JPH10195057A - 縮合複素環化合物を含有する医薬 - Google Patents

縮合複素環化合物を含有する医薬

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JPH10195057A
JPH10195057A JP31180097A JP31180097A JPH10195057A JP H10195057 A JPH10195057 A JP H10195057A JP 31180097 A JP31180097 A JP 31180097A JP 31180097 A JP31180097 A JP 31180097A JP H10195057 A JPH10195057 A JP H10195057A
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Minoru Oguchi
実 小口
Hiroaki Yanagisawa
宏明 柳沢
Koichi Fujimoto
光一 藤本
Toshihiko Fujiwara
俊彦 藤原
Hiroyoshi Horikoshi
大能 掘越
Takao Yoshioka
孝雄 吉岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、優れた血糖低下作用等を有する縮合
複素環化合物を含有する医薬を提供する。 【解決手段】一般式 【化1】 を有する縮合複素環化合物またはその塩を有効成分とし
て含有する医薬。[上記式中、Xは、ベンズイミダゾー
ル環基を示し、該基は1ないし5個の後述する置換分
(a)を有していてもよく、Yは、酸素原子などを示
し、Zは、チアゾリジン−2,4−ジオン−5−イルメ
チル基などを示し、Rは、水素原子などを示し、mは、
1ないし5の整数を示し、置換分(a)はアルキル基な
どを示す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縮合複素環化合物
またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有す
る、高脂血症、高血糖症、肥満症、耐糖能不全(impair
ed glucosetolerance :IGT)、高血圧症、骨粗鬆
症、悪液質、脂肪肝、糖尿病合併症(例えば、網膜症、
腎症、神経症、白内障、冠動脈疾患等)、動脈硬化症、
白内障等の予防薬および/または治療薬、および上記疾
病以外の妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus
:GDM)、多嚢胞卵巣症候群(polycysticovary syn
drome:PCOS)等のようなインスリン抵抗性に起因
する疾病の予防薬および/または治療薬、ならびに炎症
性疾患(例えば、骨関節炎、疼痛、発熱、リウマチ性関
節炎、炎症性腸炎等)、アクネ、日焼け、乾癬、湿疹、
アレルギー性疾患、喘息、GI潰瘍、心血管性疾患(例
えば、虚血性心疾患等)、アテローム性動脈硬化症およ
び虚血性疾患により惹起される細胞損傷(例えば、卒中
により惹起される脳損傷等)等の予防薬および/または
治療薬に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、糖尿病、高血糖症治療薬として、
インシュリンおよびトリブタミド、グリピジド等のスル
ホニル尿素化合物が使用されているが、最近、インシュ
リン非依存性糖尿病治療薬として、チアゾリジンジオン
誘導体が知られている。
【0003】(1)血糖低下作用を有するチアゾリジン
化合物としては、数多くのものが知られている。例えば
特開昭55−22636号(特公昭62−42903
号)、特開昭60−51189号(特公平2−3107
9号)、 Y.KAWAMATSU ら、Chem.Pharm. Bull., 30
巻、3580−3600頁(1982年)、ヨーロッパ
特許公開第0441605号などである。
【0004】(2)更に、複素環基を含む化合物として
は、例えば特開昭61−286376号、特開平5−2
13913号、WO92/07850A号(=特表平6
−502144号)、WO92/07839A号(=特
表平6−502146号)、特開昭61−85372
号、特開平1−131169号、特開平2−83384
号などに開示されている。
【0005】(3)また、血糖低下作用を有するオキサ
ゾリジン−2,4−ジオン化合物が、特開平3−170
478号、WO92/02520A号などに開示されて
いる。 (4)更に、N−ヒドロキシウレイド基または3,5−
ジオキソオキサジアゾリジン−2−イルメチルフェニル
基を含む化合物で同様の活性を有する化合物が、WO9
2/03425A号(=特表平5−508654号)に
開示されている。しかし、これらの化合物は、活性が十
分でない、安全性に問題を有する等の欠点を有する。そ
して臨床上、さらに強力で安全なこれら疾病の予防薬お
よび/または治療薬が望まれている。
【0006】そして、チアゾリジン系化合物と各種疾病
の関係が、例えば以下に示す文献に記載されている。高
血糖症に対するチアゾリジン系化合物の作用が、Diabet
es., 32(9), 804-810(1983) ;Diabetes., 37(11), 154
9-1558(1988);Prog.Clin.Biol.Res., 265,177-192(198
8) ;Metabolism.,37(3), 276-280(1988);Arzneimitte
lforschung.,40(1), 37-42(1990), Arzneimittelforsch
ung., 40(2 Pt 1), 156-162(1990);Arzneimittelforsc
hung., 40(3), 263-267(1990)等で報告されている。
【0007】高脂血症に対するチアゾリジン系化合物の
作用が、Diabetes.,40(12),1669-1674(1991);Am.J.Ph
ysiol., 267(1 Pt 1),E95-E101(1994);Diabetes.,43
(10),1203-1210(1994) 等で報告されている。
【0008】耐糖能不全、インスリン抵抗性に対するチ
アゾリジン系化合物の作用が、Arzneimittelforschun
g.,40(2 Pt 1),156-162(1990); Metabolism.,40(1
0),1025-1230(1991); Diabetes.,43(2), 204-211(199
4);N.Engl.J.Med., 331(18),1226-1227(1994) 等で報
告されている。
【0009】高血圧症に対するチアゾリジン系化合物の
作用が、Metabolism., 42(1), 75-80(1993) ;Am.J.Phy
siol.,265(4 Pt 2), R726-R732(1993);diabetes., 43
(2),204-211(1994) 等で報告されている。
【0010】悪液質に対するチアゾリジン系化合物の作
用が、Endocrinology.,135(5),2279-2282(1994) ;En
docrinology.,136(4),1474-1481(1995) 等で報告され
ている。
【0011】腎症に対するチアゾリジン系化合物の作用
が、糖尿病,第38巻臨時増刊号(1995年)で報告
されている。
【0012】冠動脈疾患に対するチアゾリジン系化合物
の作用が、Am.J.Physiol., 265(4 Pt 2), R726-R732(19
93), Hypertension.,24(2), 170-175(1994)等で報告さ
れている。
【0013】動脈硬化症に対するチアゾリジン系化合物
の作用が、Am.J.Physiol., 265(4 Pt 2), R726-R732(19
93) 等で報告されている。
【0014】更に、近年、耐糖能不全を伴わないインス
リン抵抗性を有する正常人が糖尿病を発症するリスクが
高い[インスリン抵抗性非耐糖能不全(insulin resist
antnon-IGT:NGT)という。]ことが、 N.Engl.J.Me
d.,331(18), 1226-1227(1994)で報告されている。イン
スリン抵抗性を改善する医薬は上記のような正常人の糖
尿病発症の予防薬として有用であることが示唆される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、下記
一般式(1)を有する縮合複素環化合物またはその薬理
上許容される塩を有効成分として含有する高脂血症、高
血糖症、肥満症、耐糖能不全、高血圧症、骨粗鬆症、悪
液質、脂肪肝、糖尿病合併症、動脈硬化症、白内障等の
予防薬および/または治療薬、および上記疾病以外の、
妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群等のようなインスリン抵
抗性に起因する疾病の予防薬および/または治療薬、な
らびに炎症性疾患、アクネ、日焼け、乾癬、湿疹、アレ
ルギー性疾患、喘息、GI潰瘍、心血管性疾患、アテロ
ーム性動脈硬化症および虚血性疾患により惹起される細
胞損傷等の予防薬および/または治療薬を提供すること
にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) 一般
【0017】
【化3】
【0018】を有する縮合複素環化合物またはその薬理
上許容される塩を含有する医薬に関する。但し、上記式
中、Xは、ベンズイミダゾール環基を示し、該基は1乃
至5個の後述する置換分(a)を有していてもよく、Y
は、酸素原子または硫黄原子を示し、Zは、
【0019】
【化4】
【0020】(以下、これらを2,4−ジオキソチアゾ
リジン−5−イリデニルメチル基、2,4−ジオキソチ
アゾリジン−5−イルメチル基、2,4−ジオキソオキ
サゾリジン−5−イルメチル基、3,5−ジオキソオキ
サジアゾリジン−2−イルメチル基およびN−ヒドロキ
シウレイドメチル基という)を示し、Rは、水素原子、
炭素数1乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のア
ルキル基、炭素数1乃至4個を有する直鎖状もしくは分
枝鎖状のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、
ニトロ基、置換分(b)を有していてもよいアミノ基
(該置換分(b)は炭素数1乃至8個を有する直鎖状も
しくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数7乃至11個を有
する直鎖状もしくは分枝鎖状のアラルキル基、炭素数6
乃至10個を有するアリール基、炭素数1乃至11個を
有する直鎖状もしくは分枝鎖状の脂肪族アシル基、炭素
数8乃至12個を有する芳香脂肪族アシル基または炭素
数7乃至11個を有する芳香族アシル基を示す。)また
は炭素数7乃至11個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状
のアラルキル基を示し、mは、1乃至5の整数を示す。
ここに、置換分(a)は、炭素数1乃至4個を有する直
鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数1乃至4個
を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基、ベン
ジルオキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アセトキ
シ基、フェニルチオ基、炭素数1乃至4個を有する直鎖
状もしくは分枝鎖状のアルキルチオ基、トリフルオロメ
チル基、ニトロ基、置換分(b)を有していてもよいア
ミノ基(該置換分(b)は、炭素数1乃至8個を有する
直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数7乃至1
1個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアラルキル基、
炭素数6乃至10個を有するアリール基、炭素数1乃至
11個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の脂肪族アシル
基、炭素数8乃至12個を有する芳香脂肪族アシル基ま
たは炭素数7乃至11個を有する芳香族アシル基を示
す。)、置換分(c)を有していてもよい炭素数6乃至
10個を有するアリール基(該置換分(c)は、炭素数
1乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル
基、炭素数1乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状
のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ
基、フェニル基、トリフルオロメチル基または置換分
(b)を有していてもよいアミノ基を示す。)、または
置換分(c)を有していてもよい炭素数7乃至11個を
有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアラルキル基を示す。
【0021】上記化合物中、好適な化合物としては、
(2) (1)において、Rが、水素原子、炭素数1乃
至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
炭素数1乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のア
ルコキシ基、ハロゲン原子である縮合複素環化合物また
はその薬理上許容される塩、(3) (1)において、
Yが、酸素原子である縮合複素環化合物またはその薬理
上許容される塩、(4) (1)において、Zが、2,
4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル基、2,4
−ジオキソチアゾリジン−5−イリデニルメチル基また
は2,4−ジオキソオキサゾリジン−5−イルメチル基
である縮合複素環化合物またはその薬理上許容される
塩、(5) (1)において、Rが、水素原子、炭素数
1乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル
基、炭素数1乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状
のアルコキシ基、ハロゲン原子であり、Yが、酸素原子
であり、Zが、2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ルメチル基、2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イリ
デニルメチル基または2,4−ジオキソオキサゾリジン
−5−イルメチル基である縮合複素環化合物またはその
薬理上許容される塩、(6) (1)において、Zが、
2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル基また
は2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イリデニルメチ
ル基である縮合複素環化合物またはその薬理上許容され
る塩、(7) (1)において、Rが、水素原子、メチ
ル基、メトキシ基、エトキシ基、フッ素原子または塩素
原子である縮合複素環化合物またはその薬理上許容され
る塩、(8) (1)において、mが、1乃至3の整数
である縮合複素環化合物またはその薬理上許容される
塩、(9) (1)において、Yが、酸素原子であり、
Zが、2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル
基または2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イリデニ
ルメチル基であり、Rが、水素原子、メチル基、メトキ
シ基、エトキシ基、フッ素原子または塩素原子であり、
mが、1、2または3である縮合複素環化合物またはそ
の薬理上許容される塩、(10) (1)において、X
が、1乃至5個の下記置換分(a' )を有していてもよ
いベンズイミダゾール環基:置換分(a' )は炭素数1
乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル
基、炭素数1乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状
のアルコキシ基、ベンジルオキシ基、ハロゲン原子、フ
ェニルチオ基、炭素数1乃至4個を有する直鎖状もしく
は分枝鎖状のアルキルチオ基、トリフルオロメチル基、
ヒドロキシ基、アセトキシ基、ベンジル基またはフェニ
ル基である、である縮合複素環化合物またはその薬理上
許容される塩、(11) (1)において、Zが、2,
4−ジオキソオキサゾリジン−5−イルメチル基である
縮合複素環化合物またはその薬理上許容される塩、(1
2) (1)において、Rが、水素原子、メチル基また
はメトキシ基である縮合複素環化合物またはその薬理上
許容される塩、(13) (1)において、Xが、1乃
至5個の下記置換分(a' )を有していてもよいベンズ
イミダゾール環基:置換分(a' )は炭素数1乃至4個
を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数
1乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキ
シ基、ベンジルオキシ基、ハロゲン原子、フェニルチオ
基、炭素数1乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状
のアルキルチオ基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ
基、アセトキシ基、ベンジル基またはフェニル基であ
る、であり、Yが、酸素原子であり、Zが、2,4−ジ
オキソオキサゾリジン−5−イルメチル基であり、R
が、水素原子、メチル基またはメトキシ基であり、m
が、1乃至3の整数である縮合複素環化合物またはその
薬理上許容される塩、(14) (1)において、X
が、1乃至5個の下記置換分(a'')を有していてもよ
いベンズイミダゾール環基:置換分(a'')はメチル
基、エチル基、イソプロピル基、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ベンジルオキシ
基、フッ素原子、塩素原子、フェニルチオ基、メチルチ
オ基、エチルチオ基、ヒドロキシ基、アセトキシ基、ベ
ンジル基またはフェニル基である、である縮合複素環化
合物またはその薬理上許容される塩、(15) (1)
において、Rが、水素原子である縮合複素環化合物また
はその薬理上許容される塩、(16) (1)におい
て、mが、1または2である縮合複素環化合物またはそ
の薬理上許容される塩、特に好適な化合物としては、
(17) (1)において、Xが、1乃至5個の下記置
換分(a'')を有していてもよいベンズイミダゾール環
基:置換分(a'')はメチル基、エチル基、イソプロピ
ル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプ
ロポキシ基、ベンジルオキシ基、フッ素原子、塩素原
子、フェニルチオ基、メチルチオ基、エチルチオ基、ヒ
ドロキシ基、アセトキシ基、ベンジル基またはフェニル
基である、であり、Yが、酸素原子であり、Zが、2,
4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル基であり、
Rが、水素原子であり、mが、1または2である縮合複
素環化合物またはその薬理上許容される塩、(18)
(1)において、Xが1乃至5個の下記置換分(a'''
)を有していてもよいベンズイミダゾール環基:置換
分(a''' )はメチル基、メトキシ基、ヒドロキシ基、
アセトキシ基またはベンジル基である、である縮合複素
環化合物またはその薬理上許容される塩、(19)
(1)において、mが、1である縮合複素環化合物また
はその薬理上許容される塩、(20) (1)におい
て、Xが、1乃至5個の下記置換分(a''' )を有して
いてもよいベンズイミダゾール環基:置換分(a''' )
はメチル基、メトキシ基、ヒドロキシ基、アセトキシ基
またはベンジル基である、であり、Yが、酸素原子であ
り、Zが、2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメ
チル基であり、Rが、水素原子であり、mが、1である
縮合複素環化合物またはその薬理上許容される塩または
(21) 5−[4−(1−メチルベンズイミダゾール
−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4
−ジオン、(22) 5−[4−(6−メトキシ−1−
メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジ
ル]チアゾリジン−2,4−ジオン、(23) 5−
[4−(5−メトキシ−1−メチルベンズイミダゾール
−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4
−ジオン、(24) 5−[4−(1−ベンジルベンズ
イミダゾール−5−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリ
ジン−2,4−ジオン、(25) 5−[4−(5−ヒ
ドロキシ−1,4,6,7−テトラメチルベンズイミダ
ゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−
2,4−ジオンおよび(26) 5−[4−(5−アセ
トキシ−1,4,6,7−テトラメチルベンズイミダゾ
ール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−
2,4−ジオンもしくはその薬理上許容される塩、(2
