JPH10192898A - 汚泥処理方法 - Google Patents

汚泥処理方法

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JPH10192898A
JPH10192898A JP423797A JP423797A JPH10192898A JP H10192898 A JPH10192898 A JP H10192898A JP 423797 A JP423797 A JP 423797A JP 423797 A JP423797 A JP 423797A JP H10192898 A JPH10192898 A JP H10192898A
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JP
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sludge
ozone
concentration
treatment
injection rate
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JP423797A
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Shigeo Aoyanagi
重夫 青柳
Koichi Shimizu
公一 清水
Rie Kagami
理恵 加賀美
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚泥のオゾン処理を行うことによって効率的
に濃縮処理を行い、汚泥の浮上を防止して濃縮汚泥濃度
を高め、返流水の負荷増加を抑制することができる汚泥
処理方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 汚泥を密閉型のオゾン処理反応槽4に流
入して、汚泥中にオゾンガスを放散して汚泥を濃縮処理
する方法において、請求項1により、蒸発残留物当たり
のオゾン注入率を最低限1.0(mg/g)以上とした
ことにより、汚泥の濃縮性を高めて該汚泥の浮上を防止
する汚泥処理方法を提供する。更に請求項2により、上
記の下水汚泥のオゾン処理において、蒸発残留物当たり
のオゾン注入率を1.0〜10(mg/g)の範囲とし
たことにより、汚泥の濃縮性を高めて該汚泥の浮上を防
止するとともに返流水負荷の増加を抑制する汚泥処理方
法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は汚泥をオゾン処理を
行うことによって効率的に濃縮処理を行うようにした処
理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】下水処理施設から発生する汚泥処理の第
1プロセスに「濃縮」工程があるが、この「濃縮」工程
の主な役割は汚泥体積の減少にある。一般に消化槽を有
する施設では、濃縮によって同一の消化日数を得るため
の消化槽容積と加温容量を減少させることになり、施設
面と経済面から「濃縮」工程が必要となっている。又、
濃縮装置の運転の良否は、後続の汚泥処理システムのみ
ならず、水処理システムにも影響を与える。例えば汚泥
量は含水率によって著しく左右されるので汚泥を濃縮し
て減量することは以後の処理過程での施設の容量が節約
されるという効果を生む。
【0003】「濃縮」工程の他の役割として、濃縮後の
処理プロセスの効率向上にある。即ち、汚泥濃度が高く
なることで薬注率の低下とか濾過速度の上昇、ケーキ含
水率の低下及び脱水率の向上をはかることができる(平
岡正勝編著「汚泥処理・再資源化技術とシステム」p10
6,ティー・アイ・シィー、1994参照)。
【0004】他方で近年の生活水準の向上とか下水排除
方式の変遷と整備の進捗に伴って下水処理場に流入する
下水中の有機物濃度が増加しており、そのため濃縮装置
内で汚泥の腐敗が進行して濃縮性が低下する問題があ
る。その理由として食生活の変化に伴う汚泥中の有機物
含有量の増加と集約処理での汚泥の長距離輸送による腐
敗の進行が挙げられる(瀬口方紀,「汚泥の有効利用の
拡大に努力」,産業と環境,1995−10,75−77参照)。
【0005】特に近年は都市下水処理場における水処理
施設で発生した余剰汚泥とか最初沈澱池で発生した生汚
