JPH10193035A - 金属鋳造用鋳型 - Google Patents

金属鋳造用鋳型

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JPH10193035A
JPH10193035A JP532097A JP532097A JPH10193035A JP H10193035 A JPH10193035 A JP H10193035A JP 532097 A JP532097 A JP 532097A JP 532097 A JP532097 A JP 532097A JP H10193035 A JPH10193035 A JP H10193035A
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JP
Japan
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mold
metal
heat
graphite plate
side wall
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP532097A
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English (en)
Inventor
Kenkichi Yushimo
憲吉 湯下
Masamichi Abe
正道 阿部
Kazuhiro Hanazawa
和浩 花澤
Yasuhiko Sakaguchi
泰彦 阪口
Yoshihide Kato
嘉英 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、溶湯表面を少ない熱損失で有効に加
熱し、鋳造コストを低減できる金属鋳造用鋳型を提供す
ることを目的としている。 【解決手段】底部と側壁部とを分割しうる金属鋳造用鋳
型において、上記底部に水冷金属製ジャケットを、側壁
部に黒鉛板を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属鋳造用鋳型に
関し、特に、ハース(深さが比較的浅い溶解炉)に保持
した金属を電子ビームで溶解し、オーバ・フローで連続
的に鋳型に注入して該金属の鋳塊を得る技術に係わる。
【0002】
【従来の技術】一般に、溶融状態にある金属から工業製
品を製造するには、該溶融金属を一旦鋳塊にしてから後
処理するので、鋳造のため種々の方式の鋳型が必要であ
る。それらの鋳型には、鋳型材を高温から保護したり、
あるいは溶融金属の冷却速度を早める観点から、通常、
熱伝導性に優れた金属を鋳型材とし、しかも水冷ジャケ
ット式のものが多い。とりわけ、熱伝導性の観点から
は、金属として銅が好ましい。
【0003】ところで、最近、Ti,Nb,Ni等の高
融点金属、あるいは金属シリコンを真空下で電子ビーム
を用いて溶解した後、金属製鋳型に注湯して凝固させ、
インゴットを製造することが盛んである。この方法は、 1.耐火レンガを使用しないので、溶融金属の汚染がな
い 2.真空中で溶解するので、ガス成分を精製除去し易い 3.水冷銅ハース内で溶解するので、高融点金属でも容
易に溶解、精錬できる等の利点がある。
【0004】かかる金属の鋳造にも、上記金属製の水冷
鋳型(以下、水冷金属製鋳型という)ので、底部及び側
壁部に水冷金属製方式で組み合わせて構成したものの利
用が多いが、ハースで溶解した溶融金属(以下、溶湯と
いう)を鋳型に連続的に注入して凝固させるに際し、鋳
型内の溶湯面を加熱して溶融状態を適正に維持しない
と、所望成分で、且つ均質な組織の鋳塊が得られないと
いう問題があった。そのため、鋳型上方に電子銃を配置
し、電子ビームで常時加熱しながら凝固させるようにし
ている。
【0005】しかしながら、使用している鋳型が側壁部
及び底部とも水冷金属製方式であるため抜熱量が多く、
加えた熱の大部分が冷却水への損失となるので、電力原
単位が高いという問題があった。これでは、工業製品の
材料を安価に供給するという発明者の狙いは達成でき
ず、鋳型の改良が望まれていた。なお、太陽電池用シリ
コンにするため、高純度のシリコンを最終的に仕上精製
する場合には、特開昭62−108515号公報あるい
は特開平7−206419号に示すような黒鉛材の鋳型
も提案されてはいた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
を鑑み、溶湯表面を少ない熱損失で有効に加熱し、鋳造
コストを低減できる金属鋳造用鋳型を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため、従来の金属製水冷式側壁材に代わるものを
鋭意模索して、本発明を完成させた。すなわち、本発明
は、底部と側壁部とを分割しうる金属鋳造用鋳型におい
て、上記底部に水冷金属製ジャケットを、側壁部に黒鉛
板を使用してなることを特徴とする金属鋳造用鋳型であ
る。
【0008】また、本発明は、上記側壁部の黒鉛板を複
数層に分割してなることを特徴とする金属鋳造用鋳型で
ある。さらに、本発明は、上記複数層に分割した黒鉛板
の間に、断熱材を充填したり、あるいは該断熱材の充填
に代え、断熱層を形成するよう格子状部材を介在させた
り、また上記複数層に分割した黒鉛板の互いに当接する
面のそれぞれに、断熱層を形成するよう突起を設けたこ
とを特徴とする金属鋳造用鋳型でもある。
【0009】本発明では、溶融金属を鋳造凝固させて鋳
塊を得るに際し、上記のような鋳型を用いるようにした
ので、溶湯表面を加熱するために与えた熱は、容易に損
失され難くなり、熱の供給量が著しく低減するようにな
る。また、黒鉛板は凝固体との付着が生じないので、再
度繰り返しての使用が可能となる。その結果、鋳造凝固
に要するコストが従来に比べて相当低減できるようにな
る。なお、側壁部に用いる黒鉛板に特開平7−2064
19号公報に開示された離型剤を塗布することは、特に
問題とならない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図1〜2に基づき、本発明
に係る金属鋳造用鋳型1を説明する。まず、それは、底
部に銅製の水冷ジャケット2、側壁に黒鉛板3を配置
し、それぞれを組み合わせ、お互いを例えばネジ(図示
せず)で係止するようになっている。鋳型1をルツボの
ように一体ものではなく、組み合わせ方式としてある理