7) 上記(1)乃至(26)のいずれか1つに記載さ
れた縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容される塩
を有効成分として含有するインスリン抵抗性に起因する
疾病の予防薬および/または治療薬、(28) 上記
(1)乃至(26)のいずれか1つに記載された縮合複
素環化合物もしくはその薬理上許容される塩を有効成分
として含有する高血糖症予防薬および/または治療薬、
(29) 上記(1)乃至(26)のいずれか1つに記
載された縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容され
る塩を有効成分として含有する糖尿病合併症の予防薬お
よび/または治療薬、(30) 上記(1)乃至(2
6)のいずれか1つに記載された縮合複素環化合物もし
くはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する
動脈硬化症予防薬および/または治療薬、(31) 上
記(1)乃至(26)のいずれか1つに記載された縮合
複素環化合物もしくはその薬理上許容される塩を有効成
分として含有する高脂血症予防薬および/または治療
薬、(32) 上記(1)乃至(26)のいずれか1つ
に記載された縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容
される塩を有効成分として含有する肥満症予防薬および
/または治療薬、(33) 上記(1)乃至(26)の
いずれか1つに記載された縮合複素環化合物もしくはそ
の薬理上許容される塩を有効成分として含有する耐糖能
不全予防薬および/または治療薬、(34) 上記
(1)乃至(26)のいずれか1つに記載された縮合複
素環化合物もしくはその薬理上許容される塩を有効成分
として含有する高血圧症予防薬および/または治療薬、
(35) 上記(1)乃至(26)のいずれか1つに記
載された縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容され
る塩を有効成分として含有する多嚢胞卵巣症候群予防薬
および/または治療薬、(36) 上記(1)乃至(2
6)のいずれか1つに記載された縮合複素環化合物もし
くはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する
妊娠糖尿病予防薬および/または治療薬、(37) 上
記(1)乃至(26)のいずれか1つに記載された縮合
複素環化合物もしくはその薬理上許容される塩を有効成
分として含有するインスリン抵抗性非耐糖能不全予防薬
および/または治療薬、(38) 上記(1)乃至(2
6)のいずれか1つに記載された縮合複素環化合物もし
くはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する
炎症性疾患予防薬および/または治療薬、(39) 上
記(1)乃至(26)のいずれか1つに記載された縮合
複素環化合物もしくはその薬理上許容される塩を有効成
分として含有する白内障予防薬および/または治療薬で
ある。
【0022】上記において、Xがベンズイミダゾール環
基を示す場合、該ベンズイミダゾール環基としては、例
えば1−ベンズイミダゾリル、2−ベンズイミダゾリ
ル、4−ベンズイミダゾリル、5−ベンズイミダゾリ
ル、6−ベンズイミダゾリル、7−ベンズイミダゾリル
などをあげることができる。
【0023】R、置換分(a)および/または置換分
(c)が同一もしくは異なって、炭素数1ないし4個を
有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基を示す場
合、該アルキル基としては例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチ
ル、t−ブチルなどをあげることができる。好適にはメ
チル、エチルであり、最適にはメチルである。
【0024】R、置換分(a)および/または置換分
(c)が同一もしくは異なって、炭素数1ないし4個を
有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基を示す場
合、該アルコキシ基としては例えば、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブト
キシ、s−ブトキシ、t−ブトキシなどをあげることが
できる。好適にはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イ
ソプロポキシであり、より好適にはメトキシ、エトキシ
であり、最適にはメトキシである。
【0025】R、置換分(a)および/または置換分
(c)が同一もしくは異なって、ハロゲン原子を示す場
合、該ハロゲン原子としては臭素原子、塩素原子、フッ
素原子などをあげることができる。好適には塩素原子、
フッ素原子であり、最適にはフッ素原子である。
【0026】R、置換分(a)および/または置換分
(b)が同一もしくは異なって、炭素数7ないし11個
を有するアラルキル基を示す場合、該アラルキル基とし
ては、アルキレン部分が炭素数1ないし5個を有する直
鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンであり、例えば、ベ
ンジル、2−フェニルエチル、1−フェニルエチル、3
−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、1−フェ
ニルプロピル、4−フェニルブチル、1−フェニルブチ
ル、5−フェニルペンチル、1−ナフチルメチル、2−
ナフチルメチルなどをあげることができる。好適にはベ
ンジルである。
【0027】R、置換分(a)および/または置換分
(c)が同一もしくは異なって、置換分(b)を有して
いてもよいアミノ基を示す場合において、置換分(b)
が 1)炭素数1ないし8個を有する直鎖状もしくは分枝鎖
状のアルキル基を示す場合、該アルキル基としては例え
ば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、
2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチルブチル、3−
メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジ
メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、ヘキシ
ル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチルペンチ
ル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1
−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−
ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジ
メチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1,1,2−
トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピ
ル、ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、4−ヘプ
チル、3,3−ジメチルペンチル、オクチル、1−メチ
ルヘプチル、2−エチルヘキシル、1,1,3,3−テ
トラメチルブチルなどをあげることができる。好適には
炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の
アルキル基である。最適には炭素数1ないし4個を有す
る直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基である。特に最
適にはメチル基、エチル基である。
【0028】2)炭素数7ないし11個を有する直鎖状
もしくは分枝鎖状のアラルキル基を示す場合、該アラル
キル基としては上記置換分(a)で述べたアラルキル基
と同じである。
【0029】3)炭素数6ないし10個を有するアリー
ル基を示す場合、該アリール基としては、例えばフェニ
ル、1−ナフチル、2−ナフチルなどをあげることがで
きる。
【0030】4)炭素数1ないし11個を有する直鎖状
もしくは分枝鎖状の脂肪族アシル基を示す場合、該脂肪
族アシル基としては、例えばホルミル、アセチル、プロ
ピオニル、ブチリル、イソブチリル、ピバロイル、ペン
タノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイ
ル、ノナノイル、デカノイル、ウンデカノイルなどをあ
げることができる。好適にはホルミル、アセチル、プロ
ピオニル、ブチリル、イソブチリル、ピバロイル、ヘキ
サノイルである。
【0031】5)炭素数8ないし12個を有する芳香脂
肪族アシル基を示す場合、該芳香脂肪族アシル基として
は、例えばフェニルアセチル、3−フェニルプロピオニ
ル、4−フェニルブチリル、5−フェニルペンタノイ
ル、6−フェニルヘキサノイル、α−メチルフェニルア
セチル、α,α−ジメチルフェニルアセチルなどをあげ
ることができる。好適にはフェニルアセチルである。
【0032】6)炭素数7ないし11個を有する芳香族
アシル基を示す場合、該芳香族アシル基としては、例え
ばベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイルなどを
あげることができる。好適にはベンゾイルである。
【0033】従って、ここにR、置換分(a)および/
または置換分(c)が同一もしくは異なって、置換分
(b)を有していてもよいアミノ基を示す場合、該アミ
ノ基としては例えば以下のような基をあげることができ
る。
【0034】1)メチルアミノ、エチルアミノ、プロピ
ルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、イソブ
チルアミノ、s−ブチルアミノ、t−ブチルアミノ、ペ
ンチルアミノ、2−ペンチルアミノ、3−ペンチルアミ
ノ、2−メチルブチルアミノ、3−メチルブチルアミ
ノ、1,1−ジメチルプロピルアミノ、1,2−ジメチ
ルプロピルアミノ、2,2−ジメチルプロピルアミノ、
ヘキシルアミノ、2−ヘキシルアミノ、3−ヘキシルア
ミノ、2−メチルペンチルアミノ、3−メチルペンチル
アミノ、4−メチルペンチルアミノ、1,1−ジメチル
ブチルアミノ、1,2−ジメチルブチルアミノ、1,3
−ジメチルブチルアミノ、2,2−ジメチルブチルアミ
ノ、2,3−ジメチルブチルアミノ、3,3−ジメチル
ブチルアミノ、1,1,2−トリメチルプロピルアミ
ノ、1,2,2−トリメチルプロピルアミノ、ヘプチル
アミノ、2−ヘプチルアミノ、3−ヘプチルアミノ、4
−ヘプチルアミノ、3,3−ジメチルペンチルアミノ、
オクチルアミノ、1−メチルヘプチルアミノ、2−エチ
ルヘキシルアミノ、1,1,3,3−テトラメチルブチ
ルアミノのような水素原子とアルキルとの組み合わせか
らなる置換アミノ基をあげることができる。
【0035】2)ベンジルアミノ、2−フェニルエチル
アミノ、1−フェニルエチルアミノ、3−フェニルプロ
ピルアミノ、2−フェニルプロピルアミノ、1−フェニ
ルプロピルアミノ、4−フェニルブチルアミノ、1−フ
ェニルブチルアミノ、5−フェニルペンチルアミノ、1
−ナフチルメチルアミノ、2−ナフチルメチルアミノの
ような水素原子とアラルキルとの組み合わせからなる置
換アミノ基をあげることができる。
【0036】3)フェニルアミノ、1−ナフチルアミ
ノ、2−ナフチルアミノのような水素原子とアリールと
の組み合わせからなる置換アミノ基をあげることができ
る。
【0037】4)ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プ
ロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、イソブチリルアミ
ノ、ピバロイルアミノ、ペンタノイルアミノ、ヘキサノ
イルアミノ、ヘプタノイルアミノ、オクタノイルアミ
ノ、ノナノイルアミノ、デカノイルアミノ、ウンデカノ
イルアミノのような水素原子と脂肪族アシルとの組み合
わせからなる置換アミノ基をあげることができる。
【0038】5)フェニルアセチルアミノ、3−フェニ
ルプロピオニルアミノ、4−フェニルブチリルアミノ、
5−フェニルペンタノイルアミノ、6−フェニルヘキサ
ノイルアミノ、α−メチルフェニルアセチルアミノ、
α,α−ジメチルフェニルアセチルアミノのような水素
原子と芳香脂肪族アシルとの組み合わせからなる置換ア
ミノ基をあげることができる。
【0039】6)ベンゾイルアミノ、1−ナフトイルア
ミノ、2−ナフトイルアミノのような水素原子と芳香族
アシルとの組み合わせからなる置換アミノ基をあげるこ
とができる。
【0040】7)ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N
−メチル−N−エチルアミノ、N−メチル−N−ペンチ
ルアミノのようなアルキルとアルキルとの組み合わせか
らなる置換アミノ基をあげることができる。
【0041】8)N−エチル−N−ベンジルアミノ、N
−t−ブチル−N−ベンジルアミノ、N−ヘキシル−N
−ベンジルアミノのようなアルキルとアラルキルとの組
み合わせからなる置換アミノ基をあげることができる。
【0042】9)N−メチル−N−フェニルアミノ、N
−エチル−N−フェニルアミノ、N−オクチル−N−フ
ェニルアミノのようなアルキルとアリールとの組み合わ
せからなる置換アミノ基をあげることができる。
【0043】10)N−プロピル−N−アセチルアミ
ノ、N−ペンチル−N−プロピオニルアミノ、N−エチ
ル−N−ヘキサノイルアミノのようなアルキルと脂肪族
アシルとの組み合わせからなる置換アミノ基をあげるこ
とができる。
【0044】11)N−エチル−N−フェニルアセチル
アミノ、N−イソプロピル−N−(2−フェニルプロピ
オニル)アミノ、N−メチル−N−(6−フェニルヘキ
サノイル)アミノのようなアルキルと芳香脂肪族アシル
との組み合わせからなる置換アミノ基をあげることがで
きる。
【0045】12)N−メチル−N−ベンゾイルアミ
ノ、N−s−ブチル−N−ベンゾイルアミノ、N−ヘプ
チル−N−ベンゾイルアミノのようなアルキルと芳香族
アシルとの組み合わせからなる置換アミノ基をあげるこ
とができる。
【0046】13)ジベンジルアミノ、N−ベンジル−
N−(3−フェニルプロピル)アミノ、N−ベンジル−
N−(2−ナフチルメチル)アミノのようなアラルキル
とアラルキルとの組み合わせからなる置換アミノ基をあ
げることができる。
【0047】14)N−ベンジル−N−フェニルアミ
ノ、N−(3−フェニルプロピル)−N−フェニルアミ
ノのようなアラルキルとアリールとの組み合わせからな
る置換アミノ基をあげることができる。
【0048】15)N−ベンジル−N−アセチルアミ
ノ、N−ベンジル−N−プロピオニルアミノ、N−ベン
ジル−N−ペンタノイルアミノのようなアラルキルと脂
肪族アシルとの組み合わせからなる置換アミノ基をあげ
ることができる。
【0049】16)N−ベンジル−N−フェニルアセチ
ルアミノ、N−ベンジル−N−(4−フェニルブチリ
ル)アミノのようなアラルキルと芳香脂肪族アシルとの
組み合わせからなる置換アミノ基をあげることができ
る。
【0050】17)N−ベンジル−N−ベンゾイルアミ
ノ、N−(2−フェニルエチル)−N−ベンゾイルアミ
ノのようなアラルキルと芳香族アシルとの組み合わせか
らなる置換アミノ基をあげることができる。
【0051】18)ジフェニルアミノ、N−(1−ナフ
チル)−N−フェニルアミノ、N−(2−ナフチル)−
N−フェニルアミノのようなアリールとアリールとの組
み合わせからなる置換アミノ基をあげることができる。
【0052】19)N−フェニル−N−アセチルアミ
ノ、N−フェニル−N−プロピオニルアミノ、N−フェ
ニル−N−ヘキサノイルアミノのようなアリールと脂肪
族アシルとの組み合わせからなる置換アミノ基をあげる
ことができる。
【0053】20)N−フェニル−N−フェニルアセチ
ルアミノ、N−フェニル−N−(4−フェニルブチリ
ル)アミノのようなアリールと芳香脂肪族アシルとの組
み合わせからなる置換アミノ基をあげることができる。
【0054】21)N−フェニル−N−ベンゾイルアミ
ノ、N−フェニル−N−(2−ナフトイル)アミノのよ
うなアリールと芳香族アシルとの組み合わせからなる置
換アミノ基をあげることができる。
【0055】22)ジアセチルアミノ、N−アセチル−
N−プロピオニルアミノ、N−ブチリル−N−ヘキサノ
イルアミノのような脂肪族アシルと脂肪族アシルとの組
み合わせからなる置換アミノ基をあげることができる。
【0056】23)N−アセチル−N−フェニルアセチ
ルアミノ、N−アセチル−N−(4−フェニルブチリ
ル)アミノ、N−ブチリル−N−フェニルアセチルアミ
ノのような脂肪族アシルと芳香脂肪族アシルとの組み合
わせからなる置換アミノ基をあげることができる。
【0057】24)N−アセチル−N−ベンゾイルアミ
ノ、N−ブチリル−N−(2−ナフトイル)アミノのよ
うな脂肪族アシルと芳香族アシルとの組み合わせからな
る置換アミノ基をあげることができる。
【0058】25)N、N−ジフェニルアセチルアミ
ノ、N−フェニルアセチル−N−(2−フェニルプロピ
オニル)アミノ、N−フェニルアセチル−N−(4−フ
ェニルブチリル)アミノのような芳香脂肪族アシルと芳
香脂肪族アシルとの組み合わせからなる置換アミノ基を
あげることができる。
【0059】26)N−フェニルアセチル−N−ベンゾ
イルアミノ、N−フェニルアセチル−N−(2−ナフト
イル)アミノのような芳香脂肪族アシルと芳香族アシル
との組み合わせからなる置換アミノ基をあげることがで
きる。
【0060】27)ジベンゾイルアミノ、N−ベンゾイ
ル−N−(2−ナフトイル)アミノのような芳香族アシ
ルと芳香族アシルとの組み合わせからなる置換アミノ基
をあげることができる。
【0061】置換分(a)が、炭素数1ないし4個を有
する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルチオ基を示す場
合、該アルキルチオ基としては例えば、メチルチオ、エ
チルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチ
オ、イソブチルチオ、s−ブチルチオ、t−ブチルチオ
などをあげることができる。
【0062】置換分(a)が、置換分(c)を有してい
てもよい炭素数6ないし10個を有するアリール基を示
す場合、該アリール基としては、例えばフェニル、1−
ナフチル、2−ナフチルなどをあげることができる。更
に置換分(c)が炭素数1ないし4個を有する直鎖状も
しくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数1ないし4個を有
する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基、ハロゲン
原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、フェニル基、トリフル
オロメチル基、置換分(b)を有していてもよいアミノ
基である場合、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もし
くは分枝鎖状のアルキル基、炭素数1ないし4個を有す
る直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基、ハロゲン原
子、置換分(b)を有していてもよいアミノ基について
は、既に前述した。
【0063】そこで置換分(a)が、置換分(c)を有
していてもよい炭素数6ないし10個を有するアリール
基を示す場合、該アリール基としては例えば以下のよう
な基を挙げることができる。
【0064】1) 例えば、4−メチルフェニル、4−
エチルフェニル、4−プロピルフェニル、4−イソプロ
ピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチルフ
ェニル、4−s−ブチルフェニル、4−t−ブチルフェ
ニル、4−メチル−1−ナフチル、5−エチル−1−ナ
フチル、8−プロピル−1−ナフチル、4−イソプロピ
ル−1−ナフチル、5−ブチル−1−ナフチル、4−イ
ソブチル−1−ナフチル、4−s−ブチル−1−ナフチ
ル、4−t−ブチル−1−ナフチル、4−メチル−2−
ナフチル、5−エチル−2−ナフチル、8−プロピル−
2−ナフチル、4−イソプロピル−2−ナフチル、5−
ブチル−2−ナフチル、8−イソブチル−2−ナフチ
ル、4−s−ブチル−2−ナフチル、5−t−ブチル−
2−ナフチルのような炭素数1ないし4個を有する直鎖
状もしくは分枝鎖状のアルキルを有するアリール基; 2) 例えば、4−メトキシフェニル、4−エトキシフ
ェニル、4−プロポキシフェニル、4−イソプロポキシ
フェニル、4−ブトキシフェニル、4−イソブトキシフ
ェニル、4−s−ブトキシフェニル、4−t−ブトキシ
フェニル、4−メトキシ−1−ナフチル、5−エトキシ
−1−ナフチル、8−プロポキシ−1−ナフチル、4−
イソプロポキシ−1−ナフチル、5−ブトキシ−1−ナ
フチル、4−イソブトキシ−1−ナフチル、4−s−ブ
トキシ−1−ナフチル、4−t−ブトキシ−1−ナフチ
ル、4−メトキシ−2−ナフチル、5−エトキシ−2−
ナフチル、8−プロポキシ−2−ナフチル、4−イソプ
ロポキシ−2−ナフチル、5−ブトキシ−2−ナフチ
ル、8−イソブトキシ−2−ナフチル、4−s−ブトキ
シ−2−ナフチル、5−t−ブトキシ−2−ナフチルの
ような炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝
鎖状のアルコキシを有するアリール基; 3) 例えば、4−臭化フェニル、4−塩化フェニル、
