JPH10194282A

JPH10194282A - パレット用バーコード取付具およびバーコード付パレット

Info

Publication number: JPH10194282A
Application number: JP35130096A
Authority: JP
Inventors: Hisao Nawata; 久夫縄田; Takaharu Seki; 隆治関; Yoshitaka Sato; 芳隆佐藤
Original assignee: Niigata Engineering Co Ltd
Current assignee: Niigata Engineering Co Ltd
Priority date: 1996-12-27
Filing date: 1996-12-27
Publication date: 1998-07-28

Abstract

(57)【要約】【課題】パレットに対して、バーコードラベルの付け
替えを容易に行うことのできるパレット用バーコード取
付具および該バーコード取付具によりバーコードが取付
けられたパレットを提供する。【解決手段】弾性を有する材料からなる板部材を略コ
字形状に折曲形成し、相対向する一対の片部７Ａにより
パレット１のけた４を両側から弾性力で挟持するように
して、けた４に着脱自由に装着できるバーコード取付け
具７を設け、このようなバーコード取付け具７をパレッ
ト１の操作面側に装填することにより、例えば倉庫設
備、物品搬送設備等のパレット保管設備でのバーコード
に基づいた自動認識（バーコードリーダ等による）を可
能として、搬送元、搬入先での作業の効率化、物流の合
理化のため、搬送元、搬入先で共有されるパレットを、
自動倉庫等における入庫、出庫、在庫管理に有効に使う
ことができるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一貫輸送用パレッ
ト等のパレットに個別自動認識を行うためのバーコード
を取付けるバーコード取付具および該バーコード取付具
によりバーコードが取付けられたパレットに関する。

【０００２】

【従来の技術】流通業界で用いられている輸送用パレッ
トは、ＪＩＳＺ０６０１をはじめ関連規格に各種規
定されているが、搬送元、搬入先での作業の効率化、物
流の合理化のため、搬送元、搬入先で共有されることが
多い。このようなパレットを、例えば自動倉庫等の自動
化設備において、自動認識してそのまま収納し、保管設
備を運用することは、作業の能率向上、ひいては物流の
合理化を図る上ですこぶる有効である。

【０００３】これを実現するべく、パレットにその個別
認識用にバーコード表示部を設けて、パレットの自動認
識を可能することが行われている。従来のパレットの個
別認識用のバーコード表示部は、パレットにバーコード
ラベルを直接貼りつけるか、或いは、実開平３−１９８
３５号公報，実開平３−１９８３６号公報および実開平
５−４３２７０号公報に開示された技術のように、バー
コードラベルを付した金具をパレットのけた等に打ち付
ける等して固定するようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バーコ
ード表示部を設けてパレットの自動認識を行うのは、搬
送元または搬入先の事業所いずれか単独の為になされる
場合がほとんどであり、バーコード表示部を共に設けて
両者とも合理化を図っていても、バーコードは、その体
系そのものが異なったり、バーコード表示部の取付け位
置が異なったりして、実質上ほとんど共有性がないのが
実情である。この問題に対して、その都度、パレットに
直接貼りつけたバーコード表示部を、取外したり、貼付
けたり、若しくは付替えたりし、またはバーコードラベ
ルを付した金具を打ちつけたパレットから該金具を取外
したり、取付けたり、若しくは付替えたりすることで、
パレットを共有することが考えられるが、これでは、そ
の都度バーコードラベルや金具の取外、取付、取替とい
う面倒な作業が必要であると共に、パレットを汚した
り、傷つけたりする等パレットの耐久性に問題があり、
このような従来のバーコード取付構造では、バーコード
表示部の付替えが行えないのが実情である。

【０００５】したがって、現状では、搬送元から搬入先
にパレット積み荷物を搬入させるに当たっては、事前に
搬送元に送付しておいた搬入先専用のバーコード付のパ
レットで搬入先に荷物を搬入させたり、あるいは搬入の
際に、搬入先専用のバーコード付のパレットに荷物を積
替えているのが実情である。結局、従来のバーコード取
付構造にあっては、搬送元または搬入先での作業の効率
化、物流の合理化のため、搬送元および搬入先で共有さ
れるパレットを、例えば自動倉庫等の自動化設備におい
て応用するためには、甚だ不都合である。