泥は、水処理施設の系外に引き抜かれて長距離輸送によ
り汚泥処理施設に輸送され、濃縮,消化,脱水等の工程
を経て最終処分が行われる。しかし前記汚泥の濃縮性の
悪化により、後続する汚泥処理システムの処理効率の低
下とか返流水による水処理システムへの有機物負荷増大
を引き起こす要因となっている(大久保俊治ら、「下水
汚泥の腐敗過程における沈降・濃縮性の変化及び可溶化
現象について」下水道協会誌、21−245,76−85参
照)。
【0006】通常重力濃縮タンクに投入された汚泥の
「みかけ密度」の時間的変化を模式的に示すと図12の
ようになる。投入汚泥の性状が変化しないと仮定した場
合には、図12の破線で示したように時間の経過に伴っ
て汚泥濃度も上昇するので、汚泥界面高を高くして汚泥
の滞留時間ができるだけ長くなるように施設の運転をコ
ントロールすればよいが、下水汚泥は有機質汚泥であ
り、有機物を分解する微生物も多量に含まれているの
で、腐敗等の微生物活動に起因するガス発生による汚泥
浮上現象が生じる。
【0007】この汚泥の浮上に関与している成分は、二
酸化炭素やメタン等の汚泥の嫌気性分解過程で生じる代
謝ガスである(東欽一ら、「汚泥の腐敗抑制による重力
濃縮タンクの機能改善に関する調査」日本下水道事業団
技術開発部報,1−14,1986参照)。即ち、 ガス成分は初期に汚泥層内の液中に溶存する。
【0008】液中のガス蓄積量が増加すると、これら
の一部はもはや液中に溶存することができなくなり、気
泡を形成する。
【0009】この気泡は汚泥層内の水を排除しつつ増
大するので、汚泥量の体積はほとんど増加しないものの
汚泥層のみかけの密度が上澄み水の密度を下回り、汚泥
層に働く浮力が周囲との摩擦抵抗を上回った時点で急激
に汚泥が浮上する。
【0010】現在知られている汚泥の浮上防止対策を、
その防止機構との関連に基づいて分類した結果を表1に
示す。
【0011】
【表1】
【0012】汚泥の浮上防止対策を機構別にみると、ガ
ス発生量そのものを抑制する直接的対策と、発生するガ
スを汚泥から速やかに取り除く二次的対策とに大別する
ことができる。各対策は更に適用箇所等によって細分類
される。これら具体的な対策は、単一あるいは複数の防
止機構によりその効果が発揮されるといわれている(前
記日本下水道事業団技術開発部報,1−14,1986参
照)。
【0013】尚、汚泥の濃縮には重力式,浮上式及び遠
心濃縮式があり、一般に重力式が多用されているが、近
時は汚泥の沈降性及び濃縮性が悪くなってきており、特
に夏季には濃縮汚泥の濃度低下とか汚泥の一部が浮上し
て固形物回収率が低下することがある。そこで先ず重力
式を用いて沈降性が悪くなってきたときに余剰汚泥だけ
を浮上式又は遠心濃縮する方法も考えられるが、2種類
の汚泥濃縮タンクを設けると維持管理が複雑になって不
経済であるという問題が生じる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前記した汚泥の浮上防
止対策の中で、ガス気化量を低減させるための技術内容
とその問題点を以下に述べる。まず汚泥のSRT(汚泥
滞留時間)の短縮と希釈投入に関して説明すると、汚泥
を濃縮槽に投入する前に処理水による希釈洗浄を行う
か、又は汚泥界面をなるべく低く維持して汚泥滞留時間
を短くすることで腐敗を抑制することが可能であるが、
これらの方法は濃縮性改善の抜本的対策とはいえない。
【0015】次に薬品投入手段として、次亜塩素酸ナト
リウム(NaClO)を用いる方法がある。この次亜塩
素酸ナトリウムは約370(mg/g-VSS)以上添加し
ないと腐敗ガス発生に対する抑制効果が得られず、75
〜120(mg/g-VSS)では腐敗ガスの発生を助長す
ることがある。これは次亜塩素酸ナトリウムがメタン発
生に対して抑制効果があるが、二酸化炭素発生に対して
は効果が少ないことによる。又、分離液の悪化に対する
抑制効果はほとんど期待できず、添加量の増加によって
分離液も悪化し、1100(mg/g-VSS)では無添加
の場合よりも2倍程度悪化する。従って次亜塩素酸ナト
リウムは腐敗抑制剤として大きな効果が得られないもの
といえる。
【0016】薬品として過酸化水素(H22)を用いる
と、添加率が低くても抑制効果が認められ、添加率の増
加とともに抑制効果が高くなる。分離液はアンモニア性
窒素のみ溶出が促進されるが、他の項目に対しては溶出