4−フッ化フェニル、4−沃化フェニル、3−塩化フェ
ニル、3−フッ化フェニル、3−臭化フェニル、3−沃
化フェニル、4−臭化−1−ナフチル、4−塩化−1−
ナフチル、4−フッ化−1−ナフチル、4−沃化−1−
ナフチル、5−塩化−1−ナフチル、5−フッ化−1−
ナフチル、5−臭化−1−ナフチル、8−塩化−1−ナ
フチル、4−フッ化−2−ナフチル、4−臭化−2−ナ
フチル、4−塩化−2−ナフチル、4−沃化−2−ナフ
チル、5−臭化−2−ナフチル、5−塩化−2−ナフチ
ル、5−フッ化−2−ナフチル、5−沃化−2−ナフチ
ルのようなハロゲン原子を有するアリール基; 4) 例えば、2−ヒドロキシフェニル、3−ヒドロキ
シフェニル、4−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシ
−1−ナフチル、5−ヒドロキシ−1−ナフチル、8−
ヒドロキシ−1−ナフチル、4−ヒドロキシ−2−ナフ
チル、5−ヒドロキシ−2−ナフチル、8−ヒドロキシ
−2−ナフチルのようなヒドロキシを有するアリール
基; 5) 例えば、2−ニトロフェニル、3−ニトロフェニ
ル、4−ニトロフェニル、4−ニトロ−1−ナフチル、
5−ニトロ−1−ナフチル、8−ニトロ−1−ナフチ
ル、4−ニトロ−2−ナフチル、5−ニトロ−2−ナフ
チル、8−ニトロ−2−ナフチルのようなニトロを有す
るアリール基; 6) 例えば、3−フェニルフェニル、4−フェニルフ
ェニル、4−フェニル−1−ナフチル、5−フェニル−
1−ナフチル、8−フェニル−1−ナフチル、4−フェ
ニル−2−ナフチル、5−フェニル−2−ナフチル、8
−フェニル−2−ナフチルのようなフェニルを有するア
リール基; 7) 例えば、3−トリフルオロメチルフェニル、4−
トリフルオロメチルフェニル、4−トリフルオロメチル
−1−ナフチル、5−トリフルオロメチル−1−ナフチ
ル、8−トリフルオロメチル−1−ナフチル、4−トリ
フルオロメチル−2−ナフチル、5−トリフルオロメチ
ル−2−ナフチル、8−トリフルオロメチル−2−ナフ
チルのようなトリフルオロメチルを有するアリール基; 8) 例えば2−アミノフェニル、3−アミノフェニ
ル、4−アミノフェニル、4−アミノ−1−ナフチル、
8−アミノ−2−ナフチルのような無置換アミノを有す
るアリール基;置換アミノを有するアリール基として
は、 i)例えば3−メチルアミノフェニル、4−エチルアミ
ノフェニル、3−プロピルアミノフェニル、3−イソプ
ロピルアミノフェニル、4−ブチルアミノフェニル、3
−イソブチルアミノフェニルのような水素原子とアルキ
ルとの組み合わせからなる置換アミノを有するアリー
ル; ii)例えば4−ベンジルアミノフェニル、4−(2−
フェニルエチルアミノ)フェニル、4−(1−フェニル
エチルアミノ)フェニル、4−(4−フェニルブチルア
ミノ)フェニル、4−(1−ナフチルメチルアミノ)フ
ェニルのような水素原子とアラルキルとの組み合わせか
らなる置換アミノを有するアリール; iii)例えば4−フェニルアミノフェニル、4−(1
−ナフチルアミノ)フェニルのような水素原子とアリー
ルとの組み合わせからなる置換アミノを有するアリー
ル; iv)例えば4−ホルミルアミノフェニル、4−アセチ
ルアミノフェニル、4−ブチリルアミノフェニル、4−
ピバロイルアミノフェニル、4−ヘキサノイルアミノフ
ェニル、4−オクタノイルアミノフェニル、4−ウンデ
カノイルアミノフェニルのような水素原子と脂肪族アシ
ルとの組み合わせからなる置換アミノを有するアリー
ル; v)例えば4−フェニルアセチルアミノフェニル、4−
(4−フェニルブチリルアミノ)フェニル、4−(6−
フェニルヘキサノイルアミノ)フェニル、4−(α−メ
チルフェニルアセチルアミノ)フェニル、4−(α,α
−ジメチルフェニルアセチルアミノ)フェニルのような
水素原子と芳香脂肪族アシルとの組み合わせからなる置
換アミノを有するアリール; vi)例えば4−ベンゾイルアミノフェニル、4−(1
−ナフトイルアミノ)フェニル、4−(2−ナフトイル
アミノ)フェニルのような水素原子と芳香族アシルとの
組み合わせからなる置換アミノを有するアリール; vii)例えば4−ジメチルアミノフェニル、4−ジエ
チルアミノフェニル、4−(N−メチル−N−エチルア
ミノ)フェニルのようなアルキルとアルキルとの組み合
わせからなる置換アミノを有するアリール; viii)例えば4−(N−エチル−N−ベンジルアミ
ノ)フェニル、4−(N−t−ブチル−N−ベンジルア
ミノ)フェニル、4−(N−ヘキシル−N−ベンジルア
ミノ)フェニルのようなアルキルとアラルキルとの組み
合わせからなる置換アミノを有するアリール; ix)例えば4−(N−メチル−N−フェニルアミノ)
フェニル、4−(N−オクチル−N−フェニルアミノ)
フェニルのようなアルキルとアリールとの組み合わせか
らなる置換アミノを有するアリール; x)例えば4−(N−プロピル−N−アセチルアミノ)
フェニル、4−(N−エチル−N−ヘキサノイルアミ
ノ)フェニルのようなアルキルと脂肪族アシルとの組み
合わせからなる置換アミノを有するアリール; xi)例えば4−(N−エチル−N−フェニルアセチル
アミノ)フェニル、4−[N−メチル−N−(6−フェ
ニルヘキサノイル)アミノ]フェニルのようなアルキル
と芳香脂肪族アシルとの組み合わせからなる置換アミノ
を有するアリール; xii)例えば4−(N−メチル−N−ベンゾイルアミ
ノ)フェニル、4−(N−ヘプチル−N−ベンゾイルア
ミノ)フェニルのようなアルキルと芳香族アシルとの組
み合わせからなる置換アミノを有するアリール; xiii)例えば4−ジベンジルアミノフェニル、4−
[N−ベンジル−N−(2−ナフチルメチル)アミノ]
フェニルのようなアラルキルとアラルキルとの組み合わ
せからなる置換アミノを有するアリール; xiv)例えば4−(N−ベンジル−N−フェニルアミ
ノ)フェニル、4−[N−(3−フェニルプロピル)−
N−フェニルアミノ]フェニルのようなアラルキルとア
リールとの組み合わせからなる置換アミノを有するアリ
ール; xv)例えば4−(N−ベンジル−N−アセチルアミ
ノ)フェニル、4−(N−ベンジル−N−ペンタノイル
アミノ)フェニルのようなアラルキルと脂肪族アシルと
の組み合わせからなる置換アミノを有するアリール; xvi)例えば4−(N−ベンジル−N−フェニルアセ
チルアミノ)フェニル、4−[N−ベンジル−N−(4
−フェニルブチリル)アミノ]フェニルのようなアラル
キルと芳香脂肪族アシルとの組み合わせからなる置換ア
ミノを有するアリール; xvii)例えば4−(N−ベンジル−N−ベンゾイル
アミノ)フェニル、4−[N−(2−フェニルエチル)
−N−ベンゾイルアミノ]フェニルのようなアラルキル
と芳香族アシルとの組み合わせからなる置換アミノを有
するアリール; xviii)例えば4−(ジフェニルアミノ)フェニ
ル、4−[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミ
ノ]フェニルのようなアリールとアリールとの組み合わ
せからなる置換アミノを有するアリール; xix)例えば4−(N−フェニル−N−アセチルアミ
ノ)フェニル、4−(N−フェニル−N−ヘキサノイル
アミノ)フェニルのようなアリールと脂肪族アシルとの
組み合わせからなる置換アミノを有するアリール; xx)例えば4−(N−フェニル−N−フェニルアセチ
ルアミノ)フェニル、4−[N−フェニル−N−(4−
フェニルブチリル)アミノ]フェニルのようなアリール
と芳香脂肪族アシルとの組み合わせからなる置換アミノ
を有するアリール; xxi)例えば4−(N−フェニル−N−ベンゾイルア
ミノ)フェニルのようなアリールと芳香族アシルとの組
み合わせからなる置換アミノを有するアリール; xxii)例えば4−ジアセチルアミノフェニル、4−
(N−ブチリル−N−ヘキサノイルアミノ)フェニルの
ような脂肪族アシルと脂肪族アシルとの組み合わせから
なる置換アミノを有するアリール; xxiii)例えば4−(N−アセチル−N−フェニル
アセチルアミノ)フェニル、4−(N−ブチリル−N−
フェニルアセチルアミノ)フェニルのような脂肪族アシ
ルと芳香脂肪族アシルとの組み合わせからなる置換アミ
ノを有するアリール; xxiv)例えば4−(N−アセチル−N−ベンゾイル
アミノ)フェニル、4−[N−ブチリル−N−(2−ナ
フトイル)アミノ]フェニルのような脂肪族アシルと芳
香族アシルとの組み合わせからなる置換アミノを有する
アリール; xxv)例えば4−(N、N−ジフェニルアセチルアミ
ノ)フェニル、4−[N−フェニルアセチル−N−(4
−フェニルブチリル)アミノ]フェニルのような芳香脂
肪族アシルと芳香脂肪族アシルとの組み合わせからなる
置換アミノを有するアリール; xxvi)例えば4−(N−フェニルアセチル−N−ベ
ンゾイルアミノ)フェニル、4−[N−フェニルアセチ
ル−N−(2−ナフトイル)アミノ]フェニルのような
芳香脂肪族アシルと芳香族アシルとの組み合わせからな
る置換アミノを有するアリール; xxvii)例えば4−ジベンゾイルアミノフェニル、
4−[N−ベンゾイル−N−(2−ナフトイル)アミ
ノ]フェニルのような芳香族アシルと芳香族アシルとの
組み合わせからなる置換アミノを有するアリール;を挙
げることができる。
【0065】置換分(a)が、置換分(c)を有してい
てもよい炭素数7ないし11個を有するアラルキル基を
示す場合、該アラルキル基としては、アルキレン部分が
炭素数1ないし5個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の
アルキレンであり、例えば、ベンジル、2−フェニルエ
チル、1−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、2
−フェニルプロピル、1−フェニルプロピル、4−フェ
ニルブチル、1−フェニルブチル、5−フェニルペンチ
ル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチルなどをあ
げることができる。更に置換分(c)が炭素数1ないし
4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、炭
素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のア
ルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、
フェニル基、トリフルオロメチル基、置換分(b)を有
していてもよいアミノ基である場合、炭素数1ないし4
個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、炭素
数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアル
コキシ基、ハロゲン原子、置換分(b)を有していても
よいアミノ基については、既に前述した。
【0066】そこで置換分(a)が、置換分(c)を有
していてもよい炭素数7ないし11個を有するアラルキ
ル基を示す場合、該アラルキル基としては例えば以下の
ような基を挙げることができる。
【0067】1) 例えば、4−メチルベンジル、4−
エチルベンジル、4−プロピルベンジル、4−イソプロ
ピルベンジル、4−ブチルベンジル、4−イソブチルベ
ンジル、4−s−ブチルベンジル、4−t−ブチルベン
ジル、4−メチル−1−ナフチルメチル、5−エチル−
1−ナフチルメチル、8−プロピル−1−ナフチルメチ
ル、4−イソプロピル−1−ナフチルメチル、5−ブチ
ル−1−ナフチルメチル、4−イソブチル−1−ナフチ
ルメチル、4−s−ブチル−1−ナフチルメチル、4−
t−ブチル−1−ナフチルメチル、4−メチル−2−ナ
フチルメチル、5−エチル−2−ナフチルメチル、8−
プロピル−2−ナフチルメチル、4−イソプロピル−2
−ナフチルメチル、5−ブチル−2−ナフチルメチル、
8−イソブチル−2−ナフチルメチル、4−s−ブチル
−2−ナフチルメチル、5−t−ブチル−2−ナフチル
メチルのような炭素数1ないし4個を有する直鎖状もし
くは分枝鎖状のアルキルを有するアラルキル基; 2) 例えば、4−メトキシベンジル、4−エトキシベ
ンジル、4−プロポキシベンジル、4−イソプロポキシ
ベンジル、4−ブトキシベンジル、4−イソブトキシベ
ンジル、4−s−ブトキシベンジル、4−t−ブトキシ
ベンジル、4−メトキシ−1−ナフチルメチル、5−エ
トキシ−1−ナフチルメチル、8−プロポキシ−1−ナ
フチルメチル、4−イソプロポキシ−1−ナフチルメチ
ル、5−ブトキシ−1−ナフチルメチル、4−イソブト
キシ−1−ナフチルメチル、4−s−ブトキシ−1−ナ
フチルメチル、4−t−ブトキシ−1−ナフチルメチ
ル、4−メトキシ−2−ナフチルメチル、5−エトキシ
−2−ナフチルメチル、8−プロポキシ−2−ナフチル
メチル、4−イソプロポキシ−2−ナフチルメチル、5
−ブトキシ−2−ナフチルメチル、8−イソブトキシ−
2−ナフチルメチル、4−s−ブトキシ−2−ナフチル
メチル、5−t−ブトキシ−2−ナフチルメチルのよう
な炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状
のアルコキシを有するアラルキル基; 3) 例えば、4−臭化ベンジル、4−塩化ベンジル、
4−フッ化ベンジル、4−沃化ベンジル、3−塩化ベン
ジル、3−フッ化ベンジル、3−臭化ベンジル、3−沃
化ベンジル、4−臭化−1−ナフチルメチル、4−塩化
−1−ナフチルメチル、4−フッ化−1−ナフチルメチ
ル、4−沃化−1−ナフチルメチル、5−塩化−1−ナ
フチルメチル、5−フッ化−1−ナフチルメチル、5−
臭化−1−ナフチルメチル、8−塩化−1−ナフチルメ
チル、4−フッ化−2−ナフチルメチル、4−臭化−2
−ナフチルメチル、4−塩化−2−ナフチルメチル、4
−沃化−2−ナフチルメチル、5−臭化−2−ナフチル
メチル、5−塩化−2−ナフチルメチル、5−フッ化−
2−ナフチルメチル、5−沃化−2−ナフチルメチルの
ようなハロゲン原子を有するアラルキル基; 4) 例えば、2−ヒドロキシベンジル、3−ヒドロキ
シベンジル、4−ヒドロキシベンジル、4−ヒドロキシ
−1−ナフチルメチル、5−ヒドロキシ−1−ナフチル
メチル、8−ヒドロキシ−1−ナフチルメチル、4−ヒ
ドロキシ−2−ナフチルメチル、5−ヒドロキシ−2−
ナフチルメチル、8−ヒドロキシ−2−ナフチルメチル
のようなヒドロキシを有するアラルキル基; 5) 例えば、2−ニトロベンジル、3−ニトロベンジ
ル、4−ニトロベンジル、4−ニトロ−1−ナフチルメ
チル、5−ニトロ−1−ナフチルメチル、8−ニトロ−
1−ナフチルメチル、4−ニトロ−2−ナフチルメチ
ル、5−ニトロ−2−ナフチルメチル、8−ニトロ−2
−ナフチルメチルのようなニトロを有するアラルキル
基; 6) 例えば、3−フェニルベンジル、4−フェニルベ
ンジル、4−フェニル−1−ナフチルメチル、5−フェ
ニル−1−ナフチルメチル、8−フェニル−1−ナフチ
ルメチル、4−フェニル−2−ナフチルメチル、5−フ
ェニル−2−ナフチルメチル、8−フェニル−2−ナフ
チルメチルのようなフェニルを有するアラルキル基; 7) 例えば、3−トリフルオロメチルベンジル、4−
トリフルオロメチルベンジル、4−トリフルオロメチル
−1−ナフチルメチル、5−トリフルオロメチル−1−
ナフチルメチル、8−トリフルオロメチル−1−ナフチ
ルメチル、4−トリフルオロメチル−2−ナフチルメチ
ル、5−トリフルオロメチル−2−ナフチルメチル、8
−トリフルオロメチル−2−ナフチルメチルのようなト
リフルオロメチルを有するアラルキル基; 8) 例えば2−アミノベンジル、3−アミノベンジ
ル、4−アミノベンジル、4−アミノ−1−ナフチルメ
チル、8−アミノ−2−ナフチルメチルのような無置換
アミノを有するアラルキル基;置換アミノを有するアラ
ルキル基としては、 i)例えば3−メチルアミノベンジル、4−エチルアミ
ノベンジル、3−プロピルアミノベンジル、3−イソプ
ロピルアミノベンジル、4−ブチルアミノベンジル、3
−イソブチルアミノベンジルのような水素原子とアルキ
ルとの組み合わせからなる置換アミノを有するアラルキ
ル; ii)例えば4−ベンジルアミノベンジル、4−(2−
フェニルエチルアミノ)ベンジル、4−(1−フェニル
エチルアミノ)ベンジル、4−(4−フェニルブチルア
ミノ)ベンジル、4−(1−ナフチルメチルアミノ)ベ
ンジルのような水素原子とアラルキルとの組み合わせか
らなる置換アミノを有するアラルキル; iii)例えば4−フェニルアミノベンジル、4−(1
−ナフチルアミノ)ベンジルのような水素原子とアリー
ルとの組み合わせからなる置換アミノを有するアラルキ
ル; iv)例えば4−ホルミルアミノベンジル、4−アセチ
ルアミノベンジル、4−ブチリルアミノベンジル、4−
ピバロイルアミノベンジル、4−ヘキサノイルアミノベ
ンジル、4−オクタノイルアミノベンジル、4−ウンデ
カノイルアミノベンジルのような水素原子と脂肪族アシ
ルとの組み合わせからなる置換アミノを有するアラルキ
ル; v)例えば4−フェニルアセチルアミノベンジル、4−
(4−フェニルブチリルアミノ)ベンジル、4−(6−
フェニルヘキサノイルアミノ)ベンジル、4−(α−メ
チルフェニルアセチルアミノ)ベンジル、4−(α,α
−ジメチルフェニルアセチルアミノ)ベンジルのような
水素原子と芳香脂肪族アシルとの組み合わせからなる置
換アミノを有するアラルキル; vi)例えば4−ベンゾイルアミノベンジル、4−(1
−ナフトイルアミノ)ベンジル、4−(2−ナフトイル
アミノ)ベンジルのような水素原子と芳香族アシルとの
組み合わせからなる置換アミノを有するアラルキル; vii)例えば4−ジメチルアミノベンジル、4−ジエ
チルアミノベンジル、4−(N−メチル−N−エチルア
ミノ)ベンジルのようなアルキルとアルキルとの組み合
わせからなる置換アミノを有するアラルキル; viii)例えば4−(N−エチル−N−ベンジルアミ
ノ)ベンジル、4−(N−t−ブチル−N−ベンジルア
ミノ)ベンジル、4−(N−ヘキシル−N−ベンジルア
ミノ)ベンジルのようなアルキルとアラルキルとの組み
合わせからなる置換アミノを有するアラルキル; ix)例えば4−(N−メチル−N−フェニルアミノ)
ベンジル、4−(N−オクチル−N−フェニルアミノ)
ベンジルのようなアルキルとアリールとの組み合わせか
らなる置換アミノを有するアラルキル; x)例えば4−(N−プロピル−N−アセチルアミノ)
ベンジル、4−(N−エチル−N−ヘキサノイルアミ
ノ)ベンジルのようなアルキルと脂肪族アシルとの組み
合わせからなる置換アミノを有するアラルキル; xi)例えば4−(N−エチル−N−フェニルアセチル
アミノ)ベンジル、4−[N−メチル−N−(6−フェ
ニルヘキサノイル)アミノ]ベンジルのようなアルキル
と芳香脂肪族アシルとの組み合わせからなる置換アミノ
を有するアラルキル; xii)例えば4−(N−メチル−N−ベンゾイルアミ
ノ)ベンジル、4−(N−ヘプチル−N−ベンゾイルア
ミノ)ベンジルのようなアルキルと芳香族アシルとの組
み合わせからなる置換アミノを有するアラルキル; xiii)例えば4−ジベンジルアミノベンジル、4−
[N−ベンジル−N−(2−ナフチルメチル)アミノ]
ベンジルのようなアラルキルとアラルキルとの組み合わ
せからなる置換アミノを有するアラルキル; xiv)例えば4−(N−ベンジル−N−フェニルアミ
ノ)ベンジル、4−[N−(3−フェニルプロピル)−
N−フェニルアミノ]ベンジルのようなアラルキルとア
リールとの組み合わせからなる置換アミノを有するアラ
ルキル; xv)例えば4−(N−ベンジル−N−アセチルアミ
ノ)ベンジル、4−(N−ベンジル−N−ペンタノイル
アミノ)ベンジルのようなアラルキルと脂肪族アシルと
の組み合わせからなる置換アミノを有するアラルキル; xvi)例えば4−(N−ベンジル−N−フェニルアセ
チルアミノ)ベンジル、4−[N−ベンジル−N−(4
−フェニルブチリル)アミノ]ベンジルのようなアラル
キルと芳香脂肪族アシルとの組み合わせからなる置換ア
ミノを有するアラルキル; xvii)例えば4−(N−ベンジル−N−ベンゾイル
アミノ)ベンジル、4−[N−(2−フェニルエチル)
−N−ベンゾイルアミノ]ベンジルのようなアラルキル
と芳香族アシルとの組み合わせからなる置換アミノを有
するアラルキル; xviii)例えば4−ジフェニルアミノベンジル、4
−[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ベン
ジルのようなアリールとアリールとの組み合わせからな
る置換アミノを有するアラルキル; xix)例えば4−(N−フェニル−N−アセチルアミ
ノ)ベンジル、4−(N−フェニル−N−ヘキサノイル
アミノ)ベンジルのようなアリールと脂肪族アシルとの
組み合わせからなる置換アミノを有するアラルキル; xx)例えば4−(N−フェニル−N−フェニルアセチ
ルアミノ)ベンジル、4−[N−フェニル−N−(4−
フェニルブチリル)アミノ]ベンジルのようなアリール
と芳香脂肪族アシルとの組み合わせからなる置換アミノ
を有するアラルキル; xxi)例えば4−(N−フェニル−N−ベンゾイルア
ミノ)ベンジルのようなアリールと芳香族アシルとの組
み合わせからなる置換アミノを有するアラルキル; xxii)例えば4−ジアセチルアミノベンジル、4−
(N−ブチリル−N−ヘキサノイルアミノ)ベンジルの
ような脂肪族アシルと脂肪族アシルとの組み合わせから
なる置換アミノを有するアラルキル; xxiii)例えば4−(N−アセチル−N−フェニル
アセチルアミノ)ベンジル、4−(N−ブチリル−N−
フェニルアセチルアミノ)ベンジルのような脂肪族アシ
ルと芳香脂肪族アシルとの組み合わせからなる置換アミ
ノを有するアラルキル; xxiv)例えば4−(N−アセチル−N−ベンゾイル
アミノ)ベンジル、4−[N−ブチリル−N−(2−ナ
フトイル)アミノ]ベンジルのような脂肪族アシルと芳
香族アシルとの組み合わせからなる置換アミノを有する
アラルキル; xxv)例えば4−(N、N−ジフェニルアセチルアミ