【０００６】本発明は以上のような従来の課題を解決す
るためなされたものであり、パレットに対して、バーコ
ード表示部の付替えを容易に行うことのできるパレット
用バーコード取付具および該バーコード取付具によりバ
ーコードが取付けられたパレットを提供し、このバーコ
ード取付具およびバーコード付パレットの採用により、
例えば、搬送元、搬入先での作業の効率化、物流の合理
化のため、搬送元、搬入先で共有されるパレットを、例
えば自動倉庫等の自動化設備において応用するのを弊害
なく行い得るようにすることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項１に係る発明のパレット用バーコード取付具
は、弾性を有する材料からなり、相対向する一対の板状
の片部と両片部相互を連接する板状の連接部とを有する
略コ字形状の形成部材に形成し、該略コ字形状の形成部
材の一部外面にバーコード表示部を設け、前記一対の片
部によりパレットのけたを弾性力で挟持するようにした
ことを特徴とする。

【０００８】請求項２に係る発明のパレット用バーコー
ド取付具は、前記両片部は、前記連接部に対して９０度
未満の角度で連接され、該連接部から先端部に行くに従
って徐々に両片部間の間隔がすぼまるように形成された
ことを特徴とする。請求項３に係る発明のパレット用バ
ーコード取付具は、前記一対の片部の先端部の少なくと
も一方には、外側または内側に湾曲状に形成され、挿入
ガイド部として構成されていることを特徴とする。

【０００９】なお、本明細書においては、前記「湾曲
状」とは、カール状や円弧状さらには円状の形状をも含
み広義に解するものとする。請求項４に係る発明のパレ
ット用バーコード取付具は、前記弾性を有する材料は、
鋼材であることを特徴とする。請求項５に係る発明のパ
レット用バーコード取付具は、弾性を有する材料からな
る板部材を、相対向する一対の片部と両片部相互を連接
する連接部とを有する略コ字形状の形成部材に折曲形成
したことを特徴とする。

【００１０】請求項６に係る発明のパレット用バーコー
ド取付具は、前記バーコード表示部は、バーコードラベ
ルを前記連接部外面に貼付けられてなることを特徴とす
る。請求項７に係る発明のバーコード付パレットは、請
求項１〜６のうちいずれか１つのバーコード取付具を装
着したことを特徴とする。

【００１１】請求項８に係る発明のバーコード付パレッ
トは、パレットの差込口の中央部に位置するけたに装着
したことを特徴とする。かかる請求項１〜８に係る発明
の作用について説明する。請求項１に係る発明におい
て、バーコード取付具は、相対向する一対の片部により
パレットのけたを弾性力で挟持するようにして、けたに
着脱自由に装着される。例えば、一対の片部先端部が狭
くなっているような取付具であっても、該片部の先端部
間をパレットのけたの角に向けて押すと、該角により一
対の片部が開き簡単にパレットのけたに挿入され取付け
ることができ、取付具がパレットのけたを弾性力で挟持
し装着維持され、取外しも取付具を引抜くだけであるか
ら、パレットのけたに着脱自由に装着される。

【００１２】そして、このようなバーコード取付具をパ
レットの操作面側に装填することにより、倉庫設備、物
品搬送設備等のパレット保管設備でのバーコードに基づ
いた自動認識（バーコードリーダ等による）が可能とな
り、自動倉庫等における入庫、出庫、在庫管理に有効に
使われる。また、このようなバーコード取付具にあって
は、パレットに対するバーコードの付替えが容易に行え
るため、例えば、外部から搬入されたパレットにバーコ
ード取付具を取付けて一時保管し、外部に搬出する際に
バーコード取付具を取外して使用できる。

【００１３】さらに、搬送元からパレットで荷物を搬入
先に搬入させた場合には、搬入の際に、搬入先専用のバ
ーコード表示部が付されたバーコード取付具をパレット
に取付ければ良い。すなわち、搬送元から搬入先に納入
されたパレット積み荷物を、わざわざ搬入先専用のパレ
ットに積み替えて自動倉庫に搬入したり、搬出の場合に
専用のパレットから別のパレットに積み替える労力がか
からない。