を抑制する作用がある。従ってアンモニア性窒素の溶出
をあまり問題としない場合には有効な腐敗抑制剤となる
が、過酸化水素の反応は一過性であって残留効果が期待
できないため、汚泥との接触方法により効果が大幅に異
なるケースがあるので注意が必要である。
【0017】薬品として水酸化カルシウム(Ca(OH)
2)を用いると腐敗ガスの発生に対する抑制効果が非常
に高く、添加率が150(mg/g-VSS)以上でガスの
発生をほとんど抑制することができる。この効果はpH
の調整作用と炭酸カルシウムの生成に伴う二酸化炭素の
不溶化によるものであり、分離液はリン及び窒素の溶出
に対しては抑制効果が低下するので、添加率は150〜
220(mg/g-VSS)が適当である。尚、有機物の溶
出効果はなく、ガス発生の抑制作用は残留するものと考
えられるので、後段に消化槽を有する施設では使用に注
意が必要である。
【0018】以上のように汚泥のSRTの短縮と希釈投
入手段は何れも濃縮性の改善と汚泥浮上防止に対して抜
本的な対策とはなっていない。特に薬品を投入する場合
には汚泥の浮上を防止するためには多量の薬品が必要で
あり、薬品との接触の問題点も発生する。
【0019】そこで本発明は上記の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、汚泥のオゾン処理を行うことによっ
て効率的に濃縮処理を行い、特にオゾン処理により汚泥
の浮上を防止して濃縮汚泥濃度を高め、返流水の負荷増
加を抑制することができる汚泥処理方法を提供すること
を目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するために、請求項1により、汚泥を密閉型のオゾン
処理反応槽に流入して、該汚泥中にオゾンガスを放散す
ることによって濃縮処理を行うようにした下水汚泥のオ
ゾン処理において、蒸発残留物当たりのオゾン注入率を
最低限1.0(mg/g)以上としたことにより、汚泥
の濃縮性を高めて該汚泥の浮上を防止する汚泥処理方法
を提供する。
【0021】更に請求項2により、上記の下水汚泥のオ
ゾン処理において、蒸発残留物当たりのオゾン注入率を
1.0〜10(mg/g)の範囲としたことにより、汚
泥の濃縮性を高めて該汚泥の浮上を防止するとともに返
流水負荷の増加を抑制する汚泥処理方法を提供する。
【0022】かかる請求項1記載の汚泥処理方法によれ
ば、蒸発残留物当たりのオゾン注入率を最低限1.0
(mg/g),オゾン注入率にして8.2(mg/l)
としてオゾン注入を実施することによって濃縮倍率が約
3倍に改善されて汚泥の浮上が防止され、濃縮機能が改
善される。汚泥濃度が高くなることで薬注率の低下と濾
過速度の上昇、ケーキ含水率の低下等の脱水性能が向上
する。
【0023】請求項2記載の汚泥処理方法によれば、蒸
発残留物当たりのオゾン注入率を1.0〜10(mg/
g)としたことによって汚泥浮上の防止作用に加えて、
返流水負荷の増加を抑制するという作用が得られる。但
し蒸発残留物当たり20(mg/g)のオゾンを注入す
ると、汚泥が可溶化して返流水の負荷が再度増加する場
合がある。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明にかかる汚泥の処理
方法の具体的な実施例について説明する。本実施例では
先ずオゾン処理により汚泥の浮上防止と返流水の負荷の
増加抑制について以下に記す実験を試みた。
【0025】図1は本実施例で用いた半回分式の汚泥処
理装置の概要図であり、図示したようにオゾン発生機1
で得られるオゾンガスの濃度をオゾン濃度計2で計測
し、次に流量計3を介して反応槽4の底壁近傍に配置し
た散気管5から試料水に放散して、撹拌機構6の作動の
下で温度計7,ORP計8によって温度とORP(酸化
還元電位)を連続的に測定した後、サンプル取出口9か
らサンプリングして濃縮効果に関する分析試験に供し
た。オゾンガスは反応槽4の上壁部から流量計10,オ
ゾン濃度計11を経由して排オゾン処理装置12に導い
ている。尚、反応槽4は予め恒温槽13中に浸漬された
状態に配置されている。
【0026】反応槽4の有効容積は50リットル(直系
φ=261mm,高さH=935mm)とし、この反応
槽4内に初沈汚泥を含む中継汚泥を入れてオゾン処理を
行い、サンプリングした任意の汚泥を下記の濃縮実験の
試料とし、オゾンによる汚泥の浮上防止と濃縮性の改善