ノ)ベンジル、4−[N−フェニルアセチル−N−(4
−フェニルブチリル)アミノ]ベンジルのような芳香脂
肪族アシルと芳香脂肪族アシルとの組み合わせからなる
置換アミノを有するアラルキル; xxvi)例えば4−(N−フェニルアセチル−N−ベ
ンゾイルアミノ)ベンジル、4−[N−フェニルアセチ
ル−N−(2−ナフトイル)アミノ]ベンジルのような
芳香脂肪族アシルと芳香族アシルとの組み合わせからな
る置換アミノを有するアラルキル; xxvii)例えば4−ジベンゾイルアミノベンジル、
4−[N−ベンゾイル−N−(2−ナフトイル)アミ
ノ]ベンジルのような芳香族アシルと芳香族アシルとの
組み合わせからなる置換アミノを有するアラルキル;を
挙げることができる。
【0068】ここに、Xが示すベンズイミダゾール環基
の1位および/または2位に置換分(a)が存在する場
合、該置換分(a)は、好適には炭素数1ないし4個を
有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換分
(c)を有していてもよい炭素数6ないし10個を有す
るアリール基または置換分(c)を有していてもよい炭
素数7ないし11個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の
アラルキル基である。
【0069】従って、Xが1ないし5個の置換分(a)
を有するベンズイミダゾール環基としては、例えば、1
−メチルベンズイミダゾール−2−イル、1−エチルベ
ンズイミダゾール−2−イル、1−プロピルベンズイミ
ダゾール−2−イル、1−イソプロピルベンズイミダゾ
ール−2−イル、1−ブチルベンズイミダゾール−2−
イル、6−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−
イル、5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール−2−
イル、6−メトキシ−1−メチルベンズイミダゾール−
2−イル、5−メトキシ−1−メチルベンズイミダゾー
ル−2−イル、1−エチル−6−メトキシベンズイミダ
ゾール−2−イル、1−エチル−5−メトキシベンズイ
ミダゾール−2−イル、6−メトキシ−1−プロピルベ
ンズイミダゾール−2−イル、5−メトキシ−1−プロ
ピルベンズイミダゾール−2−イル、1−イソプロピル
−6−メトキシベンズイミダゾール−2−イル、1−イ
ソプロピル−5−メトキシベンズイミダゾール−2−イ
ル、1−イソブチル−6−メトキシベンズイミダゾール
−2−イル、1−イソブチル−5−メトキシベンズイミ
ダゾール−2−イル、6−エトキシ−1−メチルベンズ
イミダゾール−2−イル、5−エトキシ−1−メチルベ
ンズイミダゾール−2−イル、1−メチル−6−プロポ
キシベンズイミダゾール−2−イル、1−メチル−5−
プロポキシベンズイミダゾール−2−イル、6−イソプ
ロポキシ−1−メチルベンズイミダゾール−2−イル、
5−イソプロポキシ−1−メチルベンズイミダゾール−
2−イル、6−ブトキシ−1−メチルベンズイミダゾー
ル−2−イル、5−ブトキシ−1−メチルベンズイミダ
ゾール−2−イル、6−イソブトキシ−1−メチルベン
ズイミダゾール−2−イル、5−イソブトキシ−1−メ
チルベンズイミダゾール−2−イル、6−s−ブトキシ
−1−メチルベンズイミダゾール−2−イル、5−s−
ブトキシ−1−メチルベンズイミダゾール−2−イル、
6−t−ブトキシ−1−メチルベンズイミダゾール−2
−イル、5−t−ブトキシ−1−メチルベンズイミダゾ
ール−2−イル、6−ブトキシ−1−プロピルベンズイ
ミダゾール−2−イル、5−ブトキシ−1−プロピルベ
ンズイミダゾール−2−イル、6−ベンジルオキシ−1
−メチルベンズイミダゾール−2−イル、5−ベンジル
オキシ−1−メチルベンズイミダゾール−2−イル、5
−メトキシ−1,6−ジメチルベンズイミダゾール−2
−イル、6−メトキシ−1,5−ジメチルベンズイミダ
ゾール−2−イル、6−ブロム−5−メトキシ−1−メ
チルベンズイミダゾール−2−イル、5−ブロム−6−
メトキシ−1−メチルベンズイミダゾール−2−イル、
5−エトキシ−6−フルオロ−1−メチルベンズイミダ
ゾール−2−イル、6−エトキシ−5−フルオロ−1−
メチルベンズイミダゾール−2−イル、5,7−ジフル
オロ−1−メチルベンズイミダゾール−2−イル、4,
6−ジフルオロ−1−メチルベンズイミダゾール−2−
イル、6−フルオロ−1−メチルベンズイミダゾール−
2−イル、5−フルオロ−1−メチルベンズイミダゾー
ル−2−イル、5−クロロ−1,6−ジメチルベンズイ
ミダゾール−2−イル、6−クロロ−1,5−ジメチル
ベンズイミダゾール−2−イル、5−クロロ−1,6−
ジエチルベンズイミダゾール−2−イル、6−クロロ−
1,5−ジエチルベンズイミダゾール−2−イル、5−
エチル−1−メチルベンズイミダゾール−2−イル、6
−エチル−1−メチルベンズイミダゾール−2−イル、
5−ブロモ−1−メチルベンズイミダゾール−2−イ
ル、6−ブロモ−1−メチルベンズイミダゾール−2−
イル、7−ブロモ−1−メチル−5−トリフルオロメチ
ルベンズイミダゾール−2−イル、4−ブロモ−1−メ
チル−6−トリフルオロメチルベンズイミダゾール−2
−イル、7−クロロ−1−メチル−5−トリフルオロメ
チルベンズイミダゾール−2−イル、4−クロロ−1−
メチル−6−トリフルオロメチルベンズイミダゾール−
2−イル、1−メチル−7−トリフルオロメチルベンズ
イミダゾール−2−イル、1−メチル−4−トリフルオ
ロメチルベンズイミダゾール−2−イル、1−メチル−
5−トリフルオロメチルベンズイミダゾール−2−イ
ル、1−メチル−6−トリフルオロメチルベンズイミダ
ゾール−2−イル、5−ブロモ−1,6,7−トリメチ
ルベンズイミダゾール−2−イル、6−ブロモ−1,
4,5−トリメチルベンズイミダゾール−2−イル、5
−フルオロ−6−クロロ−1−メチルベンズイミダゾー
ル−2−イル、6−フルオロ−5−クロロ−1−メチル
ベンズイミダゾール−2−イル、5−ブロモ−1,7−
ジメチルベンズイミダゾール−2−イル、6−ブロモ−
1,4−ジメチルベンズイミダゾール−2−イル、6−
t−ブチル−1−メチルベンズイミダゾール−2−イ
ル、5−t−ブチル−1−メチルベンズイミダゾール−
2−イル、6−ヒドロキシ−1−メチルベンズイミダゾ
ール−2−イル、5−ヒドロキシ−1−メチルベンズイ
ミダゾール−2−イル、1,7−ジメチルベンズイミダ
ゾール−2−イル、1,4−ジメチルベンズイミダゾー
ル−2−イル、6,7−ジクロロ−1−メチルベンズイ
ミダゾール−2−イル、4,5−ジクロロ−1−メチル
ベンズイミダゾール−2−イル、5,6,7−トリフル
オロ−1−メチルベンズイミダゾール−2−イル、4,
5,6−トリフルオロ−1−メチルベンズイミダゾール
−2−イル、5−ブロモ−6−ベンジルオキシ−1−メ
チルベンズイミダゾール−2−イル、6−ブロモ−5−
ベンジルオキシ−1−メチルベンズイミダゾール−2−
イル、7−クロロ−1−メチルベンズイミダゾール−2
−イル、4−クロロ−1−メチルベンズイミダゾール−
2−イル、6−ヒドロキシ−1,5,7−トリメチルベ
ンズイミダゾール−2−イル、5−ヒドロキシ−1,
4,6−トリメチルベンズイミダゾール−2−イル、1
−メチルベンズイミダゾール−6−イル、1−エチルベ
ンズイミダゾール−6−イル、1−プロピルベンズイミ
ダゾール−6−イル、1−イソプロピルベンズイミダゾ
ール−6−イル、1−ブチルベンズイミダゾール−6−
イル、1−ベンジルベンズイミダゾール−6−イル、1
−メチルベンズイミダゾール−7−イル、1−エチルベ
ンズイミダゾール−7−イル、1−ベンジルベンズイミ
ダゾール−7−イル、1−メチルベンズイミダゾール−
4−イル、1−メチルベンズイミダゾール−5−イル、
1,2−ジメチルベンズイミダゾール−6−イル、5−
ヒドロキシ−1,4,6,7−テトラメチルベンズイミ
ダゾール−2−イル、1−エチル−5−ヒドロキシ−
4,6,7−トリメチルベンズイミダゾール−2−イ
ル、1−ベンジルベンズイミダゾール−5−イル、5−
アセトキシ−1,4,6,7−テトラメチルベンズイミ
ダゾール−2−イル、のようなベンズイミダゾール環
基、を挙げることができる。
【0070】本発明の前記一般式(1)を有する化合物
は、常法に従って薬理上許容される塩にすることができ
る。そのような塩として例えば、フッ化水素酸、塩酸、
臭化水素酸、沃化水素酸のようなハロゲン化水素酸の
塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩
またはメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン
酸、エタンスルホン酸のような低級アルカンスルホン酸
の塩;ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸の
ようなアリールスルホン酸の塩;グルタミン酸、アスパ
ラギン酸のようなアミノ酸の塩;酢酸、フマール酸、酒
石酸、蓚酸、マレイン酸、りんご酸、コハク酸、安息香
酸、マンデル酸、アスコルビン酸、乳酸、グルコン酸、
クエン酸のようなカルボン酸の塩等の有機酸塩を挙げる
ことができる。
【0071】更に、前記一般式(1)を有する化合物
は、常法に従って金属塩にすることができる。そのよう
な塩としては例えばリチウム、ナトリウム、カリウムの
ようなアルカリ金属の塩;カルシウム、バリウム、マグ
ネシウムのようなアルカリ土類金属の塩;アルミニウム
塩等の無機塩を挙げることができる。
【0072】なお、前記一般式(1)を有する化合物
は、種々の異性体を有する。即ち、Zが2,4−ジオキ
ソチアゾリジン−5−イルメチルまたは2,4−ジオキ
ソオキサゾリジン−5−イルメチル基を示す場合、該チ
アゾリジン環の5位およびオキサゾリジン環の5位は不
斉炭素原子である。前記一般式(1)においては、これ
ら不斉炭素原子に基づく立体異性体およびこれら異性体
の等量および非等量混合物がすべて単一の式で示されて
いる。従って、本発明においてはこれらの異性体および
これらの異性体の混合物をもすべて含むものである。
【0073】更に、前記一般式(1)を有する化合物に
おいて、Zが2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル、2,4−ジオキソオキサゾリジン−5−イルメ
チル、2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イリデニル
メチル、3,5−ジオキソオキサジアゾリジン−2−イ
ルメチルを示す場合、種々の互変異性体の存在が考えら
れる。例えば次に示す通りである。
【0074】
【化5】
【0075】
【化6】
【0076】
【化7】
【0077】
【化8】
【0078】前記一般式(1)においては、これらに基
づく互変異性体およびこれらの異性体の等量および非等
量混合物がすべて単一の式で示されている。従って、本
発明においてはこれらの異性体およびこれらの異性体の
混合物をもすべて含むものである。
【0079】更に本発明において、前記一般式(1)を
有する化合物またはその薬理上許容される塩が溶剤和物
(例えば水和物)を形成する場合には、これらもすべて
含むものである。
【0080】更に本発明において、生体内において代謝
されて前記一般式(1)を有する化合物またはその塩に
変換される化合物、いわゆるプロドラッグもすべて含む
ものである。
【0081】本発明の前記一般式(1)を有する化合物
の具体例としては、例えば、下記の表に記載する化合物
を例示することができるが、本発明は、これらの化合物
に限定されるものではない。
【0082】表 1
【0083】
【化9】
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】
【表3】
【0087】
【表4】
【0088】
【表5】
【0089】
【表6】
【0090】
【表7】
【0091】
【表8】
【0092】
【表9】
【0093】
【表10】
【0094】
【表11】
【0095】
【表12】
【0096】
【表13】
【0097】
【表14】
【0098】
【表15】
【0099】
【表16】
【0100】
【表17】
【0101】
【表18】
【0102】
【表19】
【0103】
【表20】
【0104】
【表21】
【0105】
【表22】
【0106】
【表23】
【0107】
【表24】
【0108】
【表25】
【0109】
【表26】
【0110】
【表27】
【0111】
【表28】
【0112】
【表29】
【0113】表 2
【0114】
【化10】
【0115】
【表30】
【0116】
【表31】
【0117】
【表32】
【0118】
【表33】
【0119】
【表34】
【0120】
【表35】
【0121】
【表36】
【0122】
【表37】
【0123】
【表38】
【0124】
【表39】
【0125】
【表40】
【0126】
【表41】
【0127】
【表42】
【0128】
【表43】
【0129】
【表44】
【0130】
【表45】
【0131】
【表46】
【0132】
【表47】
【0133】
【表48】
【0134】
【表49】
【0135】
【表50】
【0136】
【表51】
【0137】
【表52】
【0138】
【表53】
【0139】
【表54】
【0140】
【表55】
【0141】
【表56】
【0142】表 3
【0143】
【化11】
【0144】
【表57】
【0145】
【表58】
【0146】
【表59】
【0147】
【表60】
【0148】
【表61】
【0149】
【表62】
【0150】
【表63】
【0151】
【表64】
【0152】
【表65】
【0153】
【表66】
【0154】
【表67】
【0155】
【表68】
【0156】
【表69】
【0157】
【表70】
【0158】
【表71】
【0159】
【表72】
【0160】
【表73】
【0161】
【表74】
【0162】
【表75】
【0163】
【表76】
【0164】
【表77】
【0165】
【表78】
【0166】
【表79】
【0167】
【表80】
【0168】
【表81】
【0169】
【表82】
【0170】
【表83】
【0171】表 4
【0172】
【化12】
【0173】
【表84】
【0174】
【表85】
【0175】
【表86】
【0176】
【表87】
【0177】
【表88】
【0178】
【表89】
【0179】
【表90】
【0180】
【表91】
【0181】
【表92】
【0182】
【表93】
【0183】
【表94】
【0184】
【表95】
【0185】
【表96】
【0186】
【表97】
【0187】
【表98】
【0188】
【表99】
【0189】
【表100】
【0190】
【表101】
【0191】
【表102】
【0192】
【表103】
【0193】
【表104】
【0194】
【表105】
【0195】
【表106】
【0196】
【表107】
【0197】
【表108】
【0198】
【表109】
【0199】
【表110】
【0200】表 5
【0201】
【化13】
【0202】
【表111】
【0203】
【表112】
【0204】
【表113】
【0205】
【表114】
【0206】
【表115】
【0207】
【表116】
【0208】
【表117】
【0209】
【表118】
【0210】
【表119】
【0211】
【表120】
【0212】
【表121】
【0213】
【表122】
【0214】
【表123】
【0215】
【表124】
【0216】
【表125】
【0217】
【表126】
【0218】
【表127】
【0219】
【表128】
【0220】
【表129】
【0221】
【表130】
【0222】
【表131】
【0223】
【表132】
【0224】
【表133】
【0225】
【表134】
【0226】
【表135】
【0227】
【表136】
【0228】
【表137】
【0229】表1乃至表5中の略記は以下の通りであ
る。 Me=メチル、 Et=エチル、 Pr=プロピル、 iPr=イソプロピル、 Bu=ブチル、 iBu=イソブチル、 sBu=セカンダリ−ブチル、 tBu=ターシャリブチル、 Bz=ベンジル、 Ac=アセチル。
【0230】上記表において、好適には、例示化合物番
号:1−11、1−16、1−18、1−22、1−2
7、1−49、1−50、1−54、1−56、1−9
8、1−100、1−109、1−129、1−14
6、1−155、1−156、1−229、1−23
7、1−238、1−247、1−250、2−11、
2−49、2−146、2−229、2−237、2−
250、3−11、3−49、3−146、3−22
9、3−237、3−250、4−11、4−49、4
−146、4−229、4−237、4−250、5−
11、5−49、5−146、5−229、5−23
7、5−250の化合物である。
【0231】更に好適には、例示化合物番号:1−1
1、1−16、1−18、1−22、1−27、1−4
9、1−50、1−54、1−56、1−98、1−1
00、1−109、1−129、1−146、1−22
9、1−237、1−238、1−247、1−250
2−11、2−49、2−146、2−229、2−2
37、2−250、3−11、3−49、3−146、
3−229、3−237、3−250の化合物である。
【0232】更により好適には、例示化合物番号:1−
11、1−16、1−27、1−49、1−50、1−
54、1−98、1−100、1−109、1−12
9、1−146、1−229、1−237、1−23
8、1−250の化合物である。
【0233】最も好適には、例示化合物番号1−11:
5−[4−(1−メチルベンズイミダゾール−2−イル
メトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオン、 1−49:5−[4−(6−メトキシ−1−メチルベン
ズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾ
リジン−2,4−ジオン、 1−146:5−[4−(5−メトキシ−1−メチルベ
ンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]チア
ゾリジン−2,4−ジオン、 1−229:5−[4−(1−ベンジルベンズイミダゾ
ール−5−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−
2,4−ジオン、 1−237:5−[4−(5−ヒドロキシ−1,4,
6,7−テトラメチルベンズイミダゾール−2−イルメ
トキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオン、お
よび 1−250:5−[4−(5−アセトキシ−1,4,
6,7−テトラメチルベンズイミダゾール−2−イルメ
トキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオンであ
る。
【0234】
【発明の実施の形態】次に、前記一般式(1)を有する
化合物の製造法を述べる。
【0235】製造法(I)
【0236】
【化14】
【0237】第1工程は前記一般式(3)(式中、Xお
よびmは前述したものと同意義を示す。)を有する化合
物を製造する工程であり、前記一般式(2)(式中、X
およびmは前述したものと同意義を示し、R′は炭素数
1ないし5個を有する直鎖状または分枝鎖状のアルキル
基を示す。)を有する化合物を還元することにより行な
われる。
【0238】R′が示す炭素数1ないし5個を有する直
鎖状または分枝鎖状のアルキル基としては、置換分
(b)について述べたのと同様な基をあげることができ
る。好適にはメチル、エチル、n−ブチルである。反応
は通常、還元剤の存在下で水素添加することにより行な
われる。使用される還元剤としては、例えば水素化ホウ
素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホ
ウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化
ジイソプロピルアルミニウムのような金属水素化物があ
げられる。
【0239】反応は通常、溶剤の存在下で好適に行なわ
れる。使用される溶剤としては、反応に影響を与えなけ
れば特に限定はなく例えば、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素類;ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのような
エーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド
類;メタノール、エタノール、イソプロパノールのよう
なアルコール類;またはこれらの混合溶剤が好適に用い
られる。
【0240】反応は冷却下ないし加温下で行なわれる。
反応時間は反応試薬、反応温度などによって異なるが、
通常0.5時間ないし数日間である。
【0241】反応は好適にはアルコール類またはアルコ
ール類との混合溶剤中で水素化ホウ素リチウムの存在
下、1時間ないし1日間、室温ないし還流下で行なわれ
るか、あるいは炭化水素類またはエーテル類の溶剤中、
水素化アルミニウムリチウムまたは水素化ジイソブチル
アルミニウムの存在下、1時間ないし10時間、冷却下
ないし加温下で行なわれる。
【0242】第2工程は前記一般式(5)[式中、X、
Y、Rおよびmは前述したものと同意義を示し、Z′は
【0243】
【化15】
【0244】(式中、Trはトリフェニルメチル基を示
す。)を示す。]を有する化合物を製造する工程であ
り、前記一般式(3)(式中、Xおよびmは前述したも
のと同意義を示す。)を有する化合物と前記一般式
(4)(式中、Y、RおよびZ′は前述したものと同意
義を示す。)を有する化合物とを通常の光延反応〔 O.