【００１４】また、バーコード取付具はワンタッチで付
替えが行われるから、面倒な作業が不要であると共に、
パレットを汚したり、傷つけたりする虞もない。請求項
２に係る発明においては、材料の弾性がより活かされ、
前記一対の片部により両側から均等に弾性力でパレット
のけたを挟持するので該けたへの取付状態が安定する。

【００１５】請求項３に係る発明においては、前記一対
の片部の少なくとも一方の先端部に挿入ガイド部を設け
るので、取付具を一対の片部の先端部をけたに挿入する
際、外側に湾曲状に形成された挿入ガイド部により、前
記片部がけたにスムーズに挿入される。バーコード取付
具は、一対の片部の先端部間をパレットのけたの正面に
向けて押すだけで簡単に取付けることがでる。

【００１６】請求項４に係る発明においては、十分な強
度、耐久性が得られると共に、十分な弾性力により装着
状態が安定する。請求項５に係る発明においては、取付
具を板部材を折曲げて形成するので、プレス加工等によ
り安価に大量生産することができる。請求項６に係る発
明においては、バーコードラベルを貼付けるのでバーコ
ード表示部が安価に製作できると共に、バーコードラベ
ルがけたの正面に位置し、バーコードのバーコードリー
ダ等による自動認識が容易に行われる。

【００１７】請求項７に係る発明のパレットは、倉庫設
備、物品搬送設備等のパレット保管設備でのバーコード
に基づいた自動認識（バーコードリーダ等による）が可
能となり、自動倉庫等における入庫、出庫、在庫管理に
有効に使われる。また、このようなパレットにあって
は、バーコードの付替えが容易に行えるため、例えば、
外部から搬入されたパレットにバーコード取付具を取付
けて一時保管し、外部に搬出する際にバーコード取付具
を取外して使用できる。

【００１８】さらに、搬送元からパレットで荷物を搬入
先に搬入させた場合には、搬入の際に、搬入先専用のバ
ーコード表示部が付されたバーコード取付具をパレット
に取付ければ良い。すなわち、搬送元から搬入先に納入
されたパレット積み荷物を、わざわざ搬入先専用のパレ
ットに積み替えて自動倉庫に搬入したり、搬出の場合に
専用のパレットから別のパレットに積み替える労力がか
からない。

【００１９】請求項８に係る発明においてはは、バーコ
ード表示部がけたの中央部正面に位置し、コンベヤ等の
パレット搬送機器との接触によるバーコード取付具の磨
耗や外れ等が防止される。

【００２０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。先ず、本発明に係るパレット用バー
コード取付具の一実施形態が適用される一貫輸送用木製
平パレット（ＪＩＳＺ０６０１）（以下、単にパレ
ットと言う）について説明する。

【００２１】図１には、このパレットとして、片面使用
形二方差しパレット（以下、単にパレットと言う）１を
示す。このパレット１は、両側部と両側部間の中央部と
にそれぞれ配設されるけた２，３および４と、各けた
２，３および４を繋ぐように各けた２，３および４の上
面と下面にそれぞれ所定間隔をもって配設されて、各け
た２，３および４に結合される複数のデッキボード５と
から構成される。

【００２２】前記デッキボード５のうち両外側に位置し
て、側部と中央部それぞれのけた２，４間ならびに３，
４間に位置する差込口６を構成するデッキボード５Ａ，
５Ｂは、エッジボードと称される。前記差込口６は、パ
レット１の相対する２方向に設けられている。かかるパ
レット１の各部について、ＪＩＳ規格で規定されている
パレット用語にしたがって説明すると、前記デッキボー
ド５は、パレット１の積載面となる上面デッキおよびパ
レット１の接地面となる下面デッキを構成する板状の部
材である。

【００２３】また、けた２，３および４は、パレット１
の全長にわたりデッキボード５を結合して支持し、差込
口６を構成する部材である。また、前記差込口６は、フ
ォークやパレットトラックのフィンガ等を差し込むため
の開口部である。次に、本発明に係るパレット用バーコ
ード取付具の一実施形態の構成を図１および図２に基づ
いて説明する。