効果及びオゾン処理が返流水に及ぼす影響について検討
した。以下に本実施例の基礎となる各種実験例を説明す
る。
【0027】1.〔実験条件〕 実験条件として、注入オゾン濃度が20(mg/N
L)、注入ガス流量2(NL/分)とした。表2は7月
と9月に採取した汚泥(7月は実施例1〜4,9月は実
施例5〜8)の初期性状を示しており、表3は比較例
1,2(オゾン未処理汚泥)と各実施例1〜8(オゾン
処理汚泥)について、サンプリング時間(分),オゾン
注入率(mg/l),オゾン注入率/TS(mg/g)
についてそれぞれまとめた一覧表である。
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】濃縮実験として、オゾン処理によって得ら
れた各試料を1リットルのメスシリンダに入れて沈降時
間30分までは5分毎に、1時間までは10分毎に、3
時間までは30分毎に、12時間までは1時間毎にそれ
ぞれ汚泥沈降界面高さを測定し、12時間の沈降曲線を
求めるとともに汚泥浮上状況を観察した。更に沈降した
汚泥の濃縮特性を把握するために蒸発残留物(TS)の
分析を行った。
【0031】返流水実験として、上記の濃縮実験で12
時間沈降させた試料から、重力濃縮槽からの返流水に相
当する上澄み液を得て、この上澄み液の性状変化を把握
するために前記TS,化学的酸素要求量(CODCr),
生物化学的酸素要求量(BOD)の分析を行った。それ
ぞれの分析操作は下水試験法に準拠した。
【0032】2.〔実験結果〕 2−1 濃縮実験 図2は1リットルのメスシリンダに汚泥を投入してから
の経過時間に対する汚泥界面高の変化1(比較例1,実
施例1〜4)を示し、図3は同様な汚泥界面高の変化2
(比較例2,実施例5〜8)を示している。図1,2に
よれば比較例1のオゾン未処理汚泥は30分後に汚泥が
浮上し、比較例2のオゾン未処理汚泥は20分後に汚泥
が浮上した。これに対して実施例1〜8のようにオゾン
処理した汚泥の場合は経過時間中の汚泥浮上を防止する
ことができた。オゾン処理した汚泥は、オゾン注入率の
増加とともに等速沈降過程と遷移区間が短縮される傾向
にあり、短時間で圧縮・圧密過程に移行する。
【0033】以上の結果から、最低限TS当たり1.0
(mg/g),オゾン注入率にして8.2(mg/l)
のオゾンを注入すれば汚泥の浮上が防止され、濃縮機能
を改善することができる。
【0034】又、汚泥濃度が高くなることで薬注率の低
下と濾過速度の上昇、ケーキ含水率の低下等の脱水性能
が向上し、分離水に汚泥が混入することによる返流水負
荷の増大を抑制することができる。
【0035】次に濃縮倍率について説明すると、図4は
比較例1と実施例1〜4のオゾン注入率/TSに対する
濃縮倍率の変化を示し、図5は同比較例2と実施例5〜
8の濃縮倍率の変化を示している。比較例1,2は汚泥
が浮上したため、各々の濃縮倍率は1.3倍,1.5倍で
あり、汚泥濃度を所望の値まで高めることができない。
但しTS当たり1.0(mg/g)のオゾンを注入すれ
ば濃縮倍率は約3倍に改善することが可能である。
【0036】2−2 返流水実験 図6は比較例1と実施例1〜4のオゾン注入率/TSに
対する重力濃縮槽からの返流水に相当する上澄み水のT
Sの変化を示し、図7は同比較例2と実施例5〜8のT
Sの変化を示している。実施例1のTSは比較例1と較
べて2.7倍、実施例5のTSは比較例2に較べて2.2
倍高く、上澄み水に汚泥が混入した。又、TS当たり2
0(mg/g)のオゾンを注入すると、実施例4,8の
ように汚泥が可溶化して上澄み水のTSは上昇した。
【0037】図8は比較例1と実施例1〜4のオゾン注
入率/TSに対する重力濃縮槽からの返流水に相当する
上澄み水のCODCrの変化を示し、図9は同比較例2と
実施例5〜8のCODCrの変化を示している。図10は
比較例1と実施例1〜4のオゾン注入率/TSに対する
重力濃縮槽からの返流水に相当する上澄み水のBODの
変化を示し、図11は同比較例2と実施例5〜8のBO
Dの変化を示している。実施例1〜3,実施例5〜7の
CODCr,BODは比較例1,2と較べて高い傾向にあ
り、実施例4,8のようにTS当たり20(mg/g)
のオゾンを注入すると、汚泥が可溶化して上澄み水のC
ODCr,BODは上昇した。
【0038】以上説明したようにオゾン未処理の場合に