Mitsunobu 、シンセシス(Synthesis) 、1頁(1981
年)〕に準じた反応に付すことによって行なわれる。
【0245】反応は通常溶剤の存在下でアゾ化合物類と
ホスフィン類の存在下で行われる。反応試薬のアゾ化合
物類としてはアゾジカルボン酸ジエチル、1、1’−
(アゾジカルボニル)ジピペリジンなどが用いられる。
ホスフィン類としてはトリフェニルホスフィン、トリブ
チルホスフィンなどが用いられる。
【0246】反応は通常、溶剤の存在下で好適に行われ
る。使用される溶剤としては反応に影響を与えなければ
特に限定はなく、例えばベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素類;クロロホ
ルム、ジクロロメタン、1、2−ジクロロエタンのよう
なハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリ
ン酸トリアミドのようなアミド類;またはこれらの混合
溶剤が好適に用いられる。
【0247】反応温度は室温下ないし加温下で行なわ
れ、好適には室温下ないし60℃で行われる。反応時間
は反応試薬、反応温度、溶剤などによって異なるが、通
常数時間ないし数日間であり、好適には5時間ないし3
日間である。
【0248】第3工程は前記一般式(1)(式中、X、
Y、Z、Rおよびmは前述したものと同意義を示す。但
し、Zが、基 −CH2 N(OH)C(=O)−NH
2 、であるものは除く。)を有する化合物を製造する工
程であり、前記一般式(5)(式中、X、Y、R、mお
よびZ′は前述したものと同意義を示す。)を有する化
合物に溶剤の存在下または非存在下でトリフルオロ酢
酸、トリフルオロメタンスルホン酸、酢酸、塩酸、硫酸
などのような酸と反応させることによって行なわれる。
【0249】溶剤を使用する場合、使用される溶剤とし
ては反応に影響を与えなければ特に限定はなく、例えば
ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタンの
ような炭化水素類;クロロホルム、ジクロロメタン、四
塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテ
ル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;酢酸
エチル、酢酸メチルのようなエステル類;水;またはこ
れらの混合溶剤が好適に用いられる。反応温度は氷冷下
ないし加温下である。反応時間は反応試薬、反応温度、
溶剤などによって異なるが、通常数十分ないし数十時間
であり、好適には0.5時間ないし10時間である。
【0250】また、本工程は前記一般式(5)を有する
化合物に接触水素添加反応を行うことによっても達成さ
れる。使用される触媒としては例えばパラジウム−炭
素、パラジウム黒、酸化白金、白金黒などがあげられ、
好適にはパラジウム−炭素である。
【0251】反応は通常、溶剤の存在下で好適に行なわ
れる。使用される溶剤としては反応に影響を与えなけれ
ば特に限定はなく、例えばベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素類;クロロホ
ルム、ジクロロメタン、四塩化炭素のようなハロゲン化
炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサンのようなエーテル類;メタノール、エタノー
ル、イソプロパノールのようなアルコール類;ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリ
ン酸トリアミドのようなアミド類;またはこれらの混合
溶剤が好適に用いられる。
【0252】反応温度は室温下ないし加温下である。反
応時間は反応試薬、反応温度、溶剤などによって異なる
が、通常数時間ないし数日間であり、好適には1時間な
いし1日間である。
【0253】製造法(II)
【0254】
【化16】
【0255】第4工程は前記一般式(6)(式中、X、
Rおよびmは前述したものと同意義を示す。)を有する
化合物を製造する工程であり、前記一般式(3)(式
中、Xおよびmは前述したものと同意義を示す。)に水
素化ナトリウムのような塩基を作用させた(第1段階)
後、2−メトキシ−4−フルオロベンズアルデヒド、3
−メチル−4−フルオロベンズアルデヒドのようなp−
フロロベンズアルデヒド誘導体と反応させる(第2段
階)ことにより達成される。
【0256】第1段階は通常、溶剤の存在下で好適に行
われる。使用される溶剤としては、反応に影響を与えな
ければ特に限定はなく、例えばベンゼン、トルエン、キ
シレン、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素類;ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのよう
なエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド
類;またはこれらの混合溶剤が好適に用いられる。
【0257】反応は氷冷下ないし加温下で行なわれる。
反応時間は反応試薬、反応温度、溶剤などによって異な
るが、通常数十分ないし1日間であり、好適には1時間
ないし10時間である。
【0258】第2段階は第1段階反応が終了後、反応混
合物中にp−フロロベンズアルデヒド誘導体を加え、室
温下ないし加温下に反応させることによって行なわれ
る。
【0259】反応時間は反応試薬、反応温度などによっ
て異なるが、通常数十分ないし数日間である。
【0260】第5工程は前記一般式(7)(式中、X、
Rおよびmは前述したものと同意義を示す。)を有する
化合物を製造する工程であり、前記一般式(6)(式
中、X、Rおよびmは前述したものと同意義を示す。)
を有する化合物とチアゾリジン−2、4−ジオンとを反
応させることによって得られる。
【0261】反応は触媒の存在下または非存在下で行な
われる。反応を触媒の存在下で行う場合、使用される触
媒としては、例えば酢酸ナトリウム、ピペリジニウムア
セテートまたはピペリジニウムベンゾエートなどがあげ
られる。
【0262】反応は通常、溶剤の存在下で好適に行なわ
れる。使用される溶剤としては反応に影響を与えなけれ
ば特に限定はなく、例えばベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素類;ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエ
ーテル類;メタノール、エタノール、イソプロパノール
のようなアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのよう
なアミド類;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−
ジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類;アセト
ニトリル、プロピオニトリルのようなニトリル類;ギ酸
エチル、酢酸エチルのようなエステル類;またはこれら
の混合溶剤が好適に用いられる。
【0263】反応は通常加温下に行なわれる。反応時間
は反応試薬、反応温度、溶剤などによって異なるが、通
常1時間ないし50時間である。
【0264】第6工程は前記一般式(8)(式中、X、
Rおよびmは前述したものと同意義を示す。)を有する
化合物を製造する工程であり、前記一般式(7)(式
中、X、Rおよびmは前述したものと同意義を示す。)
を有する化合物を接触水素添加反応による還元に付すこ
とよって行なわれる。使用される触媒としては、例えば
パラジウム−炭素、パラジウム黒であり、好適にはパラ
ジウム−炭素である。
【0265】反応は通常、溶剤の存在下で好適に行われ
る。使用される溶剤としては、反応に影響を与えなけれ
ば特に限定はなく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素類;ジエチ
ルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのような
エーテル類;メタノール、エタノール、イソプロパノー
ルのようなアルコール類;ギ酸、酢酸、プロピオン酸の
ような有機酸類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミ
ド類またはこれらの混合溶剤が好適に用いられる。
【0266】反応は室温下ないし加温下に行われる。反
応は通常大気圧下ないし加圧下で行なわれ、好適には加
圧下で行なわれる。反応時間は圧力、温度、触媒などに
よって異なるが通常数時間ないし数日間であり、好適に
は1時間ないし1日間である。
【0267】また該工程は金属水素化物を反応させるこ
とによっても達成される。反応は通常、WO93/13
09A号に開示された方法に準じて行なうことができ
る。
【0268】製造法(III)
【0269】
【化17】
【0270】第7工程は前記一般式(9)(式中、X、
Rおよびmは前述したものと同意義を示す。)を有する
化合物を製造する工程であり、前記一般式(6)(式
中、X、Rおよびmは前述したものと同意義を示す。)
を有する化合物とヒドロキシルアミン(好適にはヒドロ
キシルアミン塩酸塩)とを反応させた後、還元すること
により得られる。
【0271】前記一般式(6)を有する化合物とヒドロ
キシルアミン(塩酸塩)との反応は通常溶剤の存在下で
好適に行なわれる。使用される溶剤としては、反応に影
響を与えなければ特に限定はなく、例えばベンゼン、ト
ルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水
素類;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフ
ランのようなエーテル類;メタノール、エタノール、イ
ソプロパノールのようなアルコール類;ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸ト
リアミドのようなアミド類;ジクロロメタン、クロロホ
ルム、1,2−ジクロロエタンのようなハロゲン化炭化
水素類;アセトニトリル、プロピオニトリルのようなニ
トリル類;ギ酸エチル、酢酸エチルのようなエステル
類;ピリジン、トリエチルアミン、N、N−ジイソプロ
ピル−N−エチルアミンのようなアミン類;またはこれ
らの混合溶剤が好適に用いられる。
【0272】反応は室温ないし加温下に行なわれる。反
応時間は反応試薬、反応温度、溶剤などによって異なる
が、通常数時間ないし数十時間である。
【0273】次いで、還元反応は還元剤の存在下で水素
添加することにより行われる。使用される還元剤として
は、例えば水素化アルミニウムリチウム、水素化ジイソ
ブチルアルミニウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホ
ウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウムのよう
な金属水素化物があげられる。
【0274】反応は通常、溶剤の存在下で好適に行なわ
れる。使用される溶剤としては、反応に影響を与えなけ
れば特に限定はなく、例えばベンゼン、トルエン、キシ
レン、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素類;ジエチ
ルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのような
エーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド
類;メタノール、エタノール、イソプロパノールのよう
なアルコール類;またはこれらの混合溶剤が好適に用い
られる。
【0275】反応は冷却下ないし加温下で行なわれる。
反応時間は反応試薬、反応温度、溶剤などによって異な
るが、通常数十分ないし1日間である。
【0276】第8工程は前記一般式(10)(式中、
X、Rおよびmは前述したものと同意義を示す。)を有
する化合物を製造する工程であり、前記一般式(9)
(式中、X、Rおよびmは前述したものと同意義を示
す。)を有する化合物とトリメチルシリルイソシアネー
ト(イソシアン酸トリメチルシリル)とを反応させるこ
とによって得られる。
【0277】反応は通常、溶剤の存在下で好適に行なわ
れる。使用される溶剤としては、反応に影響を与えなけ
れば特に限定はなく、例えばベンゼン、トルエン、キシ
レン、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素類;ジエチ
ルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのような
エーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド
類;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロ
エタンのようなハロゲン化炭化水素類;またはこれらの
混合溶剤が好適に用いられる。
【0278】反応は冷却下ないし加温下に行なわれる。
反応時間は反応試薬、反応温度、溶剤などによって異な
るが通常数十分ないし数日間である。
【0279】第9工程は前記一般式(11)(式中、
X、Rおよびmは前述したものと同意義を示す。)を製
造する工程であり、前記一般式(9)(式中、X、Rお
よびmは前述したものと同意義を示す。)を有する化合
物とN−(クロロカルボニル)イソシアナートとを反応
させることによって得られる。
【0280】反応は通常、溶剤の存在下で好適に行なわ
れる。使用される溶剤としては、反応に影響を与えなけ
れば特に限定はなく、例えばベンゼン、トルエン、キシ
レン、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素類;ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのような
エーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド
類;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロ
エタンのようなハロゲン化炭化水素類;アセトニトリ
ル、プロピオニトリルのようなニトリル類;ギ酸エチ
ル、酢酸エチルのようなエステル類:またはこれらの混
合溶剤が好適に用いられる。
【0281】反応は冷却下ないし加温下に行なわれる。
反応時間は反応試薬、反応温度、溶剤などによって異な
るが通常数十分ないし数十時間である。
【0282】製造法(IV)
【0283】
【化18】
【0284】第10工程は前記一般式(14)(式中、
Y、Rおよびmは前述したものと同意義を示し、Y′は
酸素原子又は硫黄原子を示し、Qは低級アルコキシカル
ボニル基、ホルミル基、保護されたホルミル基、カルボ
キシル基またはヒドロキシ基を示す。)を有する化合物
を製造する工程であり、前記一般式(12)(式中、Q
は前述したものと同意義を示し、Haloはハロゲン原
子を示す。)を有する化合物と前記一般式(13)(式
中、Y、Y′およびRは前述と同意義を示す。)を有す
る化合物を塩基の存在下に反応させることにより行なわ
れる。
【0285】使用される塩基としては、例えば水素化ナ
トリウム、水素化カリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウ
ムのような無機塩基類およびトリエチルアミンなどのよ
うな有機塩基類があげられる。
【0286】反応は通常、溶剤の存在下で好適に行なわ
れる。使用される溶剤としては、反応に影響を与えなけ
れば特に限定はなく例えば、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素類;ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのような
エーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド
類;またはこれらの混合溶剤が好適に用いられる。
【0287】反応は冷却下ないし加温下で行なわれる。
反応時間は反応試薬、反応温度などによって異なるが、
通常0.5時間ないし数日間である。
【0288】反応は好適にはアミド類またはアミド類と
の混合溶剤中で水素化ナトリウムの存在下、1時間ない
し10時間、冷却下ないし加温下で行なわれる。
【0289】なお、本工程によって製造される前記一般
式(14)を有する化合物は、それらを経由して他の目
的化合物を製造することができるので重要な中間体であ
る。なお、Qがカルボキシル基、ヒドロキシ基である化
合物は、Qが低級アルコキシカルボニル基、ホルミル基
又は保護されたホルミル基から常法によって容易に製造
される。
【0290】第11工程は前記一般式(15)(式中、
X、Y、Y′、Rおよびmは前述と同意義を示す。)を
有する化合物を製造する工程であり、 (a)前記一般式(14)(式中、Y、Y′、Rおよび
mは前述と同意義を示し、Qは低級アルコキシカルボニ
ル基を示す。)を有する化合物と1、2−ジアミノベン
ゼン誘導体を反応させることによって行なわれる。
【0291】ここに、Qが低級アルコキシカルボニル基
を示す場合、該基としは炭素数2ないし7個を有する直
鎖状もしくは分枝鎖状の低級アルコキシカルボニル基が
好ましく、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニ
ル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、s
−ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ペン
チルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニ
ル、ネオペンチルオキシカルボニル、2−メチルブトキ
シカルボニル、1−エチルプロポキシカルボニル、4−
メチルペンチルオキシカルボニル、3−メチルペンチル
オキシカルボニル、2−メチルペンチルオキシカルボニ
ル、1−メチルペンチルオキシカルボニル、3,3−ジ
メチルブトキシカルボニル、2,2−ジメチルブトキシ
カルボニル、1,1−ジメチルブトキシカルボニル、
1,2−ジメチルブトキシカルボニル、1,3−ジメチ
ルブトキシカルボニル、2,3−ジメチルブトキシカル
ボニル、2−エチルブトキシカルボニル、ヘキシルオキ
シカルボニル、イソヘキシルオキシカルボニルを挙げる
ことができる。これらのうち、好ましくは炭素数2ない
し5個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の低級アルコキ
シカルボニル基、例えばメトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカ
ルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニ
ルであり、更に好ましくはメトキシカルボニル、エトキ
シカルボニルである。
【0292】反応は通常、溶剤の存在下または非存在下
に行なわれる。使用される溶剤としては、反応に影響を
与えなければ特に限定はなく例えば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンのような炭化水素類;ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサ
メチルリン酸トリアミドのようなアミド類;メタノー
ル、エタノール、ブタノールのようなアルコール類;酢
酸、プロピオン酸のような酸類;またはこれらの混合溶
剤が好適に用いられる。
【0293】反応は加温下で行なわれる。反応時間は反
応試薬、反応温度などによって異なるが、通常3時間な
いし数日間である。反応は好適には溶剤の非存在下で5
0℃ないし150℃で5時間ないし2日間加温下で行な
われる。
【0294】(b)前記一般式(14)(式中、Y、
Y′、Rおよびmは前述と同意義を示し、Qはホルミル
基を示す。)を有する化合物と1,2−ジアミノベンゼ
ン誘導体を反応させた後、酸化剤と処理することにより
行なわれる。
【0295】反応は通常、溶剤の存在下で好適に行なわ
れる。使用される溶剤としては、反応に影響を与えなけ
れば特に限定はなく例えば、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素類;ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2
−ジメトキシエタンのようなエーテル類;ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸
トリアミドのようなアミド類;メタノール、エタノー
ル、イソプロパノールのようなアルコール類;酢酸、プ
ロピオン酸のような酸類;ジメチルスルホキシドのよう
なスルホキシド類;またはこれらの混合溶剤が好適に用
いられる。反応は室温下ないし加温下で、1時間ないし
数日間で行なわれ、次いで酸化剤で処理される。
【0296】酸化剤としてはヨウ素、酸化銀、四酢酸鉛
などがあげられ、好適にはヨウ素である。酸化剤との処
理は通常、溶剤の存在下で好適に行なわれる。使用され
る溶剤としては反応に影響を与えなければ特に限定はな
く例えば、上記に示した溶剤が用いられる。好適にはエ
ーテル類である。処理は好適には加温下で、1時間ない
し数日間である。
【0297】(c)前記一般式(14)(式中、Y、
Y′、Rおよびmは前述と同意義を示し、Qは保護され
たホルミル基を示す。)でQが保護されたホルミル基で
ある場合、例えばジメトキシメチル、ジエトキシメチ
ル、1,3−ジオキサン−2−イル、1,3−ジオキソ
ラン−2−イル、1,3−ジチアン−2−イル、1,3
−ジチオラン−2−イルがあげられ、第11工程の反応
に先だって、脱保護を行った後、反応に付すことができ
る。脱保護反応は通常の脱保護反応、例えば T.W.Gree
n 、プロテクティブ グループス イン オーガニック
シンセシス(Protective Groups in Organic Synthes
is)、John Wiley&Sons;J.F.W.McOmie、プロテクティ
ブ グループス イン オーガニック ケミストリー
(Protective Groups in Organic Chemistry)、Plenum
Pressに準じて行なうことにより達成される。
【0298】製造法(V)
【0299】
【化19】
【0300】本製造法(V)は前記一般式(14)(式
中、Q、Y、Y′、Rおよびmは前述と同意義を示
す。)を有する化合物を製造する方法である。
【0301】第12工程は前記一般式(17)(式中、
Q、m、YおよびRは前述と同意義を示す。)を有する
化合物を製造する工程であり、前記一般式(12)(式
中、Q、mおよびHaloは前述と同意義を示す。)を
有する化合物と前記一般式(16)(式中、YおよびR
は前述と同意義を示す。)を有する化合物を塩基の存在
下に反応させることにより行なわれる。反応は前記製造
法(IV)に示された第10工程に準じて行なわれる。
【0302】第13工程は前記一般式(18)(式中、
Q、m、YおよびRは前述と同意義を示す。)を有する
化合物を製造する工程であり、前記一般式(17)を有
する化合物を還元することによって得られる。反応は通
常の接触水素添加反応および一般的なニトロ基の還元法
である亜鉛−酢酸法または錫−塩酸法を用いることによ
って行なわれる。
【0303】第14工程は前記一般式(19)(式中、
Q、m、Y、R、R’およびHaloは前述と同意義を
示す。)を有する化合物を製造する工程であり、前記一
般式(18)を有する化合物に Meerwein A
rylation反応を行なうことによって得られる。
【0304】反応は通常、特開昭55−22657号お
よび S.Oae らの方法(Bull.Chem.Soc.Jpn.、53巻、10
65頁(1980年))に準じて行なわれる。
【0305】第15工程は前記一般式(14)(式中、
Q、m、Y、Y′およびRは前述と同意義を示す。)を
有する化合物を製造する工程であり、前記一般式(1
9)を有する化合物と尿素またはチオ尿素を反応させ、
次いで加水分解反応に付すことによって行なわれる。反
応は通常、特開昭55−22657号に記載の方法に準
じて行なわれる。
【0306】このようにして得られた前記一般式(1
4)(式中、Q、m、Y、Y′およびRは前述と同意義
を示す。)を有する化合物は、前述の第11工程の
(a)または(b)で述べたと同様な反応に付すことに
よって、前記一般式(15)(式中、X、Y、Y′、R
およびmは前述と同意義を示す。)を有する化合物が得
られる。
【0307】上記製造法(I)における原料化合物であ
る前記一般式(2)を有する化合物が、下記一般式(2
−1):
【0308】
【化20】
【0309】[式中のベンズイミダゾール環の2位、4
位、5位、6位および7位は置換分(a)で置換されて
いてもよく、mおよびR’は前述したものと同意義を示
す。ここに、ベンズイミダゾール環の2位が置換分
(a)で置換されている場合、該置換分(a)は、好適
には炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖
状のアルキル基、置換分(c)を有していてもよい炭素
数6ないし10個を有するアリール基または置換分
(c)を有していてもよい炭素数7ないし11個を有す
る直鎖状もしくは分枝鎖状のアラルキル基である。]を
有する場合、該化合物は下記の方法にしたがって合成す
ることができる。
【0310】
【化21】
【0311】第16工程は前記一般式(22)[式中の
ベンズイミダゾール環の2位、4位、5位、6位および
7位は置換分(a)で置換されていてもよい。ここに、
ベンズイミダゾール環の2位が置換分(a)で置換され
ている場合、該置換分(a)は、好適には炭素数1ない
し4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、