【００２４】これらの図において、パレット用バーコー
ド取付具７は、弾性を有する材料からなり、相対向する
一対の板状の片部７Ａと両片部７Ａ相互を連接する板状
の連接部７Ｂとを有する略コ字形状の形成部材に形成
し、該略コ字形状の形成部材の一部外面にバーコード表
示部としてのバーコードラベル８を設け、前記一対の片
部７Ａによりパレットのけたを弾性力で挟持するように
構成してある。

【００２５】具体的には、パレット用バーコード取付具
７は、弾性を有する材料からなる板部材を、相対向する
一対の片部７Ａと両片部７Ａ相互を連接する連接部７Ｂ
とを有する略コ字形状に形成し、該略コ字形状の板部材
の一部外面にバーコード８Ａが印刷されたバーコードラ
ベル８を貼付けて構成してある。前記バーコードラベル
８は、前記連接部７Ｂ外面に貼付けられている。また、
前記弾性を有する材料としては、鋼材、例えば、安価な
軟鋼（ＪＩＳＧ３１０１一般構造用圧延鋼材
等）、錆びにくいステンレス鋼材（ＪＩＳＧ４３０
５冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯等）またはバネ鋼
材（ＪＩＳＧ４８０１ばね鋼鋼材、ＪＩＳＧ４３
１３ばね用ステンレス鋼帯）が好ましく採用され、更
には前記バネ鋼材がより好ましく採用される。

【００２６】鋼材の板厚は、一般に０．４〜１．０ｍｍ
の範囲が好ましく、この範囲の鋼材であればプレス加工
により安価に折曲形成することができる。また、前記両
片部７Ａは、連接部７Ｂに対して９０度未満の角度で連
接され、該連接部から先端部に行くに従って徐々に両片
部７Ａ間の間隔がすぼまるように形成されている。

【００２７】さらに、各片部７Ａの先端部は外側に湾曲
状に形成されており、挿入ガイド部７ａとして構成され
ている。かかるパレット用バーコード取付具７は、一対
の片部７Ａにより、例えばパレット１の差込口６の中央
部のけた４を両側から弾性力で挟持するようにして該け
た４に着脱自由に装着される。特に前記バネ鋼材で取付
具７を構成すると強いバネ力でけた４を両側から挟持す
ることができる。

【００２８】けた４に着脱自由に装着されると、取付具
７の連接部７Ｂがけた４の正面に装着され、該けた４の
正面位置にバーコードラベル８が前方を向いて位置する
ようになっている。そして、かかる取付具７にあって
は、各片部７Ａの先端部は外側に湾曲形成されており、
所定の湾曲状に形成された挿入ガイド部７ａとなってい
るため、けた４への挿入性を向上できると共に、両片部
７Ａは、連接部７Ｂに対して９０度未満の角度で折曲さ
れ、該折曲部から先端部に行くに従って徐々に両片部７
Ａ間の間隔がすぼまるように形成されているため、材料
が持つ弾性をより活かせ、けた４への取付状態を安定で
きる。

【００２９】ここで、取付具７は、パレット１のけた４
への着脱をより容易にする上から、人力または機械によ
る取扱いを容易にするべく軽量化を図ると共に、パレッ
ト１に対する着脱時の摩擦を軽減するべく、各部寸法等
は、好ましくは次のように設定される。パレット１のけ
た４の高さ方向長さ１００ｍｍに対して、例えば連接部
７Ｂの高さ方向の長さＬ１は９０ｍｍ、パレット１のけ
た４の幅さ方向長さ５０ｍｍに対して、連接部７Ｂの幅
方向の長さＬ２は６０ｍｍに形成される。

【００３０】また、両片部７Ａの幅方向の長さＬ３、す
なわち、奥行きは、取付具７の脱落を防止する上で、連
接部７Ｂの幅方向の長さＬ２の０．８〜２．５倍に形成
される。この各片部７Ａの先端部の両コーナ部は、角が
落とされて、円弧状角部（Ｒ１）に形成され、この円弧
状角部は曲率半径２０ｍｍに設定される。さらに、上述
したように、両片部７Ａは、連接部７Ｂに対して９０度
未満の角度θで折曲され、該折曲部（連接部）から先端
部に行くに従って徐々に両片部７Ａ間の間隔がすぼまる
ように形成されており、前記角度θは、例えば７５〜８
５度の範囲に設定され、両片部７Ａの先端部の間隔Ｌ４
は３６〜４０ｍｍに設定されている。

