図1は、本発明の一実施例の光音響分光測
定装置のブロック図である。この装置は、励起光光源と
して、パルス光源1を有することを第1の特徴としてい
る。パルス光源1としては、例えば、Xeのフラッシュ
ランプ2をパルスジェネレーター3で駆動するものやパ
ルスレーザー等を用いることができる。この場合、パル
スの半値幅は、深さ分析の分解能の点から1ms以下が
好ましく、また半値幅の上限は特に制限はないが、実用
的には1ns以上が好ましい。
【0021】パルス光源1から発せられたパルス光は、
レンズ4、光源の熱をカットするための水フィルター5
を通し、分光用のフイルターまたは分光器6で試料Sに
照射すべき波長に分光する。分光した光は紫外/可視用
の光フアイバー7によって光音響セルに導くが、本発明
においては、この光音響セルとして開放型光音響セル1
0を使用することを第2の特徴としている。
【0022】開放型光音響セル10としては、例えば図
1あるいは図2に示すように、ハウジング11内に照射
室12とマイクロホン13とを有し、照射室12の一端
が試料Sに押し当てられる開口部となっているものを種
々使用することができる。好ましくは、周囲からのノイ
ズの混入を防止し、S/N比を向上させる点から、特願
平8−131095号明細書の特許請求の範囲に開示さ
れているように、マイクロホン収納室内にマイクロホン
が取り付けられ、照射室とマイクロホン収納室とが連通
孔で連通しており、かつハウジングの底面に開口部の周
縁部に沿った凸部が形成されているものや、マイクロホ
ン収納室のマイク面と平行な断面の内径が、マイク面側
から連通孔側に向かって小さくなっているもの等を使用
することができる。
【0023】開放型光音響セル10では、その開口部を
通して光が試料Sに照射され、それにより試料Sは音波
を発生し、その音波がマイクロホン13で検出される。
そして、検出された音波信号は光音響信号としてプリア
ンプ21で増幅される。
【0024】光音響信号は、パルス照射と同期して記録
され、デジタルオシロスコープ22上またはパーソナル
コンピューター23上で積算され、その積算結果がデジ
タルオシロスコープ22又はパーソナルコンピューター
23に表示され、過渡的光音響信号を検出することが可
能となる。ここで、光音響信号の積算をパーソナルコン
ピューター23上で行うと、大きな雑音を含む信号を除
外した後に積算することが可能となるので、より精度よ
く過渡的光音響信号を検出することができる。このよう
にして検出された光音響信号は、次のように解析され
る。この解析に際しては、図2に示したように、開放型
光音響セル10を用いて、パルス光を励起光Lとし、試
料Sとして表面に角質層S1 を有する皮膚を考える。こ
の場合、皮膚の深さ方向をx方向とする。また、熱拡散
は1次元とし、その方向もx方向とする。
【0025】時間t=0でパルス照射が行われたとする
と、このとき試料Sが励起光を吸収して熱を発生し、そ
の熱が拡散して開放型光音響セル10内部の空気G10
温度及び圧力を上昇させ、それがマイクロフォン13で
検出される。そこで、パルス照射後の光音響セル10セ
ル内部の圧力を計算することにより、次のようにして過
渡的光音響信号を得る。
【0026】即ち、時間t=0における試料温度をf
(x)とする。また、開放型光音響セル10内の空気G10
は座標x=0の位置において、温度0の壁面に接してお
り、x=0における温度は常に0とする。この条件で熱
拡散方程式を解くと光音響信号P(t) は
【0027】
【数1】 となる。ただし、
【0028】
【数2】 となる。ここで、α、αg はそれぞれ試料S、空気G10
の熱拡散率である。Cは比例定数であり、装置の構成や
感度に依存する。また、式(2)中の被積分関数は、深
さ(λ−L+a)における発熱量を表している。
【0029】したがって、パルス光照射直後の試料Sの
温度分布f(x)がわかれば、(1)式から過渡的光音響
信号を計算することができる。そこで、パルス光照射直
後の発熱量を次のように推定する。
【0030】まず、パルス光照射直後の試料Sの温度分
布f(λ)を次のように仮定する。
【0031】
【数3】 (式中、dは深さ方向のきざみで、分解能と考えること
ができる。) このとき式(1)は、
【0032】