置換分(c)を有していてもよい炭素数6ないし10個
を有するアリール基または置換分(c)を有していても
よい炭素数7ないし11個を有する直鎖状もしくは分枝
鎖状のアラルキル基である。]を有する化合物を合成す
る工程であり、前記一般式(20)[式中のベンゼン環
部分は、1ないし4個の置換分(a)を有していてもよ
い。]を有する化合物と、前記一般式(21)[式中の
炭素原子は、水素原子の代わりに置換分(a)を有して
いてもよく、R''は水素原子または低級アルキル基を示
す。ここに式中の炭素原子が水素原子の代わりに置換分
(a)を有している場合、該置換分(a)は、好適には
炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の
アルキル基、置換分(c)を有していてもよい炭素数6
ないし10個を有するアリール基または置換分(c)を
有していてもよい炭素数7ないし11個を有する直鎖状
もしくは分枝鎖状のアラルキル基である。]を有する化
合物とを、前述の第11工程に準じて反応させることに
より行われる。
【0312】ここにR''が低級アルキル基を示す場合、
該基としては炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしく
は分枝鎖状のアルキル基が好ましく、例えばメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネ
オペンチル、2−メチルブチル、1−エチルプロピル、
4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチル
ペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチ
ル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチ
ル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチ
ル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、ヘキ
シル、イソヘキシルをあげることができる。好適には炭
素数1ないし4個を有するアルキル基であり、さらに好
適にはメチル、エチルである。
【0313】第17工程は前記一般式(2−1)[式中
のベンズイミダゾール環の2位、4位、5位、6位およ
び7位は置換分(a)で置換されていてもよく、mおよ
びR’は前述したものと同意義を示す。ここに、ベンズ
イミダゾール環の2位が置換分(a)で置換されている
場合、該置換分(a)は、好適には炭素数1ないし4個
を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換分
(c)を有していてもよい炭素数6ないし10個を有す
るアリール基または置換分(c)を有していてもよい炭
素数7ないし11個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の
アラルキル基である。]を有する化合物を製造する工程
であり、前記一般式(22)[式中のベンズイミダゾー
ル環の2位、4位、5位、6位および7位は置換分
(a)で置換されていてもよい。]を有する化合物に前
記一般式(23)[式中、Halo、mおよびR’は前
述のものと同意義を示す。]を有する化合物を、公知の
方法(例えばLiebigs Ann. Chem., 1078頁(1983 年))に
準じて、縮合させることにより行われる。
【0314】また、上記製造法(I)における原料化合
物である前記一般式(2)を有する化合物が、下記一般
式(2−2):
【0315】
【化22】
【0316】[式中のベンズイミダゾール環基は1ない
し5個の置換分(a)を有していてもよく、mおよび
R’は前述のものと同意義を示す。ここに、イミダゾー
ル環部分が置換分(a)で置換されている場合、該置換
分(a)は、好適には炭素数1ないし4個を有する直鎖
状もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換分(c)を有し
ていてもよい炭素数6ないし10個を有するアリール基
または置換分(c)を有していてもよい炭素数7ないし
11個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアラルキル基
である。]を有する場合、下記の方法に従って合成する
ことができる。
【0317】
【化23】
【0318】第18工程は、前記一般式(25)[式中
のベンゼン環部分は1ないし3個の置換分(a)を有し
ていてもよく、式中のアミノ基は1個の置換分(a)で
置換されていてもよく、mおよびR’は前述のものと同
意義を示す。ここに式中のアミノ基が1個の置換分
(a)で置換されている場合、該置換分(a)は、好適
には炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖
状のアルキル基、置換分(c)を有していてもよい炭素
数6ないし10個を有するアリール基または置換分
(c)を有していてもよい炭素数7ないし11個を有す
る直鎖状もしくは分枝鎖状のアラルキル基である。]を
有する化合物を製造する工程であり、前記一般式(2
4)[式中のベンゼン環部分は1ないし3個の置換分
(a)を有していてもよく、式中のアミノ基は1個の置
換分(a)で置換されていてもよく、mおよびR’は前
述のものと同意義を示す。ただし、アミノ基のオルト位
のどちらか一方は必ず水素原子であり、式中のアミノ基
が1個の置換分(a)で置換されている場合、該置換分
(a)は、好適には炭素数1ないし4個を有する直鎖状
もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換分(c)を有して
いてもよい炭素数6ないし10個を有するアリール基ま
たは置換分(c)を有していてもよい炭素数7ないし1
1個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアラルキル基で
ある。]をニトロ化することにより行われる。このニト
ロ化反応は公知の方法、例えばHoggett,J.G.;Moodie,
R.B. ;Peton,J.R.;Schofield,K.,Nitrationand Aroma
tic Reactivity,Cambridge University Press, Cambrid
ge,1971、Schofield,K., AromaticNitration, Cambrid
ge University Press, Cambridge,1980、P.B.D.de la
MareandJ.H.Ridd,Aromatic Substitution, Nitration
and Halogenation,Academic Prees, New York, 195
9、A.V.Topchiev, Nitration of Hydrocarbonsand Othe
r Organic Compounds, Pergamon Press, New York,195
9、L.F.Albright, in Kirk-Othmer, Encyclopedia of C
hemicalTechnology, 2nd ed. Vol.13, The Interscienc
e Encyclopedia,Inc., New York, p.784,1967、H.A.Lub
s, Chemistry of Synthetic Dyes and Pigments, Reinh
old PublishingCorp., New York, 1955, pp.12,71,350
などに記載の方法に準じて行われる。
【0319】第19工程は、前記一般式(26)[式中
のベンゼン環部分は、1ないし3個の置換分(a)を有
していてもよく、式中の一方のアミノ基は1個の置換分
(a)で置換されていてもよく、mおよびR’は前述の
ものと同意義を示す。ここに、式中の一方のアミノ基が
1個の置換分(a)で置換されている場合、該置換分
(a)は、好適には炭素数1ないし4個を有する直鎖状
もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換分(c)を有して
いてもよい炭素数6ないし10個を有するアリール基ま
たは置換分(c)を有していてもよい炭素数7ないし1
1個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアラルキル基で
ある。]を有する化合物を製造する工程であり、前記一
般式(25)[式中のベンゼン環部分は1ないし3個の
置換分(a)を有していてもよく、式中のアミノ基は1
個の置換分(a)で置換されていてもよく、mおよび
R’は前述のものと同意義を示す。ここに式中のアミノ
基が1個の置換分(a)で置換されている場合、該置換
分(a)は、好適には炭素数1ないし4個を有する直鎖
状もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換分(c)を有し
ていてもよい炭素数6ないし10個を有するアリール基
または置換分(c)を有していてもよい炭素数7ないし
11個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアラルキル基
である。]を有する化合物を還元することにより行われ
る。
【0320】使用される還元剤としてはスズと塩化水
素、亜鉛とアルコール性アルカリ、亜鉛と酢酸、ナトリ
ウムアマルガムと水、または、水素化ホウ素ナトリウム
とスズの組合せなどを用いることができる。
【0321】反応は通常、溶剤の存在下または非存在下
で好適に行われる。使用される溶剤としては、反応に影
響を与えなければ特に限定はなく、例えばベンゼン、ト
ルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタンなどのような炭
化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサンなどのようなエーテル類;ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリア
ミドなどのようなアミド類;メタノール、エタノール、
プロパノール、t−ブタノールなどのようなアルコール
類;酢酸エチルなどのようなエステル類;水またはこれ
らの混合溶剤をあげることができる。
【0322】反応は冷却下ないし加温下で行われる。反
応時間は、反応試薬、反応温度などによって異なるが、
通常0.5時間ないし数日間である。
【0323】また本工程は接触水素添加反応によって行
うこともできる。使用される触媒としては、例えばラネ
ーニッケル、パラジウム−炭素、パラジウム黒、ルテニ
ウム、酸化白金などをあげることができる。
【0324】反応は通常、溶剤の存在下で好適に行われ
る。使用される溶剤としては、反応に影響を与えなけれ
ば特に限定はなく、例えばベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ヘキサン、ヘプタンなどのような炭化水素類;ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの
ようなエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドなどのよう
なアミド類;メタノール、エタノール、プロパノール、
エチレングリコールなどのようなアルコール類;クロロ
ホルム、塩化メチレンなどのようなハロゲン化炭化水素
類;水またはこれらの混合溶剤を好適に用いることがで
きる。
【0325】反応は室温ないし加温下で行われる。反応
時間は、反応試薬、反応温度などによって異なるが、通
常0.5時間ないし数日間である。
【0326】第20工程は、前記一般式(2−2)[式
中のベンズイミダゾール環基は1ないし5個の置換分
(a)を有していてもよく、mおよびR’は前述のもの
と同意義を示す。ここに、イミダゾール環部分が置換分
(a)で置換されている場合、該置換分(a)は、好適
には炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖
状のアルキル基、置換分(c)を有していてもよい炭素
数6ないし10個を有するアリール基または置換分
(c)を有していてもよい炭素数7ないし11個を有す
る直鎖状もしくは分枝鎖状のアラルキル基である。]を
有する化合物を製造する工程であり、前記一般式(2
6)[式中のベンゼン環部分は1ないし3個の置換分
(a)を有していてもよく、式中の一方のアミノ基は1
個の置換分(a)で置換されていてもよく、mおよび
R’は前述のものと同意義を示す。ここに式中の一方の
アミノ基が1個の置換分(a)で置換されている場合、
該置換分(a)は、好適には炭素数1ないし4個を有す
る直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換分(c)
を有していてもよい炭素数6ないし10個を有するアリ
ール基または置換分(c)を有していてもよい炭素数7
ないし11個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアラル
キル基である。]を有する化合物を前記一般式(21)
[式中の炭素原子は、水素原子の代わりに置換分(a)
を有していてもよく、R''は水素原子または低級アルキ
ル基を示す。]を有する化合物と、第11工程に準じて
反応させることにより行われる。
【0327】上記製造法(VI)中、第11工程で用い
られる、1,2−ジアミノベンゼン誘導体は下記の方法
により合成することができる。
【0328】
【化24】
【0329】第21工程は、前記一般式(28)[式中
のベンゼン環部分は1ないし4個の置換分(a)を有し
ていてもよく、式中のアミノ基は1個の置換分(a)で
置換されていてもよい。ここに、式中のアミノ基が1個
の置換分(a)で置換されている場合、該置換分(a)
は、好適には炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしく
は分枝鎖状のアルキル基、置換分(c)を有していても
よい炭素数6ないし10個を有するアリール基または置
換分(c)を有していてもよい炭素数7ないし11個を
有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアラルキル基であ
る。]を有する化合物を製造する工程であり、前記一般
式(27)[式中のベンゼン環部分は1ないし4個の置
換分(a)を有していてもよく、式中のアミノ基は1個
の置換分(a)で置換されていてもよい。ただし、アミ
ノ基のオルト位のどちらか一方は必ず水素原子であり、
式中のアミノ基が1個の置換分(a)で置換されている
場合、該置換分(a)は、好適には炭素数1ないし4個
を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換分
(c)を有していてもよい炭素数6ないし10個を有す
るアリール基または置換分(c)を有していてもよい炭
素数7ないし11個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の
アラルキル基である。]を有する化合物をニトロ化する
ことにより行われる。このニトロ化反応は前述の第18
工程に準じて行われる。
【0330】第22工程は前記一般式(20)(式中の
ベンゼン環部分は1ないし4個の置換分(a)を有して
いてもよく、式中の一方のアミノ基は1個の置換分
(a)で置換されていてもよい。ここに、式中の一方の
アミノ基が1個の置換分(a)で置換されている場合、
該置換分(a)は、好適には炭素数1ないし4個を有す
る直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換分(c)
を有していてもよい炭素数6ないし10個を有するアリ
ール基または置換分(c)を有していてもよい炭素数7
ないし11個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアラル
キル基である。]を有する化合物を製造する工程であ
り、前記一般式(28)[式中のベンゼン環部分は1な
いし4個の置換分(a)を有していてもよく、式中のア
ミノ基は1個の置換分(a)で置換されていてもよい。
ここに、式中のアミノ基が1個の置換分(a)で置換さ
れている場合、該置換分(a)は、好適には炭素数1な
いし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル
基、置換分(c)を有していてもよい炭素数6ないし1
0個を有するアリール基または置換分(c)を有してい
てもよい炭素数7ないし11個を有する直鎖状もしくは
分枝鎖状のアラルキル基である。]を有する化合物を還
元することにより行われる。反応は前述の第19程に準
じて行われる。
【0331】前記の各工程によって得られた目的化合物
は、反応終了後、必要に応じて常法、例えばカラムクロ
マトグラフィ−、再結晶法、再沈殿法などによって精製
することができる。例えば、反応混合物に溶剤を加えて
抽出し、抽出液より溶剤を留去する。得られた残渣をシ
リカゲル等を用いたカラムクロマトグラフィ−に付すこ
とによって精製し、目的化合物の純品を得ることができ
る。
【0332】本発明の一般式(1)を有する縮合複素環
化合物またはその薬理上許容される塩は、インスリン抵
抗性、高脂血症、高血糖症、妊娠糖尿病、肥満症、耐糖
能不全状態、糖尿病合併症、動脈硬化症、白内障および
多嚢胞卵巣症候群等を改善し、更にアルドース還元酵素
阻害作用、5−リポキシゲナーゼ阻害作用および過酸化
脂質生成抑制作用を有しており、したがって、高脂血
症、高血糖症、肥満症、耐糖能不全、高血圧症、骨粗鬆
症、悪液質、脂肪肝、糖尿病合併症、動脈硬化症、白内
障等の予防薬および/または治療薬、および上記疾病以
外の、妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群等のようなインス
リン抵抗性に起因する疾病の予防薬および/または治療
薬、ならびに炎症性疾患、アクネ、日焼け、乾癬、湿
疹、アレルギー性疾患、喘息、GI潰瘍、心血管性疾
患、アテローム性動脈硬化症および虚血性疾患により惹
起される細胞損傷等の予防薬および/または治療薬とし
て有用である。
【0333】本発明の一般式(1)を有する縮合複素環
化合物またはその薬理上許容される塩の投与形態として
は、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤もしくはシ
ロップ剤等による経口投与、または注射剤、座剤もしく
は点眼剤等による非経口投与をあげることができる。こ
れらの製剤は賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、安定
剤、矯味矯臭剤、希釈剤などの添加剤を用いて周知の方
法で製造される。
【0334】ここに、賦形剤としては、例えば乳糖、白
糖、ぶどう糖、マンニット、ソルビットのような糖誘導
体;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α−
デンプン、デキストリン、カルボキシメチルデンプンの
ような澱粉誘導体;結晶セルロース、低置換度ヒドロキ
シプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースカルシウム、内部架橋カルボキシメチルセ
ルロースナトリウムのようなセルロース誘導体;アラビ
アゴム;デキストラン;プルラン;などの有機系賦形
剤;および軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、メタ
珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体;燐
酸カルシウムのような燐酸塩;炭酸カルシウムのような
炭酸塩;硫酸カルシウムのような硫酸塩;などの無機系
賦形剤をあげることができる。
【0335】滑沢剤としては、例えばステアリン酸、ス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムのよ
うなステアリン酸金属塩;タルク;コロイドシリカ;ビ
ーガム、ゲイ蝋のようなワックス類;硼酸:アジピン
酸;硫酸ナトリウムのような硫酸塩;グリコール;フマ
ル酸;安息香酸ナトリウム;DL−ロイシン;脂肪酸ナ
トリウム塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マ
グネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水
和物のような珪酸類;および、上記澱粉誘導体などをあ
げることができる。
【0336】結合剤としては、例えばポリビニルピロリ
ドン、マクロゴールおよび前記賦形剤と同様の化合物を
あげることができる。
【0337】崩壊剤としては、例えば前記賦形剤と同様
の化合物およびクロスカルメロースナトリウム、カルボ
キシメチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリ
ドンのような化学修飾されたデンプン・セルロース類を
あげることができる。
【0338】安定剤としては、例えばメチルパラベン、
プロピルパラベンのようなパラオキシ安息香酸エステル
類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニル
エチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザル
コニウム;フェノール、クレゾールのようなフェエノー
ル類;チメロサール;デヒドロ酢酸;およびソルビン酸
をあげることができる。
【0339】矯味矯臭剤としては、例えば通常使用され
る、甘味料、酸味料、香料等をあげることができる。
【0340】本発明の一般式(1)を有する化合物また
はその薬理上許容される塩の使用量は症状、年齢、投与
方法等によって異なるが、例えば経口投与の場合には、
成人に対して1日あたり、下限として0.1mg(好ま
しくは1mg)、上限として、2000mg(好ましく
は500mg、より好ましくは100mg)を1回また
は数回に分けて、症状に応じて投与することが望まし
い。静脈内投与の場合には、成人に対して1日当たり、
下限として0.01mg(好ましくは0.1mg)、上
限として、500mg(好ましくは50mg)を1回ま
たは数回に分けて、症状に応じて投与することが望まし
い。
【0341】本発明の前記一般式(1)を有する化合物
またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有す
る製剤は、例えば次の方法により製造することができ
る。
【0342】製剤例1. 散剤 5−[4−(6−メトキシ−1−メチルベンズイミダゾ
ール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−
2,4−ジオン(例示化合物番号1−49:以下「化合
物A」という。)4g、ポリビニルピロリドン10gお
よびヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名、T
C−5E;信越化学工業(株)製)0.5gを振動ミル
を用いて30分間混合粉砕すると、散剤が得られる。
【0343】製剤例2. カプセル剤 化合物A20gおよびポリビニルピロリドン20gをア
セトン100gおよびエタノール100gの混合溶剤に
溶解し、流動層造粒機を用いてクロスカルメロースナト
リウム200gに混合液を噴霧すると顆粒が得られる。
この顆粒10gにヒドロキシプロピルメチルセルロース
(商品名、TC−5E;信越化学工業(株)製)0.1
gおよび乳糖1.9gを混合する。次いで、ゼラチンカ
プセルにこの混合物のうちの0.24gを充填すると、
カプセル剤が得られる。該カプセル剤は1カプセルあた
り0.1gの化合物Aを含有する。
【0344】製剤例3. 錠剤 化合物A1gおよびポリビニルピロリドン1gをアセト
ン5gおよびエタノール5gの混合溶剤に溶解し、次い
でロータリーエバポレーターを用いて減圧下で有機溶剤
を留去する。こうして得られる固形物を粉砕すると細粒
が得られる。この細粒1gに結晶セルロース0.25
g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース0.25
g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名、T
C−5E;信越化学工業(株)製)0.05g、乳糖
0.18gおよびステアリン酸マグネシウム 0.2g
を混合した後、錠剤機を用いて打錠すると、錠剤が得ら
れる。
【0345】
【実施例】次に実施例、参考例および製造例をあげて本
発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
【0346】実施例1 血糖降下作用 体重40g以上で高血糖状態を示す雄性 KK マウスに各
化合物を、ポリエチレングリコール400:水=1:1
の溶剤に混合して経口投与し、飽食条件下で18時間放
置した。次いで無麻酔下で尾静脈より採血し、グルコー
スアナライザーGL−101(商標名、三菱化成(株)
製)またはグルコローダー−F(商標名、シノ テスト
(株)製)にて血糖値を測定した。血糖降下率は以下の
式より求めた。 血糖降下率(%)=[(溶剤投与群血糖値−化合物投与
群血糖値)/溶剤投与群血糖値]×100 結果を以下に示す。
【0347】 表 6 ───────────────────────────────── 参考例番号 投与量(mg/kg ) 血糖降下率(%) ───────────────────────────────── 1 1 36.2 2 1 27.2 3 1 11.2 4 1 19.3 ───────────────────────────────── 上記結果から、本発明の化合物は優れた効果を示した。
【0348】実施例2 アルドース還元酵素阻害作用 牛の水晶体のアルドース還元酵素はS.Hyman およびJ.H.