【００３１】また、上述したように、前記片部７Ａの先
端部は、けた４への挿入を容易にするため、外側に湾曲
状に形成された挿入ガイド部７ａとして構成されてお
り、この挿入ガイド部７ａの曲率半径（Ｒ２）１０〜５
０ｍｍに設定される。さらに、連接部から上記曲率半径
（Ｒ２）の起点までの長さＬ５は８０ｍｍに設定され
る。

【００３２】なお、取付具７は、表面塗装仕上げされて
いる。ここで、本発明に係るバーコード付パレット１
は、上述のバーコード取付具７が取付けられたものであ
り、図１に示したものががその一実施形態に相当する。
かかる構成のバーコード取付具７およびバーコード付パ
レット１によれば、次のような利点がある。

【００３３】バーコード取付具７は、弾性を有する材料
からなる板部材を略コ字形状に折曲形成し、相対向する
一対の片部７Ａによりパレット１のけた４を両側から弾
性力で挟持するようにして、けた４に着脱自由に装着す
るように構成したから、パレット１に対して人力や機械
で容易に着脱作業を行うことができ、単なる板部材から
構成されているため、軽量であり、取扱性にも優れてい
る。

【００３４】そして、このようなバーコード取付具７を
パレット１の操作面側に装填することにより、倉庫設
備、物品搬送設備等のパレット保管設備でのバーコード
に基づいた自動認識（バーコードリーダ等による）が可
能となり、自動倉庫等における入庫、出庫、収納管理に
有効に使うことができる。また、このようなバーコード
取付具７ならびにバーコード付パレット１にあっては、
バーコードラベルの付替えが容易に行えるため、例え
ば、外部から搬入されたパレットにバーコード取付具７
を取付けて一時保管し、外部に搬出する際にバーコード
取付具７を取外して使用し、パレット自身は搬送元、搬
入先で共有するようにすることができる。

【００３５】さらに、搬送元からパレットで荷物を搬入
先に搬入させた場合には、搬入の際に、搬入先専用のバ
ーコードラベルが付されたバーコード取付具をパレット
に取付ければ良く、搬入の際に荷物の積み替え等を行う
必要がない。すなわち、搬送元から搬入先に納入された
パレット積み荷物を、わざわざ搬入先専用のパレットに
積み替えて自動倉庫に搬入したり、搬出の場合に専用の
パレットから別のパレットに積み替える必要もないた
め、積み替えの労力がかからず、一貫輸送を主目的とす
るパレット輸送の省力化効果が半減されることなく最大
限に活かすことができる。

【００３６】また、その都度、パレットに直接貼りつけ
たバーコードラベルを取外して、付替えたり、バーコー
ドラベルを付した金具をパレットから取外して、付替え
たりする実質上不可能であった作業がなく、パレットを
汚したり、傷つけたりする虞もなく、パレットの耐久性
上も問題がない。結局、かかるバーコード取付具７なら
びにバーコード付パレット１にあっては、搬送元、搬入
先での作業の効率化、物流の合理化のため、搬送元、搬
入先で共有されるパレットを、例えば自動倉庫等の自動
化設備において応用するための技術として有効である。

【００３７】なお、上記実施形態においては、バーコー
ド取付具７を、一貫輸送用木製平パレット（ＪＩＳＺ
０６０１）、特に、片面使用形二方差しパレット１に
対して適用した例について説明したが、その他の種類な
らびに形式等のパレットに適用しても良い。また、バー
コード取付具７の取付場所を、パレット１の差込口６の
中央部のけた４にすることによって、バーコードラベル
８の読取性を良好ならしめるようにしたが、その他のけ
た２，３であっても良い。

【００３８】さらに上記実施形態においては、バーコー
ド表示部としてバーコード８Ａが印刷されたバーコード
ラベル８を貼り付けた例を示したが、これに限定される
ことなく、例えばバーコードラベル８を透明な表示ケー
スに取出し可能に入れて、このケースを前記略コ字形状
の形成部材の一部外面に設けたものでもよい。更には直
接に前記略コ字形状の形成部材に印刷したバーコード８
Ａ自身でもよく、要はバーコードが判読可能に表示され
ているものであれば何でもよい。