【数4】 となる。fi (i=1,2,…,n)の推定には、最小
2乗法を用いることができる。
【0033】なお、上記とは逆に、(1)式を(7)式
で近似すれば、f(λ)とfi の関係が(6)式のよう
になると考えることもできる。
【0034】パルス光照射時に発生する熱量は、必ず正
の値となるため、(6)式のfi は負の値を取り得な
い。fi が正の値をとるという条件下で非線形最小2乗
法を行う。
【0035】非線形最小2乗法は安定化GN法(たとえ
ば、南 茂夫編 科学計測のための波形デ−タ処理,C
Q出版,1986)が有効である。ここでは推定するパ
ラメ−タが多いため、Damping係数γを0.5<
γ<1と大きめに設定する必要がある。
【0036】こうして、t=サブミリ秒〜秒の時間スケ
ールでの過渡的光音響信号を測定し、式(7)からfi
を算出することにより、試料の深さ方向の発熱量分布や
光の吸収強度分布を求め、これに基づき試料の深さ方向
の定量的分析や試料に適用した剤の深さ方向の浸透状態
に関する定量的分析を行うことが可能となる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0038】実施例1:モデル系の解析例1 (1) セル固有のパラメ−タLの決定 式(5)で表されるLは、セル固有のパラメータであ
る。そこで、モデル試料の測定結果から、測定に使用し
た開放型光音響セル10のLを決定する。
【0039】モデル試料には、剤が均一に塗布されたフ
ィルムを想定して、厚さ17μmの黄色フィルムを使用
した。また、開放型光音響セル10としては図2に示し
た構造を有するものを使用し、測定条件は次の通りとし
た。
【0040】測定条件 ・励起波長 λmax =450nm(パルス幅10μs) ・積算繰り返し時間 0.05s ・積算回数 32回
【0041】このフィルムの透過スペクトルから、測定
条件における深さ方向の発熱量f(λ) を常法にしたが
って算出した。その結果、L=35μmのとき、最もよ
く測定結果を再現した。なお、αは1.0×10-3cm
2 /sとした。そこで、Lは35μmと決定した。
【0042】(2) 展開関数Pi (t)の計算 (8)式の展開関数Pi (t)をd=2μmとして計算
した。また、i=1,6,11,16,21,26の場
合についてPi (t)をプロットし、図3に示した。こ
の図3は、それぞれλが0〜2μm、10〜12μm、
20〜22μm、30〜32μm、40〜42μm、5
0〜52μmの範囲のみに剤が均一に存在したときの光
音響信号を示すものである。
【0043】図3からiが大きくなるにしたがって光音
響信号の立上がりが遅くなっていることがわかる。した
がって、光音響信号の立上がりの遅れから、剤の深さ方
向の分布を分析できることがわかる。
【0044】実施例2:モデル系の解析例2 黒色紙の上に厚さ50μmのテープを貼付け、実施例1
と同様の開放型光音響セル10を使用して光音響信号を
測定した。この場合、測定条件は次の通りとした。
【0045】測定条件 ・励起波長 λmax =450nm(パルス幅10μs) ・積算繰り返し時間 0.05s ・積算回数 32回
【0046】図4(a)に観測された光音響信号を示
し、また同図(b)に、(a)の測定結果から深さ方向
の発熱量を算出することにより得た発熱量についての解
析結果を示した。なお、同図(b)の横軸において、
(z−L)は、式(4)に示されているように(x−
a)に等しく、試料表面(黒色紙上に貼付したテープの
表面)までの深さ方向の距離に相当している。
【0047】同図(a)から、光音響信号のピークはt
=10msにあることがわかる。一方、前述の図3にお
いて、i=26、即ち発熱の深さλ=50〜52μmの
場合に、t=10msにピークがある。したがって、図
4のデータと図3とから発熱の深さが50μmであるこ
とがわかる。
【0048】また、図4(b)の解析結果も発熱領域が
50μmよりも深いところであることを示している。こ
のことから、本発明の解析法の妥当性が確認できる。
【0049】実施例3:ヒトの皮膚の解析例 ヒトの皮膚のin vivoを測定し、その解析を行っ
た。この場合、試料としては、ヒトの前腕部の皮膚を用
い、ここにβ−カロチン(濃度0.04重量%のアセト
ン溶液)を塗布量4μL/cm2 で塗布した場合と、未