Kinoshita [J.Biol.Chem., 240巻, 877頁 (1965年)
]およびK.Inagaki,I.MiwaおよびJ.Okuda[Arch. Bioc
hem.Biophys.,216 巻,337 頁(1982 年) ]に記載の方
法によって分離および部分精製した。そして、その活性
はVarma et al.[Biochem. Pharmac. ,25巻,2505頁
(1976年) ]に記載の方法により光度的に測定した。酵
素活性の阻害は本発明の化合物の5μg/ml濃度で測
定した。結果を以下の表に示す。
【0349】 表 7 ───────────────────────────────── 参考例番号 5μg/ml濃度における IC50 阻害率(%) (μg/ml) ───────────────────────────────── 1 80.3 0.77 3 79.6 1.40 ─────────────────────────────────。
【0350】実施例3 毒性 実験動物としてF344系雄性ラットを用いた。実験に
は一群5匹を用いた。被験化合物は各動物に経口で50
mg/ml体重量が2週間投与された。被験化合物は参
考例1および2で得られた化合物である。動物は投与後
2週間観察された。そして、その期間中、被験化合物に
起因した異常はなんら見られなかった。各動物に対する
実質投与量の観点から、死亡率0は本発明の化合物の毒
性が非常に低いことを示している。
【0351】参考例15−[4−(1−メチルベンズイミダゾール−2−イル
メトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオン
(例示化合物番号1−11) N−メチル−1,2−フェニレンジアミン1.0g、5
−[4−(エトキシカルボニルメトキシ)ベンジル]チ
アゾリジン−2,4−ジオン3.8g、濃塩酸20m
l、1,4−ジオキサン10mlおよび水10mlの混
合物を5時間、加熱還流した。反応混合物より析出した
不溶物をろ取し、テトラヒドロフランに溶解した後、こ
れに水を加え、炭酸水素ナトリウムで中和した。得られ
た溶液に酢酸エチルを加えて抽出した。抽出液を食塩水
で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出
液より溶剤を留去して得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(酢酸エチル→エタノール)に付
し、得られた生成物を更にテトラヒドロフランおよび酢
酸エチルを用いて2回再結晶に付すと、融点230℃な
いし231℃を有する目的化合物1.3gが得られた。
【0352】参考例25−[4−(6−メトキシ−1−メチルベンズイミダゾ
ール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−
2,4−ジオン(例示化合物番号1−49) 5−メトキシ−N−メチル−1,2−フェニレンジアミ
ン21.8g、5−(4−メトキシカルボニルメチルオ
キシベンジル)チアゾリジン−2,4−ジオン63.4
g、1,4−ジオキサン250mgおよび濃塩酸750
mlの混合液を60時間、加熱還流した。反応混合物を
氷冷した後、析出物をろ取した。この析出物に5%炭酸
水素ナトリウム水溶液800mlを加え、室温で2時間
攪拌した。不溶物をろ取して、N,N−ジメチルホルム
アミド1000mlおよびメタノール200mlの混合
液に溶解し、更に活性炭を加えて脱色した。活性炭をろ
去した後、溶剤を約50mlまで濃縮した。これにジエ
チルエーテル750mlを加えて室温で2日間放置した
後、析出物をろ取すると、融点267℃ないし271
℃、Rf値=0.68(シリカゲル薄層クロマトグラフ
ィー;5%エタノール−塩化メチレン溶液)を有する目
的化合物20.1gが得られた。
【0353】参考例35−[4−(5−ヒドロキシ−1,4,6,7−テトラ
メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジ
ル]チアゾリジン−2,4−ジオン(例示化合物番号1
−237) 4−アセトキシ−N−メチル−3,5,6−トリメチル
−1,2−フェニレンジアミン1.0g、5−(4−メ
トキシカルボニルメチルオキシベンジル)チアゾリジン
−2,4−ジオン2.7g、1,4−ジオキサン5ml
および濃塩酸25mlの混合物を2日間加熱還流した。
反応混合物を氷水に加えた後、炭酸水素ナトリウムで中
和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗
浄した後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。抽出液
より溶剤を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(酢酸エチル)に付して精製し、目的化合
物を含むフラクションを分取した。このフラクションよ
り溶剤を留去し、紅色油状物を得た。この油状物にジエ
チルエーテル150mlを加え、5分間超音波振動を与
え、析出物をろ取した。この析出物をテトラヒドロフラ
ン300mlに溶解し、溶剤を約10ないし20mlま
で濃縮した。これに酢酸エチル200mlを加えた後、
20分間超音波振動を与えると、析出物が生じた。この
析出物をろ取すると、融点240℃ないし244℃、R
f値=0.44(シリカゲル薄層クロマトグラフィー;
酢酸エチル)を有する目的化合物0.52gが得られ
た。
【0354】参考例45−[4−(5−ヒドロキシ−1,4,6,7−テトラ
メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジ
ル]チアゾリジン−2,4−ジオン 塩酸塩(例示化合
物番号1−237の塩酸塩) 5−[4−(5−ヒドロキシ−1,4,6,7−テトラ
メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジ
ル]チアゾリジン−2,4−ジオン0.12gを4規定
塩化水素−酢酸エチル溶液3mlに懸濁させた懸濁液を
室温で3時間攪拌した後、一夜放置した。反応混合物か
ら不溶物をろ取し、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、
次いでジエチルエーテルで洗浄すると、融点228℃な
いし231℃を有する目的化合物0.11gが得られ
た。
【0355】参考例55−[4−(5−アセトキシ−1,4,6,7−テトラ
メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジ
ル]チアゾリジン−2,4−ジオン(例示化合物番号1
−250) 5−[4−(5−ヒドロキシ−1,4,6,7−テトラ
メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジ
ル]チアゾリジン−2,4−ジオン0.12gのピリジ
ン溶液2mlに無水酢酸0.032mlを室温で加え、
3時間攪拌し、一夜放置した。反応混合物から溶剤を留
去した後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。抽出液を
水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム上
で乾燥した。抽出液から溶剤を留去した後、析出物にジ
エチルエーテルを加えて、析出物をろ取し、ジエチルエ
ーテルで洗浄すると融点250℃ないし253℃を有す
る目的化合物0.12gが得られた。
【0356】参考例65−[4−(5−メトキシ−1−メチルベンズイミダゾ
ール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−
2,4−ジオン(例示化合物番号1−146) 4−メトキシ−N−メチル−1,2−フェニレンジアミ
ン1.17g、5−(4−メトキシカルボニルメトキシ
ベンジル)チアゾリジン−2,4−ジオン3.0g、
1,4−ジオキサン20mlおよび濃塩酸60mlの混
合物を2日間加熱還流した。反応混合物を氷水中に加
え、炭酸水素ナトリウムを用いて中和した後、酢酸エチ
ルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水
硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(3%
エタノール含有塩化メチレン)に付して精製すると、融
点209℃ないし210℃、Rf値=0.56(5%エ
タノール含有塩化メチレン)を有する目的化合物0.3
gが得られた。
【0357】参考例75−[4−(1−ベンジルベンズイミダゾール−5−イ
ルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオン
1/2水和物(例示化合物番号1−229の1/2水
和物) 5−[4−(1−ベンジルベンズイミダゾール−5−イ
ルメトキシ)ベンジル]−3−トリフェニルメチルチア
ゾリジン−2,4−ジオン0.26g、酢酸3mlおよ
び水1mlの混合物を、50℃油浴上で3時間攪拌し
た。反応混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した
後、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄し
た。抽出液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、溶剤
を留去した。残渣をエタノールおよびメタノールの混合
液で再結晶すると、融点185℃ないし187℃を有す
る目的化合物116mgが得られた。
【0358】製造例14−ニトロフェノキシ酢酸メチル 4−ニトロフェノール56g、ブロモ酢酸メチル90
g、炭酸カリウム100gおよびジメチルホルムアミド
500mlの混合物を室温で2日間撹拌した。反応終了
後、反応混合物よりジメチルホルムアミドを減圧下で留
去し、得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で
乾燥した。抽出液より溶剤を留去した後、ヘキサンを用
いて結晶化すると、融点98℃ないし99℃を有する目
的化合物63.3gが得られた。
【0359】製造例24−アミノフェノキシ酢酸メチル 4−ニトロフェノキシ酢酸メチル(製造例1参照)3
0.8g、10%パラジウム−炭素5.0gおよびメタ
ノール500mlの混合物中へ水素ガスを6時間導入し
た。反応終了後、反応混合物より不溶物をろ別し、ろ液
を減圧留去すると、Rf値=0.79(シリカゲル薄層
クロマトグラフィー;酢酸エチル)を有する目的化合物
25.8gが得られた。
【0360】製造例34−(2−ブロモ−2−ブトキシカルボニルエチル−1
−イル)フェノキシ酢酸メチル 4−アミノフェノキシ酢酸メチル25.8g(製造例2
参照)を含むメタノール−アセトン(2:5)263m
lの溶液に氷冷下で47%臭化水素酸98gを滴下し、
続いて亜硝酸ナトリウム12.8gを含む水溶液33m
lを滴下した。氷冷下、30分間撹拌した後、反応混合
物にアクリル酸ブチル18.2gを加え、氷冷下で30
分間撹拌し、臭化銅(I)3.2gを加え、室温で一夜
撹拌した。反応終了後、反応混合物より溶剤を留去し、
得られた残渣に食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。
抽出液を食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で
乾燥した。抽出液より溶剤を留去すると、Rf値=0.
46(シリカゲル薄層クロマトグラフィー;ヘキサン:
酢酸エチル=5:1)を有する目的化合物を含む粗生成
物51.7gが得られた。
【0361】製造例45−[4−(エトキシカルボニルメトキシ)ベンジル]
チアゾリジン−2、4−ジオン 4−(2−ブロモ−2−ブトキシカルボニルエチル−1
−イル)フェノキシ酢酸メチル(製造例3参照)100
g、チオ尿素22gおよびエタノール200mlの混合
物を2.5時間加熱還流した。次いで、反応混合物に2
N塩酸を加え、5時間加熱還流した。反応終了後、反応
混合物より溶剤を留去し、得られた残渣に水を加え、酢
酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウム上で
乾燥した。抽出液より溶剤を留去し、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:5)
に付して精製すると、融点105℃ないし106℃を有
する目的化合物19.4gが得られた。
【0362】製造例55−メトキシ−2−ニトロアニリン 5−クロロ−2−ニトロアニリン25gの1,4−ジオ
キサン溶液500mlにナトリウムメトキシドの28%
メタノール溶液70mlを室温で加え、4時間加熱還流
した。反応混合物より、溶剤を留去し、得られた残渣に
水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液よ
り溶剤を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:4→1:2)に付し
て精製すると融点124℃ないし128℃を有する目的
化合物16.3gが得られた。
【0363】製造例6N−tert−ブトキシカルボニル−5−メトキシ−2
−ニトロアニリン 5−メトキシ−2−ニトロアニリン16gの無水テトラ
ヒドロフラン溶液500mlにジーtert−ブチルジ
カーボネート25g、ピリジン15ml、4−ジメチル
アミノピリジン0.6gを室温で加え、2時間攪拌し
た。反応混合物より溶剤を留去し、得られた残渣に水を
加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より溶
剤を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢
酸エチル:n−ヘキサン=1:10)に付して精製する
と、融点112℃ないし114℃を有する目的化合物1
2.5gが得られた。
【0364】製造例7N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−5−
メトキシ−2−ニトロアニリン 水素化ナトリウム(55%以上含有)12.0gを無水
N,N−ジメチルホルムアミド300mlに懸濁し、こ
の懸濁液に氷冷下、N−tert−ブトキシカルボニル
−5−メトキシ−2−ニトロアニリン49.6gの無水
N,N−ジメチルホルムアミド溶液300mlを加え、
室温で30分間攪拌した。この混合物にヨウ化メチル1
7.2mlを室温で加え、1時間攪拌した後、室温で一
夜放置した。反応混合物を約1/5容量まで濃縮した
後、氷水に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水お
よび飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥
した。抽出液より溶剤を留去すると、融点122℃ない
し124℃を有する目的化合物52.1gが得られた。
【0365】製造例8N−メチル−5−メトキシ−2−ニトロアニリン N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−5−
メトキシ−2−ニトロアニリン52gに4規定塩化水素
−1,4−ジオキサン溶液750mlを室温で加え、2
時間攪拌した。反応混合物より溶剤を留去した後、水お
よび酢酸エチルを加え、炭酸水素ナトリウムで中和し
た。この混合物に、更に酢酸エチルを加えて抽出し、抽
出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾
燥した。抽出液より溶剤を留去すると、融点107℃な
いし110℃を有する目的化合物35.3gが得られ
た。
【0366】製造例95−メトキシ−N−メチル−1,2−フェニレンジアミ
N−メチル−5−メトキシ−2−ニトロアニリン35g
のtert−ブタノール溶液900mlと酢酸エチル1
00mlの混合液に塩化スズ(II)二水和物346g
を室温で加え、60℃で2時間攪拌した。この混合物に
水素化ホウ素ナトリウム11gを少量ずつ、60℃で約
1時間かけて加え、60℃で3時間攪拌した後、室温で
2日間放置した。反応混合物を氷水中に加えた後、炭酸
水素ナトリウムで中和した。この混合物に酢酸エチルを
加えて抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去し、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−
ヘキサン=3:2)に付して精製すると、Rf値=0.
18(シリカゲル薄層クロマトグラフィー;酢酸エチ
ル:n−ヘキサン=1:1)を有する目的化合物21.
9gが得られた。
【0367】製造例10トリメチルベンゾキノン トリメチルハイドロキノン20gのアセトン150ml
溶液に、塩化鉄(III)25.6gを水50mlに懸
濁させた懸濁液を室温で加えて1時間攪拌し、2日間放
置した。溶剤を約半分まで濃縮した後、水を加え、酢酸
エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留
去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸
エチル:n−ヘキサン=1:6)に付して精製すると、
Rf値=0.48(シリカゲル薄層クロマトグラフィ
ー;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:6)を有する目的
化合物16.9gが得られた。
【0368】製造例112,3,6−トリメチルベンゾキノン−4−オキシム トリメチルベンゾキノン16.9gのメタノール溶液1
50mlに、ヒドロキシルアミン塩酸塩(7.04g)
の水溶液30mlを室温で加えて2時間攪拌し、2日間
放置した。反応混合物に水1000mlを加えた後、析
出物をろ取した。この析出物を酢酸エチル−n−ヘキサ
ン混合液で再結晶して精製すると、融点188℃ないし
190℃を有する目的化合物11.2gが得られた。
【0369】製造例124−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルアニリン 2,3,6−トリメチルベンゾキノン−4−オキシム3
6.15gと1規定水酸化ナトリウム水溶液880ml
の混合物にハイドロサルファイトナトリウム152gを
氷冷下で加えた後、室温で1時間攪拌し、1夜放置し
た。反応混合物を氷中に加えて、5規定塩酸水溶液でp
Hを4乃至5に調整した後、炭酸水素ナトリウムで中和
した。これを酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液よ
り溶剤を留去して得られた結晶にイソプロピルエーテル
を加えてろ取し、イソプロピルエーテルで洗浄すると、
融点131℃ないし134℃を有する目的化合物30.
1gが得られた。
【0370】製造例13N−tert−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−
2,3,5−トリメチルアニリン 4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルアニリン20
gのテトラヒドロフラン500ml溶液に、室温でトリ
エチルアミン22.0mlを加え、更にジ−tert−
ブチルジカーボネート34.6gを加えて6時間攪拌し
た後、1夜放置した。反応混合物より溶剤を留去した
後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食
塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。
抽出液より溶剤を留去して得られた結晶にn−ヘキサン
を加えて結晶をろ取し、n−ヘキサンで洗浄すると、融
点158℃ないし161℃を有する目的化合物31.9
gが得られた。
【0371】製造例14N−メチル−4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチル
アニリン 無水テトラヒドロフラン300mlに水素化アルミニウ
ムリチウム6.8gを懸濁させた懸濁液に、N−ter
t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−2,3,5
−トリメチルアニリン15gの無水テトラヒドロフラン
溶液200mlを氷冷下で加えた後、室温で3時間攪拌
し、2時間加熱還流した。反応混合物に水10mlとテ
トラヒドロフラン30mlの混合液を氷冷下で滴下し、
過剰の水素化アルミニウムリチウムを分解した。反応混
合物を室温で1.5時間攪拌した後、不溶物をセライト
を用いてろ去した。この不溶物を酢酸エチルで洗浄し、
洗液とろ液とをあわせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し
た。この溶液より溶剤を留去した後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:
3)に付して精製すると、融点120℃ないし122℃
を有する目的化合物5.1gが得られた。
【0372】製造例15N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−4−
ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルアニリン N−メチル−4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチル
アニリン5.0gのテトラヒドロフラン溶液70mlに
トリエチルアミン5.0mlおよびジ−tert−ブチ
ルジカーボネート7.92gのテトラヒドロフラン溶液
30mlを室温で加え、1時間攪拌した後、1夜放置し
た。反応混合物より溶剤を留去した後、水を加えて酢酸
エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄した
後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。抽出液より溶
剤を留去して得られた結晶にn−ヘキサンを加えて結晶
をろ取し、n−ヘキサンで洗浄すると、融点163℃な
いし166℃を有する目的化合物7.35gが得られ
た。
【0373】製造例16N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−4−
アセトキシ−2,3,5−トリメチルアニリン N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−4−
ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルアニリン7.2g
の無水テトラヒドロフラン溶液100mlに、無水トリ
エチルアミン5.64mlおよび塩化アセチル2.9m
lを室温で加え、1時間攪拌した後、1夜放置した。反
応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を
水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム上
で乾燥した。抽出液より溶剤を留去した後、残渣に氷冷
したn−ヘキサンを加えて結晶化した。氷冷したn−ヘ
キサンを加えて結晶をろ取し、氷冷したn−ヘキサンで
洗浄すると、融点103℃ないし104℃を有する目的
化合物6.25gが得られた。
【0374】製造例17N−メチル−4−アセトキシ−2,3,5−トリメチル
アニリン塩酸塩 N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−4−
アセトキシ−2,3,5−トリメチルアニリン5.45
gに、4規定塩化水素−1,4−ジオキサン溶液100
mlを室温で加え、3時間攪拌した。反応混合物より溶
剤を留去して得られた結晶にイソプロピルエーテルを加
えて結晶をろ取し、イソプロピルエーテルで洗浄する
と、融点172℃ないし176℃を有する目的化合物
4.36gが得られた。
【0375】製造例18N−メチル−4−アセトキシ−2,3,5−トリメチル
−6−ニトロアニリン N−メチル−4−アセトキシ−2,3,5−トリメチル
アニリン塩酸塩4.3gを氷冷した濃硝酸に加え、氷冷
下で10分間攪拌した後、さらに室温で10分間攪拌し
た。反応混合物を氷水に加え、炭酸水素ナトリウムで中
和した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水
で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出
液より溶剤を留去した後、残渣にイソプロピルエーテル
50mlおよびn−ヘキサン50mlを加えて、5分間
超音波振動を与えた。不溶の結晶にイソプロピルエーテ
ル:n−ヘキサン(=1:1)混合液加え、結晶をろ取
し、更にイソプロピルエーテル:n−ヘキサン(=1:
1)混合液で洗浄すると、融点143℃ないし146℃
を有する目的化合物2.76gが得られた。
【0376】製造例194−アセトキシ−N−メチル−3,5,6−トリメチル
−1,2−フェニレンジアミン N−メチル−4−アセトキシ−2,3,5−トリメチル
−6−ニトロアニリン2.65gのエタノール20ml
溶液に、酢酸エチル20mlおよび酸化白金0.2gを
加え、室温でこの混合物に水素ガスを3.5時間導入
し、更に40℃で3時間導入した。次いで、反応混合物
より酸化白金をろ去し、ろ液より溶剤を留去した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:
n−ヘキサン=1:1)に付して精製すると、融点11
3℃ないし116℃を有する目的化合物1.3gが得ら
れた。
【0377】製造例205−(4−メトキシカルボニルメトキシベンジル)−3
−トリフェニルメチルチアゾリジン−2,4−ジオン 5−(4−ヒドロキシベンジル)−3−トリフェニルメ
チルチアゾリジン−2,4−ジオン120gのアセトン
溶液2.5リットルに炭酸セシウム126gを加え、更
にブロモ酢酸メチル36mlを室温で加え、1時間攪拌
した。反応混合物より溶剤を留去した後、水を加え、酢
酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し
た後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。抽出液から
溶剤を留去し、油状残渣にジエチルエーテル1リットル
を加え、10分間超音波振動を与えた。析出してくる固
体をろ取すると、融点158℃ないし162℃を有する
目的化合物126.3gが得られた。
【0378】製造例215−(4−メトキシカルボニルメトキシベンジル)チア
ゾリジン−2,4−ジオン 5−(4−メトキシカルボニルメトキシベンジル)−3
−トリフェニルメチルチアゾリジン−2,4−ジオン3
44gを1,4−ジオキサン400mlに懸濁させた懸
濁液に、酢酸1700ml、次いで水400mlを室温
で加え、80℃で5時間攪拌した。反応混合物から溶剤
を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2→2:1→酢酸エ
チルのみ)に付して精製すると、融点100℃ないし1
06℃を有する目的化合物161.7gが得られた。
【0379】製造例22N−tert−ブトキシカルボニル−4−メトキシ−2
−ニトロアニリン 水素化ナトリウム(55%以上含有)0.72gを無水
N,N−ジメチルホルムアミド30mlに懸濁させた懸
濁液に、4−メトキシ−2−ニトロアニリン2.5gの
無水N,N−ジメチルホルムアミド溶液30mlを室温
で加え、10分間攪拌した。次いでこの反応混合物にジ
−tert−ブチルジカーボネート3.57gの無水
N,N−ジメチルホルムアミド溶液20mlを室温で加
えた後、1時間攪拌した。反応混合物を氷水に加え、酢
酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し
た後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液から溶
剤を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:20)に付し
て精製すると、Rf値=0.39(酢酸エチル:n−ヘ
キサン=1:20)を有する目的化合物1.94gが得
られた。
【0380】製造例23N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−4−
メトキシ−2−ニトロアニリン 水素化ナトリウム(55%以上含有)0.46g、無水
N,N−ジメチルホルムアミド15ml、ヨウ化メチル
0.66mlおよびN−tert−ブトキシカルボニル
−4−メトキシ−2−ニトロアニリン1.9gの無水
N,N−ジメチルホルムアミド溶液15mlを用いて、
製造例7に準じて反応および後処理を行うと、Rf値=
0.34(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:5)を有す
る目的化合物2.0gが得られた。
【0381】製造例24N−メチル−4−メトキシ−2−ニトロアニリン N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−4−
メトキシ−2−ニトロアニリン2.0gおよび4規定塩
化水素−1,4−ジオキサン溶液30mlを用いて製造
例8に準じて反応および後処理を行うと、Rf値=0.