【００３９】また、上記実施形態においては、前記両片
部７Ａを、前記連接部７Ａに対してともに９０度未満の
角度で連接して形成したバーコード取付具７の例を示し
たが、例えば図３に示すように、一方の片部のみを連接
部に対して９０度未満の角度で連接し他方の片部を連接
部に対して９０度の角度で連接したバーコード取付具
［図３（Ａ）（Ｃ）（Ｅ）］、両片部を前記連接部に対
してともに９０度の角度で連接したバーコード取付具
［図３（Ｂ）］、一方の片部のみを連接部に対して９０
度の角度で連接し他方の片部を連接部に対して９０度を
越える角度で連接したバーコード取付具［図示せず］、
両片部を前記連接部に対してともに９０度を越える角度
で連接したバーコード取付具［図３（Ｆ）］などであっ
ても差し支えない。

【００４０】さらに、上記実施形態においては、挿入ガ
イド部７ａとして片部７Ａの先端部を外側に湾曲状に形
成した例を示したが、図３に示すように、片部７Ａの先
端部を内側に湾曲状（カール状）に形成したもの［図３
（Ｂ）（Ｄ）（Ｅ）（Ｆ）］であってもよく、さらには
例えば片部７Ａ先端部にパイプをその中心軸を該先端部
の幅方向に合わせて溶接し、該先端部が結果的に丸みを
持つ様に［少なくとも内側に湾曲状（円弧状）に］形成
したものであっても、片部７Ａ先端部内側にパイプをそ
の中心軸を該先端部内側の幅方向に合わせて溶接し、該
先端部が結果的に丸みを持つ様に［内側に湾曲状（円
状）に］形成したものであってもよい。

【００４１】また、挿入ガイド部は、一対の片部７Ａの
先端部それぞれに設ける必要もなく、図３に示すよう
に、一方の片部の先端部に挿入ガイド部を設けたもの
［図３（Ａ）（Ｅ）］であってもよい。さらに、上記実
施形態においては、弾性を有する材料として鋼材の例を
示したが、鋼材のみでなく黄銅で代表される銅合金等を
含む金属材料でも採用できる。さらには、弾性が少ない
ポリカーボネイト、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエ
チレンテレフタレート等のプラスチックでも採用でき
る。

【００４２】プラスチック等の弾性が少ない材料を使用
する場合は、両片部７Ａの幅方向の長さＬ３を長くする
のがよく、連接部７Ｂの幅方向長さＬ２の２〜５倍とる
のが好ましく、また両片部７Ａの先端部に前記挿入ガイ
ドを設けるのが好ましい。また、プラスチック材料にお
いては、相対向する一対の板状の片部と両片部相互を連
接する板状の連接部とを有する略コ字形状の形成部材に
形成するには、上記実施形態の如き折曲成形は好ましく
なく、射出成形等で一体に形成するのが好ましい。

【００４３】なお、本発明の上記片部と連接部を連接形
成するには、前述のように折曲げや型を使用して一体的
に前記形成部材を形成するのが好ましいが、使用する材
質によっては溶着や溶接でもよい場合がある。

【００４４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項１
に係るパレット用バーコード取付具によれば、パレット
に対して極めて容易に着脱作業を行うことができる。し
たがって、パレットに対するバーコード表示部の取付
け、取外し又は付替えが極めて容易に行えるため、パレ
ットを搬送元、搬入先で共有することができ、搬送元か
ら搬入先に納入されたパレット積み荷物を、わざわざ搬
入先専用のパレットに積み替えて自動倉庫に搬入した
り、搬出の場合に専用のパレットから別のパレットに積
み替える必要がないから、一貫輸送を主目的とするパレ
ット輸送の省力化効果が半減されることなく最大限に活
かすことができる等、搬送元及び／又は搬入先での作業
の効率化、物流の合理化のため、搬送元、搬入先で共有
されるパレットを、例えば自動倉庫等の自動化設備にお
いて応用するための技術として有効である。