由は、繰り返しの使用で損傷あるいは劣化が生じても、
損傷の著しい部分のみを交換することによって、鋳型の
寿命を長くすることが可能だからである。
【0011】本発明の特徴は、従来の水冷銅の側壁に代
え、側壁を黒鉛板3で形成させたことである。この黒鉛
板3は熱伝導が低いので、鋳型1の使用時、上方に配置
した加熱源4から溶湯面を熱するために加えられた熱
が、側壁から直ちに失われることを防止する。また、本
発明では、該黒鉛板3からなる側壁を、下記のような種
々の細工を施して、上記効果を促進することも配慮して
ある。
【0012】まず、図2(a)に示すように、上記黒鉛
板3を2層(複数でも可)に分割したものも本発明とし
た。この分割によって、2層間に断熱作用が生じ、熱損
失を予防するようにしたのである。この2層の黒鉛板3
は、それぞれ同一の材質特性(黒鉛品質、密度等)を有
するものであっても、また異なる材質特性のものでも良
い。なお、分割の数は、2層に限らずもっと多くても良
いが、組立て作業等の都合を配慮し、2層が好ましい。
【0013】次に、本発明では、上記2層の黒鉛板3の
間に図2(b)に示すような格子状部材5を介在させ
た。これによって、図2(c)のように、2層間に空気
の断熱層6(空間)が形成され、上記断熱効果が一層高
まる。この格子状部材5の材質は、耐熱性で熱伝導率の
低いものであれば、如何なる材料でも良い。通常は、ア
ルミナ質のセラミック等が使用される。また、本発明で
は、上記空気の断熱層6の形成手段として、黒鉛板3自
体の表面に突起7を設け、それを突き合わせるように2
層を形成することも考えた(図2(d)参照)。この突
起7は、線状でも点状でもかまわない。形成される空気
の断熱層6が複数になるか単数になるかの違いに過ぎな
いからである。さらに、本発明では、断熱効果が発揮さ
れれば良いので、突起7の高さや格子状部材5の厚み
を、特に限定する必要がない。
【0014】
【実施例】図3に示すように、減圧室8内に金属シリコ
ン9の溶解を行うハース(炉床)10と凝固のための鋳
型1とを配置し、金属シリコン9のインゴットを製作し
た。凝固に用いた鋳型1は、サイズが高さ30cm、断
面積400cm2 で、本発明に係る各種(図2参照)の
ものと、従来通りの水冷銅のもの(比較例)である。そ
の際、溶解及び凝固とも、各容器1、10の上方に出力
100キロ・ワット/時の電子銃4を配置し、電子ビー
ム11で金属シリコン9の溶解あるいはその表面の加熱
を行った。なお、鋳型側壁に使用した黒鉛板3の特性を
表1に示しておく。
【0015】
【表1】
【0016】また、凝固精製は、凝固速度をいずれの場
合も約1.0mm/minで一定にし、底部の水冷ジャ
ケット2の水量及び電子銃4の電力をコントロールする
ことで行った。凝固時間は、ほぼ5時間、冷却時間は2
時間であった。鋳造の成績を表2に示す。本発明を適用
した場合には、いずれの鋳型1を用いても凝固精製での
電力使用量が300キロ・ワット程度で済んでいる。ま
た、水の使用量は、本発明では、30m3 /時,比較例
では、50m3 /時であり、本発明に係る鋳型1が少な
い使用量で済んでいる。一方、比較例では、約3倍の電
力原単位を要していた。さらに、鋳造後の観察によれ
ば、鋳型壁と凝固物との付着が殆どないので、黒鉛板3
は再使用が可能であり、鋳型費の低減も期待できる。
【0017】
【表2】
【0018】なお、上記実施例では、金属シリコン9の
凝固を示したが、本発明に係る鋳型は、対象を金属シリ
コン9に限ることなく、Ti.Nb等の多くの高融点金
属の鋳造に採用できる。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、従来
より少ないエネルギー使用量で、金属シリコン・インゴ
ットの製造が安定して行えるようになった。その結果、
シリコン・インゴットの製造コストが低減できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属鋳造用鋳型を示す縦断面図で
ある。
【図2】上記鋳型の種々の側壁構造を示す図であり、
(a)は黒鉛板を2層に分割したもの、(b)は2層間
に介在させる格子状部材を、(c)は(b)を介在させ
た時の側壁の縦断面、(d)は黒鉛板に突起を設けた場
合である。
【図3】本発明を実施したプロセスを示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1 金属鋳造用鋳型(鋳型) 2 水冷ジャケット 3 黒鉛板 4 加熱源(電子銃) 5 格子状部材 6 空気の断熱層(空間) 7 突起 8 減圧室 9 金属シリコン 10 ハース(炉床) 11 電子ビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花澤 和浩 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究所内 (72)発明者 阪口 泰彦 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究所内 (72)発明者 加藤 嘉英 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底部と側壁部とを分割しうる金属鋳造用
    鋳型において、 上記底部に水冷金属製ジャケットを、側壁部に黒鉛板を
    使用してなることを特徴とする金属鋳造用鋳型。
  2. 【請求項2】 上記側壁部の黒鉛板を複数層に分割して
    なることを特徴とする請求項1記載の金属鋳造用鋳型。
  3. 【請求項3】 上記複数層に分割した黒鉛板の間に、断
    熱材を充填してなることを特徴とする請求項2記載の金
    属鋳造用鋳型。
  4. 【請求項4】 上記断熱材の充填に代え、断熱層を形成
    するよう格子状部材を介在させたことを特徴とする請求
    項2記載の金属鋳造用鋳型。
  5. 【請求項5】 上記複数層に分割した黒鉛板の互いに当
    接する面のそれぞれに、断熱層を形成するよう突起を設
    けたことを特徴とする請求項2記載の金属鋳造用鋳型。
JP532097A 1997-01-16 1997-01-16 金属鋳造用鋳型 Withdrawn JPH10193035A (ja)

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