は汚泥が浮上するため、返流水の負荷が増加する傾向が
あり、1.0〜10(mg/g)の注入率でオゾンを注
入することによって汚泥浮上を防止することが可能であ
り、返流水負荷の増加を抑制することができる。しかし
TS当たり20(mg/g)のオゾンを注入すると、汚
泥が可溶化して返流水の負荷が再度増加する。
【0039】
【発明の効果】以上説明した本発明にかかる汚泥処理方
法によれば、汚泥をオゾン処理することによって濃縮性
を改善することが可能となり、濃縮槽での汚泥の腐敗に
起因する各種トラブルが軽減されるという効果が得られ
る。特に従来からオゾン未処理の汚泥の場合、多くの汚
泥が浮上する現象が見られ、これに伴って返流水の負荷
が増加する傾向があるが、本発明によれば汚泥のオゾン
処理を行うことによって汚泥の浮上が抑制されるため、
濃縮性が高められることで汚泥濃度が高くなり、薬注率
の低下と濾過速度の上昇、ケーキ含水率の低下及び脱水
性能の向上をはかることが可能となり、更に分離水に汚
泥が混入することによる返流水負荷の増加を抑制するこ
とができる。
【0040】実施に際して蒸発残留物当たりの注入率を
最低限1.0(mg/g)としてオゾン注入を実施する
ことによって濃縮倍率が約3倍に改善され、汚泥の浮上
が防止され、濃縮機能が改善される。又、蒸発残留物当
たりの注入率を1.0〜10(mg/g)としてオゾン
を注入することにより、汚泥の浮上がなく、返流水の負
荷増加現象を確実に防止することができるとともに汚泥
の腐敗と変質による汚泥の沈降性とか濃縮性を良好に保
持して集約後の汚泥処理を安定に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例におけるオゾン処理実験に用いた装置
の概要図。
【図2】比較例1と実施例1〜4における汚泥投入後の
経過時間に対する汚泥界面高の変化を示すグラフ。
【図3】比較例2と実施例5〜8における汚泥投入後の
経過時間に対する汚泥界面高の変化を示すグラフ。
【図4】比較例1と実施例1〜4のオゾン注入率/TS
に対する濃縮倍率の変化を示すグラフ。
【図5】比較例2と実施例5〜8のオゾン注入率/TS
に対する濃縮倍率の変化を示すグラフ。
【図6】比較例1と実施例1〜4のオゾン注入率/TS
に対する重力濃縮槽からの返流水のTSの変化を示すグ
ラフ。
【図7】比較例2と実施例5〜8のオゾン注入率/TS
に対する重力濃縮槽からの返流水のTSの変化を示すグ
ラフ。
【図8】比較例1と実施例1〜4のオゾン注入率/TS
に対する重力濃縮槽からの返流水のCODCrの変化を示
すグラフ。
【図9】比較例2と実施例5〜8のオゾン注入率/TS
に対する重力濃縮槽からの返流水のCODCrの変化を示
すグラフ。
【図10】比較例1と実施例1〜4のオゾン注入率/T
Sに対する重力濃縮槽からの返流水のBODの変化を示
すグラフ。
【図11】比較例2と実施例5〜8のオゾン注入率/T
Sに対する重力濃縮槽からの返流水のBODの変化を示
すグラフ。
【図12】重力濃縮タンクに投入された汚泥の「みかけ
密度」の時間的変化を模式的に示すグラフ。
【符号の説明】
1…オゾン発生機 2,11…オゾン濃度計 3,10…流量計 4…反応槽 5…散気管 6…撹拌機構 7…温度計 8…ORP計 9…サンプル取出口 12…排オゾン処理装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚泥を密閉型のオゾン処理反応槽に流入
    して、該汚泥中にオゾンガスを放散することによって濃
    縮処理を行うようにした下水汚泥のオゾン処理におい
    て、 蒸発残留物当たりのオゾン注入率を最低限1.0(mg
    /g)以上としたことにより、汚泥の濃縮性を高めて該
    汚泥の浮上を防止することを特徴とする汚泥処理方法。
  2. 【請求項2】 汚泥を密閉型のオゾン処理反応槽に流入
    して、該汚泥中にオゾンガスを放散することによって濃
    縮処理を行うようにした下水汚泥のオゾン処理におい
    て、 蒸発残留物当たりのオゾン注入率を1.0〜10(mg
    /g)の範囲としたことにより、汚泥の濃縮性を高めて
    該汚泥の浮上を防止するとともに返流水負荷の増加を抑
    制することを特徴とする汚泥処理方法。
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