【００４５】請求項２に係る発明によれば、材料の弾性
がより活かされ、前記一対の片部により両側から均等に
弾性力でパレットのけたを挟持するので、該けたへの取
付状態を安定にすることができる。請求項３に係る発明
によれば、けたへの挿入性を向上できる。請求項４に係
る発明によれば、十分な強度、耐久性を得つつ、十分な
弾性力による装着状態の安定化を図ることができる。

【００４６】請求項５に係る発明によれば、取付具を板
部材を折曲げて形成するので、プレス加工等により安価
に大量生産することが可能となり、取付具自身が単なる
板部材から構成されているため、軽量であり、取扱性に
も優れている。請求項６に係る発明によれば、バーコー
ドラベルを貼付けるのでバーコード表示部が安価に製作
できると共に、バーコードラベルをけたの正面に位置さ
せることができ、バーコードの認識性が向上する。

【００４７】本発明の請求項７に係るバーコード付パレ
ットによれば、バーコードの付替えが容易に行えるた
め、パレットを搬送元、搬入先で共有することができ、
一貫輸送を主目的とするパレット輸送の省力化効果が半
減されることなく最大限に活かすことができる等、搬送
元、搬入先での作業の効率化、物流の合理化のため、搬
送元、搬入先で共有されるパレットを、例えば自動倉庫
等の自動化設備において応用するための技術として有効
である。

【００４８】請求項８に係る発明においては、バーコー
ド表示部がけたの中央部正面に位置し、バーコド取付具
の破損、きずの耐久性及び取扱上の安定性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るパレット用バーコード取付具な
らびにバーコード付パレットの一実施形態を示す斜視図

【図２】同上のパレット用バーコード取付具の構成を
示す図で、（Ａ）は正面図、（Ｂ）は側面図、（Ｃ）は
平面図

【図３】（Ａ）〜（Ｆ）は本発明に係るパレット用バ
ーコード取付具の他の実施形態をそれぞれ示す平面図

【符号の説明】

１パレット４差込口の中央部のけた６差込口７パレット用バーコード取付具７Ａ片部７Ｂ連接部７ａ挿入ガイド部８バーコードラベル（バーコード表示部）８Ａバーコード

フロントページの続き (72)発明者佐藤芳隆東京都大田区蒲田本町１丁目９番３号株式会社新潟鉄工所エンジニアリングセンター内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】弾性を有する材料からなり、相対向する一
対の板状の片部と両片部相互を連接する板状の連接部と
を有する略コ字形状の形成部材に形成し、該略コ字形状
の形成部材の一部外面にバーコード表示部を設け、前記
一対の片部によりパレットのけたを弾性力で挟持するよ
うにしたことを特徴とするパレット用バーコード取付
具。
【請求項２】前記両片部は、前記連接部に対して９０度
未満の角度で連接され、該連接部から先端部に行くに従
って徐々に両片部間の間隔がすぼまるように形成された
ことを特徴とする請求項１記載のパレット用バーコード
取付具。
【請求項３】前記一対の片部の先端部の少なくとも一方
には、外側または内側に湾曲状に形成され、挿入ガイド
部として構成されていることを特徴とする請求項１〜２
のうちいずれか１つに記載のパレット用バーコード取付
具。
【請求項４】前記弾性を有する材料は、鋼材であること
を特徴とする請求項１〜３のうちいずれか１つに記載の
パレット用バーコード取付具。
【請求項５】弾性を有する材料からなる板部材を、相対
向する一対の片部と両片部相互を連接する連接部とを有
する略コ字形状の形成部材に折曲形成したことを特徴と
する請求項１〜４のうちいずれか１つに記載のパレット
用バーコード取付具。
【請求項６】前記バーコード表示部は、バーコードラベ
ルを前記連接部外面に貼付けられてなることを特徴とす
る請求項１〜５のうちいずれか１つに記載のパレット用
バーコード取付具。
【請求項７】請求項１〜６のうちいずれか１つのバーコ
ード取付具を装着したことを特徴とするバーコード付パ
レット。
【請求項８】パレットの差込口の中央部に位置するけた
に装着したことを特徴とする請求項７記載のバーコード
付パレット。