塗布の場合とのそれぞれについて、実施例1と同様の開
放型光音響セル10を使用して光音響分光測定を行っ
た。また、測定条件は次の通りとした。
【0050】測定条件 ・励起波長 λmax =450nm(パルス幅10μs) ・積算繰り返し時間 0.05s ・積算回数 64回
【0051】図5(a)に観測された光音響信号を示
す。同図から、β−カロチンの塗布に起因して光音響信
号に急激な立上がりが生じていることが観測される。
【0052】また、β−カロチンを塗布した場合と未塗
布の場合のそれぞれについて、図5(a)の測定結果か
ら深さ方向の発熱量を算出することにより得た発熱量に
ついての解析結果を図5(b)、(c)に示す。同図か
ら、β−カロチンの塗布により、皮膚表層の発熱量が増
加していることがわかる。また同図の結果から、β−カ
ロチンは皮膚の表層の4μmまでに存在していることが
わかる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、光音響分光法において
試料の深さ方向の分析を行うにあたり、非破壊で、in
vivo測定を行うことが可能となり、かつ測定を短
時間で行えるようになるので、深さ方向の定量的分析が
可能となる。よって、本発明によれば、例えば、化粧品
や香粧品に用いられる剤が皮膚上でどのように深さ方向
に分布して存在しているかを調べ、剤の効果や経皮吸収
性の評価を行うことが可能となり、また食品等について
も試料片を採取することなくそのままの状態で深さ方向
の情報を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の装置のブロック図である。
【図2】本発明の方法による光音響信号の解析法の説明
図である。
【図3】実施例における光音響信号の展開関数Pi のプ
ロットである。
【図4】実施例における光音響信号スペクトル(同図
(a))及びその発熱量についての解析図(同図
(b))である。
【図5】実施例における光音響信号スペクトル(同図
(a))及びその発熱量についての解析図(同図
(b),(c))である。
【符号の説明】
1 パルス光源 2 Xeフラッシュランプ 3 パルスジェネレータ 10 開放型光音響セル 11 ハウジング 12 照射室 13 マイクロホン L 励起光 S 試料
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】図1は、本発明の一実施例の光音響分光測
定装置のブロック図である。この装置は、励起光光源と
して、パルス光源1を有することを第1の特徴としてい
る。パルス光源1としては、例えば、Xeのフラッシュ
ランプ2をパルスジェネレーター3で駆動するものやパ
ルスレーザー等を用いることができる。この場合、パル
スの半値幅は、深さ分析の分解能の点から1ms以下が
好ましく、また半値幅の下限は特に制限はないが、実用
的には1ns以上が好ましい。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料に励起光を照射し、試料から発せら
    れる光音響信号を検出する光音響分光測定方法におい
    て、開放型光音響セルを使用し、励起光としてパルス光
    を使用し、試料からの過渡的光音響信号を検出すること
    を特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 過渡的光音響信号として、パルス光照射
    後サブミリ秒〜秒の時間スケールの光音響信号を検出す
    る請求項1記載の光音響分光測定方法。
  3. 【請求項3】 過渡的光音響信号から試料の深さ方向の
    発熱量分布又は光の吸収強度分布を求め、これに基づ
    き、試料の深さ方向の定量分析を行う請求項1又は2に
    記載の光音響分光測定方法。
  4. 【請求項4】 試料に励起光を照射し、試料から発せら
    れる光音響信号を検出する光音響分光測定装置におい
    て、開放型光音響セル及びパルス光源を備え、試料から
    の過渡的光音響信号を検出できるようにしたことを特徴
    とする光音響分光測定装置。
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