62(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:5)を有する目
的化合物1.17gが得られた。
【0382】製造例254−メトキシ−N−メチル−1,2−フェエニレンジア
ミン N−メチル−4−メトキシ−2−ニトロアニリン1.1
6g、10%パラジウム−炭素触媒0.3gおよびエタ
ノール50mlの混合物に室温で3時間水素ガスを導入
した。反応混合物から10%パラジウム−炭素触媒をろ
去した後、溶剤を留去すると、Rf値=0.50(酢酸
エチル:n−ヘキサン=1:3)を有する目的化合物
1.17gが得られた。
【0383】製造例265−ベンズイミダゾールカルボン酸メチル 5−ベンズイミダゾールカルボン酸10g、メタノール
150mlおよび4規定塩化水素−1,4−ジオキサン
溶液100mlの混合物に4時間超音波振動を与えた。
反応混合物から溶剤を減圧下で留去した後、残渣にメタ
ノール300mlおよび水素化ホウ素リチウム3.5g
を加え、1時間攪拌した。反応混合物から減圧下で溶剤
を留去した後、残渣に食塩水を加えて、酢酸エチルで抽
出した。抽出液から溶剤を留去すると、融点136℃な
いし138℃を有する目的化合物5.44gが得られ
た。
【0384】製造例271−ベンジル−5−ベンズイミダゾールカルボン酸メチ
5−ベンズイミダゾールカルボン酸メチル2.8g、臭
化ベンジル3.52g、炭酸カリウム3gおよびアセト
ン50mlの混合物を室温で3日間攪拌した。反応混合
物から溶剤を留去し、残渣に食塩水を加えて、酢酸エチ
ルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し
た後、溶剤を留去し、残渣を酢酸エチルおよびn−ヘキ
サンの混合液で再結晶すると、融点156℃ないし16
2℃を有する目的化合物0.94gが得られた。
【0385】製造例281−ベンジル−5−ベンズイミダゾールメタノール 水素化アルミニウムリチウム0.23gを無水テトラヒ
ドロフラン10mlに懸濁させた懸濁液に、1−ベンジ
ル−5−ベンズイミダゾールカルボン酸メチル0.87
gの無水テトラヒドロフラン溶液18mlを氷冷下で滴
下し、混合物を室温で2時間攪拌した。更に、反応混合
物に水素化アルミニウムリチウム0.11gおよび無水
テトラヒドロフラン10mlを加えて、室温で1時間、
ついで50℃油浴上で4.5時間攪拌し、更に2時間加
熱還流した。反応混合物を放冷した後、過剰量の硫酸ナ
トリウム10水和物を加え、室温で2時間攪拌した。反
応混合物をセライトを用いてろ過し、ろ液から溶剤を留
去した。残渣をエタノールおよびジイソプロピルエーテ
ルの混合液で再結晶すると、融点148℃ないし150
℃を有する目的化合物383mgが得られた。
【0386】製造例295−[4−(1−ベンジルベンズイミダゾール−5−イ
ルメトキシ)ベンジル]−3−トリフェニルメチルチア
ゾリジン−2,4−ジオン 5−(4−ヒドロキシベンジル)−3−トリフェニルメ
チルチアゾリジン−2,4−ジオン822mg、アゾジ
カルボニルジピペリジン454mg、無水トルエン6m
lおよびトリブチルホスフィン0.44mlの混合物を
室温で30分間攪拌した。反応混合物に1−ベンジル−
5−ベンズイミダゾールメタノール349mgを加え、
3時間攪拌した後、室温で10日間放置した。反応混合
物から溶剤を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=3:1→1:
0)に付して精製すると、軟化点90℃ないし91℃を
有する目的化合物0.32gが得られた。
【0387】
【発明の効果】本発明の一般式(1)を有する縮合複素
環化合物またはその薬理上許容される塩は、インスリン
抵抗性、高脂血症、高血糖症、妊娠糖尿病、肥満症、耐
糖能不全状態、糖尿病合併症、動脈硬化症、白内障およ
び多嚢胞卵巣症候群等を改善し、更にアルドース還元酵
素阻害作用、5−リポキシゲナーゼ阻害作用および過酸
化脂質生成抑制作用を有しており、したがって高脂血
症、高血糖症、肥満症、耐糖能不全、高血圧症、骨粗鬆
症、悪液質、脂肪肝、糖尿病合併症、動脈硬化症、白内
障等の予防薬および/または治療薬、および上記疾病以
外の、妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群等のようなインス
リン抵抗性に起因する疾病の予防薬および/または治療
薬、ならびに炎症性疾患、アクネ、日焼け、乾癬、湿
疹、アレルギー性疾患、喘息、GI潰瘍、心血管性疾
患、アテローム性動脈硬化症および虚血性疾患により惹
起される細胞損傷等の予防薬および/または治療薬とし
て有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/425 ABJ A61K 31/425 ABJ ABL ABL ABR ABR ABU ABU ACD ACD ACL ACL ACN ACN ACS ACS ACV ACV ADA ADA ADP ADP ADS ADS AED AED C07D 235/06 C07D 235/06 413/12 235 413/12 235 417/12 235 417/12 235 (72)発明者 柳沢 宏明 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 藤本 光一 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 藤原 俊彦 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 掘越 大能 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 吉岡 孝雄 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 を有する縮合複素環化合物またはその薬理上許容される
    塩を有効成分として含有する医薬。但し、上記式中、 Xは、ベンズイミダゾール環基を示し、該基は1乃至5
    個の後述する置換分(a)を有していてもよく、 Yは、酸素原子または硫黄原子を示し、 Zは、 【化2】 を示し、 Rは、水素原子、炭素数1乃至4個を有する直鎖状もし
    くは分枝鎖状のアルキル基、炭素数1乃至4個を有する
    直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基、ハロゲン原
    子、ヒドロキシ基、ニトロ基、置換分(b)を有してい
    てもよいアミノ基(該置換分(b)は炭素数1乃至8個
    を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数
    7乃至11個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアラル
    キル基、炭素数6乃至10個を有するアリール基、炭素
    数1乃至11個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の脂肪
    族アシル基、炭素数8乃至12個を有する芳香脂肪族ア
    シル基または炭素数7乃至11個を有する芳香族アシル
    基を示す。)または炭素数7乃至11個を有する直鎖状
    もしくは分枝鎖状のアラルキル基を示し、 mは、1乃至5の整数を示す。ここに、置換分(a)
    は、炭素数1乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状
    のアルキル基、炭素数1乃至4個を有する直鎖状もしく
    は分枝鎖状のアルコキシ基、ベンジルオキシ基、ハロゲ
    ン原子、ヒドロキシ基、アセトキシ基、フェニルチオ
    基、炭素数1乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状
    のアルキルチオ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、
    置換分(b)を有していてもよいアミノ基(該置換分
    (b)は、炭素数1乃至8個を有する直鎖状もしくは分
    枝鎖状のアルキル基、炭素数7乃至11個を有する直鎖
    状もしくは分枝鎖状のアラルキル基、炭素数6乃至10
    個を有するアリール基,炭素数1乃至11個を有する直
    鎖状もしくは分枝鎖状の脂肪族アシル基、炭素数8乃至
    12個を有する芳香脂肪族アシル基または炭素数7乃至
    11個を有する芳香族アシル基を示す。)、置換分
    (c)を有していてもよい炭素数6乃至10個を有する
    アリール基(該置換分(c)は、炭素数1乃至4個を有
    する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数1乃
    至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ
    基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、フェニル
    基、トリフルオロメチル基または置換分(b)を有して
    いてもよいアミノ基を示す。)、または置換分(c)を
    有していてもよい炭素数7乃至11個を有する直鎖状も
    しくは分枝鎖状のアラルキル基を示す。
  2. 【請求項2】請求項1において、Rが、水素原子、炭素
    数1乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキ
    ル基、炭素数1乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖
    状のアルコキシ基またはハロゲン原子である縮合複素環
    化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として
    含有する医薬。
  3. 【請求項3】請求項1において、Yが、酸素原子である
    縮合複素環化合物またはその薬理上許容される塩を有効
    成分として含有する医薬。
  4. 【請求項4】請求項1において、Zが、2,4−ジオキ
    ソチアゾリジン−5−イルメチル基、2,4−ジオキソ
    チアゾリジン−5−イリデニルメチル基または2,4−
    ジオキソオキサゾリジン−5−イルメチル基である縮合
    複素環化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分
    として含有する医薬。
  5. 【請求項5】請求項1において、 Rが、水素原子、炭素数1乃至4個を有する直鎖状もし
    くは分枝鎖状のアルキル基、炭素数1乃至4個を有する
    直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基またはハロゲン
    原子であり、 Yが、酸素原子であり、 Zが、2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル
    基、2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イリデニルメ
    チル基または2,4−ジオキソオキサゾリジン−5−イ
    ルメチル基である縮合複素環化合物またはその薬理上許
    容される塩を有効成分として含有する医薬。
  6. 【請求項6】請求項1において、Zが、2,4−ジオキ
    ソチアゾリジン−5−イルメチル基または2,4−ジオ
    キソチアゾリジン−5−イリデニルメチル基である縮合
    複素環化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分
    として含有する医薬。
  7. 【請求項7】請求項1において、Rが、水素原子、メチ
    ル基、メトキシ基、エトキシ基、フッ素原子または塩素
    原子である縮合複素環化合物またはその薬理上許容され
    る塩を有効成分として含有する医薬。
  8. 【請求項8】請求項1において、mが、1乃至3の整数
    である縮合複素環化合物またはその薬理上許容される塩
    を有効成分として含有する医薬。
  9. 【請求項9】請求項1において、 Yが、酸素原子であり、 Zが、2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル
    基または2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イリデニ
    ルメチル基であり、 Rが、水素原子、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、
    フッ素原子または塩素原子であり、 mが、1乃至3の整数である縮合複素環化合物またはそ
    の薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
  10. 【請求項10】請求項1において、Xが、1乃至5個の
    下記置換分(a' )を有していてもよいベンズイミダゾ
    ール環基:置換分(a' )は炭素数1乃至4個を有する
    直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数1乃至4
    個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基、ベ
    ンジルオキシ基、ハロゲン原子、フェニルチオ基、炭素
    数1乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキ
    ルチオ基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ基、アセ
    トキシ基、ベンジル基またはフェニル基である、である
    縮合複素環化合物またはその薬理上許容される塩を有効
    成分として含有する医薬。
  11. 【請求項11】請求項1において、Zが、2,4−ジオ
    キソオキサゾリジン−5−イルメチル基である縮合複素
    環化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分とし
    て含有する医薬。
  12. 【請求項12】請求項1において、Rが、水素原子、メ
    チル基またはメトキシ基である縮合複素環化合物または
    その薬理上許容される塩を有効成分として含有する医
    薬。
  13. 【請求項13】請求項1において、 Xが、1乃至5個の下記置換分(a' )を有していても
    よいベンズイミダゾール環基:置換分(a' )は炭素数
    1乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル
    基、炭素数1乃至4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状
    のアルコキシ基、ベンジルオキシ基、ハロゲン原子、フ
    ェニルチオ基、炭素数1乃至4個を有する直鎖状もしく
    は分枝鎖状のアルキルチオ基、トリフルオロメチル基、
    ヒドロキシ基、アセトキシ基、ベンジル基またはフェニ
    ル基である、であり、 Yが、酸素原子であり、 Zが、2,4−ジオキソオキサゾリジン−5−イルメチ
    ル基であり、 Rが、水素原子、メチル基またはメトキシ基であり、 mが、1乃至3の整数である縮合複素環化合物またはそ
    の薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
  14. 【請求項14】請求項1において、Xが、1乃至5個の
    下記置換分(a'')を有していてもよいベンズイミダゾ
    ール環基:置換分(a'')はメチル基、エチル基、イソ
    プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、
    イソプロポキシ基、ベンジルオキシ基、フッ素原子、塩
    素原子、フェニルチオ基、メチルチオ基、エチルチオ
    基、ヒドロキシ基、アセトキシ基、ベンジル基またはフ
    ェニル基である、である縮合複素環化合物またはその薬
    理上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
  15. 【請求項15】請求項1において、Rが、水素原子であ
    る縮合複素環化合物またはその薬理上許容される塩を有
    効成分として含有する医薬。
  16. 【請求項16】請求項1において、mが、1または2で
    ある縮合複素環化合物またはその薬理上許容される塩を
    有効成分として含有する医薬。
  17. 【請求項17】請求項1において、 Xが、1乃至5個の下記置換分(a'')を有していても
    よいベンズイミダゾール環基:置換分(a'')はメチル
    基、エチル基、イソプロピル基、メトキシ基、エトキシ
    基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ベンジルオキシ
    基、フッ素原子、塩素原子、フェニルチオ基、メチルチ
    オ基、エチルチオ基、ヒドロキシ基、アセトキシ基、ベ
    ンジル基またはフェニル基である、であり、 Yが、酸素原子であり、 Zが、2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル
    基であり、 Rが、水素原子であり、 mが、1または2である縮合複素環化合物またはその薬
    理上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
  18. 【請求項18】請求項1において、Xが、1乃至5個の
    下記置換分(a''' )を有していてもよいベンズイミダ
    ゾール環基:置換分(a''' )はメチル基、メトキシ
    基、ヒドロキシ基、アセトキシ基またはベンジル基であ
    る、である縮合複素環化合物またはその薬理上許容され
    る塩を有効成分として含有する医薬。
  19. 【請求項19】請求項1において、mが、1である縮合
    複素環化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分
    として含有する医薬。
  20. 【請求項20】請求項1において、 Xが、1乃至5個の下記置換分(a''' )を有していて
    もよいベンズイミダゾール環基:置換分(a''' )はメ
    チル基、メトキシ基、ヒドロキシ基、アセトキシ基また
    はベンジル基である、であり、 Yが、酸素原子であり、 Zが、2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル
    基であり、 Rが、水素原子であり、 mが、1である縮合複素環化合物またはその薬理上許容
    される塩を有効成分として含有する医薬。
  21. 【請求項21】5−[4−(1−メチルベンズイミダゾ
    ール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−
    2,4−ジオン、 5−[4−(6−メトキシ−1−メチルベンズイミダゾ
    ール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−
    2,4−ジオン、 5−[4−(5−メトキシ−1−メチルベンズイミダゾ
    ール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−
    2,4−ジオン、 5−[4−(1−ベンジルベンズイミダゾール−5−イ
    ルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオ
    ン、 5−[4−(5−ヒドロキシ−1,4,6,7−テトラ
    メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジ
    ル]チアゾリジン−2,4−ジオン若しくは 5−[4−(5−アセトキシ−1,4,6,7−テトラ
    メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジ
    ル]チアゾリジン−2,4−ジオン またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有す
    る医薬。
  22. 【請求項22】5−[4−(1−メチルベンズイミダゾ
    ール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−
    2,4−ジオン またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有す
    る医薬。
  23. 【請求項23】5−[4−(6−メトキシ−1−メチル
    ベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]チ
    アゾリジン−2,4−ジオン またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有す
    る医薬。
  24. 【請求項24】5−[4−(5−メトキシ−1−メチル
    ベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]チ
    アゾリジン−2,4−ジオン またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有す
    る医薬。
  25. 【請求項25】5−[4−(1−ベンジルベンズイミダ
    ゾール−5−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−
    2,4−ジオン またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有す
    る医薬。
  26. 【請求項26】5−[4−(5−ヒドロキシ−1,4,
    6,7−テトラメチルベンズイミダゾール−2−イルメ
    トキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオン またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有す
    る医薬。
  27. 【請求項27】5−[4−(5−アセトキシ−1,4,
    6,7−テトラメチルベンズイミダゾール−2−イルメ
    トキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオン またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有す
    る医薬。
  28. 【請求項28】請求項1乃至27のいずれか1項に記載
    された縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容される
    塩を有効成分として含有するインスリン抵抗性に起因す
    る疾病の予防薬および/または治療薬。
  29. 【請求項29】請求項1乃至27のいずれか1項に記載
    された縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容される
    塩を有効成分として含有する高血糖症予防薬および/ま
    たは治療薬。
  30. 【請求項30】請求項1乃至27のいずれか1項に記載
    された縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容される
    塩を有効成分として含有する糖尿病合併症の予防薬およ
    び/または治療薬。
  31. 【請求項31】請求項1乃至27のいずれか1項に記載
    された縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容される
    塩を有効成分として含有する動脈硬化症予防薬および/
    または治療薬。
  32. 【請求項32】請求項1乃至27のいずれか1項に記載
    された縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容される
    塩を有効成分として含有する高脂血症予防薬および/ま
    たは治療薬。
  33. 【請求項33】請求項1乃至27のいずれか1項に記載
    された縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容される
    塩を有効成分として含有する肥満症予防薬および/また
    は治療薬。
  34. 【請求項34】請求項1乃至27のいずれか1項に記載
    された縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容される
    塩を有効成分として含有する耐糖能不全予防薬および/
    または治療薬。
  35. 【請求項35】請求項1乃至27のいずれか1項に記載
    された縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容される
    塩を有効成分として含有する高血圧症予防薬および/ま
    たは治療薬。
  36. 【請求項36】請求項1乃至27のいずれか1項に記載
    された縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容される
    塩を有効成分として含有する多嚢胞卵巣症候群予防薬お
    よび/または治療薬。
  37. 【請求項37】請求項1乃至27のいずれか1項に記載
    された縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容される
    塩を有効成分として含有する妊娠糖尿病予防薬および/
    または治療薬。
  38. 【請求項38】請求項1乃至27のいずれか1項に記載
    された縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容される
    塩を有効成分として含有するインスリン抵抗性非耐糖能
    不全予防薬および/または治療薬。
  39. 【請求項39】請求項1乃至27のいずれか1項に記載
    された縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容される
    塩を有効成分として含有する炎症性疾患予防薬および/
    または治療薬。
  40. 【請求項40】請求項1乃至27のいずれか1項に記載
    された縮合複素環化合物もしくはその薬理上許容される
    塩を有効成分として含有する白内障予防薬および/また
    は治療薬。
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